Kobe Shoin Women’s University Repository
Title
乾燥と生活
Drying in Daily Life
Author(s)
兵働 務(Tsutomu Hyodo)
Citation
生活科学論叢(Review of Living Science)
,
No.23:43-71
Issue Date
1992
Resource Type
Bulletin Paper / 紀要論文
Resource Version
URL
Right
乾 燥
と 生
活
兵
働
務
1.は じ め に 日干 し、蔭 干 しな ど私 共 に と って 古 くか ら よ く使 わ れ た 言 葉 で あ る。 これ らは 乾 燥 に 関 係 した 用 語 で あ る が 、現 在 は ヘ ア ドラ イ ヤ 、ふ と ん乾 燥 機 さ ら に皿 洗 い 乾 燥 機 な ど も使 用 さ れ て い る。 と くに ヘ ア ドライ ヤ は若 い 人 に とっ て も必 需 品 と言 え るで あ ろ う。日常 生 活 をふ りか え って み る と衣 ・食 ・住 の いず れ も乾 燥 操 作 と深 くか ・わ っ て い る こ とが わ か る。 燦 燦 と輝 く太 陽 の も とで 洗 濯 物 や ふ とん を 干 す 気 持 よ さや 、 風 の 強 く吹 く 日は よ く乾 く こ とな ど私 共 経 験 的 に 知 っ て い る。 しか しプ ラス チ ッ ク な ど の工 業 製 品、薬 品や 家庭 用 品 に至 る 多 くの 製 品 が乾 燥 工 程 を通 っ て 作 られ て い る こ とは 案 外 知 られ て い な い よ うで あ る。これ ら乾 燥 機 械 や 乾 燥 装 置 も ま た す べ て の 機 械 と同 じ く熱 エ ネ ル ギ を使 用 し て い る 。そ して 生 活 に必 要 な 食 糧 をは じめ とす る 多 くの 日用 品 は 石 油 と関 係 して い る。現 在 地 球 温 暖化 、酸 性 雨 、森 林 破 壊 、砂 漠 化 な ど の 問 題 をか ・え一 個 人 、 一 地 域 に と ど ま らず エ ネ ル ギ 問題 は地 球 規 模 の 問 題 に 発 展 して 来 て い る 。私 共 一 人 一 人 が 今 ま で 生 活 を省 み そ して 足 元 か ら物 心 共 に見 直 す べ き時 に来 て い る の で は な い だ ろ うか。 こ こ で は 乾 燥 一 般 に つ い て 述 べ る と共 に熱 エ ネ ル ギ の 消 費 の 少 な い 乾 燥 法 と し て過 熱 蒸 気 乾 燥 につ い て述 べ た い 。こ の乾 燥 は あ る 温度 以 上 に な る と乾 い た 空 気 中 よ り湿 っ た空 気 中 で の 方 が よ く乾 く と い う常 識 に 反 した 乾燥 法 で あ る 。そ して この 乾 燥 方 法 の持 つ 多 くの 特 長 の 一 つ に空 隙 あ る状 態(ポ ー ラス な状 態)で 乾 く とい うの が あ る。 そ こ で これ と同 じ よ うな効 果 を示 す 真 空 乾 燥 、 真 空 凍 結 乾 燥 と膨 化 乾 燥(パ フ 乾 燥)に つ い て も述 べ 、 最 後 にエ ネ ル ギ問 題 に つ い て ふ れ る こ とに す る。 乾 燥 と 日常 生 活 乾 燥 とは熱 に よ り物 体 中 の 水 分 を蒸 発 させ と り除 く操 作 で あ る。そ して 水1kgを 蒸 発 させ る に は蒸 発 潜 熱600kca1の 熱 量 を 必要 とす る。 私 共 の祖 先 が 食 を得 、衣 服 を身 につ け 、住 居 に 住 む 事 を始 め て か ら乾 燥 に は 意 識 的 に も無 意 識 の 中 に も関係 して 来 た 。 図1は 上 村 松 園 の 「晴 れ 日」 と け い う1941年 の 作 で あ る。 こ れ は 着 物 を洗 濯 乾 燥 す る ため 伸 子 張 り を して い る と こ ろ で あ る。伸子 張 り とは 着 物 を洗 い張 り(染 色 の 時 もあ る)す る た め 着 物 をほ ど き反物 の よ うにつ な ぎ合 わ せ 布伸子 張 りに よ る布 の乾 燥 図1 と し,洗 っ て か ら布 をぴ ん と 張 るた め 細 い竹 の 両 端 に針 先 が つ い た もの を弓状 に し て その 弾 力 で 張 り、糊 付 け後 自然 乾 燥 す る 昔 か らあ る方 式 で あ る 。板 を用 い て こ れ に 洗 濯 もの をは η糊 付 け 乾 燥 す る方 式 も以 前 よ く用 い ら れ て い た 。現 在 の クll一 ニ ン グ店 へ の 依 頼 や 、洗 濯 槻 、乾 燥 機 を用 い る方 法 と比 べ る と昔 は 大 変 な 苦 労 を して い た こ とが 偲 ば れ る。 