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5. 章節は後代に付加せられたもので 聖書記述者の考えや霊感は反映されていな いので注意が必要 Ⅰ イエスによる預言 (42~46) 1. マタイ 21:42 は詩篇 118:22 預言からの引用 家を建てる者たちの見捨てた石 それが礎の石になった これは主のなさったことだ 私たちの目には 不思議な

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Academic year: 2021

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「延期された神の国」

マタイ 21 章 42~ 46 節

~マタイ福音書連続講解説教 62~

イントロダクション

1) 受難週の第 3 日目・火曜日の出来事が続いている 1. サンヘドリン「祭司長、民の長老たち」(23)からの吟味・論争の日  祭司長とは、サドカイ人  民の長老とは、パリサイ人 2) ユダヤ派閥~サンヘドリンの主な構成員 1. パリサイ人  紀元2 世紀頃からハスモン王朝(BC166~63)期に誕生  モーセ律法と同程度の霊感と権威を口伝律法に認めた  OT39 巻全巻を正典であると認めた  天使や悪霊の存在とその序列を認めた  死後の世界を信じた  霊魂の不滅と死後の報酬、裁きとを信じた  民族的な特異性と優越意識を抱いていた 2. サドカイ人  ハスモン期に生まれて、AD70 エルサレム崩壊とともに消滅  口伝律法の権威を認めていない  トーラー(モーセ5 書)のみが霊感を受けた正典であるとした  モーセ律法をパリサイ人よりも字義通りに解釈する  レビ人、祭司の清めの儀式を厳重に重んじ実践した  神殿を基盤とする祭司たちが主な構成員  死者の復活も死後の命も信じていない現世主義者  天使や悪霊の存在と認めない  霊的な世界を認めない 3) 彼らユダヤ教指導者たちにたとえ話で答えている 1. 第 1 のたとえ話:ユダヤ指導者たちは B.ヨハネやメシアを信じなかった 2. 第 2 のたとえ話:ゆえにさばきを受ける。罪の刈り取りをしなくてはならない。 3. 主による詩篇 118:22 の解釈とその適用(マタイ 21:42~46) 4. 第 3 のたとえ話:異邦人への宣教開始され、教会時代が始まる(22:1~14)

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5. 章節は後代に付加せられたもので、聖書記述者の考えや霊感は反映されていな いので注意が必要

Ⅰ イエスによる預言(42~46)

1. マタイ 21:42 は詩篇 118:22 預言からの引用 『家を建てる者たちの見捨てた石。 それが礎の石になった。 これは主のなさったことだ。 私たちの目には、 不思議なことである。』 2. 詩篇預言の解釈  「礎の石」:コーナーストーン。建物の位置と規模を決定する最重要アイテム  旧約聖書で「石」や「岩と」は神やメシアを指している  建築家達はその石を礎として相応しくないとして脇へ捨てた~イエスの拒絶  後日に再考して採用するようになる~イエスの受容  「主のなさったこと」~完了形  預言成就の確実性がここにある  アブラハム契約の有効性、無限性も表現されている  「私たちの目には、不思議なこと」~イエス拒絶・受諾を巡るイスラエルの特 異性、その選民性は理解し難く、今も信者の中でも論争が続けられている 3. イエスによるこの詩篇預言の適用(43~44)  「神の国はあなたがたから取り去られた」 ~当時のユダヤ人世代から、メシア王国は取り去られた、という意味である  「神の国の実を結ぶ国民に与えられる」  多くの人はこの「国民」を異邦人や教会と考えている  それは置換神学の見方である  ἔθνεσιν (Mat 24:14 BGT) は ἔθνος の複数形  ἔθνος, ους, τό—1. nation, people Mt 24:14; Lk 12:30; Ac 8:9; 10:22; 13:19.  —2. τὰ ἔθνη Gentiles, non-Jews as contrasted with Jews Mt 6:32; 10:18; Ac 11:1,

18; 14:5; Ro 3:29. Gentiles who are Christian Ro 16:4; Gal 2:12; Eph 3:1. [ethnology]  このギリシャ語は①「国民・民族」②「異邦人」、

③パウロによって「異邦人クリスチャン」として用いられてきた

 「異邦人」と訳されるときは必ず複数形である。単数の時には決まってひと つの民族、国民、人々を意味する

 ここでは単数形が使われている。a people, a nation

(3)

 彼らは宣教師となって世界で神のために活躍する(実を結ぶ) 4. 石打刑のモチーフ(44)  「石の上に落ちるもの」~罪人を高所から突き落とす  「石が人の上に落ちる」~それでも死なない場合は心臓めがけて二人が持ち上 げた巨石を投げ落とす  「その人を粉みじんに飛ばす」~罪人の血肉は飛散する  エルサレムの破壊とユダヤ人の世界離散を預言した言葉となっている

Ⅱ.サンヘドリンの応答(45~46)

 たとえの「悪党ども」とは自分たちのことであったことに気づく  その時すでに遅し。彼ら自身で自らを断罪してしまった(31,41)  イエスを捕縛したかったが、群集を恐れてできなかった  イエスの捕縛と十字架の死は金曜まで待たねばならない神のプランがあった

