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ローカルエネルギーとしての廃棄物利用 (第2報) : 鹿児島県の昭和59年度ごみ処理について

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(1)

ローカルエネルギーとしての廃棄物利用 (第2報) :

鹿児島県の昭和59年度ごみ処理について

著者

松村 博久

雑誌名

鹿児島大学工学部研究報告

28

ページ

29-37

別言語のタイトル

Waste things for energy conservation to local

energy (report 2) : on the rubbishes

incinerated from April 1, 1984 through March

31, 1985 in Kagoshima prefecture

(2)

ローカルエネルギーとしての廃棄物利用 (第2報) :

鹿児島県の昭和59年度ごみ処理について

著者

松村 博久

雑誌名

鹿児島大学工学部研究報告

28

ページ

29-37

別言語のタイトル

Waste things for energy conservation to local

energy (report 2) : on the rubbishes

incinerated from April 1, 1984 through March

31, 1985 in Kagoshima prefecture

(3)

ローカルエネルギーとしての廃棄物利用(第2報)

−鹿児島県の昭和59年度ごみ処理について−

松 村 博 久

(受理昭和61年5月31日)

WASTETHINGSFORENERGYCONSERVATIONTOLOCALENERGY(Report2)

−OntheRubbishesincineratedfromAprill,1984throughMarch31,1985in

KagoshimaPrefEcture-HirohisaMATSUMURA

Exhaustheatfromburningrubbishatrubbishtreatmentplants,manufacturingplants,andex−

haustcoldheatofLNGevaporationplantarealllocalenergysources・

Inthisreport,theenergyfromrubbishincineratorsisconsideredonthebasisofdatafor

gatherdfromAprill,1984throughMarch31,1985inKagoshimaprefecture.

1 . 緒 目

ローカルエネルギーのシステムにおけるエネルギー

区分の中に廃熱利用がある。廃熱エネルギーは,ごみ

焼却廃熱,工場・発電所廃熱,LNG気化冷廃熱など

から得られるエネルギーであり,発電および給湯や熱

供給などの多目的用途に開発利用されることが進めら

れている。

ごみ焼却廃熱エネルギーについては,ごみ処理施設

で可燃物ごみを焼却する際に発生する800から1000

℃の燃焼排ガスである。この廃熱を熱源にして,熱

エネルギーを利用することができる。当該施設内の給

湯,暖房,冷房に利用することができるほかに,大規

模施設では発電を行ない,施設内の電力として消費し,

余剰電力は電力会社に売電することができる。中小規

模施設では近隣の福祉施設や施設園芸等に熱源の供給

をすることができる。一般に都市ごみ(産業廃棄物は

除く)の組成')は,有機物が53%,無機物が20%,

水分が20%,その他が数%となっており,発熱量は

1300から1800kcal/kgである。しかしながら,全般

的に廃棄物エネルギーの利用がほとんどなく,無駄に

大気へ放出している現状である。

鹿児島県内のごみ処理は,公的機関において実施さ

れている部分が多い。これらのごみ処理施設では,ご

み焼却廃熱エネルギーを上記のような熱源として利用

されているのかどうかをは握するためと,今後のロー

カルエネルギーの利用方策の検討資料とするために,

昭和59年度のごみ処理状況等の調査を行なった。

この調査結果をもとにして,ここではごみ焼却処理

等の廃熱がローカルエネルギーとして有効利用できる

ことを考察している。また,昭和54年度にも同様な

調査2.3)を実施したので,この両年度の調査結果の比

較検討も行なっている。

2 . 調 査 内 容 お よ び 結 果

鹿児島県下には14市73町9村がある。このうち

13市50町5村には公的機関によるごみ処理施設が38

施設あり,焼却炉は39個所である。これらの38施設

に対して,昭和59年度(参考資料として昭和58年度

も含む)のごみ処理状況等の調査を実施した。

調査内容は,ごみ処理施設名称,管理機関名称,運

転開始年月,処理方式,処理能力,収集人口,収集量

(可燃ごみ量および不燃ごみ量),焼却量,炉内(焼却)

