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臨時日本標準規格以降の建築構造規定における変遷とその根拠 : 積載荷重の評価に関する研究 その2

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(1)

【論    文

1

    日 本 建 築学会構造系論 文 報 告 集 第443号

1993年1月

Journat

 of Sヒruct

 Constr

 Engng

 AIJ

 No

443

 

Jan.

1993

臨 時

本標 準

規 格 以 降

建 築 構 造 規 定

お け る

変遷

根 拠

積載

評 価

す る

究 

その

2

HISTORICAL

 

CHANGES

 

OF

 

PROVISIONS

 

AND

 

THOSE

 

BASES

 

SINCE

      

TEMPORARY

APAN

 

ENGINEERING

 

STANDARD

      Astudy

 on  evaluation  of 

live

 

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 Part

 

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* *

Kyoko

 

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 and  

Takashige

 

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 Apurpose

 of  this study  is to血ake  clear  

bases

 

for

 establishment  of  values  of 

design

 

live

 

load,

investigating

 

historical

 changes  Qf 

live

 

load

 provisions to the 

building

 acts  in 

force.

 

This

 paper repQrts  those changes  

from

 

Temporary

 

Japan

 

Engineering

 

Standard

 to 

Building

 

Standard

 

Law .』

The

pact

 coefficient  provisions appelareCl  in the revision  of  Urban Building Law  Enforcement

Regulations

 

in

 

l937,

 

but

 those 

bases

 are not  clear

 

The

 

live

 

load

 provisions 

in

 

Temporary

 

Japan

Enginering  Standard were  calculated  using  numerical  expressions  based on data of an investiga

tion 

into

 

furniture

 

load

 

in

 1931

 

We

 verify  whether  the coefficients of concentration  in these ex

presslons are p「oper

 

KeytOOids

:stmtctural  regulations

 

liwe

 

toad,

 

histOrical

 changes

  numerical  emψression

  coeffiCient

         concentration

 imPact coefficr

ent

         構 造 規 定

積 載 荷重

歴史的変遷

荷重 算出式

集 中係数

衝撃 係数 1

は じめに  これまで筆 者 らは建 築 構 造 法 令に関 する調 査を行い

規 定の成 立 過 程に着 目する ことに より

在 法令で確 保 さ れ て い る構 造 安 全 水 準の解 明を目指し て き た1 〕。 すで に市 街 地 建 築 物 法に至るまで の構 造 規 定 を 明 らか に し た が

な かで も荷 重 や許 容 応 力 度の変 遷では

連 続 性を保 ちつ つ 数 値継 承さ れており

法令ご とにと ら え る だ け で な く変遷全 体を見 通すこと が重 要で あ ること が 分か っ た

し た がっ て本 研 究は

積 載 荷 重 規 定の起 源か ら現 行 値までを取 り上 げ

そ の成 立 過 程 を解 明し

規 定の根 拠 を明ら か にする こ と を 目的とす る。 具 体 的に は

法令お よび法 令に影 響を及ぼ し た 日本 建 築 学 会 諸 規 準の積載荷 重 規 定を調 査 対 象とし

その中にお け る荷重値な ら びに 荷 重 算 出式

集 中 係 数 等の根拠 を考 察す る

前論文Z)

変 遷の前 半 部で あ る市 街 地 建 築 物 法 (以 降文中で は 物 法とす )施行 規 則までを検証し た

本論 文で は

後 半 部 分であ る臨 時日本標 準 規 格か ら現 行法 まで を考 察す る。  調 査 対 象とし た法 令お よび日本建築 学会諸 規準の載 荷重規 定を 図

1に 示 す

前論文で扱っ た 物法まで の積 載 荷 重 規 定で は

算 出 式を利用 し た論理的検 討 に基づ く 値が和 12 年に成 立し, ま た対象部 材ごとの規定 形 式 は 明治期に外 国 著 書の影 響 を受けて成 立し た可 能 性 が あ るZ }

。一

方既往の研究で

現行 法に至る ま で の積 載 荷 重 値の遷を扱っ た もの に大橋31の研究が ある が, 現行規 定の起 源である戦 時規 格の立 案 段 階に お ける数 値の変 遷 に さか の ぼっ た研 究は な い

2,

積 載 荷 重値の変 遷とその設 定根拠 2

1  臨 時日本 標 準 規 格 第532号  臨 時 日本 標 準 規 格 第 532号 「建 築 物ノ荷 重 ⊥は

戦 争 に よ る物 法の適 用 停 止に と もない

こ れ に代わ る戦 時 規 格と して 昭 和18年 1月 18日か ら検 討 され

(8月 12 日 ほ ぽ読了)

