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広 げ よ う ア ジ ア 太 平 洋 の 知 的 交 流 ネ ッ ト ワ ー ク

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(1)

APC NEWSLETTER 【アゴラ】

No.21

バングラデシュのリキシャ 1994年制作 福岡市美術館所蔵

広 げ よ う ア ジ ア 太 平 洋 の 知 的 交 流 ネ ッ ト ワ ー ク

アジア太平洋センター

アジア開発銀行 ( ADB ) 寄託図書館開設

自主研究4Aプロジェクト 研究主査訪問

主催事業の紹介 

(2)

アジア太平洋センターは、このたびアジア開発銀行(ADB) の寄託図書館に指定され、ADB の刊行物を定期的に受け入れることになりました。寄託を受ける資料は、ADBの活動を紹介す る各種刊行物、国や経済に関する研究報告書、専門的な研究論文、年次報告書、統計資料、広 報資料等(資料の言語は、原則として英語) です。

当センター内には資料・情報室を設置しており、ア ジア太平洋地域に関する幅広い情報を国内外の研究 者、企業関係者や市民の皆さんに提供しています。特 に国内外の注目を集めているアジア地域の資料の充 実に力を入れており、同地域を理解する上で基礎的な 情報源である各国・地域の新聞・雑誌をはじめ、年鑑、

統計書、政府刊行物等の基本文献を中心に収集して います。現在、図書約5,200冊、定期刊行物125誌、新聞 39紙、アジア各都市の地図等を所蔵しています。

なお、資料の言語については、現地の生の情報の提 供と利用者の便宜を考慮して、日本語、英語、韓国語、

中国語の四つの言語を基本としています。

また、当センターでは、アジア太平洋地域に関するさ まざまなご質問にお答えするため、レファレンスサービス を実施しています。ご質問は、電話、FAX、Eメールでも 受け付けていますので、どうぞお気軽にお問い合わせ ください。

開室時間 ◎ 9:30〜17:30 休 室 日 ◎ 土曜日、日曜日、祝日 電  話 ◎(092)852-1155 F A X ◎(092)845-3330 E m a i l ◎ [email protected]

寄託資料は、ご自由に閲覧いただけますので、お気軽にご利用ください。

今後は、毎月30〜40タイトルの資料がADB本部から送付されてくる予定です。

第1次の受け入れ資料は次のとおりです。

●定期刊行物

「アジア開発銀行年報 1997」

「アジア開発の展望 1998」

「アジア開発の展望 1998(要約)」

「アジア開発の概観

〜アジア太平洋の経済問題研究〜」

「ADBビジネスチャンス 1998年4、5月」

●研究叢書

「太平洋諸島における 社会文化的問題と経済発展」

●報告書

「技術援助に関する月次報告書」(16タイトル)

●各種広報資料(ADBの 組織概要及び事業紹介)

●新刊案内

アジア太平洋センター資料・情報室

アジア開発銀行(ADB)

寄託図書館を開設

ADB寄託図書館とは

ADBの寄託図書館制度は、国際的な金融支援をはじめとするADBの幅広い活動を、加盟国の方々に知っていただくために設けられた制度です。

日本におけるADBの寄託図書館は、今までは国立国会図書館だけでしたが、今回、アジア太平洋センターと大阪府立図書館が新たに指定されました。

(3)

どのような企業が

アジアに進出しているか 調べたいのですが…。

「週刊東洋経済臨時増刊海外 進出企業総覧97・国別編」 (東 洋経済新報社、1997、年刊) や

「九州・山口地場企業の海外進 出1986 -96」 (九州経済調査協会、1997) では、

進出した企業を国・地域ごとにまとめて紹介 しています。また、現地の日本人商工会議所 が作成した会員企業のリストからも調査する ことができます。

韓国の大学に関する 情 報 が 欲 し い の で す が

…。

「韓国大学全覧」 (遠藤誉他編 著、厚友出版、1997)、 「韓国大 学年鑑上・下巻」 (イルジン企 劃、年刊、韓国語)には、各種大学についてそ の設立沿革、設置されている学科や附置研究 機関や教授陣などが紹介されています。

