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国内線旅客事業 座席キロ 旅客キロ座席利用率 ( 億キロ /%) 当期業績ポイント... 6,309 億円 ( 9.8%) 旅客数... 3,989 万人 ( 6.7%) 座席キロ 億座席キロ ( 3.6%) ユニットレベニュー 円 ( 0.8 円 ) イールド...17

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2006 2007 2008 2009 13,016 12,295 2006 2007 2008 741 797 2009 779 47 11,326 12,487 6.5 6.4 6.0 0.4 2010 10,878 2010(575)

航空運送事業

 当期は、世界的な景気低迷の影響が続く中で、ビ

ジネス旅客需要や物流の動きが低迷するなど、旅客

事業・貨物事業ともに上半期の需要は低調であり、

下半期以降の需要回復も想定より遅れました。国内

線旅客事業では、需要は第4四半期からは回復傾向

が見られたものの、年間を通じて弱含みで推移し、

当期の旅客数は前期を下回りました。国際線旅客事

業では、下半期以降、本格的な需要の回復傾向が見

られたことから、当期の旅客数は前期を上回りまし

た。貨物郵便事業については、国内線貨物の輸送重

量は前期を下回りましたが、国際線貨物は10月から

稼働した沖縄貨物ハブのネットワーク効果も含め

て、中国・アジア域内の旺盛な需要を取り込み、前期

を上回る輸送重量となりました。

 しかしながら、旅客・貨物ともに、競争激化やデフ

レの影響から単価が下落し、収入は前期を大きく下

回りました。

 以上の結果、当期の航空運送事業の売上高は前

期比11.5%減の1兆878億円となりました。営業損

益については、需要の低迷に応じた生産体制の調

整や徹底したコスト削減に努めたものの、575億円

の損失(前期は営業利益47億円)となりました。

 2011年3月期においては、羽田・成田両空港の発

着枠拡大に伴い、国際線を中心に事業規模を拡張

させ、旅客事業・貨物事業ともに増収を計画してい

ます。需要の本格的な回復については、依然として

楽観視できる状況ではないことから、引き続き需給

適合を推し進めるとともにコスト構造改革を推進

し、収益性の改善に努めていきます。

売上高 (億円)

事業概況と今後の展開

当期業績のポイント

売上高... 1兆878億円 (–11.5%)

営業費用 ...1兆1,454億円 (–6.5%)

営業損失 ...575億円 (—)

当セグメントの売上高は、総売上高(内部取引消去前)の78.1%を占めています。 営業利益 / 営業利益率 (億円 /%) 24 全日本空輸株式会社 アニュアルレポート 2010

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当期業績ポイント

売上高 ... 6,309億円(–9.8%) 旅客数 ... 3,989万人(–6.7%) 座席キロ ... 571億座席キロ(–3.6%) ユニットレベニュー ...11.0円(–0.8円) イールド ...17.8円(–0.8円) 旅客単価 ...15,816円(–3.3%) 2010年3月期の概況

需要の減退に対して、ネットワークを再構築し、

需給適合を強化

 国内線については、前期から続く景気後退を背景とするビジ ネス需要の減退に加え、2009年5月以降流行し始めた新型イン フルエンザの影響により、企業での出張抑制や旅行のキャンセ ルなどが発生しました。その結果、第1四半期には旅客数が前年 同期比で10%以上減少するなど需要は大きく落ち込み、その後 も前年同期の旅客数を下回る状況が続きました。第4四半期に 入り需要の回復が進み、2月以降の旅客数は前年同期を上回る 水準にまで改善してきたものの、年間を通じて航空需要は低調 に推移しました。  このような状況を踏まえ、国内線ネットワークについては路線 ごとの需要動向に対応したきめ細かい需給調整を行い、提供 座席キロの適正化を進めました。2009年6月から静岡-札幌 線・沖縄線を新規開設したほか、11月より羽田-広島線、名古 屋-沖縄線、12月より伊丹-福岡線・高知線・松山線を増便する など、需要が見込める路線については増便を行いました。その 一方で、搭乗実績が低迷する路線の休止・減便、需要基調に応 じた運航機材の小型化や予約動向に即した柔軟な機材変更を 迅速に行い、引き続き需給適合の強化に努めた結果、提供座席 キロを前期に比べて3.6%削減しました。  同時に、アイベックスエアラインズ(株)、スカイネットアジア航 空(株)、北海道国際航空(株)とのコードシェアを拡大したほか、 11月よりオリエンタルエアブリッジ(株)と新規にコードシェアを 開始し、(株)スターフライヤーを加えた国内提携5社との間で運 航の効率化を進めつつ、ネットワーク競争力を維持しました。  こうした取り組みに注力したものの、需要減退の影響は大き く、通期の座席利用率は62.0%にとどまりました(前期の座席利 用率は63.5%)。