戦 争 末 期の昭和 19年 533号 規 格 「建 築 物強 度 計 算ノ基 本 」 と と もに制 定され た もの である

現 行 と 同じ床

大 梁

基 礎

地 震 力 計 算

とい う部 材ごと の規 定 方 式や

現在と同じ荷 重 値は こ こ で新 設さ れ た

 この戦 時規 格は 科 学 技 術 審 議 会の諮 問に対し建 築 学 会が 「建 築 物の安 全 率 低 下に關 する方 策 」と し て立 案し た もの で

安 全 度の合 理 的 低 下を主 目 的とし て い た4 }

* 日本 女 子 大 学 住 居 学科 助手

修士 (家 政 学 } * * 日本 女 子 大 学 住 居 学 科 助 教 授

博士 〔工学)

Research Assec

Dept

 o田 o皿sing

 

Japan

 Women

s  Univ

 M

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 E

Assoc

 Prof

Dept

 of Housing

 

Japan

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 Eng

(2)

1 積載荷重にか か わ る 法令

規 準の変 遷 立案資料よ り

規格の作成方針が武藤  清と竹 山 謙三郎 の 二人の提 案に基づ くこ と が 分 か る5 〕 (図

一2

参照)。 武 藤は終 局 強 度を対象と す る計算方針を提 唱し

竹 山は

A ,

B

の 2案を提案し た

武 藤は すで に昭和ユ

3

年頃か ら当 時の許 容 応 力 度 設 計 法に対する批 判 を行っ て お りG > こ れを取 り入れ たもの と考え ら れ る

また, 武 藤は積 載 荷 重の低 減につ い て

床 用 値に対し て小 梁20% 減

大 梁 50%減を提案 し た。 物 法で は小 梁10 %減

大 梁20 % 減で あ り

武藤 案で は載荷面積のき さに よ る徹 底 的低 減が行われ てい る

地 震 力も物 法の 50%減か ら

70 % 図

2  戦 時規 格の作 成 方 針に関する提 案の比較

44

減へ 大 幅低 減提 案さ れた。 た だし

予想 する終 局 限 度の荷 重 をと る と提 案さ れて い る が

積 載 荷重自体は物 法の値と変わ ら な い

これにし竹 山は小横 架材 20% 減

大 横 架 材40% 減

地 震 70% 減 を 提案 し

こ の で は物 法よ り も大き く値が設定さ れ た もの も あ る

 表

1の規 定 値の 変遷にみ ら れ る よ う に

上 記の提 案 に沿っ た積 載 荷 重 規 定 案の う ち実 際に検 討され た の は

武 藤 案ではな く, 竹 山らを中 心 とする木 工 事 委 員 会が提 出し た資 料の荷 重 値である。 こ の 「標 準 仕 様 調 査 委 員 会 木工事二 ス ル小委員会 風圧力 並二 積載 荷重二 ス ル 規 準 案 幹 事 提 出」 資 料5)以 降 文 中 1 す)には

532号 規 格 制定時に は ない以 下の条文が存在 す る

「局部構造 計算二 当リ テハ 荷重ノ集 申性ヲ考慮ス ベ シ。」 や 「居 住 室

事 務 室 等 物 品荷 重が人荷重二比シ 多 キ 室ニ ア リ テハ 物 品 荷 重

根 太

50

% ノ 大 梁二 テ 20% ノ割 増シ ヲ行フ モ ノ トスとい う条文 内 容で ある

こ の ほ か

戦 時 規 格 作 成に中心 的 役 割 を果 だ し た藤田 金

郎も当初は別の荷重 値を打ち出し た が

取り 入 れ ら れずに終わ る

な お

こ こで表

1に説明を 加え て お く

表は用途 別に欄を設けて お り 規 定の起 源 から現 在 まで の変 遷 を通して み ら れるよ うに

途 中で削 除さ れ た用 途 も欄を そのま ま残して あ る。 し た がっ て

表 中の 空 欄 は前論 文Z )す な わ ち 物 法 以 前に の み存在 し た 用途欄で あ る

 ま た荷重値を分類す る部材名に根太

小粱等 木造 用の 名称が用い られた点につ い て は

立案当 時 木 構 造 計 算 規 準や鉄 骨構造計算 規準等の学会規準が立案 中であっ たこ とが影 響 を及 ぼ し てい る と考え ら れ る

 

つ ま り当 時 学 会 規準は戦 時 規 格化 が 図 ら れて

昭 和 19 年の建 築雑誌に は 「「コ ン ク リ

ト構

計算 規 準」及 「鐵骨構 造 計 算 規 準 (暫 定 案)」は再 檢 討の上 改 訂 を加へ 原 案 作 成の過 程にあつ た 「木造計 算 規 準 案」 等に付て も夫れに合 致せ しめ たが本 委 員 會とし て は之等 の規 格 化を圖る目 的を以て

應の記 述 形 式を執つ た

戰 時 建 築 規 格 關 係の當 該委員 會の 議 を經て将 來規格と して 正式に決 定を見た暁は今後の各 種構造の建築 物の強度 計 算は當 然 之れ にらねばな らぬ こと と な る

