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Investment-Based Capital Asset Pricing Model からみた投資と資産収益率 利用統計を見る

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(1)

Investment-Based Capital Asset Pricing Model

からみた投資と資産収益率

著者

滝澤 美帆, 宮川 努

著者別名

Miho Takizawa, Tsutomu Miyagawa

雑誌名

経済論集

41

1

ページ

87-119

発行年

2015-12

URL

http://id.nii.ac.jp/1060/00008060/

(2)

東洋大学「経済論集」 

41

号 

2015

12

Investment-Based Capital Asset Pricing Model

からみた投資と資産収益率

滝 澤 美 帆

宮 川   努

1)

.はじめに

.投資収益率と

Investment-based Capital Asset Pricing Model

.データ

.実証分析

.投資率別の株価収益率

.株価収益率と安全資産収益率の差を被説明変数とする回帰分析

.結論と課題

参考文献

.はじめに

2

アベノミクスが開始されて

年半が過ぎた。この

年間の経済動向を見ると、物価上昇率が上向

きに転じたり、失業率や企業収益が大きく改善したりと、その政策が功を奏した側面もあったが、

一方で円安に転じたにもかかわらず輸出が伸び悩むなど、当初の思惑とは異なる現象も見られる。

中でも、

2013

月に公表された「日本再興戦略」の要として、需要・供給両サイドを引き上げる

ことを期待された民間設備投資は、

2013

年からの

年間で年率

1

.

9

%の増加と、いま一つ力強さを

欠く。

1)学習院大学経済学部教授

2)本稿の原案に対して、深尾京司教授、ならびに「日本における無形資産の研究」プロジェクトメンバーの

方々から多くの有益なコメントを頂いたことに感謝の意を表する。本稿の分析では、経済産業研究所から

提供されたMcGRAW-HILL Financial社のS&P Capital IQを使用した。また宮川は、日本学術振興会科学研究

(3)

アベノミクスにおける大胆な金融政策は、株価を大きく引き上げることに成功し、これに伴い

トービンの

Q効果を通して、民間設備投資の増加が期待されていた。確かに多くの研究が、

1990

以降の設備投資動向をトービンのQ理論またはトービンのQに資金制約を加えたモデルで説明して

いる

3)

。こうしたことから、株価の上昇が、トービンの

Qの上昇を通じて設備投資を増加させると

考えるのは自然なことであったように思われる。

しかし金融政策から設備投資の増加への経路に関しては、いくつか留意しなくてはならないこと

がある。一つは、宮川・田中(

2009

)、田中・宮川(

2011

)で指摘したように、日本の設備投資循環は、

2000

年代に入ってから、前期から投資額を大幅に増やす大型投資主導から更新投資主導へとその特

徴を変化させている点である。このためトービンの

Qやキャッシュ・フローが増加してもかつての

ような大型投資につながらない可能性がある。また田中・宮川(

2011

)の推計では、実質為替レー

トが大型投資に与える影響も検証しているが、バブル崩壊後の推計では実質為替レートの減価は、

大型設備投資に影響を与えていない。

 二つ目は、企業統治構造の変化が設備投資に与える影響である。バブル崩壊後、日本的経営の一

角をなすメインバンクから企業経営への影響が後退し、企業経営者の裁量権が増加したと考えられ

る。これは一種の「コーポレート・ガバナンスの空白」と呼ばれる現象だが、広田(

2011

)は、日

本の企業経営者は、企業の存続確率の最大化を目指したと論じている。村瀬・安藤(

2014

)や中村

2014

)は、こうしたコーポレート・ガバナンスの変化が、企業貯蓄を増加させながらもその資金

が設備投資に向かわない一つの要因であると指摘している

4)

 最後は、宮川(

2013

)で指摘した無形資産投資の影響である。現在の

GDPにおける民間設備投

資は、そのほとんどが機械や建物の有形資産投資で占められているが、Bresnahan, Brynjolfsson and

Hitt (

2002

)、Basu et al. (

2003

)、Economic Report of the President (

2007

)は、IT革命以降、ソフトウエ

アだけでなくより広いカテゴリーの無形資産が、IT化を生産性上昇に結び付けるために補完的な

役割を果たしていると論じている。宮川他(

2015

)の計測によれば、米国や英国では無形資産投

資額は有形資産投資額を上回っており、日本でも有形資産投資額の

50

%を超えている。

Miyagawa,

Takizawa and Edamura (

2015

)は、この無形資産を考慮すると、上場企業のTobinのQは

に収束する

という結果を得ている。このことは、たとえ

TobinのQが上昇しても、IT革命後の世界では、それ

が必ずしも有形資産投資の増加に直接つながるわけではなく、

GDP統計では現れない無形資産投

資へと向かう可能性がある。しかし宮川他(

2015

)が示したように、無形資産投資の方も

2000

3)2000年代までの設備投資動向については、宮川・田中(2009)を参照されたい。

4)企業の内部留保と配当政策の問題を経済成長の枠組みで論じたものとして、Hayashi (2006)及び齊藤(2008)

がある。

(4)