温度,廃熱利用状況,補助燃料の種類と使用量,最終

灰分の処理方法,などである。これらの中の収集量,

焼却量,補助燃料使用量については,月別の調査も行

なった。

図lは鹿児島県におけるごみ処理施設別利用区分を

(4)

30

j⑳

良 ■ 市 吹 上 町

鹿 児 島 県 1 3 1

鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 2 8 号 ( 1 9 8 6 )

乗 じ て 年 間 の 排 出 量 を 算 出 し て い る 。 処 理 方 式 の 「 連

続」は連続燃焼式,「機・(」は機械化バッチ燃焼式,

「バッチ」はバッチ燃焼式,「准連続」は准連続燃焼式,

「流動床」は流動床炉燃焼式である。処理能力の(20

×2)は20t/日の焼却能力炉が2基あることを表わ

し て い る 。 期 待 処 理 量 は , 焼 却 炉 の 可 動 率 7 5 % と し

た1年間の可動日数を274日と仮定して,処理能力か

示し,表lは昭和59年度のごみ処理状況等一覧を表

わし,表2は昭和59年度月別ごみ処理状況例を表わ

しているo図’の処理施設別利用区分を表わす番号は,

表1および表2の番号と同じものである。

表lにおいて,推計人口4)は昭和59年10月1日現

在 の 各 市 町 村 人 口 の 推 計 で あ る 。 期 待 排 出 量 は , 人 ,

日あたりのごみ排出量を0.8kg3)とし,推計人口に

図 1 ご み 処 理 施 設 別 利 用 区 分

31.

﹀神

、 32.

酒誠町

;

;

:

;

郷輔

郡 山 町 東

③ ■

:徹

添旦⑳恥

■ 北 町 31

一 一 一

審入

淵榊

; 高 山 町 之 0000006O 吾平町 吾

浦 浦 内 之 町

施設管理域

市町村の境界

町 131。

(5)

表1昭和59年度のごみ処理状況等一覧(その1)

[,.

蕗茸函口lご︶でH卦ご牝l作でぺS調糊蓄弗一一通︵識

C人コー

番号

市町村名

推計人口

(人)

期待排出

量(t)

処理

方式

処理能力

(t/日)

期待処理

量(t)

収集人口

(人)

収集量(t)

可燃物量

不燃物量

直接搬入

量(t)

焼却量

(t)

重油使用

量(4)

重油使用

比(0/t)

充足率

備考

鹿児島市

526.905 153.850

連続

機・バ

バッチ

450(150×3)

80(40×2)

4 146.316 380 142 2 719 734 859 70 27 370 919 610

000

1.843

00

66 26 953 633 610 21 182 9 600 675 760 0.32 6.86 16.00 1.36

年年年

316

544

桜島町

5.718 1.670 パッチ 5 1.370 5.838 2.142 444 798 2.394 0 0 1.17

47年

喜入町

12.581 3.674 0 3

指宿市

33.133 9.675

機・バ

バッチ 20 20 10.960 33.055 4.870 1.995 12.983 7.146 42.000 5.88 1.62

年年

16

54

4 山川町

開聞町

穎娃町

13.101 8,539 17.099 11.312

准連続

40(20×2)

10,960 38.661 6.374 930 581 7.097 30.701 4.33 1.38

54年

知覧町

14.705 4.294

機・(

14(7×2)

3.836 15.170 1.711 1.209 196 1.907 610 0.32 1.28

51年

枕崎市

坊津町

30 6 060 702 10.735

流動床

50 13.700 37,689 7.088 1.407 207 7.238 8.080 1.12 1.82

56年

笠沙町 5.215 1.523 0

大浦町

3.687 1.077 0 7

加世田市

25.709 7.507

機・(

12 3.288 25.592 2.985 1.595 3.658 1.163 834 0.72 0.63

45年

8 川辺町 17.375 5.074

機・パ

14(7×2)

