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ICU専任理学療法士の介入により合併症予防を図り歩行開始が可能となった一症例

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Academic year: 2021

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− 77 − Key Words 九州理学療法士学術大会 2019 in 鹿児島黎明学会 九州理学療法士学術大会 2019 in 鹿児島 黎明学会

O10-2

【目的】 集中治療領域において ABCDE バンドルを 用いたケアの実践が推奨されており、理学療法 士は早期離床に向けた関わりが求められる。本 症例は気道クリアランス悪化にて離床・人工呼 吸器離脱が困難であり理学療法士を中心とした 体位排痰法を実施。私が知る限り人工呼吸器挿 管中の体位排痰法は酸素化改善や無気肺予防に 良好との介入報告は散見しているが有用性を示 す科学的根拠に乏しい。今回、人工呼吸器挿管 中より体動促進及び腹臥位療法にて合併症を予 防し歩行まで可能となった症例に関して報告す る。 【方法】 60 歳代男性、病前全自立。細菌性肺炎によ る急性呼吸不全及び代謝性アシドーシスを認め ICU 入 室。SOFA score:11 点。Nasal high flow 開始も P/F:85.7 と低酸素血症にて気管 挿管施行となった。第 2 病日目、血液濾過透析 (以下HDF)開始。第3病日目より理学療法開始。 第 5 病日目、循環動態安定に伴い体位排痰法と して完全側臥位・前傾側臥位開始。第 10 病日 目、人工呼吸器抜管予定も気道クリアランス不 良により抜管延期となり、第 12 病日目より腹 臥位療法開始。毎朝他職種とケアや HDF の時 間調整を行い、HDF 施行日は終了後より 2 時 間、HDF 非施行日は午前・午後 2 時間ずつ実 施。理学療法以外の時間は譫妄予防として更衣・ 清拭における体動促進や頻回な声掛け・体位調 整を看護師と実施。また、夜勤帯でも可能な体 位排痰として完全側臥位を依頼した。第 16 病 日目に人工呼吸器抜管し同日車椅子乗車・起立 開始となったが自己喀痰能に乏しく、再挿管リ スクが高かったため腹臥位療法も並行して行っ た。第 19 病日目歩行開始し、自己喀痰のみで 気道クリアランス悪化が無くなったため第 20 病日目腹臥位療法中止。第 24 病日目 ICU 退室。 SOFA score:6 点 【結果】 腹臥位療法開始後より P/F 値の悪化無く人 工呼吸器抜管後も歩行まで可能。ICU 退室時 MRC score:48 点。ICU 入室中 CAM ICU 陰 性、HDS-R:27 点で譫妄や認知機能悪化も見 られなかった。第 33 病日目、歩行器歩行見守 りレベルにてリハビリ目的の転院となった。 【考察】 長期人工呼吸器管理は ICU 獲得性筋力低下 や譫妄等の ADL・QOL 低下をきたす原因と なっており、早期気道クリアランス改善が必要 であった。体位排痰法は腹臥位療法が有意に酸 素化改善を認める点や人工呼吸器抜管後の再挿 管要因として自己喀痰能の低下が大きく関与し ていると報告あり。人工呼吸器挿管中より理学 療法介入時間以外でも更衣・清拭での体動促進 や腹臥位療法を行うことで呼吸器合併症予防・ 譫妄予防を図り歩行開始に寄与したものと推察 する。当院では ICU 専任理学療法士を配置し ており、理学療法介入以外の時間でも他職種と 協力し体位管理を行う事が可能であった。人工 呼吸器挿管中の合併症を予防し離床を行うには 理学療法以外の時間でも継続した体位管理や体 動促進が必要であり理学療法士はそのコーディ ネート役としての役割が求められる。 ————————————————————— 倫理的配慮、説明と同意 本症例の紹介・発表を行うにあたって患者本人へ 十分な説明を行い承諾を得た。 早期離床 / 腹臥位療法 / 人工呼吸器管理 医療法人社団シマダ嶋田病院 リハビリテーション科 徳田 啓太

ICU 専任理学療法士の介入により合併症予防を

図り歩行開始が可能となった一症例

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