Investment-Based Capital Asset Pricing Modelからみた投資と資産収益率

代に入ってから低迷している。これには二つの理由が考えられる。一つは無形資産投資の調整費

用が大きいために無形資産投資が積極的に実施されないという点である。

Uchida, Takeda and Shirai

(

2012

)は自動車産業における投資の調整費用を検証し、自動車の電子制御化が進む中で、従来の投

資調整費用は減少する一方、労働者の再訓練や組織改編に伴う費用が増加していることを見出して

いる。もう一つは無形資産投資に伴う資金制約である。滝澤(

2013

)や

Morikawa (

2015

)は無形資

産投資に関する実証研究で、無形資産投資に伴う資金制約が存在することを検証している。Tobin

Qは、投資に伴う限界便益と限界費用が一致する点を示す指標であり、TobinのQが高くなると

いうことは、投資に伴う将来収益が高いということでもあるが、一方では投資に伴う費用が高いと

いうことも示している。したがって、無形資産投資に伴う諸費用が高ければ、TobinのQが高い状

態の中で、無形資産投資や無形資産投資が伴わなければ生産性上昇効果を発揮しない有形資産投資

も十分に実施されない可能性がある。

 本稿では、この有形資産投資の低迷に伴う

番目の問題点を、Investment-based Capital Asset

Pricing Model(以下I-CAP modelと呼ぶ)を利用して考察する。I-CAP modelは、企業の投資最適化

モデルを利用した資産収益率の分析手法であり、次節で述べるように、

Cochrane (

1991

,

1996

)によっ

て開発され、

2000

年代に入って米国を中心に実証分析が進められている。

I-CAP modelにしたがえ

ば、投資に伴う調整費用が存在する場合は、短期的には投資収益率が低下することになる。本稿で

は、この関係を無形資産の有形資産に対する比率の大きさで企業を分類して検証することを通し

て、無形資産が有形資産投資の収益率に与える影響について分析する。

 次節では、この

I-CAP modelの概略について説明を行い、簡単な企業モデルから、投資が短期的

な資産収益率を低下させるメカニズムを導出する。第

節では投資と資産収益率の関係を実証する

ためのデータと、今回の実証分析で作成した無形資産の推計方法について説明する。第

節ではこ

のデータを利用した実証分析を行う。本稿では海外の財務データも収録したS&P CAPITAL IQデー

タを利用しているため、実証分析は日米の企業を対象とする。そして最終節では、実証結果の要約

と政策的なインプリケーションについて述べる。

.投資収益率と

Investment-based Capital Asset Pricing Model

 資産収益率を考える上で、出発点になるのは、効率的市場仮説であろう

5)

。これは安全資産収益

率をR

f

、安全資産の割引率を

rとすれば、

(5)

と表すことができる。また株式市場での資産収益率

についても、リスクプレミアムを とする

と、

と表すことができる。

 しかし、よく知られているように、効率的市場仮説は、現実の資産収益率の説明として必ずしも

説明力が高いとは言えない。これに対して、マクロ経済学者の側からは、代表的個人の効用最大化

問題から導き出されるオイラー方程式(ここでは

CRRA型の効用関数を仮定、 は消費を示す)

を、GMMやカリブレーション等の手法により推計し、その妥当性を検証している。具体的には、

代表的個人の確率的割引ファクター を、

とし、

を資本市場で観察される資産収益率としたときに、

の条件を使って、割引ファ

クターと資産収益率の予測誤差が最少になるように、時間選好率( )や相対的危険回避度

いったパラメータを求めることにより、マクロ変数と資産収益率の関係を考察しようとした。これ

Consumption CAPMである。しかしこうした試みも、時間選好率がマイナスになるなど、日米の

実証研究共に良好な結果が得られていない。

 これに対して、Cochrane (

1991

,

1996

)のInvestment-based Capital Asset Pricing Modelは、消費者の

効用最大化の代わりに、企業の利潤最大化行動を使って、企業の割引率と投資収益率の関係を求め

ることにより、Consumption CAPMの問題点を克服しようと試みた。

いま、t期における企業の生産量 は、

⑴ 

で表されるとする。ここで、

、 、 は、それぞれt期の資本量(期初)、労働量、投資量とする。

関数 は投資の調整費用である。また資本蓄積は、

⑵ 

によって行われるとする。ここで、 は資本減耗率である。

 企業は、この資本蓄積方程式のもとで、

⑶ 

を最大化するようにt期の投資量を決めるものとする。ここで、 は資本市場から観察される確率

(6)

Investment-Based Capital Asset Pricing Modelからみた投資と資産収益率

的割引ファクターである

6)

。t期の投資量は、投資に伴う限界費用と、投資に伴う限界収益が等し

くなる点で決定されるため、

⑷ 

が成立する。⑷式をの右辺を

t期からt+

1

期とそれ以降に分けて記述すると、

⑸ 

⑸式の右辺の最後の項は、

t+

1

期以降の

t期の投資に伴う限界収益分を表している

7)

⑸式を変形すると、

⑹ 

⑹式における{ }内をt期の投資に伴う投資収益率

であると考えると、⑹式は、

⑺ 

と表すことができる。この企業の最適化行動の際に使われる市場の確率的割引率と投資収益率の誤

差が最少になるような

GMM推定を行い、投資調整費用などのパラメータが妥当な値になっている

かを検証するのである。この方法を使って

Cochrane (

1996

)やLiu, Whited and Zhang (

2009

)は、企業の

投資に関するパラメータが妥当であることを確かめ、かつI-CAPMで予測される資産収益率が標準

的な

CAPMやFama and French (

1995

)のThree factor modelよりも良好なパフォーマンスを示すことを

実証している。

 Liu, Whited and Zhang (

2009

)以降、米国ではこのI-CAPM modelに沿って資産収益率を説明しよう

6)

