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QoSを考慮したラジコンカーのネットワーク制御

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Academic year: 2021

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(1)

「マルチメディア通信と分散処理ワークショップJ 平成12年12月

QoSを考慮したラジコンカーのネットワーク制御

末 次 新

菊 池 浩 明

中 西 祥 八 郎

東海大学工学部

{marumi,kikn}@ep. u-toka

i

.

ac.jp

概要:インターネットでの遅延時間や帯域を考慮、して、安全性、即時性を満たす遠隔制御方式を議論 するo我々は、 RCカーに制御シーケンス送るために使う最適なパラメータ同定実験について報

告するo

R

e

m

o

t

e

c

o

n

t

r

o

1

a

l

g

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b

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n

a

Q

o

S

o

f

N

e

t

w

o

r

k

Arata Suetsugu Hiroaki

Ki

kuchi Shohachiro Nakanishi Tokai U niversity Faculty of Engineering

Abstract : This paper studies a safe and real-time remote control protocol which considers the transmission delay and the bandwidth of a given network. We report about an experiment in order to identi

optimal parameters used to send control sequence to the radio-controlled car.

1

はじめに

インターネットを通信路に用いた遠隔制 御システムに関する研究が盛んに行われてい る。コミュニケーション手段の拡大1)、移動 ロボットを用いた美術鑑賞2)、遠隔医療、情 報家電など応用分野は幅広い。通信論の帯域 は、 ADSLやATM、衛星インターネットなど の導入により、高品質な通信路が保証されよ うとしている。 QoSもRSVPやATMの技術 の進歩により保証されるはずである。しかし、 どのアプリケーションに、どれだけ QoSが必 要であるかはアプリケーションの要求条件に よって大きく異なるため、最低限保証される QoSを同定する必要性が生じてきている7)。 そこで我々は、 Radio Control (RC)カー の遠隔制御システムを開発し、操作性が伝送 メディアにどれほど影響するかを報告してき た。 RCカーに、装備された、カメラからの映 像のみを用いて、操作を行った場合、通信路 には、 PHSクラス (32kbps)の帯域が必要で あり 4,5)、送信する映像の符号化形式には,十 分な帯域 (64kbps)の基で,Motion-jpegが適 している事を示してきた針。我々のシステム は、CGIをRCカーの制御に利用していたカ人

(2)

c

a

r

は、元々即応性を必要としない処理用に 設計されており、例えば処理した確認のデ} 一一一-一一-一一一--' タをクライアント側に返信しないと、次の命 令を実行不可能であるという問題点があった。 そのため単一操作の応答時間が長く、少しず つしか RCカーを走行させる事ができなかっ た。そこで、より応答性を期待できるように、

文献

3)で原氏が述べている Java Appletを 用いた制御方式を用いて実装し、評価実験を

図 2 :

R

C

-2

.

2

通信プロトコル

画像と音声の送受には、電子会議システム Cu.SeeMe Ver3.1.1を用いた。 UDPポート 7648と 7649により通信し、 行った。その実験結果を報告する。

2

.

1

システム構成

本システムは, RCカー(田宮模型, Clod Buster } を 基 に し た 走 行 部 と 無 線 LAN CXircom, WaveLAN, 2Mbps)を介して接続さ れた操作部から成る.走行部には、 CCDカメ (Canon, Powershot, 27万画)とマイクと カ を 備 え 、

システム設計

2

-フ

Cornel Cu.SeeMe Gray

White Pine Motion Jpeg ,White Pine' H.263の3種類の動画像 符号 codecをサポートしているo PC(東 芝,Librettol00,Pentium166MHz,Windows9 5)が制御を司る(図 1,2)0PCとモータ制御回 ト ノ ピ ー ス

提案操作方式とその評価

3

路間のインターフェイスには、パラレルポー トを用い、 8ピットの信号を前後のモータに 4 ピット、左右に 3ピット割り当てているo前

3

.

1

3

.

1

.

1

人が操作する側をクライアント、 RCカー 側をサーパと呼ぶ。クライアント側は、前進 や左折などの操作信号を操作命令と動作時間 の組をサーバに送信するoサーバは信号を受 信したら対応する命令を指定時間動作させる。 本方式には、単位時間当たりのアクション回 数が約 O~l 回しかないという即応性の問題点

方式定義

従来方式 後は、 PWM制御により 2個の DCモータを 駆動して速度を制御する。左右の制御には RC サーボの駆動回路を採用した。これは、 50Hz の正パルスの幅によって操舵角を変化させる もので、左が1.4ms,右が2.3msに割当てら クロック信号を分周して DO、Dl、D2の3ビットで指定される

N

進カ ウンタへ入力し意図するパルスl隔を作りだし そこで、 れていた. が挙げられる。 た。

(3)

B

方式

本方式では、

3

.