食 品 に 関 しで 古 く1ま干 飯 、今 で も干 魚 、干 しが 匙、干 しい も な どの 自然 乾 燥 で よ く知 られ て い る。最 近 は あ た りま え の 存在 の 即 席 め ん を 始め とす る イ ン ス タ ン ト食 品 もあ る。 こ れ らの 食 品 は 軽 量化 、保 霧 の 点 で もす ぐれ 、 非常 食 と して も重 要 で あ る。 嗜 好 晶 や コー ヒ を始 め とす る製 品 は 今 後 益 々 発 展 す 為 で あ ろ う。表1に 乾 燥 食 品 の 乾 燥 法 と乾 燥 製 晶の 主 な る もの を 示 し」た.図2に 海 苔 の 乾 燥 の 昔 と今 を示 した 。 住 まい に 対 して は 建 材 と して の木 材 を始 め合 板 な どの 材料 、壁 土 の 乾燥 か ち露 結 さ ら に 室 内 の 水蒸 気 の 減 湿 、増 湿 な どの 躁 作 を始 め 住 居 の 環 境 に関 係 す る こ とが 多 い.次 に 日常 生 活 に 関 係 し た 乾 燥 に 関 係 す る用 語 を次 に 示 す 。 天 気 の 変 化 、風 速 ㍉気 温 、湿 僕 の4つ を も とに 、 当 日洗 灌 す べ きか ど うか を きめ る 目安 と して 日本 気 魚 協 会 が つ くっ た 指 数 で 次 の 各 数 値 を合 計 した も の で あ る。 鴫40∼50曇 ヒ}20一 一30 に わ か 雨10雨0 風 遼5rnん 以上30、 そ よ風 く風 速2m/3--5m海}20 平均 温 度 よ り3℃ 高 い場 合20 洗 濯 指 数 天気 の変 化 温 風 気
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湿 度 乾 燥 指 数 平 均 温 度 よ り±2℃ の 場 合10 平 均 温 度 よ り3℃ 低 い場 合0 異 常 乾 燥 注 意 予 報 が で た 時20(日 本 気 象 協 会) 人 間 の 生 活 、 動 植 物 の 成 育 な ど気 温 環 境 を総 合 的 に 表 現 す る一 つ の 指 数 。 Pを 年 降 雨 量(mm)、Tを 平 均 気 温(℃)と した と きの 乾 燥 指 数1は 1=P/(T十10) 表1食 品の乾燥 方法 と乾燥食 品 自然 乾燥 日干 し、 か げ 干 し (寒 冷 下) 干 しが き、 干 魚 、 干 しぶ ど う、 干 果 類 (寒 天 、 高 野 豆 腐) 加 圧 膨 化(パ フ)乾 燥 ぽ ん菓子(殻 類 な ど比較 的水分 の少 な い食品 人参 な どの予 備乾 燥 と して 自然換 気 干 しが き、 干 果 類 、 干 野 菜 熱 風(送 風 、通 風)乾 燥 トン ネ ル 、 回 転 、 通 気 、 気 流 、 棚 式 、 ベ ル ト式 な ど 粒 状 物 、 小 麦 粉 、 澱 粉 、 茶 、 ゼ ラ チ ン 噴霧乾燥 コ ー ヒ ー 、 粉 乳 、 香 幸 料
膿 ノ
翻
常 圧 (大気圧) 流 動層 乾燥 パ ン粉 、 穀 物 、 ス ー プ の 系 、 コ コ ア 、 穎 類 過 熱蒸 気 お よび高 湿度 乾燥 野 菜 、 め ん 類 、 コ ー ン フ ィ ー ド、 グ ル テ ル ン ミー ル 伝導加熱乾燥 ドラ ム 乾 燥 マ ッ シ ュ ポ テ ト、 即 席 め ん 類 ベ ル ト 熱媒体 泡 沫 層(フ ォ ー ム マ ッ ト)乾 ペ ー ス ト状 食 品 燥 電 磁 波(高 周 波 、 マ イ ク ロ 波) 比較 的水 分 の少 ない食 品 野 菜 エ キ ス 、 ミー トエ キ ス 等 の 調 味 料 真空乾燥 イ ン ス タ ン ト ス ー プ 、 コ コ ア ・砂 糖 、 冷 水 に 真 空 とか す イ ン ス タ ン ト食 品 、 各 種 濃 縮 果 汁 (低気圧) 肉 類 、 野 菜 類 、 果 汁 類 真空凍結乾燥 嗜 好 品 、 ス ー プ 、 味 噌図2海 苔の 乾燥 の昔(上 図)と 現在(下 図) で表 わ さ れ る。 そ して こ の 値 は次 の 状 況 を示 して い る 。 5以 下 → 砂 漠 で 無 河 流 地域 5∼10→ 外 洋 に 向 っ て の 河 流 な く、 内 部 の み 河 流 が 存 在 す る地 域 10以 上 → 乾 地 耕 作 可 能 地域 20ま で → 灌 概 可 能 地 域 30に 近 づ く → 森 林 出 現 地 域(ブ リタニ カ百 科 辞 典) 実 効 湿 度 湿 度 の 表 し方 の一 つ 。 当 日の 湿度 の 他 に 前 日及 び 前 々 日の 平 均 湿 度 を考 慮 に 入 れ て定 義 す る もの 。木 材 の 乾 燥 度 を表 わ す 目安 とな り、火 災予 防 上 な ど に使 用 さ れ る。(広 辞 苑)