香港の障害者に対する 福祉制度はどのような ものですか。

「香港統計年刊」 (香港政府統 計處、年刊、中英併記)にはリハ ビリテーションを受けている障 害者数が掲載されている他、香 港政府発行のハンドブックである「Hong Kong  1996」 (年刊、英語) の 衛生 及び 社会 福祉 欄で、障害者に対する政策の概略が紹 介されています。また、香港政府の社会福利 署 (Social Welfare Department) のホームペー ジ上では、障害者に対するサービスが詳しく 紹介されています。

http://www.info.gov.hk/swd/english/rehabil/index.htm

シンガポールの住宅事情及び 政府の住宅政策に関する 情報が欲しいのですが…。

「都市整備先進国・シンガポー ル」 (丸谷浩明著、アジア経済研 究所、1995) 、 「シンガポールの 住宅政策」 (自治体国際化協会、

1994)、 「Public  Policies  in  Singapore」

(Linda  Low他編、Times  Academic  Press、

1992、英語) では近年の住宅事情や住宅開発 庁の住宅政策が紹介されています。また、

「The  Singapore  Experience  in  Public Housing」 (Augustine  H.H.Tan他著、Times Academic  Press、1991、英語)でも同庁の住 宅政策について分析が行われています。

◎図書目録発行

当センターは、昨年10月で設立5周年を迎えましたが、これまでに収集・蓄積した資料を 一層有効にご利用いただくために、全蔵書を掲載した「図書目録」を発行いたしました。

&

レファレンスコーナー

資料・情報室が、これまでにお受けしたご質問の中から数例をご紹介します。

(4)

自主研究4Aプロジェクト研究主査訪問

「中国の縮図」である東北と北部九州との交流

◎まず、今日の中国において、「東北地 方」が置かれている状況について、簡 単にご説明いただけますか。

中国の東北地方は、近年地盤沈下 が進んでいます。特に社会主義市場 経済の導入に合わせて国有企業の民 営化が加速される中、東北地方は旧 体制を支えてきた重工業生産基地と して、今厳しい改革に直面しています。

東北地方とは、遼寧省、吉林省、

平成10年4月から、アジア太平洋センターの第4期自主研究が スタートしました。今期の自主研究では、変わりつつあるアジア 太平洋地域の経済ダイナミズムに焦点を当て、二つのプロジェク

トを実施します。いずれのプロジェクトも日本を含むアジア各国の研究者が参加し、共有できる問題意識を軸 として各国の現状や経験を学び合い、それぞれの国の社会経済発展や国際協力の促進に貢献できるような研 究を目指します。今回は、4Aプロジェクト研究主査の小川雄平 西南学院大学商学部長・教授に、プロジェクト のテーマである「中国東北地方の経済発展と北部九州の役割」の趣旨や意義についてお聞きします。

研 究 期 間 1998年4月〜2000年3月(2年間)

研究会の構成 (敬称略)

研 究 主 査 小川 雄平 西南学院大学商学部長・教授 共 同 研 究 者 立石 揚志 西南学院大学商学部教授

佐々木 衞 山口大学人文学部教授 王 忠 毅 西南学院大学商学部講師

金 鳳 徳 東北財経大学経済研究所所長・教授(中国)

李 玉 潭 吉林大学東北アジア研究院副院長・教授(中国)

安 振 利 丹東経済研究所所長(中国)

王 雅 林 ハルピン工業大学人文社会学院副院長・教授(中国)

研 究 顧 問 趙 鳳 彬 同志社大学客員教授 丑山  優 九州大学経済学部教授

歩   平 黒竜江省社会科学院副院長・教授(中国)

黒竜江省の3省を指しています。沿岸 地域の遼寧省は3省の中では改革開放 が進んだ「豊かな」地域と言えますが、

一方、吉林省と黒竜江省は内陸部に 位置しており、遼寧省ほど豊かでは ありません。今、中国で問題になっ ている沿海部と内陸部の経済格差が、

この東北3省の間でも生じており、東 北地方はまさに「中国の縮図」と言え ます。さらに、東北地方は、ロシア、

北朝鮮と国境を接しており、国境貿 易が盛んな反面、この両国の政治経 済情勢による影響を非常に大きく受 けています。

◎「中国の東北地方と北部九州の役割」

をテーマにした、今回の研究の意義は どこにあるのでしょうか。

営化が進み、これから経済が発展し ていくという段階です。今回の研究 では、中国の東北地方と北部九州の つながり、特に中国の東北地方の経 済発展のために北部九州がどのよう な役割を果たせるかということに焦 点を当てたいと思います。

