保 医療系大学院修了生の研究活動状況および研究継続へ向け
たニーズ調査
井 弘樹 ,上山 真美 ,山上 徹也 ,佐藤 由美 ,横山 知行
1 群馬県前橋市昭和町3-39-22 群馬大学大学院保 学研究科 要 旨 目 的:本研究は, 保 医療系大学院修了生の修了後の研究活動の状況や研究継続へ向けたニーズを調査し, 適切な教育・ 研究支援の方法を見出すことを目的とした. 方 法:保 医療系大学院博士前期課程を 2012年 9 月末までに修了した 282名を対象に, 自記式質問票調査を実施した. 結 果:183名 (回収率 64.9%) から回答を得た.調査結果から,多くの修了生が大学院で学んだ知識や経験を活かして活動 を進めている一方, 大学院修了後の研究や実践活動に対して困難を感じ, 職場や大学へ様々な支援を希望している実態が明 らかとなった. 結 論:今後,修了生のニーズに った教育・研究支援体制,ネットワークシステムを整備し,修了生の活動をサポートして いくことが, 地域保 医療を担う人材育成の推進に大いに役立つものと期待される. はじめに わが国では超高齢社会を迎え, 生活習慣病の拡大や地域 医療の崩壊が問題となっている. 厚生労働省は, 2025年を 目途に, 高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的のも とで, 可能な限り住み慣れた地域で, 自 らしい暮らしを 人生の最期まで続けることができるよう, 地域の包括的な 支援・サービス提供体制 (地域包括ケアシステム)の構築を 推進している. こうした情勢において, 医師不足のなかチーム医療を担 うコメディカルの高度専門人材育成に対する社会的要請は 大きい. 群馬大学ではこれらの要請に応えるため, 大学院 医学系研究科保 学専攻 博士前期課程および後期課程の 教育を実践し, 15年が経過した. また, 2006年には大学院 教育改革支援プログラムに採択され,継続して「地域・大学 院循環型保 学リーダーの育成プログラム」も実践してい る.2011年には,医学系研究科から独立し,保 学研究科と して組織改革も行われ, なる進化が求められている. 地域のニーズを反映させる教育が求められる現在, 地域 保 医療のリーダーになりうる人材育成のあり方を検討す ることは喫緊の課題であり, そのためには教育カリキュラ ムの見直し, 修了生の研究活動継続状況の 析, 地域ニー ズの 析など, 多角的な評価・検討が必要である. しかし, 現状では大学院修了時点のデータしかなく, 大学院での教 育と修了後の状況との関連および研究支援に対するニーズ 等を検討することができない状況にある. また, 修了生か らみた大学の教育・研究支援に対する評価や, 研究継続の 文献情報 キーワード: 修了生, ニーズ, 教育・研究支援, ネットワーク, 地域保 投稿履歴: 受付 平成29年8月31日 修正 平成29年9月27日 採択 平成29年10月5日 論文別刷請求先: 横山知行 〒371-8514 群馬県前橋市昭和町3-39-22 群馬大学大学院保 学研究科生体情報検査科 学講座 電話:027-220-8951 E-mail: tyokoyama@gunma-u.ac.jp原 著
2017;67:329∼342職場および大学に希望する支援について調査し, 適切な教 育・研究支援の方法を見出すことである. 方法 1.調査対象・期間 対象は, A 大学の保 医療系大学院博士前期課程を 2012 年 9 月末までに修了した 520名のうち, 現住所不明等を除 く 282名の中で, 同意が得られた者とした. 調査期間は, 2012年 10月から 2013年 3月までとした. 2.調査方法と内容 調査は, 自記式無記名質問紙法とし, 郵送法により回収 を行った. 対象者へ本調査への協力依頼書, 調査票および 返信用封筒を郵送し, 回答後, 返信用封筒に入れて投函し てもらうことで, 研究への同意とみなした. 調査内容につ いては以下のとおりである. 1)基本属性:所属 野,現在の就業先・所在地,職種,大 学院修了後の就業先, 一般学生もしくは社会人学生 であったか *社会人学生とは, 大学や短期大学, 専門学 などを 卒業し, 医療・保 ・福祉施設, 教育研究機関, 官 庁, 企業等で 1年 (修士課程) もしくは 3年 (博士課 程) 以上の実務経験があり, 入学後も引き続きその 身 を有する者で, 且つ年齢が 22歳 (修士課程) も しくは 24歳 (博士課程) に達する学生を指す. 2)大学院教育の評価:大学院での学習の効果 (高度な 専門知識・技術, 教育指導能力, 研究能力, 就業機関 への有益性, 有用だった科目) 3)大学院修了後の研究活動状況:研究機会の有無とそ の内容, 修了後の研究継続に関する困難の有無とそ の理由 4)職場・大学からの研究支援の期待:今後取り組みた い研究の有無とその内容, 職場に求める研究支援内 容, 大学に希望する研究支援内容, 周囲への大学院 進学勧奨の有無 3. 析方法 析は Excel 2013および JMP 12.0を 用し, 単純集計 お よ び Kruskal-Wallis検 定, Wilcoxon検 定, Steel-Dwass 検定およびカイ二乗検定を行った. 有意水準 0.05未満にて 統計学的な有意差とした. は無記名とし, 内容には個人を特定する情報はなく, 返送 により研究参加に同意が得られたこととした. 送付先は, 大学事務が管理する修了生名簿から情報提供を受けた. な お, 無記名のため, 投函後の協力撤回に応じることはでき ないことを説明事項に明記した. 