2009 年度事業報告書
NPO 法人ボラナビ倶楽部
はじめに-2009 年度を振り返って... 1 □事業... 2 1. 紙媒体「ボラナビ」(森田・村上) ... 2 2. ボラナビ・カフェ(森田・村上・高山) ... 2 3. ホームページ運営(高山) ... 3 □企画... 4 4. ボランティア情報発信∼紙媒体「ボラナビ」ボラナビナラボ・ミンフォ (村上)... 4 5. ボランティア情報発信∼ホームページ「ボラナビ・サーチ」 (高山) ... 4 6. ボランティア情報発信∼「ボラナビ・アラート」 (高山) ... 5 7. NPO な人 (村上) ... 5 8. 「ほっかいどうお茶の間めぐり」 (森田、高山)... 5 9. 出張芸ボランティア (村上)... 6 10. セルフヘルプの輪 (森田、野長瀬、高山)... 6 11. 企業社会貢献担当者向けメールマガジン発行事業 (森田、野長瀬、高山)... 7 □その他... 7 12. ボラナビ倶楽部ボランティア (高山)... 7はじめに
-2009 年度を振り返って
2009 年度の収支決算は、昨年度に続いて厳しいものでした。協賛や広告収入が伸び悩んだことが大 きな要因でした。 一方で、法人運営の根幹である紙媒体「ボラナビ」や、ホームページ媒体「ボラナビ・サーチ」の情 報発信力は維持・向上しました。ボラナビの月刊発行部数、配置場所は現状を維持でき、ホームペー ジの月間ページビューは伸びました。また、主に携帯ユーザー向けのボランティア情報メール通知サ ービス「ボラナビ・アラート」の登録者も堅実に伸びました。その他、自助グループを特集した新コ ーナー「セルフヘルプの輪」をスタートさせた他、単年度事業として企業社会貢献担当者向けメール マガジンを発行しました。 紙媒体「ボラナビ」の月刊発行という大きな幹を、インターネット関連媒体が支えることで、トー タルの情報発信力が向上している構造になっています。今後は、ボランティアマッチングの向上や、 広告効果をユーザーが実感できるように、さらなる各媒体の質の向上と媒体間の連携に努めます。□事業
1. 紙媒体「ボラナビ」(森田・村上)
概要/ 札幌市内近郊の市民団体や障がいのある個人のボランティア募集情報を掲載した無料誌です。2009 年 4 月号∼2010 年 3 月号(128∼139 号)を発行しました。部数の平均は 38,142 部/月でした。 今年度の内容/ ・ 誌面では、12 月号から、次回開催告知の横に前回のカフェの様子を写真入りで伝える「カフェレポ」 の掲載を始めました。カフェの運営方法でも参加者を増やす工夫を行なったため、誌面変更のみの効 果とはいえませんが、12∼3 月の参加者平均数はそれ以前の 4∼11 月より増加しています(平均 2.6 人→4.8 人)。スペースの都合と、執筆するスタッフが 2 人と少なく固定化されたことから、「スタコ ラ(スタッフ・コラム)」を無くしました。 ・ 配置に関しては、イトーヨーカドー札幌店、屯田店に7 月号を半年間配置しました。また、10 月号 より半年間、ジャスコ(札幌平岡、札幌元町、札幌苗穂、札幌発寒)、ポスフール藻岩、イオンスー パーセンター手稲山口の 6 店舗に配置を始めています。これらは、仲介している札幌市からの呼び かけによるものです。2. ボラナビ・カフェ(森田・村上・高山)
概要/ 希望する地域の老若男女が集まって、スタッフの進行の下で自己紹介と関心事を話し聞きあう、定員 10 人の小さなお茶会です。今年度は第 58∼69 回を企画しました。前年度に引き続き、森田と村上が 交代で司会を務め、高山がサポートしました。 今年度の内容/ ・ 前半期は、「様々な曜日の平日食堂(※)開催」と「土曜日のボラナビ事務所開催」を交互に実施す る試みを行いましたが、4 回/6 回が申込期日までに最少催行人数の 5 人に満たなかったため中止しま した。予定回数の半分以上が実施できなかったことから、後半期に入る前に事務局内部で話し合い、 カフェの開催自体を今後は止めることも選択肢として上がりましたが、①参加者の感想などからニー ズはあると思われること、②黒字を見込める事業にならなくても、参加者との交流によりスタッフの 士気が上がり、地域ニーズなどについて情報が得られる利点があること、③読者との交流の時間をな にかしら確保する必要があること、などから、紙媒体「ボラナビ」誌面構成と曜日、参加費について 工夫をして継続することとしました。 ・ 前半期に中止になったのは、平日と土曜日共に2 回ずつであったことから、どの曜日にニーズがある か分かりませんでしたが、カフェを定着させるには曜日固定化が必要と考え、後半期は土曜日を中心 に企画し、平日開催は一回だけにしました。