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国家主権と住民投票

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Academic year: 2021

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(1)国家主権と住民投票. 国家主権と住民投票 林 紀 行 1.はじめに 2.わが国の住民投票制度 (1)住民投票の歴史 (2)住民投票の位置づけに関する学説 3.国の政策にかかわる事項を対象とした住民投票:沖縄県における事例分析 (1)日米地位協定の見直し及び基地の整理縮小に関する沖縄県民投票 (2)ヘリポート建設に関する名護市民投票 (3)米軍辺野古基地建設のための埋立てに関する県民投票 4.おわりに―住民投票の課題. 1.はじめに  平成 31 年 2 月 24 日に,辺野古の米軍新基地建設に必要な埋め立ての賛 否を問う沖縄県民投票が実施された。この住民投票は,「辺野古米軍基地 建設のための埋立ての賛否を問う県民投票条例」に基づいて実施され,投 票結果では約 7 割が反対となった。同条例 9 条では,「県民投票において, 賛否いずれか過半数の結果が,投票資格者総数の 4 分の 1 以上に達したと きは,知事はその結果を直ちに告示するとともに,これを尊重しなければ ならない」とされていたが,玉城デニー沖縄県知事は,3 月 1 日に行われ た安倍晋三内閣総理大臣との会談の中で,「民主主義国家であるわが国に おいて直接示された民意は何より重く,尊重されなければいけない」と述 べ,工事の中止および国,沖縄県,アメリカの 3 者で構成する 3 者協議の 設置を求めた。安倍内閣総理大臣は,「結果を真摯に受け止める」としつ つも,米軍普天間飛行場の問題を先送りすることはできないとし,工事を 続行する考えを示した(1)。 97.

(2) 憲法研究 第 52 号(令和 2 年).  住民投票で沖縄県民の意思が示された後も,国と沖縄県の対立は続いた。 この対立は,平成 30 年 8 月に,沖縄県が環境保全対策の不備などを理由 として,国の埋め立て承認を撤回した時点から始まった。沖縄県が行った 撤回に対し,防衛省は行政不服審査を請求した。そして,石井啓一国土交 通大臣は,「撤回処分に理由はない」として,平成 31 年 4 月にこれを取り 消す裁決を行った。これに対し,沖縄県は,審査請求は違法であり,裁決 も無効であるとして,国を相手に裁決取り消しを求める訴訟を提起したが, 令和 2 年 3 月 26 日に,最高裁判所は,国土交通大臣が沖縄県の行った埋 め立て承認の撤回を取り消したのは適法であると判示した福岡高等裁判所 那覇支部の判決を支持し,沖縄県の上告を棄却した(2)。  住民投票は沖縄県民の意思を示すことになったものの,国と沖縄県の対 立に拍車をかけたとみることもできる。住民投票は,「普天間飛行場の代 替施設として国が名護市辺野古に計画している米軍基地建設のための埋立 て(以下「本件埋立て」という。)に対し,県民の意思を的確に反映させ ることを目的」(同条例 1 条)としている。しかしながら,投票結果を米 軍基地建設のための埋立てのあり方に的確に反映させることができたとは いえない状況となっている。  現行法制上,憲法 95 条で定められた特別法に関する住民投票と合併特 例法に基づく住民投票を除くと,これまでに実施されてきた住民投票の多 くは,条例を法的根拠とする諮問型であり,首長や地方議会を法的に拘束 するものではないので,合憲とされてきた。それゆえ,投票結果をどう扱 うかは,「政治的問題」であった。しかしながら,そうした曖昧さが混乱 をもたらしたのも事実である。また,憲法が予定していない住民投票で国 の安全保障など,国家の主権にかかわる事項を問うことに反対する学説も ある(3)。それは,国家の一部にすぎない地方の住民の意思によって,国家 の主権のあり方を決定することになるからである。本論文では,こうした 住民投票制度が内包する問題について,特に国家主権とのかかわりの観点 から検討していくこととする。具体的には,沖縄県内で実施された 3 例の 98.

(3) 国家主権と住民投票. 住民投票の事例分析を行い,「投票結果」と「投票事項」の問題について の検討を加えることとしたい。. 2.わが国の住民投票制度 (1)住民投票の歴史  20 世紀末は, 「国民投票の時代」と位置づけられるほど,数多くの国民投 票がヨーロッパを中心とする諸国で実施された(4)。わが国では,国民投票 はこれまで 1 回も実施されていないが,多数の住民投票が実施された。最 初の事例は,平成 8 年 8 月 4 日に新潟県巻町で実施された原子力発電所建 設の是非を問うものであった。投票結果では,建設に反対する票が過半数 となり,計画は中止に追い込まれた。これに触発される形で,在日米軍基地, 産業廃棄物処理施設建設,可動堰問題など,公共施設や政策の是非を問う 住民投票が実施され,政治や行政に大きなインパクトをもたらした(5)。 (2)住民投票の位置づけに関する学説  憲法 95 条が定める特別法に関する住民投票や合併特例法に基づく住民 投票の合憲性に関する争いはないが,条例に基づく住民投票をどのように 位置づけるのかは,学説によって異なる。それは,憲法 93 条が採用する 代表民主制との関係,すなわち,投票結果が首長や地方議会をどの程度ま で拘束するのかが問題になるからである。多くの地方公共団体では,この 問題を避けるために,首長や地方議会に結果尊重の義務を課す「諮問型住 民投票」としている(6)。これに対して,投票結果をどう扱うのかという論 点に従って学説を整理すると,①諮問型住民投票は合憲であるとする学説, ②拘束型住民投票も合憲であるとする学説に加えて,③住民投票を否定的 にとらえる学説に分類することができる。  多くの学説は,「①諮問型住民投票は合憲である」という考え方をとっ ている。たとえば,松井幸夫教授は,「学説の多くは,住民投票を定め る条例が,法律の定める議会や長の権限を法的に侵害する場合には違法 99.

