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研 究 室 紹 介

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Academic year: 2021

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64

植物防疫 第

73

巻第

4

号(2019年)

タイトル

中央農業研究センター虫・鳥獣害研究領域は,茨城県 つくば市観音台にある「農林団地」と呼ばれる農研機構 の各研究センター・研究拠点等が集まるエリアにありま す。虫害防除体系グループは,2016

4

月に新設され た研究グループで,虫・鳥獣害研究領域の他グループ

(生物的防除グループ,線虫害グループ,鳥獣害グルー プ,情報化学物質グループ)と同じ建物内に居室があり ます。現在,

3

名の研究職員と

2

名の契約職員が配属さ れています。

虫害防除体系グループでは,水稲・麦類・大豆等の普 通作物で対応が求められている害虫について,発生生態 の解明,発生予察手法や防除技術の開発・改良を行って います。これまでのところ,「ヒメトビウンカおよびイ ネ縞葉枯病の総合的管理技術の開発」「水稲の有機栽培 等で問題となっているイチモンジセセリ(イネツトムシ)

の発生予察技術の高精度化や効果的な管理技術の開発」

等の研究テーマに取り組んでいるほか,斑点米カメムシ 類であるイネカメムシやトウモロコシ害虫のアワノメイ ガ等,今後問題となる可能性のある害虫を対象とした研 究にも取り組んでいます。また,LED光源を利用した 予察灯光源の開発や「1 kmメッシュ農業気象データシ ステム」を利用した病害虫の発生予測・防除適期予測手 法の水稲害虫等への適用など,新たな技術開発への取組 を進めています。ここでは研究内容の一部を紹介します。

「ヒメトビウンカおよびイネ縞葉枯病の総合的管理技術 の開発」

ヒメトビウンカが媒介するイネ縞葉枯病は

1950〜80

年代に大問題となったウイルス病ですが,近年,関東を はじめとする複数の地域で本病の発生面積が増加傾向に あり,その対策が急がれています。そこで,中央農業研 究センター・リスク解析グループと連携し,多発生地域 におけるヒメトビウンカの発生生態調査や縞葉枯病の被 害解析等を実施し,地域の状況に応じて薬剤防除,耕種 的防除,抵抗性品種利用等を組合せた総合的管理技術の 開発を進めています。また,開発した技術は技術マニュ

アルとして技術普及担当機関などに提供したり,講習会 や研修会等(図―1)を通じて生産現場での実用化をめざ しています。

「イチモンジセセリの発生予察技術の高精度化および管 理技術の開発」

水稲の晩植栽培や飼料用イネ栽培等で問題となるイチ モンジセセリ(イネツトムシ)について,発生予察の高 精度を目指したトラップなどの開発,水田における成虫 の産卵要因や幼虫発生要因の解明,有機栽培で使用可能 な微生物資材である

BT

剤の利用技術等について検討し ています(図―2)。

LED

光源を利用した予察灯光源の開発」

近年,家庭用あるいは業務用の光源について省エネな どの観点から

LED

光源に切り替える動きが全国的に広 がっています。このような状況の中,各都道府県におい て害虫の発生状況調査に用いられている予察灯の光源に ついても,白熱電球から

LED

光源への転換が求められ ています。そこで,光産業創成大学院大学や各地の公設 試験研究機関,病害虫防除所と連携して,水稲害虫や 茶・果樹害虫を誘引可能な

LED

光源の開発に取り組ん でいます(図―3)。

(グループ長 平江雅宏)

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

中央農業研究センター 虫・鳥獣害研究領域 虫害防除体系グループ 研 究 室 紹 介

305―8666 茨城県つくば市観音台2―1―18 TEL 029―838―8481(代表)

図−1 簡 易ELISA法 に よ る イネ縞葉枯ウイルス保 毒虫検定

図−2 水田におけるイチモン ジセセリの卵・幼虫調査

図−3 LED光源予察灯試作品

(右)

264

植物防疫

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