結果 1.修了生全体の背景と特徴 修了生 282名に調査票を送付し, 返送のあった 183名 (回収率 64.9%, 有効回答率 100%) の調査票を 析対象と した. 1)大学院での所属(表1) 社会人学生は 183名中 139 名 (76.0%) と約 8割を占め た.所属 野では,看護学 (以下,看護)が 113名 (61.7%)と 6割以上を占め, 次いでリハビリテーション学 (以下, リハ ビリ) 36名 (19.7%), 生体情報検査科学 (以下, 検査) 34名 (18.6%) であった. 2)就業先と職種(表2) 就業先では,医療機関が 78名 (42.6%),教育機関が 59 名 (32.2%), 市区町村 11名 (6.0%) の順であった. 職種では, 大学教員が 49 名 (26.8%) と最も多く, 次いで理学療法士 25名 (13.7%), 看護師 24名 (13.1%), 臨床検査技師 16名 (8.7%) であった. 表1 対象者の背景 n=183 項 目 n % 大学院での所属 一般学生 43 23.5 社会人学生 139 76.0 無回答 1 0.5 所属 野 看護学 113 61.7 生体情報検査科学 34 18.6 リハビリテーション学 36 19.7 表2 対象者の属性 n=183 項 目 n % 就業先 医療機関 78 42.6 教育機関 59 32.2 市区町村 11 6.0 企業 6 3.3 福祉施設 5 2.7 都道府県本庁 2 1.1 保 所 2 1.1 衛生研究所 1 0.5 老人保 施設 1 0.5 就業していない 11 6.0 その他 6 3.3 無回答 1 0.5
2.大学院での学修における修得度の評価 1)高度な専門知識や技術の修得(図1-A) 大学院での学修で高度な専門知識や技術の修得が「大い にできた」と答えた方が 52名 (28.4%), できた」が 111名 (60.7%) で, 両者を合わせて 9 割近くの人が肯定的な回答 であった.一方, どちらともいえない」が 17名 (9.3%), で きなかった」が 2名 (1.1%), 全くできなかった」が 0名で あった. また, 一般・社会人学生別, 専攻別, 就労先別の 3通りに けて, それぞれの質問項目をグラフ化し, 比較検討を 行った. なお, 就労先はオリジナルの区 を一部統合して 解析を行った. その結果, 一般・社会人学生別, 専攻別, 就 労先別でほとんど差は認められなかった. 2)教育指導能力の修得(図1-B) 大学院での学修で教育指導能力の修得が「大いにできた」 と回答した方が 31名 (16.9%), できた」が 72名 (39.3%) で, 両者を合わせると 5割台にとどまった. 一方, どちら ともいえない」が 61名 (33.3%), できなかった」が 17名 (9.3%), 全くできなかった」が 1名 (0.5%) であった. また,専攻別では「大いにできた」と「できた」と回答し た方が看護学で高い傾向を認め, Steel-Dwass検定により 「看護」と「検査」(p<0.05), 看護」と「リハビリ」(p< 0.05)の間で有意差を認めた.就労先別では「大いにできた」 と「できた」と回答した方が医療機関と教育機関で高く,企 業で低い傾向を認めたが, いずれも統計学的に有意な差は 認められなかった.一般・社会人学生別では,ほとんど差は 認められなかった. 3)研究能力の修得(図1-C) 大学院での学修で研究能力の修得が「大いにできた」と 回答した方が 38名 (20.8%), できた」が 123名 (67.2%) で, 両者を合わせて 9 割近くの人が肯定的な回答を示した. 一方, どちらともいえない」が 18名 (9.8%), できなかっ た」が 3名 (1.6%), 全くできなかった」が 0名であった. また, 一般・社会人学生, 専攻別, 就労先別で, いずれの 区 でもほとんど差は認められなかった. 4)現在の就業先における大学院での学修の有益性 (図2) 大学院での学習が現在の就業先にとって有益であると 「大いに思う」と回答した方が 54名 (29.5%), 思う」が 86 名 (47.0%) で, 両者を合わせて 8割近くの人が肯定的な回 答であった.一方, どちらともいえない」が 27名 (14.8%), あまり思わない」が 8名 (4.4%), 全く思わない」が 4名 (2.2%) であった. 大学院の授業科目として特に役に立ったと思う科目を自 由回答として挙げてもらったところ, 各領域における特 論・演習」, 保 学特別セミナー」, 特別研究」, 疫学・統 計」, 倫理学」, 看護教育論」, 看護研究方法論」など, よ り研究や実践活動に直結しやすい内容が挙げられた. また,就労先別では「大いに思う」と「思う」と回答した 方が教育機関と自治体・保 所で高く, 医療機関と企業で 低い傾向があり,Steel-Dwass検定により「教育機関」と「医 療機関」(p<0.01) の間で有意差を認めた. また, 一般・社 会人学生別では「大いに思う」と「思う」と回答した方が 社会人学生でやや高い傾向を認め, 専攻別では「大いに思 う」と「思う」と回答した方が看護でやや高い傾向を認め たが, 統計学的な有意差は認められなかった. 3.大学院修了後の研究活動状況 1)大学院修了後の研究機会の有無(図3-A) 大学院修了後も研究に携わった機会があると回答した人 は 132名 (72.1%), ないと回答した人は 49 名 (26.8%) で あった. 