(4) 憲法研究 第 52 号(令和 2 年). (地方自治法違反)となるが,そこまでには至らない条例であれば法律上 許されるとしている。具体的には,長に住民投票の施行を義務づけても, その結果である住民意思が地方自治法が定める議会や長の権限に優位し, それを法的に拘束する拘束的住民投票ではなく,そのような法的拘束力を (7) もたない諮問的住民投票である限り許されるとする」 としている。これ. は,首長や地方議会に住民投票の結果を「尊重する」ことだけを求める諮 問型であれば,条例に法的根拠を置く住民投票の結果が首長や地方議会を 法的に拘束する形にならないので,許されるとする学説である。  次に,学説では少数派である「②拘束型住民投票も合憲であるとする学 説」の代表的な論者である杉原泰雄教授は,「市と都道府県の場合,条例 で拘束的住民投票をもうけるために,地方自治法の第 94,95 条を援用す ることはできない。右の第 94,95 条は,住民総会の設置を町村に限定し ている。しかし,日本国憲法の代表制―「直接民主制の代替物」としての 代表制,「次善の策としての代表制」―の観点からすれば,また,それを支 える国民主権やその地方版である住民自治の原理からすれば,憲法とそれ に適合的な法律に拘束的住民投票制の導入を禁止又は制限する規定がない (8) かぎり,条例でそれを設けることは可能と解すべきであろう」 としてい. る。杉原教授は,日本国憲法が採用する国民主権は,プープル主権として みるべきである以上,拘束型住民投票は,禁止されるものではなく,むし ろ,憲法が要請するものであるとする。ただし,「当該地方公共団体が担 当している事務であること,住民投票になじむ事項であること,プレビシッ トにならないための条件を具備していることなどの制約がある」点を指摘 していることには注意が必要である(9)。  最後に,③住民投票を否定的にとらえる学説であるが,竹花光範教授は, 「地方公共団体における政策の是非は,住民から直接選挙された議員によっ て組織される議会において決することを憲法は要求していると解すべきで はなかろうか。法的な拘束力をもたせないといっても,事実上,結果に拘 束されることは免れないであろう。この種の住民投票条例の制定は,直接 100.

(5) 国家主権と住民投票. 選挙で選ばれた首長や議会にとって,自己否定にもつながりかねず,現憲 法の採る代表民主制原理とも,少なからず矛盾するところがあるように, (10) 思われる」 とし,諮問型住民投票は法的拘束力がないので合憲だとして. も,首長や地方議会が政治的に拘束されることがある以上,憲法の採用す る代表民主制に抵触するとし,違憲であるとまではしないものの,否定的 に捉えている。また,総合行政の観点から,原田尚彦教授は,「高度に専 門分化し分業体制がとられる現代社会においては,それぞれの専門分野を 専門家に委ね,総合的視野に立ってこれを一貫して実施させるのが妥当で あるという基本認識があったこともまた忘れられてはならない。現行法の たてまえからみても,個別重要課題をアド・ホックに住民投票に委ねて決 定するのは,長や議会の権限を侵害し制度の基本を揺るがせにするおそれ があり,その適法性に疑問がもたれる。さらに政策論としてみても,一貫 性,展望性に富んだ総合行政が個別問題ごとの住民投票によって維持でき (11) るかどうか,健全な地方自治の発展が持続可能かどうか心許ない」 とし,. 合憲か違憲かという問題だけでなく,行政の一貫性をゆがめる可能性があ るため,否定的にとらえている。. 3.国の政策にかかわる事項を対象とした住民投票:沖縄県における 事例分析 (1)日米地位協定の見直し及び基地の整理縮小に関する県民投票  平成 7 年 9 月 4 日にアメリカ海兵隊隊員による少女暴行事件が発生した。 この事件を受け,9 月 28 日に開催された第 7 回沖縄県議会定例会の代表 質問で,大田昌秀知事は,「このような沖縄の基地を取り巻く背景及び諸 般の状況を踏まえたとき,今回の土地調書及び物件調書への署名・押印は 極めて困難であるとの考えから,国に対して署名・押印はできない旨通知 (12) することにいたしている」 とし,米軍用地強制使用の代理署名拒否を表. 明した。これに対し,12 月 7 日,村山富市内閣総理大臣は,地方自治法 151 条 2 に基づき,大田知事に対して,立会・署名の職務執行命令訴訟を 101.

