専門家の目視診断を推定する
歩行センシング
西部工業技術センター 生産技術アカデミー
製品設計研究部 主任研究員
共同研究機関:
横山 詔常
発表の概要
■
開発技術の概要(どのような技術?)
・センシング方法
・診断推定技術
(1)背景/歩行評価における課題
(2)新技術の特徴/適用事例
(3)実用化に向けた課題
どのような技術?
① 歩行センシング
“ シューズを履いて10m歩くだけで,
専門家の診断に基づいた
歩行評価が得られます ! ”
診断
データ
センサ
データ
② 歩行診断推定
専門家
要介護原因疾患人数
(介護を要する者数10万対)
16431 15712 13323 11715 10495 6754 4487 3138 2700 2380 2317 2050 1663 1527 963 0 2000 4000 6000 8000 10000 12000 14000 16000 18000脳
血
管
障
害
認
知
症
高
齢
に
よ
る
衰
弱
骨
折
・
転
倒
関
節
疾
患
そ
の
他
心
疾
患
パ
ー
キ
ン
ソ
ン
病
糖
尿
病
呼
吸
器
疾
患
悪
性
新
生
物
脊
髄
損
傷
視
覚
・
聴
覚
障
害
不
詳
分
か
ら
な
い
H25年国民生活基礎調査
22%
「運動器」疾患
ロコモティブ・シンドローム
ロコモ対策!
歩行の現状を把握する
「診る」
ことが重要
早期に発見
適切に介入
背 景
歩行を診る
FootSlapあり、足部のエネルギー伝
達にロスあり。ロッカー不全で膝折れ
し股関節伸展不全。時間が短い。股関
節のコントロール不全で右へのスラス
トあり。バランスを保つためによろめ
く(転倒リスク無し)
http://www.ainomhp.jp/ashi_to_kutsu_06.html専門家の診断
(例)
知識・経験・ノウハウ
に依存
踵支点
ヒール・ロッカー
足関節支点
アンクル・ロッカー
MP関節支点
フォアフット・ロッカー
歩行を診る(足部の変化)
① ロッカー機能
② 回内・回外足変位
③ アーチ構造
アーチの確保
剛性,安定性の向上
扁平足
足底腱膜炎
外反母趾
歩行障害へ連鎖
長谷川ら(2007) 観察による歩行解析 Kirsten Gotz-Neumann(2005)26個の骨
⓪ 骨格構造
診断の問題点
専門家が不足,能力差あり
経験に依存,定量化できていない
簡易で信頼性のある計測を!
地域の
病院,介護予防教室
データ取得が簡便でない
http://www.ainomhp.jp/ashi_to_kutsu_06.html専門家の
診断ノウハウ
織り込み
従来技術の課題①
足運びの検出
装着型
非装着型
簡
易
詳
細
インソール圧力
モーションキャプチャ
歩行センサマット(圧力)
距離画像(例:キネクト)
画像
靴内の状態が分からない マーカ貼付,位置限定が煩雑 多数カメラ必要 ・大きな関節の角度OK ・足部の詳細な動きは計測不可× ・生産中止 場所が限定される 詳細な足部変形× Oxford Foot Model(足部変形マーカセット)足部変形・足運びの状態
計測不可
×
×
×
×
×
https://www.ouh.nhs.uk/体幹・腰部
加速度
https://sangakukan.jst.go.jp/ http://anima.jp/products/mw1000/従来技術の課題②
転倒リスク判定・推定
・転倒歴 ・ロコモ25
⇒当事者の主観や記憶に依存
・専門家(理学療法士)の
目視診断を数値化
< 本技術 >
専門家の
診断ノウハウ
織り込み
< 従来技術 >
(2)新技術の特徴
適用事例
センサシューズの着用
立位姿勢の計測 5秒
10m 歩行の測定
解析
結果表示
被験者属性の入力
氏名、年齢、性別、身長、体重、
検査靴のID番号
基準姿勢の計測
・曲げセンサ
・加速度センサの
基準値
10m 歩行の測定
測定イメージ新技術の特徴【計測方法】
新技術の特徴 【センサシューズ】
曲げ
圧力
センサ・インソール
センサ・アッパー