3.836 9.836 2.219 424 1.246 2.296 600 0.26 1.08

49年

金峰町

9.799 2.861 0 9

吹上町

日吉町

松元町

伊集院町

東市来町

11,420 6,826 9.294 19,705 14.784 18.112

機・ベ

50(25×2)

13.700 63.384 4.119 0 0 4.119 25.981 6.31 1.08

51年

市来町

7.587 2.215 0 10

串木野市

30.255 8.834

准連続

40(20×2)

10.960 30.570 5.041 1.056 1.258 5.853 18.115 3.09 1.77

54年

川内市

69.287 20.232 0

樋脇町

8.519 2.488 0

東郷町

6.358 1.857 0 11

阿久根市

野田町

高尾野町

出水市

長島町

束町

28.922 5.230 12,920 39,857 5,992 8.436 29.596

機・(

56(28×2)

15.344 100.473 10.235 2.107 1.079 11.117 37.485 3.37 0.74

47年

(6)

表l昭和59年度のごみ処理状況等一覧(その2)

四画

雨詞耶汁椛H神聖望淵難酷

拙冨叩︵ご霊︶

番号

市町村名

推計人口

(人)

期待排出

量(t)

処理

方式

処理能力

(t/日)

期待処理

量(t)

収集人口

(人)

収集量(t)

可燃物量

不燃物量

直接搬入

量(t)

焼却量

(t)

重油使用

量(C)

重油使用

比(4/t)

充足率

備考

12

宮之城町

鶴田町

入来町

祁答院町

薩摩町

19,353 5,139 6,931 5,504 5.602 12.418

機・(

20(10×2)

5.480 42.938 1.766 131 0 1.766 86.200 48.81 0.63

49年

13

大口市

菱刈町

26,863 10.874 11.019

機・(

20(10×2)

5.480 38.274 2.442 1.990 5.774 3.183 17,345 5.45 0.71

58年

吉松町

4.692 1.370 0 14 栗野町

牧園町

横川町

8 11 6 940 348 037 7,687

准連続

22(11×2)

6.028 27.994 2.783 731 268 3.051 1.096 0.36 1.12

53年

郡山町

8.031 2.345 0 15

吉田町

蒲生町

姶良町

加治木町

溝辺町

8,149 8.301 34,879 23,089 7.692 23.976

機・パ

パ、ソチ

50(25×2)

25(12.5×2)

20.550 82.939 10.629 0 0 10.629 86.161 8.11 1.22

53年

45年

16

隼人町

国分市

霧島町

福山町

29,403 38,893 6,033 7.688

23;949

機・(

50(12.5×4)

13.700 83.112 10.420 2.172 3.068 13.007 19.564 1.50 0.82

49年

財部町

11.974 3.496 0 17

末吉町

21.203 6.191

パッチ

5 1.370 13.738 3.716 8.162 2.121 5.009 4.000 0.80 0.32

43年

布志町

20.282 5.922 0

松山町

5.387 1.573 0

有明町

12.788 3.734 0 18

大隅町

15.705 4.586 バッチ 4. 1.096 16.068 2.476 1.588 360 4.424 13.650 3.09 0.34

42年

輝北町

5.144 1.502 0

大崎町

17.539 5.121 0

東串良町

8,399 2.453 0

串良町

14,003 4.089 0

高山町

16.327 4.767 0

吾平町

7.463 2,179 0

(7)

表1昭和59年度のごみ処理状況等一覧(その3)

露茸率口lご寺H料︸マ牝l作ぐぺS詞糾替弗一一王︵細国難︶

四四

番号

市町村名

推計人口

(人)

期待排出

量(t)

処理

方式

処理能力

(t/日)

期待処理

量(t)

収集人口

(人)

収集量(t)

可燃物量

不燃物量

直接搬入

量(t)

焼却量

(t)

重油使用

量(2)

重油使用

比(4/t)

充足率

備考

19

内之浦町

6.434 1.879 バッチ 5 1.370 4.780 746 990 0 746 0 0 1.04

47年

20

鹿屋市

75.587 22.071 バッチ

40(20×2)