自由回答の結果から, 研究に携わったことがある 人の具体的な研究内容として, 大学機関や研究機関などに 在職している人は, 自身の専門 野や職場で与えられた テーマに関する研究, 病院に勤務している人は, それぞれ 所属している専門 野における臨床研究と回答した. また, 大学院在籍時からの研究を継続している人や, 大学や地域, 他施設との共同研究を行っていると回答した人もいた. また,一般・社会人学生別では,研究に携わった機会があ ると回答した人が社会人学生で高い傾向にあり, 就労先別 では教育機関で高く, 自治体・保 所と企業で低い傾向を 示した. 一般・社会人学生別あるいは就労先別でカイ二乗 検定を行うと, それぞれに有意差があり, 研究に携わる機 会に対して一般学生と社会人学生 (p<0.01),あるいは就労 先 (p<0.01) の違いによって特性が異なっていた. 専攻別 では検査でやや低い傾向を示したが, 有意差は認められな かった. 2)研究・実践活動の困難の有無(図3-B) 大学院修了後も研究に携わった機会があると回答した方 で, 教育機関以外で就労している修了生 78名を対象に, 職 場や地域において研究や実践活動を行う上での困難の有無 について, 調査を行った. その結果, 困難があったと回答し 職種 大学教員 49 26.8 理学療法士 25 13.7 看護師 24 13.1 臨床検査技師 16 8.7 保 師 15 8.2 作業療法士 7 3.8 専門看護師 7 3.8 研究者 5 2.7 助産師 4 2.2 認定看護師 3 1.6 その他の学 教員 3 1.6 その他 11 6.0 無回答 4 2.2 該当なし 10 5.5 * 1 研究機関, 児童相談所, 訪問看護ステーション, 益財団 法人 * 2 管理栄養士, 一般事務職, 細胞検査士, 行政職, 団体職員, 診療放射線技師, モニター (CRA, 医薬品の臨床開発)
図1 大学院での学修における修得度の評価 図1-C 研究能力の修得 図1-B 教育指導能力の修得 図1-A 高度な専門知識や技術の修得
た人が 44名 (56.4%), ないと答えた人が 24名 (30.8%) で, 約半数以上の人が現場において何らかの研究・実践活動に おける困難を感じていた. 自由回答の結果から, その具体 的な内容として最も多かったのが「日常業務が忙しく, 研 究をする時間の確保が難しい」 (19 名) という回答であっ た. また, 研究に対する上司や同僚からの理解が得られな い」という回答や, 研究に関する教育指導能力が低い」, 倫理審査委員会が自施設にないため臨床研究ができな い」, 他施設や他の専門職との連携がとりにくい」などの 回答が得られた. また, 一般・社会人学生, 専攻別, 就労先別で, いずれの 区 でもほとんど差は認められなかった. 3)研究活動への取り組み意欲(図3-C) 教育機関以外で就労している修了生 124名を対象に, 今 後, 個人またはグループとして研究に取り組みたいか調査 したところ, 取り組みたいと回答した人は 81名 (65.3%) で, 取り組む意思がないと回答した 30名 (24.2%) を大き く上回った. 自由回答の結果から, 具体的に取り組みたい 研究内容としては, 大学院での研究テーマの継続・発展」 (8名)と回答した人が最も多く,他に「各々の現場業務に直 結した課題に対する調査研究」, 臨床現場での調査もしく は介入研究」, 多施設共同研究」, 地域住民調査」, 自治体 データの 析」などの回答が得られた. また, 専攻別では, リハビリで高い傾向を示し, 就労先別 では医療機関で高く, 企業で低い傾向を示した. 専攻別あ るいは就労先別にカイ二乗検定を行うと, それぞれに有意 差があり, 研究活動への取り組み意欲に対して専攻別 (p< 0.05), あるいは就労先 (p<0.05) の違いによって特性が異 なっていた.一般・社会人学生別では,社会人学生でやや高 い傾向が認められたが, 統計学的な有意差は認めなかった. 4)大学院への進学勧奨(図3-D) 職場や同僚などに大学院の進学を勧めたことがあると回 答した人は 77名 (62.1%) で, ないと回答した人の 39 名 (31.5%) を大きく上回った. また,一般・社会人学生別では,社会人学生で勧めたこと があると回答した人が高く, 専攻別では検査で低い傾向を 示した. 一般・社会人学生別あるいは専攻別にカイ二乗検 定を行うと, それぞれに有意差があり, 大学院への進学勧 奨に対して一般学生と社会人学生 (p<0.01),あるいは専攻 別 (p<0.01) の違いによって特性が異なっていた.また,就 労先別では企業でやや低い傾向を示したが, 統計学的な有 意差は認めなかった. 4.職場に希望する支援(図4,5-A∼H) 今後, 研究に取り組む場合, 職場に支援を希望する内容 として,最も多かった回答は「研究する時間の確保」91名, 研究に対する理解」84名であった.さらに, 職場内での共 同研究体制の確保」56名, 研究資金」53名, 職場内の上 司・専門職からの研究指導」43名, 倫理審査体制の整備」 37名, 研究スペースや設備の充実」27名, データベース の構築」22名と続いた. 研究に取り組む場合の職場に希望する支援内容を一般・ 社会人学生, 専攻別, 就労先別で 析した結果, まず一般・ 社会人学生別では,一般学生で「研究に対する理解」と回答 した人が多く, 研究する時間の確保」, 研究資金」, 倫理 審査体制の整備」についてもやや高い傾向を示した. カイ 二乗検定を行うと, 研究に対する理解 (p<0.05) に対して 有意差があり, 一般学生と社会人学生の違いによって特性 が異なっていた. 専攻別では,看護で「職場内の上司・専門職からの研究指 導」, 研究する時間の確保」と回答した人がやや多かった. 一方,リハビリでは「研究資金」と回答した人が少なく,検 査で「倫理審査体制の整備」と回答した人が少なかった.カ イ二乗検定を行うと, 研究資金 (p<0.05) および倫理審査 図2 現在の就業先における大学院での学修の有益性