」という記 述や

「3種の構 造 計 算 規 準は

從 来 指 針 書 として公 表 する の方 法 を執り來つ たが

今回法 的な性 格 を付與せ し むる必 要 を感じ

臨 時日本 標 準 規 格た ら しむ

め た との記 述がみ ら れる7)

 532号 規 格の原 案で ある木工 1案 (昭和 ユ

8

年 2月) で みれ ば こ れ は学 会の木 工 事二関ス ル小 委 員 会 が提 出 し た案であ り

その委 員は昭和 ユ7年に検 討さ れ た木構 造 計 算 規 準に もか か わっ て い た

さ ら に戦 時 中は資材 不 足か ら木 造が主 流となっ て い た。 こ の結 果

部 材の表 現 (表

1参 照 )が根 太

大 引 等の ような木 造 用の分 類に なっ てい る と考え ら れ る

ま た

これ を 引 き継い だ と み

(3)

     

       

 

   

 

     

     

 

     

     

   

     

 

     

     

 

 

     

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− 麻

45

(4)

ら れ る 「建築 物ノ荷重」規格 案 中で

大 梁と柱 基 礎の 値は 「纏メ テ ラ

メ ン トス ル カ」5) とい う書き 込 みが あ る ことか ら

1つ に統 合さ れ

現在の よ う な 3つ の分 類 に な り

制 定に至っ た と 考え られ る

 集 中 係 数や衝 撃 係 数に基づ く荷 重 算 出式 も

木 工 1案 に初めて登場す る

この う ち衝 撃 係 数の決 定 方 法に は

資料よ り次の よ うな疑 問 点が生 じ る。  最初に衝 撃 係 数が定められ たの は

木工1にお け る 「積 載 物 品ガ特二 振 動ヲ生ズル場合又ハ 人ノ移動 激シ キ 場 合ニ ア リテハ 各荷重値二シ25% 以 上ノ割 増シ ヲナ ス ベ シ。」とい う条 文で ある

こ れ以 前に施 行さ れ て い た物 法 条 文の 衝撃又ハ振 動 著シキ 機 械 設 備ヲ有ス ル作 業 室 等 ノ床ノ積 載荷重ハ 10分ノ

2.

5

以 上 ノ割 増ヲ爲ス コ ト」 とい う内 容と は異なっ てい る。 さ らに木工 1 案で は

荷 重 値を定め る算 出式に は衝 撃 係 数が含ま れ ていな か っ た

 次の 「木 造 積 載 荷 重 規 定案 」 (以降竹山 案と略す)で も 同内容で あ る (表

1 参照)

続 く 「建 築 物ノ荷 重 」 案で は

「荷 重二 振 動 又衝 撃 作 用ア ル トキハ 適 当増シスル モ ノ トス」と変 化し

いっ た ん 数 値 が 消 去 さ れ る。 昭 和 18年 7月の 「臨 時日本標 準規 格第  號建 築 物ノ荷 重 立 案 資料」では

条 文は 「建 築 物ノ荷 重」案 と同 内 容であ る が

立案 主 旨 解 説 部分で 「教 室 等ノ様二 人ガ床 上デ激シ ク動クモ ノニ対シ テハ特二 人 荷 重二 シ テ割 増 係 数ヲ乗ズルノ場合割増係数ヲ

1.

25

トス

と 述べ ら れ る。  以上 か ら, 衝撃係 数とは戦 時 規 格で は人 荷 重に乗じ る もの と定め ら れ るが

理 由の 記 載は どの 案に も な く 1

25と決 定さ れてい る

さ らに は現行の衝 撃 係 数に ま で引き継が れて い る。 この値の変遷を も う

度整理し て み れ ば

昭 和

12

年の物 法 改 正で新 設され た機 械 設 備の 衝 撃

振動に よ る床の割 増 係 数 25% という値が 出発 点 であ り, 当時の外 国 法 令が参 考にさ れ

「全ク見 込ニ ヨ リ決 定セ ラルベ ク○

二 五

五程 度ヲ 適当 トス ベ シ」S)と そ の根 拠 ら れて い

変 遷 を重ね る う ち

「機 械 設 備を有す る 床」が消 去され

人の衝 撃 係 数 にまで準 用さ れ ることになっ た

つ ま り現 行の 人の衝 撃 係 数は

根拠が明 確で は な く

1

25とい う数 値の 意 味 も あいまいな ま ま受け継がれ た の である

2.

