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平成期の経営分析

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Academic year: 2021

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平成期の経営分析

I 初 めに 本稿 では,通 産省産業政策局 にようて編纂 されている 「わが国企業の経営分 析」 を用い,平 成景気か ら最近の不況 に至 るまで,我 が国の主要製造業の財務 諸表 にどの様 な変化が現れて きているかを検討する。この通産省 による資料は, 有価証券報告書か ら編纂 される ものの,業 種別 に集計する際詳細性がやや犠牲 になる,企 業の決算期末か ら 1年 以上遅れて発刊 される,な どの欠陥があるが, 業種別の集計 データを提供 している点で,特 定の業種 に現れている現象 を鳥限 的 に把握す るための重宝 な手段 となっている。 以下では,当 該資料の分類 に従い,製 造業全体,輸 出型製造業 ,非輸出型製 造業,中 分類製造業種,と 順次分析 を進めているが,ご く一般的な比率財務諸 表 を用 いるだけで,幾 つかの興味深い財務諸表上の変化 を発見 している。この 変化 は,や や意外であったので,そ の背後 にどの様 な企業活動の変化があった かを,デ ータが利用可能 な範囲で,掘 り下げて検討 を加 えた。 これ らの分析の結果,受 取手形 ・支払手形,販 売費及び一般管理費,投 資そ の他 の資産,に 興味深い実務上の変化が生 じていることが確認 された。この よ うな水面下の変化 は今後 も継続的に生起す ることが予測 されるため,本 稿 で試 みた ような分析 を,今 後 も継続的に行 うことが必要であると思われる。 本稿 は滋賀大学大学 院生額 田公 明君 との共 同研 究 の成果であ る。著者が、平成9年度滋賀 大学大学院でただ一人の受講生 であ った額 田君 と共 に、講義 (「経営分析論特講」)の 一環 と してわが国企業の経営分析 を手がける内に、幾つかの果味深い事実 を発見 し、それをきっか け として論文 に至 る共 同研究が始 ることとなった。 この論文で展 開 されている諸分析 と考察 は、教官 とその指導下 にある学生 とい う関係ではな く、ほぼ対等の分担 により遂行 されてい る。それ故、本稿 は額田君 との共著の形で公表 されるべ きであつたが、滋賀大学彦根論叢の 執筆規定 に よ り、大学 院生 は著者 となれ ないので、やむ を得 ない措置 とはいえ後藤のみが著 者 と して記載 されることとなった。 ここに記 して、額 田君の貢献 を讃 えてお きたい。 男 責 藤 後

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彦根論叢 第 319号 正 製 造業全体の分析 本節では分析の手始め として,製 造業全体の集計財務諸表 を取上げ,そ れぞ れの項 目の売上高 と総資産 に対する比率 を手がか りとすることにより,1989年 か ら1994年にかけての 6年 間の時系列推移 を眺めてみることにする。 表 2-1は ,製 造業全体 の集計財務諸表の各項 目の数字 を,売 上高 (損益計 算書)と 総資産 (貸借対照表)に 対する比率で置換 えた ものである。 まず損益 表 2-1 製 造業比率財務諸表 (単位 :%)

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平成期の経営分析 3 計算 書 を見 る と, 経 常利益 ( 売上高経常利益 率) は 8 9 年度 か ら9 3 年度 にかけて 3 . 6 3 % 減 少 してい る。経常利益 の減少 は, こ の間, 売 上原価 が2 . 2 3 % , 販 売費 1 ) 及 び一般管理費が1,11%増 加 したことと営業外損益 が0。30%悪 化 したことが原 因である。特 に,92,93年 度の販売費及び一般管理費の増加は,給 与手当 ・福 利厚生費あ増加 による ところが大 きい。営業外収益 の減少は,現 金 ・預金の減 少 と低金利 による金融収益 の減少 を原 因 とす るもの と思 われる。94年度 には, 売上原価 ,販 売費及び一般管理費の改善により,売 上高経常利益率は増加 して いる。 次 に,貸 借対照表 を見 ると,89年 度か ら94年度 にかけて,流 動資産が7.23%, 流動負債が2.97%減 少 している。流動資産の減少は,現 金 ・預金が4.83%,受 取手形が2.43%減 少 したことによ り,流 動負債の減少 は,支 払手形が2.63%減 少 した ことによる。収益性 の悪化 によって現金 ・預金が減少 していることは推 測で きるが,受 取手形,支 払手形が減少 していることには注 目すべ きである。 流動資産の減少 に対応 して固定資産が89年度か ら94年度 にかけて7.23%増 加 しているが,こ れは有形固定資産が3。30%,投 資その他の資産が3.83%増 加 し た ことによっている。有形固定資産の増加 は,土 地が1.670/0,その他の有形固 定資産小2.11%増 加 したことによ り,投 資その他 の資産の増加 は関係会社有価 証券が3.40%増 加 したことによっている。 この ことか ら,89年 度か ら94年度の 間,投 資のほぼ半分が,関 係会社 に向け られていることが分かる。固定負債 に 関 してはあ ま り変動 していないが,構 成科 目を見 る と,社 債の割合が1.51%減 少 し,長 期借入金が1.53%増 加 してお り,長 期債務 を社債か ら長期借入金 にシ フ トしていることが分かる。借入金依存度 も92,93年 度 に一時増加 した以外 は 大 きな変動 は見 られない。 1)営 業外損益 =営 業外収益 一営業外費用。89年度0.39%、90年度0.35%、91年度0.15t/0、92年 度0,06%、93年度0.09%、94年度 -0.29% 2)給 与手当 ・福利厚生費は91年度3.69%→93年度4.26%と0.57%増加 している。これは、売 上高の減少 に伴 い、相対的に増加 した もの と思 われる。 3)89年 度7,35%、90年度7.10%、91年度7.41%、92年度8.112/0、93年度9.39%、94年度9.46% 4)89年 度28.83%、90年度28。37t/0、91年度29.25%、92年度30。33%、93年度30,21%、94年度29. 0 5 %

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TT仲 軒竹ITギ 十響 轡 4 彦 根論叢 第 319号 資本 は8 9 年度 か ら9 4 年度 まで3 . 1 8 0 / 0 増加 してい る。資本 の増加 は,そ の他 の 5 ) 剰余金が2.62%増 加 したことが原因である。内部留保 を蓄積 し,自 己資本 を充 実 させていったことが伺 える。 以上の ことか ら,製 造業は89年度か ら94年度 にかけて収益性が低下 している に もかかわ らず,借 入金 に依存することな く,設 備 よりも関係会社に積極的に 投資 し,か つ,内 部留保 を蓄積 して きたことが推測で きる。 製造業における89年度か ら94年度 までの特徴 をまとめると以下のようになる。 1.89年 度か ら93年度 にかけて売上原価,販 売費及び一般管理費,営 業夕ヽ損益 の悪化 により,売 上高経常利益率が減少 している。特 に,90年 度か ら92年度 にかけては毎年度 1%以 上減少 している。 2.受 取手形お よび支払手形が大 きく減少 している。 3.関 係会社有価証券が大 きく増加 している。これは,子 会社化 ・分社化の進 展 による ものであると思われる。 4.自 己資本の蓄積が進んでいる。 このことを踏 まえて,次 に製造業を輸出型製造業 (以下<輸 出型>と 記す) と非輸出型製造業 (以下<非 輸出型 >と 記す)に 分けて見てい きたい と思 う。 ここに,「わが国企業の経営分析」の分類 による輸出型 ・非輸出型製造業及び 加工型 ,基礎素材型製造業の関係 は,表 2-2の ようである。この表 を見て分 かるとお り,<輸 出型 >は ほぼ加工組立型製造業か ら,<非 輸出型>は ほぼ基 礎素材型製造業か らなっている。 表 2-3は ,<輸 出型 >と <非 輸 出型 >の 集計財務諸表である。製造業全体 の集計財務諸表 と同様,各 項 目の数字は比率で示 されている。 まず,<輸 出型 >で あるが,損 益計算書は,売 上高経常利益率が製造業全体 と同様 に89年度か ら93年度 にかけて減少 しているが,減 少幅は4.40%と 製造業 全体 よ り大 きい。売上高経常利益率の減少は,売 上原価が3.98%増 加 したこと によっている。 5 ) 8 9 年度 1 8 。3 9 % 、9 0 年度1 8 . 8 4 % 、9 1 年度1 9 . 4 4 % 、9 2 年度2 0 . 0 1 % 、9 3 年度2 0 . 7 1 % 、9 4 年度2 1 . 0 1 %