10.960 75.587 13.512 4.014 8.720 4.772 0 0 0.71

38年

21

垂水市

23.534 6.872

准連続

40(20×2)

10.960 24.154 3.570 1.396 491 3.464 45.166 13.04 2.28

55年

22

大根占町

田代町

根占町

8,745 4,056 8.244 6.204

機・(

25(12.5×2)

6.850 22.085 2.233 101 290 2.523 0 0 1.58

56年

23

佐多町

5.207 1.520 バッチ 5 1.370 5.834 1.152 430 78 50 0 0 1.29

45年

24

里村

上甑村

1,927 2.596 1.321

機・(

5 1.370 4.055 774 156 29 803 20,264 25.24 1.48

50年

25

鹿島村

1.027 300

機・(

2.8 767 1.069 242 150 0 242 0 0. 3.65

57年

26

下甑村

3,558 1.039

機・(

8 2.192 3.730 2.009 334 0 1.600 2.390 1.49 3.01

50年

27

西之表市

22.698 6.628

機・(

20 5.480 23.189 3.100 0 937 4.003 5,650 1.41 1.18

51年

28

中種子町

11.452 3.344

機・(

15(7.5×2)

4.110 5.802 1.042 201 438 1.464 18.237 12.46 1−76

55年

29

南種子町

7.935 2.317

機・(

10 2.740 8.157 914 309 61 914 9.951 10.89 1.69

55年

30

上屋久町

8.040 2.348

機・(

10 2.740 7.921 1.924 791 0 1.924 1.222 0.64 1.67

54年

31

屋久町

7.070 2.064

機・(

7 1.918 7.071 725 281 101 770 5.870 7.62 1.33

57年

32

名瀬市

笠利町

龍郷町

大和村

49.766 8,721 6,148 2.365 19.564

機・パ

60(20×3)

16.440 67.538 13.620 0 679 14.299 51.300 3.59 1.20

50年

住用村

1.971 576 0

宇検村

2.568 776 0 33

瀬戸内町

13.318 3.889

機・(

20 5.480 14.116 4.316 967 478 4.794 8.787 1.83 2.01

51年

喜界町

10.549 3.080 0

徳之島町

15.114 4.413 0

天城町

8.368 2.443 0

伊仙町

9.520 2.780 0 34

和泊町

知名町

8,665 8.171 4.916

機・(

20 5.480 17.181 2.379 632 0 2.379 2.620 1.10 1.59

52年

35

与論町

7.074 2.066

機・(

10 2.740 7.289 1.061 324 420 1.481 5.092 3.44 1.89

58年

三島村

569 166 0

十島村

844 246 0

合計

1.808.778 528.163 1.353.8 370.941 1.491.201 233.234 37.017 48.162 231.823 783.006 3.38 1.00

(8)

四一

表2昭和59年度の月別ごみ処理状況例

雨師帥汁椛H伸嬰翠淵鑑醗

拙易叩︵ご霊

番号

種別

昭和59年

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月 12月

昭和60年

1月

2月

3月

備考

焼却量(t)

重油使用量(0)

重油使用比(C/t)

5,547 1.195 0.22 7,151 3,245 0.45 5,721 3,995 0.70 6,882 1,442 0.21 5.259 0 0 4,648 1,589 0.34 5,730 2,017 0.35 2,852 6,284 2.20 6.967 40 0.0057 6,695 1.644 0.25 5.078 0 0 4 423 149 0.034 66,953 21.600 0.32

53年設置

「連続」

(450t/日)

14

焼却量(t)

重油使用量(4)

重油使用比(C/t)

272

00

273 98 0.36 245 613 2.50 273

00

312 107 0.34 229 99 0.43 260

00

258

00

276

00

219

00

190 88 0.46 244 91 0.37 3,051 1,096 0.36

53年設置

「准連続

(22t/日)

21

焼却量(t)

重油使用量(2)

重油使用比(2/t)

2 235 108 8.97 5 406 039 12.4 4 280 288 15.3 3 263 728 14.2 4 318 272 13.4 1 196 573 8.03 3 278 265 11.7 4 308 655 15.1 3 329 903 11.9 4 281 537 16.1 4 294 390 14.9 3 276 408 12.3 3 45 464 166 13.0