2

 日本建築規格  建 築 300ユか ら建 築 基 準 法 まで  戦 後

戦 時規格中で低め られ た安 全 率の見 直しが行わ れ

532号 規格 が 日 本建 築 規 格 建 築  3001に改 定され る が

積 載荷 重 値は引 き上 げら れず

物法停止中に削 除 さ れて い た物法の 室用途と その値が復 活し た以 外は

同 じ値を用い てい る (表

1

2参照)

立 案 関 係 者 竹 山は 新規 格の荷 重 設 定 思 想につ い て 從來のに材 料の安 全 率に依 存して荷 重 値 を動かす と 云 うこと は全 然 行つ て居 な い

從つ て規 定 値以 上の荷 重の加つた場 合は

構 造 物

46

は破 壞し ない迄も相 當の 變 形 を生 ずる とは豫 期 する と ころであ る。」 9)いる

こ の時車 庫の値に は

一2

の ように

1.25

とい う 「

impact

係 数」10) を 見 込んで い るが

前 述の 532号 規 格 立 案 時に次 第に定 義があい ま い に なっ て き たこの係 数を, そ の ま ま車 庫の衝 撃 係 数と し て取り入 れ た可 能 性 が ある。 また

これ まで実 況に よ る と され てい た項 目につ い て

実 況によ るこ と を や め 数 値を再 調査し

数 値が 分 か ら ない と きには それを削 除す る とい う方 針で あっ たこ とが, 資料に書き込まれ て い る。 ]o)  現 行建築基準法 は 3001規 格の大 筋を引き継ぎ

制 定 さ れ た。 その 後 現在まで語 句が変更され ただ けで, 数 値 は変わっ ていない。 ま た

昭和

46

年の 建 築 雑 誌に 「建 築 物 荷 重 規 準 (案 )」lt )が 掲 載 さ れ る が, こ れ が 現行 学 会 指 針の最 初の姿で あ る。

般か らの意 見を参考に し て 数 値等が改め ら れ

昭和

50

年 「建 築 物 荷:重規 準 案」12} と して刊 行さ れ る

こ れ を さ らに改 定し たの が現行 「建 築 物 荷 重指針」13) ある

大 部分が基 準 法と同じ数 値に なっ て おり

基 準 法 より詳 細に用 途が規 定さ れて いる。 2

3 積 載 荷 重に関 連す る災害と規 定値との  積 載 荷重規定の遷 中

数 値 が 大 き く変わ っ た の は

物法の昭 和

12

年 改正時と戦 時 規 格 立 案 時で あ る

物 法 で は当 時 「強度 計 算 方 法の進 歩

各 種 建 築 材 料の品 質の 向 上

或は工法 技 術の發 達目覺まし く

、…

積 載 荷 重の規 定に從 來の や う な安 全 率 を 考 慮する必 要がな く なつ た」14) た めに安 全 率の低 下が図ら れ

戦 時 規 格 も非 常 事 態での安 全 率の低 下 を主 目 的とし て い た

また当 時の社 会的影響 とし て, 第二 次世 界 大 戦 が あ げ られ る。 こ こ で は戦後の災 害と規 定 値 との関 連 を とりあ げる。 積 載 荷 重 規 定に関連する災 害と して考え られ る の は

建 物の倒 壊

床の墜 落 等である

建 物の倒 壊は積 雪

地 震 等 の影 響 も含 まれ る ことか ら

積 載 荷 重の影 響が最 も大き い床の墜 落を主に対 象とす る。  表

3に床 災 害の年 表を示す

これ は

朝日新聞15掲 載の床 災害に関す る記事か ら作 成し たもの で, 昭 和 23 年

8

62年 9月 30日 まで の結 果である

 被 害 建 物で は 木 造が中 心で鉄 筋コ ン ク リ

ト造と軽 量 鉄 骨造 が 少 数 存 在 する (た だ し軽 量 鉄 骨 造は建 築 確 認 をとっ て いな かっ た)

木 造につ い ては

原 因が白 蟻

腐 食や老 朽 建 築で ある など

必 ずしも積 載 荷重 が 主要因 になっ て いない もの も あるが

人の集 中による被 害 も 目 だっ てい る

旅 館 や広 間 など大ス パ ン の木 造は人の集 中 も起こ り やす く

危 険で あるこ とが分か る

, 昭 和45年 の量鉄骨の災 害は学 会 指 針の成 立 期に当た る。 また物 品の過重 載 荷に よ る災 害はまれ で

集中 的に品 を配置 し た場 合の床 墜 落が数 例あ る だ けで あ り

人の中に起 因 する ものが圧 倒 的に多い。

(5)

 

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(6)

