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ニュートラルネットワークに基づく分散ソフトウェア開発環境における信頼性評価法に関する適合性評価の一考察

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Academic year: 2021

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瑠匂隠£5

2003年日本オペレーションズ。リサーチ学会 春季研究発表会

ニコL−ヨラルネッ距ワ騨ク赴こ基づく分散ソフ距ウエア開発

環境における信頼性評価法院関する適合性評価の一考察 02302815 鳥取大学 ○田村威信 TAMUIIA Yoshinob11 01702425 鳥取大学 山田茂 YAMADAShigeru O2101865 法政大学 木村光宏 lくIMURAMitsuhiro 1 はじめに 現在における情報化社会の公共基盤として,また.経営 と情報を一体化している企業の情報化技術としてコンピュー タシステムへの依存度はますます大きくなってきている.特 に,ソフトウェア開発を取り巻く囁境は.クライアント/サー バ・システム(CJient/ServerSystem.以下CSSと咤す) 開発やネットワーク環境での分散開発といった新しい開発 形憩が多用されるようになっている.開発されたシステム の故障による長時間のシステムダウンは.我々の社会生措 に重大な影響を及ぼす可能性がある.その原因は.開発工 程で潜入した欠陥や誤り,いわゆるソフトウェアフォール ト(sorいvare一肌It)によるものが多い.この対策には,ネッ トワークで相互接続された分散開発環境の下で開発された ソフトウェアシステムの信頼性評価が重要となる. 本論文では,こうした分散開発環境を対象としたニュー ラルネットワークに基づくソフトウェア信頼性評価法とし て,従来からの時系列分析に基づく手法とソフトウェアコ ンポーネント間の相互作用を考慮した手法との適合性比較 を行う. 2 ニューラルネットワークに基づくソフトウェア倍 額性評価法 2.1 時系列分析に基づくソフトウェア倍額性評商法 時系列(tirueSeries)とは.特定の対象についての状態の時 間的な推移を時間の経過に沿って観測・記録したデータ系列 であり,その状憩の時間的な変動・振る舞いを記述するもので ある.いま,特定の対象の状態をズとすると,その時系列は 雄散的な疇間のインデックスを用いて(‡‘:i=1,2,‥・,m) のように表現することができる.ここで.fは状態を観測さ れた時点を表す.従来のニューラルネットワークに基づく ソフトウェア信頼性評価法は.ソフトウェア開発のテスト エ程で一定のテスト時間間隔(0,£た】において発見された給 フォールト教師に関する〝舶のフォールト発見数データ (tk,師)(た=1,2,・‥,〝)をニューラルネットワークの入力 層に通用する手法であり.バラメトリックモデルと比較し てソフトウェアのフォールト発見過程に対する物理的な窓 囁付けを必要としないという特徴をもっ. 2.2 分散開発囁境下におけるソフトウェア倍鋼性評価法 クライアント/サーバ処理単位としての単体テストエ程に おいては.コンポーネントの規模が小さいことから信頼性 評価のための十分な盈のフォールト発見数データが採取さ れにくい.したがって,フォールト発見数データを使用し た信頼性評価を行うにあたり,本章では.単体プログラム を結合した後の段階であるサブシステム内での統合テスト エ程以降を対象とした信頼性評価法を示す【1ト 2.2.1 サブシステム内でのテストエ寝 従来から,ソフトウェアの信頼牲を定立的に評価する手法 として,ソフトウェア信頼度成長モデルによる方法がとら れている.中でも非同次ポアソン過程(れ0油omogcmeous Pojssonprocess,以下NHPPと略す)モデルは,実利用上 極めて有効でありモデルの簡潔性が高いゆえにその適用性 も高く,実際のソフトウェア信頼牲評価に広く応用されて いる.サブシステム内でのテスト工程においては.各サブ システムについて黒板フォールト発見数データの成長曲線 の形状により,NHPPに基づく指数形ソフトウェア信頼度 成長モデルと遅延S字形ソフトウェア信頼度成長モデルを 用いた信轍性評価法の適用を前提とする【2】. 2.2.2 システム全体としての総合テストエ線 分散開発現墳の総合テストエ程に対してニューラルネッ トワークを適用する.入力層には,NHPPモデルから導出 されるソフトウェア信頼度の値を適用する.ソフトウェア 信頼度は,テスト時刻烏までテストが進行しているときに, 時間区間(い+訂】(t≧0,諾≧0)においてソフトウェア 故障の発生しない条件付き確率と定義され,それぞれ各モ デルに対して, 島(叫)=eXp匿(t)岬β(t+エ)】, (1) 〃d(叫)=eXt)lβ(り−β(ト+諾)】, (2) により与えられるt2トここで,β(t)およぴβ(t)はNI膵P モデルにおける平均値関数であり.時間区間(0,亡=こおいて 発見される期待累積フォールト数を表す.さらに.テスト 時刻£はサブシステム内におけるテスト終了時刻を.テス ト時刻部は総合テスト工程におけるテスト時刻を表す. また.ネットワークの学習を行うために.誤差逆伝描法 I3jを用いる.ここで.教師パターンには,実際の総合テス トエ軽から得られる累税発見フォールト致データの正規化 された億を採用する.すなわち.総合テストエ寝において 逐次に得られる累税フォールト発見数データから,各ソフ トウェアコンポーネントの結合状態の特徴をニューラルネッ トワークの結合係数に善根させ,その都度その結合係数の もとにおいて.将来の異観架見フォールト数の推定・予測 が可能なモデルを考える. 3 数個例と適合性評価 実際のテスト工程(総合テスト)において観測されたデー タを適用して数個例を示す.ここに示す数個例は.実際に ある企業で閑雅されたソフトウェアシステムにおけるソフ トウェアプロジェクトデータに基づいている.本論文で用 いたデータは,9つのソフトウェアコンポーネントから構 成されたソフトウェアシステムのテスト工程から採取され −32− © 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.