中国の東北地方と北部九州との交 流としては、現在、福岡・大連間に は航空会社の直行便が就航しており、

北九州港と大連港との間には定期航 路があるなど、日本国内の他の地方 に比べ北部九州は中国の東北地方と 人・モノの往来が盛んだと思います。

また、中国の東北地方は工業ばかり ではなく、農業も盛んです。なかで も黒竜江省の大豆、吉林省のトウモ ロコシは有名で、福岡にも輸入され ています。

小川 雄平

(おがわ ゆうへい)

プロフィール

西南学院大学商学部長・教授

1944年生まれ。大阪市立大学大学院経済学研究科博士課程 終了。専門は東アジア経済。西南学院大学助教授を経て現 職。吉林大学終身客員教授、丹東経済研究所名誉所長、黒 竜江大学終身客員教授。

4Aプロジェクト

「中国東北の経済発展と

北部九州の役割」

(5)

東北各地の大学・研究機関と提携した先駆的研究

公害防除への協力が北部九州を活性化する

◎日本における中国東北地方の研究 は、どのような現状なのでしょうか。

日本と中国の関係についての研究 は、これまでも数多く行われていま すが、日本と中国の特定の地域の関 係についての研究は非常に少なく、

私が知る限り、震災の影響を受けた 神戸港と中国の揚子江流域との経済 交流を促進するための研究がある程 度で、特に東北地方との関係につい ての研究は皆無に等しいと言えます。

したがって、今回の研究は先駆的な 研究と言えるでしょう。

◎中国側の研究者の皆さんはどのよ うな方々ですか。

西南学院大学と吉林大学は姉妹校 の関係にあり、従来から中国東北地 方の研究者と交流を続けてきました。

今回は東北地方の経済発展を中心に 研究を行うため、吉林大学(吉林省)、 東北財経大学(遼寧省)、丹東経済研 究所(遼寧省)、黒竜江省社会科学院

(黒竜江省)など、東北地方各地域の 専門家にご参加いただいております。

特に遼寧省の都市の中では、大連が

有名ですが、丹東は中国最大の国境 都市であり、国境貿易が盛んなとこ ろです。さらに、今回の研究は単に 経済的側面に焦点を当てるだけでな く、国有企業の民営化など経済面で の改革が、社会にどのような影響を 与えているのかという側面もあわせ て考察したいので、社会学の専門家

(ハルピン工業大学)にもご参加いた だいています。

◎今回のプロジェクトを進めるに当た って、特にポイントを置かれている点 を教えてください。

現地の実状や課題に対して的確に アプローチしていくためには、現地 調査が大変重要なのですが、中国の 東北地方はとても広く、東北地方全 体をまんべんなく調査することは事 実上困難なので、いくつかの代表的 な都市をピックアップして重点的に 調査・研究を行いたいと考えていま す。現地調査を行う都市は、ハルピ ン(黒竜江省)、長春(吉林省)、大連

(遼寧省)、丹東(遼寧省)の4都市を予 定しています。第一自動車工場をは じめ大規模な国有企業が多い長春と、

比較的規模の小さい国有企業が多い 丹東など、それぞれの特徴を持つ東

北地方の代表的な都市です。

そして、経済改革特に国有企業の 民営化の問題が、今回のプロジェク トのポイントになってくると思いま す。中国では、個々の企業が従業員 の福祉についても責任を持っており、

従業員の福利厚生に当たる部分の経 営もしています。したがって、国有 企業の改革に当たっては、本来の事 業部門の改革だけでなく、従業員の 福祉問題も含めた改革を行う必要が あるわけです。中国は現在、WTO