需要低迷の影響から旅客数、

単価ともに前年を下回る

 需要が低迷する中、旅客数獲得に向けた運賃競争力の強 化のため、「スーパー旅割」や「シニア空割」の新規設定、「特 定便乗継割引」や「乗継旅割」の拡充などを実施しました。 ◆ 座席キロ・旅客キロと座席利用率前期比推移 ◆ ユニットレベニューとイールド 10 15 20 17.3 17.9 105 85 4 2009年 5 (%) (%) (千人) (%) (¥) 6 7 8 9 10 11 12 1 2010年 2 3 90 95 100 110 0.0 -9.0 -6.0 -3.0 6.0 3.0 5 18.6 11.8 17.8 11.0 18.5 11.2 11.6 11.8 ◆ 四半期別ビジネスクラス旅客数とイールド推移 0 60 90 120 150 第1 四半期 四半期第2 四半期第3 四半期第4 2009年3月期 第1 四半期 四半期第2 四半期第3 四半期第4 2010年3月期 第1 四半期 四半期第2 四半期第3 四半期第4 2009年3月期 第1 四半期 四半期第2 四半期第3 四半期第4 2010年3月期 30 70 90 100 110 120 80 旅客キロ前期比(左軸) 座席キロ前期比(左軸) ユニットレベニュー イールド 座席利用率前期差(右軸) イールド(2009年3月期第1四半期=100)(右軸) 旅客数(左軸) (¥) (¥) ◆ 四半期別国際線貨物単価とユニットレベニュー推移 0 20.0 15.0 10.0 5.0 25.0 30.0 35.0 0 100 150 200 250 50 単価(左軸) ユニットレベニュー(右軸) ◆ ユニットレベニューとイールド 10 15 20 12.2 13.8 (¥) 5 15.0 10.4 10.6 8.0 14.6 9.0 10.5 11.0 ユニットレベニュー イールド (月) ◆ 座席キロ・旅客キロと座席利用率前期比推移 ◆ ユニットレベニューとイールド 0 10 15 20 2006 2007 2008 2009 2010 17.3 17.9 105 85 4 2009年5 (%) (%) (千人) (%) (¥) 6 7 8 9 10 11 12 1 2010年2 3 90 95 100 110 0.0 -9.0 -6.0 -3.0 6.0 3.0 5 18.6 11.8 17.8 11.0 18.5 11.2 11.6 11.8 ◆ 四半期別ビジネスクラス旅客数とイールド推移 0 60 90 120 150 第1 四半期 四半期第2 四半期第3 四半期第4 2009年3月期 第1 四半期 四半期第2 四半期第3 四半期第4 2010年3月期 第1 四半期 四半期第2 四半期第3 四半期第4 2009年3月期 第1 四半期 四半期第2 四半期第3 四半期第4 2010年3月期 30 70 90 100 110 120 80 旅客キロ前期比(左軸) 座席キロ前期比(左軸) ユニットレベニュー イールド 座席利用率前期差(右軸) イールド(2009年3月期第1四半期=100)(右軸) 旅客数(左軸) (¥) (¥) ◆ 四半期別国際線貨物単価とユニットレベニュー推移 0 20.0 15.0 10.0 5.0 25.0 30.0 35.0 0 100 150 200 250 50 単価(左軸) ユニットレベニュー(右軸) ◆ ユニットレベニューとイールド 0 10 15 20 2006 2007 2008 2009 2010 12.2 13.8 (¥) 5 15.0 10.4 10.6 8.0 14.6 9.0 10.5 11.0 ユニットレベニュー イールド (月)

国内線旅客事業

7,395 2006 2007 2008 2009 2006 2007 2008 2009 2006 2007 2008 2009 2006 2007 2008 2009 2006 2007 2008 2009 2006 2007 2008 2009 2006 2007 2008 2009 2006 2007 2008 2009 6,993 6,850 7,260 17.3 17.9 18.5 11.2 11.6 11.8 18.6 11.8 2010 XX XX 627 399 592 375 2010 571 353 624 406 610 397 3,115 2,910 2,292 2,784 12.2 13.8 14.6 9.0 10.5 11.0 15.0 10.4 2010 XX XX 283 213 279 193 2010 267 202 266 201 253 188 1,143 1,097 2010 2010 2010 6,309 2,141 943 967 1,051 795 104 829 56 2010 881 53 735 106 689 102 65.1 65.0 63.7 74.1 75.7 75.3 63.5 62.0 69.4 75.7 ■ 座席キロ ■ 旅客キロ 座席利用率 (億キロ/%) 売上高 (億円) 全日本空輸株式会社 アニュアルレポート 2010 25

