RING-OPENING POLYMERIZATION OF TETRAHYDROFURAN

全文

(1)

Title

RING-OPENING POLYMERIZATION OF

TETRAHYDROFURAN( Abstract_要旨 )

Author(s)

Matsumoto, Shuichi

Citation

京都大学

Issue Date

1970-07-23

URL

http://hdl.handle.net/2433/213429

Right

Type

Thesis or Dissertation

Textversion

none

(2)

氏 名 学 位 の 種 類 学 位 記 番 号 学位授与 の 日付 学位授与 の要件 研 究 科 ・ 専 攻 学 位 論 文 題 目

情 )

まつ も と しゆ う い ち

222 号

昭 和

45 年 7 月 23

学 位 規 則 第

5

条 第

1

項 該 当

工 学 研 究 科 合 成 化 学 専 攻

RI

NG-

OPENI

NGPOⅠ

.

YM二

ERI

zATI

ONOF

TETRAI

I

YDROFURAN

( テ トラヒ ドロフランの開環重合 ) (主 査) 論 文 調 査 委 員

教 授 三 枝 武 夫

教 授 古 川 淳 二

教 授 岡 村 誠 三

論 文 内 容 の 要 旨 本論文は テ トラ ヒ ドロフラ ン (以下

THF

と略記) の カチ オ ン 開環 重合 に 関す る研究 を まとめた もの で ,

8

章 よ りな って いる。 第

1

章では , まず , す ぐれ た重合 開始系 と して知 られて い る

AI

Et

3

-H

2

0-

プ ロモ ー タ- 系 におけ る プ ロモ ー ターの作用機構 を し らべて い る。 ここで プ ロモー ターとは プ ロピ レンオキシ ドや エ ピクロル ヒ ドリ ン (以之

ECH

と略記 ) な どの

3

員環 エーテルで , これ らは 重合 開始 に必須の成分で ある。 ここでは ,

AI

Et

3

-H

2

0 (1:

0

.

5

)

- エ ピク ロル ヒ ドリン系 による

THF

の 重合 を , 反応 の ご く初期

(

O

o

C

,

2

分後) で

CH

3

0Na

に よ って停止 し, 重合 開始種 に相 当す るものを検索 した。 その結果 ,

ECH

の 閉環 したユニ ッ ト

1

個 と

THF

の 閉環 したユニ ッ ト1 個 とが結合 し, 末端 に停止剤の

CH

3

0

基がつ いた ものを 単離 同 定 す る ことに成功 した。 この知見 は 新 しい プ ロモノマ ーの概念を支持す る もの と して 重要で ある。 つ ま り,

THF

よ りもカチ オ ン開環反応性 の大 きい

ECH

が 環状 トリアル キル オキ ソニ ウム塩を生成 し

THF

の 開環 重合 をひ きお こした もので ある。

2

章では

AI

Et

3

-H

2

0-ECH

系 に よる

THF

の重合 において 開始剤系 の

>AI

-Et

結合の濃度が重

合 中変化す るか否かを しらべて いる。 重合 前 お よび一定 時 間重合 させ たの ち, 系 を硫 酸で分解 させ , その 時 に発生す るエ タンガスの量か ら

>AI

-Et

結合の濃度を し らべ た。 そ して , 本研究の条件下では 開始剤 形成後は重合 中変化 しない ことを明 らか に した。 この系 は重合 停止や連鎖移動のな い リビング重合系 で あ る ことが別個 の研究 か ら知 られて いるが , これ と一致 した結果で ある。 第

3

葦では

AI

Et

3

-H

2

0-

-

EC

H 系 に よる

THF

重合の成 長反応速度定数 を もとめて いる 。 この系 は リ ビング重合 で あるので , 成 長種の数 は ポ リマ ー分子数 に等 し く, それは ポ リマ ーの量 と分 子量か らもとめ られ る。 重合速 度は 成 長種 とモノマ 二 との

2

分子反応 と して表 現 され , その速度定 数が

0

C

8

- 11

×

10-31/mol・secと もとめ られ た。 また,150お よび300におけ る値 も出され , それ らの ア レニ ウス プ ロッ ト 、か ら成 長反応 の活性化 エ ネルギー 12kcal/mol, 頻 度因子5.2×1071/1TIOl・secの値 がえ られ た。 さ らに 開 - 37