(6) 憲法研究 第 52 号(令和 2 年). 福岡高等裁判所那覇支部に提訴した。平成 8 年 3 月 25 日に福岡高等裁判 所那覇支部は,国の主張を全面的に認め,大田知事は敗訴した(13)。その結 果,4 月 1 日に,楚辺通信所の軍用地の使用契約が切れ,不法占拠状態となっ た。大田知事は,最高裁判所に上告したが,この状況を打開する手段とし て県民投票が認識されていった。  国と沖縄県の間での緊張関係が続く中,平成 7 年 12 月に,連合沖縄は, 米軍基地の整理縮小と日米地位協定の見直しの賛否を問う県民投票を実施 する準備に入った。そして,平成 8 年 2 月 15 日に渡久地政弘会長を代表 者として,県に対して請求代表者証明書の交付を申請した。27 日には署 名活動が開始された。そして,5 月 8 日,連合沖縄は,住民投票条例制定 を直接請求した。これを受け,大田知事は,5 月 20 日に開かれた沖縄県 議会臨時会で議案として提案し,次の意見を付けた(14)。  「私は,県民の負託を受けた立場から,これまで県民の意向を行政に正確に反映 させることについて腐心してきたところであります。.   県においては,基地問題の解決を県政の最も重要な課題として位置づけ,行 政を執行してまいりました。.   本条例の制定請求は,日米地位協定の見直し及び基地の整理縮小に関して, 県民みずから主権者として県政に直接参加したいという意向を明確に表明した ものであり,県民の県政への多大なる関心を示すものと理解しています。.   県民一人一人の自主的かつ主体的な意思が表明され,これが県行政に反映さ れることは地方自治の基本原理にかなうものであります。.   加えて,地方分権の推進にあわせて住民の県政への参加の機会を拡大するな ど,住民の意見を積極的に地域の行政に反映させる必要があります。.   したがって,本条例の制定については,住民自治の充実の観点から賛意を表 明します。.   なお,本条例案につきましては,条例制定請求の趣旨を逸脱しない範囲で, 県民投票の実施期限の明示,字句の整理等法制面から所要の修正が必要である (15) と考えております。」.  6 月 21 日に開催された第 8 回沖縄県議会臨時会では,賛成 26,反対 17. 102.

(7) 国家主権と住民投票. によって,「日米地位協定の見直し及び基地の整理縮小に関する県民投票 条例案」は可決された。県民投票条例の目的は,「本県に存する米軍基地 が県民生活に多大な影響を及ぼし,ひいては県民が憲法上の権利を享受す ることを困難にしている現状及び日本国とアメリカ合衆国との間の相互協 力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合 衆国軍隊の地位に関する協定(昭和 35 年条約第 7 号。以下「日米地位協定」 という。)の内容及び運用が県民の生命・財産の安全に多大な影響を及ぼ している現状にあって,日米地位協定の見直し及び基地の整理縮小に対す る県民の賛否を問う方法により県民の意思を明らかにし,もって県におい て,これらの現状の改善に努める際の資とすること」(同条例 1 条)にあっ た。また,投票結果の扱いについては,「知事は,日米地位協定の見直し 及び基地の整理縮小にかかわる沖縄県の事務の執行に当たっては,県民投 票における過半数の意思を尊重するものとする」(同条例 3 条 2 項)とし, 諮問型住民投票であることが定められた。  8 月 28 日に,最高裁判所は,大田知事の上告を棄却した。そして,9 月 8 日に,投票が実施された結果,「日米地位協定の見直し及び基地の整理 縮小」について賛成は 482,538 票(91.3%),反対は 46,232 票(8.7%)となっ た(16)。投票率は約 59.5% であったが,賛成票が全有権者の過半数に達し たことで,「基地の整理縮小」という県民の意思が示されることとなった。 大田知事はこの結果について,「県民の意思を尊重し基地問題の解決に向 けて引き続き努力していきたい」と述べた(17)。  県民投票の意義としては,米軍基地に対する県民の意思を表明できたこ と,基地に関して活発に討論する機会をつくったこと,住民が地域の政策 に自ら関与する意欲や関心を持ったことなどが指摘されている。しかしな がら,投票日後の 9 月 10 日に,大田知事は橋本龍太郎内閣総理大臣と会 談し,13 日には米軍用地強制使用手続きの公告縦覧代行に応じることを 表明した。大田知事は,移り変わる状況をみながら決定したようであるが, 水面下で政治決着がはかられていたという印象が強く,住民投票を政治的 103.