(世界貿易機構)への加盟を目指して いますが、そのためには関税の引き 下げなど貿易の自由化を図る必要が あります。そうなると、海外から格 安の商品が入ってくるため、中国国 内の企業が相次いで倒産する可能性 もあるわけです。そのためにも、中 国の国内企業の体質改善を図り、国 際的な競争力をつけていく必要があ るので、政府としては、国有企業の 民営化とあわせて、企業間の連携を 図り相互の結束を強める企業連合を 促進しようとしているのです。

◎中国の東北地方と北部九州の今後 の交流のあり方について、先生のご意 見をお聞かせください。

北部九州が、中国の経済発展にど のような役割を果たすことができる

かということが、今後の交流を一層 促進する上で、大きな課題だと思い ます。例えば、公害を克服した北部 九州の貴重な経験・技術を生かすこ とが可能だと思います。中国東北地 方の家庭では、脱硫装置もないまま 粉炭(石炭の粉)を燃やすため、硫黄 酸化物を多量に排出しており、冬場 の東北地方の空は真っ黒な色をして います。中国東北地方で発生したこ の硫黄酸化物は、風に乗って日本に も飛ばされ、酸性雨を降らせること になるので、東北地方の公害の克服 は、日本にとっても重大な問題であ り、決して人ごとではないのです。

中国全土で発生する硫黄酸化物の量

は年間2千万トンと言われており、日 本の一番ひどかった時期の460万トン

(現在は100万トン)と比べてもいかに 深刻な状況であるか分かるはずです。

そして、中国の中でも硫黄酸化物の 排出量は、東北地方が特に多いので す。また、ボイラー等の熱効率化が 悪い(20%以下)ことも拍車をかけて いると言えるでしょう。北部九州の 企業が、脱硫装置の普及や熱効率を 上げるために協力していくことが可 能だと思います。さらに、中国東北 地方の発展は、「環黄海経済圏」や「環 日本海経済園」を形成する北部九州と の経済交流の促進にもつながります。

◎どうもありがとうございました。

ロシア風建築が多いハルピンは、東北で最もエキゾチックな都市だ。

(6)

アジア太平洋センターの主催事業 平成10年度第1次

若手研究者研究活動助成対象者を決定

アジア太平洋センターワークショップ開催

平 野 裕 子

(九州大学医療技術短期大学部助教授)

「フィリピン社会における海外出稼ぎ帰国者の役割

−地域社会での事業展開を中心に−」

于 文 生

(西南学院大学大学院経営学研究科博士課程)

「中国の国境地域の経済発展と国境貿易」

五 島 朋 子

(九州芸術工科大学大学院博士課程)

「地域に固有の芸術文化活動の内発的形成過程に関する研究

−バリ島における1920年代のピタ・マハ運動の検証−」

榊 祐 子

(九州大学大学院文学研究科博士課程)

「日韓バイリンガルの言語理解に関する心理学的研究」

陳 元 陽

(九州大学農学部附属演習林助手)

「台湾の国家公園と原住民問題に関する研究」

西 岡 いずみ

(九州大学大学院文学研究科博士課程)

「現代日本語と現代ウイグル語の対照分析に基づく言語の普遍性と相違性の研究」

リズワン・アブリミティ

(九州大学大学院比較社会文化研究科博士課程)

「ウイグル人の『漢語教育』に対する意識の変化」 (敬称略)

この助成は、アジア太平洋地域を研究対象とする若手研究者(40歳未満で助 教授クラス以下)の研究活動を資金的に支援するもので、三つの対象活動(海外現 地調査、研究成果出版、国際研究会参加者招へい)があります。平成10年度の第1 次募集では17件の申請があり、次の7人の方を助成対象者に決定しました。

(陳氏は研究成果出版活動、他は海外現地調査活動)

講師:福岡大学法学部 助教授

ステファニー・ウエストン氏 日時:1998年4月9日(木)

18:00〜20:00 場所:アクロス福岡会議室

第1回ワークショップ

アメリカ人の立場からアジア地域の安全保障と日米の果たす役割に ついて報告していただきました。「アジア太平洋地域がダイナミック な成長を続け、アジアの発言力が強くなるにつれ、多国間安全保障シ ステムの中で日米協力が重要な