Consumption CAPMの場合、消費者の効用最大化問題における最適化条件は、主観的な時間選好率と異時点

間の限界代替率から求められる割引ファクターと資産市場の収益率からなるオイラー方程式である。一方

で、

Investment CAPMの場合、個々の企業の投資収益率を、資産市場の収益率を用いて割り引くことで、企

業の利潤最大化問題における最適化条件を導出する。このように

Consumption CAPMは、代表的家計の消費

行動と資産市場の収益率を用いて分析を行うのに対し、Investment CAPMは、資産市場の収益率と様々な企

業属性に応じた投資収益率を用いた分析を行うという違いがある。

(本稿におけるmは確率的割引ファクター

を表すものであり、

C-CAPMの場合は消費者の主観的時間選好率を含むもので、I-CAPMの場合は市場で観

察される収益率を用いている。)

7)ここでの

G(t)は、G(K

t

, I

t

)の略である。

(7)

とする実証研究が続出している。Li and Zhang (

2010

)は、Liu, Whited and Zhang (

2009

)を単純化して、

利潤率と設備投資量の大小で、資産収益率がどのように異なるかを実証している。

いまt+

1

期の資本の限界生産力を

、投資の調整費用関数を、

⑻ 

とし、t+

2

期以降の収益に対するt期の投資の影響が無視できるほど小さい(例えば資本減耗率が

非常に大きい)と考えると、⑺式における

は、

⑼ 

と表すことができる。このとき最適なt期の投資量が増加したとすると、

⑽ 

となり、投資収益率は負になる。

Li and Zhang (

2010

)は、この(

9

)、(

10

)式に注目して、最適投資量が増加すれば

は減少し、利潤

率(資本の限界生産力)

が増加すれば、

は増加する(これは、⑼式から明らかである)という

関係に着目して、投資量や利潤率の大小と資産収益率の変化を実証した。

Hou, Xue and Zhang (

2015

)

も同様に資産収益率を説明する変数としてこの投資ファクターと利潤率ファクターの役割を検証

している。また

Bond and Xue (

2014

)は、この関係をRIETの収益率で実証を行っている。さらにLi

and Liu (

2010

)は、Liu, Whited and Zhang (

2009

)の考え方を有形資産投資だけでなく、無形資産投資

を含めて拡張し、

I-CAPM modelの説明力を検証している。

日本では、Hori (

1997

)がいち早く、日本の産業別集計データを利用して、I-CAPM modelを検証

しているが、必ずしも良好な結果は得られていない。Suzuki and Chida (

2013

)も上場企業データを

使って

I-CAPMを検証しているが、彼らの関心は資産収益率の説明よりも、むしろ規模別の投資調

整費用にある。彼らの推計でも、小規模企業や超大企業では、妥当な投資の調整費用関数は得られ

ていない。

 本稿は、こうした

I-CAPMをめぐる実証分析の中で、Cochrane (

1996

)、Liu, Whited and Zhang (

2009

)

のような投資の構造パラメータを推計するのではなく、Li and Zhang (

2010

)、Hou, Xue and Zhang

(

2015

)、Bond and Xue (

2014

)が実証したように、I-CAPMのエッセンスから、資産収益率に対する

投資量の影響を検証する。すなわち、投資量の大きい企業の収益率は、投資量の小さい企業の収益

率よりも短期的には低くなるということを検証し、その背景に投資の調整費用や資金制約がある可

(8)

Investment-Based Capital Asset Pricing Modelからみた投資と資産収益率

能性を探るのである

8)

。ここで我々は単に有形資産投資行動の多寡で資産収益率を分けるのではな

く、無形資産投資も含めた分類で、資産収益率への影響を検証する。

.データ

 本節では、有形、及び無形資産投資と資産収益率に関する実証分析を行うために用いたデータを

説明する。我々が利用したデータは、

McGRAW-HILL Financial社が提供する、S&P CAPITAL IQデー

タセット

(以後、S&P CAPITAL IQと表記)である。S&P CAPITAL IQには、米国企業の他、日本を

含む世界各国の企業の定性情報も含めた財務関連情報が、上場・上場廃止企業では

7

.

5

万社以上、

未上場企業については、

270

万社以上含まれている。各企業の基本的な財務三表(貸借対照表、損

益計算書、キャッシュ・フロー計算書)に関する年次データの他、株価や役員人物情報、取締役会

詳細等の情報も掲載されている

9)

。本稿では、企業名と決算年月日の他に、日本と米国における以

下の企業財務関連データをS&P CAPITAL IQよりダウンロードし、分析に使用した。

)株式時価総額

)純資産

)有形固定資産

)研究開発費

)広告及びマーケティング費用

)当期利益(税引等調整前・特別損益項目調整前)

)株式時価総額は、株価収益率の計算や各年の収益率を計算する際のウェイトとして、回帰分

析時の企業規模として利用した。また、

)純資産と

)株式時価総額の比率より簿価・時価比率

(BMratio)を算出し、Fama and French(

1995

)の

つのファクターを作成時に、また回帰分析の際の

企業毎の簿価・時価比率として使用した。

)有形固定資産は、有形資産の投資率(資本ストック

増加率)の計算に利用した。

)研究開発費と

)広告及びマーケティング費用は無形資産投資と

して、無形資産の投資率の計算に利用し、無形資産ストックは、

Li and Liu (

2010

)に従い以下の通

8)

投資を実施した際に、短期的に企業パフォーマンスがマイナスになることは不自然ではない。例えば、田

中・宮川(2010)では、propensity score matchingを行って、大型投資を行った企業とそうでない企業の投

資後のパフォーマンスを

difference in difference分析で検証しているが、最初の期は大型投資を行った企業の

ROAは、そうでない企業のROAを有意に下回る結果を得ている。

9)S&P Capital IQは、グローバル株式市場の時価総額の99%以上をカバーしている。また、異なる会計基準を

持つ各国間の比較を容易にするために財務諸表の数字を調整している。

(9)

りに算出した。尚、研究開発の償却率はCorrado et al.(

2013

)に従い

15

%、広告及びマーケティング

の償却率は

55

%とした。

K

R&D,t

R&D

t−1

0

.