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2.蒸 発 と 乾 燥 あ る材 料 を乾 燥 す るに は 材 料 中 に含 まれ る水 分 を蒸 発 させ な けれ ば な ら な い 。こ の 蒸 発 と い う 現 象 に つ いて まず 考 えて 見 る。図3は ビー カ に水 を入 れ 、左 側 は ビ ー カの 下 部 よ りバ ー ナ で 加 熱 し、右 側 は バ ー ナ を上 か ら水 面 に 向 っ て 吹 きつ け た場 合 を示 して い る。 こ の 二 つ の場 合 いつ れ が 図3間 接 加 熱(左)と 直接加 熱(右) 早 く100℃ の 沸 点 に 到 達 す る だ ろ うか 。一 般 に上 か ら直 接 加 熱 す る方 が 早 く100℃ に な る と考 え られ る と思 わ れ る が 、 実 際 は左 側 の よ うに下 か ら加 熱 す る方 が 早 い 。 右 側 の 場 合 は い つ まで も 100℃ と な らな い 。 そ れ は右 側 は水 と高 温 ガ ス(火 炎)と の 直 接 接 触 で あ り、 こ の 時 水 は ガ ス の 温 度 の 湿 球 温 度 を示 す こ とに な り100℃ とな ら な い 。こ の よ うな 加 熱 方 式 は 液 中 燃 焼 と呼 ば れプ ー ル の 水 等 の 加 熱 に使 用 され て い る。 乾 湿 球 温 度 計 の示 す 湿 球 温 度 は 空 気 中 の 水 分 が 増加 す る(湿 度 が 増 加 す る)程 高 くな り、 水 が 蒸 発 しつ ・あ る 時 の水 の 表 面 温 度 が湿 球 温 度 で も あ る。 これ に よ っ て 空 気 の湿 度 を測 定 す る。 乾 燥 速 度 に つ い て 乾 燥 材 料 を温 度 、風 速 、湿 度 が 一 定 の 中 に お く と材 料 中の 水 分 が 蒸 発 す るの で 時 間 の 経 過 と共 に次 第 に 乾 燥 物 の 重 量 が 減 少 して くる 。 これ を示 し た の が 図4の(a)で あ る。 こ の 図 をみ る と 1の 予 熱 期 間 を す ぎ る と直 線 的 に 一 定 の 割 合 で減 少 す る期 間IIと 減 少 す る速 度 が 次 第 に お そ く な り曲線 的 に 減 少 す る期 間 皿 とIVと が あ る こ とが 分 る 。IIの部 分 は 一 定 速 度 で 乾 燥 して い る期 間 で あ る の で1亘率 乾 燥 期 間 と云 う。IIIとIVの部 分 は 乾 燥 速 度 が 減 少 して 行 く部 分 で あ るの で 減 率 乾 燥 期 間 と呼 ん で い る。 同 図 の(b)は 乾 燥 中 の 材 料 の 表 面 温 度 の 時 間 的変 化 を示 して い る。 材 料 表 面 温 は 熱 風 温 度tの 中 に お く と最 初 の 恒 率 乾 燥 期 間 で は一 定 温 度 吻oを 示 す 。 そ して 減 率 期
図4乾 燥 特 性 曲 線 間 に 入 る と温 度 は上 昇 し熱 風 温 度tに 近 づ く。IIの 恒 率期 間 の 一 定 温 度 伽6が 普 通 湿 球 温 度 で あ る。 この こ とは この 期 間 は 水 が 蒸 発 しつ つ あ る温 度 と同 じで あ る こ とを示 して い る。 これ は恒 率 乾 燥 期 間 で は 乾 燥 材 料 の 表 面 よ り蒸 発 し表 面 が 乾 きか け る と下 部 よ り水 分 が 補 給 さ れ つ"け るた め 水 面 よ りの蒸 発 と同 じ と考 え られ る。しか しこ の水 分 が 次 第 に減 少 して補 給 が 続 き に く く な り、所 々表 面 が 乾 い て くる。 こ の た め 蒸 発 表 面 積 の減 少 に と もな って 乾 燥 速 度 が 一 定 の 割 合 で 減 少 す る。 これ が 第 一 期(第 一 段 と も云 わ れ る)減 率 乾 燥 期 間 で あ る。 こ の よ うに して 乾 燥 表 面 が 全 部 乾 い て 、 内部 の水 分 は水 蒸 気 の状 態 で 表 面 を通 っ て外 に 出 て くる。 これ が 第 二 期 減 率 乾 燥 期 間 で あ る。以 上 の乾 燥工 程 は 乾 燥 材 料 の 水 分 は 表 面 か らの み 蒸 発 し、 また 熱 風 か ら熱 も表 面 よ
