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中国の全方位開放と東アジア地域経済圏の形成

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(1)40巻第1号 1993年7月 商経学叢 第. 中国の全方位開放と東アジア地域経済圏の形成 上. 野. IIl皿 IVV VIVIl 通. はじめに 全方位開放形成と経済状況 成長拠点としての東アジア地域経済匪l 「沿海地区経済発展戦略」 と地域経済発展計画 中国沿海ベルト地帯を跨ぐ局地経済困構想 地域間経済交流と「北東アジア経済圏」 上海浦東新区開発と「長江沿岸経済囮」 拡大「華南経済幽」の実体化 むすびに代えて ー東アジア地域経済 固形成の課題――. め. じ. は. 夫. の唱える市場経済メカニズムの導入による高成 長路線を確保することを示すものであった。 も っとも, 中国経済はすでに原材料や賃金の上昇, 輸送力やエネルギ ー 供給の限界など経済過熱の 兆侯が表面化, 株式プ ー ムや経済開発区の乱造 成など投機的動きも目立った。 黒字基調の貿易 も決済ベースで赤字, 国有企業の再編成問題も あり障害も大きくなっている。 このような高度経済成長路線は思い切った対. に. 外経済開放をおしすすめたことの結果であるこ. 中国共産党第1 1期3 中 全会( 1978年1 2月)に おいて経済改革・対外開放政策が打ち出されて か ら1 5年近く経過した。 この間. 中 国のこの基 本路線は緩急おりまぜながら継続され. その結 果先進諸国が 緩やか な成長をしていた時期に. 世界平均をはるか に上回る高度経済成長を遂げ ていった。中国経済は今日. 改革• 開放と経済 発展の加速という「2 つの加速」下で新たな高 揚期を迎えている。 その要因は, 88年9月以来 つづいた経済調整が91 年で終了したこと. 第8 次5カ年計画(91-95年) , 1 0カ年計画 (912000年)が始動したこと. 部小平による92年 1 月の改革· 開放の加速発展(「南巡講話」)が大 きな潮流になったことによる。 1993年3月の第8 期全人代の李鵬. 秀. ・. 政府活. 動報告では. 第8次5カ年計画で定めた予定経 済成長率を年平均6%から 8- 9 %に上方修正 することが表明され. また2000年までに GNP を80年の4倍にするという長期目標を3 年繰り 上げ達成するとの意欲が示された。 これは, 92 年の国内総生産成長率が 1 2.8%'1'C沿海地域の 一部では20%台にのせる急成長)であったこと から, インフレの沓戒を示しながらも. 部小平. -1. とはいうまでもない。 対外経済開放が大きな成 功をみせたのはさまざまな要因によるが , 世界 経済の構造変化のなか で, 中国が位置している アジア太平洋地域とりわけ東アジア地域のダイ ナミズムをあげなければならないだろう。 東ア ジア地域は「雁行的発展形態」を示しながら, 世界の成長センタ. ー. になっているからである。. プラザ合意( 1985年9月)以後のアジア経済 の趨勢は, 各 国. ・. 地域間の経済相互依存関係を. ますます緊密化する方向にあるといえよう。 諸 地域間で資源, 労働力, 資本, 技術の面での補 完関係が大きければそれだけより緊密な相互依 存関係が 生ずることになる。 アジアにおける相 互依存関係の進展は, 各国. ・. 地域間でひとつの. まとまった 経済協力 地域を形成する 方向にあ り, 上述の生産諸要素が激しく移動し国際分業 が国境を越えて成立するという, 相互にリンク された経済空間 —これが経済圏(市場囮)と してあらわれる。 そして経済圏として具体化す (1) 1992年国民経済・ 社会発展に関する統計公報 (国民経済統計)による。 この成長率による92年 の GDP は2兆3,918億元である。 中国統計局公 報 は 同年より, 国 際的動向に合わせGNP実績発 表 から GDP 実績発表に切り換えている。 C 1)-.

(2) るための検討が はじまっており, そこでは「環. そして冷戦構造崩壊によって東アジア地域が 脚. 日本海経済圏」「環黄海経済匿」「海峡両岸経済. 光を浴びる なか での 局地経済囮 構想 について. 胴」「華南経済圏」などの名称で呼ばれ,中国に. は, 日本においても著書. 論文か ら新聞報道に. 接する国・地域間で顕著である。 とりわけ「華. いたるまで枚挙にいとまが ないほど数多く論じ. 南経済囮」が 先駆的・典型的モデルとして進展. られている。 それだけ地域経済函もしくは局地. しており, アジアの他の地域の発展を促す様相. 経済圏の重要性が 各所から指摘されているので. を呈している。. あり, ここか ら本稿では経済固構想が 浮上した. このようにプラザ合意以後のアジア経済の趨 勢は,中国を軸とする沿海地域のより狭義の経. 背景を整理することによって . その基本的性格 • 特徴. 問題点を検討することにしたい (5) 0. 済圏が描か れる大きな要因だったのである。 む ろんECの市場統合,NAFTA (北米自由貿易. I. 全方位開放形成と経済状況. 協定)を軸にした経済の再構築をはか ろうとす る「圧力」に抗して, この経済圏構想が表面化. 周知のように経済改革の内容は, 第1 は中 央. してきたことにも起因していよう。 こうしたさ. に過度に集中 した権力の分散化である。 それは. まざまな経済圏の芽生えは, それぞれの国. ・. 地. 農村改革(人民公社の解体と郷鎮政府の復活,. 域の経済発展に伴い域内市場が 成長してきたこ. 農産物の買い付け価格の大幅引き上げ, 各戸生. とのあらわれでもある。 アジア太平洋地域でも. 産請負制の強化) にはじまり, さまざまな都市. 「地域主義」が表面化し, A PEC (アジア太平. 改革が 展開された。 すなわち企業改革, 計画・. 洋経済協力閣僚会議),PECC(太平洋経済協力. 流通• 財政金融体制改革, 労働・ 賃金制度改. 会議),PBEC(太平洋経済委員会) という次元. 革, 価格改革などであり, ここでは個人・私営. の異なる3つの機構が あるが , 東アジアにおい. 企業, 行政と企業の分離, 各種の経済責任制確. ては地勢学的な政治. 経済関係の複雑さから,. 立と労働に応じた分配の見直し(賃金均等主義. いわゆる局地経済圏c2i. (Localized Economic (3). の見直し), 対内・対外経済交流の拡大などに. もしく. ついての容認が 決まった。 改革の第2は, 市場. は地域経済囮構想が 浮上. 群生しはじめたので. 原理の導入による経済の効率化, 活性化が 目指. ある。. されていることである。 すなわち. Zone, 中 国でいう 「局部経済囮」 その構想には.. すでに形成.. ). 発展中 の. ”. ". 国が市場を. もの. 青写真段階のものが 目白押しの状況にあ. 調節し, 市場が 企業を誘導する. る。 いずれも国家単位というよりも地方の隣接. カニズムが 作用する 経済調節 、ンステムヘの転. 地域の間の「ミニ統合」の試みで. これを「サ. 換 (6) が はか られてきた。. ブ ・ リージョナリズム」 と名づける向きもあ る. (4). 。. アジアN IEs,. 経済運行のメ. 一方において経済政策は対外開放政策のもと で進展してきた。 外国の援助, 借款, 投資, 先. ASEAN , 中 国の経済発展.. (2) 地域経済風地域的経済圏, 局地経済固などさ まざま に呼称され ているが, 中国では国内での地 域を限った経済圏と解釈される ことから, 正しく ” “ “ 国境を跨ぐ局地市場圏 国境を越え はむしろ ” た局地経済国 (矢吹晋『〔図説〕中国の経済J蒼 蒼社,1992年,160頁) というべきであ ろう。 (3) 陸忠偉「九十年代亜太経済合作深化方向」『国 際貿易」(対外経済貿易部国際貿易研究所),1991 年第12期,19頁 。 (4) 細谷千博「地域主義の台頭, 顕著 に」「日本経 済新聞」1991年2月26日 。. -2. (5) 本稿は, 筆者が「日華大陸問題研究会議」(大 ゜ 陸問題研究協会主催,1993年3月24日,於京王フ ラザホテル) において , 共通論題「国際新秩序の 摸索と中国」 のなかの「対外開放の加速化と「局 地経済画」の形成」と題して研究報告し,「問題 と研究J C問題と研究出版) 1993年4月号48-72 頁 に所収したものを,統計を含むその後の状況変 化を踏まえて新たな角度から加筆訂正したもので ある。 したがってその論述部分 に若干重複個所が ある ことをお断りする。 ご了承を得たい 。 (6) 河地重蔵•藤本昭• 上野秀夫「アジアの中の中 国経済」世界思想社,1991年,129頁 。 (2)-.