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ビジネス需要の低迷が続く一方、プレジャー需要をターゲット に、便ごとの集客状況に応じた柔軟な運賃設定によって積極 的な需要喚起対策を行いました。また、旅行需要を喚起すべ く、地域と連携した観光振興キャンペーンや季節に応じたプ ロモーションを展開しました。  また、提携クレジットカードのラインアップの拡充により、 ANAマイレージクラブ会員の拡大に努めたほか、サービスメ ニューの中からお客様のご希望に応じて自由にお選びいただく 有料サービス「ANA My Choice」を新たに開始し、顧客の確保と 2011年3月期の取り組み

ネットワークの最適化を通じたきめ細やかな

需給適合の推進とマーケティングの強化により、

収益力の向上を目指す

 国内景気の持ち直しに応じて、当第4四半期から旅客需要 は回復し始めており、その傾向は今後も継続することが期待 されています。しかしながら、経済の回復スピードは緩やか で、当面の間はデフレ状況は続くとの見通しもあります。ま た、羽田空港発着枠増枠の優先配分を受ける新規航空会社 をはじめとする競合他社や、新幹線網の整備など利便性が 向上する地上交通輸送機関との競争が熾烈化することが想 定されます。  こうした状況に対し、引き続ききめ細かな需給適合を前提に 最適なネットワークの構築を進め、競争力の維持・向上に努め ます。羽田空港の国際線拡充による新たな国内接続需要を獲 得していくことに加え、2010年10月からは羽田-徳島線を再開 するなど、収益性の高い羽田発着路線へ、より生産資源を集中 させていく予定です。また、2010年7月には北海道内発着路線 を新千歳空港に集約し、本州各地との乗継需要の取り込みを 図るなど、収益性を確保しながら、地方路線の最適化にも取り サービスの品質を向上させることを通じて需要の創出を目指し ました。  しかし、当期の国内線旅客数は、需要回復に想定以上の時 間を要した結果、前期比6.7%減の3,989万人となりました。と りわけビジネス需要の低迷が単価の下落を招いたことから、 旅客単価についても前期比3.3%減となりました。  以上の結果、当期の収入は前期比9.8%減の6,309億円とな りました。 組みます。  営業面においては、ネットワーク収入の最大化を目指し 「乗継特割」の導入をはじめとする乗継運賃の整備・拡充を 行い、潜在需要の喚起に努めるとともに、Web販売チャネル をはじめとする販売体制の強化を推し進め、ビジネスからプ レジャーまであらゆる需要の取り込みを図ります。また、当期 から導入した「ANA My Choice」についても、2010年4月か ら大幅に内容を拡充しており、多様なサービスの刷新を本格 展開していきます。 新しい有料サービス「ANA My Choice」は、空港ラウンジを時間帯限定で利用 できるほか、プレミアムクラスの食事を普通席でもお求めいただけるなど、 多様な地上・機内サービスを取り揃えています 新規開設 2009年6月 静岡-札幌・沖縄 増便 2009年5月 羽田-沖縄 2009年11月 羽田-広島、名古屋-沖縄 2009年12月 伊丹-福岡・高知・松山 2010年2-3月 週末・週初めの深夜・早朝時間帯に羽田-関西を臨時増便 減便 2009年11月 羽田-札幌・沖縄、福岡-福江、仙台・関西-福岡 休止 2009年10月 大島-八丈島 2009年11月 関西-松山・高知・鹿児島、宮崎・熊本-沖縄、札幌-福島・富山・小松 コードシェア 2009年11月 オリエンタルエアブリッジとのコードシェア開始(長崎-壱岐・福江・対馬・鹿児島、 福江 -福岡の同社運航便対象) スカイネットアジア航空とのコードシェア路線を拡大(宮崎-沖縄、熊本-沖縄) エア・ドゥ(富山・小松・福島-千歳)、IBEXエアラインズ(仙台-福岡) ◆ 国内線ネットワーク変更一覧 26 全日本空輸株式会社 アニュアルレポート 2010

