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長野県プレスリリース 平成16年7月23日

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全文

(1)

予期せぬ妊娠に悩む女性の支援、

新生児・乳幼児の特別養子縁組

( ※ )

里親委託のあり方等について

(案)

平成 30 年(2018 年)3月

長野県新生児里親委託のあり方等検討協議会

※児童相談所による養子縁組里親への委託と民間養子縁組機関との連携を含む(本文中も同様)

(2)

「新生児里親委託のあり方等検討協議会」での検討経過

◎第1回協議会(H29.3.17)

社会的養護及び妊娠・出産に係る支援体制の現状と課題についての協議 【主な意見】 ・SOSを出したい人に繫がる「入り口(相談等の支援)」がしっかり確保されていない。 ・子どもに対する継続的かつ安定した養育環境を保障していくことが必要。

◎第2回協議会(H29.6.8)

第1回協議会の論点整理等を踏まえた「検討すべき課題」の整理 【検討すべき課題】 ・予期せぬ妊娠の相談における「入口の問題」を具体的にどう解決し、また、その後の支援 をどうするか。 ・予期せぬ妊娠で生まれた子どもの早期パーマネンシー保障(※)のための仕組みをどの ように作るか、また、何が必要か。

※子どもに対する永続的かつ安定した養育環境を、できる限り早期に保障する

◎関係者からの意見聴取、重点協議等(H29.8 以降)

県外での先行的な取組の調査と合わせ、県内の関係機関からヒアリング及び 重点協議等の実施 【関係者(調査対象)と調査・協議事項】 ○(一社)ベアホープ 愛知県 兵庫県 長野県里親会連合会 (一財)長野県児童福祉施設連盟 医療関係者 ○第1回協議会で提示したものを基にした6つの課題 ①予期せぬ妊娠の防止 ②妊娠・出産に関する悩みの相談 ③予期せぬ妊娠に関する医療機関・学校との連携 ④出産の前後、子育ての過程での相談・支援 ⑤特別養子縁組・里親委託推進の課題 ⑥予期せぬ妊娠への対応及び特別養子縁組・里親委託推進の体制整備 ・思いがけない妊娠をした女性への支援と子どもの家庭養育の保障に向けた活動 (妊娠葛藤相談等) ・児童相談所、医療機関、母子保健機関が連携し、妊娠中からの相談支援及び出産直後 のケアが求められる特別養子縁組を念頭においた新生児の養子縁組里親への委託や 民間養子縁組機関との連携 ・「大人側の事情だけでなく、子どもの側に立った最善の利益の追求」、「実親への配慮(実 親の揺れる思いにも寄り添うソーシャルワークの視点も必要)」、「適切な選択を行うため、 一定程度の体系化した支援の必要性」の視点(観点)を踏まえた協議

(3)

◎妊娠発覚前 ~ 養育等の各段階における検討課題

1 予期せぬ妊娠の防止について

○ 妊娠・出産に関する正しい知識の普及について ○ 虐待予防としての性教育について

2 妊娠・出産に関する悩みの相談について

○ 予期せぬ妊娠をした場合の相談について

3 予期せぬ妊娠に関する医療機関・学校との連携について

○ 一度も医療機関にかからない出産の防止について ○ 妊娠中から出産まで医療機関と市町村保健師等が連携した相談・支援 について ○ 中高生が妊娠した場合の対応について

4 出産の前後、子育ての過程での相談・支援について

[実親(実母)に対する支援] ○ 出産後、自分で育てるか、里親に託すかどうかの心の揺れをキャッチし、 実親が決心できる支援体制について ○ 社会的養護を必要とする子ども、要支援家庭への支援について [養親・里親に対する支援] ○ 生まれた子どもに障がいや病気が存在した時の養親の気持ちや考えの 変化について ○ 子どもとの愛着形成について ○ 真実告知に係る相談・支援について

5 特別養子縁組・里親委託推進の課題について

○ 里親委託推進の意義について ○ 里親の新規開拓について ○ 里親制度の認知について ○ 里親に対する研修支援について

6 予期せぬ妊娠への対応及び特別養子縁組・里親委託推進の体制

整備について

【協議会で検討を重ねた論点】

●予期せぬ妊娠の相談における「入口の問題」を具体的にどう解決し、また、その後

の支援をどうするか。

●予期せぬ妊娠で生まれた子どもの早期パーマネンシー保障のための仕組みをど

のように作るか、また、何が必要か。

(4)