り与 え られ る と考 え た場 合 で あ る。 次 に(c)の 乾 燥 速 度 曲線 に つ いて 述 べ る。 乾 燥 速 度 とは 単 位 時 間 当 りの 蒸 発 量kg/hで 示 さ れ る こ とが 多 い。(a)の グ ラ フ は縦 軸 に 材 料 重 量 又 は含 水 率 を と り、横 軸 に 時 間 が とっ て あ る。含 水率 とは乾 燥 材 料 中の 水 分 を示 す もの で あ るが 、乾 燥 材 料 中 の水 分 量 の 割 合 を示 した もの で こ れ を湿 料 基 準 の含 水 率 と云 って い る。も う一 つ は乾 燥 材 料 中 の水 分 を 除 い た乾 料 を も とに水 分 の割 合 を示 した もの で これ を 乾 料 基 準 の含 水 率 と云 っ て い る。 工 業 的 に は 乾 料 基 準 が 用 い られ る。 乾 燥 速 度 曲 線(c)は 横 軸 に含 水 率 が とっ て あ る。 含 水 率 は 乾 燥 時 間 と共 に減 少 す るの で(a) (b)の 時 間 軸 の 方 向 が 逆 とな るの で 注 意 した い 。 時 間 の経 過 と共 に 右 よ り左 へ 矢 印 の よ うに 変 化 す る。予 熱 期 間 をす ぎる と乾 燥 速 度 一 定 の 期 間 が始 ま る。 これ が さ きに 述 べ た恒 率 乾 燥 期 間 で あ り、恒 率 の 意 味 は 乾 燥 速 度 一 定 を意 味 して い る、限 界 含 水 率 の 慨o点 をす ぎ る と乾 燥 速 度 は 直 線 的 に 減 少 す る。 さ らに 曲 線 的 に減 少 す る期 間が つ ずき、 これ が減 率 乾 燥 第 一 期 と二 期 で あ る。 そ して乾 燥 が 終 了す る。恒 率 乾 燥 期 間 か ら減 率 乾 燥 期 間 に うつ る とこ ろ の 点 晩 は 限 界 含 水 率 と 呼 ば れ この位 置 は材 料 の 種 類 に よ って 異 な る。ま た 乾 燥 材 料 に よ っ て は この よ うに それ ぞ れ の 乾 燥 期 間 が 存 在 しな い場 合 もあ る。 石 鹸 の よ う な材 料 は最 初 か ら減 率 乾 燥 期 間 に 入 る。 こ の 乾 燥 速 度 曲 線 は 乾 燥 材 料 の 乾 燥 過 程 を知 り、乾 燥 特 性 を研 究 す る た め 重 要 で あ る。 さ ら に 乾 燥 速 度 曲 線 か ら乾 燥 時 間 を計 算 す る こ とが で き る。(図4d) 乾 燥 速 度 曲 線 の 縦 軸 は(含 水 率/時 間)で 示 され て い るが こ の逆 数 で あ る(時 間/含 水 率)を 縦 軸 に 書 き換 え る と縦 軸 と横 軸 に 囲 まれ た 面 積 は (時間/含 率 水)×(含 水 率)=(時 間) とな るの で 乾 燥 時 間 を容 易 に 計 算 す る こ とが で き る。こ の こ とか ら乾 燥 時 間 を短 くす る に は こ の 面 積 を小 さ くす れ ば よ い の で 恒 率 乾燥 期 間 を長 く減 率 期 間 が 短 い程 よ い こ とが 図 よ り分 か る 。し か し乾 燥 速 度 曲 線 は 材 料 の 特 性 で もあ り一 般 に は 思 う ま ま に な らな い の が 現 状 で あ る。 こ こで 熱 風 に よ る乾 燥 を伝 熱 の 式 よ り検 討 して み る 。恒 率 期 間 に限 っ て 考 え る と乾 燥 速 度R (kg/h)、 熱 風 温 度t(℃)、 乾 燥 表 面 温 度 伽(℃)、 乾 燥 表 面 積(m2)蒸 発 潜 熱rw(℃)対 流 熱 係 数h(kcal/m・h℃)と す る と乾 燥 速 度 は次 式 で 示 され る。 R=hA(t一 ゑ〃z)/rw (1) この 式 か ら乾 燥 速 度 を大 き くす る に はTi〃 は ほ ぼ 一 定 で あ るの で 熱 伝 達 係 数h、 面 積Aを 大 き くし、 さ らに熱 風 と表 面 温 度 との差 を大 き くす れ ば よい こ とが わ か る 。こ こで 熱 伝 達 係 数hは 乾 燥 方 法 や 装 置 に よ っ て も変 化 す るが 材 料 と平 行 に 熱 風 を流 した 場 合 に は 風 速 の0.7∼0.8乗 に 比 例 す る と考 え て よい 。しか し風 速 は あ ま り大 き くす る と乾 燥 材 料 の飛 散 に つ なが るの で 限 度 が あ る。 温 度 差(t一 吻)℃ で 伽 は熱 風 の 湿 球 温 度 と考 え る と温度tが 高 い 程 よ い。 しか し乾 燥 材 料 の 品質 に 変 化 を及 ぼ す の で 限 界 が あ る。表 面 積Aは で き る だ け大 き くす れ ば よ い。 同 じ物 体 で