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生徒90余 名が校 舎2階教室で ウサギ解剖実験中腐

ていはりが 折れ床 板 約8坪 が落下

築後30年になる老校舎

青森 県上 北郡の小学 校 で2階が 墜落

15人 負傷

 原因

145名 が 音楽の勉強 中

里みで 音楽9妹20坪 が落 ちた

伊 豆修善 寺の旅館3階の40畳広間8畳 分の床力{抜 け

修学 旅行 に 来ていた生徒165名のうち約130名が演芸会中3

4a名が転 落

3名 重 傷

12名軽 傷

40名が畳と共に落ちた

  原因

広間の中央の は りが乾 燥 して 割れ目が できていた とこ ろ に 生徒 が

ヶ所に集ま りす ぎた ため重みでは りが裂 け て落ち た も の

【104W  落下 部の み で160  !  】 宮崎市実業学校で卒業生慰安会を開 くため 中学部生徒150名が 集 まったところ2階の床7坪が落下

生 徒30数名が階 下に転 落

中 学 生3名 重傷

19名軽傷

鳥 取県東 伯郡 中学校の2階教室 で約120名が授業中

床 中央部 が 抜 け

3名重傷

25名軽 傷

 原因

校 舎は昭和22年 に 工場 寄宿 舎 を買収 して改 造 したもの では りが 腐っていたらしい

愛媛県周 桑郡の高校校舎2階教 室て横 劇 上演中東 すみ4間 四方 位 の床が抜 け落下

5人重傷

3D人軽 傷

  原因

聴衆の学生50余 人

「 股人200余人

計250余人の重 荷で落下

山形県西 村山郡の力 町 キ ネ マ麒易で 青 年文 化祭 開催 申

客の重み で2階正 面の観覧 席の

部約6坪が 落 下2人重 働

26人 軽侮

神 奈川県 相模 原市の公民館2階 で 敬老会を開催中

床約22畳のう ち10畳 が抜け

2人重 傷

10人 軽傷

  原因

定 員過剰 (約80名 参 加)のため (昭 和24年の建 築で老 朽で は な い } 【13S gltrf】 佐 賀県西 松浦郡の会社2階で 従業 員110人 を集め て労働 衛生週 間の 行 事 と して衛生 講演 中

12坪 力噛 ち59人 が重軽 傷

  原因

厚 さ 30  の天 井の は りが 折れ疫

100人 以上の収容が無 理と みている

鹿児島県川内市の小学 校の木造2階 建て 教室のは りが折れ て

8 坪の床板が天井を突き抜 け墜薄

30人の生徒が重 軽傷

中野 区の中2階増築中の住宅の屋根が落 ち

6人 負傷

 原 因

2階上の屋根 瓦 をは が し

1ヶ所 に積み垂ねてい た ため

i捕 市の住宅で6畳間 床が抜 け

高 さ2m の床下に転落

 原因

フη レスのTV を見 よ うと近 所の人が30

40人 押し掛けた

【lesN247kghTf】 京 都市の宗教団 体の新 築道場2階講堂で125人の会員が 座談会を開 催 中

講 堂中央の床が 約5  にわた り落 ち

重傷止2人

軽傷27人 を出す

 原 因

床板 が薄い松板で

床下 中央のはりに支 えが し てなかったので重さに耐えかねた

新宿区の 工務店のコン ク リ

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下 1 階 にいた うち 1 人が死亡

1人が重 傷

 原 因

厚 さ10  ほど

細い鉄筋が入っ ているMtJ

卜床に砂 利

砂が トM4 台分も積ん であった た め

大阪 市の作業 場2階にtv2eo人 が集まり会を厨い た と こ ろ

床 を支 えていた横は りが折れ

約45  のうち13m

の床が2m 下へ墜落40 人 が転 落

8人 重傷

且0人軽 傷

【267  ハ 1 群 馬縣 用認阿)ホ テル 旧館 {木造2階 建 て)の2階 大広間 (約500  》 鸞 念写 真歴 影のため 約 100人が集 まった ところ

床17mW≦畳 と 共に抜け

23人重傷

31人軽 傷 〔重傷 のうち3人 重体 )

 原因

こ の旧館は 戦前の木造建 築で

近 く改 築予定 だった

京 都府船井郡の会館 (木造平屋)で劇上演中

定員20e人程度のと ころ に約250人 が詰め かけ

中2階席 (幅3m×長 さ6m)床が落下

15人 重傷

afi人軽 傷

 原 因

建物は明 治中頃製糸 工場と して 建 築 された もので

戦 後長 らく空 き家 だったが改 造され

芝居等 が 上演されて い た

中2階 席は所有者 自身がベニヤ 板や 古材で作っ た お粗末 な もの と い わ れ

1カ月前に補強工事 を したばかり

改 造の正式 手続 き もしていなか

福島県会 津 若松 市の高校2階 会議室 (綱   )で教 科書 販売 中

約50人 が

度に部屋に入った ため床20 が落ち

25人重軽傷 (7 人 重傷 )

