RI-Renogramの定量的分析に関する研究

全文

(1)

Title

RI-Renogramの定量的分析に関する研究( Abstract_要旨 )

Author(s)

中川, 隆

Citation

京都大学

Issue Date

1967-03-23

URL

http://hdl.handle.net/2433/212138

Right

Type

Thesis or Dissertation

Textversion

none

(2)

氏 学 位 の 種 類 学 位 記 番 号 学位授与の 日付 学位授与の要件 学 位 論 文 題 目 【

203、】

隆 なか が わ た か し 医 学 博 士 論 医 博 第

352

号 昭 和

42

3

23

日 学 位 規 則 第

5

条 第

2

項 該 当

R I・R enog ram

の定量 的分 析 に関す る研究

(主 査) 論 文 調 査 委 員 教 授 稲 田 務 教 授 福 田 正 教 授 太 藤 重 夫 論 文 内 容 の 要 旨 ラジオアイソ トープ レノグ ラム (以下 レノグラムと略す) は T aplin,W inter ら (1656年) によ り, 初 めて臨床的に ラジオアイソ トープを利用 した腎機能検査法 , 特 に分腎機能検査法の1 つ と して紹介 され, 患者 に負担をかけない簡便な方法 と して, 現在では131トH ippuran を使用 して, 広 く臨床的に行なわれて いる。 しか しレノグラムは体外計測であるので, 腎機能 に特異的な要素 と同時に, 腎機能 に非特異的な要素 , 例えば腎周囲組織 よ りの放射能 , 上部尿路容積, 尿流量, 尿の腎より検 出器の照準外に去 るまでの時間遅 れ等の要素を強 く反映 しているものである。 したが って後者の関与が, レノグ ラムの解釈上種 々問題 とな り, 腎機能検査法 と してはあ くまで もパ ターン認識 による定性的, 経験的な ものであるとされていた。 本論文で著者 は レノグラムの定量的解釈を試みる目的で, 上記の レノグラム を構 成 す る諸 要素の中か ら, 腎機能 に特異的な左右の有効腎血柴流量

(RPF)

だけを取 り出 して分析す るための基礎理論式を提唱 し, 131L H ippu ran の汚染体積, 腎除去率, 尿 中排潤率等の生理学的事実について, 実験的, 臨床的に考 察 し, さらに理論式をアナ ログ計算機を用いて模擬 した レノグ ラム ・ シ ミュ レーターで, レノグ ラムよ り 左右の

RPF

を演算 し, この値 と, 尿管 カテーテル使用 による分腎 ク リアランス法で求めた

R PF

との比 較を行な った。 以下得 られた結果を要約すれば, 1 . 131L H ippuran が体 内で血祭濃度 と等価な濃度で分布 していると仮定 した場合の汚染体積をⅤ 。 e(t)

なるdistribution space で規定す ると, 投与 ラジオアイソ トープ量 Ⅰ, 左右有効腎血祭流量

(R PF)i

,尿 流量 Fi, 尿流の時間遅れ Ti, 上部尿路容積 Vu i, 腎以外の体組織 よ りの background 等を もって, レノ グラムri(t),尿 中排潤 ラジオアイソ トープ量 e(t) を微分方程式を含む5つの数式で表現す ることが可能 である。 2 . 131トH ippu ran の1回静注時の腎除去率は時間の経過 とともに低下す る。 すなわ ち1分まで 0.73-0 .81, 20分後では0 .37- 0.61であった (成犬19頭)。 したが って レノグラム検査時の 131L H ippuran の ク ー487

(3)

-リア ラン値 は経時的に減少す る。 3 . 131L H ippuran の20分間の尿中排滑率 は健康人 (男子17名) で66.7±5.7% で尿量の大小 による差は み られなか った。 4 .131Ⅰ-H ippuranの尿中排潤率 とP A H の ク リアランス値の相関では, 15分値r- 0.934,20分値0.929, 次いで25分値, 30分値, 35分値 と続 くが, いずれ も高い相関を示 した (臨床例20名)0 5 . R ISA を使用 して レノグラムのいわゆるbackground の推定を行ない, 体 内残留放射能の5 - 20% の値をとるもの と考えた。 6 . 2の事実を考慮 した上で, 提唱 した数式5つを, アナログ計算機を使 って演算を行ない, 得 られた 4つの解答曲線 より, レノグ ラムか ら左右 R P F の続み取 りを行ない, 分腎 ク リア ラ ンス法 による左右 R P F 値 と比較 し, 左右 R P F の大小比の相関係数0.941と高い相関を見た (臨床例19名)0 以上の ことか ら提唱 した レノグ ラムに関す る基礎理論式によ って, レノグラムより左右 R P F の分析 が 可能であ り, したが って考察 した基礎理論 も臨床的にほぼ満足すべ きものと考え られる。 また尿中排浬率 を測定す ることは, 腎機能の判定にきわめて有用であると考え られる。 しか しR P F 以外の各パ ラメ- タについてはさらに検討すべ きである。 論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨 ラジオアイソ トープ ・ レノグラム(R ) は, じゆ うらいは腎機能検査法 と しては, 定性的な ものとされ, その解読には主観的な要素が加わ っていた。 本論文ではRの定量的分析 , 特に左右有効腎血祭流量 (R P F ) の分析を行な うために, R を構成す る諸 要素を基礎的, 理論的に考察 し, 131トH ippuran (IH ) の分布体積を基本 に して, R およびアイソ トープ の尿中排酒量等を表現す る微分方程式を含む5つの数式を提唱 し, これ らの数式をアナログ計算機を使 っ て演算 し, R よ り左右 R P F の読 みとりを行な った。 さらに IH のR検査時のよ うな1回静注による腎除 去率, 尿中排浬率等を実験的, 臨床的に測定 して, IH の腎除去率, したが って その ク リアランス値 は経 時的に低下す ること, IH の尿中排潤率は Sodium paraam inohippurate (P A H ), ク リア ランス値 ときわ めて高い相関を有す ることを示 した。 またR よ り分析 し得た左右 R P F 値 は, 尿管 カテーテル使用 による 分腎 ク リアランス法で得たR P F 値 と高い相関を示 した。 したが ってR よ り左右R P F の分析が可能 とな

り, 臨床上 きわめて有意義があると考え られ る。

この研究は学術上有益で, 医学博士の学位論文 と して価値 あるものと認める。

Updating...

参照

Updating...

関連した話題 :