(3) 進技術をか たくなに拒否してきた毛沢東時代か. された。. ら , 積極的にそれらを導入し対外貿易を重視す. こうした過程で外資関連法をはじめとする各. る政策へと軌道修正する。 対外経済協力と外資. 種渉外経済法規の公布,外資受け入れ 機構の設. • 技術を誘引する ための拠点として経済特区.. 立. 地方政府 ・ 企業の対外経済自主権の拡大な. 経済技術開発区 ,デルタ ・ 三角地帯など数多く. ど投資受け入れ 環境の整備が急速 に おしすすめ. の沿海開放地域が設置された。. られた。 とく に渉外経済法規の整備. 対外経済開放を沿海開放地帯の初歩的形成か らみれ ば, 周知のように , まず1 979年に広東. ・. 福建両省で「特殊政策 , 弾力的措置」が実施さ れたのを皮切り に , 両省内の深訓, 珠海 , 油. ・. 強化は ,. ー. 多様化する経済活動をコソトロ )レし ,経済改 革の促進を助長することが目的である。 中国の 法制度は完全とはいかないまでも(法律と条例 •規則・規定との区別の不明確さ , 中央法規と. 頭, 腹門での経済特区設置(80年8月), 海南. 地方法規との不統 一 性. 未公開の内部法規. 島(8 3年 )と1 4 沿海港湾都市(84年 4月,この. 達の存在など), し だいに整備され , かつ体系 化がす すみつ つあるCIOl。. うち12 の都市のそれ ぞれ一部を区切って計14 の. ・. 通. 経済技術開発区)の対外開放 ,長江デルタ ・ 珠 江デルタ• 閲南三角地帯(85年1月)の沿海開. と, 1 987年秋から88年にかけ ての経済過熱 , ィ. 放区指定 , 遼東・山東半島全域への拡大(85年. ンフレの高進. 経済秩序の混乱で改革のテンポ. 4月), 海南島の特区指定(85年 4月)とつづ. が緩められた。 同年末 にはインフレ成長政策も. いた。 そして90年4月,上海浦東新区の開発計. ようやく 一 段落し , "過熱から安定へ. 画公表となった。「点」. ー. ー. 「線」 「面」 へと地域. 的な漸次開放が広がった。. ”. ”. という. ・. 治理整頓 (経済調整 ) 引締め 政策に転ず る ことになる。88年秋からの大規模な経済調整ヘ. 国務院は ま た ,1 992年8月長江沿岸や内陸部 の20 都市(長江沿岸5 都市, 国境. この数年間の国内経済状況を振り返ってみる. ・. 沿海地域の. の移行である。 この 調整政策によってインフレ の抑制に 一応の成功を収め た ので あったが , 翌. 4 省都および内陸11省都)を対外開放し ,沿海. 8 9年の6.4天安門事件の 政治的ショックも加. 開放都市と同様の対外開放政策を実施すること. わって 経済は 急速に冷えこんで いった。 中央. を決定した. (7). 。 対外開放政策はつぎの4点 に要. は, 90年代に入り景気刺激策に転じ大幅な金融. 約される。 ①対外経済合作の権限拡大 , ②国外. 緩和措醤(銀行貸出しの増加など )をとったが. の先進技術 , 管理権限の導入 , 既存企業の改. 効果はなかなかあらわれなかった。. 造, 農業開発 , ③外資導入の奨励と外資系企業 一 への優遇措置, ④ 定の条件のもとでの経済技 術開発区の開設許可。 こうし て内陸部の重要都. 市の大部分が対外開放された。 対外開放はさら. 停滞する国内経済に比べ対外経済関係は好調 に推移した。天安門事件による西側先進国の経 済制裁下にあっても ,対外貿易は拡大し外貨準 備高も伸びつづけ た。 そこで , 袋小路に入った. に, 従来の 「沿海」 から 「沿江」 (上海浦東新区 開発の波及効果を 期待する長江地域 ),「沿辺」 (東北 3省のロシア, 北朝鮮固境沿い地域), 「沿黄」(黄河流域 )(8)' その他の 内陸省• 市 に 拡大 ,全国的範囲の対外開放の枠組みが形成. (9). (7) 「国際貿易」(日本国際貿易促進協会),1 992年 9 月1日。 ` ” (8) 「九十年 代実施対外開放 三沿 戦略」『中国経 済新聞」(香港), 第 21 期,1 992年 6月 4 日, 71 1 8頁。. -3. (9) 黄展鵬主編「沿海沿辺沿江開発開放政策」紅旗 出 版社,1 99 年 3 ,1 -2 頁。また沿海から内陸ま でをつぎの 11種類の対外経済開放区域に分類する 場合もある。経済特区,沿海開放都市,沿海経済 開放区,経済技術開発区,国境対外開放都市, 長 江沿岸開放都市, 内陸開放都市, ハ イテク産業 開 発区, 保税区, 上海浦東新区, 福建台湾企業 投資 区(「中国経済速報Jく経済導報社編輯>. 1992年 8月 24日) 。 UO) の こ 問縣については拙稿「中国における渉外経 済法規の体系化」「商経学叢」第93 巻第 1号 ,1 992 年7 月,1 2 1頁を参照されたい。. (3)-.

(4) 第 1表 中 国の 対 外経済関係統 計 I.. 外貨準備高 ( 1992年9月末) 23 2.36億ドル(国家保有分のみ), 金準備高 1, 270万オンス(65.31億ドル) . 対外債務残高( 1991年末) II 605.6億ドル(中・長期債務50 2.6億ドル, 短期債務 103億ドル) DSR 8 %, 債務率 87% 皿 外貨導入累計額(1 97 9� 91年) 契約額 1, 216.6億ドル(対外借款 63 9. 94, 外国企業直接投資 5 23.37, の そ 他 53.30) 饂額 7 96. 2 9億ドル(対外借款 5 27. 43, 外国企業直接投資 233.48, その他 35.38) ( 1992年は575億ドル) N. 外資系企業数, 国・地域別直接投資(1992年末) 8 4,000件 (外資系企業の輸 出入額 437.5億ドルは 中国輸 出入総額の 26. 4%) 国 ・ 地域別 対中直接投資件数 ® 台湾10.5% ③ 米国5.6% ④ 日本 4.3% ① 香港 ・ マカオ71. 4% ⑥ シンガポ ー ル 1.5% V. 対外工事請負·労務協力 契約 国 ・ 地域数 157 契約件数 24, 247 C対外工事請負6,316, 労務協力 17, 931) 契 約 額 1 90. 20億ドル(対外工事請負153.30, 労務協力 36.8 9) 営業収入額 1 20.07億ドル(対外工事請負100.68, 労務協力 1 9.3 9) VI. 対外貿易額 1990 年 1,15 4. 2 9億ドル(輸 出 6 20.68, 輸入 533.60, バランス+87.08) 1991年 1,357.01億ドル(輸 出 719. 10, 輸入 637. 91, バランス+81.19) 1992年 1.656.30億ドル(輸 出 850. o. 輸入 806.30, バランス十 43. 7) 出所). 「中国統計 年鑑 1 992年」(中国統計 出 版社),「国際商報」「中国通信」「人民日報」(海外版)その他資料に よる。. 感のある経済の 停滞状況を打開する手だ てとし. 話」を契機に, 中 国経済は新 たな高揚期を迎え,. て中央政府は, この対外経済関係とりわけ借. 同年3 -4 月に開催された第7 期全人代第5回. 款, 直接投資の導入を促進するとともに, 農業. 会議では, 部小平路線が再確認され, ま た同年. 部門の大量余剰労働力 の顕在化を活用して, 郷. 10月開催の 中 国共産党第14 回全 国代表大会でも. 鎮企業の重視• 発展を促す 政 策 を 採りはじめ. 開放政策が 一 層定着したことをうかがわせ た 。. た。. 中 国共産党第14 回全 国代表大会では 「 南巡講. 199 1年3 月の全人代で採択された「 国民経済. 話」 を受け,「社会主義 市場経済」 という新し ー ゼが掲げられ,. 伝統的な 計画経済から 市. ・社会発展10 カ年計画と第8次5カ年計画」に. いテ. おい て, ふ た たび経済改革推進の方針が打ち出. 場経済への転換, 「 市場」 を経済の主要な 調整. された 。この時期から国内経済もようやく回 復 基調を示しはじめ ,GNP, 工業生産額も安定的. メカニズムに据えることが宣言された 。 市場経. な ファンダメンタルを示しはじめ た 。対外 バラ. からの訣別である。1993年3 月の第7 期全人代. ンスも 堅調, 貿易収支も黒字, 直接投資受入れ,. では「社会主義 市場経済」の実行が憲法上初め. 済はあくまで 計画経済を補完するとの位置づけ. 外貨準備高も 順調に推移した (第 1 表参照)。. て 明記された 。憲法前文で中 国の現状を「社会. ここに輸出志向工業化戦略と 農村の工業化とを. 主義初級段階」と規定, そのうえで国家の根本. リンクさせ た「沿海地区経済発展戦略」も 復活. 任務を「中 国的 特色のある 社会主義建設の理. 深訓 珠海の経済特区を視察した際の改革開放. 論」 に基づく近代化であると定め た 。 同時に 「改革•開放の 堅持」 も 明記された 。 従来の社. と経済発展の加速を 強調する講話ー一「南巡講. 会主義の特色である 「公有制」「 計画経済」 の. し重視する方向とな っ た 。 部小平が92 年1月に ・. -4. C 4 )-.

(5) CU) 文 字が 消 滅 した 。 中国経済はすでに国際経済の枠組 みに入れら. ろう。 そして中 核的成長基地としてのこの経済. れてお り , 開放体制を逆戻 り させることはいま. れるようにな った。中国の参入である。 自国を. や不可能であろう。 1985年9 月 のプラザ合意以. 国際怪済循 環 の輪の中 にはめ込も う とする1988. ASEANの経済構造. 年初頭に打ち出された 「沿海 地区 経済発展戦. 後 , 日本 , アジアN IEs ,. 函に, 貿易 • 投資而で 1 つの新しい局面が みら. は大 き く転換した。 いわゆる「構造転換連鎖」. 略」 構想は, 6. 4 天安 門事件を経て一 時挫折し. である。 そして中国もこれら諸国につづく「構. たものの今日ふたたび活発に政策展開されてい. 造転換連鎖」 の波をか ぶった。 これについて次. る。. 章で 論述するが , 中国の 沿海省市は, アジア. 成長拠点としての東アジア地域では. その地. N IEs との密度の濃い経済的連携関係をつく り. 域間で商品 , 資本, 技術. 金融. 労働力 などが. 出し, 「沿海地区経済発展戦略」 と相まって,. 重層的に交錯し, 各 段階における相互依存関係. 西太平洋地帯に積極的に参入してい く ことにな. が 深められて き た。 企業のグ ロ. リ ゼー シ ョ. ン と貿易 の水平分業化 (と り わけ日本. アジア. る。. N IEs , 1[. ーバ. ASEAN 諸国間での 工業製品を相 互に. 成長拠点 と しての 東 ア ジ ア 地域. 輸出する新しい産業内分業関係)が 進展するこ. 経済圏. とで 1 つの経済圏 ー一「東アジア経済囮」 ある いは 「西太平洋 経済圏」 が出現する にいたっ. アジアN IEs を中 心とする東アジア地域は, その き わだった経済成長のゆえに, 世界経済の 成長拠点として注目を集めて き た。 1980年代の アジアN IEs の経済成長率は 年 平均実質ベー ス で8.3形であ り , 一方. ASEAN諸国は同じ期. 間の成長率は4 .9彩だが , 後半の 5 年 間では5.7 形と高速度に なった。 この間 世界の 成長率は 2 . 8形にとどまった。 したが って 80年代はアジ. ァ N IEs は世界の成長の約3 倍 , ASEAN 諸 国も後半に限れば約 2 倍の速度で経済発展を遂 げたことに な る。 東アジア地域の経済発展 が 欧米経済圏と異な るのは, 後者が 政府主導ですすめられているの に対 し , 前者は外国企業 の資本進出による自然 発生的な形で独自の発展を遂げていることであ (11) 1954年に憲法を制定して以来, 75, 78, 82年と 改正を繰り返してきたが,82年制定の現行憲法で 工業 ・ 股業 ・ 国 防 ・ 科学技術の4つの近代化推進 を国 家 目 標としたのち,88年には私有経済 や土地 所 有権売買を容認する修正を実施し中国 経済に活 力を与える ことにな っ た。 そして 93 年 3月 ,「社 会 主義公有制の基礎の上に計画経済 の実行」 とあ っ たのを「 社会 主義市場経済 の実行」 とする条文 に変更され た。国 家は法律の制定, マ ク ロ 経済 管 理に専念する体制とな っ た。. -5. t� (12). ゜. この地域の経済成長を支えた要因として主と してつ ぎ の諸点 が 考 えられる。 ①経済発展への 適切 な 戦 略が 実行されたこと. ②経済発展戦 略 を輸入代替工業化(保護主義的工業化)から輸 出志向工業化に転換して き たこと. ③米国が グ ロ ー バ ルに市場を開放して き たこと. ④東アジ ア各国 ・ 地域が 政治的に 安定して いること. ⑤工業化を通じての経済発展に生産性向上と技 術革新が 稜極的に導入されたこと, ⑥教育水準 が 高 < . 労働力資質 ・ 行政能力が す ぐ れている こと. ⑦多角的国際分業による相互補完性が 存 在すること, ⑧太平洋をめ ぐ る運輸 ・ 通信ネ ッ ー. トワ. ク が 発展していること. ⑨近代化への自. 助努力と経済成長への積極的意欲を持続して き たこと。 アジアN IEs や. ASEANの産業 ・ 貿易構造. が ダイナ ミ ッ ク に変化したのは, と り わけプラ ザ合意を起点とする先進国間の為替 レ ー ト 調整 ( 円 高 ・ ド ル安局面) と政策協調 (赤字国の内 ⑫. 本節の叙述は, 拙稿 「中国 の対外開 放と東アジ アの経済 協力(上) — 『東アジア経済 圏」と 中国 の参入_ー 」 『国 際金融J 1990 年 5 月 1 5日号, 10 -13頁 を一部引用。. C 5 )-.