1

.

3

A

方式

3

.

1

.

2

クライアント側が、マウスボ タンをクリックしている間中、一定の時間間 隔で信号を送信するo ボタンを離すと信号の 送信も停止する。サーバ側は、信号を受取る とある一定時間、制御命令を実行し、信号を 受取らない時は停止する。本方式による信号 推移の関係を図3(b)に示す。マウスを離すと 停止するインターフェースは操作者の負担が 軽く、レスポンスの速い制御が期待されるo 信号の損失が起きても RCカーは、停止する フェールセーフな構造になっている。次の問 題点が挙げられる0 ・信号の送信間隔、命令実行時間の問題信号 の送信間隔は、短ければ短いほど、操作者 の意図がサーバに早く伝わる。しかし、実 際には、短すぎるとサーバにキューがたま り、停止の実行が遅れてしまう。 ・通信効率の問題 常に一定間隔でデータを送信しているので、 余分な通信が生じ、通信効率は、良くない。

試験実装

従来方式 クライアント側のインターフェイスには、 本方式では、クライアント側はボタンをク リックするたびに、操作命令をサーバに送信 する。サーバ側は受取った信号の命令を実行 し、次の命令を受取るまで制御ポートの状態 を保持するO つまり、走行し始めると停止信 号を受取るまで走り続ける。必要最低限の信 号を送信するために、通信効率が良い。信号 の推移の状態を図 3(a)に示す。ここで、前進 の信号を

F

、停止の信号を

S

、横軸に経過時 間tをとり、

C

はクライアント側、

S

をサー バ側の時間軸、停止信号の送信開始時刻1)、 実際の停止時間を

t

2とする。次の問題点が挙 げられる。 安全性の問題 通信路が故障すると RCカーが走りっぱ なしになるO 例えば、無線

LAN

の有効圏 内を超えると止める術がなくなる。 操作性の問題 静止させるには、停止ボタンをクリック するという、新なアクションを要する。 インターフェイスの問題だけでなく、新

1

.

1

3

.

2

.

1

なパケットによる伝送遅延が生じるとい も あ る

題 問 つ

Web

ブ ラ ウ ザ を 用 い たo 走 行 側 の PCに

HTTP

サーバ

(

O

m

n

i

S

e

r

v

e

rV

e

r

2

.

0

b

l

)

を 置 き、 CGIIPostメソッドによりブラウザから制 御信号を送信するo8ピットの制御信号を動 的に変化させる CGIコマンドと ms単位の出 力時間の列を与えるコマンドを用意しており、

t

1

t

2 E 1

ェf

S

¥ i

~t

(

a

)

C

S

これにより、

8

の字走行などの複雑な走行プ ログラミングを実現している

3

.

2

.

2

A

B

方式

クライアント側には

Web

ブラウザと

J

a

v

a

A

p

p

l

e

t

を用いた。これは、クライアント側を 様々なプラットフォームの上から、操作可能

~t

f h M ・ ・ ・ : : ・ ・ : : ・ ・ , r ' 1 1 ¥ J

=

F

戸 -E A

-E

F

C

~t

(

b

)

方式

A

B

の違い

3:

S

(4)

にする為である。サーバ側には

HTTP

サーバ と、

RC

カー制御専用サーバを、インストール した。ここで、

HTTP

サーバは

Java A

p

p

l

e

t

を送信するために使用し、

RC

カーの制御には 使用しない。専用制御サーバは

C

言語で実装 したO これは、制御に関する処理を高速化す る 為 で あ る 。 信 号 の 送 信 プ ロ ト コ ル に は 、 UDPを使用した。これは、本システムのよう な制御においては、パケットの送信が致命的 でなく再送も必要な為と、

TCP

コネクション の確立にかかるオーバーヘッドを省略して、 より即応性の高い制御を実現する為である。

3

.

3

操作遅延の評価実験

3

.

3

.