(3)

4-始剤系 の

H

2

0 /A IE t

3 比に よ ってその活性 , 即 ちポ リマ ー生成 の速 度は大 き く変化す るが , それ は成長活

性 種の濃度が かわ るためで あ って , 速 度定数 その ものは あま りかわ らない ことがわか った。

4

章では一般の

THF

の重合の成長種濃度の新 しい測定 法 を創案 して いる. 重合系 を

C

6

H

5

0Na

で処

理 して成長種 を定 量的に フェニル エーテルにかえ , ポ リマ ー末端の フェノ キシル基を紫外 スペ ク トルで定 量す る方法

(

Phe

no

xy

lEnd-

Ca

ppi

ng

法 ) で ある。 ポ リマ ー末端の フエノ キシル基 の分 子 吸光 度を決定

し, また, フ ェニル エーテル化反応が化学量論 的に進行す る ことを し らべ , この新 しい分析 法の妥 当性 を 明 らか に して いる。 さ らに , リビング重合系 に適用 し, ポ リマ ーの分 子量か らもとめ た成長種 濃度の値 と 一致す る ことか らこの方法の正 しい ことを確認 して い る。 第5, 6, 7章では,前章で案 出 した方法を使 い種 々の 開始剤系 に よる重合時の成 長種濃度を測定 し,そ れ に もとづ いて成長反応速 度定数 を決定 して い る。 第5章は

BF

3

,SnC

l。

,Et

AI

C1

2に

ECH

を組合 わせ た 開始剤系 による 重合 に関す る もので ある。

BF

3 の場合 は リビング重合 の形 を と り,

SnC1

4 と

Et

AI

C1

2 の 場合は停止に よ って成長種 が急速 に消滅 して行 く。 重合時 間に と もな う成 長種 濃度変化の 曲線 か ら成 長種 濃度の積分値 が 出され , それ とモノマ ー濃度の対数 との直線 関係か ら成長反応速 度定 数 の値 が もとめ られ た。 それ によれ ば , 成 長反応速度定数 は 4- 8×103

1

/

mo

l

s

e

c

のせ まい範 囲に入 り, 開始剤の種類 に よ っては あま りかわ らな い。 ポ リマ ー生成速度やその重合 中の変動が 開始剤 の種類 に よ ってかわ るのは , 主 と して成 長種 濃度の変動の様子が変 るためで , 成長反応速度 によ る ものでは な い。 カチ オン重合系 の成 長 種 濃度が もとめ られ た例は極 めて まれで , この研究の成果 は カチ オ ン重合 一般 にわ た って大 きな意義 を も つ 。

+

・ト 第6章は

Et

30

BF

言お よび

Et

3 0

AI

Cl

I な どの トリアル キル オキ ソニ ウム塩 に よる

THF

の 重合 を しらべて いる。 この場合は

Na

フ ェノ キシ ド処理で 開始剤 か らフ ェネ トールが 生成す るので これ を除 く 必要が ある。 これ は テ トラ リンと共 に蒸 留す る ことに よ って定 量 的に除去 され る ことがわか り, 活性種 濃

+

+

度が正確 に もとめ られ た。

Et

言O

BF

言に よる重合 では停止が おそ いが

Et

0

AI

Cl

言の場合 は極 め ては + や い。

Et

3

0BF

言に よる重合の成長速度定数

3.

6×1

0

-

3

1

/

mo

l

s

e

c

が求め られ た。 第

7

章では ,

AI

Et

3

1H

2

0 (2 :

1 ) の系 に プ ロピ レンオキシ ドお よび

β-

プ ロピオラク トンを プ ロモ ー ターと して組合せ た場合の速度を し らべ ,

ECH

の場合 と比較 した。 その結果 , これ らプ ロモ ー ターの 相違 に よ って活性種 濃度が変 るだけで成 長反応速 度定 数 は変 らぬ ことがわか った。 これ らは プ ロモ ー ター の概念を あ らたに支持す る もので ある。 第

8

葦は

THF

3

.