(6) 需抑制. 黒字国 の 内 需拡大) の 推進 に よ っ て で あ っ た。. ド ル に リ ン ク す る ア ジ ア NIEs 各国. 通貨の対円 ・ 対欧通貨 レ. ー. こ と で . ア ジ ア NIEs は .. ト が 大幅 に下落 し た ド イ ツなど. 日 本.. 先進国 に対 し て 輸 出競争力 で の 優位性 を も つ に い た る 。 NIEs 製 品 の 競争力 向 上 に 加 え て , 日. 本経済が 内 需主導型経済へ と 転 換 し た 結果. ゎ. が 国 市場が米国市場 に比べて 市場規模. 相対比. 価 か ら みて 進 出 の 容易 な 市場 と 映 り . 対 日 輸 出 の増加 と な っ て あ ら われた。. こ れ は 日 本. 米. 国 . ア ジ ア NIEs と い う 太平洋地域の 相 互依. 存 関 係 を急 速 に 高 め る こ と に な っ た 。. NIEs が高度先端企業 の 進 出 を期待 し は じ め た. こ と , ASEAN が 輸 出 志 向 工業 化 へ 政策転換. を は か っ て い る こ と . 中 国 が 直 接 投資 • 先端技. 術導入を推進 し て い る こ と な ど に よ っ て 投資 内. 容 に 変化が み ら れ る 。. と り わ け 日 本の ア ジ ア. NIEs 向 け 資源 開 発 の 投資. 労働集約的産業分. 野 で の 投資が 低迷す る よ う に な り ,. 代わ っ て. ASEAN ゃ 中 国 ( と く に 沿海部諸省) へ の 投資 活動が増 加 す る よ う に な っ た 。 ア ジ ア NIEs も イ ン ド ネ シ ア , マ レ ー シ ア ,. フ ィ リ ビ ン ヘ の 直接 投資 を増加 さ せ て い る 。 ア. ジ ア NIEs の 台頭 は .. 商品生産の分野 に 限 ら. も っ と も . 輸 出主導の高成長 を つ づ け て き た. ず資本の供給国, す な わ ち 投資国 と し て脚光を. 貨の 切 り 上 げ と 労働 コ ス ト の上昇で輸 出環境が. 上昇 な ど に よ り 国 際競争力 の 低下 を 回 避す る た. 経済へ. そ し て産業 の 高付加価値化への転換を. 系 巨 大企業が , ASEAN , 中 国 . 米 国 を対象に. ア ジ ア NIEs で あ っ た が ,. 1988年以降 自 国 通. 悪化, 外需依存型 か ら 転 じ て急速 に 内 需主導型. 浴 び は じ め た 。 通貨の 切 り 上げや賃金 の 急 速 な. め , 台湾 で は 主 に 中 小企業, 韓 国 で は 主 に 財 閥. は か っ て い る 。 米 国 か ら の 為替 レ ー ト の 切 り 上. 資本 進 出 を 積極 的 に お し す す め て い か ざ る を. 入 を主 因 に 対 日 赤字がつづい て お り . 米 国 に 完. を媒介 に . 工業 製品 輸 出 を原動力 と し た成長の. げ圧力. 黒字削減の要請の結果で あ る 。 と は い っ て も . ア ジ ア NIEs は 資本財. 中 間 財 の 輸. 成工業製品 を 輸 出 す る こ と で対米黒字 を増加 さ. せ て い る 。 対米貿易摩擦は ア ジ ア NIEs に と. っ て , 輸 出先 の 多 様 化 を は か り , 対米依存度 を. え な く な っ た 。 こ う し た 流 れ が 一 方 の ASEAN に と っ て, 先進 国 や ア ジ ア NIEs の 直接投資 ダ イ ナ ミ ズ ム を 生 み だす に い た っ た 。. 直. 下 げ る こ と を 緊急課題 と し た 。 そ の 結 果 は , 輸. 域経済発展計画. 出 市場を米国 か ら 東 ア ジ ア 地域. そ し て 中 国 へ. シ フ ト す る と い う 市場多角 化 を は か り は じ め た の で あ る 。 一 方 に お い て . ア ジ ア NIEs の 輸. 「沿海地区経済発展戦略」 と地. 日 本 , 米 国 , ア ジ ア NIEs の 動 向 に 目 を 向. け つ つ沿海地域の 改革開放を加速 し よ う と す る. 入市場 と し て の 地位 と 役割 に も 変化が生 じ た 。. 趙 紫 陽提起 (1987年11 月 中 共第13期 2 中全会). 輸入価格の適正 化 に 加 え て , 賃金上昇 に よ る 所. 月 に , よ り 精緻 化 さ れて 因家計画委員会 の 王建. 国 内 市場開放の進展 と 自 国通貨切 り 上 げ に よ る. 得の 向上が.. ア ジ ア NIEs を し て輸 出拠点 と. し て で な く 市場 と し て も 重要性 を増 し て き た こ. と を 意味 し て い る 。 アジア. ・. 太平洋地域間 の 投資交流 も 活発化 し. た 。 そ れ を主導 し て い る の が . 日 米間 の 投資交. 流 を 中 核 と す る 日 米両 国 の ア ジ ア. ・. 太平洋 向 け. 投資 の 増 大で あ る 。 日 米両 国 の ア ジ ア 向 け 投資. は . 米国 が従来か ら 製造業投資 に 力点 を お い て い た の に 対 し , 日 本 は そ れ に 加 え て資源開発投. 資が 大 き な 比重 を 占 め て い た 。. しかし アジア. -6. の 「 沿海地区 経済発展戦略」 の主張は, 88年 1 に よ っ て 「 国 際経済大循環論」 と 名 付 け ら れ,. 同 年 2 月 の 党 中 央政治局第 4 回全体会 議で採択 さ れ た (13) 。 趙 紫 陽 • 王建の こ の 主張 は , 周 知. の よ う に世界経済の変動下, 先進工業 国 は 産業. 構造の転換を迫 ら れ, 労働集約型産業が海外の. 低賃金地 域 に 移 行 し て い る な かで, 沿海地域全. 体 の 経済活動 を 国 際 市場 に 向 かわせ, こ の 国 際 U3) 拙著 『中国 と 世界経済ー一対外開放体制の発展 戦略一」 中央経済社, 1990年, 16-20頁。 C 6 )-.