すると、平日に開催した回のみが中止となり土曜日の参 加平均数は6.3 人と安定しました(残念なことに、毎回「当日キャンセル」が 2 人程度発生するため、申込数は実際参加人数より多くなっています)。これに伴い、土曜日は開店しない食堂での開催は止 めることになりました。 ・ 参加費は、前半期の1,000 円→後半期 300 円に大幅値下げしました。 ・ これらの結果、後半期の開催中止は平日1 回のみとなり、平均参加者数は 4→6.4 人と微増しました (開催できた回のみの比較)。 ・ 模索を続けた 1 年でしたが、参加者の多寡よりは、「NPO らしいアプローチによるコミュニティ形 成」に主眼を置いたイベントであることなどから、継続して開催できるように努力を続けます。 ※食堂とは/私たちと同じ札通ビルの6 階にある「食事処向日葵」のこと。
3. ホームページ運営(高山)
概要/ 主に以下の役割を担っています。 ・ ボランティア情報の発信;紙媒体「ボラナビ」に掲載できないものも含めたボランティア情報の発信 を「ボラナビ・サーチ」と「ボラナビ・アラート」で行なっています。 ・ 事業PR;紙媒体「ボラナビ」とボラナビ・カフェ、各企画の内容をお知らせしています。 ・ ボランティア情報の収集;「入稿フォーム」を搭載し、市民団体や障がいのある個人から、掲載した い情報の受付を効率的に行なっています。 ・ 組織情報公開;ボラナビ倶楽部の事業内容や沿革、事業報告書や決算書などを公開しています。 今年度の内容/ ・ 昨年度(2008 年 9 月)にリニューアルしたホームページを本格的に運営しました。 リニューアル時に統合できていなかった「北海道お茶の間めぐり」のコンテンツを6 月に統合したこ とで、WEB コンテンツは、ほぼ CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)で管理できるように なりました。 ・ アクセス数は1,000∼1,400/日、月間ページ・ビューは 20∼30 万を推移しました。リニューアル以 前のビューは 10 万未満で倍増したことから、情報発信力は向上したと考えています。検索大手の Google で「北海道 ボランティア」を入力すると、一位、Yahoo!で二位、Bing で三位にランクされ ます(2010.4.30 時点)。地域・分野限定のポータルサイトであることから、この結果は及第点であ ると自負しております。 ・ Google Adsense(グーグルアドセンス。アフィリエイト=成功報酬型広告。ウェブサイトに設置さ れた広告によって、閲覧者が広告主の商品あるいはサービス等を購入すれば、生じた利益に応じて広 告媒体に成功報酬が与えられるもの)に2008 年 11 月に登録し、私たちのホームページの片隅に一 般広告の掲載を許可したところ、収入を得ることができました。地域に特化したボランティア専門情 報媒体のユニーク性が、当広告ニーズにあったようです。 ・ 私たちのホームページは毎月コンスタントに更新が為されるため、これまで特別なアクセスアップの 取り組みはしてきませんでしたが、2009 年 11 月より、有志からの指定寄付で GoogleAdwords(グ ーグルアドワーズ。他者のパソコンや携帯の検索結果ページに、ボラナビの広告を表示させるサービ ス)に登録しました。私たちからの支払いに上限を設けられるのでリスクはなく、有志と相談しなが ら、試行を続けたいと考えております。・ 年間を通じて、サイトに関する苦情はありませんでした。掲載を希望する方から「入稿フォームに入 力したがエラーが出る」という問い合わせや、タブを用いた表示が一部のブラウザで乱れるという現 象はありましたので、それらの対処方法をホームページに記載しました。
□企画
4. ボランティア情報発信∼紙媒体「ボラナビ」ボラナビナラボ・ミンフォ (村上)
概要/ 札幌市内近郊の方が参加できるボランティアやイベント情報を掲載しています。コーナー名「ボラナ ビナラボ」には、ボランティア募集情報を平均20、コーナー名「ミンフォ」には、イベントに関する 情報を平均5 つ掲載しました。 今年度の内容/ ・ 10 月号からは、スペースをより有効活用するために「ミンフォ」のデザインを変更しました。その ため文字サイズが大きくなり、行間も広くなりましたが、情報数は減らさずに掲載できるようになり ました。 ・ 入稿の仕方や締切、掲載時期についての問い合わせは随時あり、その都度お答えしています。5. ボランティア情報発信∼ホームページ「ボラナビ・サーチ」 (高山)