(8) 憲法研究 第 52 号(令和 2 年). 駆け引きの一手段に利用したのではないかという批判にさらされた(18)。 (2)ヘリポート建設に関する名護市民投票  在日米軍普天間基地返還に伴い,その代替として,名護市辺野古に海上 ヘリポート基地を建設する計画が持ち上がった。この計画に対して,平成 8 年 7 月に比嘉鉄也市長が実行委員長となり,「代替ヘリポート建設反対 市民総決起集会」が開催された。そして,平成 9 年 6 月 27 日に,市民団 体「市民投票推進協議会」は,名護市に対しヘリポート基地建設の是非を 問う住民投票条例制定を請求した。7 月に署名収集が開始され,有権者の 約 52% にあたる 19,734 人分の署名が集まった。  最初の住民投票条例案の設問は, 「賛成」または「反対」の 2 択であった。 しかし,比嘉市長は,「賛成」または「反対」を問う 2 択の設問に,「環境 対策や経済効果が期待できるので賛成」,「環境対策や経済効果が期待でき ないので反対」を加える修正を行うべきであるとする意見書を提出した。 そして,10 月 2 日の市議会で,「賛成」,「環境対策や経済効果が期待でき るので賛成」,「反対」,「環境対策や経済効果が期待できないので反対」と いう 4 択に修正された条例案が賛成 17,反対 11 で可決された(19)。  この住民投票条例の目的は,「名護市字辺野古地先の会有水面に建設計 画されている米軍の普天間基地の返還に伴う代替ヘリポート基地(以下 「ヘリポート基地」という。)の建設について,市民の賛否の意思を明らか にし,もって本市行政の民主的かつ健全な運営を図ること」(同条例 1 条) であった。また,投票結果については,「市長は,ヘリポート基地の建設 予定地内外の市有地の売却,使用,賃貸その他へリポート基地の建設に関 係する事務の執行に当たり,地方自治の本旨に基づき市民投票における有 効投票の賛否いずれか過半数の意思を尊重するものとする」(同条例 3 条 2 項)とし,諮問型住民投票であることが定められた。投票は,12 月 21 日に行われた結果,「へリポート基地の建設」について,賛成は 2,564 票 (8.3%),環境対策や経済効果が期待できるので賛成は 11,705 票(37.9%), 104.

(9) 国家主権と住民投票. 反対は 16,254 票(52.6%),環境対策や経済効果が期待できないので反対 は 385 票(1.3%)であった(20)。  有効投票の過半数が「反対」という結果になったが,3 日後の 24 日に, 比嘉市長は,橋本内閣総理大臣と大田知事と会談し,26 日にはヘリポー ト基地建設受け入れを表明するとともに,市長を辞職した。これに対して, 住民投票の結果に反し,比嘉前市長がヘリポート基地建設の受け入れを表 明したのは条例に違反しており,精神的苦痛を与えたとして,一部の市民 が比嘉前市長と同市を相手取り,約 500 万円の損害賠償を求める訴訟をお こした(21)。5 月 9 日に那覇地方裁判所は,「本件条例は,住民投票の結果 の扱いに関して,その 3 条 2 項において,・・・「地方自治の本旨に基づき 市民投票における有効投票の賛否いずれか過半数の意思を尊重するものと する」と規定するに止まり(以下,右規定を「尊重義務規定」という。), 市長が,ヘリポート基地の建設に関係する事務の執行に当たり,右有効投 票の賛否いずれか過半数の意思に反する判断をした場合の措置等について は何ら規定していない。そして,仮に,住民投票の結果に法的拘束力を肯 定すると,間接民主制によって市政を執行しようとする現行法の制度原理 と整合しない結果を招来することにもなりかねないのであるから,右の尊 重義務規定に依拠して,・・・賛否いずれか過半数の意思に従うべき法的 義務があるとまで解することはでき」ないとして,請求を棄却した(那覇 地判平成 12 年 5 月 9 日判時 1746 号 122 頁)。 (3)米軍辺野古基地建設のための埋立てに関する県民投票  平成 30 年 5 月に,市民団体「辺野古」県民投票の会は,米軍普天間基地 移設に伴う名護市辺野古埋立ての賛否を問う県民投票条例の直接請求に必 要な署名収集を始めた。これに対して,翁長雄志知事は,平成 30 年 6 月 27 日に開催された第 4 回沖縄県議会定例会で,「これまでに他の地方公共 団体で実施された住民投票は,その施策決定に大きな影響を与えてきたも のと認識しております。また,県民投票については,県民が主体となって 105.

(10) 憲法研究 第 52 号(令和 2 年). 議論がなされることが重要であると考えております。政府が辺野古新基地 建設を強行する中で,米軍基地建設のための埋め立ての賛否を問う県民投 票が実施されれば,県民一人一人が改めてその意思を明確に示すことがで (22) きるため,今回の県民投票は意義があるものと考えております」 と述べ,. 県民投票の実施に前向きな考えであることを示した。また,住民投票の結 果をどのように扱うかについては,池田竹州知事公室長が,「政府が辺野 古新基地建設を強行する中で,米軍基地建設のための埋め立ての賛否を問 う県民投票が実施されれば,県民一人一人が改めてその意思を明確に示す ことができるため,今回の県民投票は意義があるものと考えております。 県民投票の結果に法的な拘束力はありませんが,結果は尊重されなければ (23) ならないと考えております」 と述べた。.  8 月 8 日に翁長知事が癌のため死去するが,9 月 5 日に県民投票の会の 元山仁士郎代表らは,条例案と署名簿を県に提出し,知事職務代理者に条 例制定を直接請求した。同会が集めた署名数は 9 万 2848 人分となった。 職務代理者の富川盛武副知事は,県議会に提出する際に,「翁長前知事は, 県民投票について「県民投票が実施されれば,県民一人一人が改めてその 意思を明確に示すことができるため,今回の県民投票は意義があるものと 考えております。」と述べておりましたが,私も同様に意義があるものと (24) 考えております」 とする意見をつけた。.  これを受け,社民・社大・結連合,おきなわと日本共産党は,選択肢を「賛 成」と「反対」の 2 択とした条例案を提出した。これに対し,沖縄・自民 党と公明党は,「賛成」と「反対」に,「やむを得ない」と「どちらとも言 えない」の選択肢を加えた 4 択とする条例案を提出した。明確に賛否を問 うべきだとする意見と複雑な県民感情をくみ取るべきだとする意見が対立 するが,議論はかみ合わず,両者が歩み寄ることはなかった。また,翁長 知事の死去に伴い,9 月 30 日に実施された知事選挙で当選した玉城デニー 知事は,「辺野古に新基地をつくらせない」ことを公約に掲げていたが, 10 月 19 日に開催された第 7 回沖縄県議会定例会で,「県民投票は,間接 106.