55年設置

准連続

(40t/日)

焼却量(t)

重油使用量(4)

重油使用比(C/t)

613 869 1.42 678 367 0.54 672 512 0.76 641 473 0.74 715 371 0.52 511 396 0.77 616 379 0.62 516 298 0.58 620 461 0.74 1 574 090 1.90 521 383 0.74 2 561 481 4.42 7,238 8,080 1.12

56年設置

流動床」

(50t/日)

11

焼却量(t)

重油使用量(0)

重油使用比(4/t)

1 946 788 1.89 1 071 836 0.78 1 23 056 136 21.9 1,050 4,506 4.29 1,012 747 0.74 778 1 0.0013 868 160 0.18 865 2.264 2.62 926 119 0.13 874 975 1.12 820 2.186 2.66 851 767 0.90 11,117 37.485 3.37

47年設置

機・パ」

(56t/日)

12

焼却量(t)

重油使用量(8)

重油使用比(0/t)

8 154 650 56.2 6 153 250 40.8 7 146 700 52.7 7 151 750 51.3 8 156 250 52.9 6 150 600 44.0 6 141 200 44.0 7 145 600 52.4 6 132 700 50.8 7 148 050 47.6 6 144 050 42.0 7 146 400 50.7 1 86 766 200 48.8

49年設置

機・パ

(20t/日)

29

焼却量(t)

重油使用量(C)

重油使用比(C/t)

48 206 4.30 70 570 8.14 64 528 8.25 63 323 5.13 88 578 6.57 77 546 7.09 85 188 2.21 89 517 5.81 58 400 6.90 95 1.992 21.0 84 1.939 23.1 93 2.164 23.3 9 914 951 10.9

55年設置

「機・パ」

(10t/日)

30

焼却量(t)

重油使用量(0)

重油使用比(0/t)

157 67 0.43 172 67 0.40 164 131 0.80 156 156 1.00 194 122 0.66 127 57 0.45 148 72 0.49 146 58 0.40 180 87 0.48 169 159 0.94 141 155 1.10 170 91 0.54 1,924 1,222 0.64

54年設置

「機・パ」

(10t/日)

焼却量(t)

重油使用量(8)

重油使用比(0/t)

51 1.050 20.6 53 790 14.9 52 720 13.8 54 730 13.5 58 890 15.3 45 660 14.7 53 700 13.2 54 890 16.5 53 670 12.6 49 840 17.1 41 790 19.3 47 1.030 21.9 99 610 760 16.0

46年設置

「パッチ」

(4t/日)

(9)