85

R&D

t−2

0

.

85

2

R&D

t−3

0

.

85

3

R&D

t−4

0

.

85

4

R&D

t−5

K

AD&MK,t

AD&MK

t−1

0

.

45

AD&MK

t−2

0

.

45

2

AD&MK

t−3

0

.

45

3

AD&MK

t−4

0

.

45

4

AD&MK

t−5

K

R&D,t

はt期の研究開発ストックを、

K

AD&MK,t

K

AD&MK,t

t期の広告及びマーケティングストックを表し、

これらの和を無形資産ストックとした。図

には日米において、推計に用いた企業の無形資産/有

形資産比率の各年における中央値が示されている。

1999

年度から

2011

年度で日本は平均

0

.

17

、米国

1

.

41

であり、依然日本の無形資産の蓄積度合いは低いことがわかる

10)

)の当期利益は、利潤

率(ROE)の計算に用いた。

10)

Miyagawa, Takizawa and Edamura (

2015)でも、

『企業財務データバンク』及び『企業活動基本調査』を利用し、

企業別で無形資産/有形資産比率を計算しているが、2000年度から2009年度において中央値で0.305であっ

た。無形資産としてMiyagawa, Takizawa and Edamura (2015)では、研究開発や広告宣伝に加え、ソフトウエ

アや人的資本、組織資本も含めているため、本稿の結果と比べ高い値となっている可能性がある。

図1 日米の無形資産/有形資産比率の比較(中央値)

(10)

Investment-Based Capital Asset Pricing Modelからみた投資と資産収益率

S&P CAPITAL IQに含まれる日本企業のデータは上場企業のみであるため、サンプルサイズは

1994

年度から

2011

年度で延べ

72

,

000

社程度、年平均で

3

,

900

社程度であるが、米国は未上場企業も含まれ

るため、同期間における延べ企業数は

570

,

000

社程度、年平均では、

32

,

000

社程度であった

11)

。し

かしながら、上式の通り、無形資産ストックの計算に

期前のデータまで必要となるため、推計に

1999

年度から

2011

年度のデータのみ使用している。

.実証分析

.投資率別の株価収益率

12)

 本節では、企業の利潤最大化行動から導出される(

9

)式の関係、特に投資率、利潤率の大小と

資産収益率の関係を、日本と米国の株価収益率データを使って分析する。具体的には、(

9

)式より

得られる、投資量が増加すれば、利潤率が一定の場合、企業の投資収益率は減少するという関係の

検証を行うが、投資率は有形資産のみの場合と有形資産と無形資産を合わせた場合で分析を行う。

 表

には、日本と米国の有形資産投資率、及び、有形・無形資産投資率で企業を

段階(最も

投資率が低いグループをLowと示し、最も投資率が高いグループをHighと示す)のグループに分

け、グループ毎の株価収益率の安全資産収益率からの乖離(

R−Rf)を比較した結果が示されてい

13)

。表

のパネル

Aの計算手順は以下の通りである。第一に、各年の前の年の投資率の大小で

企業を

段階にグループ分けをする。(例えば、

2000

年に存在する企業を、

1999

年の投資率の大小

段階にグループ分けする。)第二に、各年の各グループに属する企業の株価収益率を株式時価

総額で加重平均した値を計算する。最後に、算出された各グループの各年の株価収益率の

2000

年か

2011

年の平均値を算出する。

パネル

B、CではパネルAと同様の作業を行うが、パネルBでは、まず今期の利潤率(ROE)の

高低で企業を

つのグループに分けた後、前期の投資率で

段階にグループ分けをしている。パネ

ルCでは、最初に前期の利潤率(ROE)の高低で企業を

つのグループに分けた後、前期の投資率

段階にグループ分けをしている。

 表

のパネル

Aを見ると、日本の結果では、有形資産のみ、有形・無形資産合わせたケースでも、

株価収益率の安全資産収益率からの乖離は、投資率高グループ(

High)から投資率低グループ(Low)

引いた値が負となり、(

9

)式より導出される関係が観察される。また、無形資産を含むケースで

11)年度の区切りは6月とした。例えば、2010年6月決算以前の企業は2009年度、2010年7月決算以降の企業は

2010年度に分類した。また、実際の推計に用いられるサンプルは、欠損値があるためこれより少なくなる。

12)以下、本文中の投資率は資本ストック増加率を示す。

13)安全資産収益率は、日米とも10年物国債の利回りを使用している。データはOECD Statistics(http://stats.

oecd.org/)からダウンロードした。

(11)

表1 有形資産投資率、有形・無形資産投資率別の株価収益率(2000-2011)