あ れ ば薄 くし た り、 粉 砕 した り分 割 す る方 法 が と られ る。 5.過 熱 蒸 気 乾 燥 鋤5) 過 熱 蒸 気 乾 燥 とは一 般 の 乾 燥 の 場 合 の よ うに 媒 体 と し て 空 気 を用 いず に水 を蒸 発 させ る場 合 に は水 の 過 熱 蒸 気(過 熱 水 蒸 気)を 用 いて 乾 燥 す る 方 法 が あ る。 過 熱 蒸 気 と飽 和 蒸 気 は よ く混 同 さ れ るの で 関 係 す る言 葉 につ い て 説 明す る 。 空気 、 湿 潤 空 気 、 飽 和 空 気 、 飽 和 蒸気 、 過 熱 蒸 気 につ い て 水 蒸 気 を含 ん で い な い空 気 を乾 燥 空気(dryair)と い うが 、 この 空 気 が 水 蒸 気 を含 ん で くる と 湿 っ た 空 気 、 す な わ ち湿 潤 空 気(humidair)と い う。 しか し こ の場 合 空 気 中 に水 蒸 気 を含 む 限 界 が存 在 す る。 そ して 最 大 の 限 界 ま で水 蒸 気 を含 ん だ 空 気 を飽 和 空 気(saturatedair>と い う。 そ して 圧 カ ー 定(例 えば 大 気 圧 と し た場 合)の 時 、 含 み う る限 度 は 温 度 が 高 くな る に つ れ て上 昇 す る。 こ の こ と は冬 の寒 い 日は 温 度 が 低 い の で 水 蒸 気 を含 む 量 が少 な く、の ど を い た め 易 い し、 夏 は温 度 が 高 く水 蒸 気 を含 む 量 が 多 くな り、蒸 し暑 く感 じる こ とで わ か るで あ ろ う。図5に 水 の 飽 和 蒸 気圧 と温 度 の 関 係 を示 した 。飽 和 蒸 気 圧 曲線 のA点 は60℃ の 空 気 の 含 み う る最 大 の 限 度 で
あ る。ABが60℃ の 飽 和 蒸 気 圧 で あ り、ACは 空 気 の 分 圧 で あ る。ABとACの 比 は分 圧 比 で あ
るが 、体 積 比 に 等 しい 。A点 の 空 気 を80℃ ま で加 熱 す る とDに く る。加 熱 す る と体 積 が 膨 張 す る の で正 確 に は横 軸 に平 行 に な らな い が 、温 度 変 化 が 小 さ い の で平 行 と考 え た 。D点 の分 圧 はAと
気 を 含 み う る がD点 ま で しか 含 ん で い な い 不 飽 和 の 空 気 と云 え る 。1気 圧 の 時100℃ に な っ て 始 め て 水 蒸 気 ば か り の 状 態 が 存 在 す る 。 こ の 点Fが100℃ の 飽 和 蒸 気(saturatedsteam)で あ る 。 こ の 蒸 気 圧 の ま ま さ ら に 加 熱 す る と そ れ が1気 圧 の 過 熱 水 蒸 気 で あ る 。こ の 過 熱 蒸 気 が 本 レ ポ ー トに 使 用 さ れ て い る も の で あ る 。 しか しD点 の 蒸 気 もA点 の60℃ の 飽 和 蒸 気 を20℃ 過 熱 し た も の で あ る が 、 本 レ ポ ー トで は100℃ 以 上 の 過 熱 蒸 気 に 限 定 す る 。 こ の 飽 和 蒸 気 曲 線(sarurated steamcurve)は 露 点(dewpoint)の 測 定 に も 利 用 で き る 。'た と え ば さ き のD点 の 不 飽 和 の 空 気 の 温 度 を 下 げ る とA点 の60℃ が 露 点 と な る の で こ れ 以 下 に 温 度 を 下 げ る と水 分 と な っ て 空 気 よ り分 離 す る 。 大 気 低 下 水 が 沸 騰 す る の は100℃ で あ り 、 こ の 時 発 生 す る蒸 気 が 飽 和 蒸 気 で あ る 。 圧 力 鍋 の 中 で は1気 圧 で な く 、 少 し高 い 圧 力 で あ る の で 沸 点 が 上 昇 し 、100℃ 以 上 と な る 。 逆 に 高 い 山 で は 気 圧 が 低 い の で 沸 点 は100℃ 以 下 と な る 。 さ ら に 真 空 に 近 づ く と10℃ で も0℃ で も 表2 ラ 蒸 気 表 温 度 圧 力 比 容 積m・ ノkgf 比 エ ン タ ル ピkcal/kgf ℃ kgf/cm・ 〃' "" ガ ガ' 7= 乃"一 ガ . 1*0 0,006,228 0.0010002 206.31 一 〇 ,01 597.5 597.5 0.01 0,006,233 0.0010002 206.16 0.00 597.5 597.5 5 0.008890 0.0010000 147.16 5.02 599.7 594.7 10 0.012512 0.0010003 106.42 10.03 601.9 591.8 15 0.017375 0.0010008 77,978 15.03 604.0 589.0 20 0.023826 0.0010017 57,838 20.03 606.2 586.2 25 0.032284 0.0010029 43,402 25.02 608.4 583.4 30 0.043251 0.0010043 32,929 30.01 