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IRUCAA@TDC : Population genetic study of six closely linked groups of X-STRs in a Japanese population

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

Population genetic study of six closely linked

groups of X-STRs in a Japanese population

Author(s)

鮫島, 道長

Journal

歯科学報, 112(2): 220-221

URL

http://hdl.handle.net/10130/2768

Right

(2)

論 文 内 容 の 要 旨 1.研 究 目 的 近年,X染色体 STR 多型の集団遺伝学や法医学的鑑定における有用性が注目を集めてきている。実際の血 縁鑑定において,X染色体多型は父親と女の子供の鑑定で常染色体多型を補うために利用できる。特に2世代 に亙る血縁関係の証明においては常染色体多型やミトコンドリア DNA 多型を補うために極めて有用で,X染 色体多型でなければ証明できないものもある。そこで本研究は,2世代に受け継がれる可能性が高い,遺伝子 間距離の近い X-STR 座位の組み合わせを作り,ハプロタイプとして応用するため,効率の良い Multiplex PCR system を作製すること,および日本人におけるハプロタイプのデータベースを構築することを目的とし た。 2.研 究 方 法 血縁関係の無い,男372人,女144人,計549人から得た DNA 資料を対象とした。資料提供者からはイン フォームドコンセントを得ており,本研究は本学倫理委員会の承認を得ている(受付番号202,204)。X染色体 上の15種の STR 座位に対し多型検査を行い,Mentype Argus X-8キットを用い,DXS10135,DXS8378, DXS10074,DXS10101,DXS10134の5座位について結果を得た。また,DXS10148,DXS10161,DXS10160, DXS10159,DXS10079,DXS10075,DXS6799,DXS10102,DXS10106,DXS10146の10座位について新たに プライマーを作製し,同時に検査を行う Multiplex PCR system を開発した。PCR 産物は ABI 310 Genetic analyzer にて電気泳動を行い,Genotyper v.2.5 software にて解析を行った。また型判定に際しては common allele と一部のまれな allele は塩基配列を決定し,さらに NA9947の control DNA の型判定結果と比較した。 得られた STR データは Power StatsV12,Genepop v 4.0.10 にて統計解析を行った。また,既に当講座におい て STR データを得ている,DXS7132,DXS981,DXS6809,DXS6789,HPRTB,DXS8377,DXS7423の7座 位を含めた22座位を遺伝子間距離の近い組み合わせにて6群に分類し,ハプロタイプとして統計解析を行った。 3.研究成績および考察 Argus X-8kit により新たに5座位の X-STR 検査を行ったところ,いずれも日本人において多型性の高い座 位であった。他の日本人データと比較したが有意差は認められなかった。新たに 10 Plex-PCR system を開発 した。一部の座位は primer 周囲の一塩基繰り返し配列や,その他不明な理由で2∼3峰性のバンドが得られ 氏 名(本 籍) さめ じま みち なが

(千葉県) 学 位 の 種 類 博 士(歯 学) 学 位 記 番 号 第 1914 号(甲第1166号) 学 位 授 与 の 日 付 平成23年3月31日 学 位 授 与 の 要 件 学位規則第4条第1項該当

学 位 論 文 題 目 Population genetic study of six closely linked groups of X-STRs in a Japanese population

掲 載 雑 誌 名 International Journal of Legal Medicine 第125巻 6号 895∼900頁 2011年 論 文 審 査 委 員 (主査) 水口 清教授 (副査) 東 俊文教授 石原 和幸教授 柴原 孝彦教授 歯科学報 Vol.112,No.2(2012) 220 ―144―

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たが,これらは種々の改良により,最終的にバランスの取れた明瞭な泳動像を得た。ほとんどの座位で Hardy-Weinberg の法則に従う分布が得られ,型判定に問題はないものと考えられた。各座位の識別力は,女 性で0.981(DXS10148)から0.700(DXS10106)であり,男性で0.970(DXS10148)から0.421(DXS10106)であっ た。当講座の既報のデータを含めて,22種類の多型で,3∼5座位の6種のハプロタイプを作製した。各ハプ ロタイプ内での座位間の距離は3.54Mbp から0.13Mbp の範囲に分布した。ハプロタイプの haplotype diver-sity は0.9957(Group.3)から0.9699であり,染色体の一部比較でもかなり高い識別能力を得ることを可能とし た。それぞれのハプロタイプ群について連鎖解析を行ったところ,強い連鎖不平衡を示したものも多いが,一 部は連鎖不平衡を認めなかった。これは STRの mutation rateの速さや偶然の偏りなどもありうるが,今後更 に検討を有する。 4.結 論

私たちがすでに報告した7種の X-STR 多型データに加え,Argus X-8 kit と新しく開発した10-plex PCR 法 により,15種類の X-STR 多型の多検体の検査を行った。その結果,X染色体全体に亙る3∼5座位からなる 6種のハプロタイプデータを構築した。これらはいずれも多型性が高く,特に2世代にわたるような複雑な遺 伝関係や,欠落事例に応用するための有力な手段が確立できた。本研究は今までの法医学的個人識別に欠けて いた重要な部分を補うデータになるものと考えている。 論 文 審 査 の 要 旨 近年,DNA 多型の研究事態の広がりは目覚しいが,実際の検査においてはキットを中心とした型にはまっ た検査方法がほとんどを占めている。キットは有り触れたタイプの検査には非常に有効であるが,複雑なケー スにはほとんど対応できない場合が多い。このようなケースの例として2世代に亙る血縁関係は常染色体によ る検査では信頼度のある結果を得ることはほとんど無理に近い。このような場合,ミトコンドリア DNA 多型 や,Y染色体多型に頼ることになる。これらが利用できず,X染色体のみが有効なケースに対する対応は最も その進展が遅れている。 X染色体は男性が1本のみ所有するところから,遺伝関係においては男性の多型からハプロタイプが推測で きる特殊な性質を持っている。また女性でのみ組み換えを起こすため,遺伝関係は複雑になる。本研究は,特 に2世代に亙る,X染色体多型の情報がなければ解決できないケースで信頼度の高い結果を得るための方法を 作り上げようとしたものである。また,特に変性した法医資料から少ない検査回数で多くの情報が得られるよ うに,明瞭な泳動像の得られる multiplex PCR system を確立し,日本人集団を対象とする検査のための基本 的なデータを作り上げた。 本審査委員会においては,⑴統計解析データの意味,⑵今後の展開方法,⑶家族データを使用できるか否 か,⑷組み換え hot spot について,⑸近接した座位で何故連鎖不平衡が認められないか,⑹何故本研究の座 位を選択したのか,などについて質疑が行われ,おおむね妥当な回答が得られた。 以上より,本研究で得られた結果は,今後の歯学の進歩,発展に寄与するところ大であり,学位授与に値す るものと判定した。 歯科学報 Vol.112,No.2(2012) 221 ―145―

参照

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