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7,395 2006 2007 2008 2009 2006 2007 2008 2009 2006 2007 2008 2009 2006 2007 2008 2009 2006 2007 2008 2009 2006 2007 2008 2009 2006 2007 2008 2009 2006 2007 2008 2009 6,993 6,850 7,260 17.3 17.9 18.5 11.2 11.6 11.8 18.6 11.8 2010 XX XX 627 399 592 375 2010 571 353 624 406 610 397 3,115 2,910 2,292 2,784 12.2 13.8 14.6 9.0 10.5 11.0 15.0 10.4 2010 XX XX 283 213 279 193 2010 267 202 266 201 253 188 1,143 1,097 2010 2010 2010 6,309 2,141 943 967 1,051 795 104 829 56 2010 881 53 735 106 689 102 65.1 65.0 63.7 74.1 75.7 75.3 63.5 62.0 69.4 75.7

当期業績ポイント

売上高 ...2,141億円(–26.4%) 旅客数 ...466万人(+5.3%) 座席キロ ... 267億座席キロ(–4.2%) ユニットレベニュー ...8.0円(–2.4円) イールド ...10.6円(–4.4円) 旅客単価 ... 45,883円(–30.1%) 2010年3月期の概況

需給適合を迅速に進め、利用率は大きく改善

 世界的な景気後退や新型インフルエンザの影響が弱まり始 めた2009年8月以降、国際線の旅客数は、プレジャー需要の回 復により前年同月の実績を上回り始め、第4四半期からはビジネ ス需要の改善も加わり、需要の回復がようやく本格化しました。  こうした状況を踏まえ、当期は需要動向に迅速に対応した ネットワーク構築を進めました。上半期は、5月から関西-ソウ ル(金浦)線(2010年3月末に休止)を新規開設した一方、7月よ り成田-広州線の減便などを実施しました。需要回復傾向が 明らかになった下半期には、10月より羽田-北京チャーター 便の就航や、期間運休していた関西-大連線の再開などを行 いました。また、運航機材についても、需要動向に応じて機動 的な見直しを進め、すべての欧米路線についてボーイング 747-400型機からボーイング777-300ER型機への入れ替えを 完了し、一部の中国路線でもボーイング767-300ER型機から ボーイング737-700型機へのダウンサイジングを実施しまし た。その一方で、高需要期に限定して成田-パリ線・ワシントン 線・ホノルル線の機材を大型化するなど、需給適合による収益 性の改善に努めました。こうした取り組みにより、座席利用率 は75.7%と、前期の69.4%から大きく改善しました。

積極的な需要喚起策により旅客数は

増加した一方、ビジネス需要の回復の遅れなど

により単価は低迷

 営業面については、高需要期にチャーター便や臨時便を 設定したほか、運賃面では、価格競争力の高い「スーパービ ジ割28」「スーパーエコ割」を継続設定したほか、若年層向け のプレジャー需要喚起を目的とした新運賃「エコ割ユース」 ◆ 座席キロ・旅客キロと座席利用率前期比推移 ◆ ユニットレベニューとイールド 0 10 15 20 2006 2007 2008 2009 2010 17.3 17.9 105 85 4 2009年5 (%) (%) (千人) (%) (¥) 6 7 8 9 10 11 12 1 2010年2 3 90 95 100 110 0.0 -9.0 -6.0 -3.0 6.0 3.0 5 18.6 11.8 17.8 11.0 18.5 11.2 11.6 11.8 ◆ 四半期別ビジネスクラス旅客数とイールド推移 0 60 90 120 150 第1 四半期 四半期第2 四半期第3 四半期第4 2009年3月期 第1 四半期 四半期第2 四半期第3 四半期第4 2010年3月期 第1 四半期 四半期第2 四半期第3 四半期第4 2009年3月期 第1 四半期 四半期第2 四半期第3 四半期第4 2010年3月期 30 70 90 100 110 120 80 旅客キロ前期比(左軸) 座席キロ前期比(左軸) ユニットレベニュー イールド 座席利用率前期差(右軸) イールド(2009年3月期第1四半期=100)(右軸) 旅客数(左軸) (¥) (¥) ◆ 四半期別国際線貨物単価とユニットレベニュー推移 0 20.0 15.0 10.0 5.0 25.0 30.0 35.0 0 100 150 200 250 50 単価(左軸) ユニットレベニュー(右軸) ◆ ユニットレベニューとイールド 0 10 15 20 2006 2007 2008 2009 2010 12.2 13.8 (¥) 5 15.0 10.4 10.6 8.0 14.6 9.0 10.5 11.0 ユニットレベニュー イールド (月) 売上高 (億円) ■ 座席キロ ■ 旅客キロ 座席利用率 (億キロ/%) の導入、ビジネスクラスの需要喚起を狙った「ビジ割14」の新 規設定などに取り組みました。また2009年7月からの中国人 観光ビザの発給緩和を踏まえて、訪日促進キャンペーンを実 施したほか、12月からは新たな有料サービス「A N A M y Choice」を開始し、お客様の幅広いサービスニーズに応えま した。こうした需要喚起策が奏功し、当期の国際線旅客数は

