• 検索結果がありません。

CiscoTerminalの開発と授業における学習効果の検証

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "CiscoTerminalの開発と授業における学習効果の検証"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)情報処理学会第 78 回全国大会. 3E-03. CiscoTerminal の開発と授業における学習効果の検証 井手 広康†. 奥田. 愛知県立大学‡. 愛知県立衣台高等学校†. 1. はじめに 専門情報科目「ネットワークシステム」にお いて,Cisco 社製のスイッチとルータを使用して 実習形式での授業を行っている。しかし,生徒 にとっては多岐に渡るコマンドを短期間で暗記 し な け れ ば な ら ず , こ こ に 時間を割くことで 「ネットワークを構築する知識や技能を身に付 ける」という授業の目的から,「ネットワーク を構築するためのコマンドを暗記する」という 目的へと趣旨が大きく逸脱してしまうことが懸 念される。 このような事態を避けるため,コマンドを暗 記して入力するのではなく,リスト形式からコ マンドを入力することができるターミナルソフ トウェア「CiscoTerminal」を開発した。本研究 では,この CiscoTerminal を専門情報科目ネッ トワークシステムのネットワーク構築実習へ導 入した学習効果について検証する。 2.. CiscoTerminal の開発 コンピュータから Cisco 機器への接続には TeraTerm[1] に代表されるようなターミナルソフ トを使用する。これを CiscoTerminal(図 1)に 置き換え,シリアル接続機能とコマンドを TreeView から選択し自動入力できる機能を加え た。また,次に述べる 3 つのコマンドの入力に 関する支援機能を追加した。. 図1. CiscoTerminal の画面. 隆史‡. 2.1 コマンドの選択と入力に関する支援 CiscoIOS コマンドについては数百以上とあり, 目的のコマンドを探し出す時間が必要となる。 この時間をなるべく軽減するため,コマンド名 から選び出すのではなく,コマンドの機能説明 からリスト選択できるようにした。加えて,よ く使用するコマンドには色付けを行った。 なお,TreeView の階層を深くすることを避け るため,すべてのコマンドを 3 階層以内に選択 できるよう配置した。また,コマンドをダブル クリックすることでコマンド入力欄に自動的に コマンドが入力されるように設定し,コマンド 入力の際のスペルミスを軽減できるようにした。 2.2 実行モードの選択に関する支援 CiscoIOS コマンドの初学者がはじめにつまず く箇所は,各コマンドを実行するモードを把握 する点にある。各モードの意味と特性を把握し, コマンドの実行モードに合わせてカレントモー ドを移行しなければならない。そのため,コマ ンドの選択時には該当コマンドの実行モードが 表示されるようにし,実行モードの選択ミスを 軽減できるよう工夫を施した。 2.3 パラメータの設定に関する支援 CiscoIOS コマンドにはそれ単体で働くものも あれば,パラメータの入力が必須となる場合も 多い。キーボード操作に慣れていない生徒は, 例えば「fa0/1 - 4」というパラメータを入力す るだけで時間を割いてしまう。加えて,半角ス ペースの有無やスペルミスで授業の進行が遅れ てしまう。そのためコマンドを自動入力した後 パラメータ箇所を選択すると,ある程度の範囲 で選択入力できる画面を追加した(図 2)。この 支援機能から, コマンド入力 のスペルミス やパラメータ 入力時間の軽 減が期待でき る。. Development of CiscoTerminal and verification of the learning effect in class †Hiroyasu Ide・Aichi Prefectural Koromodai High School ‡Takashi Okuda・Aichi Prefectural University. 4-417. 図2. コマンドのパラメータ設定例. Copyright 2016 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(2) 情報処理学会第 78 回全国大会. 3. 対象生徒と授業実践 本研究の対象生徒は,第 3 学年において専門 情報科目ネットワークシステム(選択・4 単位) を履修している生徒 11 名である。本科目では, 生徒は 1 学期をかけてネットワークに関する基 本的な用語や技術について学んできている。