610.6 580.6 35 0.057324 0.0010060 25,245 35.01 612.7 577.7 40 0.075204 0.0010078 19,546 40.00 614.9 574.9 50 0.12578 0.000121 12,046 49.98 619.1 569.1 60 0.20313 0.0010171 7.6785 59.97 623.3 563.3 70 0,317.76 0.0010229 5.0463 69.98 627.4 577.4 80 0.48294 0.0010292 3.4091 79.99 631.5 551.5 90 0.71491 0.0010361 2.3613 90.03 635.3 545.3 100 1.03323 0.0010437 1.6730 100.09 639.2 539.1 110 1.4609 0.0010519 1.2099 110.18 642.8 532.6 120 2.0246 0.0010606 0.89152 120.31 646.3 526.0 130 2.7546 0.0010700 0.66814 130.48 649.6 519.1 140 3.6850 0.0010801 0.50849 140.71 652.8 512.1 150 4.8538 0.0010908 0.39245 150.99 655.7 504.7 160 6.3025 0.0011022 O.30676 161.33 658.4 497.1 170 8.0764 0.0011145 0.24255 171.76 660.9 489.1 180 10,224 0.0011275 0.19380 182.27 663.1 480.8 190 12,799 0.0011415 0.15632 192.87 665.0 472.1 200 15,855 0.0011565 0.12716 203.59 666.6 463.O
衷3 ヨ 蒸 気 表 一 1 ` 恥 f 角 七 mmH琶 1 'ぐ mmHg ・一 加 {1,77且9 0 4,5暮1 一19 o.9515 1 4,925 一1日 o.臼362 2 5,292 一17 1,029 3 5,682 一16 1,12ヨ 4 6』 曾臼 一15 1239 昌 昼、540 一 主4 1,358 嘔 7,010 一 ユ3 L4日 呂 7 7,51ユ 一12 1』29 耳 菖.042 一11 1.7且2 9 ε.60唱 一10 1、9`9 10 9205 一9 2,129 11 曾.別o 一 駐 琶,駆3 1曾 IO.5M 一7 2.昌35 15 11.23 一 西 2.7石4 14 11.99 一5 詔,011 15 12.7呂 一4 3,279 1応 13.51 一a 3,569 17 14.53 一 言 5.呂 呂o 1B 15.47 一1 `217 19 1石,47 助 17.53 21 19.ε5 22 19.呂2 33 趾.07 24 2窺3呂 茄 蹄.75 26 茸5,21 27 26.74 29 2乱 薯5 29 罰.04 30 31,畠3 梯 騰 す る塵 こ の こ とを利 用 し たの が後 述 す る真.窒乾燥 又 は 真 空 凍 結 乾 燥 で あ る畳 この圧 力 と温 度 との 関 係 を 表2、 表3に 示 す 。
6-1.過 熱 蒸 気 乾 燥 と 逆 転 点 温 度3) 過 熱 蒸 気 乾 燥 とは蒸 発 す る液 体 の 過 熱 蒸 気 中 で 材 料 を乾 燥 す る こ とで あ る。この こ とは材 料 中 の 水 分 を蒸 発 乾 燥 させ る場 合 は過 熱 水 蒸 気 を用 い る こ とで あ る。後 述 す るが 化 学 繊 維 の 製 造 工 程 にお い て 有 機 溶 剤 を蒸 発 させ る 時 に は 、 有 機 溶 剤 の 過 熱 蒸 気 を用 いて 乾 燥 す る 。 私 共 が 日常 よ く経 験 す る こ とで あ るが 空 気 中 の 水 蒸 気 が 多 くな る 一湿 度 が 高 くな る 一 と こ の 中 に お か れ た 水 の 蒸 発 速 度 す な わ ち乾 燥 速 度 が 減 少 す る と い うの は事 実 で あ る。しか し温 度 が 高 くな る と空 気 中の 水 蒸 気 の 混 合 割合 が 増 加 す るほ ど 、この 中 に お か れ た 水 の 蒸 発 速 度 が 増加 し、 過 熱 蒸 気 ば か りに な っ た時 最 も よ く蒸 発 す る と い う事 実 は あ ま り知 られ て い な い。実 験 結 果 に よ る と図6の よ うに な る。 こ の 図 は 縦 軸 に蒸 発 速 度(恒 率 期 間 の 乾 燥 速 度 と考 えて も よ い)横 軸 に は 空 気 、過 熱 蒸 気 お よ び そ の 混 合 気 体 の 温 度 を示 して い る。 