国際線旅客事業

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2011年3月期の取り組み

首都圏デュアルハブ戦略の推進により、

収入の拡大を目指す

 2010年3月末の成田空港、10月末の羽田空港における発 着枠の増加により、国際線については事業拡大のチャンスが 到来しており、両空港の特性を最大限に生かした「首都圏 デュアルハブ戦略」を推進します。  路線ネットワーク※については、2010年3月末より成田-瀋 陽線・ホーチミン線を増便して両路線をデイリー運航化して おり、中国・アジア方面と北米路線の接続利便性の向上を図り ます。7月からは成田-ミュンヘン線を新規開設しており、ルフ トハンザドイツ航空とのアライアンス効果を活用して、南欧・ 東欧への接続需要の取り込みを強化しています。10月末から は、羽田-台北(松山)線を新規開設するほか、羽田-ソウル (金浦)線・北京線・上海(虹橋)線を増便します。成田空港の運 用時間外となる深夜早朝時間帯(23:00〜6:00)については、 羽田空港発着の中長距離路線として羽田-ロサンゼルス線・ ホノルル線・シンガポール線・バンコク線を開設し、昼間時間 帯の成田発着需要とは別の首都圏需要および日本国内から の接続需要の取り込みを強化します。また事業拡張の一方 で、需要環境の動向にも柔軟に対応し、必要に応じて路線の見 直し、運航機材の最適化を継続的に進めていきます。  営業面では、ネットワークの拡大に伴い需要のキャッチ メントエリアが広がることから、グローバルな視点でのマー ケティングの強化を進めます。また、新たなプロダクト&サー ビスコンセプトとして「Inspiration of Japan」を導入してお り、サービス品質の向上、競争力強化を図っていきます。 なお、ユナイテッド航空およびコンチネンタル航空と共同で、 米国運輸省ならびに日本の国土交通省に対して申請中のATI (Anti Trust Immunity:独占禁止法適用除外)の認可を受け

次第、3社共同の路線•ダイヤ計画、収入管理、販売戦略の事 業体制を早期に構築し、包括的な提携効果の増大を図って いきます。 ※ これらの路線計画は、関係当局の認可を前提としています。また、羽田 発着中国路線展開については、日中航空協議における合意を前提とし ています。 前期比5.3%増の466万人となりました。  当期の旅客単価は、ビジネスクラスの利用減少やマーケッ トの競争激化に加え、積極的な需要喚起策を図ったものの、 前期比30.1%減と大きく落ち込みました。  燃油特別付加運賃は7月に一旦廃止しましたが、航空燃料 市場価格の再上昇を踏まえて10月から再設定しました。当期 の収受額は、値下げや一時的な廃止によって前期よりも減少 しました。  その結果、当期の収入は、前期比26.4%減の2,141億円と なりました。 旅客キロ 32.4 座席キロ 31.7 22.9 20.9 20.9 20.3 19.5 22.8 4.3 4.3 100 80 60 40 20 0 北米 29.4 欧州 22.0 アジア 19.6 中国 25.9 3.0 リゾート リゾート 中国 欧州 北米 アジア Revenue Passenger Kilometers 32.4 Seat Kilometers 31.7 22.9 20.9 20.9 20.3 19.5 22.8 4.3 4.3 100 80 60 40 20 0 North America 29.4 Europe 22.0 China 25.9 3.0 Resorts Resorts China Europe North America Asia (excluding China) Asia (excluding China) 19.6 旅客キロ 32.4 座席キロ 31.7 22.9 20.9 20.9 20.3 19.5 22.8 4.3 4.3 100 80 60 40 20 0 北米 29.4 欧州 22.0 アジア 19.6 中国 25.9 3.0 リゾート リゾート 中国 欧州 北米 アジア Revenue Passenger Kilometers 32.4 Seat Kilometers 31.7 22.9 20.9 20.9 20.3 19.5 22.8 4.3 4.3 100 80 60 40 20 0 North America 29.4 Europe 22.0 China 25.9 3.0 Resorts Resorts China Europe North America Asia (excluding China) Asia (excluding China) 19.6 ◆ 方面別旅客収入構成比 (2010年3月期) (%) ◆ 方面別座席キロ、旅客キロ構成比 (2010年3月期) (%) 2010年4月から開始したサービスコンセプト「Inspiration of Japan」は、フルフ ラットのビジネスクラスシート導入(ニューヨーク線およびフランクフルト線。 他路線にも順次導入予定)をはじめ、全クラスで座席の快適性を大幅に向上 させたほか、機内食も月替わりで提供するなど、これまでにない新しいサービ スに挑戦しています。 28 全日本空輸株式会社 アニュアルレポート 2010