役割を果たす」とお話しいただき ました。講演時間の後半は質疑 応答に充てられ、会場からは多 岐にわたり、数多くの質問があ りました。今回のテーマに対す る市民の関心の高さがうかがえ ました。

「アジアにおける日米関係の展望」

〜多国間信頼関係の醸成とアジア 地域の安全保障〜

講師:チュラロンコーン大学(タイ)

政治学部 教授

スリチャイ・ワンゲーオ氏 日時:1998年4月21日(火)

18:00〜20:00 場所:天神ビル会議室

第2回ワークショップ

脱開発主義時代における異文化理解のあり方と東南アジアと日本のこ れからの交流の新たな視点について報告していただきました。「これか らの東南アジアとの交流は経済一辺倒の関係だけではなく、広く文化や 価値観について相互理解をより

一層深めるなど、人間性豊かな 社会を目指して共に発展してい くことが重要である」とお話い ただきました。会場には、多く の方が来場し、熱心に耳を傾け ていました。

「脱開発主義時代の異文化理解」

〜東南アジアとの交流の新たな

視点を探る〜

(7)

日韓海峡圏研究機関 協議会の動き

◎日韓海峡圏研究機関協議会とは 本協議会は、日本の福岡県・佐賀県・長 崎県と古代からの密接な交流ルートである 韓国の釜山広域市・慶尚南道・全羅南道・

済州道において、日韓海峡圏の発展と繁栄 のため地域研究機関(日本側6機関、韓国側4 機関)の研究・情報交換を通じて、相互理 解・友好交流を目的とするために、第2回日 韓海峡圏知事会議での提案に基づき1994年9 月に設立されました。

◎活動内容

日韓海峡圏地域の発展につながる共同研 究の実施と同地域の研究者交流の促進

◎共同研究

この協議会においては、日韓の各研究機 関の協議のもとに、研究テーマを検討し、

日韓の各研究機関がパートナーを組み共同 研究にも取り組んでおります。

第1期共同研究

第1期は約2年間をかけて、

「日韓海峡圏における地場産業 の相互交流促進方策」をテーマ に、97年3月に最終報告を取り まとめました。

この中で検討された地場産業の相互交流 促進方策は、日韓海峡圏の活性化、ひいては 各地域の地域開発政策の樹立にも寄与する ことはもちろん、両国の地場産業の実質的な 交流にも役立つことが期待されております。

第2期共同研究

昨年度より、第2期の共同研究として、2 年間の予定で、「日韓海峡圏の比較研究」を テーマとした研究を行っております。

現在、日本と韓国の地域を比較研究する に当たってサブテーマとして、「映像ソフ ト」「自動車産業」「港湾産業」、「観光産

業」「歴史文化の交流」の調査研究を行い、

本年3月に「日韓海峡圏の地域比較研究」の中 間報告書を取りまとめました。

◎本年度の活動予定

●1998年度総会(1998年9月予定、韓国昌原 市)97年度事業報告、98年度事業計画外

●実務者会議(1998年11月予定、日本福岡 市)共同研究報告書について外

※今年度から財団法人アジア太平洋センター が日本側の事務局を務めることになりまし たので、今後は当センターが日本側の窓口 として、韓国側との事業の調整等を行います。

この懇話会は、業務としてアジアにか かわっている企業・団体・行政機関が、

情報の交流を通して多角的な視点からア ジアに関する理解と認識を深め、業務展 開上の参考としていただくことを目的と した意見交換会です。

第11回例会

(1998年5月20日)

話題提供

「韓国経済の現状とその行方」

「韓国経済のマクロ・パフォーマンス」を 今年2月に出版され、同書で、韓国経済の 高度成長過程で生じた課題や構造的な歪 みの検討とともに、さまざまな経済政策の 効果を再吟味されている西南学院大学経 済学部助教授の崔宗煥氏から、標記のテ ーマで話題提供をしていただきました。

懇話会での意見交換の主なものは次の とおりです。

◎韓国経済の持続的成長の課題について 人口約4,000万人の韓国経済の成長においては、輸 出が重要な役割を果たす。

専ら輸出拡大を通じて経済成長を続けてきた韓 国経済は、アメリカや日本などの一部の国に頼り すぎてきたために、これらの国の景気動向に敏感 に影響されやすい体質を持っている。輸出先市場 を、多地域化・分散化することが重要である。