図3 大学院修了後の研究活動状況
図3-C 研究活動への取り組み意欲 図3-D 大学院への進学勧奨 図3-B 研究・実践活動の困難の有無 図3-A 大学院修了後の研究機会の有無
体制の整備 (p<0.05) に対して有意差があり, 専攻の違い によって特性が異なっていた. 就労先別では,企業で「研究資金」と回答した人がやや多 く, 職場内の上司・専門職からの研究指導」, 倫理審査体 制の整備」, データベースの構築 (電子カルテなど)」と回 答した人が少なかった.また,自治体・保 所で「職場内で の共同研究体制の確保」, 研究に対する理解」と回答した 人がやや多かった. カイ二乗検定を行うと, 職場内での共 同研究体制の確保 (p<0.01) に対して有意差があり, 就労 先の違いによって特性が異なっていた. 5.大学に希望する支援(図6,7-A∼I) 今後, 研究に取り組む場合, 大学に希望する支援内容と しては, 大学教員による研究指導や相談対応」93名が最も 多い回答であった. さらに, 大学での文献ダウンロード 用許可」75名, 大学の図書館の文献貸出許可」71名と文献 関連の要望が続いた. その他に, データ解析ソフトの 用 許可」62名, 大学教員との共同研究」56名, 研修会,講習 会の案内」44名, 大学の実験スペースや機器の 用許可」 42名, 大学の情報処理室の 用許可 33名, 別施設との共同 研究 16名と続いた. 研究に取り組む場合の大学に希望する支援内容を一般・ 社会人学生, 専攻別, 就労先別で 析した結果, 一般・社会 人学生別では, 一般学生で「大学教員による研究指導や相 談対応」, 大学の図書館の文献貸出許可」と回答した人が 多く, 研修会, 講習会の案内」, 大学の実験スペースや機 器の 用許可」もやや高い傾向にあった. カイ二乗検定を 行うと, 大学教員による研究指導や相談対応 (p<0.05) お よび大学の図書館の文献貸出許可 (p<0.05) に対してそれ ぞれ有意差があり, 一般学生と社会人学生の違いによって 特性が異なっていた. 専攻別では, 看護は「大学教員による研究指導や相談対 応」と回答した人が多かった.一方,リハビリでは「研修会, 講習会の案内」, 大学教員との共同研究」と回答した人が 少なく,検査で「大学の情報処理室 用許可」, データ解析 ソフトの 用許可」と回答した人が少なかった. カイ二乗 検定を行うと, データ解析ソフトの 用許可 (p<0.01), 大 学教員との共同研究 (p<0.05) および大学の情報処理室 用許可 (p<0.01) に対してそれぞれ有意差があり, 専攻の 違いによって特性が異なっていた. 就労先別では,自治体・保 所で「大学教員による研究指 導や相談対応」, 大学の図書館の文献貸出許可」と回答し た人がやや多く,さらに自治体・保 所,福祉施設で「大学 教員との共同研究」と回答した人が多かった.また,企業で 「データ解析ソフトの 用許可」と回答した人がやや少な かった. カイ二乗検定では, いずれの質問においても就労 先別で有意差を認めなかった. 察 1.大学院での学修における修得度の評価 大学院での学修における修得内容について, 高度な専 門知識や技術」, 研究能力」に関しては, 9 割近くの修了生 が肯定的な回答を示し, 大学院教育としては大まかに達成 できていると えられた. 一方, 教育指導能力」の修得に 関しては, 肯定的な意見が 5割台に留まった. 大学院在籍 時に教育指導を実践する機会としては, 学部学生の授業や 実習の補助を行うティーチングアシスタント制度や, 研究 室の学生を研究指導するリサーチアシスタント制度などが あるが, 時間や内容なども限られており, また, 自身の学習 図4 研究への取り組みにおいて職場に希望する支援内容 (修了生全体)
図5 研究への取り組みにおいて職場に希望する支援内容 (修了生の一般・社会人別 , 専攻別 , 就労先別の比較 ) 図5-E 場内の上司・専門職からの研究指導 図5-A 研究に対する理解 図5-F 倫理審査体制の整備 図5-B 研究する時間の確保 図5-G 研究スペースや設備の充実 図5-C 職場内での共同研究体制の確保 図5-H データベースの構築 (電子カルテなど ) 図5-D 研究資金