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7,395 2006 2007 2008 2009 2006 2007 2008 2009 2006 2007 2008 2009 2006 2007 2008 2009 2006 2007 2008 2009 2006 2007 2008 2009 2006 2007 2008 2009 2006 2007 2008 2009 6,993 6,850 7,260 17.3 17.9 18.5 11.2 11.6 11.8 18.6 11.8 2010 XX XX 627 399 592 375 2010 571 353 624 406 610 397 3,115 2,910 2,292 2,784 12.2 13.8 14.6 9.0 10.5 11.0 15.0 10.4 2010 XX XX 283 213 279 193 2010 267 202 266 201 253 188 1,143 1,097 2010 2010 2010 6,309 2,141 943 967 1,051 795 104 829 56 2010 881 53 735 106 689 102 65.1 65.0 63.7 74.1 75.7 75.3 63.5 62.0 69.4 75.7

当期業績ポイント

売上高 ... 943億円(–14.0%) 貨物輸送重量 ... 881千トン(+6.3%) 貨物収入 ... 875億円(–14.3%) 郵便輸送重量 ... 53千トン(–5.4%) 郵便収入 ... 68億円(–10.3%) 2010年3月期の概況

下半期に内際接続貨物が伸長するも、

国内線貨物は微減

 国内線貨物は、景気低迷に伴う機材小型化によって生産量 減となる中、一般混載貨物の需要は伸び悩みましたが、「ゆう パック」を含む宅配貨物需要は堅調に推移しました。通期で 国内需要が低調だった一方で、下半期には沖縄貨物ハブネッ トワークの開始により、中国・アジア方面の国際線への接続貨 物の需要が伸びました。以上の結果、当期の国内線貨物輸送 重量は前期比3.4%減の45万8千トンとなり、収入は前期比 3.8%減の318億円となりました。  また、国内線郵便輸送重量は前期比13.5%減の3万2千 トン、収入は前期比9.4%減の35億円と前期を下回りました。

アジア域内の需要の取り込みを図り、国際線貨物

の輸送重量は増加するも、単価低迷により減収

 国際線貨物については、2009年初頭には需要の低迷が底 を打って回復に転じており、9月以降の輸送重量は前年同期 を上回って推移しました。中国の内需刺激策を受け、液晶関 連部材や電子部品などの荷動きが回復した結果、中国・アジ ア路線における輸送重量が回復したほか、自動車部材を中 心に北米・欧州向けの輸送重量も回復しました。  こうした状況の下、ネットワークについては、低需要路線の 減便を行う一方で需要の高い成田発着路線の増便を図るな ど、中国・アジア方面における充実したネットワークを生かし て収支改善に努めました。また、高需要路線、高需要期に対応 した臨時便を設定することで、需要回復が著しい中国を中心 とした貨物需要の取り込みを図りました。  2009年10月末から「沖縄貨物ハブネットワーク」のオペ レーションを開始し、那覇空港を拠点として羽田・成田・関西 空港の国内3地点とソウル・上海・香港・台北・バンコクの海 外5地点を、中型フレイターによるハブ&スポーク方式で深 夜時間帯に接続運航しています。同ネットワークの稼働開始 に先立って、2009年8月には海外新聞普及(株)と(株)オール エクスプレスの両社を合併しました。顧客から顧客への一貫 輸送を提供するための地上輸送体制を整備した上で、航空 輸送エクスプレスを商品化し、アジア域内を移動する貨物需 要をターゲットにしたマーケティングを強化しました。  以上の結果、当期の国際線貨物輸送重量は前期比19.3% 増の42万2千トンと前期を上回りましたが、需要が低迷する 中での価格競争の激化や、燃油特別付加運賃の水準低下に 伴う単価下落の影響などにより、収入は、前期比19.3%減の ◆ 貨物収入と貨物輸送重量推移 売上高 (億円)