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た26組のフォールト発見数データ(〝=26,t26=26)で ある.また,テスト時間tたの測定単位は日である∴ 分散開発環境を対象としたニューラルネットワークによ る信頼性評価法(以下DDEと略す) れてきた時系列分析に基づくニューラルネットワークによ る手法(以下′11Sと略す)との実測データに対する適合性 比較を行う,また,適合性評価基準としては平均偏差2柔 和(nlCa71Sqllared errors,以下MSEと略す)および予測 相対誤差を用いたI2,外 さらに,適合性比較を行うにあた り∴短期・長期的な推定値のふるまいを比較するためにテ スト期間を以下のように分類する. Casel:20日目までのデータを学習データとし,21日目 以降の推定フォールト数および実測値との誤差 を比較する. C8Se 2;】0日目までのデータを学習データとし.11日目 以降の推定フォールト数および実測値との誤差 を比較する. まず,MSl王の実測データに対する比較結果を衷1に示す. 表1から,DDEによる手法の実測デ⊥夕に対する適合性が 良いことが確認できる.特に,CaselよりもC耶e2に おけるMSI】の差が大きいことから,DI)Eによる長期的な フォールト数の推定精度が良いことが確認できる. 蓑1:累積発見フォールト数に関する平均偏差2柔和の比較. ロ S∝○∝d山国>Fく﹂叫∝凸正トU−凸山由左 帥 82.5 I亨5 87.5 ぢ巾 92.5 95 97.5 t(D RAT100FIT追TINGPROGR【退S(t) 図1:C8月elにおける予測相対誤差の推定結果. S疋○彗汀−]山>F∋︻白山トU︼凸叫出血

CoI¶paredmetllOds Casel Case2

DI)E 0.68346 2.4449 rrS 1.1170 】9.106 dO 50 00 70 80 叩 l∝〉 RAllOOFl下5¶N(】PROGRESS(%) 次に,Caselにおける予測相対誤差を用いた適合性比 較結果を同1に示す.図1より,両者ともテスト時間の経 過とともに推定値と実測値の差は大きくなるが.TSよりも DDIちによる推定値の方が安定していることが確認できる. さらに.Case2における予測相対誤差を用いた適合性比 較結果を閻2に示す.閻2より,テスト時間の経過ととも に両者の手法による推定値の差が大きくなる様子が確認で きる.特に,テスト進捗率60%まではある程度同等の推定 精度を示すが,DDEについてはテスト進捗率70%以降に おいても推定値が安定している梯子が確言忍できる. 以上の適合性比較結果から,従来のTSよりもDDEの 実測データに対する適合性が良いことが確認できる.特に, 長期的な予測に関しても高い精度が得られた.これは,従 来のrl−Sにおいては,時系列の外形としての特徴を結合係 数に蓄積させているのに対して,DDEは各ソフトウェアコ ンポーネントの結合状態の特徴をニューラルネットワーク の結合係数に蓄積させたものである.すなわち,システム 全体の状態を包括した手法であることに起因するのではな いかと考えられる. 4 おわりに. 本論文では.ソフトウェアの部品化により複雑化したネッ トワーク環境の下で分散開発されたソフトウェアシステム の信頼性評価法として,従来からのTSとDDEについて 議論した.さらに数値例として.その具体例を実測データ 囲2:Case2における予測相対誤差の推定結果. に適用して示した.その結果,従来のTSに比べてDDEの 実測データに対する適合性が良いことを確認した.これは,

TSが時系列の外形としての特徴を結合係数に蓄積させてい

るのに対して,DDI王はソフトウェアシステム全体の状態を 包括した手法であることに起因する.したがって,従来の TSと比較して,より高い精度で将来の累積発見フォールト 数を推定することが可能となる. 参考文献 【1】田村慶信,山田茂,木村光宏.“分散開発環境にお けるニューラルネットワークに基づくソフトウェア信 頼性評価法,,,電子情報通信学会論文誌.vo】.J85−A. No.11.pp.1236−1243.2002年11月. 【2】山田茂.ソフトウェア信頼性モデルー一基礎と応用一一, 日科技連出版社,1994. 【3】吉富康成,ニューラルネヅトワーク,朝倉書店,2002・ E4]A・Iannino,17・D・MllSa,K・Okumoto,andB・Litt)e− wood,“CriLeriabrsoftwarereliability modelcom− parisons,”Jβββ7h耶.∫研l′ノα化肋タineer血タ,VO】・ SB−10,nO,6,pP.687−691,Nov.1984・ −33− © 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.

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