概要/ 北海道の市民団体や障がいのある個人のボランティア募集情報、イベント情報を常時800 件程度掲載 しています。各情報に20 の地域、11 の分野、13 のキーワード、3 つの時間帯、7 つの曜日、3 つの タグのチェックを入れていることで、各条件に見合った情報を検索できます。なお、「キーワード」は 入稿する市民団体自身が、「タグ」は事務局が、各情報の特徴に合わせてチェックを入れています。 今年度の内容/ ・ 昨年度の運用実績を踏まえて検索語句を増やしました。ボラナビ・サーチの新規の情報登録数は、平 均38 件/月でした。年間 460 件ほどの情報が登録されました。 ・ 情報収集はスタッフ全員で、二社の新聞記事、過去の登録情報、送付されてくるちらし、インターネ ット上の情報などをチェックし、各市民団体に連絡してサーチや紙媒体「ボラナビ」への掲載に結び 付けました。インターンシップやボラナビボランティアの方の協力も得ました。2010 年 3 月 3 日時 点で、公開データの総数は817 件になりました。 ・ 検索システムに関する大きなトラブルはなく、データ数の増加や検索語句追加後も安定しています。 ヒット数の多いキーワードトップは、「こども」「障がい者」分野でした。これらは情報の登録数自体 が多く、ユーザーの関心がこれらの分野に集まる傾向であることをうかがわせます。また、総登録数 は少ないながら、「動物」の情報も安定したヒット数でした。タグでは、子どもに関する語句や趣味 を活かせるもののヒット数が多くなっていました。 ・ エリア別登録数では、札幌市が全体の 3 分の 2 近くを占め、中でも中央区を含むものが半数ありました。当該区には市民活動に利用しやすい拠点施設が多く、交通の便がいいことが理由と考えられま す。拠点施設でいえば、エルプラザのある北区、ちえりあのある西区も登録件数は多くなっています (札幌市内で、それぞれ2 位、3 位)。こうしたデータは、翌年度のサイト運営や情報収集で生かし ていきます。
6. ボランティア情報発信∼「ボラナビ・アラート」 (高山)
概要/ 誰でも、配信を希望するボランティアやイベント情報の条件(「ボラナビ・サーチ」と同じ20 の地域、 11 の分野、3 つの時間帯、7 つの曜日、13 のキーワード)を登録しておけば、該当する情報がサーチ に掲載され次第、その情報を無料でメール受信できるサービス。 今年度の内容/ ・ 今年度のボラナビ・アラート登録者数は、平均8 人/月でした(2009 年 4 月から 2010 年 3 月まで)。 紙媒体「ボラナビ」の誌面に、当事業の広告を掲載した月は、登録者が多くなりました。携帯アドレ スからの登録が多いことが特徴の 1 つですが、その分、アドレス変更に伴う不達通知も定期的に来 ています。不達だったアドレスは全て記録し、一定の基準で配信停止する措置を取っています。 ・ アラート配信システムについては、大きなトラブルはありませんでした。7. NPO な人 (村上)
概要/ 毎月、北海道の市民活動家お一人を選定してご依頼し、生い立ちや活動を始めた経緯などを2 千字程 度で寄稿していただいています。その内容は紙媒体「ボラナビ」とホームページに掲載しています。 今年度の内容/ 今年度は北海道新聞社社会福祉振興基金から助成を受けることができました。執筆者からは、「ボラナ ビに寄稿させていただき、読者からお電話をいただきました。会員になってくれた方もいます」「私の 周りで大変反響がありまして、あらためてボラナビさんの影響力の強さを感じました」といった声を いただいた。8. 「ほっかいどうお茶の間めぐり」 (森田、高山)
概要/ 地域の方が集い、おしゃべりなどを楽しむために定期的に開催される場は、新潟県から始まった呼称 「地域のお茶の間」で呼ばれています。札幌市内だけでも300 ヶ所以上で開かれているお茶の間は、 住民の孤立防止とコミュニティの形成に大きな役割を果たすものと考えています。毎月1団体を紙媒 体「ボラナビ」に特集掲載するのに合わせ、事務局で団体を選定して寄稿をご依頼しています。また、 ホームページでは、300 件程度のお茶の間を広報しています。 今年度の内容/ 今年度は北海道共同募金会から助成を受けることができました。6 月に、サイト上では独立していた 当コーナーをボラナビ倶楽部ホームページ内に移行しました。これにより、データの管理負担が軽減 しました。移行に際して、各お茶の間のページで開催場所を地図表示できるようにしました。 GoogleMap を用いたリストも管理しています。