貨物郵便事業

■ 貨物輸送重量 ■ 郵便輸送重量 (千トン) 2010 2009 2008 実績 前期比 実績 前期比 実績 前期比 貨物収入 国内線 31,829 -3.8% 33,097 8.3% 30,566 -0.0% (百万円) 国際線 55,750 -19.3% 69,069 -4.3% 72,192 16.1% 合計 87,579 -14.3% 102,166 -0.6% 102,758 10.8% 貨物輸送 国内線 458,732 -3.4% 475,014 2.7% 462,569 1.0% 重量 国際線 422,449 19.3% 354,251 6.5% 332,507 19.8% (トン) 合計 881,181 6.3% 829,265 4.3% 795,076 8.1%

(7)

 その他の航空運送事業については、他航空会社の航空機 整備、旅客の搭乗受付や手荷物搭載などの地上支援業務の 受託、機内販売の増売などに努めました。また、当期よりエク スプレス事業を営む海外新聞普及(株)を連結子会社化した ことなどにより、その他の収入は前期比14.7%増の1,483億 円と前期を上回りました。 ◆ 座席キロ・旅客キロと座席利用率前期比推移 ◆ ユニットレベニューとイールド 0 10 15 20 2006 2007 2008 2009 2010 17.3 17.9 105 85 4 2009年5 (%) (%) (千人) (%) (¥) 6 7 8 9 10 11 12 1 2010年2 3 90 95 100 110 0.0 -9.0 -6.0 -3.0 6.0 3.0 5 18.6 11.8 17.8 11.0 18.5 11.2 11.6 11.8 ◆ 四半期別ビジネスクラス旅客数とイールド推移 0 60 90 120 150 第1 四半期 四半期第2 四半期第3 四半期第4 2009年3月期 第1 四半期 四半期第2 四半期第3 四半期第4 2010年3月期 第1 四半期 四半期第2 四半期第3 四半期第4 2009年3月期 第1 四半期 四半期第2 四半期第3 四半期第4 2010年3月期 30 70 90 100 110 120 80 旅客キロ前期比(左軸) 座席キロ前期比(左軸) ユニットレベニュー イールド 座席利用率前期差(右軸) イールド(2009年3月期第1四半期=100)(右軸) 旅客数(左軸) (¥) (¥) ◆ 四半期別国際線貨物単価とユニットレベニュー推移 0 20.0 15.0 10.0 5.0 25.0 30.0 35.0 0 100 150 200 250 50 単価(左軸) ユニットレベニュー(右軸) ◆ ユニットレベニューとイールド 0 10 15 20 2006 2007 2008 2009 2010 12.2 13.8 (¥) 5 15.0 10.4 10.6 8.0 14.6 9.0 10.5 11.0 ユニットレベニュー イールド (月)

当期業績ポイント

売上高 ...1,483億円(+14.7%)

その他事業

557億円となりました。また、国際線郵便輸送重量は前期比 9.6%増の2万トンと前期を上回りましたが、収入は前期比 11.2%減の32億円となりました。 2011年3月期の取り組み

沖縄貨物ハブネットワークの定着と

販売体制強化により事業採算性を改善

 世界経済の回復を牽引している中国・アジアを中心とした 国際線貨物は、中長期的な成長が見込める事業分野ととら えており、引き続き事業基盤を強化していきます。「沖縄貨物 ハブネットワーク」については、新造機と比較して機材コスト が安い旅客機改修機材を中心とした中型フレイター9機体 制の下で、さらなるオペレーションの強化・効率化に努め ます。また、市場ニーズと品質重視型の商品開発を進め、 Webや自社流通拡大による貨物営業チャネルの拡充を推進 します。さらに、旅客事業と同様にイールドコントロールにも 力点を置き、レベニューマネジメントシステム「C A R G O PROS」の導入により、最適なスペース管理を実施し、収入の 最大化を目指してマーケティング機能の強化を進めていき ます。 沖縄貨物ハブ 30 全日本空輸株式会社 アニュアルレポート 2010

(8)