1

実 験

1

(CGIと

Java

の応答時間) CGIを用いて制御する従来方式と、

J

a

v

a

A

p

p

l

e

t

と専用サーパを用いて制御する

A

方 式 との遅延の違いを測定するために実験を行っ た。 無 線

LAN(Netwave

lMbps)

でつながれ ているクライアント

(Win98

P

m

550MHz)

とサーノて

(

W

i

n

9

5

.

PI

I

166MHz)

の環境で、操 作ボタンをクリックしてから、

RC

カーが動作 を始めるまでの時間を測定した。測定にはス トップウォッチを用い、各々

1

0

回ずつ繰り返 した。結果を表lに示す。 表1: 従 来 方 式 と A方 式 の 応 答 時 間 従 来 方 式

A

方 式 サーバ/クライ

HTTP

CGII 専 用 サ ー パ アント ブ ラ ウ ザ

/

J

a

v

a

a

p

p

l

e

t

平 均 応 答 時 間 1.

29

0

.

4

7

[

8

]

標準偏差

0

.

0

6

6

0

.

0

8

4

3.3.2

実 験

2 (

8

方式の最適間隔測定) B方 式 で は 、 ク ラ イ ア ン ト

(Win98

P

550MHz)

とサーノイ

(

W

i

n

9

5

.

P

1

1

166MHz)

の 環境で実験を行った。クライアント側の信号 送信間隔と、サーバ側の命令実行間隔の時間 によって、平均応答時間が決まる。そこで、 最も操作遅延の少ない最適な信号送信間隔時 間を調べるために、次の実験を行った。 無線 LANで接続されたクライアントとサ ーバの環境において、クライアント側のマウ スを 5秒間押し続けるo次にマウスのボタン を離してから、

RC

カーが停止するまでの時間

E

Bを測定した。ここで、クライアントの信 号 間 隔 を お 、 サ ー パ の 命 令 実 行 時 間 を

T

s

、 UDPパケット長を L、帯域を B、停止させよ うとマウスのボタンを離した時刻を tl、実際 に

RC

カーが止まった時刻を t2、応答時間を

E

B

=

t

2

-t

l 、通信遅延時間を

T

1とする。ク ライアント(C)とサーノて(8)における信号の推 移を図 4に示す。 t1は、区間百の中に一様に 分布するので、平均Tc/2の待ち時間がかかる。 また、ネットワーク上でのパケット競合など により、生じる遅延時間のばらつきを MIM11 で近似すると、 平 均 到 着 率 :

λ = _ 1

T

c

+L/B

μ =

+L/B

平 均 サ ー ビ ス 率 : 平 均 遅 延 時 間 :

T

.

.

.

=

1

μ

λ

となり、サーバ側の待ち行列に平均九だけの 待ち時間が生じる。更に、ネットワークの伝 送遅延の平均を

T

1とするo以上より、応答時 間

E

Bは となる。

En =

T

.

+

玉川

2

一方、方式Aの応答時間

E

Aは、

EA=Z+1i

I

B

であたえられる。

(5)

L

J

.

.

.

.

.

.

C

S

f

図4: B方 式 の 信 号 推 移 詳 細 実験では、 Tcを:t50[ms]、10[ms]刻みで、変 化させ、それぞれ 10回ずつ

E

Bを測定した。 さらに、 Tsを50,100,200,…,1000[ms]と変化 させ、それぞれ 10回ずつ測定した。.LITc= Tc-Tsとおき、結果を図5,6に示す。 帥 6000i 5000 4000 占3000 ω 2000 1000 O -60 -40 -20 0 20 40 60 .LITc [ms] 図5:

L

1

Tcに 対 す る 応 答 時 間E 200of¥ 1500 '-¥ Z100ol ¥ 出 │・・4 ¥ ・一'一一二石みヲヮヴ . '.\←--:-~~~十ー-ーー・ p ・ 500卜 s ・ 1 一 噌 号、二耳ー".--'唱 ♂ o I o 200 400 600 800 1 000 Ts [ms] 図 6: Tsに 対 す る 応 答 時 間E Goal 2.75[m]

I

4.89[m] O.91[m] Start 主

4.57[m] ー 図

7

:走行コース

3

.

3

.