(7) 第1 図 沿海地区経済発展戦略と 直探投資 導入 経路. / 、 ‘ 域 地 放 開 海. 国 際市場 • 日 本 ・米国 ・ 欧 州 政府 ・ 企業. ). ー. 注). \. 位 位術 劣 種中 技 本較 業 部端 資 比 一先. . . ( . \. 一. ←. ( 甚 礎 索 材 産 業 ・イ ンフラ部 門 ). 重 工 業 発 展 への資 本 蓄 積. ←. (地 域 連 関 •国 内 分 業 効 果 ). 内 陸 部 への 発 展 波 及. 側 ⑯ ( 農 村 余 剰 労 働 力) 国 「ー111111 11ー1 1_ [I ー11. 中. 剖. / 、 ‘. 陸. 内 <. 外 国 側. • ア ジ ア NIES • 生産拠点移 動 (アジアNIES →中目) の 日 本企業. 原材料調達. 上 野秀夫作成 の 構成図( 河地重蔵 • 藤 本 昭 · 上 野秀夫 「 ア ジ ア の中の 中国 経済J 世界思想社 , 919 1年, 16 9 頁) を若干修正 。. 経済 循 環 の 輪の中 に包含 させ る 絶好 の 機会を つ. 能性を 高く 評価する 議論. (15). く みられ る が数多. 至便, 科学技術開発 能力を備 え てい る 中国沿海. よう になった。 中 国 の対外開放 は 1 つ の新しい 開発戦略 の モ デルを示 し ている が ,同 時 にアジ ア ・ 太平洋地域 にも 影孵を及ぼさず に は おかな. 地域で 農村 の 余剰労働力 を活用して労働集約 型. い。 中国 は沿海 港湾都市 を 中 心 に相応 の 工業基. くり 出してい るという 認 識に 立つもの であっ た。 賃金が 低く , 人 的資 源 は比較 的高く , 交通. 産業を 発展 させ , 原材料なども 国 外から調 達し. 礎をもって おり , そ の 市場, 資 源 , 労働力 は大. て 製 品 を国 際市場に輸出 (「大 進大 出 」 「両頭在. きなポ テン シ ャ ル を持つが ゆ え に , 東 アジアの. 外」), そ の 結果は雇用 吸収力 を 通 じ て 農村 労働. 分業体制の 重要な 一 員 となること が期待 され る. 力 余剰を 解消す る こと になり , 輸出で 得た 外貨. からであ る。 中国 の参入 が現 実 に市場拡大 効果. 資源を基礎素材産業 ・ イン フ ラ部 門 に振り向け. をも つという 点で , 国際 分業の促進 要因と みら. て重工業発展 の ため の資 本蓄積 に転換す べきと. れるよう になった。. いう戦略であった <w C第 1 図)。 アジア地域 の ダイ ナ ミ ックな 「雁行 的発展過 近代的 産 業 を先進国か 程」 は , ア ジア NIEs が ら 取り入れ る 場合 , 最初 は輸入 代替産業から 出. ア ジア諸 国 の産業構造の 謡整と貿易 構造の 変 化 , そ し て 国際 経 済 の構造変動 にあ わ せて , 趙 紫 陽構 想が発 表 され たこと にな る が ,こ の戦略 はとり わけ 労働集約 型産業発展 の ため に 郷鎮企. 発し, それを進め ていく過程で輸出 志向 型産業 へ の転換 を はかっていく のであり , 輸出主 導型. 業の 役割に着目 す る のであ る。 郷鎮企業が輸出. の高い経済成 長 によって 世界 の生産基地として. 農業 部 門 の 貨幣余剰と 労働力 余剰を 吸収でき,. の地 歩 を 固め ていった。 これ に呼応 し て中 国内 で もアジア ・ 太平洋経 済協力 の 力 強 さとそ の 可. いう までもなく , か つて の社 隊企業 が人民公社. 能 力を持 ち 加工貿易を 実行す ることに よって , 外貨獲得が効を奏す ること にな る。 郷鎮企業 は の 解体によって再編さ れ た , 集権的 統制経済 の. U4l 河地重蔵 • 藤 本 昭 • 上 野秀夫, 前掲書, 16 9 71 0 頁 。. -7. U5l 拙著, 前掲書, 2 30 頁。 C 7)-.

(8) 枠 外の存在にあ る新事業単位の企業であるが ,. 電 , 素材基地など) , ⑦長江中流経済区 (湖南 ,. なか には外国資本, 在外華人 資本を導入 し た生. 湖北, 江 西, 安徽。 長江沿岸経済回廊 , 農業生. 産性の高い 企業も数 多く生まれている。. 産基地) , ⑧長江上流経済区 (四川, 貴州, 雲. 原材料や生産財, 部 品 の輸入には一方で輸出. 南。. エ ネルギ ー 消 費 型の重化学工業,. 農林経済. の拡大も必要であ る こ とから, 輸出志向型工業. の発展) , ⑨新彊経済開発区 (石油化学工業基. 化と, こ の郷鎮企業の発展 をリンク させる こ の. 地, 農牧畜産基地) , ⑩ チ ベ ッ ト 特殊経済区。. 「沿海地区経済発展戦略」 はやはり 継続 し て い か ざるをえなか った。 趙紫陽 自 身は天安 門事件. こ のよ う な「1 0大経済区」 の発表は,. しか し. ながら生産のための産業配置からみた経済圏構. の責任 を問われて失脚 し , こ の構 想も一 時期宙. 想で あ った こ とから, 資源, 原材料の地区と そ. に浮いたか たちとなったが , 沿海各省が 個 別に. れ を 利 用する工業生産地区を合理的に配置 し 結. 外貨導入をすすめた結果, 経済の実態は同構想. 合する市場の形成が必要となった。 対外開放を. の期待する方 向 を示 し て い た。 こ の戦 略は, 日. テ コ と し た市場経済の視点からの経済の有機的. 本, アジア NIEs による単 なる下請け加工基. 結合で あ る。 それとい う のも従来からの生産厭. 一. 地化にすぎず, また広東, 福 建など. 部の省の. 経済 自 立化が すすめられるだけで内陸部への波. 視型から消費市場と し ての経済圏を. ". 市場. ”. と. みる概念もあらわれてきたからで あ る。 その意. 及効果を疑問視せざるを得ないものの, こ の戦. 味では 「1 0大経済区」 ととも に ,92年にさら に. 略構想に即 し た政策を選択する方向となった。. 地域経済発展計画の重点と し ての 「 7大経済地 帯」 (7大経済区域帯)(17) が 提 案 された こ とは. 「沿海地区 経済発展戦 略」. を進展させるため. の各地域別の経済区 (地域経済計画)構想は,. 新 し い流れと みる こ とが できよ う 。 「 7大経済. 1990年代に入り急速に活発化 し た。 すなわち既. 地帯」 などと関連 し て, さらに1990年代の対外. 存の経済計画, 行政省 • 自 治区計画に加えて,. 開放の新 し い 戦 略と し て 田 紀雲副総理による,. 全国的な地域経済の計画をたてる こ とが 課題と. 上述 し た 「三沿戦略」 (沿辺,. なったのである。 まず91 年末に, 第 8次5カ年. 注目された。. 沿江, 沿黄)が. 計画と経済発展1 0カ年計画推進のために経済区. こ れら一 連の動きは, 開放都市 ・ 地域を核 に. を統一的に区分 し つ ぎの 「1 0大経済区」 を設定. 横の連携が強調され, 地域経済胴構想と一体に. し t· (16) ゜. なった計画と し てすすめられる こ とに特徴が あ. ①東北経済区 (黒龍江, 吉林, 遼寧 3 省と内. る。 国内経済の流れから隔離されてきた従来 の. 蒙 古 自 治区東部。 中国最大の重工業 , 農林牧畜. 経済特区とは異なる経済應構想が 志向されて い. 基地) , ②華北環渤海経済区 (北京, 天津, 河. るのであ る (18) 。 地域経済圏ない し 局地経済圏. 北, 山東。 知 識 • 技術集約型産業の発展。 海洋. とよばれるのは,. 漁業 ・ 養殖, 綿花生産の基地建設) , ③長江デ ルタ 経済区 (上海, 江蘇, 浙江。 最大の経済中 枢区と対外開放基地。 人材養成 • 金融貿易セン タ. ー. ), ④南方沿海経済区 (広東, 広西, 福 建 ,. 海南。 外向型経済の輸出基地) , ⑤黄河中 流経 済区 ( 山 西, 狭西, 河南, 内蒙 古 自 治区西部。 , 最大のエネルギ ー , 重化学工業 総合開発区) ⑥黄河上流経済区 (甘粛, 寧夏, 青海。 水力発 U6l 『国 際貿易J (日 本国 際貿易促進協会) 1 992年2 月 11 日 。. -8. 一. 国内の地域ではな く 国 境 を. (Iり ①上海浦東を先導とす る 長江沿岸地区, ②珠江 デ ル タ 地区, ③北京, 天津, 河北, 山東, 逸寧を 含む環渤海地区, ④西南及び 華南の一部省 ・ 自 治 ” " 区を含め た 大西南 地区, ⑤西北地区, ⑥中原 地区, ⑦東北地区であ る 。 「1 0 大経済区」 に 比べ ると, 長江上流経済区が大西南経済画に, 新邸経 済開発区が西北経済圏に, チ ベ ッ ト特殊経済区が 大西南経済圏にふく ま れ た形だが, 市場経済か ら み れ ばより合理的なものとい え よう (『中国 通信J 1992年 7月2 7日)。 US) 各地域の 経済発展 水準の 格差是正を 目 的 と し て, つ ぎの経済鴎の分 類も出され た。 ①環北部湾 経済成長匿, ②環珠江口経済成長圏, ③台湾海峡 経済 成長帯, ④長江 経済帯, ⑤瀧海一蘭新経済. ( 8 )-.