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輸出型製造業比率財務諸表 平成期 の経営分析 表 2 - 3 ( 単位: % ) 非輸出型製造業比率財務諸表 ( 単 位t%) 表 2-2 業 種分類表 輸 出型製造業 械 製 機 具 気 器 業 電 械 造 / 機 製 業 用 具 造 送 器 製 輸 械 具 / 機 器 業 密 械 造 精 機 製 / 般 具 業 一 器 造 非輸 出型製造業 食料 品 ・ 飲料 ・飼料 製造業/繊 維 衣服 製造 業 /パ ル プ ・紙 ・紙加 工 品製造業/化 学工業/石 油 ・ 石炭製造業/ゴ ム製品製造業/ 窯業 ・土石 製造業/非 鉄金属 製 造業/そ の他 の製造業 金属製品製造業 項 目 89年 度 190年度 191年度 !92年度 93年 度 94年 度 89年度 190年度 191年度 192年度 193年度 194年度 売上高 (十億円) ( うち輸出) 売上原価 売上総利益 販売費及一般管理費 営業利益 営業外収益 金融収益 営業外費用 金融費用 経常利益 85266i 94462 26.221 23.23 79,821 80。13 20,18, 19.87 14.501 14.66 5.681 5.20 3.041 3.06 1.961 2.12 2.711 2.65 1 . 4 8 1 1 . 6 4 6 . 0 1 1 5 . 6 1 976851 94398 24.481 26.48 81.661 83.12 18.341 16.88 14.681 14.76 3.661 2.12 2.971 2.75 1.981 1.60 2.76! 2.62 1.721 1457 3,861 2.24 93680 27.54 83.80 16.20 14.80 1.40 2t65 1 , 3 1 2.44 1.44 1 . 6 1 9555C 29.5] 82.6C 1 7 . 4 C 1 4 . 9 1 2 . 4 C 2 . O C l . 1 6 2 . 3 7 1 . 3 C 2 . 2 1 56299 6.27 75.37 24.62 18.72 5 , 9 1 3.08 1.95 2 . 6 1 1,70 6.38 63240 6.54 76.00 24.00 1 8 . 6 1 5 . 3 9 3 . 1 4 2.18 2.88 2 . 1 1 5.65 項 目 89年度 90年度 191年度 92年度 193年度 94年度 89年 度 90年 度 91年 度 92年 度 93年 度 94年 度 流動資産 当座資産 現金 ・預金 受取手形 売掛金 棚卸資産 固定資産 有形固定資産 機械 ・装置 土地 投資その他の資産 投資有価証券 会社関係有価証坊 総資産 (十億円) 負債 流動負債 支払手形 買掛金 短期借入金 固定負債 社債 長期借入金 資本 資本金 留保利益 61.81 47.17 17.13 5,47 17.09 1 3 . 1 1 38.14 21,89 10.34 3,70 1 6 。1 1 3.94 7.82 89310 60.84 39.30 6.37 11.27 8 . 1 4 21.54 13.20 3 . 5 1 39.16 9.18 20.17 59.111 57.01 44.031 41.18 14.101 12.69 5 。1 9 i 4 . 4 1 17.351 16.55 13.401 14,00 40.841 42.94 22.681 24.41 10.391 11.09 3.701 3.97 18.021 18.37 3.981 3.63 9.481 10.08 976671101658 60.771 60.70 39.891 38.48 6.211 5.48 11.801 11.09 8.221 8.99 20.881 22.22 12.791 13.54 3.451 4,06 39.231 39.30 9.051 8,88 20.571 20.99 55.521 54,05 40.481 39.92 12.291 11,74 3.621 3.30 16.201 16127 13.471 12.77 44.431 45,91 25.271 25.25 11.191 10,83 4,181 4.70 18.991 20.48 3.411 3.80 10.891 11.96 017001101655 60,35' 59.14 38,351 36.17 4.531 3.96 10.901 11.07 10.651 9.09 22.001 22.98 12.351 12.90 5.021 5,42 39.651 40,86 8,971 9,27 21.181 21.67 4 ︲ 5 4 0 5 ︲ 7 4 8 4 9 5 5 5 4 ︲ 6 8 4 8 3 9 5 4 9 7 5 5 ︲ 5 7 9 2 7 5 5 2 9 4 5 3 8 0 4 9 4 6 8 8 58,03 47.20 15.96 8.77 15,17 9.72 41,90 26.14 10。92 5.32 15.50 4.72 6.35 62346 62.20 38.56 7.46 9.03 11.09 23.64 14,07 4.57 37.80 1 0 . 0 1 1 8 . 4 8 57.13 45.98 14.33 8.30 15.65 9.85 42.81 26.75 11.02 5,45 15.80 4.79 6.54 68762 62.32 39.19 7.04 9.44 12.00 23。13 13.46 5`03 37.68 9.63 19.03 54.551 52.33 4 3 . 6 4 1 4 1 . 9 8 13.821 12.57 7.081 6.49 14.581 14.64 9 . 7 H 9 , 3 1 45.381 47.59 28.621 30.05 11.421 11.83 5,971 6.42 16.491 17.27 4.591 4.65 7.171 7.48 714051 70561 61.561 60.06 37.991 37.51 6.001 5,27 8.471 8.21 12.931 13.82 23.561 22.56 13.301 11.77 5 , 7 1 1 6 . 3 1 38.441 39.94 9.521 9.60 20.011 21.28 5 1 . 3 2 4 1 . 2 5 1 1 . 5 1 6 . 3 1 14.49 9.09 48.60 30.65 11.47 7.04 17.66 4.62 7.79 68044 58,3ユ 34.98 4 . 8 1 8`07 11.871 23.331 12.29 6.44 41.69 9.93 22.451

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6 彦 根論叢 第 319号 貸借対照表 は,89年 度か ら94年度 にかけて流動資産が7.40%,流 動負債が2. 73%減 少 している。流動資産の減少は,現 金 ・預金が5,08%,受 取手形が2.30 %減 少 したことより,流 動負債の減少は,支 払手形が2.45%減少 したことによつ ている。 89年度か ら94年度 にかけての固定資産の7.41%増 加は,有 形固定資産の若千 の増加 もあるが,投 資その他の資産が4,72%増 加 したことが大 きい。投資その 他の資産の増加 は,関 係会社有価証券が4.67%増 加 したことが原因である。 こ れは,製 造業全体 と比べ るとかな り大 きい。固定負債 は,あ まり変動 していな いが,製 造業全体 と同様,社 債が減少 し,長 期借入金が増加 している。 資本 は,89年 度か ら94年度 にかけて2.33%増 加 している。資本の増加は,そ 6 ) の他の剰余金が1 . 4 5 % 増加 したことが原因である。資本の増加幅は, 製 造業全 体 と比べ ると/ 1 、さい。 次 に<非 輸 出型 >で あるが,損 益計算書では,89年 度か ら93年度 にかけて売 上高経常利益率が,製 造業全体 と同様減少 しているが,減 少幅は2.37%と 製造 業全体 よ り小 さ くなっている。売上高経常利益率の減少は,販 売費及び一般管 7 ) 理費が2.57%増 加 したことと営業タト損益が0.58%減 少 したためである。 貸借対照表では,89年 度か ら94年度 にかけて,流 動資産は6.92%,流 動負債 は3.27%減 少 している。流動資産の減少は,現 金 ・預金が4.50%,受 取手形が 2.65%減 少 したことにより,流 動負債の減少は,支 払手形が2.88%減 少 したこ とによっている。 89年度か ら94年度 までの固定資産の6.90%増 加は,有 形固定資産力M.29%, 投資その他の資産が2.60%増 加 したためである。有形固定資産は土地が2.37%, 働 その他の有形固定資産が2.77%増 加 してお り,投 資その他の資産は関係会社有 価証券が1.64%増 加 している。固定負債 は,全 体的にはあまり変動がないが, 6 ) 8 9 年 度1 9 . 0 9 % 、9 0 年度1 9 . 4 6 % 、9 1 年度1 9 . 8 3 % 、9 2 年度1 9 . 9 4 % 、9 3 年度2 0 。3 7 7 。、9 4 年度2 0 . 54% 7 ) 8 9 年 度0 . 4 7 % 、9 0 年度0 , 2 6 % 、9 1 年度0 . 0 7 % 、9 2 年度 - 0 , 0 5 % 、9 3 年度 - 0 . 1 1 % 、9 4 年度 - 0 . 29% 8 ) 8 9 年 度8 . 1 0 % 、9 0 年度7 . 9 4 % 、9 1 年度8 . 3 2 % 、9 2 年度9 . 0 8 % 、9 3 年度1 0 . 6 5 % 、9 4 年度1 0 . 8 7 %