ᣣᧄ

䊌䊈䊦䌁䋺೨ᦼ䈱ᛩ⾗₸䈪ಽ㘃

᦭ᒻ⾗↥ᛩ⾗₸䋨೨ᦼ䋩䈪䋵Ბ㓏䈮ಽ㘃

Low

2

3

4

High

High - Low

R-Rf

0.100

0.034

0.037

0.048

0.072

-0.028

᦭ᒻ䊶ήᒻ⾗↥ᛩ⾗₸䋨೨ᦼ䋩䈪䋵Ბ㓏䈮ಽ㘃

Low

2

3

4

High

High - Low

R-Rf

0.106

0.060

0.041

0.037

0.072

-0.034

ࡄࡀ࡞㧮㧦೨ᦼߩᛩ⾗₸ߣ੹ᦼߩ೑Ả₸ߢಽ㘃

᦭ᒻ⾗↥ᛩ⾗₸䋨೨ᦼ䋩䈪䋵Ბ㓏䈮ಽ㘃

Low

2

3

4

High

High - Low

R-Rf

0.097

0.025

0.046

0.043

0.077

-0.019

᦭ᒻ䊶ήᒻ⾗↥ᛩ⾗₸䋨೨ᦼ䋩䈪䋵Ბ㓏䈮ಽ㘃

Low

2

3

4

High

High - Low

R-Rf

0.101

0.056

0.028

0.049

0.072

-0.029

ࡄࡀ࡞㧯㧦೨ᦼߩᛩ⾗₸ߣ೨ᦼߩ೑Ả₸ߢಽ㘃

᦭ᒻ⾗↥ᛩ⾗₸䋨೨ᦼ䋩䈪䋵Ბ㓏䈮ಽ㘃

Low

2

3

4

High

High - Low

R-Rf

0.097

0.027

0.044

0.048

0.074

-0.023

᦭ᒻ䊶ήᒻ⾗↥ᛩ⾗₸䋨೨ᦼ䋩䈪䋵Ბ㓏䈮ಽ㘃

Low

2

3

4

High

High - Low

(12)

Investment-Based Capital Asset Pricing Modelからみた投資と資産収益率

表1 つづき

☨࿖

䊌䊈䊦䌁䋺೨ᦼ䈱ᛩ⾗₸䈪ಽ㘃

᦭ᒻ⾗↥ᛩ⾗₸䋨೨ᦼ䋩䈪䋵Ბ㓏䈮ಽ㘃

Low

2

3

4

High

High - Low

R-Rf

0.348

0.163

0.104

0.132

0.178

-0.170

᦭ᒻ䊶ήᒻ⾗↥ᛩ⾗₸䋨೨ᦼ䋩䈪䋵Ბ㓏䈮ಽ㘃

Low

2

3

4

High

High - Low

R-Rf

0.284

0.144

0.073

0.099

0.243

-0.042

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Low

2

3

4

High

High - Low

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0.162

0.102

0.123

0.180

-0.141

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Low

2

3

4

High

High - Low

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0.288

0.132

0.074

0.095

0.240

-0.048

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2

3

4

High

High - Low

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0.282

0.165

0.106

0.119

0.179

-0.104

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Low

2

3

4

High

High - Low

R-Rf

0.216

0.133

0.080

0.090

0.241

0.025

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2

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4

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High - Low

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(13)

HighからLowを引いた値が小さくなっている。(有形資産のみで−

0

.

028

、無形資産を含むと−

0

.

034

であった。)これは、無形資産投資に関わる調整費用が、有形資産のみのケースより高い可能性を

示唆している

14)

。米国でも、ほぼ同様の結果が得られている。また、有形資産のみ、無形資産を

加えたケースの両方で、米国の方が、日本より

HighからLowを引いた値が小さく、投資率が高い

企業グループほど株価収益率が低くなる傾向が強い。

 利潤率(ROE)を考慮した表

のパネル

BやパネルCでも同様の結果がみられるが、利潤率を一

定にした場合(事前に利潤率の高低で企業をグループ分けした場合)の方がより投資率の高低で、

株価収益率の差が大きくなるとの結果は得られなかった。

 表

には、投資率(有形資産のみと、無形資産も含む場合)で

段階に企業を分けた後に、更に

無形資産の有形資産に対する比率(無形資産比率)で分けた結果を示している。

の日本の結果を見ると、無形資産比率

のグループでは、有形資産投資率で分けた場合も、

無形資産を含む場合も、HighからLowを引いた値が正であった。このことは、日本の場合無形資

産投資が無い場合は、有形資産投資に伴う付帯費用はそれほど大きくないことを示している。一

方で、無形資産比率別に分けた結果では、表

同様、HighからLowを引いた値が負である。また、

無形資産比率を

つのグループに分けた後、投資率で

5

段階に分類した結果においても、投資率が

高いグループの方が株価収益率は低い。有形資産のみと無形資産を加えた場合を比べると、無形

資産を加えた場合の方が、無形資産比率が高いグループや全体のケースで、HighからLowを引い

た値が小さい。このことは、無形資産を含む投資を増加させる際には有形資産のみと比して、より

大きな費用がかかる可能性があることを示唆している。この点は、自動車産業において、

Uchida,

Takeda and Shirai (

2012

)が有形資産投資の調整費用が低下する一方で、無形資産関連の調整費用が

増加しているという分析と整合的である。なお、投資率が最も低いグループと最も高いグループの

各年の株価収益率(各企業の株価収益率を株式時価総額でウェイト付けし、集計した値)の平均値

の差の検定を行ったところ、有形資産のみのケースでは、無形資産比率

、低、中グループで、

有意水準で、有意に差があるとの結果が得られた。有形・無形資産を合わせたケースでは、無形資

産比率が低、中グループと、全体のサンプルで、有意に差があるとの結果が示された。米国におい

ても、概ね同様の結果が得られているが、一方で、無形資産比率が低と中のグループでは、投資率

が最も高いグループの方が最も低いグループよりも株価収益率が高くなっている。また、米国にお

いても投資率が最も低いグループと最も高いグループの株価収益率の平均値の差の検定結果を見る

と、有形・無形資産を合わせたケースでは有意な結果は得られなかったが、有形資産のみのケース

14)投資率が低いグループから高いグループにかけて、株価収益率の安全資産収益率から乖離(R−Rf)は単調

には減少していない。

(14)