(9) 中 国が 「沿海地区経済発展戦 略」 を前面に押. 跨 い だ経済的補完関係――租蒻祭分業が 顕在化し 一. た 地域であ り . すでに中 国 沿海地域の. 部に実. 体として成立して い ることに注 目 しなければな. し出し, 東アジア地域と結合する方 針を推進し て い る 背景は,. 以下に 整理する ことができよ. う。 (1)諸地域間の生産要素—資本, 技術, 資. らない 。. 源, 労働力, 市場, 知識, 情報の面での補完関. IV. 係が 生ずることでよ り 緊密な相互依存関係が 生. 中 国 沿海 ペ ル ト 地帯 を 跨 ぐ 局 地. ずること。 中 国側 としてはい わゆる後発の利益. 経 済 圏 構想. が 得られること。 ( 2)香港人, 台湾人, 海外華僑. 1980年代のアジア太平洋地域の平均経済成長 率は約6%で , 北米の2. 7%, EC の2 .3%をは るかにしのい で世界の先頭に立ってい る。 1990 年代 も この水準を保持するであ ろ うと い われて. い る (19) 。 アジア太平洋 地域の 経済規模 の拡大. のなかで相互に有機的関係を緊密化させてい る 局地経済胴あるい は局地市場固形成が 一 部で実 体化しつつある。 国 境を超えて地勢的に近接す る特定地域間で経済的補完関係の強 い 経済空間 をつ く り 上げる局地経済圏は, 中 国沿海部を軸 として形成 も し く は構想段階にある。 すなわち 経済特区 ・. ・. 沿海港湾開放都市・経済技術 開発区. 経済開放区を中 核とし, アジア太平洋地域の. 経済ダイ ナ ミズムを導入し小龍. (little drag­. on s ) を誕生させ, 経済的に相互依存関係のあ る国. ・. 地域とと も に局地圏の結成を 目 指してい. るのである。 "地勢的に近接. ”. と い って も ,. こ. の構想はむ ろ ん , 単なる地理的位置から 自 然に 包含されてきたのではなく , N IEs 側 が 新しい 発展戦 略の展望として中 国沿海地域を西太平洋 の工業化の波に 「引きず り 込」 み (20) , 海外企 業の進出をとおして関係強 化をはかってきたあ らわれで も ある。. ・. 華人の大陸外中 国 人 ・ 中 国 系人と 華南地域と の, 国 境を超えた強力な経済ネ ッ ト ワ ー ク ー一 中 国 の土地, 安価な労働力, 広大な市場, 台湾 の資金, 技術, 経営能力, 国際的販売網, それ に香港の貿易, 金融, 情報サ ー ビスに加えて共 通の血縁, 文化, 歴史, 言 語, 生活習慣の優誇 —一。 (3)脱イデ オ ロ ギ ー による中露関係の緊密 化, 韓露 • 韓中 国交樹立, 日 朝 国交正常化交渉 開始などアジアにおける冷戦構造の崩壊。 (4)香 港 ド ルの広東省への通貨範囲の一 定限度内での 拡大。 (5)中 国 における改革開放政策の定着化に 伴って, 地方が 分権的裁量を も って周辺諸国と の関係を運 営しようとして い ること。 (6)中 国 に とってマ ク ロ 経済管理, 企業制度改革の促進の ため, 経済計画と市場の結合に成功したアジア 型発展モデ ルの経験をと り 入れようと し てい る こと。 要するにプ ラザ合意以後のアジア太平洋地域 の趨勢と中 国 自 身 の改革開放に伴う地方分権化 が 沿海地域の地域経済圏構想が 描かれる大きな 要因である。 そこで中 国が形成を 目 指す, ある い は周 辺諸 国 が大陸を引き込む地域圏構想には さまざまな区分が なされているが , 第 2 図に示 されるように, 「北東アジア 経済圏 (環 日 本海. 帯, ⑥環渤海経済 幽, ⑦京広経済 帯 , ⑧沿辺経済 帯 ( 黄志浚 「中国 経済発展 的区位推進模式」 『経済 導報 J 1992 年 9 月 7 日 , 2 9頁 )。 (19) 陳景彪 「アジア ・ 太平洋地域経済 協力の展 望」 『北京週報 」1993 年 2 月 9 日, 18頁 。 (20) 渡辺利夫「西太平洋のダ イ ナ ミ ズ ム と局地経済 涸の形成」 ( 西村明 • 渡辺利夫編 「環黄海経済圏 —一東アジアの 未来を 探る一一」 九州 大学出版 会 , 1991年, 92頁)。 上原一慶 「制度改革と地域 開か 経済 の発展 』 ( 丸山伸郎編 『華南経済 曲 れ た地域主義一』 アジア経済 研究所 , 1992 年, 66頁 )。. -9. 経済圏, 環黄海経済圏) 」 「長江沿岸経済圏 (上 海浦東開発圏) 」 「華南経済圏 (広域)(海峡両岸 経済圏,. グレ ー タ. ー. 香港函) 」 に大枠区分する. ことが できよう。 これらの経済固 の概況は第 2表に示してい る が , 広東, 福 建, 山 東各省は, それぞれ対応す る香港, 台湾, 韓 国と比べると経済発展水準は きわめて低い 。 1 人 当 た り GNP にお い て香 港 は広東省の25 . 4倍, 台湾は福建省の24 . 7倍, 韓. C 9 )-.

(10) 第2 図. ア ジ ア太平洋地域の経済協力機構 • 中国沿海地帯を跨 ぐ 地域経済圏構想. I . ア ジ ア太平洋地域の経済協力機構= 大規模経済圏 ア ジ ア 太平洋経済 協力 閣 僚 会 議 ( APEC ) (経済協力政府間協議体). オース ト ラ リ ア ・ ニュ ー ジー ラ ン ド ・ タ イ • ー ・ ・ ( マ レ シ アー イ ン ド ネ シ ア フ ィ リ ピ ン ・ シ ン ガポ ル ・ プルネ イ • 韓国 ・ 日 本 ・ ) 1 カ ナ ダ ・ 米国 ・ 中国 ・ 香 港 ・ 台 湾. 太平洋経済協力会議 (PECC) 太平洋経済委員会 (PBEC). 階). レー ン. ). _ー/ 、\’ シ ペ中. 段. 想. ピン ・ マ. マジ 香. (EAEC). 『註 }. レ ア港. (構. 只 ;『. ・ポ ・ ン ン国 ピ カ韓 リ ・・ ィ ス湾 フォ台 ・ラ ・ ア ・_ シ ル マ本 ネ _ン 日 ドポ ャ ・ ンガ ‘ ‘ 、鮮 イ ン •朝 ・シ ム北 ィ ・ナ ・ タ ア ト国. 東 ア ジ ア経済協議体. (. _ . .. (ASEAN) ASEAN 自 由 貿 易 圏 ( AFTA). ー. ( 10 ). |. 〈 北東 アジア経 済 圏〉. 10. II. 中国沿海地帯を跨 ぐ地域経済園構想=小規模経済圏 環 日 本 海 経 済 圏 (構. 想. 段. 階). 環 黄 海 経 済. 〈長江沿岸経済Ill〉. (構. 想. 段. 階). 圏. 上 海 浦 東 開 発 圏 (構想 • 実施段階). 華. 南. 経. (グレ ー タ. ー. 済. 圏. 香港圏). ・ ( 中国渤海地域 (山東省など) 韓国西海岸地 ) 域 ・ 北朝鮮西部, 日 本北部九州. ( 点戸閤ふュ 省な ど長江沿岸の 8 省 1. ( 福建省 (浙江. ・. 市. 台 ). 匹 • 四川省など) . 台湾 ). 広東省 (海南省な ど). ・. 香港. ①地域的連帯, ②域内の経済的社会的安定, ③外部排除を内容 と す る 宣言で 1967年設立。 そ の後 イ ン ド シ ナ紛争の渦中に揺 れ動 い た が, 冷戦構造の終焉で国際舞台での イ ニ シ ア チ プを高めた。 80年代後半加盟各国 と 域外諸国 と の投資 • 技術協力関 係, 分業関係が急 ビ ッ チ ですすんだ。 92年新たな結束の鍵 と し て AFTA の創設を掲げた。 1990年12月 . マ ハ テ ィ ー ル ・ マ レ ー シ ア 首相提唱。 EC市場統合, NAFTA に触発されて経済政策協調 を図 る た め の ASEAN 主導の構想。 し か し米国が 「太平洋を分断する 構想」 と 反発 し た こ と で 日 本消極的, ASEAN 慎重に な り . 今 日 AFTA を 目 指 し た緩やかな協力体構想。 NAFTA, EC の対応如何では息を吹き かえす可能性が あ る 。. ア ジ ア に お け る 冷戟構造の解体を促 し た国際政治の多角的な変動を背景に. ロ シ ア極東地域 と 日 本海臨海地域開発に つ い て 経済交流が生ま れて き た こ と か ら の構想。 ただ中国東北部は , 北朝鮮 と ロ シ ア沿海州の国境に阻ま れて 日 本海に面 し な い も の の . 「北東 ア ジ ア 経済圏」 構想のなかで広域の開発戦略の推進を意識。 国連開発計画 (UNDP) の豆満江 (図何江) 開 発 は 「環 日 本海経済圏」 の 一部。. 中韓国交正常化 (1992. 8 ) に よ る経済交流の活発化。 中韓貿易は両国の補完関係の濃 さ を反映 し て拡大過程。 育島, 大連 な ど の開放地区の工業化プ ロ ジ ェ ク ト ・ 港湾整備に対す る韓国, 日本か ら の投資拡大 も 目 立つ。 黄海に面す る 両国沿海部の 開発が急速に浮上 し , 1 つの経済圏 と し ての求心力を強め て い る 。 渤海を挟み韓国西海岸や 日 本 中国山東省 ・ 遼寧省を結 ぶ 団'渤海経済圏」 が あ る 。. 対外開放の新 し い窓 口 と し て華東地区 と く に浦東新区開発を覧点プ ロ ジ ェ ク ト 。 新区に経済特区な み ま た は特区を超え る 優 遇政策を実施。 イ ン フ ラ の整備. 輸出加工区, 自 由貿易区, 外国企業投資区域 (輸出中心の先端産業) , 外国銀行 を 含 む 金 融セ ン タ ー . 商業地区, 科学教育地区な ど設置 し長江沿岸に開発圏の形成が期待。 た だ し膨大な開発資金を 日 本, 台湾など 外資に依存。. 台湾の中国か ら の間接輸入条件つ き 解禁. 台湾の中国への間接投資一部規制緩和で両岸貿易の 激増, 台湾の対中投資の拡大 顕著に な り 経済圏 と し て結びつ き 。 と り わ け台湾企業の福建省投資 は, 華僑親族, 福建出身者 と い う つ な が り . 海外生産の 有利性を高め た要因があ る。 大陸全土に適用す る 台湾企業導入優遇策の基本 も法制化 さ れ, 台湾投資に対する 中国側の期待 は大き い。 93年4 月 , 中台の民間交流機関の接触 も は じ ま る。. 、 \ , j. ( 福 建 台 湾 経 済 Ill ). ・ (中国 ロ シ ア • 北朝鮮国境地域 • 韓国東海岸 ) 地域 ・ 日 本 8 本海沿岸地域. (. 〈 華南経済圏広域〉. 海 峡 両 岸 経 済 圏. r. 19カ 国 ・ 地域の官 • 財 • 学の三者構成。 貿易 投賢, 技術移転, エ ネ ルギ ー , 漁業などの分野での協力関係, 1980年設立。 シ ン ク タ ソ ク の役割を果た し , APEC の場で政策につな ぐ構図。 日 ・ 米 · 加 • 豪 ・ ニ ュ ー ジ ー ラ ン ド の民問組織。 1967年創設。 企業の多国問協力, 企業環境の育成を目揉。 APEC • PECC と の相互補完性を持ち , 政府問協議の基礎と な る情報を提供。. (. 東南ア ジ ア 諸国連合. 世界経済の プ ロ ッ ク 化への動 き を牽制 し , 「開かれた地域協力 • 自 由 貿易体制の維持, 強仰 を前提に ガ ッ ト のウルグアイ • ラ ウ ン ド の推進, 域内貿易 • 投資の活発化で ア ジ ア の経済成長 ダ イ ナ ミ ズ ム を維持。 1989年ホ ー ク 濠首相 (当時) 提唱, 同 ‘ 年 n 月 発足. シ ン ガポ ー ル に常設事務局。 NA,TA, SC の 排他性砕 作用, そ し て ASEAN の 自 由 貿 易 地域 な ど域 内経済圏相互の調整機能を志向。. グ レ ー タ ー香港は. 改革開放 と り わけ経済特区と珠江デル タ の大胆な実験 • 弾力的措置. 国際経済の変化に よ っ て も た ら さ れた成果。 華南地方は労働集約型産業を発展 さ せ る こ と で香港の投資を吸収 し . 輸出志向工業化を進展。 97年香港返還で広 東経済が香港経済に 一層呑み込 ま れ. 経済圏成立を促進。 し か も こ の経済圏が外延的に ア ジ ア の他の 地域の発展を促す様相 を呈 し て い る 。 局地経済圏の中で最 も密度が濃い。. 皿 そ の他の地域経済圏構想=小規模経済圏 • 大西南経済圏 (雲南など中国西南部. ミ ャ ン マ ー , ラ オ ス. ペ ト ナ ム) ・ ト ン キ ン ・ メ コ ン経済圏 (広東省. 広西チ ュ ア ン 自 治区. ペ ト ナ ム 北部. タ イ 北東部. ラ オ ス . 香港) ・ パ ー ツ経済圏 ( タ イ = . 南ア ジ ア地域協力連合 ( イ ン ド . バキ ス タ ン. イ ン ド シ ナ経済圏 タ イ . ラ オ ス , カ ン ポ ジ ア. ペ ト ナ ム ) ・ 成長の三角地帯 ( シ ン ガポ ー ル. マ レ ー シ ア 〈 ジ ョ ホ ー ル州 〉 , イ ン ド ネ シ ア 〈 リ ア ウ 州>) パ ン グ ラ デ ィ シ ュ . ス リ ラ ン カ. プ ー タ ン, ネ パ_ ル. モ ル テ ィ プ) ・ 北部成長の三角地帯 ( タ イ 南部. マ レ ー シ ア北部. イ ン ド ネ シ ア 〈ア チ ェ 州».