(11) 国家主権と住民投票. 民主制の欠陥を補強する直接請求制度により制定請求された条例に基づく ものであり,県としましては,県民投票の実施により,改めて民意を問う ことは意義があるものと考えております」と述べ,前向きな姿勢を示した。  10 月 26 日に,沖縄・自民党と公明党の条例案は,賛成 18,反対 26 で 否決され,社民・社大・結連合,おきなわと日本共産党の条例案は,賛 成 26,反対 18 で可決された。これに対する意見を記者会見で求められた 菅義偉官房長官は,「政府としてコメントするべきではない」と回答した。 菅官房長官は,地域経済の発展や住民生活の向上などをあげ,「何が争点 になるかは地元の皆さんがご判断される」との考えを示した。  条例では公布の日から起算して 6 ヶ月以内に投票を実施することが定め られており(同条例 4 条 1 項),平成 30 年 11 月 27 日に,「平成 31 年 2 月 14 日告示,2 月 24 日投開票」のスケジュールが発表された。投票にあたっ ては,県知事が投票に関する事務を執行すると定められている(同条例 3 条)。また,投票事務は,地方自治法 252 条の 17 の 2 の規定により,市町 村が実施するものと定められた(同条例第 13 条)。これを受け,各市町村 は投票事務執行のための補正予算を議会に上程したが,うるま市,沖縄市, 宜野湾市,糸満市,宮古島市,本部町,金武町,与那国町の 8 市町議会で 補正予算案が否決された。地方自治法 177 条 2 項は,地方議会が必要な予 算案を否決した場合でも,首長の判断で「その経費及びこれに伴う収入を 予算に計上してその経費を支出することができる」と定めているが,宮古 島市,宜野湾市,沖縄市,石垣市,うるま市長はこれを行使せず,県民投 票への不参加を表明した。その理由としては,「議会の判断の尊重」,「二 者択一の選択肢の再考」,「投票結果によっては普天間飛行場の固定化につ ながる懸念が極めて強い」などがあげられた(この 5 市の有権者は県内の 全有権者の約 32% にあたる)。  全県実施のためには 5 市で,県が事務を代行するか政治的決着が必要と なる。玉城知事は,県の代行に必要な条例改正は困難であり,一部の市が 参加しなくても県民投票を実施する意向を表明した。全市町村での投票と 107.

(12) 憲法研究 第 52 号(令和 2 年). ならないことに危機感をもった社民・社大・結連合,おきなわと日本共産 党は,当初の「賛成」と「反対」の選択肢に,「どちらでもない」を追加 し,3 択とする条例改正案を提出した。平成 31 年 1 月 24 日に,全会派が この案に合意し,1 月 29 日の本会議にて,賛成 36,反対 5 で可決された。 改正案の成立を受け,不参加を表明していた 5 市長は投票の実施を表明し, 全市町村で投票が実施されることとなった。  この住民投票条例の目的は,「普天間飛行場の代替施設として国が名護 市辺野古に計画している米軍基地建設のための埋立て(以下「本件埋立て」 という。)に対し,県民の意思を的確に反映させること」(同条例 1 条)で あった。また,投票結果の扱いについては,「県民投票において,本件埋 立てに対する賛成の投票の数又は反対の投票の数のいずれか多い数が投票 資格者の総数の 4 分の 1 に達したときは,知事はその結果を尊重しなけれ ばならない」(同条例 10 条 2 項)とし,諮問型住民投票であることが定め られた。投票は,平成 31 年 2 月 24 日に行われ,賛成 114,933 票(18.99%), 反対 434,273 票(71.74%),どちらでもない 52,682 票(8.70%)となった(25)。  沖縄県が行った防衛省沖縄防衛局による辺野古埋め立ての承認撤回処分 に対して,沖縄防衛局は,行政不服審査法に基づく審査を請求した。石井 啓一国土交通大臣は,平成 31 年 4 月に,承認撤回処分を取り消す裁決を 行った。この裁決に対して,県の埋め立て承認撤回処分を取り消した裁決 に石井大臣が関与したのは違法であり,地方自治法 251 条の 5 が定める国 の関与を取り消す訴訟をおこした。しかし,最高裁判所は,令和 2 年 3 月 26 日に沖縄県の上告を棄却したが(26),現在でも辺野古埋め立てをめぐる 国と沖縄県の争いは続いている。. 4.おわりに―住民投票の課題  政策の是非を問う住民投票や市町村合併の是非を問う住民投票は,20 世紀の終わりから 21 世紀の初頭にかけて,かなりの数が実施されたが, 現在はほとんど実施されていない。その理由として,パブリックコメント 108.

