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甫添関係文献紹介〕
浦添の「副読本」的資料の紹介
ここ10年米、県内の各市町村自冶体による地域の
歴史・文化の掘り起こしかなされ、記念的事業ては
あれ、'地域史(誌)ーの編集・刊行か盛んてある c そ
の影蒻もあろうか各字里位の「字史(誌)」編集・刊
行も相ついている。とくに名護市域の各字(部落)に
おけるその刊行作業は、ほかの市町村字に多大な影
穏護を与え、各地て字誌つくりか盛んになりつつある。
とくに北部地域にその傾向かみられるか、読谷村・北
谷町・
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甫添市なとても数点か刊行されている。
名設巾史編さん室は、字史(誌)つくりのマニュア
ル『字誌つくり入門』(名設由史叢書8、平成元年)
を作成、普及して、その対応を円屑におこなってい
る。同時に、『羽地のあゆみ、羽地中部の歴史をある
く』(同市史研究資料46、昭和62年)なとの「ふるさ
と探訪」シリーズを刊行し、側面から各字の地域史
つくりに協力している。
この市町村字史つくりに呼応するかのように、教
育委員会なと学校教育、社会教育に携わる関係部署
か、ここ数年来歴史・文化を中心とする「副読本」の
編集刊行をおこない、児菫・学生または親子の地域
学習に便宜をはかっている。たとえば、沖縄市立博
物館は『沖縄市の自然、身近な動植物』(平成元年。
シリーズ化を検討中)を、嘉手納町教育委員会は『嘉
手納町の先人たち』(平成4年)を、那覇市教育委員
会は『首里まーい』なと歴史散歩マノプシリース
(1987-92年)を刊行している。
さて、浦添市もその事業は実施され、今日まてに
① 『油添の歴史散歩と民俗探訪』 (1987年。 14P)、
② 『
URASOE
歴史たんけんフ・ノク、副読本◎
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甫添の
歴史と文化』 (1992年。 58P)、③ 『浦添の歴史散歩』
(1993年。 18P) を市教育委員会サイトか企画・刊行
して、学校なとに無料配布している。
以上の 3件の「副読本」的資料の項目内容は次の
とおりてある(但し、③は①の改訂本てあり、内容
が①に比へて幾分か整理されているのて、ここては
③を紹介する。)
②の「たんけんフ'Jク」の大項目は、「鳥になって
空から見ると」「歴史と又化を探検しよう」[浦添ク
スク」「海外貿易ー「漆器」「砂柄キヒ」「空手」「(青明
祭」「お墓」「もらの生活」「屋敷のようす」「年中竹
事」「民俗芸能」「沖縄戦」「アメリカ世」[まちのう
つりかわり」「のひゆく
URASOE
」「イラスト年表:
の18項て、実にハライティーに富んている。本又没
字にはルヒかなされ、また多くのイラスト・写真を
多用し、親しみ易く構成されている。同時に、各テー
マの内容の解説も最小限の叙述におさえ、所々に数
行の「豆知識jを配し、小学高学年程度ても迎解度
が高まるように罰jl読本」つくりかなされている。表
紙の絵は奇抜ともいえるほと、ユニークなものてあ
る。追貢船かまるてアニメの 999(スリーナイン)の
ようにシニ J 卜噴射口をもち、字宙を飛んている。
この本を手にした瞬間から、多くの小学生・中学生
にとって楽しい本となるように編集されている。
③は、市の又化行政遂行の一認を担う文化課か作
成したものてある。その内容は、「てたこの都市・(甫
添」「貝塚時代の過跡」玉伝説と王統」「よみかえる王
宮・浦添城」「近世の油添」「歴史の道を歩く」「民俗
探訪」「まつりと芸能」に大別して写真をふんたんに
挿入。また、表紙には蘭略な歴史散歩マノプを掲載、
末尾には芙術館なと市内の文化施設をも紹介し、個
人ても史跡・施設を訪ね歩くことかてきるようにし
ている。この本(冊子)の利用対象者は中学生高学
年以上を念頭において構成されたものとおもわれる
(本文はルヒなし)か、親と子か協力しあえは
-
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分に
活用てきる「副読本」としての役割を持ち合わせて
いる。当然、そのような編集意図がみられる内容て
もある。
これら「副読本」資料内容は、『浦添市史』の成果
をもうけて叙述されたものてはあるか、 2件とも概
史(通史)スタイルて必嬰項目をセソトし編集して
いる。作成者の意図はそうてあろう。ところか、
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ともや親は地域の「草花」「史跡」―まつり」なとと
単独項に関心かいくようた。それに応えるンャンル
別「副読本」か今後必要と思う。〈長間安彦〉
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