(11) 第2 表. 主要省市およ び隣接諸国 ・ 地域の経 済 力 (1990年) 口. 人. 地. 域 (1 00万人). 北 朝 鮮 黒龍江省 吉 林 省 遼 寧 省 国 韓 山 東 省 ム ロ 湾 福 建 省 港 香 広 東 省. 2 1 .7 3 5.4 24. 8 3 9 .7 42 .9 84.9 2 0.3 3 0.4 5.8 63 . 5. N P (億 ド )レ ). 1 人 当 たり G N P ( ド) レ). 2 3 1 .0 132 .7 82 .4 2 01 .7 2 ,3 80.0 27 8.6 1 ,619.0 97 . 5 7 01 .0 3 07 .9. 1 , 065 37 5 3 32 508 5 , 552 32 8 7 ,9 59 32 1 12 ,086 485. G. 出所 ) IMF, International Financial Statistics, 各国統計。 経済 企画庁 「海外経済 デ ー タ 」 野村 総研香港有限公司編 「香港と華 人経済 函」 日 本 能率 協会 , 1992 年, 2 9頁 。 「中国統計年鑑 19 9 1 年」 中 国国家統計局編などによる。 国は山東省の16.9倍である。 しかしか つての発. 7.1彩) に対し , 広東省は1 ,902億元 ( 同 20.1% ) と優位に立 ち , 1 人 当 たり GNP は上海5 , 570 元で広東省 2 ,319元を 上まわっているものの80 -90年平均成長率で 前者の 5 . 7形に対し後者は じ つに10. 2彩という高い伸 び率を示している。 GNP 全体では 上海の 745億元に対し 広 東省は 1 ,472億元に達している (21) 0 この ように アジア. NIEs に比較して経済格. 差を ふくむものの中国内 での め ざましい成長 は,. 3 省それぞれに対応する韓国, 台湾, 香 港. を合計しただけで, 「華南経済函」 は約6,900万 人 , GNP 約940億 ド )レ , 「海峡両岸経済圏」 は 人 口 約 5 , 000万 人 , GNP 約 1 ,600億 ド )レ , 「 環 黄海経済圏」 は人 口 約1 億 2 , 700万 人 , GNP 約 2 ,400億 ド ル であり, 経済圏と 呼ぶにふさわし い人 口 <22> , GNP の規模になっているといえ よ う。 また中国各 省市それぞれに対応する近接諸 国 ・ 地域との 関係をみると, 各 省市の輸 出相手. 展水準の低い農業省であったこの3省は, い ま. 先は,「北東アジア経済圏」 では 日本が 1位,. 急速な成長をとげ, 全国水準よりはるか に高く. 次いで香港, 米国とつづく。 長江沿岸の場合は. なった。 とりわけ広東省の経済成長はめ ざまし. 香港と日本が入れ替わり, 華南地域では香港が. 1990年の元 · 数値でみると, 工業生産額で. 圧 倒 的である。 第 3表に示される省市全体では. は上海が 1 ,6 3 3億元 ( 80- 89年の年平均伸 び率. 香港が やはり群を抜いており, 日本. 米国の順. <,. 対 外 借 款. ン. ラ. オ 本 ス湾 国 ダ ッ ス ン ア ア ス リ ヵ リ ィトリ イ マ. . 港. ナイ. ギ ペ. 一. ス. タ. 香 日 フ台 米 カ ド イ スオ イ ス. ① ②③④ ⑤⑥®⑧⑨⑩ ⑪ ⑫. 688,7 56. 1 , 155,417 2 92 ,496 189 ,405 85,322 47 , 1 89 44,399 40, 3 34 24,494 22 ,7 34 21 , 863 1 5 ,626 13 ,22 1 9 ,906. 26 ,3 1 5 12 8,453 84. 1 52 1 1 ,3 3 3 3 9 , 194 8 ,322 18,946 2 1 .769 1 5 ,3 84 9 , 09 1 8,67 5. 業資. 計. 外直 一. 合. 国. 域. 地. (単位 : 万 ドル) 企投. 中 国の国 ・ 地域別外資利用 実績 (199 1 年). 国接. 第3 表. 436 ,634 248 ,687 53 ,2 50 988 46 ,641 32 .32 0 1 , 076 16 , 1 12 3 , 53 9 94 4 2 ,82 1 1 ,2 3 1. 出所 ) 「中 国統計年鑑 1992 年」 (中国統計 出 版 社),642頁 より作成。 (21) 「中国統計年鑑 1991年」 199 1 年 8 月, 34頁 , 58頁 。. -11. 四 河地重蔵, 前掲論文, 61頁 。. ( 11 ) -. そ の 他 投 資 3 0 ,027 17 ,494 7 ,7 02 182 548 746 64 60 249 23 8 1 ,3 09.

(12) 第 4 表 中 国の省市別外資利用実績 (1991年) (単位 : 万 省 ① 広 ② 遼 ③ 福 ④ 山. ⑥ 上 ⑥ 江 ⑦ 北 ⑧ 天 ⑨ 海 ⑩ 四 ⑪ 浙 ⑫ 湖. 市 東 寧. 建. 東 海. 蘇. ’’ 尽. 津. 南 Jll. 江 北. 計. 対外借款. 1 , 155, 417. 688 , 756. 258, 375 64, 518 57 , 049 37 , 308 33, 025 31 , 471 29 , 960 26 , 089 21 . 244 15 , 439 14,381 14. 114. 64, 087 28 , 279 9 , 933 1 5 , 669 18, 506 9 , 549 5 , 465 12,828 3, 572 7 , 348 5 , 152 9 , 450. ,A ロ. 省 省 省 省 市 省 市 市 省 省 省 省. ドル). 外 国 企 業 直 接 投 資. そ の 他 投 資. 436 , 634. 30 , 027. 182 ,286 34, 888 46 , 629 17 , 950 14, 519 21 , 232 24 , 482 1 3 , 216 17,616 2 , 439 9 , 162 4 , 643. 12,002 1 , 351 487 3 , 689 690 13 45 56 5 , 652 67 21. 出所) 「 中 国統計年鑑 1992年」 (中 国統計出版社), 643頁よ り 作成。 に な る 。 直接投資 は 香港 の 第 1 位, 次 い で 日 本 ,. 台湾, 米 国が 競争 し て い る が. 韓 国 も 表 に あ ら わ れ て い な い が 遼寧.. た。. 北東ア ジ ア 地域 に は ,. `モノ. ・. ヒ ト. ・. カネ. ”. 山 東両省 で 急増 し て い. が頻繁 に 交 錯 し て 国 境 の 形骸化 を 促進 し て い. そ れ で は 大陸沿岸諸省 と そ れ ぞ れ に 対応す る. の 動 き を伴 い な が ら 経済 の ボ ー ダ レ ス 化が か つ. 済圏形成へ の 動 き は ど の よ う な も の で あ る か を. し た が っ て そ こ で の 特徴は, 国 レ ベ ル で な く 地. る. (23). ゜. 韓国, 台湾, 香港 と の 経済関係 の進展, 局地経 以下概餞す る 。. V. て な い 速 さ で 進行 し て い る の は 事実で あ ろ う 。. 方間 経済交流 で あ る こ と , そ れ に両経済固 い ず れ も が 日 本が主等で は な い と い う こ と で あ る 。. 地域間経済交流と 「北東 ア ジ ア 経済圏 」. 1.. る , と い う の は い い す ぎ と し て も , 冷戦の終焉. 地域経済協 力 と 「環 日 本海経済圏」 構想. 黒龍江 • 吉林 · 遼寧の東北 3 省, ロ シ ア 極東. 地域, 日 本海沿岸地域, そ し て黄海 ・ 渤海沿岸. 地域が そ れぞれ大 き な 期 待 を か け る 「環 日 本海. 今 後北朝鮮経済の 対外開 放, ロ シ ア経済の 安定 化, 日 朝 関 係 の 正 常 化交渉, 日 口 関 係 の 改善 な. ど が 促 進 さ れ る こ と に な れ ば, そ し て 中 央 の 地 方 自 治体への権限委譲がすす む こ と に な れ ば, こ の地 域 に お け る 経済交流 は さ ら に進展 し て い く であろ う 。. 「環 日 本海経済圏」 構想 は , 「 日 本海」 と い う. 経済圏」 構想 と 「環黄海経済圏」 構想 は , 国 際. 地理的名称そ の も の が 周 辺国政府間 の 公式上の. 脳」 構想 と し て 浮上 し て き た 。 こ の 構想は, ァ. 龍江 • 吉林 ・ 遼 寧 の 東北 3 省 と ロ シ ア 極東地域. 的 な 注 目 の な か で 大 き く は 「北東 ア ジ ア 経済 ジ ア に お け る 冷戦構造の解体, 緊 張 の 緩 和 を 促. す, 中 ソ (露) 和解の成立, 韓 ソ (露) • 韓 中 国. 交正常化, 中 国 の 改革 と 開放の定着化, 南北朝. 鮮 の 対話進展 な ど の 国 際 政治 の 多 角 的 な 変動 を 背景 と し て に わ か に 脚 光を 浴 び る こ と に な っ. 表現 と し て 位置づけ ら れて は い な い も の の , 黒 の 一 部,. 朝鮮半 島 (東海沿岸地域) ,. ら 浮 かび上が っ て き た も の で あ る 。 中 国 東北部. は 北朝鮮 と ロ シ ア 沿海州 の 国境 に 阻 ま れて 日 本. 海 に面 し な い も の の , 河川 も 海 の つ な が り で あ り 延長 で あ る こ と か ら ,. (23) 矢吹晋, 前掲書, 160頁。. -12. 日 本海沿. 岸地域 と の 間 で経済交流が芽生 え て き た こ と か. ( 12 )-. 「北東 ア ジ ア 経済囮」.