表4はごみ焼却廃熱エネルギーの利用について表わ

している。「バッチ」ではほとんど廃熱エネルギーの

利用はないが,「機・(」においても未利用施設が多

くみられる。エネルギー利用の処理施設でも廃熱エネ

ルギーの一部だけを使用して,余剰のエネルギーは大

気に放出している場合が多い。おもに使われているの

は処理施設内の給湯で,浴用や洗物などに利用してい

る。

35

pppp

64

2 1

丑旺埋題一制

ごみ焼却処理後の最終灰分は,すべての施設におい

て,不燃物処理場あるいは埋立地で埋立処理きれてい

ら算出した値を表わす。収集量は市町村または委託業

者が収集した量である。直接搬入量は,個人または事

業所が処理施設に直接持ち込んだ量である。焼却量は

ごみ処理施設で焼却処理した量である。重油使用量は

ごみ処理施設で焼却処理の際に使用した燃料の使用量

である。なお,燃料は4と10が灯油,19が木廃材を

使用している以外はすべてA重油である。重油使用

比は重油使用量(1)を焼却量(t)で除した値である。

充足率は期待処理量を期待排出量の70%で除した値

である。ここに期待排出量の70%が可燃ごみ量であ

ると仮定している。備考にはごみ処理施設が設置され

た年を記してある。

表3はそれぞれのごみ処理施設の焼却(炉内)温度

について示している。「バッチ」では焼却温度が低い

傾向にあるが,「機・(」の一部を除いた大部分の焼

却炉は,焼却温度が800から900°C以上である。

3 . 考 察

鹿児島県全体を一括したごみ処理施設の充足率は,

表lに示してあるように100%となっている。昭和

40年代に設置された処理施設は充足率が低いし,ご

み処理施設が設置されていない市町村はかなり存在し

ているにもかかわらず,昭和50年代に設置された大

部分の施設は処理能力に余裕のある大きな焼却炉を

持っているために,表面的な充足率はバランスがとれ

ているのである。しかし,環境対策の面からも未設置

の市町村は早急にごみ処理施設の新設が望まれる。

ごみ焼却量の月別変化によると,年末の大掃除にあ

たる12月あるいは1月,年度末の3月あるいは4月,

年度始めの5月,お盆や夏休み休暇の帰省者による一

時的人口増のための8月に焼却量が多くなっている。

昭和59年度月別重油使用比について,処理方式お

よび処理能力の異なる施設例を図2に示している。処

表 3 ご み 焼 却 ( 炉 内 ) 温 度

所型622269

温 度 ( ℃ )

800∼900以上

700∼800 600∼700 500∼600 400∼500

不 明

100 60 40 0A 20 ぐ 1 0

松村:ローカルエネルギーとしての廃棄物利用(第2報)

利 用 法

施 設 数

1 2 9 4 25

表 4 廃 熱 エ ネ ル ギ ー の 利 用 法

Q2 0J 5 9 / 4 5 6 7 8 9 1 0 1 1 1 2 6 q / 1 2 3 ( 月 )

図2昭和59年度月別重油使用上上の例

施 設 内 の 給 湯 と 冷 ・ 暖 房

施 設 内 の 給 湯 と 暖 房

施 設 内 の 給 湯

他施設(集会場・宿舎等)への給湯

利 用 な し

、 /

一 / 一 一

へ /

0 1

-

<

-

>

; i

巴血

/I 、

一 k 一

/I

V1.

、/〆

11 lllll U I I I 1 1

10

11 I I 1

1111

1Vノ

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/ノ〆《八

スリ〃

( − 、● 、

、 /

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〃 . 、

11,、〆,にし

ノ ノ 、 =

V旨I

91 ノ

/八

〃 ‐ ,

ノ 、

ノ /

/ I 1111 ノ P

V 1

/

(10)

表 6 ご み 焼 却 処 理 方 式 の 変 化

36

鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 2 8 号 ( 1 9 8 6 )

み焼却量は7919t(3.5%)の増加となっている。

⑤重油使用量は1807991(19%)と大幅の減少がみ

られる。

⑥重油使用比は平均でみてみると4.31/tから3.41

/tの21%も良好になっている。

⑦焼却率を期待排出量の70%に対する焼却量の比と

すると,0.62から0.63とわずかに良くなっている。

⑧収集率を期待排出量に対する収集量と直接搬入量の

和の比とすると,0.86から0.60と大きく減少してい

る。これは直接搬入量が77158t(61.6%)の大幅ダ

ウンが原因である。直接搬入量の計量が十分に実施さ

れなかったり,埋立地へ自由投棄しているからである。

⑨充足率は県全体でみると,昭和54年度および昭和

59年度ともに1.00であり,見かけ上充足しているこ

とを示している。

理方式および処理能力によって,かならずしも一様で

はないが,重油使用比が6月頃と8月頃および12月

頃に高くなっている。6月頃は梅雨の季節で排出され

たごみに水分が多いためであり,8月頃と12月頃は

ごみ収集量が多く,水分の多い野菜や果実のくずの廃

出が増加するためである。

ごみ処理方式と重油使用比についてまとめてみると

表5の通りである。()は平均の値を表わしている。

表 5 処 理 方 式 と 重 油 使 用 比

連動

重油使用比(0/t)

0

.

3

2

3

0.36∼13.0(4.88)

1

.