3

実験

3

(走行実験)

クライアント (Win95,

P

133MHz)とサー ノ て(Win95,

P

n

166MHz)の環境で、実際に

RC

カーを操作し、図

7

のようなクランク型のコ ース、全長 8.57[m]、全幅 4.89[m]、コース の幅 0.91[m]を走行した時間を測定した。 測 定にはストップウォッチを用い、 3人の被験 者にそれぞれ

3

回づっ走行させ、測定を行つ た。 結果を表2に示す。 表

2

:

従来方式と

A

方 式 の 応 答 時 間 従 来 方 式

A

方 式

B

方 式

C/S

ブ ラ ウ ザ

J

a

v

a

A

p

p

l

e

t

IHTTP

CGI

/専用サーバ 平 均 走 行 39.93 15.58 13.92 時間

[

8

]

標準偏差 3.12 2.84 2.12 3.4

考察

実験 1より、従来方式と比較して、提案方 式の応答時間の方が短い。このことから、

Java A

p

p

l

e

t

と専用サーノTを使ったアプリケ ーションの有効性が実証されたo 実験3より、実際に複雑な動作をさせた場 合でも、従来方式と比較して、提案方式の方 が、操作にかかる時間を約 3倍近く短縮して いる事から、操作性が向上している事が実証 された。 実験2から、 TcとTsが応答時間に影響し ていることが示された。 図5では、.LITcが増加すると Eが減少して

(6)

いるG特に、 LJTcが20[ms]以上になると、

E

がほぼ一定に収束する。この時、サーバにキ ューがたまらなくなっているo これは、待ち 行列による解析結果に従っているo待ち行列 による遅延は、 Tsが小さい程顕著であるoTs が短くなることより、帯域における利用率が あカまり、キューがたまる為である。しかし、 Tsを大きくすれば、ボタンを離してから、反 映されるまでの時間が大きくなってしまう。 このトレードオフを表しているのが、 Tsにつ いての

E

Bの式である。図 6では、最も応答 時間が短くなっているのは Ts=200[ms]、d Tc=40[ms]の時であり、応答時間は 0.22[ms] であった。 Tsが 300[ms]以上の時は、 Tsに線 形 に 、 緩 や か に 応 答 時 間 E が増加する。 Ts=200[ms]以下の時応答時間 E が急激に増 加している点に、注目すべきである。以上の 結果から、

T

1<0.47,B=1[Mbps]のQoSにおけ る、 B方式の制御方式に最適な間隔は Tc= 200[ms]、Ts=240[ms]となるO この値は、本 実験環境における最適値であり、

T

1

B

に依 存して決まる。より競合性の激しいネットワ ークや、損失の大きいネットワークなどにお いては、 Tsの最適値は更に大きくなることが 予想されるcまた、 A方式と B方式とを操作 性に関して比較すると、 B方式の方がアクセ ルに対応するマウスを離すだけなので、より 安全性と安定感があり、より人の感覚に近い インターフェイスを得られたo

4

おわりに

IPネットワーク経由でRCカーを制御する 際に生じる QoSの違いが操作方式に与える影 響を実験的に考察した。提案する B方式を実 装した本システムでは、従来方式より、応答 性があり、安全性が高い事がわかった。また、 操作性においても良好であった。

B

方式の信 号伝送時間の実験から、与えられた QoSにお ける本システムの最適な伝送間隔を固定した。 本システムは、クライアント側をJavaApplet で実装した事から、 JavaAppletの使用でき る端末からならどこからでも操作することが できる汎用性がある。将来的には携帯電話な どからでも操作が可能になるだろう。

参考文献

1)圏井他:

r

握手マシンの開発およびインター ネットを介した遠隔握手

J

,電学論C, Vol.117, No.5, pp.500・505,1997. 2)前山他:

r

移動ロボットの遠隔操作による美 術鑑賞

J

,日本ロポット学会誌,Vol.17,No.4, pp.486・489,1999. 3)原:

r

インターネットを利用した遠隔操作シ ステム

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,日本ロポット学会誌,Vol.17, No.4,pp477・480,1999. 4)菊池,安部,中西:

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通信品質による遠隔操作 性の評価

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インターネットカー:ネットワ ークを介した遠隔操作システムの開発と評 価

J

,情処全大,Vo

1

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インターネットを介したラジコン カーの遠隔制御システムの実装とサービス 品質についての遠隔操作性評価

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,日本ロ ボット学会,Vo117, No.2, pp.669・670, 1999. 7)藤本,佐野,岡本:

r

インターネットを介した 力帰還型パイラテラル遠隔操作

J

,日本ロ ポット学会誌,Vol.18, No.5, pp.713-720, 2000.

参照

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