Investment-Based Capital Asset Pricing Modelからみた投資と資産収益率

(2

00

0-20

11

)

wo

L -

hgi

H

hgi

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4

3

2

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L

wo

L -

hgi

H

hgi

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4

3

2

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0.

04

8

0.

03

0

0.

05

9

0.

06

1

0.

14

8

0.

10

0

**

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0.

07

8

0.

03

6

0.

04

1

0.

02

1

0.

09

2

0.

01

4

wo

L -

hgi

H

hgi

H

4

3

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wo

L

wo

L -

hgi

H

hgi

H

4

3

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0.

19

4

0.

12

4

0.

05

4

0.

07

7

0.

06

5

-0

.1

29

**

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0.

18

1

0.

07

5

0.

07

5

0.

10

2

0.

08

3

-0

.0

98

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L -

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4

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4

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0.

11

5

0.

11

5

0.

02

8

0.

02

5

0.

04

0

-0

.0

75

**

R

-R

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0.

11

8

0.

09

3

0.

02

6

-0

.0

12

0.

05

0

-0

.0

68

*

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L -

hgi

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hgi

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4

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L -

hgi

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hgi

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4

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0.

08

2

0.

01

2

0.

07

6

0.

08

4

0.

07

1

-0

.0

11

R

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f

0.

09

2

0.

18

6

0.

06

4

0.

04

6

0.

06

7

-0

.0

25

wo

L -

hgi

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hgi

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wo

L -

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0.

11

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0.

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0

0.

10

0

-0

.0

15

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0.

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0.

06

6

0.

04

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0.

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0.

07

5

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.0

35

*

(15)

wo

L -

hgi

H

hgi

H

4

3

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L

wo

L -

hgi

H

hgi

H

4

3

2

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L

R

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0.

29

0

0.

10

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12

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0.

11

2

0.

23

1

-0

.0

59

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0.

29

1

0.

13

0

0.

11

9

0.

11

2

0.

18

4

-0

.1

07

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L -

hgi

H

hgi

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L

wo

L -

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hgi

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4

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L

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0.

21

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15

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0.

10

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0.

14

1

0.

21

9

0.

00

4

R

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0.

17

0

0.

15

9

0.

12

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0.

11

0

0.

22

0

0.

05

1

wo

L -

hgi

H

hgi

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4

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L

wo

L -

hgi

H

hgi

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4

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L

R

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0.

20

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0.

16

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0.

10

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0.

05

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0.

22

5

0.

02

1

R

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0.

18

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0.

11

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0.

10

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0.

07

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0.

18

6

0.

00

0

wo

L -

hgi

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wo

L -

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4

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L

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0.

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0.

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0.

18

0

0.

20

1

0.

23

3

-0

.2

54

*

R

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0.

45

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0.

21

3

0.

18

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0.

16

5

0.

36

6

-0

.0

90

wo

L -

hgi

H

hgi

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4

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L

wo

L -

hgi

H

hgi

H

4

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2

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L

R

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0.

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0.

13

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0.

12

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0.

12

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0.

20

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-0

.1

23

*

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0.

28

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0.

13

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0.

13

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(16)

Investment-Based Capital Asset Pricing Modelからみた投資と資産収益率

で、無形資産比率が高いグループと全体のサンプルで統計的に有意に差があるとの結果が示され

た。

.株価収益率と安全資産収益率の差を被説明変数とする回帰分析

節では、投資率により企業を

つのグループに分け、グループごとの株価収益率の高低を

観察したが、本節では、企業毎の株価収益率と安全資産収益率の差を被説明変数に、各企業の投資

率を説明変数とした回帰分析を行うことで、有形、及び無形資産投資と資産収益率の関係を明らか

にする。(

9

)式を想定した場合、企業の投資率の係数は負になることが予想される。

 上述の通り、被説明変数を株価収益率の安全資産収益率からの乖離(R − Rf)とし、説明変

数に一期ラグをとった投資率(

Lag_invest_rate)の他、企業規模を示す企業の時価総額の対数値

(Lag_lnME)、企業の簿価・時価比率(Lag_BMratio)、更に各企業の株価に影響を与えると考えら

れるファクターとして、

Fama and French(

1995

)の

つのファクター(マーケットファクター(MKT)、

規模ファクター(

SMB)、簿価・時価ファクター(HML))を加えた以下の式を推計する

15)

Ri−Rf=α+β

1

MKT+β

2

SMB+β

3

HML+β

4

Lag_lnME+β

5

Lag_BMratio

+β

6

Lag_invest_rate+β

7

Lag_invest_rate*MKT)+β

8

Lag_invest_rate*SMB)

+β

9

(Lag_invest_rate*HML)