2 学 期から Cisco のスイッチ,ルータを使用してネ ットワークの構築実習を行い,後述する学習効 果の検証として使用した実技テストを 2 学期の 総まとめとして実施した。なお,実習では生徒 一人ひとりに対してスイッチ(Catalyst2940) とルータ(Cisco1812J)を 1 台ずつ割り当てて いる。機器同士の疎通確認やスイッチをまたい で VLAN を構築する際には,複数人の機器を互い に接続する場面もある。 4. 学習効果の検証 スイッチ及びルータの設定に関する実技テス トを,CiscoTerminal を使用した場合とそうでな い場合で 2 度同じ問題を実施し,CiscoTerminal を使用した学習効果の検証を行った(有効回答 数:8)。実技テストでは全 20 問(前半 10 問が スイッチ,後半 10 問がルータに対しての設定) を 30 分間かけて行う。また実技テストでは,解 答の所要時間を測るため,それぞれの問題が解 き終わった段階で問題用紙に経過時間を記入さ せた。その結果が図 3 である。. 所要時間(単位:秒). このグラフから,ほぼすべての問題において 解答時間を短縮できたことが読み取ることがで きる。1 問当たりでは平均して 31 秒もの時間を 短縮することができた。このように解答時間を 短縮することができたため,CiscoTerminal を使 用した場合では正答率に関わらず解答数が増加 した生徒が多くみられた。また正答率で見てみ ると,CiscoTerminal を使用していない場合では 全体を通して約 69%,使用した場合では約 73%と, 若干ではあるが正答率が向上するという結果が 得られた。このことから,CiscoTerminal を使用 することで正答率が向上するというよりも,コ マンド入力の時間短縮を図ることができると考 えられる。 また,グラフを見ると第 4, 6, 18 問目の結果 の違いが顕著に見られる。具体的な問題内容と しては,第 4 問は各インタフェースに対して伝 送速度とデュプレックスモードの設定を行うも の,第 6 問は各インタフェースへ VLAN のマッピ ングを行うもの,第 18 問では各インタフェース へ IP アドレスの割り当てを行うものであった。 これらに共通して言えることは,すべて各イン タフェースに対しての設定項目であり,かつパ ラメータの入力が必須な問題ということである。 このことから,「2.3 パラメータの設定に関 する支援」で前述した,パラメータ入力を選択 形式にしたことが結果に大きく影響したのでは ないかと考察できる。特に,第 18 問目の IP ア ドレスの設定では CiscoTerminal を使用した場 合の平均解答時間が半分以下になっており,数 値の入力に関してその効果が顕著に表れた。多 くの生徒がキーボート操作に慣れていないとい うことも,この結果が示す要因のひとつだと考 えられる。. 5. おわりに 本研究では,CiscoTerminal を専門情報科目ネ ットワークシステムの実習授業に導入し,実技 テストから問題の解答時間の短縮と正答率の向 上に関して学習効果があることが検証できた。 今後は CiscoTerminal の更なる機能の充実と, 生徒がより感覚的にコマンドを入力できるよう ユーザインタフェースを改善し,授業へと活か していきたい。 参考文献 [1]Tera Term Home Page http://hp.vector.co.jp/authors/VA002416/,2016 図3. 問題解答の所要時間の比較. 4-418. Copyright 2016 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(3)

参照

関連したドキュメント

関係委員会のお力で次第に盛り上がりを見せ ているが,その時だけのお祭りで終わらせて

つの表が報告されているが︑その表題を示すと次のとおりである︒ 森秀雄 ︵北海道大学 ・当時︶によって発表されている ︒そこでは ︑五

て当期の損金の額に算入することができるか否かなどが争われた事件におい

最愛の隣人・中国と、相互理解を深める友愛のこころ

○池本委員 事業計画について教えていただきたいのですが、12 ページの表 4-3 を見ます と、破砕処理施設は既存施設が 1 時間当たり 60t に対して、新施設は

□ ゼミに関することですが、ゼ ミシンポの説明ではプレゼ ンの練習を主にするとのこ とで、教授もプレゼンの練習

 筆記試験は与えられた課題に対して、時間 内に回答 しなければなりません。時間内に答 え を出すことは働 くことと 同様です。 だから分からな い問題は後回しでもいいので

を育成することを使命としており、その実現に向けて、すべての学生が卒業時に学部の区別なく共通に