や研究に従事しなければいけない状況もあり, 大学院在籍 期間中には教育指導能力の修得にまでは至らなかったと推 察される. また, 大学院での学習が現在の就業先にとって 有益と思うか」という質問に対し,8割近くが肯定的な回答 を示した. 特に役に立った授業科目として, より研究や実 践活動に直結しやすい科目が挙げられたことから, 今後も 修了生の研究・実践活動を見据えた教育体制の充実を図っ ていく必要性がある. 就労先別の比較では,教育機関と自治体・保 所で「大学 院での学習が現在の就業先にとって有益である」と回答し た人が多く, 大学院での教育, 研究が就労先でも引き続き, 活かされていることが示唆された. 一方, 医療機関に就職 した人では, 大学院での学習が現在の就業先にとって有益 と捉えている回答の割合が低かった. 前述のとおり, 修了 生にとって大学院の授業科目で特に役に立ったと思う科目 に, より研究や実践活動に直結しやすい内容が挙げられた ことから, 医療機関で臨床に携わる人の中には, 研究の基 盤となる知識や理論など, 基礎的な科目を学修することが 必ずしも医療機関での業務に有益になると感じられなかっ たのかもしれない. 2.大学院修了後の研究活動状況 「大学院修了後も研究に携わった機会がある」と回答し た人が 7割超, 今後, 個人またはグループとして研究に取 り組みたい」と回答した人が 6割以上と, 修了生の多くが 大学院修了後も研究に対する強い意欲を持っていることが 明らかとなった. また, 自由回答の結果から, 大学院在籍時 からの研究テーマを継続している, もしくは発展させたい と回答した人が多く見られたことから, 大学院在籍時の自 身の経験や技術を今後も活用していきたいという傾向が見 られた. 一方, 教育機関以外で就労している修了生におい て, 研究や実践活動を行う上で困難を感じたことがある」 と回答した人が半数以上に達したことから, 現場において 研究や実践活動が進まない現状も明らかとなった. 自由回 答の結果から, 研究をする時間の確保が困難, 上司や同僚 の理解が得られない, 他の専門職との連携が難しい, 倫理 審査委員会が無いことなど, 職場環境に関する回答が多く 見られたことが大きな要因と えられる. 一般学生と社会人学生との比較において, 社会人学生で は「大学院修了後の研究機会あり」と回答した人および「今 後, 個人またはグループとして研究に取り組みたい」とい う意欲を示した人が多い傾向が見られた. 社会人学生は大 学院修了時点で職場での地位や周囲からの信頼, 業務の遂 行能力も確立しており, 研究実施に向けた基盤が整ってい ると推察される. また, 職場や同僚などに大学院の進学を 勧めたことがあるか」という質問に対しても, 社会人学生 が有意に高い傾向が見られた. 看護系の大学院進学状況を 調査した検討では, 20代後半∼30代で就業しながら社会 人学生として進学する割合が多く, また, 大学院修了者は 周囲に対して, 同じ社会人学生として進学を勧奨する割合 が多いことも報告されている. 社会人学生は, 仕事と学 業の両立や時間の調整, 周囲や職場の理解, 経済面や家 など, 様々な課題を乗り越えて大学院の課程を履修してき たため, 自 の体験談を踏まえて周囲に進学を勧めること が出来ているのではと えられた. 逆に, 一般学生は 20代 半ばで修士号を取得し, 大学院修了後新卒としてそれぞれ の現場に赴くため, 日常業務の遂行や専門知識および実践 能力の習得など, 多くの仕事に時間を費やす必要性があり, なかなか研究実施に至らない状況が推察される. さらには, 社会人学生のような業務や時間のやり繰り, 周囲の理解を 図6 研究への取り組みにおいて大学に希望する支援内容 (修了生全体)
図7-A 大学教員による研究指導や相談対応 図7-F 大学の実験スペースや機器の用許可 図7-G 研修会 , 講習会の案内 図7-B 大学での文献ダウンロード用許可 図7-H 大学の情報処理室用許可 図7-C 大学の図書館の文献貸出許可 図7-I 別施設との共同研究の調整 図7-D データ解析ソフトの用許可 図7-E 大学教員との共同研究 図7 研究への取り組みにおいて大学に希望する支援内容 (修了生の一般・社会人別 , 専攻別 , 就労先別の比較 )
得るなどの経験がないため, 職場の同僚や上司に対して適 切なアドバイスができず, 大学院への進学を勧奨しづらい 状況があったと推察される. 専攻別の比較では, 今後, 個人またはグループとして研 究に取り組みたいか」という質問に対し,検査では「はい」 と答えた人の割合が低い傾向を示した. これは, 検査領域 における大学院での研究内容が培養細胞やマウス, ヒト血 液サンプルや病理検体を用いて, 遺伝子工学的手法で解析 する基礎研究が主流となっており, 一般病院等で行うため には特殊な機器や施設が必要となることから, 大学院での 研究の手法が臨床研究などの内容に反映しづらい現状があ ると推察される.また,検査では「職場や同僚に大学院の進 学勧奨をしたことがあるか」という質問に対して, はい」 と答えた人の割合が低い傾向を示した. 検査の大学院進学 に関しては, 学士号を取得後, 就業せずにすぐに修士課程 へ進学する一般学生の割合が他専攻よりも多い (検査 : 46.6%,看護 :18.8%,リハビリ :3.7%).したがって,前述の とおり, 社会人学生と比較して, 大学院進学を勧奨しづら い状況があったと えられた. 就労先別の比較では,自治体・保 所で「大学院修了後の 研究機会」について「ある」と回答した人の割合が最も低 く, さらに, 職場や地域での研究や実践活動を行う上で困 難を感じたことはあるか」という質問に対し, 全員が「は い」と回答した.困難な理由として,自由回答の中で最も多 かったのが,時間や業務の制約であった.自治体・保 所に おける勤務内容や職場環境の特性上, 業務範囲を超える仕 事に関して職場の許可が得られず時間が割けない, 研究に 対して周囲の協力や理解が得られない, などの状況が え られ, 研究を実施する環境として困難な現状が読み取れる. 一方, 医療機関へ就職した修了生で, 今後, 研究に取り組 みたいと回答した人が多い傾向にあった. 