 原因

校舎改築の際

2つの校舎の2階をつないで 会議室 に した もので

大 勢の 生徒が 入ったこ とがなかった

秋田県横手市の料理屋の2階で クラス会中

記 念撮影のため10畳 間に約35人が集まった と こ ろ床が落ち

3人が怪 我

【燭   〜  】 北 九州市の旅館の2敵 云間 で中孚 生 とその父母ら85人が会議 中 邸 伽功鰆 下

45人重軽 傷

  原因

建物 は昭 和33年 に継 ぎ足 し た木造モ ルタル2 階建て の新館で

部屋 中央のは り1本が まん 中 か ら折れているのが確 認 された

佐 世保市の タクシ

会社の運転 手休 憩室 (約1G畳 }で40人 が集 ま り満員の状fieでW 一集会 中

始 めて5分 もたたぬ うち に床は りが 折れ2階 床が落 ち

7人 重傷

19人 軽傷

 原因

社屋は木造2 階建て

休憩室 は1年半前に増築され たば か りだったが

自あり のため はりが腐

ていた

【lcakgytrt】 敦賀 市 の 天 理教 会 (木 造2階建 )2階の8畳間で

20余 人の女 性 信 昔が 昼食の た め

度に 二階へ上がった た め床 が抜け

赤ちゃん 1人死亡

1人重体

12人重軽 傷

 原因

白ありの た め か

は り力弼っていた

建ってか ら40D年の古い建物 を大正9年i:移築 し た もの

愛媛 県西 条市の工 場で

一,

第二 工場 を結ぷ2階 集合場 兼の渡 り廊下式の フロア く長 さ90m

幅 14m )で約eOO 人が 朝会 中

フロ アがす りばちのよ うに抜 け落 ち

300人 が床 と共に 3m 下に蕗 ちて 重 軽傷

  原因

フ ロアは軽量 鉄骨製 で板 を敷 き

その上 にモル タルを塗った簡単なもので

建築申請が出されて いない

16DDm

の フロアこ  が 直 1      2  カ   され いtい

注:建 築物の倒 壊

屋根墜落災害の中て頼 雪

地震に る と思 れる   災 害 を除外 した

人間重 量:大人 の 場合fio 9Cr算定

48

3.

算 出式にお ける各 値の設 定 3

1 算 出式の特 徴   積 載 荷重規 定は外国 法 令の模 倣か ら始 まっ た が

次 第 に独 自の発 展を遂げ

荷重算 出式に基づ く論理的検討が 行わ れ る よ うにな る

その 最 初は物法の昭和 12年改正 で あり

こ こで は まず外 国法 令や 設計 実 例 等が比較研 究 さ れ

数値の大枠が出そ ろっ た ところで

最後の確認

調整 手段とし て算 出式が用い ら れ た (図

一3

A

式 ) 後の 532号 規 格 作成 時 に は12年 改正 時に用い ら れ た実 測 調 査 値 を使 用し

その集計結 果を基 本 荷重と して算 出 式 (図

3の B式)に代入 す る方 法が と ら れ たe こ れ は 現 行と 同 じ算出 式で あ り

532号規 格で誕生し た式が 現 在に ま で受け継が れ る

両 式は若干 異な る が概 念 的には 類 似し, と もに昭 和 6年の北 澤

福 井に よる実 測 調 査 i5〕 を基に し て作 成さ れ て い る

に 532号 規 格 式は測 調 査 記 録 を ま とめた ユ2年 改 正 時の資 料v )を用い た と推 測 さ れ る。 本 章では両式の相違点を

あ げ な が ら係 数の決 定 方法につ い て考察し

現 行 規 定の算出式の根 拠 を明ら か にする。  昭 和

12

年の式は, 変 数の値を決定す るのに 必要な実 測結果や式がそれ までの文 献に は存在し な かっ た た め

存 在した北 澤

福井に よ る実 測 調査】η を基に して式 や

物品の基 本重量

最 大見 込係数等の変 数が定め られた。 調 査結果か ら

通常の用 途につ い ては平均荷重 の 3

4倍 程 度の 局 部的集中荷重が あ るこ と が 分 か り

これ を見込 んで算出式が決 定さ れ た

し か し, こ の調査 は数 個の実 例の結 果で あり

住 宅 用に は共 同住 宅の実 測 例 し か な い など, 当 時も問題視さ れ て い る 14 ] 。 さ ら に, 共 同 住 宅の値は居 間

茶の間

書 斎の実 測 値で あ り

押 入

廊下

台所の類は除外さ れて いる。  

A

式の変 数

L,D ,

 a

 

b

(図

一3

参照)は

こ の調査 結 果か ら算 出さ れ, a, βはまっ た くの見

込み で決め ら れ たS)

α

,b

は人分布 率

物品荷 重の最 大 見込係 数と 定 義さ れ

,B

式に お け る集中係数と類 似す る が

集中 度 合い を実 測 値の最 大と平 均値とので表 し た もの であ る。 α

βは

B

式の衝撃係 数に相当す る。

A

式は

10数 例にすぎな い に し て も実測値の すべ て を計

算し

そ れを 大 きめに丸めた もので あ る。規 定の安 全 率 〔

W

/(

L

D

)〕 は 3

4と計 算 さ れ てい る

し か し

W

の 安全 率を決 定 す る 最 大 見 込 係 数 α

b

調 査 時の単 位 面 積 当 たりの 磁 歟 ) 図

3 荷重 算出式の式内容

(7)