(13) 国家主権と住民投票. や地方議会が行う議会報告会など,住民の意思を確かめる手法が拡充した 点を指摘できる。また,それ以外には,住民投票の制度自体が抱える問題 をあげることができよう。具体的には,「投票結果」と「対象事項」の問 題である。学説の多くは,条例に基づく住民投票は諮問型であれば,投票 結果が首長や地方議会を法的に拘束することはないので認められるとして いる。しかしながら, 「投票結果が首長や地方議会を政治的に拘束すること」 が問題となりうる。先に見た「日米地位協定の見直し及び基地の整理縮小 に関する沖縄県民投票」と「ヘリポート建設に関する名護市民投票」では, 投票結果の尊重が首長に課されていたものの,投票結果とは異なる政策が 選択された。住民投票が実施されるに至った経緯を振り返れば,米軍基地 という地方の側ではどうすることもできない問題を住民投票によって乗り 越えようとしたにもかかわらず,最終的には,それが踏みにじられる結果 となった。  住民投票の結果と異なる政策をとったことが訴訟となった事例として, 「鳥取市庁舎建設事件」があげられる。昭和 39 年に建設された市庁舎は, 耐震性に問題があったため,鳥取市は約 100 億円の事業費で新築移転する 計画をたてた。これに対して,現在地での耐震改修を求めた住民は,住民 投票条例制定の直接請求を行った。そして,平成 24 年 5 月 20 日に,「鳥 取市庁舎整備に関する住民投票条例」に基づく投票が実施され,「旧市立 病院跡地への新築移転に賛成」が 30,721 票,「現本庁舎の耐震改修及び一 部増築に賛成」が 47,292 票という結果になった。  同条例では,「市議会及び市長は,住民投票の結果を尊重しなければな らない」(16 条)と定めていたこともあり,竹内功市長は,投票結果を尊 重することを表明していた。ところが,「耐震改修には当初予定の倍にあ たる 40 億円以上かかること」,「耐震改修案の実現は困難であること」と いう市議会での議論を受け,竹内市長は,新築移転に方針を転換したが, 平成 26 年 10 月に,鳥取市議会は,新築移転を内容とする「旧市立病院跡 地を本庁舎の位置と定める条例案」を否決した。その後行われた鳥取市議 109.

(14) 憲法研究 第 52 号(令和 2 年). 会議員選挙で,新築移転に賛成する議員が増え,12 月に,同条例案は可 決された(27)。  これに対し,住民投票の結果が無視されたと考えた市民は,竹内市長に 新市庁舎建設への支出差し止めなどを求める訴訟をおこした。平成 28 年 9 月 30 日に,鳥取地方裁判所は,「本件住民投票条例 16 条は,市議会及 び市長の政治的責任を定めたもので,法的拘束力を有する規定ではないか ら,その後,再度の住民投票を行わずに,投票結果と異なる市議会議決が されたからといって,そのことだけで当該議決が違法となると解すること はできない」と判示した(鳥取地判平成 28 年 9 月 30 日,平成 27 年(行ウ) 第 4 号)。また,住民投票後に,鳥取市及び鳥取市議会は,耐震改修の実 現に向けた委員会を設置して,検討を十分に行った上で実現困難との結論 に達している点を指摘し,住民投票の結果と異なる議決に至るまでに,投 票結果を尊重し,住民に対して説明を慎重に行い,その理解を得ながら手 続を進めてきたので,不合理な点は見当たらないとした。これに続き,平 成 29 年 7 月 12 日の広島高等裁判所松江支部は一審判決を支持し,最高裁 判所も,平成 30 年 1 月 30 日付で二審判決を支持し,住民の上告を退けた。 この事例からは,住民投票の結果と異なる判断を首長や地方議会がしたと しても,違法となるわけではないが, 「住民に対する十分な説明を行うこと」 や「住民の理解を得ながら手続を進めること」などの要件を満たすことが 求められるといえよう。  次に,「投票事項」であるが,住民投票で,国の安全保障政策のように, 国家の主権にかかわる問題を対象とすることができるかどうかが問題とな る。この点については,住民投票を積極的に位置づけている学説でも, 「除 外」すべきとされている。たとえば,. 村みよ子教授は,「住民投票の対. 象となりうる事項は,原則として国の固有の権限に含まれる事項は除外さ れ,地方や住民に関係の深い事項に限られる。実際の事例も,地方の行政 組織の変更・市町村合併や地方の環境保全に関する問題等が中心であり, それはこの原則の範囲内にある。最近では,国の原子力政策・エネルギー 110.