具体的に取り組 みたいと えている研究内容として, 現場業務で直面した 問題点や疑問点に対する研究や, 業務に直結した臨床研究 と回答した人が多かったことから, 修了生自らが研究に対 する意識や課題の抽出, 問題解決思 をもって, 日々の業 務にあたっていることが推察された. 3.職場に希望する支援 今後, 研究に取り組む場合, 職場に支援を希望する内容 について, 研究する時間の確保」, 研究に対する理解」, 職場内での共同研究体制の確保」, 倫理審査体制」の整備 といった回答で 6割以上を占めたことからも, それぞれの 職場環境における研究実施の難しさを裏付ける結果といえ る. 現場においては, それぞれが多忙な日常業務をこなし ており, その中で研究活動を実施するためには, 業務時間 の合間や勤務時間外にこなす必要性が出てくる. そうした 状況の中で, 職場における研究への理解や体制の整備が 整っていないと, ますます研究に対する意欲を失いかねな いと思われる. 教育機関および病院の管理職に対して, 職 員の大学院進学の必要性を調査した結果では, いずれも 8 割以上が大学院進学を肯定的に回答した一方, 約 6割が業 務に支障が生じることから仕事の継続は難しいとの回答が 得られた. さらに, 病院および保 所の管理職に, 大学院 修了者を採用する予定はあるかという調査では, 約 4割が 採用予定はないとの結果も報告されており, 限られた時間 や人員で現場業務を行う現状と, 各職場の管理職に大学院 修了生がもたらす価値に対する理解が進んでいないことを 示唆する結果といえる. 今後は, 大学側からそれぞれの職 場および管理職に対して, 職員の大学院進学に対する理解 や利点を訴えていくとともに, 就業を継続しながら学業や 研究を積み重ねられるよう, 夜間コースや集中講義, 科目 履修制度, 長期履修制度などの充実を図る必要がある. さ らには, 修了生の学びや研究活動を全面的にサポートし, それぞれの職場で大学院での学びの還元が出来れば, 修了 生の活動に対する周囲の理解もより深まると えられる. また,一般学生において,社会人学生と比較して「研究に 対する理解」と「研究資金」,大学に対する支援希望として 「大学教員による研究指導や相談対応」, 大学の図書館の 文献貸出許可」, 研修会, 講習会の案内」, 大学の実験ス ペースや機器の 用許可」などが高い傾向を示した. 前述 のとおり, 一般学生は社会人学生に比べて, 職場での地位 もまだ確立しておらず, 自身の活動に対する周囲の理解, 大学と現場とのギャップなどを感じる機会が多いため, 研 究を遂行する上で様々な困難に直面している状況が推察で きた. 専攻別の比較では,看護で「研究する時間の確保」, 職場 内の上司・専門職からの研究指導」と回答した人が多かっ た. 大学院修学者に支援希望を調査した検討でも, 同様の 結果が報告されていることから, 多くの大学院生が修了 後も時間の確保や周囲の支援を必要としている実態が明ら かとなった. 特に看護の現場では, 時間外勤務・夜勤・3 代制勤務など, 時間の融通が利きにくく, 多忙な業務の中 で研究を実施するためには,在学中・在学後に関わらず,勤 務時間や役割業務の調整, 配置転換など, 上司や同僚の理 解, サポートは必要不可欠である. 4.大学に希望する支援 大学に希望する支援内容として, 大学教員による研究 指導や相談対応」, 大学教員との共同研究」といった要望 が合わせて 3割近くを占めた. 今回の調査対象は, 博士前 期課程の修了生を対象としたことから, 2年の修業課程だ けでは研究実施に向けてまだまだ不安なことが多く, 大学 教員の支援が必要とされている現状が明らかとなった. ま た, 大学での文献ダウンロード 用許可」, 図書館の文献 貸出許可」, 実験スペースや機器の 用許可」など,大学の 資源や利点を有効活用したいという要望も 3割超を占めて いた. 職場環境が厳しい中で, 修了生が求めるニーズに対 し, 大学側としてもより柔軟に対応する必要性があると
意見を示していたにも関わらず, 職場や同僚などに大学院 の進学を勧めたことがあると回答した人が約 6割に留まっ ていた. 今後は, 大学や修了生間での支援体制の充実によ り, より多くの修了生が周囲の人々に進学を勧奨し, 周囲 の研究実践に対する理解が深まるよう, 活動を進めていく 必要がある. 専攻別の比較では, 看護で「大学教員による研究指導や 相談対応」と回答した人が多かった.また,看護系大学院の 修了生を調査した結果から, 大学院の就学が与えた影響と して, 研究や研究促進に取り組む意識や姿勢ができ, 取り 組みやすくなったとの回答が多かった一方, 現場の看護実 践の改善・改革に貢献できる大学院のあり方として, 共同 研究などを通して大学教員とのつながりを継続し, 相談で きるとよいとの回答が最も多く, 我々の結果とも一致 していた. 修了生が実践現場のより良い看護提供の実現, 課題解決に取り組むことが出来るよう, 大学教員も修了生 に研究報告の機会や相談や助言の時間を設ける, 共同研究 の体制を整えるなど, 積極的な働きかけや取り組みが必要 であると える. 