二対シテハ ソノ設 計 応 力二対ス ル %二 ノ割 増ヲ ス ル

と述べ ら れ てい る

「匍 匈」の意 味が creep の意 味に通 じ ること と前 後の 分 脈か ら, 当 時 重要視さ れ てい た ク リ

プ防 止をね らっ た と推 測される

 こ の後に出さ れ た竹山案は 木 工1案とは異な り物 品の み に 人分布率

物品荷重の最 大 値を その平 均 値で除し た値 を 大き めに丸め た値であ り1η

実際に は住宅等の用 途で は 丸め ない値 と ほ と ん ど 差 は な く

実 測 最 大 値 と平均値と の比 を安全率に とっ たことにな る。 言い換え れ ば

こ の

安 全率で は

10

数例に す ぎ ない 調 査値での最 大 値を超え る よ う な ぱ らつ きの 大 き な もの につ い て は対 応で き ない 可 能 性 を有 してい る

ま た

b

品の局部集 中の実 情 を考 慮し たとは いえ ない点 が 指 摘さ れ ている9)

 

方 532号 規 格の B式は

戦 時 下の ため他の資 料 収 集 や実 測 調 査が十 分に行われたとは考え に く く 立 案 資 料 で も昭 和 6年の調 査のみ が扱わ れて いる。 こ こ で ば人

物品荷重と して

実測調査にお け

る各室の床 単 位 面積 当 た りの 人

物 品 荷 重 か ら特 異な値を除い た最 大 値を とる 方 式が と ら れ た。 除 外さ れ た ものは

例え ば住 宅にお け

る書籍が多い居住室で あり

事務室で はカ

ド箱

書 類 箱 が多い た めに数値が大き く なっ た デ

タである。 これ ら が特異な値と して除 外すべ きもの か どうか疑 問は残る が

実際に は最大値を採用し た た め

ほ と ん どの基 本 荷 重は実測 調 査 時の 各 用 途 ご との平 均 値以 上 になっ て い

。B

式の数 決に用い ら れ た 人

物の基 本 荷 重 (実 測 調 査 値か ら特 異な値 を除いた最 大 値)よりもA式に使 用さ れ た実 測 調 査 時の人

物の平 均 値が超 過する の は 聴 衆 席

観 覧 席 (

般 席 )の物 品 デ

タの み で ある

だ が

この用途の物 品 集 中係 数が0の た め

実 際の規 定に は影 響 して い ない

。B

式は 現行法にまで受け継が れてお り

物 品の基 本 荷 重 値 とし て昭 和6年の デ

タを 現 在 も見 直し て い な い こ と に な る

  俵たこ の 532号 規 格の算 出 式 は表

4に示す変 遷 を経て

B

式 に な

る。

木工事 小 委 員 会に おい て当 初 作 成され た算 出式 (木工 1案 )に は

変 数とし て時 間 効 果 係 数が 入 っ て い た

こ の理 由 と して同 案の 積 載 荷 重 規 定 立 案要 旨 」と 題 す る資料中で

匍  注

      木 工1案

匈限度ト シ テ現在ノ許容応 力 度   竹 山案・surp係数

wa

人 fヲ

今 L5f使用 応 力 度 ト採ル故 長 期 載 荷ノ物 品 荷 重       (室      〔窒       ヒlo

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  集 中 係 数を乗 じ た式で ある。 かなり数 値 が落 とされ てい

 

る。 この竹 山案の値は現 行 値 すな わち 「臨 時日本 標準規

第 號 建築 物ノ荷重立 案 資 料」5 ) (表

4の規格立案)  のと類 似 する ため

竹 山案が大き な影 響 を及ぼ し た可  能性が あ る。    以 上の よ うに A式

B式に お け る人

物 品の基本荷重  は

同 じ実測調査に お け る各 室の床 単 位 面 積 当た りの人  分 布 率

物 品 荷 重か ら求め ら れて いる が

A

式と

B

式で  は設 定 方 法や設 定 値が 異 な るの が 特徴 的で ある。  3

2 重 量 試 算による当 時と現在との 実 測 値比 較

3

2

1 物 品 重 量    前 節に お い て B式が昭和 6年の実測値に基づ き

現 行 法にまで それ が受け継が れ て い る こと を明らか に し た。 次に算 出式に用い られ た当 時の実 測 値と 現在との差異を  明ら か にする ため

居住 室用 を例に

現 在の 住 宅 お よ び  ホ テ ル の実 測 調 査1B)

IPI ら, 532 号規格と同じ方 法で床 面 積 当た りの平 均 物 品 重 量 を1室ごと に算 定し

両 者を 比 較し てみる

具体 的に は

平 均 物品重量の 中 か ら特 異  な値を除く最 大 値を求める

な お 居住 室用物品 重 量の 現 設 定に対す る調 査 値は 30kg/m2 で ある

一4

に そ のを 示 す

特 異な値を除い た最 大 物品重量 は 60

80kg /m2程 度と な り

設 定 値の 2倍 以上で ある こ と 平均値す ら そのを超えて いること が分か る。 現 行 規 定 の 床 用 値は物 品 重量 30kg/m2 x 集 中係 数 6