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平成期の経営分析 7 構 成科 日で は, 社 債 が減少 し, 長 期借 入金 が増加 してい る。 資本 は, 8 9 年 度 か ら9 4 年度 にか けて4 , 3 8 % 増 加 してい る。資本 の増加 は,そ 9 ) の他の剰余金が4.27%増 加 したことが原因である。資本の増加幅は,製 造業全 体 と比べ る と倍以上大 きい。 以上の ことか ら,<輸 出型 >,<非 輸 出型 >の 特徴 をまとめると以下のよう になる。 1.両 者 とも89年度か ら93年度 にかけて売上高経常利益率 を減 らしている。 <輸 出型 >は 売上原価の増加,<非 輸出型 >は 販売費及び一般管理費の増加 と営業外損益の減少が主たる理由である。 2.両 者 とも受取手形,支 払手形 を減 らしている。 3.両 者 とも関係会社有価証券が増加 している。特 に,<輸 出型 >は 大 きく増 や している。 4.両 者 とも自己資本が増加 している。特 に,<非 輸出型 >は 増加幅が大 きい。 次 の節では,以 上 について更 に掘下げた分析 を行 うために,<輸 出型>と < 非輸 出型 >の 中か ら2業 種づつ (中分類業種)取 り上げ,そ れぞれの業種で何 が起 っているか考察 を加 えることにする。 皿 輸 出型 ・非輸出型製造業の業種別分析 前節の製造業全体の特徴 を踏 まえて,こ の節では輸出型 ・非輸出型製造業の 中分類業種 (表3-1)の 中か ら総資本経常利益率 と自己資本比率 を用いて業 績が優良な業種 を 2業 種ずつ選び,計 4業 種の財務的特徴 を見てい くことにす る。 表 3-1は ,表 2-2の 再掲である。<輸 出型 >は 加工組立型 と,<非 輸出 型 >は 基礎素材型 と重 な りが大 きく,典 型的な輸出型 ・非輸出型業種 を選択す るため,鉄 鋼業 と金属製品製造業は取上げないことにした。また,<非 輸出型 >の 食料 品 ・飲料 ・飼料製造業は経済変動の影響 を受けに くい,繊 維 ・衣服製 9 ) 8 9 年度 1 7 . 3 9 % 、9 0 年度1 7 . 9 5 % 、9 1 年度1 8 . 8 9 % 、9 2 年度2 0 . 1 0 0 / 0 、9 3 年度2 1 . 2 2 % 、9 4 年度2 1 . 6 6 %

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彦根論叢 第 319号 表 3-1 業 種分類表 (表2-2の 再掲 ) 表 3 - 2 輸 出型 製造 業 総資本経常利益率 自己資本比率 非輸出型製造業 総 資本経常利益率 自己資本比率 39年度190年度 91年度192年度193年度 94年度 39年度190年度191年度192年度193年度194年度 パルプ・紙・紙加工品製造業 石油・石炭製品製造業 ゴ ム 製 品 製 造 業 窯業・土石製品製造業 非 鉄 金 属 製 造 業 4.16% 2.53% 7.45% 6 . 6 7 % 4 . 6 1 % 1.77t/0,1.16% 3.06%i3.15% 7.00%15.42% 5.25%14.19% 4.49%i3.25t/0 0.86% 3.45% 4.38% 2.80% 1.98% 0.50% 3 . 6 5 % 2 . 5 8 % 2.07% 1 . 1 5 % 1.027 2.877 3.95ワ 2.53ワ 1.34ワ 2799%128.53%129.02%129.97%i280570,288 2486%120,46%122.68%124.65%126.99t/0125.5 37.58%138.46%136.99%i38.39%147.72%145、8 41.45%143.09%142.31%142,77%143.16%146.5 29.69%130.42%130.75%131.16%i33105t/9132.7 造業 は構造不況業種,化 学工業は構成小分類業種 によ り財務比率が大 きく変わ る,そ の他 の製造業は構成小分類業種が多様である,と い う理由により選択対 象か ら外 した。 以上の業種 を除いて業種別 に総資本経常利益率 と自己資本比率 を示 したのが 表 3-2で ある。輸出型の 4業 種 はいずれ も両比率が良好であるが,一 般機械 器具製造業は,景 気の振幅が非常 に大 きいことを特徴 とする業種であること, 輸送用機械器具製造業は,自 動車 と造船 とい う業態が全 く異 なる 2業 種が含 ま れていることか ら,電 気機械器具製造業 と精密機械器具製造業 を残す ことに し た。<非 輸出型 >か らは,ゴ ム製品製造業 (総資本経常利益率平均 1位 ,自 己 資本比率平均 2位 )と 窯業 ・土石製品製造業 (総資本経常利益率平均 2位 ,自 己資本比率平均 1位 )を 選んだ。 輸 出型製造業 一般機械器具製造業/電 気機械器具製造業/ 輸 送用機械器具裂 造業/ 精 密機械器具製造業 非輸 出型製造業 食料 品 ・飲料 ・飼料製造業/ 繊 維 ・衣服 製造業/ パ ル プ・紙 ・紙加 工 品製造業/ 化 学工 業/ 石 油 , 石炭製造業/ ゴ ム製品製造業/ 窯業 ・土 石 製造業/ 非 鉄金属 製 造業/ そ の他 の製造業 金金属製品製造業 89年度190年度 91年度192年度193年度194年度89年 度 190年度 ,91年度 92年 度 193年度 194年度 一般機械器具製造業 電気機械器具製造業 輸送用機械器具製造業 精密機械器具製造業 5.86%15.67% 6.44%15.93% 5.96%i5.83% 6.25%15.60% 4 . 1 3 % 3 . 5 0 % 4 . 2 5 % 3 . 1 6 % 2.29% 1 . 8 1 % 2 . 9 1 % 1 , 1 3 % 1.20%il.947 1.74%12.707 2.06%12.277 2.16%12.67% 43.41t/9142.93%i42.80% 42.2170142.30%142.16% 38.66%138.52%i38.56% 49.07%148`26%147.80% 4359%144.32%145,18″ 4279%14386t/。144.18ワ 38.87%14012%141.317 46.37%149.98%1 50`627

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平成期 の経営分析 表 3 - 3 電気機械器具製造業比率財務諸表 (単位:%)精 密機械器具製造業比率財務諸表 項 目 89年度 ,90年度 91年度 192年度 193年度 194年度 89年度 90年度 91年度 192年度 193年度 194年度 花上高 (十億円) 売上 原 価 阪売費及一般管理費 営業 外 損 益 睡常 利 益 32492 74.85 19.59 0.70 6.26 36047 75.01 19.95 0.89 5.93 37433 76.84 20.12 0,56 3.60 35882, 35579 78.281 78.72 20.191 19.79 0.461 0.45 1.981 1.95 37890 77.64 1 9 , 5 1 0 。1 1 2 . 9 6 16221 1809 73.121 74.31 20.351 19.79 0.631 0.57 7.171 6.47 1800 76.16 20.28 0.25 3.81 17221 15691 1594 78.321 75.191 73.86 20.251 21.761 22.06 0,021 -0.041 -0.38 1.451 3.001 3.69 項 目 89年度 190年度 91年度 192年度 193年度 !94年度 99年度190年度 91年度 92年度 93年度194年度 1流動資産 当座資産 現金 ・預金 受取手形 棚卸資産 固定資産 有形固定資産 投資その他の資産 関係会社有価証券 総資産 (十億円) 負債 流動負債 支払手形 固定負債 資本 資本金 留保利益 64.78 49.92 2 1 . 1 6 4.30 13.16 35.21 15.91 19.15 9.751 340191 57.791 38.121 5 . 1 8 1 1 9 . 6 8 1 4 2 . 2 1 1 9 . 1 9 1 2 1 . 6 9 1 60.581 59.78 45。271 43.32 16.261 14.98 4.341 3.92 13,441 14.19 39.411 40.21 16.921 18.19 22.311 21.80 12.761 13.19 376491 39187 57.701 57.841 38.511 37.291 4.891 4.311 19.191 20.551 42.30, 42.161 9.101 8.971 22.ユ71 22.361 58.371 57.911 57.99 43,261 44.081 44.41 14.331 15,281 15。68 3.401 3.321 2.95 13.201 12.331 12.09 41.611 42.061 41.98 18,391 18.101 17.42 22.981 23.711 24.32 14.271 14.981 15.83 390021 397421 42035 57.21156.14155.82 37.011 35,131 35.13 3Ⅲ621 3.481 3.30 20.191 21.011 20.69 42.791 43.861 44.18 9.131 9.541 9.64 22.681 22.941 22.96 66.62 50.62 19,77 7.82 1 5 . 0 1 33.34 19.68 13.57 4.77 2004 50.93 32.26 12.66 18.67 49.071 10.281 2 2 . 1 1 65.611 62.651 63.551 61.201 61.7t 48.491 42,161 45.161 44.491 45.7, 1 6 . 5 9 1 1 2 . 6 7 1 4 . 5 6 1 1 3 . 1 3 1 1 3 . 9 て 7.691 6.351 5.291 5.181 5.8C 1 5 . 母q 1 7 . 5 既 1 5 . 5 4 1 1 3 . 9 1 1 1 3 . 2 t 34.381 37.341 36.431 38.781 38.lC 20.221 22.271 20,941 21,431 20.32 14.031 14.921 15.341 17.131 17.57 4.921 5.681 6.13' 7.261 7.98 21671 21711 22321 21541 2203 51,741 52.201 53.631 50.021 49.38 33.691 31.761 31.281 29.051 28.66 13.241 11.691 9.351 8.511 8,84 18.041 20.441 22.351 20。971 20.72 48.261 47.801 46.371 49.981 50.62 9.951 10.031 10.021 10,851 11.09 22.421 21.851 20.581 21.99! 22.28 電気機械器具製造業 (表3-3):損 益計算書では,89年 度か ら93年度 にか けて売上高経常利益率が4.31%減 少 している。売上高経常利益率の減少は,売 上原価が3.87%増 加 したことが大 きい。94年度 には売上原価の改善により,売 上高経常利益率は約 1%改 善 している。 貸借対照表では,89年 度か ら94年度 にかけて流動資産が6.79%,流 動負債が 2.99%減 少 している。流動資産の減少は,現 金 ・預金が5口48%,受 取手形が1. 35%減 少 したことを,流 動負債の減少は,支 払手形が1.88%減少 したことによっ ている。 89年度か ら94年度の固定資産の6.77%増 加 は,有 形固定資産の若干の増加 も あるが,関 係会社有価証券が6.08%増 加 したことが大 きい6固 定負債は,若 干 増加 しているが,<輸 出型 >全 体の ように社債が減少 し,長 期借入馳 ミ増加す 1 0 ) 8 9 年度1 3 . 8 2 % 、9 0 年度1 3 , 2 0 4 / 。、9 1 年度1 3 . 7 6 % 、9 2 年度1 2 . 7 2 % 、9 3 年度1 3 . 3 4 % 、9 4 年度1 3 . 50%

