SDGsが変える「消費」
株式会社 大和総研
調査本部 河口真理子
2017年1月25日
ESG Research
資料3 河口委員提出資料Copyright © 2017 Daiwa Institute of Research Ltd. All rights reserved.
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そのまえに
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地球
人間社会
経済
本当は、こうなのに
地球
経済
グローバル経済人の頭の中はこうでは?
気候変動、生物多様性の喪失:危機をもたらしたのは、私たちの間違った認識
「経済
>
地球」という間違った認識が、私たちの生存環境(地球環境)を蝕んでいる。
共同体社会→産業革命による近代都市化・グローバル化となるプロセスで 人々
の頭の中は「経済
>
地球」という認識に気が付いたら反転。
SDGsは地球の循環に生かされている人間社会を再発見する格好のツール
地域はその循環の見える化の恰好の舞台
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地球環境と人間の経済は比較できる問題か?
地球の寿命
45.5億年前
1年(に換算)
巨大隕石の衝突
(生
物種の7割が死滅)
6500万年前
5日と4時間前
人類の誕生
440万年前
8時間半前
農耕の始まり
1万年前
69秒前
産業革命
200年前
1.5秒前
地球の半径
人間の生活圏
(対流圏)
植物が生育できる
土壌の厚さ
6378km
15km
18cm
地球 vs 人間
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共同体社会→近代経済のプロセス これからの地域創生のヒント
土地や自
然と暮らし
の営みが
分断
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5
その結果
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我々は現在、地球の生物生産力の1.6倍の資源を消費してしまっている。
2016年(15年)は8月8日(13日)に、地球今年生産する資源量を私たちは使い切ってしまった。
• 出所)UNEP ‘Global Material Flows and Resource Productivity’, WWF「生きている地球レポート2016要約版(仮訳)」
限りある地球資源:地球の環境容量を越える人間活動
地球の生物学的生産力 vs 人間による資源消費量
(単位:地球1コの生産量)
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限りある地球資源:食いつくしながら、広がる貧富の差
全ての企業(BtoB、BtoC)と消費者がかかわる課題
1970年
→
2010年
人口
37億人
→
69億人
1.86倍
(年率平均1.6%)
GDP
15.4兆㌦
→
51.7兆㌦
3.35倍
(年率平均3.1%)
2005年基準資源消費量 220億トン
→
700億トン 3.2倍
(バイオマス資源189億t,化石燃料133億t,金属70億t,非金属鉱物308億t)
’(1人当たり) 6.4トン
→
10.1トン
1.6倍
(先進国 25t vs 最貧国0.1t)
出所)国連環境計画(UNEP)‘Global Material Flows and Resource Productivity’
世界の森林面積
1990年 4128百万ha
→ 2015年:3999百万ha - 3.1%
(1人当たり)
0.8ha
→
0.6ha
- 25%
出所)FAO ‘Global Forest Resources Assessment 2015
アマゾン熱帯雨林はすでに2割が破壊され、このままだと南部東部アマゾンがサバ
ンナ化する可能性も。アマゾンの森林破壊は米国シエラネバダ山脈の降雪を5割
減少させる懸念がある。
米国Scientific American誌、”Amazon Deforestation Takes a Turn for the Worse1970年から2012年の間に、代表的な脊椎動物種の個体数は、58%減少!