この 図 は 大 気 圧 の も とで そ れ ぞ れ の 気 体 の 質 量 速 度(kg/㎡h)が 一 定 と考 え た 場 合 で あ る。 空 気 中 で の 蒸 発 速 度 は 温 度 と共 に 上 昇 す る。 これ に対 して 過 熱 蒸 気 中 で は100℃ の飽 和 蒸 気 中 で は蒸 発 し な い。 そ れ は 過 熱 蒸 気 や 飽 和 蒸 気 中で は1気 圧 の場 合 、これ に接 す る水 の 表 面 温度 は 常 に100℃ で あ り、さ きの(1)式のt、tmが いず れ も100℃ とな る か らで あ る。 それ ゆ え蒸 発 速 度 は100℃ 原 点 と して 右 上 が りの 直 線 に 近 い 線 とな り、 そ して 空 気 の 蒸 発 速 度 の 線 と一 点 で 交 わ る こ とが 予 想 され る。 こ の交 わ る点 を逆 転 点 転 温 度 と名 付 け た。空 気 の蒸 気 の混 合 気 体 もす べ て そ の 露 点 を出 発 点 と し右 上 りの 線 とな りこの 逆 転 点 温度 を通 る こ と に な る。こ の よ うに考 え る と私 共 が 経 験 す る低 い 温 度 の範 囲 で は 空 気 中の 湿 度 が 増 加 す る程 蒸 発 速 度 は 減 少 す る。 しか し高 温 部 で は 湿 度 増加(空
気 中の 水 蒸 気 が 多 くな る)と 共 に蒸 発 速 度 が 増 加 す る こ とに な る。 この 逆 転 点 温 度 は何 度 に な る か、 は た して この よ うに 空 気 、過 熱 蒸 気 そ して こ の 混 合 気 体 が こ の 一 点 を通 るだ ろ うか と い う事 につ い て の 実 験 結 果 は文 献3)に 精 し く述 べ られ て い る。 そ して 逆 転 点 温 度 は170℃ の あた りで あ る こ とが 判 明 して い る。 6-2.過 熱 蒸 気 乾 燥 の 実 用 化 と特 色3) 前 節 の 結 果 を実 際 の 乾 燥 機 に適 用 す る と どの よ うに な るで あ ろ うか 。一 般 に乾 燥 に使 用 され た 空 気 は 湿 度 が 高 い の で ま だ温 度 が 比 較 的 高 くて も再 循 環 は 一 部 分 に 限 られ て い る。 しか し湿 度 の 高 くな っ た空 気 も逆 転 点 以 上 で使 用 す れ ば全 部 再 循 環 して 使 用 で き熱 的 に 経 済 とな る。しか し乾 燥 機 内 は 材 料 よ り蒸 発 した蒸 気 で圧 力 が 上 昇 す る。 この た め蒸 発 した 蒸 気 だ け は 取 り出 し、凝 縮 熱 と して 利 用 す るか 、蒸 気 が 公 害 とな ら な け れ ば そ の ま ま放 出す れ ば よ い。 こ の よ うな 乾 燥 機 の 内部 の 空 気 よ り過 熱蒸 気 へ の変 化 を概 算 して み る。図7に 示 す 乾 燥 機 内 は 最 初 空 気 で満 た さ れ て い るが 乾 燥 物 よ り蒸 発 す る蒸 気 で 次 第 に 空 気 は 置 きか わ り、あ る時 間経 過 す る とほ とん ど乾 燥 機 内 は蒸 気 で お きか わ る だ ろ う。 こ こでV(㎡)を 乾 燥 機 の本 体 、 過 熱 部 、 フ ア ン部 、 ダ ク トを含 め た体 積 と し、v(m・/h)を 毎 時 の乾 燥 機 か らの蒸 発 量 とす る。T(h)時 間 後 の 乾 燥 機 内 の 蒸 気 量 X(m・)を 求 め る と、 微 少 時 間dTの 間 に 乾 燥 機 内 で はvdTの 蒸 気 が 発 生 し、(X/V)vdT の 混合 蒸 気 が 放 出 す る とす る と、 こ の差 が 器 内 の 蒸 気 量 とな る。
(2) 与vdT dX=vdT と な る 。 こ れ を積 分 し て 、 (3)
ソ
X=V(1-e-▽T) を得 る。 こ の 式 に お い て か りにV=0.25㎡v=1.62WWは300℃ に お け る蒸 発 速 度(kg/h) と して 、Wを か え て 時 間 の変 化 と共 に系 内 の 蒸 気 量 の変 化 を画 くと図7の 下 の よ うに な る。す な わ ち蒸 発 速 度 が 大 き くな程 、 系 内 は案 外 早 く蒸 気 で 満 た さ れ る こ とに な る。 乾 燥 機 の 大 き さ と配 置 は 図7の 上 部 に記 して あ る。乾 燥 機 の 上 部 に バ ル ブ が つ い て い るが こ こ か ら系 内 を1気 圧 に保 つ た め 蒸 発 蒸 気 と同 体 積 の蒸 気 が 排 出 され る。 しか し始 め は空 気 との 混 合 ガ ス が 排 出 され る だ ろ う。 