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【シンポジウム】河合隼雄追悼記念シンポジウムを振り返って

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Academic year: 2021

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1 河合隼雄先生が 2006 年 8 月 17 日に倒れられ、 2007 年 7 月 19 日に逝去された。2009 年が 3 回 忌に当たるので、この 1 年間に、記念シンポジ ウムを催し、京都文教大学と先生との関係を明 確にし、先生を偲びたいという趣旨が、この「河 合隼雄追悼記念シンポジウム」である。幸いに、 4 回の企画がなされ、多方面から、河合先生を 偲び、涙を新たにし、先生の多彩な活躍を振り 返り、その偉大さをいまさらながらに思い返す ことが出来た。毎回の詳しい内容は名取氏およ び高石氏によって以下に記されている通りであ るが、ここでは要約を述べたい。 第 1 回目がシュピーゲルマン先生をお迎えし てのシンポジウムになったのは、まさに、なに か布置されていたようで、河合先生を偲んでの 企画にふさわしいスタートになった。まさに、 このように布置されていたことは河合先生が日 本の臨床心理学のリーダーとして、位置づけら れていたことを暗示していたと言えるかもしれ ない。 2 回目のシンポジウムはまさに、河合先生と 本学とが深い関係にあったことを示すもので あった。本学の臨床心理学研究科の 1 期生は 10 年を経た今、日本の臨床心理現場で、中堅 になろうとしている。今後の日本臨床心理の発 展が期待されるものである。様々な団体との交 渉やときには軋轢もあるなか、これに負けずに、 これらに耐えながら、新しいものを産み出す力 を蓄えてきていると信じたいものだ。時代が心 理臨床の必要性を認め続けてくれている限り、 どのような困難があろうとも打ち勝っていって くれると思う。しかし、少しでも変なエネルギー を払わなくてもよいようにするのが、先輩であ る我々の役割ではないかと考えている。 3 回目は河合先生を記念しての植樹祭にふさ わしく、日本の心理臨床関係の 4 団体の代表 によるシンポジウムだった。少しお祭り気分で あったが、行事が重なり、少々観客が少なかっ たのは残念であった。 4 回目は鶴見和子先生と本学との関係も深く あることを示し、かつ、本学が大学としての知 的財産が重厚にあることを示すチャンスとなっ た。本学の人間学研究所の支援もあり、鶴見・ 河合両先生の知り合いであるボスナック先生を お迎えして「宗教」をテーマにシンポジウムが 出来たのは将来を見据えた企画であったと思 う。今後も河合先生と京都文教大学との関係を 考えていく中で、本学が日本の心理臨床の発展 に寄与できればと思う。

河合隼雄追悼記念シンポジウムを振り返って

岡 田 康 伸

参照

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