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総合地域研究所 平成27年度「共同研究」中間報告 小学校における多文化共生の視点に立った国際理解教育に大学が果たす役割の研究

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Academic year: 2021

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総 合 地 域 研 究 第 6 号   2 0 1 6 年 3 月 117 1 研究の目的 大学が異文化コミュニケーション力、多文化共生力に秀でた人材の育成に、どのような 役割を果たすことができるかを検討し、それによって得られた成果を効果的な実践活動に 結びつけることを目的とする。 2 研究活動実績 (1) 研究会活動 ①研究会の開催(3 回) ②外部講師による公開研究会の開催(2 回) 第 1 回講師:花澤伸好氏(高浜第一小学校教頭) 第 2 回講師:齋藤勝彦氏(千葉市教育委員会学校教育指導課、指導主事) (2) フィールド活動 ①外国人児童生徒が 109 人在籍(平成 27 年 11 月時点)している千葉市立高浜第一小学校 での教育支援活動の実施。学生 25 人が参加。 ②国際学部こども学科の学生(主に 1 年生)を対象に、外部講師による国際理解教育につ いての公開研究会を開催。 ③国際学部の学生(水口担当の「ボランディア活動Ⅰ」受講生)による、高浜第一小学校で の教育支援活動の企画案の作成を実施。 ④千葉市日本語指導担当者連絡協議会への参加(2 回、参加者は研究代表者の武内清)。 [総合地域研究所 平成 27 年度「共同研究」中間報告]

小学校における多文化共生の視点に立った

国際理解教育に大学が果たす役割の研究

研究代表者:

武 内 

(敬愛大学国際学部特任教授) 共同研究者:

水 口 

(敬愛大学国際学部教授)

山 口 政 之

(敬愛大学国際学部こども学科准教授)

阿 部   学

(敬愛大学国際学部こども学科講師) オブザーバー:

中 建 祥 二

(元千葉県小学校教諭)

森 万 佑 子

(東京大学大学院博士課程、敬愛大学非常勤講師)

西 田 恭 介

(千葉大学大学院博士課程)

内山 沙緒里

(千葉大学大学院修士課程)

(2)

総 合 地 域 研 究 118 3 研究成果要旨 ①千葉市との協力協定の一環として位置づけられる本研究の重要な成果は、千葉市の協 力により、小学校の教育者を志す学生が体験学習を通じて「多文化共生」「国際理解」 の概念を理解する試みが実施できたことである。その結果、現在、3 人の学生が高浜 第一小学校において教育支援のボランティア活動を行っている。 ②上記 1 から、漠然と小学校教員を志望する学生が積極的な学習行動をはじめるための 動機づけとして、初期段階から体験学習のための環境整備が有効であると考えられる。 ③また、体験学習のための環境整備においては、(1)学内では関係部局・教員・学生有志 による全学的協働体制づくり、(2)学外での教育委員会、現場の小学校教諭の協力体制 づくりを進めた上で、両体制を連携させ、コア・サポート・コミュニティを形成する ことが重要である。 ④このような体制によって学生の体験学習を持続的に支援が可能となる。また、コア・ サポート・コミュニティの形成により、学生が高浜第一小学校での教育支援活動だけ でなく、今後、同校の保護者会、地域自治会との多文化共生に関する活動へと発展さ せることも可能であると考える。 ⑤本研究では、活動に参加する学生の自己成長(チャレンジ精神、主体性、観察力、クリ エイティビティー)を促進することが重要であるとの観点でフィールド活動を実施した。 自己成長の具体的成果として、学生がコア・サポート・コミュニティのスタッフの一 員に加わることで、さらに「チームワーク力」「コミュニケーション力」「許容力」「リ ーダーシップ力」など次の段階の成長が可能となるであろう。 ⑥以上のことから、大学が行政および高浜第一小学校と連携した体制をつくり、学生の 体験学習を支援することで、学生の異文化コミュニケーション力、多文化共生力を伸 ばすという教育効果が期待できるといえる。また、こうした活動は大学の社会貢献、 学生の社会参加の促進という点からも有効である。 4 特記事項 本研究において、日本語での日常会話能力が高いにもかかわらず、「学習言語」の習得が 困難な外国人児童・生徒がいることが明らかとなった。こうした児童・生徒は、その後の 高校進学をあきらめたり、進学したとしても高校での学習についていくことが難しいとい われている。このため、日本における移民 2 世、3 世と人的資本、文化的資本、社会関係資 本の関係についての研究の蓄積が求められる。この点でも高浜第一小学校をフィールドと する研究の継続は、有効であるといえる。 5 研究成果の公表 研究報告書を作成。 6 研究上の問題点、今後の課題 ①多文化共生、国際理解教育、多文化教育に関するこれまでの研究に関してのこれまで の、理論と実践の上に、本研究を位置づける必要がある。

(3)

共 同 研 究 小 学 校 に お け る 多 文 化 共 生 の 視 点 に 立 っ た 国 際 理 解 教 育 に 大 学 が 果 た す 役 割 の 研 究 119 ②この分野(多文化共生、国際理解教育、多文化教育)の大学と千葉市の教育委員会や学 校との連携を、より深める必要がある。 ③さらに、高浜第 1 小学校へのボランティに行く学生の数を増やす必要がある。敬愛大 学に在籍する留学生(特に中国籍の学生)の支援(小学生に対する通訳者として)も必要 である。 ④千葉市日本語指導担当者連絡協議会との連携も深め、大学のできることを模索する。 ⑤地域社会を巻き込んだ多文化共生社会をつくる仕組みを、大学がリーダーシップを取 って作ることが必要である。小さいことから信頼を積み上げていきたい。 ⑥「国際理解教育」の教科書の内容および教育方法には、この分野の現在の研究が反映 されていないものがある。国境を超えた諸問題が身近に存在しているとの観点からの 教材作りが必要である。 たけうち・きよし Kiyoshi Takeuchi みずぐち・あきら Akira Mizuguchi やまぐち・まさゆき Kiyoshi Yamaguchi あべ・まなぶ Manabu Abe なかだて・しょうじ Syoji Nakadate もり・まゆこ Mayuko Mori にしだ・きょうすけ Kyosuke Nishida うちやま・さおり Saori Uchiyama

参照

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