結論 主イエスの前に人々は二分されていく

1. 神の特権に預かっていたユダヤ人  BC2 千年のアブラハム以来、選民としての重厚な伝統・遺産を受け継いできた  所有者(神)がぶどう園(イスラエル)を世話してきた  律法、契約、しるし、預言者などの特権  特権には責任が伴う  イスラエルには所有者の送った跡取り息子を受容する道義的責任があった  人は知りうる限りの範囲内でしか裁きを問われない 2. イエスの拒絶と受容  紀元1 世紀のユダヤ人世代から「神の国は取り去られた」  「神の国は近づいた」とのB.ヨハネやイエスのメッセージ成就は将来に延期  石(メシア)の裁きによるユダヤ人の虐殺と世界離散の預言(44) 3. 神の計画の成就  将来の艱難時代、ユダヤ人世代がこぞってイエスを受け入れる  そのシナリオは旧約時代から預言されている  人は誰も日常の事に多忙で、その神の計画に注意を向けない  人の反抗・不信仰にも関わらずに神の計画は歴史上成就してきた  それゆえ、主イエスに安息を見出して現在の困難をも乗り越えることができる

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「招待された宴会」

Ⅱ 王子の結婚披露宴のたとえ(22:1~14)

1. 導入部分(1)  「答えて話された」が直訳  ユダヤ指導者たちへの前章からの一連の回答であるため  前章の二つのたとえを聞いた者たちが心中に沸き起こったイメージへの応答  「たとえ」は複数形となっている  このたとえ話は、短い3部作のたとえから成立しているため 2. ユダヤ人のメシア拒否の罪とその結果のたとえ(2~7)  「王子」はイエス、「招待しておいたお客」はユダヤ人  「披露宴」が複数形なのは約7 日間ほど続くユダヤの慣習ゆえ  宴会の準備が整うとしもべを遣わして招待客に伝えるのが習慣  最初のしもべたち(3)とは、B.ヨハネとその弟子たちであろう  別のしもべたちとは、12 弟子たちであろう  宴会の準備が「何もかも整いました」とは、メシア的王国が樹立されるあらゆ る準備が完了されたことを言う  ところが招待客は畑や商売に出かけて、メッセージに応答しない  さらにしもべたちを殺すものも現れる(殉教)  「王は怒って、兵隊を出して、人殺しどもを滅ぼし、町を焼き払った」とは AD70 年エルサレム陥落を預言 3. 神の国への招待が異邦人へ及ぶたとえ(8~10)  「大通り」とは町の境界線にある四方へと伸びる道の分岐点  「出会ったものをみな宴会に招け」とは、選民だけでなく全ての異邦人への宣 教が始まる預言である  「良い人」でも「悪い人」でもみな集めた  聖書に信者が「悪い人」であると言及される箇所は一つもない  それは不信仰者のことであり、「毒麦」のことである(マタイ 13:25)

(5)

4. 王が祝宴会場に到着する場面:最後の審判(11~13)  「礼服を着ていない者が一人いた」~当時の宴会会場には礼服が客人のために 備えられていた。それを拒否するのは侮蔑行為である。  イエスへの信仰による義の衣である(イザヤ61:10)  天でのメシアとの婚礼の場で与えられる光り輝く衣(黙示19:8) 「聖徒の正しい行い」とは信仰ゆえの行為のことである  「外の暗やみに放り出せ。そこで泣いて歯ぎしりするのだ」とは、最後の審判 を受けて後、火の池に投げ込まれること。マタイ 8:12  それは信仰のない者(義の衣を着ていない者)の結末である 5. 結語(14)  「招待されるものは多い」~全てのユダヤ人であり、主イエスの十字架以後の 全ての異邦人が宴会(神の国)に招かれている  「選ばれるものは少ない」~招きに応じた上に、義の衣を着ける(信仰)もの である。

結論 招待されている今は恵みのときである

4. 紀元 8 世紀のイザヤ時代のユダヤの人々  北からの脅威:アッシリア帝国侵略に対する備え  預言者は主にだけ信頼するようにユダの国の指導者を励ました  しかし、彼らはシリアと北イスラエルとの同盟で安泰を計ろうとした  信仰に生きること・「万軍の主」は彼らにとってわなであり、落とし穴であっ た 5. イエス時代のユダヤの人々  指導者たちはローマからの支持や保護を失いたくなかった  イエスのメッセージよりも保身こそ彼らの優先課題  イエス拒否の結果は刈り取らねばならなかった  それが、AD70 年のエルサレム崩壊、世界離散である 6. 今日の私たち  保身のために主イエスよりも優先するものがあるだろうか  一時的にイエス拒否は賢く有利な選択に見えることがある  その清算を神の前にせねばならない瞬間がやってくる  それゆえに 「この方を、聖なる方とし、 この方を、あなたがたの恐れ、 この方を、あなたがたのおののきとせよ。」(イザヤ 8:13)

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参照

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