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そして炭素濃度は上昇の一途
出所)平成
28
年
10
月
27
日(木)国立研究開発法人 国立環境研究所
(NIES)
プレスリリース
「季節変動を取り除いた全大気平均二酸化炭素濃度が初めて
400 ppm
を超えました!」
二酸化炭素の大気中平均濃度推移:2016年に400ppm超える
•
2016
年の世界の平均気温は1891年以降、日本の平均気温は1898年以降、で最も高くなっ
た模様。
•
世界の平均気温は
100
年あたり平均
0.72
℃、日本は
100
年あたり
1.19
℃上昇している
(
2016.12.21
気象庁報道発表)
•
•
2100
年の気温上昇を産業革命以前(
280ppm
)から2℃未満に抑える条件:
450
ppm
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~SDGs~
「地球>経済」に戻す
新たなパラダイム
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SDGs(Sustainable Development Goals 持続可能な開発のための2030アジェンダ)
2015年 9月25日 国連サミットで全会一致で採択された国際社会の行動計画。
• 「開発」というと途上国のイメージがあるが、SDGsは先進国・途上国すべてがターゲット。
• 「誰一人取り残さない」をキーワードに持続可能で貧困の無い社会への変革を目指すもの。
• 2030年までに達成すべき包摂的な17のゴールと169のターゲットを設定。
国連は毎年閣僚級によるフォローアップ会議を毎年開催。各国は「SDGs進捗年次報告」を作成。
4年に1度は総会議長国主催のフォーラムを開催。進捗をチェック。
国連では、進捗年次報告に使用するモニタリングすべき「グローバル指標」を策定する。
環境と社会の課題がほぼ全部網羅=統合的、相互に複合的で、途上国・先進国双方に現在の
グローバル経済・社会システムの根本的な変革を求める。
・・・ 「開発」のように一部のセクターだけが行うのではなく、政府・企業・金融・消費者・市民セクタ
ーすべてがかかわらなければならない。
SDGs 地球の環境の持続可能性+人間社会の持続可能性+貧困撲滅 (だれも残さない)
= 環境側面(持続可能なエネルギー、気候変動、海洋資源保全、陸系生態系の保護など)
+ 経済側面(持続可能な経済成長、ディーセント・ワーク、 レジリエントなインフラ、イノベーション)
+ 統合(不平等の是正、持続可能な都市、 持続可能な生産消費形態)
出所) CSOネットワークウェブサイト
http://www.csonj.org/mdgsnews/owg-sdgs-japanese-translation より大和総研作成Copyright © 2017 Daiwa Institute of Research Ltd. All rights reserved.
持続可能な開発の
3
つの側面
•
持続可能な開発は、将来の世代がそのニーズを充足する能力を損なわず
に、現世代のニーズを充足する開発と定義
•
持続可能な開発を達成するためには、経済成長、社会的包摂、環境保護
という
3
つの主要素を調和させることが不可欠
国際連合広報局
11
SDGs 3つの側面
出所)http://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/「SDGsを広めたい・教えたい方のための『虎の巻』」Copyright © 2017 Daiwa Institute of Research Ltd. All rights reserved.
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SDGs 17の目標(ターゲット)
• 目標 1. あらゆる場所のあらゆる形態の
貧困
を終わらせる
• 目標 2.
飢餓を終わらせ
、食糧安全保障および栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する
• 目標 3. あらゆる年齢のすべての人々の
健康的な生活
を確保し、福祉を促進する
• 目標 4 . すべての人々への包括的かつ公平な
質の高い教育
を提供し、生涯学習の機会を促進する
• 目標 5
. ジェンダー平等
を達成し、すべての女性および女子のエンパワーメントを行う
• 目標 6. すべての人々の
水と衛生の利用可能性
と持続可能な管理を確保する
• 目標 7. すべての人々の、安価かつ信頼できる
持続可能な現代的エネルギー
へのアクセスを確保する
• 目標 8 . 包括的かつ持続可能な経済成長、
およびすべての人々の完全かつ生産的な雇用と
ディーセント・ワーク(適切な
雇用)
を促進する
• 目標 9. レジリエントなインフラ構築
、包括的かつ持続可能な
産業化の促進
、および
イノベーションの拡大を図る
• 目標 10. 各国内および各国間の不平等を是正する
• 目標 11. 包括的で安全かつレジリエントで持続可能な都市および人間居住を実現する
• 目標 12. 持続可能な生産消費形態
を確保する
• 目標 13. 気候変動
およびその影響を軽減するための緊急対策を講じる*
*国連気候変動枠組条約(UNFCCC)が、気候変動への世界的対応について交渉を行う一義的な国際的、政府間対話の
場であると認識している。
• 目標 14. 持続可能な開発のために
海洋資源
を保全し、持続的に利用する
• 目標 15.