検討課題に係る意見及び対応方針

1 予期せぬ妊娠の防止

【意見の概要】 〇小学生も含めた生徒に対し、きちんとした知識を身につけ、受診動機付けの必要がある。 〇つまずいている子ども達が話したくなるような存在が必要。 〇情報発信の工夫が必要。 〇学校だけでなく家庭での親の教育に力を入れることも大切。 方針 取組 官 ☆性に関する指導の充実 ☆性に関する悩みを抱える生 徒に接する全ての教員の対 応能力向上 ☆養護教諭を中心とした児童 生徒や保護者からの相談 に対する支援体制の充実 教員を対象にした研修会を拡充して対応 養護教諭が保健指導やチームティーチングの場で、 産婦人科等の専門科受診について情報提供等 〇 学校、教員による対応以外にも、次に掲げる取組によ る予期せぬ妊娠の防止を図る ・ ライフデザインセミナーや思春期セミナーを継続 して実施、思春期ピアカウンセラー活動の推進 ・ LINEやSNSでの相談対応にて「予期せぬ妊娠」 の相談先の紹介を継続していく 〇

2 妊娠・出産に関する悩みの相談

【意見の概要】 〇現在のシステムでは予期せぬ妊娠に関する(妊娠葛藤)相談の入り口が確保できていな い。SOSを早くキャッチするための方法を検討し支援者に繋げる必要がある。 〇ネット等で積極的な歩み寄りを行い、福祉的支援に繋げる窓口が必要。 方針 取組 官 ☆妊娠期から、出産後の養 育への支援が必要と認 められる妊婦等に対す る支援の充実 ☆児童虐待による死亡(0 日目・0か月虐待死)を 未然に防止 妊娠期から出産後までの継続した支援の仕組みづくり のもとに、誰にも言えない妊娠に悩む女性等に対して支 援をする 【具体例】 産前・産後母子支援に関する事業を民間機関に委託し、 妊娠葛藤相談の窓口を創設、その後の対応に繋げる、 母と子に対する支援計画の作成 協 力 医 療機 関 等 での支援 が 受 けられ る た めの調整 ケースによっては性暴力被害者支援センター「りんどうハ ートながの」との連携 〇 相談窓口の周知用ステッカー配布先の拡大

(5)

3 予期せぬ妊娠に関する医療機関・学校との連携

【意見の概要】 〇妊娠した女性が何を望み、出産するか出産しないか・出産する場合は誰が育てるのか、 時間をかけ、きちんと向き合って考えられることが重要。 〇妊娠して出産する学生を保護するために何ができるか考えるべき。 〇妊娠葛藤相談の窓口以外にも養護教諭、保健師、助産師、相談員等を含めた幅広い入 り口を地域に開き、そこで関わる者が相談者のニーズ理解や対応方針を共有し連携でき るシステムを作る必要がある。 方針 取組 官 ☆予期せぬ妊娠について女 性が一人で抱え込まずに 相談できる体制の充実 ☆妊娠期~子育て期の切れ 目のない支援によるハイリス ク母子・虐待発生予防、早 期発見・支援体制の充実 ☆養護教諭を中心とした生徒 や保護者からの相談支援 体制の充実 医療機関、母子保健機関、児童相談所、民間機関が 連携する仕組みづくり 【具体例】 新生児・乳幼児の特別養子縁組と里親委託に係る指 針の策定・活用、要保護児童対策地域協議会対象ケ ースとしての支援体制構築 〇 2020 年度までに市町村での妊娠から子育てまで切れ 目のない支援を行う子育て世代包括支援センター設 置に向け、信州母子保健推進センター事業で支援、 子ども家庭総合支援拠点の設置促進と併せて、「信 州こどもサポート(仮称)」を全県展開 〇 妊娠をした生徒側の意識と学校の知らないところで数 多くの実態があることを認識して、生徒に寄り添った 対応(高校校長への働きかけ) 高校を退学しても、2年以内であれば、その学校で再 入学できる。また、保育施設を有する通信制等の他の 課程への転学も一つの方法であり、休学をして、その 学校に残ることも含めて、生徒が選択できる。