一方, リハビリでは, 職場や大学への支援希望に関して 「研修会,講習会の案内」, 大学教員との共同研究」と回答 した人が少なかった. リハビリ領域の研究は, 常者や患 者, スポーツ選手などを対象とした臨床研究が主体であり, 実際に今後, 研究したい内容を自由記載した結果からも, 臨床における介入効果の検討, 現在での職場における対象 患者の QOL, ADL の調査および改善への取り組み, 地域 や在宅リハビリに関連する内容, といった回答が得られた. したがって, リハビリの修了生は自身が所属する現場もし くは直面している課題に, より即した研究を目指している ため, 上記の支援希望が少なかったと えられた. 就労先別の比較では,自治体・保 所において,職場内で の共同研究体制の確保, 周囲の研究に対する理解, 大学教 員による研究指導や相談対応, 大学の図書館の文献貸出許 可, 大学教員との共同研究と回答した人が多かった. 今後, 研究を実施したいテーマとしても, 地域住民調査や自治体 データの 析などの回答が得られたことから, 地域保 に 対する課題を改善していきたいという意思が読み取れる. 徳島県の保 師に行った調査では, 職場や周囲の環境は 8 割以上が充実していると答える一方, 卒業した大学等から サポートを受けられると回答した人が 1割程度にとどま り, 自治体・保 所などの現場と教育機関との乖離が浮き 彫りになった. 教育機関の役割は, 現場で求められる質の 高い人材を送り出すだけでなく, 現場の人材育成上の課題 を教育機関が一緒に える場を設けたり, 現任教育を共同 今回の調査により, 保 医療系大学院修了生の多くが大 学院で学んだ知識や経験を活かして活動を進めている一 方, 大学院修了後の研究や実践活動に対して困難を感じ, 職場や大学へ様々な支援を希望している実態も明らかと なった. 看護系大学院の管理責任者を対象とした調査から も, 大学院教育における人材育成の課題として修了生の ネットワーク作りが挙げられている. そこで, 群馬大学で はそれぞれの職場における修了生の活動支援の一環とし て, 大学院修了生を中心とした修了生ネットワークを 2015 年 3月に発足した. 本ネットワークは, 職種や 野を超え た修了生間の 流を図り, 修了生のニーズに った実践・ 研究活動のサポートを目的としており, 現在までに, 約 130 名の修了生が登録している. 実際の活動内容としては, 修 了生が集まり, 話し合える場の提供 (年 1回の活動報告と 意見 換[修了生カフェ],実践的な研究を進めていく際に, 情報 換できる方をネットワーク間で呼びかけ, 研究対象 者や協力者の募集, 多施設共同研究を行う際の連携調整・ 場所の提供等の支援, 職場内で勉強会・研修会を開催する ときの支援 (ネットワーク登録者自身が講師となれるよう な講師バンクシステムの確立), 学内外で行われている様々 な研修に関する情報の配信などについて, 修了生自らが運 営主体となって実施もしくは実施を予定している. こうし たネットワークを通じて, 修了生のニーズに った教育・ 研究支援体制, 実践活動をサポートしていき, 地域保 医 療を担う人材育成のさらなる推進を図っていきたい. まとめ 全国的に見ても保 医療系の大学院が設置されて 20年 あまりと歴 が浅く, その修了生に対する意識調査も報告 が限られている. 本研究では, 保 医療系大学院博士前 期課程 修了生を対象として, 183名より有効な回答を得る ことができ,全体像のみならず,一般・社会人別,専攻別,就 労先別という 3つのサブグループ解析が出来たことは, 保 学という特性を 慮する上でも十 に意義あるものと える. 今回行った修了生全体の研究継続に向けたニーズ調査に より, 多くの修了生が大学院で学んだ知識や経験を活かし て活動を進めている一方, 大学院修了後の研究や実践活動 に困難を感じ, 職場や大学へ様々な支援を希望している実 態も明らかとなった. しかしながら, 今回の調査では, 対象 者の大学院修了からアンケート回答までの期間を調査して おらず, 大学院修了直後は研究が出来ていたが, 時間経過 とともに行わなくなった, もしくは修了直後は研究ができ
なかったが, 徐々に落ち着いて研究に取り組むことが出来 たなど, 時間経過と研究継続との関連性を明らかにするこ とは出来なかった. したがって, 今後は修了生の研究継続 に関するニーズ調査を経時的に追跡調査していくととも に, 今回明らかとなった修了生のニーズに った教育・研 究支援体制, ネットワークシステムを整備し, 修了生の活 動をサポートしていくことが, 地域保 医療を担う人材育 成の推進に大いに役立つものと期待される. 謝辞 質問票調査にご協力をいただきました A 大学大学院修 了生のみなさまに感謝申し上げます. また, 質問紙調査表 の発送や回収作業にご尽力をいただきました群馬大学大学 院保 学研究科 地域保 推進室 事務補佐員の田島 絵美様 に厚く御礼申し上げます. 本研究は群馬大学大学院保 学研究科 地域保 推進室 修了生ネットワーク構築事業の一部として実施したもので ある. 引用文献 1. 厚生労働省 HP 地域包括ケアシステム http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/ hukushi-kaigo/kaigo-koureisha/chiiki-houkatsu/(2017/2/ 15) 2. 近藤由香, 渋谷優子, 坂井水生ら. 看護系大学院修士課程学 生の入学志望動機・目的とその関連要因.日本看護研究学会 雑誌 2005;28(1):101-107. 3. 金 壽子, 志自岐康子, 習田明裕ら. 看護専門職の大学院教 育の在り方に関する研究 修士号または博士号取得者の学 習ニーズと環境整備.東京保 科学学会誌 2003;5(4):208-216. 