陸域生態系の保護・回復・持続可能な利用の推進
、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、ならびに土地の
劣化の阻止・防止および生物多様性の損失の阻止を促進する
• 目標 16. 持続可能な開発のための
平和で包括的な社会
の促進、すべての人々への司法へのアクセス提供、およびあらゆ
るレベルにおいて効果的で説明責任のある包括的な制度の構築を図る
• 目標 17. 持続可能な開発のための実施手段の強化し、
グローバル・パートナーシップ
を活性化する
出所)CSOネットワークウェブサイト http://www.csonj.org/mdgsnews/owg-sdgs-japanese-translation、赤字は筆者13
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2030アジェンダ 前文
• このアジェンダは、人間、地球、及び繁栄のための行動計画である。これはまた、より大きな自
由における普遍的な平和の強化を追求するものである。我々は、極端な貧困を含む、あらゆる
形態と側面の貧困を撲滅することが最大の地球課題の課題であり、持続可能な開発のための
不可欠な必要条件であると認識する。
• すべての国及びすべてのステークホルダーは、協同的なパートナーシップの下、この計画を実行
する。我々は、人類を貧困の恐怖及び欠乏の専制から解き放ち、地球を癒し安全にすることを
決意している。我々は、世界を持続的かつ強靱(レジリエント)な道筋に移行させるために緊急
に必要な、大胆かつ変革的な手段をとることに決意している。我々はこの協働の旅路に乗り出
すにあたり、誰一人取り残さないことを誓う。
• 今日我々が発表する17の持続可能な開発のための目標(SDGs)と、169のターゲットは、この
新しく普遍的なアジェンダの規模と野心を示している。…(中略)・・・これらは、すべての人々の
人権を実現し、ジェンダーの平等とすべての女性と女児の能力強化を達成することを目指す。
• (中略)・・これらの目標及びターゲットは人類及び地球にとり極めて重要な分野で、向こう15
年間にわたり、行動を促進するものになろう。
(出所) 「2015年9月25日第70回国連総会で採択、国連文書A/70/L.1を基に外務省で作成)」 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sdgs/entakukaigi_dai1/siryou2-2.pdfCopyright © 2017 Daiwa Institute of Research Ltd. All rights reserved.
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SDGs
ゴール12
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開発途上国の開発状況や能力を勘案しつつ、持続可能な消費と生産に関す
る10年計画枠組み(10YFP)を実施し、先進国主導の下、すべての国々が対
策を講じる。
【農
2030年までに天然資源の持続可能な管理及び効率的な利用を達成する。
→水産資源・森林資源・パーム油のサステナビリティが焦点に
2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃
棄を半減させ、収穫後損失などの
生産・サプライチェーンにおける食品ロスを
減少させる。
2020年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通
じ、環境上適正な化学物質やすべての廃棄物の管理を実現し、人の健康や
環境への悪影響を最小化するため、化学物質や廃棄物の大気、水、土壌へ
の放出を大幅に削減する。
2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄
物の発生を大幅に削減する。→
サーキュラーエコノミー、シェアエコノミーの
推進
ゴール12 持続可能な生産と消費の ターゲット
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特に大企業や多国籍企業などの企業に対し、持続可能な取り組みを導入し、
持続可能性に関する情報を定期報告に盛り込むよう奨励する。
国内の政策や優先事項に従って持続可能な公共調達の慣行を促進する。
2030
年までに、
人々があらゆる場所において、持続可能な開発及び自然と
調和したライフスタイルに関する情報と意識を持つようにする。
開発途上国に対し、より持続可能な消費・生産形態の促進のための科学的・
技術的能力の強化を支援する。
雇用創出、地方の文化振興・産品販促につながる持続可能な観光業に対し
て持続可能な開発がもたらす影響を測定する手法を開発・導入する。
開発途上国の特別なニーズや状況を十分考慮し、貧困層やコミュニティを保
護する形で開発に関する悪影響を最小限に留めつつ、税制改正や、有害な
補助金が存在する場合はその環境への影響を考慮してその段階的廃止な
どを通じ、各国の状況に応じて、市場のひずみを除去することで、浪費的な
消費を奨励する、化石燃料に対する非効率な補助金を合理化する。
出所) 国連文書A/70/L.1を基に外務省で作成「 我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」より大和総研作成(赤字は筆者)Copyright © 2017 Daiwa Institute of Research Ltd. All rights reserved.
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バリューチェーンとSDGs
出所) 伊藤園 常務執行役員 笹谷秀光 大和証券講演資料 2016.10.6‘経営戦略としてのCSR/CSV/ESGとは フォーチュン誌「世界を変える50企業」で18位の伊藤園’
先進事例-1)伊藤園
米国ビジネス誌「フォーチュン」2016年9月1日号の特集「世界を変える企業50選」50 Companies That Are
Changing The World)」で、伊藤園は日本企業最高の18位に選定(パナソニックが39位)。「これは事業を通じ
て社会課題の解決に寄与する企業」を世界から選定したもの。
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先行事例-2)
不二製油
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