1

2

0∼48.8(4.91)

0∼16.0(1.52)

処 理 方 式

連 続

准 連 続

流 動 床

機 ・ ハ

バ ッ チ

4 . 結 目

「バッチ」は重油使用量が少なく,重油使用比が小さ

いが,燃焼温度が低いことによる不完全燃焼や最終灰

分量が多いという問題がある。「機・(」の場合,各

処理施設によって重油使用比が0から48.81/tと大

きな幅がある。重油使用比の大きい施設は,焼却炉の

設置が古くて火付き状態が悪く,ごみの燃焼が不完全

なために余分な重油を消費している。ごみにおける可

燃成分が25%以上,不燃物が55%以下,水分が50

%以下では,ごみは着火後に自燃するので,焼却炉

の構造および燃焼方法を再検討して,重油使用量を減

少するように工夫する必要がある。

鹿児島県下のごみ処理施設における昭和59年度の

ごみ焼却量から,廃熱エネルギーを算出すると,ごみ

の発熱量を1400kcal/kgと仮定して3.2×10llkcal,

重油に換算すると3.3×104k1(2001入りドラム缶約

16万本分)である。ごみ焼却に使用した補助燃料の

重油量は783klであるから,廃熱エネルギーの2.4%

程度である。ごみ処理施設で発生する廃熱エネルギー

は,効果的使用がみられない現状なので,これを有効

利 用 す る こ と に よ り ロ ー カ ル エ ネ ル ギ ー の 開 発 推 進 が

期待できる。

終りに,本調査を行なうにあたりご協力くださった

鹿児島県企画部開発調整課川野信男課長,資源エネル

ギ ー 係 森 山 四 男 係 長 な ら び に 同 係 中 俣 宏 二 郎 技 師 に 謝

意を表します。

│ま平均値を表わす。

重油使用比の低いのは「連続」であり,高いのは「機・

(」および「准連続」である。とくに「機・(」およ

び「バッチ」の古い焼却炉は,重油使用比が高くなっ

ている。

昭和54年度にも昭和59年度と同様の調査3)を行

なったので,調査結果の比較をしてみると次のことが

わかった。

①推計人口は45482人(2.6%)の増加がみられるので,

期待排出量は13281tの増となっている。

②ごみ焼却方式の変化については表6の通りである。

焼却炉は46箇所から39箇所と7箇所減少している。

「バッチ」の古い小型炉が廃止され,「流動床」や「准

連続」の大型炉の新設に移っている。

③処理能力は47.3t/日(3.6%)の増加である。

④収集人口は30222人(2.1%)の増加に伴って,ご

・・ノ ー

昭和59年度

の 個 所 数

1 4 1 24 9 39

昭和54年度

の 個 所 数

処 理 方 式

続続床バチ

連准流機︵

11059

21

(11)

松村:ローカルエネルギーとしての廃棄物利用(第2報)

参考文献

1)北見誠一;都市ごみのエネルギー回収システム,

エネルギー・資源,1巻,3号,pp、55−63(1980

-

9

)

2)松村博久・他2名;ローカルエネルギーとしての

廃棄物利用への一考察,日本機械学会講演論文集,

No.810−9,pp,41−44(1981-8).

3)松村博久・他2名;ローカルエネルギーとしての

廃棄物利用への一考察(鹿児島県の昭和54年度し

尿及びごみ処理状況),鹿児島大学工学部研究報告,

第23号,pp、55−70(1981-9).

4)鹿児島県統計調査課資料

37

表 6 ご み 焼 却 処 理 方 式 の 変 化36 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 2 8 号 ( 1 9 8 6 ) み焼却量は7919t(3.5%)の増加となっている。 ⑤重油使用量は1807991(19%)と大幅の減少がみられる。 ⑥重油使用比は平均でみてみると4.31/tから3.41/tの21%も良好になっている。⑦焼却率を期待排出量の70%に対する焼却量の比とすると,0.62から0.63とわずかに良くなっている。⑧収集率を期待排出量に対する収集量と直接搬入量の和の比とすると

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