⑾ 

(

11

)式は全ての説明変数を入れた推計式を示しているが、投資率とマーケットファクターの交差

項(Lag_invest_rate*MKT)のみを含むケース、投資率と規模ファクター(小型株効果)に関連が

あると仮定して、それらの交差項(

Lag_invest_rate*SMB)を追加したケース等、幾つかのパター

ンで推計を行った。有形資産のみの投資率を用いた推計結果を表

に、無形資産も含む投資率を用

いた結果は表

に示されている。

15)

Fama and French(

1995

)の3つのファクターは日米データを用いて以下の通り、各年で作成した。MKTは各

年の株式時価総額でウェイト付けした市場全体の(加重平均)株価収益率からリスクフリーレート(

Rf)

を引いたものを示す。HMLは各年の簿価・時価比率の高いグループ(時価総額で2つのグループに分けて

いる)の株価収益率の加重平均値から簿価時価比率の低いグループの株価収益率の加重平均値を引いたも

のを示す。

SMBは各年の時価総額の小さいグループ(簿価時価比率で3つのグループに分けている)の株

価収益率の加重平均値から時価総額の大きいグループの株価収益率の加重平均値を引いたものを示す。日

(17)

):

)5( )4( )3( )2( )1( t . rr E . dt S .fe o C t . rr E . dt S .fe o C t . rr E . dt S .fe o C t . rr E . dt S .fe o C t . rr E . dt S .fe o C f ** * 90. 06 10. 0 98. 0 ** * 34. 06 10. 0 98. 0 ** * 24. 06 10. 0 98. 0 ** * 25. 06 10. 0 98. 0 ** * 73. 97 10. 0 19. 0 T ** * 23. 12 30. 0 66. 0 ** * 44. 12 30. 0 66. 0 ** * 33. 12 30. 0 66. 0 ** * 44. 12 30. 0 66. 0 ** * 73. 42 30. 0 17. 0 ** * 79. 2 30. 0 90. 0 ** * 30. 3 30. 0 90. 0 ** * 89. 2 30. 0 90. 0 ** * 99. 2 30. 0 90. 0 ** * 29. 4 20. 0 21. 0 L 67. 0 00. 0 00. 0 67. 0 00. 0 00. 0 67. 0 00. 0 00. 0 87. 0 00. 0 00. 0 * 46. 1 00. 0 00. 0 E Mnl _g ** * 14. 41 00. 0 50. 0 ** * 34. 41 00. 0 50. 0 ** * 14. 41 00. 0 50. 0 ** * 44. 41 00. 0 50. 0 ** * 95. 61 00. 0 50. 0 oit ar M B_ 74. 1-10. 0 10. 0-16. 0-00. 0 00. 0 84. 1-10. 0 10. 0-20. 0 00. 0 00. 0 eta r_t se vni _g 16. 0 30. 0 20. 0 48. 0-20. 0 10. 0-94. 1 10. 0 20. 0 01. 0-00. 0 00. 0 T K M* eta r_t se vni _g inve st _r at e* SM B 73. 1 50. 0 70. 0 16. 1 50. 0 80. 0 in ve st _r at e* H M L -0 .0 2 0. 02 -0 .8 4 0. 00 0. 02 -0 .0 6 ** * 68. 5-20. 0 11. 0-** * 78. 5-20. 0 11. 0-** * 68. 5-20. 0 11. 0-** * 09. 5-20. 0 11. 0-** * 31. 7-20. 0 21. 0-.ts N um be r o f o bs = 19 34 2 N um be r o f o bs = 15 40 7 N um be r o f o bs = 15 40 7 N um be r o f o bs = 15 40 7 N um be r o f o bs = 15 40 7 F( 5 , 1 93 36 ) = 1 86 4. 79 F( 7 , 1 53 99 ) = 9 43 .7 4 F( 8 , 1 53 98 ) = 8 26 .1 8 F( 8 , 1 53 98 ) = 8 25 .8 4 F( 9 , 1 53 97 ) = 7 34 .3 3 Pr ob > F = 0 .0 00 0 Pr ob > F = 0 .0 00 0 Pr ob > F = 0 .0 00 0 Pr ob > F = 0 .0 00 0 Pr ob > F = 0 .0 00 0 R -s qu ar ed = 0 .3 25 3 R -s qu ar ed = 0 .3 00 2 R -s qu ar ed = 0 .3 00 3 R -s qu ar ed = 0 .3 00 2 R -s qu ar ed = 0 .3 00 3 A dj R -s qu ar ed = 0 .3 25 2 A dj R -s qu ar ed = 0 .2 99 9 A dj R -s qu ar ed = 0 .3 00 0 A dj R -s qu ar ed = 0 .2 99 9 A dj R -s qu ar ed = 0 .2 99 9 R oo t M SE = .3 28 85 R oo t M SE = .3 23 62 R oo t M SE = .3 23 61 R oo t M SE = .3 23 63 R oo t M SE = .3 23 62 )4( )3( )2( )1( t . rr E . dt S .fe o C t . rr E . dt S .fe o C t . rr E . dt S .fe o C t . rr E . dt S .fe o C f ** * 65. 82 30. 0 59. 0 ** * 58. 82 30. 0 59. 0 ** * 36. 82 30. 0 49. 0 ** * 68. 82 30. 0 59. 0 T ** * 54. 9 80. 0 37. 0 ** * 66. 9 80. 0 47. 0 ** * 34. 9 80. 0 37. 0 ** * 66. 9 80. 0 47. 0 ** * 49. 2 60. 0 81. 0 ** * 99. 2 60. 0 81. 0 ** * 68. 2 60. 0 71. 0 ** * 09. 2 60. 0 71. 0 L ** * 75. 2 00. 0 10. 0 ** 55. 2 00. 0 10. 0 ** * 06. 2 00. 0 10. 0 ** * 95. 2 00. 0 10. 0 E Mnl _g ** * 35. 7 10. 0 50. 0 ** * 94. 7 10. 0 50. 0 ** * 85. 7 10. 0 50. 0 ** * 55. 7 10. 0 50. 0 oit ar M B_ inve st _r at e 0. 01 0. 01 1. 16 -0 .0 2 0. 02 -1 .2 5 -0 .0 1 0. 01 -0 .5 5 -0 .0 3 0. 02 -1 .5 8 in ve st _r at e* M K T -0 .0 1 0. 01 -1 .1 9 0. 04 0. 03 1. 34 -0 .0 7 0. 04 -1 .5 8 0. 00 0. 06 -0 .0 7 06. 1 21. 0 91. 0 * 08. 1 21. 0 12. 0 B MS *et ar _ts ev ni_ inve st _r at e* H M L -0 .0 8 0. 06 -1 .3 3 -0 .0 6 0. 06 -1 .0 5 ** * 25. 4-40. 0 02. 0-** * 15. 4-40. 0 02. 0-** * 75. 4-40. 0 02. 0-** * 85. 4-40. 0 02. 0-.ts N um be r o f o bs = 3 32 4 N um be r o f o bs = 3 32 4 N um be r o f o bs = 3 32 4 N um be r o f o bs = 3 32 4 F( 7 , 33 16 ) = 1 88 .7 8 F( 8 , 33 15 ) = 1 65 .7 F( 8 , 33 15 ) = 1 65 .4 4 F( 9 , 33 14 ) = 1 47 .4 2 Pr ob > F = 0 .0 00 0 Pr ob > F = 0 .0 00 0 Pr ob > F = 0 .0 00 0 Pr ob > F = 0 .0 00 0 R -s qu ar ed = 0 .2 85 0 R -s qu ar ed = 0 .2 85 7 R -s qu ar ed = 0 .2 85 3 R -s qu ar ed = 0 .2 85 9 A dj R -s qu ar ed = 0 .2 83 4 A dj R -s qu ar ed = 0 .2 83 9 A dj R -s qu ar ed = 0 .2 83 6 A dj R -s qu ar ed = 0 .2 84 0 R oo t M SE = .3 28 54 R oo t M SE = .3 28 43 R oo t M SE = . 32 85 R oo t M SE = .3 28 42