3-

ビス ( ク ロル メチル) オキセ タン (以下

BCMO)

との ブ ロ ック重合で ある。 リビング 重合 系

(

BF

3

-ECH)

を利用 した 多段 重合方式 に よ って

2

種類の ブ ロ ックポ リマ ーを 合成 して い る。 即 ちポ リー

THF

とポ リー

BCMO

の両 ブ ロックか ら成 る

左一

一B

型の もの と

THF

BCMO

との ラ ンダム共 重合体 ブ ロ ックの両末端 にポ リー

THF

ブ ロックとポ リー

BCMO

ブ ロ ックが結合 した もので あ る。 後者は非結 晶 ブ ロックに結 晶性の ブ ロックがつ いた もので , この結晶性 ブ ロックに よ って , いわ ゆ る 物理 的な架橋効果が もた らされて , 加硫 ゴムの性質を示 し, 新 しい弾性体 素材 と して注 目され る。 - 37

(4)

5-論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨 本論文は テ トラヒ ドロフラン

(

THF)

の カチオン開環重合に関す るものである。 この研究の成果は 次 の よ うにまとめ られ る。 1.

AI

Et

3-

H2

0

- プロモーター系 による 重合の開始剤系の作用機構を しらべ , 成長反応速度定数を も とめた こと。

2.THF

の重合における成長種濃度の測定法を新 しく創案 し, それを用 いて, 諸種の タイプの 開始剤 系 による重合の速度論的解析を行 った こと。 3.成長種濃度の結果に もとづ き, リビング重合開始剤を検索選択 し, それによって ブ ロック重合体を 合成 した こと。

AI

Et

3

-H

2

0

- プ ロモーター系の作用解明には, まず , 重合初期 に反応を

s

ho

r

ts

t

o

p

させて, 開始種を 単離同定 し, プロモーターの挙動をは っき りさせ た。 つ ぎに反応 中

AI

-Et

結合の濃度に変化のないこと を, 系の酸分解時のエタンガス量か ら明 らかに した。 この開始剤系による重合が リビング重合であること を支持す る結果で ある。 また, リビング重合における成長種濃度が ポ リマー分子の濃度に等 しい ことか ら 成長反応の速度定数を もとめたO そ して, この系で H2

0/

AI

Et

3 の比がかわ るとポ リマ- 生成の速度が大 き くかわ るが , それは, もっぱ ら成長種濃度の変化に観ることを示 した。 次の成果は, 一般に適用で きる 成長種濃度の測定 と それに もとづ く速度論的解析で ある。 重 合 系 を C6H5

0Na

で処理 して , 成長種を相当す るフェニルエ- テル 基にかえ,

UV

分析で濃度を もとめる 方 法

(

ph

e

no

xy

lEnd-

Ca

ppi

ng

法) を創案 した。 そ して, この方法で , 種 々の開始剤による

THF

の重合の 成長速度定数を正 しくもとめた。 これによると,

THF

重合の ポ リマー生成速度が開始剤の種類によって かわ るのは主 として, 成長種の濃度やその生成 , 消滅の速度がかわ るためで , 成長反応の速度定数その も のは あま りかわ らぬ ことがわか った。 この知見は カチオン重合の速度論的研究で大 きな意義を もつ もので ある。 最後に成長種濃度の重合 中の変化を基礎に して, リビング重合 開始剤を検索選択 し,

3,

3

- ビス (クロ ル メチル) オキセ タン

(

BCMO)

との ブロック共重合を行 った。

THF

BCMO

との ランダム共重合体 ブ ロックの両側に それぞれ ポ リ

THF

と ポ リ

BCMO

の ブロックが結合 した ものは, いわゆる 〝

硫 ゴ ム〃の特性を示 し, これは新 しい弾性体素材 として興味がある。 以上 , 要す るに本論文は

THF

重合の開始剤の作用 , 成長反応の速度な らびにブロック共重合への応用 を総合的かつ系統的に研究 した もので あ り, その成果は学術上, 工業上寄与す るところが少な くない。 よ って, 本論文は工学博士の学位論文 として価値 あるもの と認め る。 -37

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参照

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