4 出産の前後、子育ての過程での相談・支援

【意見の概要】 〇妊娠葛藤相談の入り口整備後は出産とその前後の生活、必要な医療について支援の選 択肢を充実させ情報提供し調整する必要がある。出産後自分で育てる場合の支援、育て られない場合の選択肢についても情報提供したうえで、実親の判断を促す必要がある。 〇里親という「資源」を活かし、里親どうしの繋がりを構築すること、児童相談所との距離をな くしていくこと、施設から里親への支援の在り方の確立が課題であり、具体的な取組の積 み重ねが必要。 〇養子縁組成立までの過程と縁組成立後において、子どもと養親・里親、実親への支援ま で視野に入れた取組が必要。県としての支援体制を整えつつ、状況に応じて国も推奨す るとおり民間機関の活用や連携を積極的に検討すべき。

(6)

方針 取組 官 ☆実親の気持ちの揺れ に寄り添ったソーシャ ル ワ ー ク の 視 点 に 加 え、妊娠中からの相談 支援及び出産直後の ケアの充実 ☆里親委託後の不調が 子どもに与える影響の 大きさを踏まえ、里親 支援の充実 医療機関と児童相談所等を中心とする関係機関が連携し て対応できる仕組みづくりのもとに、実親や里親等の多様 な関係者に対してきめ細やかな働きかけ、ソーシャルワー クを実践 【具体例】 アウトリーチによる実親へのアプローチ 実親の気持ちの揺れに寄り添ったアセスメント 里親委託の初期段階から養育者と子、親へのきめ細かい フォロー、関係機関の協働による継続的な支援 〇 地域の子どものニーズに合わせて多機能化した乳児院や 児童養護施設等を地域で活用できる体制づくり 【具体例】 包括的な里親支援、産前・産後の母子支援に関 する事業の民間委託の検討 〇 特に市町村、医療機関がパーマネンシー保障のための養 子縁組に関する知識を持つための研修 〇

5 特別養子縁組・里親委託推進の課題

【意見の概要】 〇委託後も長期にわたる見守りが必要。行政だけに頼られず、民間との連携をもとに、児童 相談所を中心とした新たなシステム構築が必要。 〇今後、必要とされる養育里親は子どものパーマネンシー保障をめざす代替養育であり、こ れまでの里親養育のイメージとは異なることを認識する必要がある。また、このような里親 養育を推進していくに当たっては包括的な里親支援を一貫して実施するフォスタリング機 関が必要であり、県としてどのような体制を構築するのか検討が必要。 方針 取組 官 ☆より家庭的な環境の中で健や かに成長でき、特定の大人と の愛着関係のもとに養育され る子どもの増加 ☆平成 28 年児童福祉法の改正 及び「新しい社会的養育ビジョ ン」を踏まえた、多様で多数の 里親の確保・育成 新生児・乳幼児の特別養子縁組と里親委託の推 進(委託後の里親、特別養子縁組成立後の家庭 等への支援も含む) 【具体例】 新生児・乳幼児の特別養子縁組と里親 委託に係る指針の策定・活用、民間機関との連携 検討 「フォスタリング機関」による里親の新規開拓から 委託後支援に至るまで一貫した取組の民間委託 検討 〇 里親認定等基準を見直し明確にするとともに、そ れらを通じて、県民の間に里親制度に対する関心 を高めることに結びつける周知・啓発活動

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6 予期せぬ妊娠への対応及び特別養子縁組・里親委託推進の体制整備

【意見の概要】 〇改正児童福祉法で示された子どものパーマネンシー保障に向けて、これまで社会的養護 を担ってきた施設の機能や役割を十分生かしながら、それぞれの地域のニーズに合わせ た施設機能の多機能化・機能転換、また個別化・高機能化について県全体の社会的養 育ニーズも見直しながら検討し、計画・実践していく必要がある。長野県は施設が多く、ず っと子ども達のことを考えてきてくれた方の存在を強みにして、必要な施設養護の部分を 残しつつ、移行しながら転換すること、計画を立てて進めているところに対して、より良い ものになるようなサポートが必要。 〇子どものパーマネンシー保障に向けた、官民協働の新たな乳幼児家庭養育体制の構築 は社会的共同親としての責任を果たす全国に先駆けた取組となる。 〇乳幼児社会的養育計画を策定した後は、その実施状況を評価し、目標達成に向けた軌 道修正をすることで子どもの最善の利益を保障できる。そのような評価を今回のような官 民協働の検討協議会が担っていくことが望まれる。さらに、国も指摘しているとおり、この ような検討協議会への当事者(社会的養護経験者等)の参画と、その意見の反映も必要。 方針 取組 官 ☆里親のなり手の確保等を図り、里親と チームとなり、リクルート、研修、支援 などを一貫して担う「フォスタリング機 関」による質の高い養育体制を構築 ☆平成 28 年児童福祉法の改正等の家 庭養育原則を実現し、社会的養護を 充実・強化 乳児院等の児童福祉施設が有する専門性 を活用するとともに、施設の多機能化・機能 転換を促進 〇 家庭養育の推進、乳幼児の家庭養育の移 行等を計画的に進めていくことを踏まえて、 平成 30 年度に長野県家庭的養護推進計画 の見直しを行う