(15) 国家主権と住民投票. 政策や日米安保条約に基づく地位協定のあり方など,住民投票の対象と なりうるか否か疑問である事例もあった。いずれも,一面では,国の固有 の政策に関するものであるとはいえ,他面では,当該地方住民の利益や権 益と深くかかわり,国は地方に協力を求める立場であるため,地方の対応 いかんが住民投票の対象になりうる事例であったと解される」と指摘して いる(28)。このような学説があるにもかかわらず,先にみた,沖縄県内で行 われた 3 例の住民投票のように,国の安全保障政策にかかわる事項がとり あげられることがある。この 3 例では,米軍基地政策に対する住民の反対 の意思が示されることになったが,現実には,それが実現されることはな く,住民の不信感を高めることにつながった。そのため,住民投票の対象 となりうる事項をあらかじめ示した「ポジティブリスト形式」や対象とな りえない事項を示した「ネガティブリスト方式」などの方法が考えられる。 しかしながら,「投票事項」がその事項にあてはまるのかどうかを誰が判 断するのかという点が問題として残る。  また,国と地方公共団体の権限が複雑に絡み合っている場合,これをど う判断すべきかという課題が残る。阿部泰隆教授は, 「それが国法であって, 条例では改正できないのに,住民投票法を媒介として,住民投票で改正で きるとするのであれば,住民投票法が他の法令の改正権を住民投票に白紙 委任したことになり,これも法治主義の観点からはとうてい許容できない (29) だろう」 と指摘するが,諮問型であるとはいえ,住民投票の結果に国が. 拘束されることになれば,条例によって法律が規定されることになってし まい,憲法 94 条に抵触することになると考えられる。  最後に,「投票事項」に関連する問題として,「住民投票における外国人 の投票資格」について,「御嵩町住民投票事件」をとりあげながら,若干 の検討を加えることとする。岐阜県御嵩町では,平成 8 年 11 月に,産廃 施設の設置に関する住民投票の制定を求める直接請求がなされた。この条 例案では,投票資格が町の選挙人名簿の登録者に限定されていたことから, 御嵩町在住の外国人から,御嵩町議会に,選挙人名簿に記載のない在住 111.

(16) 憲法研究 第 52 号(令和 2 年). 外国人に対しても投票資格を与えるよう条例案の改正を求める要望書が出 された。御嵩町議会は,平成 9 年 1 月 14 日に投票資格を町の選挙人名簿 の登録者とする条例を可決した。そこで,在住外国人の主張に賛同した住 民が,平成 9 年 5 月 20 日に条例改正案の直接請求を行い,御嵩町議会は これを否決した。そして,6 月 2 日に住民投票は実施された(30)。  そこで,在住外国人に投票資格を認めない住民投票条例は,憲法 14 条 1 項や 21 条 1 項などに反するとして,在住外国人らが損害賠償請求訴訟 をおこした。平成 14 年 2 月 19 日に,名古屋高等裁判所は,わが国に在留 する外国人で,特別永住者等その居住する区域の地方公共団体と特段に緊 密な関係を持つに至ったと認められる者について,その意思を日常生活 に密接な関連を有する公共的事務の処理に反映させるべく,条例をもっ て,地方公共団体の区域内における住民投票等の意思決定手続過程に参加 する措置を講ずることまで憲法上禁止されているものとまでは解されない が(最判平成 7 年 2 月 28 日民集 49 巻 2 号 639 頁),このような措置を講 ずるかどうかは地方公共団体の立法政策にかかわる事柄であって,憲法上 このような措置を講ずべきことを命じているものと解することはできない とし,控訴を棄却した(名古屋高判平成 14 年2月 19 日,平成 14 年(オ) 第 823 号)。また,最高裁判所も,「本件上告理由のうち,御嵩町における 産業廃棄物処理施設の設置についての住民投票に関する条例(平成 9 年 1 月御嵩町条例第 1 号)が投票の資格を有する者を日本国民たる住民に限る としたことが憲法 14 条 1 項,21 条 1 項に違反する旨をいう部分が理由が ないことは,当裁判所の判例(最高裁昭和 50 年(行ツ)第 120 号同 53 年 10 月 4 日大法廷判決・民集 32 巻 7 号 1223 頁)の趣旨に照らして明らか である(最高裁平成 5 年(行ツ)第 163 号同 7 年 2 月 28 日第 3 小法廷判決・ 民集 49 巻 2 号 639 頁参照)。その余の部分は,理由の不備・食違いをいうが, その実質は単なる法令違反を主張するものであって,民訴法 312 条 1 項又 は 2 項に規定する事由に該当しない。」として,上告を棄却した(最判平 成 14 年 9 月 27 日集民第 207 号 337 頁)。 112.

(17) 国家主権と住民投票.  「御嵩町住民投票事件」では,憲法は,住民投票の資格を外国人に認め ることを禁止しているとはいえないが,そのような措置を講じることを 命じているものではないと最高裁判所は判示したが,ここで問題となるの が,常設型住民投票条例である。常設型住民投票は,あらかじめ条例で定 められた要件を満たした場合に実施されるものである。その一例として, 神奈川県大和市では,自治基本条例 30 条で,「市長は,市政に係る重要事 項について,住民の意思を市政に反映するため,住民投票を実施すること ができる」と定め,大和市住民投票条例 2 条では,「自治基本条例第 30 条 第 1 項及び第 31 条第 1 項から第 3 項までに規定する市政に係る重要事項 は,市全体に重大な影響を及ぼす事案であって,住民に直接その意思を問 う必要があると認められるものとする」としている。また,同 3 条では, 「年齢満 16 年以上の定住外国人で,引き続き 3 月以上本市に住所を有する 者」に投票資格を認めている。この「投票事項」と「投票資格」を組み合 わせると,国の安全保障にかかわる事項であっても,大和市政にかかわる 重要事項であれば,定住外国人も住民投票できることになる。この点につ いては,検討が不十分であるため,問題の点の指摘のみとし,今後の研究 課題としたい。. 113.