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1 0 彦 根論叢 第 3 1 9 号 る とい った傾 向 は見 られ ない。 資本 は,89年 度 か ら94年度 にか けて1.97%増 加 してお り,<輸 出型 >全 体 よ り増 加 幅 は小 さい。資本 の増 加 は,留 保利益 が1.27%増 加 した こ とによってい る。 精 密機械 器具製造業 (表 3-3):売 上高経常利益 率 は89年度 か ら92年度 に か けて5.72%減 少 してお り,93年 度 か らは増加 してい る。<輸 出型 >全 体 と比 べ る と 1年 早 く底 を打 ってい る。売上高経常利益 率 の減少 は,売 上原価 が5,20 %増 加 したためであ る。93年度 か らは,売 上原価 が大幅 に改善 してい るが,販 売費及 び一般管理費が増加 しているので,売 上原価 の減少幅ほどは売上高経常 利益 率 が増 加 してい ない。92年度 か ら94年度 までの販 売費 及 び一般管理費の増 1 2 ) 加 は給与手当 ・福利厚生費の増加が原 因である。 貸借対照表では,89年 度か ら94年度 にかけて,流 動資産が4.83%,流 動負債 が3.60%減 少 している。流動資産の減少 は,現 金 ・預金が5.81%,受 取手形が 1.96%,棚 卸資産が1.78%減 少 したためである。91年度 までは現金 ・預金が, それ以降は棚卸資産が流動資産の減少の主因である。流動負債の減少は,支 払 手形が3.82%減 少 したことが大 きいる 89年度か ら94年度 にかけての固定資産の4.85%増 加は,関 係会社有価証券が 3.18%増 加 したことが大 きい。固定負債 は若干増加 しているが,各 項 目には大 きな変動 は見 られない。 資本 は,89年 度か ら92年度 にかけては減少 しているが,そ れ以降は増加 し, 94年度 は89年度 より1.55%増 加 している。 ゴム製品製造業 (表3-4):損 益計算書では,89年 度か ら93年度 にかけて, 売上高経常利益率が3.89%減 少 している。売上高経常利益率の減少 は,販 売費 及び一般管理費が2.54%増 加 したことと営業外損益が1.15%減少 したことによっ 1 3 ) ている。販売費及び一般管理費の増加は給与手当 ・福利厚生費の増加が主因で ある。9 4 年度のJ又益性の上昇 は,売 上原価の改善 によるものであ り,販 売及び 8 9 年度1 . 1 9 % 、9 0 年度1 . 4 1 % 、9 1 年度2 . 1 4 % 、9 2 年度2 . 7 0 % 、9 3 年度2 . 7 6 % 、9 4 年度2 . 3 4 0 / 0 9 2 年度6 . 7 7 % 、9 3 年度7 . 6 0 % 、9 4 年度7 . 8 1 % 。

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平成期 の経営分析 11 表 3 - 4 (単位 :%) 窯業 ・土石製品製造比率財務諸表 (単 位 :%) 項 目 89年度 190年度91年 度 192年度 193年度 94年 度 89年度 90年度 191年度 92年度 93年度 194年度 売上高 (十億円) 売上原価 張売費及一般管理引 営業外損益 経常利益 2053 73.60 18.87 -0.22 7.32 2206 73.51 18.82 -0.61 7.06 2269 73.70 19.20 - 1 . 1 6 5 。9 5 22131 20421 1991 73.201 73.791 72.00 20.121 21.4ユ1 21.36 - 1 , 3 5 1 - 1 . 3 7 1 - 1 . 4 3 5 。3 2 1 3 . 4 3 1 5 . 2 1 4387 77.70 1 8 . 5 1 -0.28 3 . 5 1 42201 3800 78.211 78.66 19.02, 18.07 -0.101 -0.17 2.681 3.11 項 目 89年度 190年度 91年度 92年度93年 度 94年 度 89年度190年度 91年度92年度 93年度 94年度 流動資産 当座資産 現金 ・預金 受取手形 棚卸資産 固定資産 有形固定資産 投資その他の資産 関係会社有価証努 総資産 (十億円) 負債 流動負債 支払手形 固定負債 資本 資本金 留保利益 5 1 . 1 5 41.88 7.98 7 . 0 1 7.08 48.77 22.78 25.80 19.64 2144 62.42 42.48 11.60 19,94 37.58 9 . 1 7 20.69 48.39 40.17 7.26 6.88 6.92 5 1 . 5 1 24.37 26.94 20.37 2309 61.541 40.781 10.361 20.751 38.461 8.931 21,961 5 8 3 2 5 0 5 3 2 5 3 8 9 3 2 9 9 5 7 3 0 1 6 4 4 4 3 7 9 9 2 2 7 2 4 3 3 6 6 5 6 5 6 2 3 3 2 2 5 2 6 3 3 8 8 2 4 3 6 8 2 ︲ 2 ︲ 0 6 4 ︲ 5 8 ︲ 7 7 6 ︲ 2 4 9 8 5 0 2 6 ︲ 4 2 2 0 1 9 3 9 2 7 0 2 4 ︲ 3 4 5 4 6 5 8 2 5 3 3 2 6 2 6 ︲ 3 7 7 2 4 3 8 8 2 3 39.33 32.00 4.72 4.83 6.48 60.64 25.36 35,05 28.02 2664 57.28 35.36 6.47 21・92 42.721 9.301 24.781 38.97 32,47 3 . 8 1 4.92 6.03 6 1 . 0 1 25,03 35.77 29.00 2584 54.11 34.52 6.06 19.58 45,89 10.06 26.44 54.081 51.38 44.09i 41.69 13.261 10,75 8.491 8.49 9.271 8.92 45.90, 48.61 29.621 31.59 15.761 16.51 6.621 6,99 51491 5176 5 8 . 5 5 1 5 6 . 9 1 34.881 34,43 4.981 5.40 23.661 22.48 41.451 43.09 10.66' 10.59 21.181 22.781 50。31 40.30 10.46 7 . 1 0 9 . 1 0 49,67 33.58 15.57 6.95 5481 57.69 32.23 4.68 23.83 42.31 10.09 22.93 0 4 4 3 7 0 9 ︲ 9 2 9 5 8 4 5 3 2 0 0 2 2 3 4 ︲ 6 5 4 6 7 7 0 7 4 3 47.37 37.74 9 . 1 4 6.88 8.92 52.60 35.00 16.99 8.43 5461 56.84 31.80 3.681 25,031 43.161 10.171 2 3 . 7 7 1 6 8 ︲ 3 5 ︲ 8 0 9 7 3 0 4 8 4 2 8 ︲ 7 9 4 9 3 6 4 7 ︲ 3 5 ︲ 7 2 5 8 5 0 4 0 9 6 9 4 9 3 ︲ 1 7 拍 4 5 3 3 2 4 2 ︲ 4 6 ︲ 0 2 5 一般管理費は改善 していない。 貸借対照表では,89年 度から94年度にかけて流動資産が12.18%,流 動負債 が7.96%減少 と<非 輸出型>全 体 より大 きく減少 している。流動資産の減少は, 現金 ・預金が4.17%,受 取手形が2.09%,売 掛金が2.16%,棚 卸資産が1.05% 減少 したこと,流 動負債の減少は,支 払手形が5.54%,買 掛金が2.32%減少 し 1 4 ) た ことによっている。<非 輸出型 >全 体 と違 つて,売 掛金,買 掛金 も減少 して いる。 8 9 年度か ら94年度 にかけての固定資産の12.24%増加 は,土 地が1.07%,そ の他の有形固定資産小2.78%,関 係会社有価証券が9。36%増 加 したことによっ ている。固定負債 は,91,92年 度 と社債1長 期借入金が増加 したが,94年 度 に 1 3 ) 8 9 年度4 , 3 1 % 、9 3 年度5 。5 2 % 、8 9 年度→9 3 年度1 . 2 1 % 増加。 1 4 ) 売料金8 9 年度2 2 . 0 4 % 、9 4 年度19.88%、買掛金89年度11.11%、9 4 年度8 . 7 9 % 。 1 5 ) 土地8 9 年度3 . 3 1 % 、9 4 年度4.38%、その他の有形固定資産89年度6.40%、94年度9.18%。 ゴム製品製造業比率財務諸表