(8)

「予期せぬ妊娠に悩む女性の支援」・「新生児・乳幼児の特別養子

縁組と里親委託のあり方等」に係る協議を踏まえた取組方針

◎予期せぬ妊娠に悩む女性の支援

課題 予期せぬ妊娠の相談における「入口の問題」を具体的にどう解決し、また、その後の 支援をどうするか。 課題解決に向けた方向性 ・妊娠期から養育に支援を要すると思われる妊婦等への支援の充実及び児童虐待 による死亡の未然防止を図る ・予期せぬ妊娠を、女性が一人で抱え込まずに相談できる体制の充実を図る 課題解決に係る取組 【予期せぬ妊娠の防止】 ・教員対象研修会の拡充 ・ライフデザインセミナー、思春期セミナーの継続実施 【妊娠・出産に関する悩みの相談】 ・妊娠期から出産後までの継続した支援の仕組みづくりのもとに、誰にも言えない妊娠に悩 む女性に対する支援 具体例 … 産前・産後母子支援に関する事業を民間機関に委託し、妊娠葛藤相談へ の対応、母と子に対する支援計画の作成、協力医療機関等での支援が受 けられるための調整 ・ケースによっては性暴力被害者支援センター「りんどうハートながの」との連携 【「出産する・出産しない」選択 (予期せぬ妊娠に対する医療機関・学校との連携)】 ・医療機関、母子保健機関、児童相談所が連携する仕組みづくり 具体例 … 新生児、乳幼児里親委託に係る指針の策定・活用 要保護児童対策地域協議会対象ケースとしての支援体制構築 ・市町村での妊娠から子育てまで切れ目のない支援を行う子育て世代包括支援センター 設置に向け、信州母子保健推進センター事業で支援、子ども家庭総合支援拠点の設置 と併せて、「信州子どもサポート(仮称)」を全県展開 ・妊娠をした生徒側の意識と学校の知らないところで数多くの実態があることを認識して、 生徒に寄り添った対応 高校を退学して2年以内であれば、その学校に再入学でき、また、保育施設がある通 信制等の他の課程への転学も一つの方法であり、休学をして学校に残ることも含め、 生徒が選択する。

(9)

◎新生児・乳幼児の特別養子縁組と里親委託のあり方等

課題 予期せぬ妊娠で生まれた子どもの早期パーマネンシー保障のための仕組みをどの ように作るか、何が必要か。 課題解決に向けた方向性 ・実親の気持ちの揺れに寄り添いながら、妊娠中からの相談支援及び出産直後のケ アの充実を図る ・養子縁組や里親委託後の不調が子どもに与える影響の大きさを踏まえ、里親支援 の充実を図る 課題解決に係る取組 【出産前後での相談支援】 ・医療機関と児童相談所等を中心とする関係機関が連携して対応できる仕組み作りのもと、 実親や里親等の多様な関係者に対してきめ細やかな働きかけ、ソーシャルワークを実践 地域の子どものニーズに合わせて多機能化した乳児院や児童養護施設等を地域で活用 できる体制づくり 具体例 … アウトリーチによる実親へのアプローチ、実親の気持ちに配慮しつつ丁寧 なアセスメントと支援、里親委託の初期段階から里親子へのきめ細かいフ ォロー、関係機関の協働による継続的な支援、包括的な里親支援、産前・ 産後の母子支援に関する事業の民間委託の検討 【子育ての過程での相談支援】 ・乳児院や児童養護施設等それぞれの専門性を活かした多機能化・機能転換や高機能 化による、質の高い養育体制づくり 【里親委託推進の体制整備】 ・特別養子縁組を含めた新生児・乳幼児の里親委託を推進 具体例 … 新生児・乳幼児の特別養子縁組と里親委託に係る指針の策定・活用、民 間との連携検討、フォスタリング機関による里親の新規開拓から委託後支 援に至るまでの一貫した取組み

【目指すところ】 すべての子どもが「家庭」を持てる環境づくり

参照

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