国内輸出企業の新たな国際競争力の育成と強化 のための、新しい輸出製品の開発と国内技術の蓄積 が要求される。

国内市場においても、諸外国の輸入製品に比べ て質的に優位で割安な製品開発に努め、内需拡大を 図る必要がある。

韓国経済における少数巨大財閥グループと、基盤 が脆弱な中小企業からなる極端な二重経済構造の 是正が必要。

市場開放を段階的に進めるとともに、中堅企業の 育成を図り、外国企業の国内市場参入を通じた国内 経済全体への競争原理の積極的な導入等、経済構造 の全体的な改革が望まれる。

第12回例会

(1998年6月10日)

話題提供「フィリピンの現状リポート」

NHK福岡放送局のディレクターで報道番 組を担当されている黒柳誠司氏から、標記 のテーマで話題提供をしていただきました。

黒柳氏自身が平成10年3月現地ロケ収 録された、「新アジア発見」、第2回「出稼 ぎの国1998〜フィリピン・マニラ〜」のテ

レビビデオ放映の後、内容についての補 足説明がありました。

懇話会での意見交換の主なものは次の とおりです。

◎「ウンラッド・カバヤン」について

出稼ぎ労働者の経済的自立を支援する非政府組 織。出稼ぎで稼いだ金を「貯金運動」で預かり、仕事 を始める等の資金を無担保で融資し自立化を支援 する。しかし、一般銀行よりも預金利子が高く、自 立化運動も現実は厳しく融資の返済は必ずしもス ムーズには行われていない。

◎国家としての「出稼ぎ」について

海外労働者は非合法も含めると総計 650万人に 上る。フィリピンの人口は約 6,500万人だから10人 に1人、つまり家族等知り合いの誰かが海外へ出稼 ぎに出ていることになる。「出稼ぎ」が職業の一つ になっている。

海外労働者からの送金が国家予算の3分の1に相 当し、送金がなければ外貨繰りが悪化するのは確実。

政府も「送り出しは抑制気味に」という昨年前半ま での方針を変更した。

◎「出稼ぎ」の今後について

99年末までに10万人のフィリピン人海外労働者が 職を失うとの予測もある。一方、フィリピンは米・

果物等の天然の農作物が豊富であり、食生活は豊か。

出稼ぎ労働者への他国からの風当たりが今後強ま る懸念もある。徐々にではあるが、海外からの投資 環境の整備等の経済的自立を目指す施策が行われ るであろう。

アジア情報懇話会開催

(8)

申し込み方 法

申し込みは電話・FAXまたはハガキで当センターまで。

FAX・ハガキの場合は、住所、氏名、職業、電話番号 を明記して下さい。※締切 平成10年8月21日(金)必着

アジア太平洋センター(APC)賛助会員募集中

■表紙 バングラデシュの リキシャ 1994年制作  福岡市美術館所蔵

今も大衆に人気のあるリキシャは、独立戦争、映画スター、

神話、未来都市等いろいろな絵に飾られ、ともかく派手だ。

オールドダッカには、こうしたリキシャの工房がたくさんあり、

注文主が大衆の好む絵をたのんで描いてもらう。いわば、バ ングラデシュのリキシャは、大衆の夢や希望をのせて喧噪の街 ダッカを走っているのである。

この作品は、1999年春にオープンする福岡アジア 美術館で展示される予定です。

INFORMATION

財団法人アジア太平洋センター

発 行 日/1998年7月24日

編集・発行/財団法人アジア太平洋センター

〒814 -0001 福岡市早良区百道浜2丁目3番26号 福岡タワーセンタービル2階

TEL092-852-1155 FAX092-845-3330 編 集 協 力/(有)サンアクト

印   刷/白木メディア(株)

