楕円曲線暗号におけるスカラー倍の効率化
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(2) 情報処理学会第 78 回全国大会. 図2. 図1. LG 法. 楕円曲線上の加法公式. 4. 研究目的 スカラー倍算効率化の手法の一つに、事前計 算テーブル法がある.これはスカラー倍算を予 め計算して、テーブルに記憶して方法である。 テーブルを作成する手間はかかるが、鍵生成の 度に楕円曲線を変更しない場合には効率が良い. 本研究は、事前計算テーブル作成を効率的に行 う手法を提案する 5. LG 法 奇数倍点を効率よく求める事前テーブルの計 算方法である[1].最初に 3 倍点を求め、次に 2 倍の計算を繰り返し、これに Conjugate Addition 演算(以下 CADD、加算と減算を同時に求める 演算)を適用して新しい奇数倍点を得る.偶数 倍点や得られなかった奇数倍点は加法公式で求 めてテーブルを完成させる.テーブルの最大奇 数点が 2n-1 倍点の場合、CADD だけで全ての奇 数倍点を求められることが特徴である.図 2 に LG 法の概要を示す.図では初期の点を P とし、 {P, 3P, …, 13P}を求めている. 6. PCAS 法 LG 法を改良した方法である[1].CADD で求め た奇数倍点の中から 2 倍を繰り返す点を新しく 設定し、事前テーブルの最大奇数点が 2n-1 倍点 でない場合でも、CADD のみで全ての奇数倍点 を求めることができる.テーブルの最大点によ っては LG 法と同じ結果になる場合もある.図 3 に PCAS 法の概要を示す.図では{P, 3P, …, 27P}を求めている. 7. 提案手法 Double-Triple 演算(以下 DT、2 倍点と 3 倍点 を同時に求める演算)を用いることで、同時に 多くの奇数倍点を求める方法である.最初に 3 倍点を求め、そこから DT を繰り返す.DT で 得た 2 倍点から、CADD を用いて奇数倍点を求 める.その他の点は加法公式で求めて、事前テ ーブルを完成させる.図 4 に提案手法の概要を 示す.図では{P, 3P, …, 27P}を求めている.. 図3. PCAS 法. 図4. 提案手法. 8. まとめ 提案手法では、テーブル完成までの速度を重 視している.しかし DT で求めた 3 倍点がテーブ ルの最大点を越えた場合に無駄な計算が発生し てしまうなど、効率の面で改善の余地がある. 今後の課題として、既存手法を組み合わせるこ とでより効率的な方法を提案する. [参考文献] [1] 高橋良太,宮地充子,“Perfect Conjugate Addition Sequence を用いた新たな事前計算テーブ ル計算手法について” ,信学技報 2014 年 7 月 [2] 三宅秀享,宮地充子,“楕円曲線暗号における スカラー倍算の高速化に関する考察”,信学技 報 2002 年 3 月 [3] 笹原大地,宮地充子,“効率的な 3 倍算公式を 用いたスカラー倍手法の提案”,情報処理学会 研究報告 2010 年 12 月 [4] J.H.シルヴァーマン,J.テイト,“楕円曲線論 入門,”丸善出版,1995 年 11 月 [5] 有田正剛,境隆一,只木孝太郎,趙晋輝,松 尾和人, “暗号理論と楕円曲線―数学的土壌の上 に花開く暗号技術―”,森北出版、2008 年 9 月 [6] 中村次男,笠原宏,“暗号の仕組みと実装”, 日本理工出版,2009 年 6 月 [7] 宮地充子,“代数学から学ぶ暗号理論―整数論 の基礎から楕円曲線暗号の実装まで―”,日本 評論社,2012 年 3 月 [8] 日立製作所,“楕円曲線暗号における事前計算 テーブル作成装置”,特許公報 2006 年 2 月. 3-530. Copyright 2016 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..
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