曲げセンサ×1or2
センサ・BOX
3軸加速度
圧力センサ×4or3
曲げセンサ×1
○足部の変化
・薄く柔軟なフィット性の
良いシューズ
・骨格構造や
歩行の運動軸に基づく
センサの配置
無線通信
実践すぐにできるテーピングマニュアル」中嶋寛之より新技術の特徴【 計測アプリケーション】
Windows デスクトップ・アプリケーション
・両足20ch
・サンプリング周波数100Hz
・リアルタイム表示
圧力 曲げ 加速度特徴量抽出(歩行周期,
ロッカー区間
)
圧力(指)
合成加速度
曲げ(MP)
新技術の特徴【 レポーティング】
○専門家の目視診断の推定値
○波形(時間正規化)
・1歩行周期_加算平均波形
標準偏差波形
○各種代表値
・ロッカー区間
立脚期,遊脚期における
・最大,最少,Range値
・⊿時間,傾き
※上記データの左右平均値
左右変動値(左右差)
○歩行周期
・踵接地,つま先離地時間
・歩数,歩調(歩/分)
・Step長
・平均歩行速度
・平均1歩行周期時間(秒)
・立脚期,遊脚期(時間,%)
・単脚支持期(時間,%)
・両脚支持期(時間,%)
・曲げセンサ_リサージュ図
(ロッカー区分け)
■得られる歩行評価パラメータ
新技術の特徴【歩行診断】
専門家による歩行評価:修正歩行異常性尺度
(Modified Gait
Abnormality
Rating Scale:
GARS−M
)日本語版を採用
・評価のばらつきが少ない
・
GARS
は, 7項目を0-3点で点数化し、
歩行の異常性を0~21点で評価
[出典] 小林ら,理学療法学 39(7), 2012年GARS1: 変動性
GARS2: 勢いのなさ
GARS3: よろめき
GARS4: 足の接地
GARS5: 股関節の運動範囲
GARS6: 腕ふりの後方化
GARS7: 腕ふりと踵接地の同調性
・0点は「問題なし」
・転倒リスク判定のカットオフ値は、9点
歩行診断
専門家による
2460パラメータ抽出
センサデータ
歩行DB パラメータ 専門家 歩行評価 得点統計モデル・機械学習モデル
GARS値
サンプル数:218名(延べ)、内:60歳以上151名
新技術の特徴【歩行診断】
歩行実験
モデルの正答率(一例)
0.86
0.87
0.77
0.80
0.91
0.80
0.00 0.10 0.20 0.30 0.40 0.50 0.60 0.70 0.80 0.90 1.00変動性
勢いのなさ
よろめき
足の接地
股関節の運動範囲
腕振りの後方化
GARS1
GARS2
GARS5
GARS3
GARS4
GARS6
新技術の特徴【歩行診断】
【適用事例】
0 500 1000 1500 2000 2500 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 PressSumR Bad Good 0 10 20 30 40 50 60 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
Ma1
Bad Good 0 0.5 1 1.5 2 2.5 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100Accxyz
Bad Good圧力(3部位の合計)
曲げ(MP)
合成加速度
G01 変動性のなさ G02 勢い G03 よろめきのなさ G04 足の接地 G05 股関節の 運動範囲 G01 変動性のなさ G02 勢い G03 よろめきのなさ G04 足の接地 G05 股関節の 運動範囲GARS:7
GARS:0
< GARS推定 >
合計 合計 ※偏差値に換算【適用事例】
前頁:左 前頁:右(3)実用化に向けた課題
歩行 パラメータ
研究成果
○薄型で柔軟性のあるセンサシューズによる
詳細な足運びの計測
○専門家の診断値に基づく歩行診断モデル(GARS推定)
・歩行データ(DB)
専門家 歩行評価 得点ウォーキング シューズ 安全靴 インソール スパッツ 靴下