URL http://www.iijnet.or.jp/apc/

E-mail [email protected] Vol.6 No.21

編 集 後 記

第20回アジア消防長協会総会関連行事

「アジア防災フェア福岡'98」のご案内

福岡市では「アジア防災フェア福岡'98」を1998年10月15日から18日までの4日間、

福岡ドームで開催します。このフェアはアジア各地域の消防の実状や最新の消防防 災機器・技術の紹介など、市民の皆様に消防防災についての理解を深めていただく ための多彩なイベントを実施します。皆様のご参加をお待ちしています。

開 場 時 間 10:00〜17:00(最終日は16:00まで)

問い合わせ先 福岡市消防局総務課 TEL 092-725-6516(内線6517)

昨年の大統領選挙で誕生した金大中政権は、財閥の 改革や旧来の政治刷新に取り組んでいますが、IMFの 緊急支援に象徴される未曾有の経済危機にどのように 対応していくかが注目されています。新政権に対する 国民の期待が高まる中、金大中政権が進めつつある諸 改革と今後の展望について考えます。

年会費(毎年度1口以上納入いただきます) 個人会員:1口3,000円  法人会員:1口30,000円  

賛助会員の特典 ◆センターが発行しているニューズレター「アゴラ」やニュースレポート「中国動向」、研究誌「APCアジア大平洋研究」等の刊行物をお送りいたします。

センター主催の講演会、ワークショップ等にご案内いたします。有料のものは受講料が割引になります。

企業内セミナーなどの講師についてご相談に応じます。ほかにもいろいろな特典がありますので、この機会にぜひご加入ください。

■5月20日にアジア開発銀行寄託図書館に指定され、アジア各地への金融支援策についての情報を提供できるこ とになりました。設立後6年目という当センターが、日本では国立国会図書館に次ぐ第2番目の寄託図書館の 指定を受けたことを励みとして、今後とも情報発信機能の充実に努めていきたいと考えています。

■さて、当センターでは市民の皆さんのアジア太平洋地域の理解を深めていただくためにシンポジウムやワーク ショップなどを年16回程度開催し、アジア各地の研究者を講師に迎えて直接アジア情報を提供しています。参 加いただく市民の皆さんも着実に増えており、関心の深さを感じています。今後も、できるだけ多くの皆さんに 最新のアジア情報を提供していきます。

当センターの事業・趣旨に賛同し、アジア太平洋地域の知的交流や国際理解を深めるためのAPCの活動を応援していただ ける賛助会員の方を募集しています。会員には個人、法人の2種類があります。

ニューズレター

1998年4月1日付けで、アジア太平洋センターの専 務理事に就任いたしました。これまで2年間、福岡市 が設置するアジア美術館の建設事業(1999年3月開 館予定)に携わってまいりました。引き続きアジアの 学術文化にかかわる業務に従事できますことを、う れしく思っております。今後とも、当センターがこれ までに蓄積してきた国際的な学術研究交流の実績 を十分に生かし、アジア太平洋地域における相互理 解の促進と発展のため、最善の努力をする所存でご ざいます。何とぞご支援ご指導を賜りますようお願 い申し上げます。

アジア太平洋センター ワークショップ 参加者募集

◎テ ー マ:「金大中政権による改革のゆくえ」

◎講  師:崔 章 集 氏

(韓国・高麗大学政治外交学科教授/

大統領諮問政策企画委員会委員長)

◎コーディネーター:石川 捷治(九州大学法学部長・教授)

◎会  場:アクロス福岡大会議室  

◎参 加 費:無料

◎日   時:1998年8月28日(金)13:30〜16:00 尾 上 司

(おのえ つかさ)

新専務理事就任

今回新たにご加入いただいた会員の皆様をご紹介いたします。ご加入誠にありがとうございます。

法人会員 有限会社ジーコム  合資会社通訳本舗 個人会員 岩隈 正光   甲斐 勝二   橋本  卓  藤本  進   水崎 利政  (五十音順・敬称略)

ワークショップや賛助会員など事業についてのお申し込み・お問い合わせは当センターへご連絡下さい!!

財団法人アジア太平洋センター 〒814-0001 福岡市早良区百道浜二丁目3-26 福岡タワーセンタービル内 Tel: 092-852-1155   Fax: 092-845-3330  

【9:30〜17:30 土曜、日曜、祝日は休みです】

参照

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