(13) 構 想のなか で広 域の開発戦略の推進 をかなり 意. を持って き たの であ る 。 む ろん 当 該経済 圏域内. 識 し てい るの であ る 。 地理的にみれ ば. 北東ア. 諸 国 での政治 社会体制 , 経 済発展 レ ベ ルは. ジア 地 域では む し ろ中央部に位置 し てい るの で あり , 人 口は 3 省合わせ て 約 9 , 000万人. これ. は 経 済 臨内 人 口の ほ ぼ 3 分の 1 に 相 当す る 。 こ. 一. 様. ではない 。 人種 , 言 語 , 宗教 , 文化の 相 違 も 存 在す る し , 人 口 , 国土の規模の 相 違 も大 きい 。. EC や NAFTA の 均質 的 国家 間の協調とは 異. れま で 東北3 省のなか で遼寧省の優勢と 黒 龍江 • 吉林の 経 済的 遅れが目 立っていた ことから .. な る ことはいう ま で もない 。 しか しそれ ぞれの. 後2 省と し ては 独 自の活路 を この 経済 面に 期待. 相 互補完 性の 強 さ , 生産要 索の 相 互利用な どか. す る 面 も多か ろう 。. 部の地 域間協力 の 面からみれ ば , 経 済の 国の 一 ら発展への展 望が開け てく る だ ろう 。. 遼寧省は 冶金. 機械. 石油化 学工業 , 紡織な ど を主 力 とす る工業基 盤が 強 く , 農鉱産物資 源. 2.. 中韓経済関係 と「 環黄海経済圏」 構想. も 豊富 であり 教育研究 機関も 集中 し てい る先 進. 「 北東アジア経 済 困」は さらに , 中 国の黄海. 省であ る 。 吉林省は 自 動 車 , 石油化 学工業の 2. ・ 渤海沿 岸地 域すな わち 山 東 , 遼東半 島と朝鮮. 大 産業 を軸に 機械 , 製紙 , 製鉄 も 強 く 農業 も全. 半 島の西海沿 岸地 域 ,それと 九州 を結ぶ 環黄海. 国屈指の 商品穀物基地となってい る 。 内陸 省 だ. 部と し てい る 。 こ こ では 青島 ,大 連な 地 域 を一. が 周辺 諸 国との協調に 期待 をかけ ,と くに中朝. どの 経 済特 区の工業化 プ ロジ ェク ト , 港湾整備. 露国境の中 国渾春市 を経済開発 区に指定. 図何. をはじめと し て ,各地 域への 韓 国 , 日 本からの. 江 (豆満江 ) 河 口 域の共同 開発 に 熱い視線 をよ せ てい る 。 国 連開発計画 (U N DP) の 図門江開. 投資拡大によって. 発は 北朝鮮 の先 鋒 • 羅津 ・ 暉春. ロシアのポ シ/. の 浮上であ る (渤海 湾 を挟み 韓 国両 海 岸や 日 本. 一. つの 経済 函と し ての 求心力. を 強め てい る 。 い わ ゆ る「 環黄海 経 済 廊」 構 想. ト を結ぶ三角地帯に10 余の近代的 埠頭と50 万. と 山 東 , 遼寧両省と を結ぶ「 環 渤海 経済 囮」 の. 人規模の 産業都市 を 建設 し 自 由貿易 センター を. 呼称 もあ る )。 とり わけ大陸 • 韓 国 両 沿海部の. め ざす 三国共同 開発 事業 であ る 。「 環 日 本海 経 済 圏」 の 一 部と し て開発が期待 されてい る 。 ま. 経 済 交流が急速 に活発化 したのは ,中 韓国交正. エ. 一. た 黒 龍省は ,全 国 の 原油生産量を もつ大 慶油 田があり , 冶金 , 鉱産 , 工作 機械 , 電子計 器な どの 工業基盤が整備 されてい る 。. エ. ネ ル ギ ー資. 常化 (1992 年 8月 )の実現 であった 。. 振り返って ,中 国 • 韓 国 間に 微妙な 影響を与 えは じめ たのは 1990 年 6月の 米 国 での ゴル バ チ ョフ ・ 慮泰愚会 談であった 。 そ して 90 年 9月の. 源 も 豊富で. 木材供給の 最大基地 で もあ る 。 農. アジア競技大会 (北京 ) を新 たな契機と し て中. 業 分野 で も大 豆. 小麦. メ イ ズな ど 商品穀物と. 韓関係は活発化 した 。 91 年 4月には 領事 機能と. 外 交特権の 一 部 を もった貿易事務 所が 北京. 牧畜業の重要な基地 であ る 。 「 環 日 本海 経 済 函」 はいず れに し て も 415 万 平 方 キロメ キロメ. ー. ー. トル. (うち 日 本海 自体 約 130万 平 方. ト ル )の 面積に , 人 口 2 億9 , 000万人 .. G NP 3 兆 ド ル を擁す る 巨大な 経 済 圏構 想 であ. ・. ソ. 年 に入り貿易協定 •投 ウ ルに 相 互設置され , 92. 資 保護協定が締 結 され , 両 国 間の貿易 , 韓 国企 業の対中投資にいち だんと 弾みがついた 。 そ し て同年 8月の 国交樹立を契機にそれら協定が民. 非鉄. 間 レ ベ ルから政府レ ベ ル に ま で格上 げ された 。. 金属 • 木材 • 水産物な どの 豊富な資 源 , 東北 3. 中 韓関係はす でに多岐に わたってい るが ,そ. ・ 然 ガス り . シ ベ リ ア極 東地 域は 石炭 天. ・. 農産物 , 北朝鮮 は鉱. の中 心 をなすのが貿易 であ る 。 それは 両 国の 競. 産物と 労働力 . 斡 国は技術 ・ 軽工業 品 ・中 間技. 争 的要 因より も補完関係の深 さ を反 映 し て顕著. 省は 豊富な 労働力 と資 源 ・. ・. 術 製品 資 源力 , 日 本は資金カ ・工業カ. ・. 経営. 資 源という ,資 源. 労働力 ,資 本 ,技術な ど で の「 互いに長 短相補う」関係から発展の 可 能性. な拡大過程 をた どってい る 。 1990 年は 往復 37 億. 200万 ド )レ , 91年 58 億1 , 200万 ド ルとなった 。 こ. れは中 国 ・ 北朝鮮間の およそ10 倍に 達す る 。 韓. -13 ( 13 ) -.

