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[講演要旨] 地震に備えて私たちができること

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Academic year: 2021

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(1)歴史地震 第 24 号(2009) 149 頁. [講演要旨]地震に備えて私たちができること 株式会社 防災地理調査* 今村隆正・角谷ひとみ・大石雅之・高田 郁. §1. はじめに 筆者らは,日常の調査業務から得た知識と経験を 少しでも社会の役に立てられたらという思いから,小 学生を対象とした防災教育,一般市民を対象とした 防災講義などの防災啓発活動にライフワークとして取 り組んでいる. 本発表では,わが国の現状を踏まえ,一般市民を 対象とした防災啓発手法についての提案を示す.. §4. 手法の試行とその反響 今回,試行として,地震に関して最も基本的な知識 および地震発生時に気をつけるべきことを伝授する パンフレットを作成した.なお,専門家の調査結果(い つ,どこで,どのような災害が発生したのか,その被害 や前兆,特徴はどうであったのかなど)を理解し易い 文章やイラストを用いて構成した.. §2. 災害・防災に関する知識と意識 わが国では,誰もが高い確率で自然災害を経験し 得る.特に地震に関しては,日本のどの地域において も起こる可能性があり,切迫した状況下にある.筆者 らは,防災講義の際,地震の震度とマグニチュードの 違いを理解しているか,阪神淡路大震災で 6,000 人 以上の犠牲者を出した主たる原因は何であったか, と問いかけた.ところが,答えられる人が殆んどいない ことが現状であった. このことから,自分または身近な人の生命や財産を 守る最低限の知識が広く一般に普及しているとは言 い難いことが判明した.さらに,自分または身近な人 が被災しない限り,人々は災害や防災に関して深い 意識や関心を持たないと推察される.これは重大な 問題である. §3. 一般市民を対象とした防災啓発手法の提案 この現状を打破するために,一般市民に対する防 災啓発活動を行う必要がある.しかし,被災経験のな い人の場合,「防災」を訴えるだけでは意識面を変え ることができない.まず,一人ひとりが身近に起こりうる 災害を頭に描き,リアリティを持つことが大切である. そのために,自分が住んでいる土地や地域の特性お よび過去に発生した災害の実態などを「知る」こと,す なわち基本的な知識を得ることが必要である. 次に,住んでいる地域の特性や災害・防災のことを より深く理解するため,国・自治体主催の防災訓練, 勉強会・講習会,学校での防災教育などへ「参加す る」ことが重要である. さらに,被災体験や避難方法などに関し,地域の 中で「意見する」ことを通じ,どのようなタイミングで,ど こへ,どういった手段で避難するのかといった判断力 を徐々に高めていくことが可能となる. *. 図1 作成・配布したパンフレット 実際に本パンフレットを,一般市民および日頃より 「防災」を仕事としている人(専門家)にも見て頂いた. その結果,基本的な知識の部分でも「知らなかった」 との反応を多数得た.このことから,基本的な知識の 積極的な(地道な)普及を無くしては防災・減災が成立 し得ない可能性が示唆される. §5. おわりに 筆者らは今後も, 専門家と一般市民との「架け橋」 として, 基本的な知識を多くの人に理解してもらえる ような活動を地道に続けて行きたいと考えている.その 際,更により効果的な手法について,皆様からのご意 見・ご指導を賜ることができれば嬉しい限りである. また,歴史地震研究会などの専門家が案内役とな り,一般市民参加による,災害痕跡を訪ねる催しなどを 行うことも有効ではないだろうか.. 〒206-0033 東京都多摩市落合 1-2-5 パステルプラザ 705 電子メール:[email protected]. - 149 -.

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