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12 彦 根論叢 第 319号 は,89年 度 と同水準 に戻 つてい る。 資本 は,89年 度 か ら94年度 にかけて8.31%増 加 してい る。資本 の増加 は,留 保利益 が5.75%増 加 した こ とが大 きい。 窯業 ・土 石 製 品製造 業 (表 3-4):損 益計算書 で は,89年 度 か ら93年度 ま で売上高経常利益 率が5.00%減 少 してい る。売上高経常利益率 の減少 は,売 上 原価 が 1.63%,販 売費及 び一般管理費が2.77%増 加 したことが主因である。販 18) 19) 売費及び一般管理費の増加は,給 与手当 ・福本u厚生費 と販売直接費の増加によっ ている。94年度は販売費及び一般管理費の改善 により,売 上高経常利益率が増 カロしている。 貸借対照表では,流 動資産が,89年 度か ら93年度 にかけて6,71%減 少 してい るが,94年 度 には3。31%増 加 し50,68%に なっている。流動資産の減少 は,現 金 ・預金が4.120/0,受取手形が1.61%減 少 したことにより,流 動資産の増加は, 売掛金ホ1.74%,棚 卸資産が1.05%増 加 したことによっている。流動負債 は, 2 1 ) 8 9 年度か ら94年度 にかけて2.52%減少 している。 これは,そ の他の流動負債が 2 . 0 3 % 減少 したためである。支払手形 も,89年 度か ら93年度 にかけては1.30% 減少 している。 固定資産の89年度か ら93年度 までの6.70%増加 は,有 形固定資産が5。3 8 % , 関係会社有価証券が1 . 8 1 % 増加 した ことによる。9 4 年度の減少 は,有 形固定資 産が減少 したためである。関係会社有価証券 は,89年 度か ら94年度 まで2.19% 増加 している。固定負債 は,93年 度 までは増加傾向にあうたが,94年 度は大幅 2 2 ) 2 3 ) に減少 している。固定負債の増減は,社 債,長 期借入金の増減 によっている 資本 は,89年 度か ら94年度 にかけて5,06%増加 している。94年度の増加は大 1 6 ) 8 9 年度1 0 . 0 2 % 、9 0 年度1 0 , 6 1 % 、9 1 年度1 3 . 5 0 % 、9 2 年度1 3 . 3 7 % 、9 3 年度1 1 . 3 0 % 、9 4 年度8 . 3 8% 1 7 ) 8 9 年度3 . 3 0 % 、9 0 年度3 . 6 4 % 、9 1 年度5 . 2 0 % 、9 2 年度5 。2 4 % 、9 3 年度4 . 5 9 % 、9 4 年度4 . 7 5 % 1 8 ) 8 9 年度3 . 5 6 % 、9 3 年度4 . 6 7 % 、8 9 年度→9 3 年度1 . 1 1 % 増加。 1 9 ) 8 9 年度5 . 6 1 % 、9 3 年度7 . 3 6 % 、8 9 年度→9 3 年度1 . 7 5 % 増加。 2 0 ) 9 3 年 度1 3 . 7 4 0 / 0 、9 4 年度1 5 . 4 8 % 。 2 1 ) 8 9 年 度8 . 8 7 % 、9 4 年度6 . 8 4 % 。・ 2 2 ) 8 9 年 度1 3 . 3 6 % 、9 0 年度1 2 . 4 4 % 、9 1 年度1 5 . 2 9 % 、9 2 年度1 2 . 6 1 % 、9 3 年度1 3 . 9 0 % 、9 4 年度1 1 . 02%

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平成期の経営分析 1 3 幅である。資本の増加 は,留 保利益が4.40%増 加 したためである。 以上 4 業 種 をみて きたが,こ こで特徴 をまとめてお きたい。 1 . 売 上高経常利益率 :精密機械器具製造業 を除いては93年度 まで減少 し,94 年度 に若千増加 している。売上高経常利益率の減少 は,業 種 によ り原因は売上 原価 ,販 売費及び一般管理費,ま たは両方の増加 と異なるが,販 売費及び一般 管理費の増加 は給与手当 ・福利厚生費の増加 によるところが大 きい。 2 . 受 取手形 ・支払手形 :受取手形は,89年 度の比率水準 に関係 な く1毛 2% 減少 している。支払手形は,89年 度 に比率が10%以 上ある精密機械器具製造業, ゴム製品製造業が大 きく減少 している。受取手形の減少 よりも支払手形の減少 のほうが若千大 きい。 3 . 関 係会社有価証券 :<輸 出型 >・ <非 輸出型 >全 体では,<輸 出型 >の 増 加幅が大 きいが, 4業 種の中では,<非 輸出型 >の ゴム製品製造業の増加幅が 最大である。 ゴム製品製造業 は8 9 年度 に1 9 . 6 4 % と最大であったが,94年 度 に は更 に29.00%まで増加 している。 4 . 自 己資本比率 :<非 輸出型 >の ゴム製品製造業,窯 業 ・土石製品製造業の 増加幅が大 きい。増加の理 由は,い ずれ も内部留保の増加である。 以上の分析か ら解 るように,販 売費及び一般管理費の増加傾向 とその原因 と しての給与手当 ・福利厚生費の増加,受 取手形 と支払手形の減少傾向,及 び投 資その他 の資産特 に関連会社有価証券の増加傾向が改めて確認 された。 これ ら の新 しい財務兆候 はあまリー般的に認識 されているとは思われないので,次 節 で詳細 に事実関係の検討 を行い,そ の背景 としての企業活動の変化 に追ること にする。 Ⅳ 新 しい財務兆候の分析 この節では, 2, 3節 でみて きた特徴の うち販売費及び一般管理費,受 取手 形 ・支払手形,関 係会社有価証券 について詳細 にみて行 くことにする。 23)89年 度3.83%、90年度3.79%、91年度4.18%、92年度5.02%、93年度4.87%、94年度3.51%

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14 彦 根論叢 第 319号 ①受取手形 ・支払手形 これまでの分析で用いて きた比率財務諸表では,総 資産に対する構成割合で 個 々の項 目の増減 を眺めて きた。 ここではそれに加 えて実際額の変動 を調べ る ために,89年 度 を100とした指数 を用いて受取手形 ・支払手形の実額変動 を眺 めることにする (表4-1)。 但 し,「わが国企業の経営分析」 に収録 されてい る企業数は年度 によって異 なっているため,こ の指数の計算ではサ ンプル企業 の変化 に伴 う金額の変動 を排除す るための修正 を行 っている。 まず,「受取手形」であるが,89年 度か ら90年度 にかけてほ とん どの業種で 指数値が上昇 している。 しか し,89年 度か ら90年度 にかけての総資産の伸 びが 大 きかったため,比 率値 は電気機械器具製造業 を除いてすべての業種で減少 し ている。90年度か ら93年度 にかけては,石 油 ・石炭製造業,ゴ ム製品製造業 を 除いては指数値 ,比 率値 とも毎年度減少 している。93年度か ら94年度 にかけて は,指 数値,比 率値 とも業種 によって増減は様 々である。全体的に見て,89年 度か ら94年度 にかけて減少幅の違いはあるがいずれの業種 も指数値,比 率値 と も減少傾向にある。 表 4 - 1 受取手形 支払手形 89年度 90年度 191年度 192年度 193年度 94年度 89年度 90年度 91年度 92年度 93年度 94年度 一 般 機 械 器 具 製 造 業 1 0 0 1 1 0 7 . 0 0 1 9 4 . 3 1 , 7 7 . 9 2 10.72%10.40%1 8,83%1 7.43%

8 . 9 そ駒

7 ,

︲ 0 0

1 0 4 . 4 6 1 9 6 , 1 6 1 7 5 、1 2 1 6 4 . 2 3

in 7A%1 9氏 4%1 7氏 Q%I AA氏 %

8 . 3 4

電気 機 械

器 具 製 造 業 l U U l l l け . Z r

ょ Qn啄│ とRと仏 lU5,lji bb.JυRoク 仏I R An%

測 的 bz.r ll R ワ1 % │ 側 賜 蛸%

4 . R 増 4

3 . ︲ 3脇

︲0 と

輸 送 用 柴 里 箕械逆造 業 1 0 0 1 8 2 . 3 7 1 7 Z 、5 6 1 6 3 . Z 9 R ttR%1 2^7R%1 2^29t/ni l卜o7% l.49t/p1 1.48746.651 45.bt4 . 7 5 %1 0 01 1 2 . 3 3 1 1 0 3 1 4 1 1 9 1 , 7 7 1 7 7 . 4 0 1 7 2 . 6 (4。94t/01 433%1 379t/。1 328%1 3.11ワ 情 密 機 械 器 具 製 造 業 1 0 0 1 1 0 6 . 0 8 1 8 7 , 7 6 1 7 4 . 6 3 7.82%1 7.69t/。1 635%1 5.29t/。 ︲ ・ O t 8 5 . ・5 6 7 5 .