(14) 韓 国の 対中投資 ・貿易の急増には む ろん , 韓. 国にとって中 国は , 米 国 ,日本に次 ぐ第 3 の 有 力 な貿易 相手国の地位を 占めると展 望されてい. 国 企業 に とって 肯定的 側面 ばかり で な < . 国 内. る 。 中 国 が韓 国 から輸入する主 商 品は 電気 ・ 電. 産 業の 空 洞化. 企業の過当 競争 , 安 価 な中 国 製. 子製品 , 鋼材 ,ポ リ エステ ル繊維 , 紡織 品 , 機 械 機 器類であり , 韓 国への輸出 品は 穀物 , 農産 物 , 石炭 , 繊維衣料 , 石油 およ び 非金属など で ある 。 両 国それ ぞれの貿易 相手国として第 4 位 (1 991年) になった 。 協力 関係を増大させる ことになった 。 韓 国 の 労 働集約 型産業 が急速な 賃金上 昇によ っ て比較 的 産 業基盤が整備されている 渤海地 域へ移 行する という , 経 済的に 有 利な補完的 産業 構 造を形 成 し て いる 。 韓国 企業の 対中投資は1 992 年6月末 ま での契約 累計で2 93 件 , 2 億 6,6 00 万 ド )レ( 実 1 億4 000 , 万 ド ル) に 達し てい る 。. 第表 5 中 韓 貿 易 額 年 総. 額. 輸. 両 国 が産業. ・. (25). 近接す る. ,. 市場 構 造に おい て完全 に 相 互補完. 的 である こと から 拡大の. 一. 途を たどる ことは ま. ち がいな か ろう。 韓国との 経 済 関 係は ,中 国に. 産業 構 造 上の 相 違が韓国と中 国黄 渤海地 域の. 施 額178 件,. 品の 氾濫. プ ー メ ラ ソ 現 象など マイ ナス 効果の ある ことは 無視で きない ものの. 中 出 輸. 中 国 の. 推 移 ( 単位 億 : ドル) の. 国 の. 入. ノゞ ランス. 0 . 24 .0 29 2. 3 3 4. 42 91 84 0. 23 6. 93 6.07 21. 64 91 58 -0 . 91 6. 15 6.3 4 916 8 21. 4 9 11. 9 7. 74 66 8. 91 78 6. 1 13 1 5 .05 91 88 - 16. 3 92. 73 1. 3 78 53 . 5 0.3 55 1 .50 3 91 98 71 0. 5 4. 1 34 . 8 43 9190 22 .6 8 3 7.0 2 3 4.4 1 1 70 9191 2 37. 1 -0. 5 . 8 21 出 所) 馬成三 「 発 展 す る中 国 の対 外開放―現状 と 課題 ー」 ア ジ ア経済研究 所 , 919 年 2 , 159 頁。 そ の 他資 料に よ る 。 その投資 対象地域は 主 に山 東 省 , そ れに 朝鮮族 の多い 東 北 3省である 。多くの 韓国 企業 が電気 製品 , 食 品 , 鋼管 , プラス チック , 玩 具 , 農産 物加工 , 接殖 , ホテ ル などに進 出している 。 低 賃金活用を 意図する 小規模投資 が 多かった が , 国 交樹立により し だい に 大 型化する 傾向にあ り ,とくに 電子 , 化学工業分 野に おける 両 国 間 の 企業協力 関 係 が 強ま っ ている (2ヽ) 。 (24) 「韓中 應 加速 発 展経貿 合作問題」 「国際商 報」 992 1 年1月 2 日 8 。 -14. とって 第8次 5カ年 計画の 中 に 組み 込まれてき ている. (2 6). 。. 韓 国の 対中 経済 接近の 背景には. ①先進 国に よる 保護貿易主 義の 台頭のな か での輸出 市場 . お よ び投資先の多角化戦略. ② 米国 からの貿易 摩擦の 圧力 と大陸 での 市場開 拓 , ③東西 冷戦 解 消による 緊張緩和の進展( 政治外 交戦略の としての 「北方外 交」 の推進 ). (27) ,. 一. 環. ④経済発展. で 北朝 鮮より優位に 立ち 政治的 ,社 会 的な 余裕 と経済 力 ヘの 自 信が生まれ た こと , ⑥地理的に 接近し価格競争力 を発 揮で き , し か も資 源 ・ 労 働カ. ・. 潜 在的 市 場性を備え ていること ,と くに. 貿易 構 造 上の 相 互補完 関 係 が 強い こと があ げら れよう. (28). 。. 一. 方 中 国にとっての 背景と し ては ,. ① 韓 国の 資金 , 安 価な 工業 製品 ・ 同部 品一―― 疇 中ク ラス. ”. の技術 ・ 資金力 を 安定的に導入 で. きること , ② 対外貿易 体制改革など 経 済 体制改 革の進展に 伴い地方. ・. 企業の 自主権 が大幅に 拡. 大され たこと , ③国 交樹立による 「 国」 政策が. 一. 一. つの 中. 段と 強 固になった こと , ④発展 途. 上国の 台 湾への 接 近を 牽制する 効果を も つ こと にある 。 中 韓 国 交正常化によって ,黄海を 挟ん だ 韓国 西海 岸地 域と 山東. ・. 遼東半島地域( およ びその. 後背地 である 東 北 3 省) との 間の 交流は ます ま す活発化する。 その 結 果 「 環黄海 経 済 幽」の 形 (25) 姜英之 「環黄海 経済 固に 疾走 す る韓中経済交 2 月 22 日。 92 頁。 流」「 エ コ ノ ミ ス ト 」 919 年9 凶 「韓中 應 加速 発 展経貿 合作問題」 「国際商 報」 919 2年 1月 2 日 8 。 ⑳ 馬成三 『発 展 す る 中国 の対 外開放 ――現状 と 課 一 J ア ジ ア経済研究所 , 919 年 2 ,60 1 頁。 題 ⑳ 河地重蔵 • 藤本 昭 • 上 野秀夫 , 前掲書 ,25 3 頁。 ( 14 ) -.

(15) 成 も 実現 し て い こ う が, こ の 経済幽構想 は , 視 点 を 変え れば,. 日 本 に対す る 牽制効果 を 発揮. し , 日 本の 対中 経済協力 を促進す る 要 因 と も な. り 得よ う 。. W. に は 上海 と 中 央, 改革派 と 保守派 な ど そ れ ぞ れ. の思惑が か ら ん で い る と い う (30) 。. 中央への財. 政収入上納 金 の 過重負担 は , 国 営企業を主 と す. る 不合 理 な 産業配置 と 相 ま っ て上海市の 経済改. 革や都市改造を大 き く 遅 ら せ, 上海経済の大幅. 上海浦東新区開発と 「長江沿岸 経済圏 」. な 地盤沈下 を も た ら し た 。 こ れ と 対照 的 に, 経. 済特区 を 持 ち 広範 な 自 主権 を 与 え ら れ た広東. ・. 福建両省 は , 中 央へ の 財 政収入上納金 も 少 な く ,. 上海浦東新区 の 開 発 に つ い て は , 1990年 4 月. 対外経済関 係 を 中 心 に急速な 経済発展 を も た ら. に発表 さ れ た 。 同 地 区 の 開発計画 は350平方キ. 経済成 長 の 要 因 を考 え る と き , 上海市 と 広 東. に そ の 開発計画お よ び10項 目 の 優遇政策が正式 ロ メ ー ト )レ, 従来の特区. ・. 経済開発 区 の 規模 を. し た。. • 福建両省 に は つ ぎ の 相 違を指摘す る こ と が で. き る (31) 。. ① 改革開放 以 来 の 地域政策 ,. 開放. 大 幅 に 上回 り , こ こ に金融, 貿易, 科学技術, 文化, 情報の 一 大 セ ン タ ー を形成 し よ う と す る. 度 の 差 (両省 の 特殊政策, 弾力 的措置 な ど の 規. 設 の 認可, 交通運輸業 ・ 情報産業 ・ 不動産業 な. の 差,. り 引 き の認 可, 保税区 域 内 で の 中 継貿易事業 の. 有制企業 の 生 産 の 比重 小 さ く ,. も の で あ る 。 そ の 優遇政策 と し て 外銀支店 の 開. 制緩和や 優遇政策の 効果) , ②直接投資導入額. ど へ の 投資 の認 可, 債券 • 株 式 の 発行 と 証券取. (広東の 場合 は 上 海 に比べて 重工業や全人民所. 認 可, エ ネ ル ギ. ー ・. 交通プ ロ ジ ェ ク ト ヘ の 投資. の 認 可, 土地の 有償譲渡の認 可 な ど が 発表 さ れ て い る 。 90年 9 月 に 新 区 開 発 ・ 開放 に 関 す る 9. ③産業構造 と 企業 の 所有制 形 態 の 相 違 軽工業 ・ 集 団. 所有制企業 お よ び 外資系企業 の そ れが高い),. ④外部環境 の 相 違 (広 東 は 香港か ら の , 福建は. 台 湾 か ら の 投資が 多 い) (32) , 広東省 が 隣 に香港. つ の 法規が公布 さ れ, 翌91 年4 月 の 第7 期全人. を 控 え , 中 央 の 支援が な く て も 自 力 で経済実力. 重点的 に 開発 さ れ る こ と に な っ た 。. が あ っ た に 違い な い 。. 代第 4 回会議で 国 家 プ ロ ジ ェ ク ト に 組み込 ま れ さ ら に 1992年 3 月 , 国 務院 は 浦東開発促進の. た め上海市人民政府 に 各種 の許認可権 限 を 大幅. を持 っ て き た な かで 上海 に と っ て は 大 き な不満 と こ ろ で 経済特区 の 成長が 著 し い と い っ て も , 沿海部 と 内 陸部 と の バ ラ ン ス の と れ た 成長. に 委譲 し た 。 た と え ば浦東外高橋保税区 内 で の. 路線 と い う 面で は , そ れが成功 し て い る と は 決. 区 に お け る 国 営大 中 型生産企業 の 産品輸 出 入 自. 地 区 経済発展戦略」 が め ざす 内 陸部への 波及効. ジ ェ ク ト に対す る 審査許認可権限, 生 産型 プ ロ. 況 は 上 海 の み な ら ず, 中 央, 地 方 の 不満 を 噴 出 さ せ て い た 。 バ ラ ン ス の と れ た成長路線 を 志 向. 国 内 外の 貿易業務の 設立審査認 可権限, 浦東地 主経営権 に対す る 審査認可権限, 非生産型 プ ロ. ジ ェ ク ト2 億元以下 の 許可権限 な ど で あ る 。 同. 地 区 へ の 投資環境の 整備が 急 速 に す すん で い. る 。 浦東開発 は , 経済特区 ・ 経済技術 開発 区 に. み ら れ る よ う な そ こ に思 い 切 っ た 自 主権 を与 え る 形態 を と ら ず に , 国 家 の 主導 で 開発が進 め ら. れ る と い う 点で 注 目 さ れ た (29) 0. 浦東新区が設立 さ れ た 背 景 を 考 え る と , そ こ (29) 拙稿 「経済特区政策 と 上海浦東開発戦略」 『問 題 と 研究」 (問題 と 研究出版), 1992年10月 , 5 19頁。 拙稿 「上海市の経済開発計画 と投資環境一. -15. し て い え な い 。 広 東, 福 建両省 の 発展 が 「沿海. 果に結びつかな か っ た か ら で あ る 。 こ う し た状. す る 意図 の も と に華東地区が経済発展の核 と し. ー浦東新区 ・ 浦西開発区一」 「世界経済研究年 報」 第11号, 1990年12月 , 1 -23頁参照。 (ll) 小林昌之 「上海浦東新区の 開発 と 法」 「 ア ジ ア ト レ ン ド」 ( ア ジ ア経済研究所), 1992年第 3 号, 16-17頁。 (3リ 拙稿, 前掲論文 (「問題と 研究」) 16-17頁。 (32) 今井理之 「中 国の対外経済政策の展開 と 成果」 「 ア ジ ア経済」 (ア ジ ア経済研究所), 1992年 1 月 , 2 42 5頁。. ( 15 )-.

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著者 研究支援部研究情報システム課.

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2006 年 6 月号から台湾以外のデータ源をIMF のInternational Financial Statistics に統一しました。ADB のKey Indicators of Developing Asian and Pacific

 1 9 9 0年以降,中国経済はかつてないほどの勢いで拡大を続けている。これ は,中国の国内生産額 (1)

権利 Copyrights 日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア 経済研究所 / Institute of Developing.

 香港では,香港金融管理局(Hong Kong Monetary Authority)(http://www.hkma.gov.hk/)が,月次金 融統計を「Monthly statistical