表 2 有形資産投資率、有形・無形資産投資率別の株価収益率(2000-2011):無形資産比率でさらに分類した場合 ᣣᧄ 㘃ಽ䈮㓏Ბ䋵䈪䋩ᦼ೨䋨₸⾗ᛩ↥⾗ᒻή䋫⾗ᛩ↥⾗ᒻ᦭㘃ಽ䈮㓏Ბ䋵䈪䋩ᦼ೨䋨₸⾗ᛩ↥⾗ᒻ ᦭ 䊒䊷䊦䉫䈱㪇₸Ყ↥⾗ᒻή䋩䋱䊒䊷䊦䉫䈱㪇₸Ყ↥⾗ᒻή䋩䋱 woL - hgiHhgiH432woLwoL - hgiHhgiH432woL R-Rf0.0480.0300.0590.0610.1480.100**R-Rf0.0780.0360.0410.0210.0920.014 䊒䊷䊦䉫ૐ₸Ყ↥⾗
表 2 つづき ☨࿖ 㘃ಽ䈮㓏Ბ䋵䈪䋩ᦼ೨䋨₸⾗ᛩ↥⾗ᒻή䋫⾗ᛩ↥⾗ᒻ᦭㘃ಽ䈮㓏Ბ䋵䈪䋩ᦼ೨䋨₸⾗ᛩ↥⾗ᒻ ᦭ 䊒䊷䊦䉫䈱㪇₸Ყ↥⾗ᒻή䋩䋱䊒䊷䊦䉫䈱㪇₸Ყ↥⾗ᒻή䋩䋱 woL - hgiHhgiH432woLwoL - hgiHhgiH432woL R-Rf0.2900.1030.1260.1120.231-0.059R-Rf0.2910.1300.1190.1120.184-0.107 䊒䊷䊦䉫ૐ₸Ყ↥⾗ᒻή䋩䋲䊒䊷䊦䉫ૐ₸Ყ↥⾗ᒻή䋩䋲 woL - hgiHhgiH432woLwoL - hgiHhg
表 3 株価収益率と安全資産収益率の差を被説明変数とする回帰分析(有形資産投資):日本の結果 䊒䊦 )5()4()3()2()1( t      .rrE .dtS.feoCt      .rrE .dtS.feoCt      .rrE .dtS.feoCt      .rrE .dtS.feoCt      .rrE .dtS.feoC f ***90.0610.098.0***34.0610.098.0***24.0610.098.0***25.0610.098.0***73.9710.019.0T
表 3 日本の結果のつづき ᣣᧄ 䋳䋩ήᒻ⾗↥Ყ₸䇭ਛ䉫䊦䊷䊒 )4()3()2()1( t      .rrE .dtS.feoCt      .rrE .dtS.feoCt      .rrE .dtS.feoCt      .rrE .dtS.feoCfR- R ***43.0330.009.0***13.0330.009.0***95.0330.009.0***66.0330.009.0TKM ***58.970.066.0***37.970.046.0***77.970.056.0***18.97
+7

参照

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