180 kg/m2 で算 定さ れ て お り

物 品重量 を仮に 60kg /m2 と す れ ば

4 荷重算出式の変遷 (単 位:  /   )

木 工1   3DK6x1

5

35xロ

270 30麗3XL

2碍 5x1

14330x25XL +35

11030 +35而5 居 住 室 病  室 竹 山 案 125冨6+25

且75 25x4+25

125 25麗3+25

100 25+25

50 規 格立案130×6+35×0

且60 30x3+35K1

125

130 30+35

55

60 工 1    5Dx6x15 +30KO

450 50x3x1 2+艮0冥1

2 艮0    50x2  5駕1+30K1

E5550 +30

BO 事 務室 山 45K5

30

300 45x4

30

2 10      45x3

30

155 45

30

75 規 格 立 案 50冨6+30翼O

30D 50罵3+30×1

180 50+30

80 木 工135K1 +70瓢2

口5 35x1

7D:1 

8

161       35麗1

70κ1

5

14035 +τO

105 教   室 山

規 格 立 案 35N1+75π2xl

25

222

23035x 正

75K1

8x1

25

205

210 35

τ5

UO 集会室 工 135

1+130

2

295 呂5xi+見90x1

5

269     富5x凪や130麗L

5 

23035 +130

165 山 3DK5+120

300 30x4+且20

24Q       3DK3+120

21030 +120

150 固 定 席 規 格 立 案 35Kl+13Dx2

295

30035 恩+130冥1

B

269

270 35+180

165

160

13DKO

15DKZ

350 30xOlaOx 1  ε

i32

 5       3 DxO1 80K L  5 

i270

O180i210

集 会 室 立   席 竹 山 25x5+225

375 25x4+225

325       25x3季225

30025 +Z25

250 規 格 立 案 30翼0+18Dx2

360 30xO+L80x1

325

−。

330 30+180

210 地 震 用 値 を除 く 積 載 荷 重 算 出 式 は以 下の通り であ る

地 震 用 値 は 物 品 荷 重 と 人荷 虜 を 加 え た もの

      積 載 荷 重

i

{物 品 荷 重 基 本 値 }X (物 品 集 中 係 数 )X (時 間 効 果 係 数 )+1人 荷 重 甚 本 働 X (人 集 中 係 数 }      

物 品 荷 璽 表

荷 宙 値 表から 筆 者 らが下 式 を 導い た

     積 載 荷 盟

平 均 物 品荷重X 集中 係 数+平均人荷重 規 格立案 (臨 時規 格立案資 料):積載 荷重

物品荷重基本 値X 集 中係数+人 荷 璽×粟 中 係 数X (振 動 係 数 } lD3囗9

コ 4050 らOTO 守Ork巴  P     1匕凋

福 井 100戸 453室 平 均 恒 33

4k:〆1  室 3020lo

37件76室 平 均 値 2寧

3kgム    韆 鶲

ヨ件9 冨 平 均 値  

96咆

rf 0 旧eo 3014ロ5D ψε  }   北 澤

福 井 O  lO  20  30  40  50  〔io  70  日O  (kg/,  )         b ) ホテ ル の場 台       韃 鯊 聡 蘇霧 O  IO  20  30  40  50  fln  70  臼0  90  且00 nO 120 130

 L40 150 1iiO 且70 1日O 且So COO  kg〆rnt)       a > 住 宅の場 台        図

4 物 品 重量に関す る現在と 昭和6年と の値の 比較

49

図 一 1   積 載荷 重 に か か わ る 法 令 ・ 規 準 の 変 遷 立 案 資 料 よ り , 規格 の 作成方針 が 武藤  清 と 竹 山 謙 三 郎 の 二 人 の 提 案 に 基 づ く こ と が 分 か る 5 〕 ( 図 一2 参 照 )。 武 藤 は 終 局 強 度 を 対 象 と す る 計 算 方 針 を 提 唱 し , 竹 山 は A , B の 2 案 を 提 案 し た 。 武 藤 は す で に 昭 和 ユ 3 年 頃 か ら 当 時 の 許 容 応 力 度 設 計
表 床 関 す る 災害 年 表 ,24 .9 .20 S .25 . 1 . 19s . 25 . lo . 23 s . 25 , 12 .  9 & 25 .置2 . Is S28 . 12 . 13 S . 30 . 11 . 13S . 30 . 11 . 20 S . 31 .1a .3 S . 32 .2 . 11s . 32 . 8 ,  3S . 32 . 10 . 13 S . 33 . 9 ,8 S . 35 . 4 , 11 s . 36 . 1 .4 S .36 .  5 . 24

参照

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