(18) 憲法研究 第 52 号(令和 2 年) 註 ( 1 ) 沖縄タイムス,平成 31 年 3 月 1 日 ( 2 ) 琉球新報,令和 2 年 3 月 26 日。 ( 3 ) 竹花光範「政策レファレンダム型住民投票制の問題点」『法学論集』56 巻,平成 9 年,1 ∼ 27 頁。 ( 4 ) 林紀行「市町村合併と住民投票」実践女子大学『実践女子大学人間社会学部紀要』 第 4 集,平成 20 年,237 頁。 ( 5 ) 今井一『住民投票』,日経大阪 PR,平成 9 年。 ( 6 ) 林,前掲論文,237 頁。 ( 7 ) 松井幸夫「住民投票」 『法律学の争点シリーズ 2 憲法の争点』,有斐閣,平成 11 年, 287 頁。 ( 8 ) 杉原泰雄『地方自治の憲法論』,勁草書房,平成 16 年,242 ∼ 243 頁。 ( 9 ) 杉原,同書,242 ∼ 243 頁。 (10) 竹花,同論文,15 頁。 (11) 原田尚彦『地方自治の法と仕組み 全訂 3 版』,学陽書房,平成 14 年,80 ∼ 81 頁。 (12) 平成 7 年第 7 回沖縄県議会(定例会),9 月 28 日。 (13) 池宮城紀夫「沖縄の米軍基地に関する職務執行命令訴訟」 『九州法学会会報 1996』 (九州法学会,平成 8 年),47 頁。 (14) 江上能義「沖縄の県民投票」『政策科学・国際関係論集』創刊号(琉球大学,平成 10 年,1 ∼ 3 頁。 (15) 平成 8 年第 3 回沖縄県議会(臨時会),5 月 20 日。 (16) 投票率:59.5%,有効票数:528,770 票(97.6%),無効票数:12,868 票(2.4%)であった。 (17) 日米地位協定の見直し及び基地の整理縮小に関する県民投票に関する事項は,琉 球新報,沖縄タイムス,読売新聞,朝日新聞の記事を参考にした。 (18) 江上能義「沖縄の県民投票」『政策科学・国際関係論集』創刊号(琉球大学,平成 10 年,16 頁。 (19) ヘリポート建設に関する名護市民投票に関する事項は,琉球新報,沖縄タイムス, 読売新聞,朝日新聞の記事を参考にした。 (20) 投票率:82.5%,有効票数:30,906 票(98.2%),無効票数 571 票(1.81%)。 (21) 高良鉄美「住民投票の法的拘束力:名護市民投票裁判を素材として」『琉大法学』 第 65 号,平成 13 年,39 ∼ 40 頁。 (22) 平成 30 年第 4 回沖縄県議会(定例会)第 7 号,6 月 27 日。 (23) 平成 30 年第 4 回沖縄県議会(定例会)第 8 号,6 月 28 日。 (24) 平成 30 年第 6 回沖縄県議会(臨時会)第 1 号,9 月 20 日。 (25) 投票率:52.48%,有効票数:601,888 票(99.42%),無効票数:3,497 票(0.58%)。 (26) 米軍辺野古基地建設のための埋立てに関する県民投票に関する事項は,琉球新報, 沖縄タイムス,読売新聞,朝日新聞の記事を参考にした。 (27) 南眞二「自治体における合理的政策決定」新潟大学法学会『法理論』第 50 巻第 1 号,平成 30 年,113 頁。. 114.

(19) 国家主権と住民投票 (28)  村みよ子「終章 憲法を考えるための視点」 村みよ子編『基本憲法』,悠々社, 平成 21 年,351 頁。 (29) 阿部泰隆「政策法学演習講座 34 実例編 14 決定型住民投票法案の検討」『自治 実務セミナー』42 巻 6 号,平成 15 年,7 頁。 (30) 木村草太「行政判例研究(486)御嵩町における産業廃棄物施設の設置について の住民投票に関する条例が投票の資格を有する者を日本国民たる住民に限ることと したことと憲法 14 条 1 項,21 条 1 項(平成 14.9.27 最高裁第二小法廷判決)」『自治 研究』80(4)(第一法規,平成 16 年),126 ∼ 135 頁。. 115.

(20) 憲法研究 第 52 号(令和 2 年). Sovereignty and Local Referendum Noriyuki Hayashi Summary 1.Introduction 2.Local Referendum System in Japan 3.Local Referendums for National Security Policy: Case Study of Okinawa 4.Conclusion. 116.

(21)

参照

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