︲ 0 0

1 1 2 . 8 1 1 9 9 . 7 9 1 8 1 . 4 8 1 7 2 . 6 2 lR 24%Hl A9%1 9R馬 %I Rあl% R R 4 ワ7 5 . 5 [ ′ヽルプ ・紙 ・瀬 加工 品製 造 業 8.08%1 7.59t/01 6.27%1 5.30%1 0 0 1 9 9 , 7 9 1 8 1 , 9 7 1 6 7 . 2 15 , 1 6 % 1 5 , 6 4 ワ6 3 , 7 3 1 6 3 . 6 〔

lUUi bb.bbi r3.bりl oz・bri br.4/

0ムR馬%! Rム63%1 724%! 632t/r! 馬96t/n馬R 2 ワb O . 1 」

石 油 ・石 炭

製 キ告業

lUUi υυ.bZi Ob.U5i Z4,41

l n費払i n RRtti n An%i n,ク %

筋側 111.″71 じυ・υ61 6Z.5υ1 50,60 1.20%1 10o%l o 69%1 059t/。0 . 5 4 74 6 . 3 と ゴ ム 製 品 製 造 業 1 0 0 1 1 0 5 , 7 3 1 9 8 . 3 6 1 8 2 . 3 6 7.01t/。1 6.88%1 5.53%1 4.58% 4 . 8 3 % 1 4 , 9 2 ワ8 3 . 5 2 1 8 2 . 5 4

︲ 0 0

9 6 . 2 1 1 9 0 , 7 2 1 7 8 . 2 4 1 6 7 . 6 1 ln RA吻付 Rと と払1 7ワn仏! Aと 7仏

︲ ・ 4 4

窯業 , 上 石 製 造 業 49%1 8.492/0' 7.10%1 6.91%1 0 0 , 1 0 5 , 6 5 1 9 4 . 0 2 1 9 1 . 8 56 . 8 8 %9 1 . 3 7

9 6 . lUU

4 ム9 8 t / n114.bO1 lUb・馬ム40%1 468t/。00i bZ.r li bじ! 3ム6局t/ri 3 6R%1 447ワ・じZl lul,1、 非 鉄 金 属 製

2糊11ザ

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0 ■

b 住 10U 8 . 0 3 %と1 1 . Z 7 1 9 1 , 6 1 1 7 υ . 7 7 1 6 b , 4 4 8.22t/。1 6.53%i S.70%1 馬00%

4 , 3 t駒

6 4 上段 1 指 数値 . 下 段 : 財 務 諸 表 比 率

(15)

平成期の経営分析 15 次 に,「支払手形」 は,89年 度か ら90年度 にかけて受取手形 と同様 にほとん どの業種で指数値が上昇 している。 しか し,比 率値は業種 によって増減は様 々 である。90年度か ら93年度 にかけては,窯 業 ・土石製造業を除いてすべての企 業で指数値,比 率値 とも減少 している。93年度か ら94年度 にかけては受取手形 と同様,指 数値,比 率値 とも業種 によって増減は様々である。全体的に見ると, 89年度か ら94年度 にかけて窯業 ・土石製造業が指数値,比 率値 とも横 ばいであ る以外 は,減 少幅の違いはあるもののいずれの業種 も指数値,比 率値 ともに減 少 している。 以上のように受取手形,支 払手形 ともほとんどの業種で減少 してきているこ とが分かる。受取手形,支 払手形のこの減少は,公 認会計士に対する聞 き取 り 調査 による と手形サイ トは以前 とほとん ど変わっていない模様であるので,商 取引の決済方法が手形決済か ら現金決済に代 わったことによるもの と考えられ る。手形決済か ら現金決済への移行の理由は,一 つはコンピユータ化の進展 に よ り支払業務が効率化 し,手 形振出 しよりも銀行 による現金振 り込みが便利 に なったため と考 えられるが,平 成景気の後退局面 において業績が不安定な取引 先企業が増 えたことに伴い手形の不渡 りを回避するとい うリスク軽減の側面が あるのか も知れない。 また,金 利の低下に伴い,手 形決済のメリットが減少 し たことがあるのか も知れない。 ②販売費及 び一般管理費 販売費及び一般管理費 も指数値 と比率値 を用いて分析する。表 4-2は 製造 業全体 の販売費及び一般管理費内訳科 目である。販売費及び一般管理費は,指 数値が91,92年 度 に114台とな り,93,94年 度 は110程度 に減少 している。 しか し,こ れ らの販売費及び一般管理費の指数値 を売上高の指数値が下回つている ため,比 率値 は93年度 まで上昇する結果になっている。特 に,92,93年 度は両 指数値の乖離が拡大 しているため,比 率値 は大 きく上昇 している。94年度の比 率値 の減少は,売 上高が増加 に転 じたためである。 販売費及び一般管理費の内訳を見てみると,販 売直接費,そ の他の販管費は, 販売費及び一般管理費全体 とほぼ同 じ変動を見せている。広告宣伝費は,指 数

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彦根論叢 第 319号 表 4 - 2 製造業 販売費及び一般管理費 89年 度 190年 度 191年 度 192年 度 193年 度 94年 度 売 上 高 1001 109.64 112.231 108.591 103.091 103.72 販売 費 及 一般管理費 1 6 . 1 7 % !1 0 0 1

0 ・ ︲ 8駒

1 ︲ 6 . 1 1 4 . 8 7 1 1 1 4 , 1 6 i 1 1 0 . 1 7 16.5570! 17.004/。1 17.28% 投 彫 0 . 2 俗 与 手 当 ・ 相 和1 巨 な 増 1001 108,72 氏7%I R氏 と% 1 1 6 . 0 0 , 1 2 1 , 3 7 i 1 2 3 . 0 1

R A99岸 R oo%│ と ,A%

l Z 4 . 0 ( 427ワ ム 告 宣 伝 賓 1 0 0 1 1 0 6 . 1 0 1 1 0 6 . 2 0 1 9 9 . 2 5 1 9 5 . 3 3 0.93%1 0.90t/r1 0.88%1 0.85%1 0486%

5 。 9 ︲駒

9 0 ‘ 販売 直接 費 1 0 0 1 1 1 0 . 8 0 3.770/01 3.81%

3 , 2 0脇

1 ︲

3 .

4 . 9 ︲脇

1 ︲ 3 ‘ 1 0 4 t 4 6 3 . 8 2 % 1 0 3 , 7 2 3 . 7 7 7 そ の他 の 販 管 墳 7 9 n t / n i1 0 0 1

︲ ・ 0 3脇

︲ l R 1 1 5 , 3 6 1 1 1 3 . 1 3 i 1 0 3 . 8 3 1 1 0 9 . l t

R12t/ni R_2nt/ri R R4t/ni R Rlヮ 上段 : 指数値, 下段 : 財務諸表比率 値が9 0 , 9 1 年 度 と1 0 6 まで増加す るが, 以 後 は1 0 0 以下 に減少 している。売上高 の指数値 を広告宣伝費の指数値が下回つているので,比 率値 は少 しずつではあ るが減少 している。一方,給 与手当 ・福利厚生費は指数値,比 率値 とも毎年度 上昇 し,売 上高が減少 した92,93年度は比率値が大幅 に上昇 している。 以上のことか ら,次 のように纏めることがで きる。販売費及び一般管理費は, 売上高が大 きく増加 した9 0 年度 には比率値が さほ ど上昇 しなかったが, 9 1 年 度 には売上高の伸 びが鈍化 したにもかかわ らず広告宣伝費以外の科 目が大幅な増 加 を来た し,結 果 として比率値が大 きく増加することになった。売上高が減少 した9 2 , 9 3 年 度は,変 動的要素の強い と思われる広告宣伝費,販 売直接費,そ の他 の販管費 をある程度削減することはで きたが,固 定的要素の強い給与手当 ・福利厚生費は削減することがで きず,そ の結果販売費及び一般管理費を売上 高の減少 に見合 うだけ抑制す ることがで きず, 比 率値は上昇することになった。 9 4 年度は,売 上高が底 を打 ち若干増加 したことにより,指 数値 は減少 していな いが比率値 は僅か とはいえ減少 している。これ らのことか ら,販 売費及び一般 管理費の比率値の増加 は,給 与手当 ・福利厚生費の増額が大 きな要因であ り, 売上高が伸 び悩み,減 少 してい くなかで人員削減等人件費の抑制 をうま く行 う ことがで きなかったことカウトかる。 次 に,輸 出型製造業 と非輸出型製造業 に分けて販売費及び一般管理費をみて みる。表 4-3を みる と売上高の増減は輸出型製造業,非 輸出型製造業 ともに 大 きな差 はないが,販 売費及び一般管理費は輸出型製造業では比率値がほとん

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平成期 の経営分析 表 4 - 3 輸出型製造業 販売費及び一般管理費 非 輸出型製造業 販売費及び一般管理費 89年度 90年度 91年度92年 度 年度 194年度 89年 度 90年 度 91年 度 92年度 193年度 !94年度 売 上 高 09,691113.0 108,77 03.2211037( 100'109.57'111.03 108.321102.881103.6t 販 売 費 及 一 般 管 理 費