4. 星野悦子, 井上映子, 峯 馨ら. 看護系社会人大学院生の 学習上の克服課題と学習継続の条件. Kitakanto Med J 2005;55(4):337-346. 5. 馬場貞子,村中陽子.看護系大学院修士課程社会人学生の特 性と学習ニーズに関す る 研 究. 日本看護医療学会雑誌 2011;13(2):1-12. 6. 澤井信江, 野島良子, 田中小百合. 看護学・保 学系大学院 に対する既進学者のニーズ. 滋賀医科大学看護学ジャーナ ル 2004;2(1):3-11. 7. 吉田さとみ,林 千冬.看護専門学 教員の大学院進学をめ ぐる職場の支援体制の実態. 日本看護学教育学会誌 2014; 24(2):1-13. 8. 平井さよ子, 賀沢弥貴, 山田 子ら. 愛知県立看護大学の教 育改革に関する調査 (5) 看護管理者の本学大学院修了者の 雇用ニーズおよび管理者自身の進学ニーズ. 愛知県立看護 大学紀要 2005;11:109-116. 9. 真覚 深, 塩野悦子, 山田紀代美ら. 宮城県における看護職 の大学院進学ニーズ調査報告 病院の看護職管理者と保 所の看護職管理者への調査. 宮城大学看護学部紀要 2005; 8(1):103-107. 10. 阪本惠子. 働きながら学ぶ学生の仕事と学業の両立の要因 看護系大学院修士課程に学ぶ学生の 析をとおして. 人間 と科学 : 県立広島大学保 福祉学部誌 2006;6(1):91-104. 11. 下光子, 服部律子, 両羽美穂子. 岐阜県立看護大学大学院 看護学研究科博士前期課程修了後 4∼ 9 年目の修了者の活 動状況と修了者支援の方向性. 岐阜県立看護大学紀要 2016;16(1):83-88. 12. 両羽美穂子, 服部律子, 下光子. 岐阜県立看護大学大学院 看護学研究科博士前期課程修了者の学びと修了後の活動状 況 修了後 3年未満の修了者の状況. 岐阜県立看護大学紀 要 2016;16(1):75-81. 13. 岩本里織, 京子,梅田弥生.【今後の保 師に係る研修の あり方―自治体保 師の人材育成体制構築の推進に向けて ―】徳島県における人材育成の取り組み 教育機関と保 師が共同で取り組んだ調査から. 保 医 療 科 学 2016; 65(5):486-493. 14. 石田貞代, 流石ゆり子, 白鳥さつきら. 専門看護師教育課程 をもつ看護系大学院の現状と課題に関する調査研究. 山梨 県立大学看護学部紀要 2009;11:87-94. 15. 群馬大学大学院保 学研究科修了生ネットワーク HP http://graduatenetwork-gunma.kenkyuukai.jp/special/ index.asp?id=15672 (2017/2/15)
Tomoyuki Yokoyama
1 Gunma University Graduate School of Health Sciences, 3-39-22 Showa-machi, Maebashi, Gunma 371-8514, Japan.
Abstract
Purpose:The aim of this study was to examine current research activities and needs of graduates of the Graduate School of Health Sciences to determine an applicable support system for education and research.
M ethods:A questionnaire survey was distributed to 282 persons who graduated from the Graduate School of Health Sciences masters course by September 2012.
Results:A total of 183 responses were collected (the response rate was 64.9%).Results revealed that many graduates worked actively in their workplace using the knowledge and skills they learned in graduate courses;however,they also found it difficult to conduct research or practice after graduation and hoped to get support from their workplace or the university.
Conclusions:To promote an education and research support system in accordance with graduates needs, and to assist in the establishment of a graduate network system will be helpful for their activities, strengthening the development of human resources in community health settings.
Key words: Graduates, Needs,
Support for education and research, Network,