 国内旅行では、景気の落ち込みや新型インフル

エンザの影響を受けて上半期は需要の低迷が続き

ました。こうした中、

「ANA夏の大作戦」の展開やオ

リジナルフリープラン「旅

たびさく

作」の検索機能強化など、

Web販売の強化に努めるとともに、下半期にはス

キー商品のラインアップ拡大などを図り需要喚起に

努めましたが、取扱人数は前期を下回りました。価

格競争の激化やデフレの影響から旅行単価は下落

し、国内旅行収入は前期を下回りました。

 海外旅行では、需要が落ち込む中、夏場および年

末年始の羽田-グアムチャーター商品やビジネスク

ラス利用商品の拡充など、積極的な販売強化に努

めたことにより、取扱人数は前期を上回りました。

 しかし、旅行者の低価格志向や近距離海外旅行

へのシフトなどに伴う旅行単価の下落により、海外

旅行収入は前期を下回りました。

 以上から、当期の旅行事業の売上高は前期比

11.5%減の1,669億円と前期を下回り、営業損失は

1,800万円(前期は営業損失6億円)となりました。

 2011年3月期については、景気動向の改善に伴う

旅行需要の回復も見込みつつ、今後ますます多様

化するお客様ニーズに応えるため、Web販売の強化

とお客様の属性に適した顧客化戦略を推進してい

きます。Web販売については、組み合わせ型商品

「旅作」や「WEBフリープラン」をはじめ、商品特性を

強化し競争力の向上を図ります。顧客化戦略におい

ては、ANAマイレージクラブ会員対象の「旅

たびたち

達」会員

の増加とリピーター化を推進し、収益性を向上して

いきます。

2,153 1,887 32 19 10 1,994 2,080 1.6 0.9 (6) 2006 2007 2008 2009 2006 2007 2008 2009 1,669 (0.1) 2010 2010 0.5

旅行事業

売上高 (億円)

当期業績のポイント

売上高... 1,669億円 (–11.5%)

営業費用 ... 1,669億円 (–11.8%)

営業損失 ...0.1億円 (—)

当セグメントの売上高は、総売上高(内部取引消去前)の12.0%を占めています。 営業利益 / 営業利益率 (億円 /%) 2,153 1,887 32 19 10 1,994 2,080 1.6 0.9 (6) 2006 2007 2008 2009 2006 2007 2008 2009 1,669 (0.1) 2010 2010 0.5

(9)

 商事・物販事業を行っている全日空商事(株)は、

航空旅客の減少に伴い、空港店舗を中心とした顧

客サービス事業分野が低迷したほか、航空機事業

および機械事業における取り扱いが減少したことな

どにより減収となりました。

 航空会社・旅行会社向けの国際線予約・発券シス

テムを提供している(株)インフィニ トラベル イン

フォメーションについては、新型インフルエンザ流

行による海外旅行の抑制やキャンセルなどの影響

を受けましたが、第2四半期までの燃油特別付加運

賃の値下げや一時的な廃止、円高基調を背景に、

アジア方面を中心に海外旅行需要が回復した結果、

国際線予約・発券システムの利用件数が増加し、増収

となりました。

 主にANAグループ企業のシステム開発や保守運

用を受託している全日空システム企画(株)は、ANA基

幹系ネットワークおよび通信制御システムの老朽化

対応、次期国内旅客系システムの検討などを実施し

ましたが、取り扱いの減少に伴い減収となりました。

 以上の結果、その他の事業の売上高は前期比

7.0%減の1,377億円、営業利益は前期比8.8%減の

30億円となりました。

 2011年3月期については、グループ経営ビジョン

の下でグループ全体の総合力を高めることを目的

に、既存事業における事業基盤の強化、費用構造改

革、外部取引の拡大による事業基盤の拡大を推進

し、収益性の向上を図ります。

2,153 1,887 32 19 10 1,994 2,080 1.6 0.9 (6) 2006 2007 2008 2009 2006 2007 2008 2009 1,669 (0.1) 2010 2010 0.5

その他の事業

売上高 (億円)

当期業績のポイント

売上高... 1,377億円 (–7.0%)

営業費用 ...1,347億円 (–7.0%)

営業利益 ... 30億円 (–8.8%)

当セグメントの売上高は、総売上高(内部取引消去前)の9.9%を占めています。 営業利益 / 営業利益率 (億円 /%) 33 2.3 1,989 1,482 67 56 51 1,909 1,968 3.6 2.9 2.6 2006 2007 2008 2009 1,377 2010 2006 2007 2008 2009 30 2.2 2010 32 全日本空輸株式会社

参照

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