︲ 0 0

1 0 . 9 0 , 1 1 4 . 4 1 .66%114.680/014.76t/。1 1 0 . 7 2 1 1 0 5 . 3 6 i 1 0 6 . 6 t114.80%114.91ワ 1 0 0 1 1 0 8 . 9 3 1 1 1 5 . 0 6 18.72%118.61%119,40%20.44%21.29%20.59ワ1 1 8 . 2 7 1 1 1 7 , 0 0 1 1 1 4 . 0 4 給与 手 当 ・ 福 利 厚 生 費 l nt/ni n lot/ni1 0 0 1 1 0 9 . 6 9 1 0 2 % 7 . 2 1 2 1 . 4 0 1 3 ム4 6 t / n i│ ム1 8 . 8 7 1 1 2 1 . 5 (馬7 % 1 3 . 6 3 7 1 0 0 1 1 0 7 . 7 8 1 1 1 4 , 9 2 4.289/。1 4.21%1 4.430/0 1 2 1 . 4 8 1 1 2 3 . む4 1 1 2 6 . 2 1 4.807。1 5,36%1 5.21ワ 広 告 宣 伝 費 1 0 0 1 1 0 8 . 1 9 1 1 0 3 . 7 2 73%1 0_72t/n1 067% 8 7 . 9 1 8 0 . 6 0 1 8 3 . 8 ( 059%1 0.57%1 0597 1 0 0 i 1 0 5 . 1 2 1 1 0 9 . 2 2 1 2Rt/ni lムlR%1 1ム21% 1 1 1 , 8 4 1 . 2 7 %

1 0 上

2 . 0 8拗

坂 売 直 接 賓 1 0 0 1 1 0 8 . 2 9 1 1 0 9 . 7 7 1 1 0 4 . 9 6 1 9 7 . 9 6 14%1 3.10%1 3.05%1 3.03%1 2.98% 9 7 . 1 〔 2 . 9 4 ワ 1 0 0 1 1 1 3 . 2 9 71t/ri 4 87%

9 , 9 9脇

1 ︲ 5 . 1 2 1 . 8 9 1 1 1 2 . 7 1 1 1 0 9 . 3 4 5.30%1 5.16%1 4.99r/r その他 の 販 管 壇 1 0 0 1 1 1 2 . 7 5 1 1 1 6 . 3 1 1 1 0 . 9 4 1 1 0 5 . Z ぷ i 1 0 6 . 7 t 53t/。1 7.74%1 7.75%1 7.68t/91 7.68%1 7.757 1001 107.64 850t/p1 835t/0 1 1 3 . 2 5 1 1 1 5 . 5 8 i l 1 4 . 1 4 1 1 1 1 . 4 ヒ 8.67t/。1 9,07%1 9.43%1 9.147 上段 : 指 数値 ,下 段 1財 務 諸 表 比 率 ど上昇 していないの と対照的に非輸出型製造業は大 きく上昇 している。詳細 に みてみる と,ま ず,給 与手当 ・福利厚生費であるが,比 率値 は92年度 までは双 方 ともほぼ同 じように上昇 している。 しか し,93年 度 に輸出型製造業が給与手 当 ・福利厚生費 を減少 させている一方で,非 輸出型製造業は大 きく上昇 させて いる。94年度は,輸 出型製造業は上昇 し,非 輸出型製造業は減少 しているもの の,指 数値 は輸出型製造業が121,非 輸出型製造業が126と後者のほうが大 きい。 次 に広告宣伝費,販 売直接費であるが,輸 出型製造業では,89年 度か ら94年度 にかけて広告宣伝費,販 売直接費 とも比率値 を減少 させているが,非 輸出型製 造業では,89年 度か ら94年度 にかけて比率値 はほぼ横 ばいである。最後 にその 他 の販管費であるが,89年 度か ら94年度 に輸 出型製造業 はほぼ横 ばいであるの に対 して,非 輸出型製造業は上昇 している。 以上の ことか ら,輸 出型製造業は89年度か ら94年度 にかけて給与手当・福利 厚生費 は上昇 しているが上昇幅 を抑 え,広 告宣伝費,販 売直接費 を減 らす こと によつて販売費及び一般管理費の上昇 を小 さく抑 えている。それに対 し,非 輸 出型製造業は給与手当 ・福利厚生費が大 きく上昇 し,そ の他の販売費 も若干上 昇 しているが,広 告宣伝費,販 売直接費 を減 らす こともで きず販売費及び一般 管理費 を大 きく上昇 させている。 これ らのことか ら,販 売費及び一般管理費の上昇幅の違いはあるが,輸 出型 製造業,非 輸出型製造業 ともに売上高の鈍化,減 少 にともない,固 定費的要素 である給与手当 ・福利厚生費の削減が うま くで きず,販 売費及び一般管理費を

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18 彦 根論叢 第 319号 上 昇 させ て い る こ とが分 か る。 ③ 関係会社有価証券 89年度か ら94年度 にかけて製造業の関係会社有価証券は約 3%上 昇 している。 また,輸 出型製造業,非 輸出型製造業 に分けてみると前者が約 50/0の上昇 に対 し,後 者 は約 1%し か上昇 していない (表2-1, 2-2参 照)。 さらに,中 分類業種毎 に関係会社有価証券の趨勢 を示 したのが表 4-4で ある。業種によっ て関係会社有価証券変動の様子が大 きく異 なることが分かる。特 に,89年 度か ら94年度 にかけて 3%以 上上昇 しているのはゴム製品製造業,電 気機械器具製 造業,輸 送用機械器具製造業,精 密機械器具製造業の 4業 種 だけであ り,こ れ らの業種 は精密機械器具 を別 として比率水準 も突出 して高いことがわかる。上 の受取手形 ・支払手形 と販売費及び一般管理費は,ほ とんどの業種で前者は比 率値減少,後 者 は上昇 と全体 に共通する傾向を提 えることがで きた。 しか し, 関係会社有価証券 はこれ ら4業 種の大幅な上昇が製造業全体 としての 3%の 上 昇 を導いているのであ り,パ ルプ ・紙 ・紙加工品製造業,石 油 ・石炭製品製造 業,非 鉄金属製造業など増加傾向を認め難い業種 も存在 している。 そこで,こ こでは関係会社有価証券の上昇幅が 3%以 上であった上記の 4業 種 の うち, 3節 で分析 を行 った電気機械器具製造業,精 密機械器具製造業,ゴ ム製品製造業 を取 り上げ検討する。 しか し,こ れらの業種 ごとに関係会社有価 証券の明細 を示す資料 は手近 には存在 しないので,こ れらの業種 に属する以下 の企業の有価証券報告書 を用いることにする。これらの企業の選択基準は,所 属業種の中で売上高が相対的に大 きいことと関係会社有価証券の上昇幅が大 き 表 4-4 関 係会社有価証券 (財務諸表比率) 89年度 90年度 91年度 92年 度 93年 度 194年 度 !9-→卒度増凋94 一般機械器具製造業 電気機械器具製造業 輸送用機械機器製造業 精密機械機器製造業 パルプ,紙`紙加工品製造業 石油 ・石炭製品製造業 ゴム製品製造業 窯業 ・土石製品製造業 非鉄金属製造業 5 , 8 2 % 9 , 7 5 % 8.64% 4 . 7 7 9 / 0 5,04% 4 . 4 6 % 9.64% 6 . 6 2 % │ 7 . 6 5 % │

% % % % % % % % % % % % % % % % % % 8 4 2 7 0 3 ︲ 3 0 5 9 9 8 5 2 0 6 8 8.44% 14.98% 12.63% 7.26% 5 . 9 6 % 3 . 3 5 % 28.02% 8 . 4 3 % 8.84% 7 . 9 8 % 1 5 . 8 3 % 1 3 . 1 3 % 7 . 9 5 % 6 . 2 7 % 5 . 8 1 % 29.00% 8 . 8 1 % 9 . 4 3 % 2 . 1 6 % 6 . 0 8 % 4.49% 3.18% 1.23% 1.35% 9.36% 2.19% 1.78%

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平成期の経営分析 1 9 い こ とで あ る。電気機械器具製造業 か らは松 下電器産業佛 ,ソ ニー側 ,富 士通 側 の 3社 を,精 密機械器具製造業か らはテルモ働 , ミノル タl■l,HOYA(ホ ー ヤ側 )の 3社 を,ゴ ム製 品製造業 か らは硼 ブ リヂス トン 1社 を選択 した。 表 4-51よ 以上 7社 の89年度 と94年度 の関係 会社 有価 証券 の実額 と比率値 を 示 してい る。 なお,参 考 の ため総資 産額 も併 記 した。 関係会社有価証券の増加額,上 昇幅は松下電器産業側の1,061,941百万円,24. 19%か らミノル タ側 の8,107百万 円,4.16%ま で と差 はあるが,い ずれの企業 も自社の所属する業種の関係会社有価証券上昇幅 を上回っている。表 4-5で はこれ らの企業の関係会社有価証券 を国内関係会社 と国外関係会社 と分けてい るが,国 外 関係会社が国内関係会社 より大幅 に増加 していることが分かる。 こ の ことか ら,89年 度か ら94年度 にかけての関係会社有価証券の上昇 は,国 内で はな く海外への投資 によるものであることが分かる。 また,こ の結果 として, 国外 関係会社有価証券 の比率水準が国内関係会社有価証券 を圧倒 的に上回るこ とになっている。 次 に表 4-6は ,89年 度か ら94年度 にかけての これ ら7社 の業種別関係会社 有価証券増加額合計 とそれぞれの業種 の関係会社有価証券増加額である。電気 機械器具製造業では, 3社 の合計がその業種全体 の64,29%を 占めている。 ま た,精 密機械器具製造業では 3社 の合計が全体の45.91%を ,ゴ ム製品製造業 ではブ リデス トン 1社 で全体 の77.21%を 占めている。 この ことか ら,電 気機 械器具製造業,精 密機械器具製造業,ゴ ム製品製造業では,一 部の企業の投資 行動が関係会社有価証券の上昇原 因 となっていることが分かる。 最後 に表 4-7は 中分類業種別の売上高 に占める輸出額の書J合を示 している。 この表 4-7と 表 4-4を 比べ ると,全 体的に輸出売上高の割合が高い業種は, 関係会社有価証券の上昇幅 も大 きい傾 向があることが分かる。 これ らのことを併せ考 えると,製 造業全体 ない しは輸出型製造業の関係会社 24)各 企業の有価証券報告書の関係会社有価証券明細表から集計 したものである。各関係会 社有価証券の貸借対照表価額は、百万円未満 を切 り捨てている。国内関係会社分、国外関 係会社分は各関係会社有価証券 を集計 しているため、国内関係会社分 と国外関係会社分 を 合計 しても関係会社有価証券の金額 と一致 しないことに注意 してもらいたい。

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彦根論叢 第 319号 表 4-5 関 係 会 社 有 価 証券 松下電器産業働 ( イ田房悦住業) (単 位: 百万円) ソニ ー榊 富士通佛 ミノル タl■l テルモ佛 HOYA(ホ ーヤ佛) 榊 ブ リデ ス トン 総 資 産 816,762 1 231,278 関係 会社 有 価 証券

, 8 4 4

3 9 .

574,459 54.21% 253,61514 9R% 田 円 関 係 会 社

相外

喬僚

右 f r n 評共 1

端紡│―

辞餡

1 1 2 . 4 3 6 _ 9 . 0 物 241,201 1 4 9 江% 上段 : 金額 下段 : 財務諸表比率 有価証券の上昇は,す べての企業が関係会社に積極的に投資 したためではなく, 国際競争力の強い企業が積極的に海外投資 ・グローバル投資を行ったためであ る,と 結論できよう。 V 結 び 本稿では,比 率財務諸表 を手掛か りに し,製 造業,輸 出型製造業 ・非輸出型 製造業 を対象 として平成景気か ら不況に至る期間の財務的特徴 について検討を 行 った。 これ らの分析か ら,こ の期間には,受 取手形 ・支払手形,販 売費及び 一般管理費,投 資その他の資産,に 際だった変化が現れていることが発見され た。 これ らの変化 は,そ れほど一般的に認識 されてきている訳ではないので, 89=巨戸妻 9 4 生 態 89-→年 度増 減94 R9至E炉夢 0 4 生 唐 む9-→94生 態 踏 浦 総資産 3,659,290 4,130,666 471.376 2 2,651,789 519,645 関係 会社 有価 評来 4 8 3 , 4 1 01 3 . 2 1 %1 , 5 4 5 , 3 5 13 7 4 0 % 1,061,94124 10仏 b79,7662 7 . 1 9 % 1,288,95348.61% 709,1872142%

抽縞

ラ干: 言4 社 券 社 楽 会 計 華 公 評 騰 析 営 不 柿 346,281 9 . 4 6 % │ 1 3 0 丁 0 7 0 1 3_55%│ 644,919 ……_1豆!01% 900,365 2 1 R n % Zυも,633 _Oil物 770,295 lR 2A%

場賜│・

50,772 _■ 192挽 658,416 20.40% 総 資 産 2,249,4001 2,700.140 450,740 205,8241 205,471 関係 会社 有価 証 券 Zυ/,Z6むl R ^ 2 6 % 6 7 1 , 4 2 32 4 R 7 % 374,1581 1 . 6 1 % 1 5 , 1 6 17_R7% 1 氏 R A 仏3 L 5 7 0 16,409 7.99t/n 四 l A J 図休 公 住

加財緩標馨雑

右 柿 _ T 糸 bO,746 2.26% … 242丁800 10.79% 8 5 , 2 9 7 ___豊を10そ 582,208 2 1 卜馬a % 34,551 __,9二9磁 339,399 1 n 7 7 仏 5 _01_QQ% 15,153 7.37t/n 246 0.12% 31,321 1馬 24% Z41 0 . 1 2 % 16,168 7 R70次 総 資 産 216,0411 205,028 11,013 148,292 149,627 1,335 関 係 会 社 右 揃 評 来

, 3 3 6

8 3 . 1 6 , 4 4 3 R ∩2 % 4 1 A 仏8,107 1 2 . 5 3 %18,581

, 6 0 2

3 0 2 0 . 1 2 , 0 2 1 7 0 2 %

相縞

ヌ彗干4 征 率 容 祉 来 順 瀞 楼 荘 締 υ13 0.42% 7,4141 3 . 4 3 % │ 1,859 0 . 9 1 % 14,572 7 . 1 1 % 946 0.49% 7,158 R AR% 2,082 1.40% 16,498 H ^ l R % 7 , 1 1 4 __4.■艶 2 3 , 4 4 7 i氏 AO% 5,032 3,35% 6,979 4.56%

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平成期の経営分析 21 表 4-6 各 企業 の所属業種 に占める関係会社有価証券の書J合 表 4-7 売 上高 に占める輸 出額の書J合 デー タが利用で きる範囲で,そ の背後 にどの様 な企業活動の変化があるのか検 討 を加 えた。 その結果確認 ない し推測 された実務の変化 は,第 一に,売 上債権 ,仕入債務 の決済手段 としての受取手形 ・支払手形が,日 座振替 に置 き換 えられつつあ り, それが多 くの企業 に財務構造の変化 となって現れつつあることである。この変 化 は今後一層進 む とも考 えられ,こ れまで何 ケ月分かの売上債権 ・仕入債務 に 相当す る受取手形 と支払手形の存在が,流 動資産 と流動負債 を膨 らます とい う 意味で 日本企業の財務諸表 を歪め,欧 米 との国際比較 を困難 に していたとい う (単位 :百 万円) 一般機械器具製造 電気機械器具製造 送用機械機器製造 精密機械機器製造 パルプ。紙・紙加工品製造 石油 ・石炭製品製造 ゴム製品製造業 窯業・土石製品製造業 非鉄金属製造業 25.19%24.457所 25.54%127.86%i17.34%128. 26.54%126.86%126.92%128.04%127.92%129. 28.64%120.40%129.11%130.04%i32.07%132.29 43.00%143.43%44.29%147.05%i44.42%143,74 2.57%i3.16%13.05%12.98%1 1.86%1 1.80 0.11%10.06%10.07%10,07%10.01%10,01 20.39%119.54%17.36%!17.44%15,83%!15.64 8.34%18.55%18.48%19,157017,75%18. 4.88%15,64%15.84%i5.91%15,96%16.44

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22 彦 根論叢 第 319号 問題 は,軽 減ない し解消 に向か うと期待することがで きる。従 って,こ の事実 お よびその認識は財務諸表利用者 にとって無視で きない重要性 を持つであろう。 第二の変化 は販売費及び一般管理費 に関 してであつたが,こ れには好況か ら 不況 に至 らん とす る ときの原価削減の企業努力 とその限界が如実に現れている ことが確認 された。 この事実 を敷行すると,今 後 とも固定費的性格 を持つ人件 費が企業 にとって重い負担 とな り,そ の削減への努力が絶 えず必要 とされる, と言 えそ うである。 第三の変化 は,投 資その他の資産の内特 に関係会社有価証券 に現れていた。 この変化 は,一 部の国際競争力 を持つグローバル企業の積極的な海外投資 によ る ものであ り,多 くの企業 に共通するものではないが,一 部の企業 におけるこ の傾 向は今後 とも続 くと考 えられる。だ とすると,特 定の企業の財務諸表は, 固定資産特 に投資その他の資産の中に膨大 な関係会社有価証券 を抱 え,そ れが 資産構成 を大 きく変 えて しまう結果,財 務諸表分析 においてはそのための配慮 が必要になろう。 この ように,平 成期の最初の数年間が経過するだけで,思 いがけない実務の 変化が現れ,そ れが財務諸表 に少 な くない変化 を及ぼ しているが,同 様 なこと は,今 後 も十分起 こ りうると考 えられる。 これについての検討は,我 が国では 体系 的に行 われて来ている とはいえない。資本市場 を巡るデ レギュ レーシ ョン が進展 しつつあ り,そ れに伴い会計デ イスクロージャーの一層の進展 と会計情 報の利用価値の向上が期待 されている状況の中で,本 稿で試みたような財務諸 表の定期 的検討 は,今 後 とも重要性が高 ま りこそすれ,減 じることはない と考 え られる。

参照

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