この 論 文 は ア メ リ カの 学 会 誌 に掲 載 され 、 ア メ リカのGulfMachinery社 が 二 年 後 に 高 さ長 さ 共30mの 膨 大 なプ ラ ン トと して 完 成 した。この 会 社 で は 乾 燥 機 よ りの 排 ガ ス を二 つ の 蒸 発 缶 に 導 き、凝 縮 熱 を利 用 して 廃 液 の 濃 縮 に利 用 して い る。 日本 で もそ の後 大 川 原 製 作 所 が 実 用 化 し、現 在 主 と して 日本 各 地 の み か ん の 産 地 で ジ ュ ー ス を作 っ た あ との 絞 りか す の 乾 燥 に使 用 され て い る。 これ は そ れ まで 量 も 多 く処 理 に 困 って い た もの で あ る。燃 焼 消 費 量 は 以 前 の装 置 の40%で す む とい う熱 エ ネ ル ギ ー の 消 費 の 少 な い装 置 で あ る。 この 外 観 と ロ ー タ リー 式 乾 燥 機 は 図8、 図9に示 され て い る。 この 装 置 は 熱 風 発 生 の た め に熱 風 発 生炉 を用 い て い る。燃 焼 ガ ス を使 用 す る た め に は 燃 焼 用 空 気 を 必 要 とす るの で 乾 燥 機 内 は過 熱 蒸 気 に近 い 高 湿 度 空 気 と な る。系 内 を過 熱 蒸 気 の み とす る ため に は 間 接 加 熱 方 式 を と らな け れ ば な らな い 。 6-3.過 熱 蒸 気 乾 燥 の 特 色 に つ い て4)5)6) 過 熱 蒸 気 乾 燥 又 は 高 湿 度 乾 燥 で は 上 記 の よ うに 排 ガ ス を棄 て ず に 再 循 環 使 用 で き る の が 大 き な特 色 で あ る。 この よ うな乾 燥機 を 閉 回 路 乾 燥 機 と云 っ て い る。 この 乾 燥 機 に よ り、熱 エ ネ ル ギ の消 費 を少 な くで き る。図10は じ ゃが い もの 薄 片 の 乾 燥 を示 した もの で あ る 。 これ は250℃ の 中 で乾 燥 し た もの で あ るが 、Aの 空 気 乾 燥 で は酸 化 酵 素 が 褐 変 して い るが 、Sは 過 熱 蒸 気 中 で 乾 燥 した もの で あ り、美 し く黄 色 の状 態 が 乾 燥 して い る。 これ を 図11の 減 量 曲 線 で比 較 す る と空 気 乾 燥 で は最 初 か ら減 量 を始 め るが 過 熱 蒸 気 中 で は は じめ 重 量 増 加 の 部 分 が あ る。これ は過 熱 蒸 気 が 図9閉 回路 過熱 蒸気(高 湿 度)乾 燥 装置 の外観(上)と ロー タ リー乾 燥 装置 部分(下)
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図 田 じゃが い も薄片 の空 気乾 燥(A)と 過 熱蒸 気乾 燥(S) じゃが い もの 表 面 に凝 縮 した こ とを示 して い る。しか しそ の 後 は減 量 曲線 の傾 斜 は 空 気 乾 燥 よ り 大 き く早 く乾 燥 す る こ とが わ か る。そ して この 凝 縮 す る工 程 が 野菜 な どの場 合 、蒸 し工 程 とな り、 つ づ い て 乾 燥 が 始 ま る。つ ま り蒸 す 工 程 と乾 燥 工 程 が 同一 の工 程 で 終 了 す る こ とに な る 。こ の よ うな工 程 を必 要 とす る もの 例 え ば お茶 の 場 合 も この 方 式 が 適 用 可 能 で あ る 。この 方 法 で乾 燥 して ビ タ ミンCを 測 定 し た と こ ろ いつ れ も過 熱 蒸 気 中の 方 が ビ タ ミン 含 有 量 が 多 い結 果 が で た。これ は空 気 乾 燥 で は空 気 中 の 酸 素 の た め 酸 化 す るた め で あ ろ う。 ま た 、 この 酸 化 に つ い て は マ グ ネ タ イ ト(Fe304)の 乾 燥 を行 っ た 。 マ グ ネ タ イ トは200℃ 以 上 で は 酸 化 して 黒 色 が 黄 色 に変 化 す る と云 わ れ て い た 。こ の こ と を確 か め る た め250℃ の 過 熱 蒸 気 と空気 中 で 乾 燥 させ 、過 熱 蒸 気 中 で は 酸 化 しな い こ と を確 か め た 。 さ ら に こ の 場 合 断面 を切 っ て検 べ て み る と過 熱 蒸 気 乾 燥 で は 多 くの 空 隙 が で きた 状 態(ポ ー ラス な状 慧)で 乾 燥 す るが 空 気
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中 で は 硬 くポー ラ ス とは な らな い 。 図12は 酸 化 鉄(Fe203)を 酸 化 した もの の 断 面 写 真 で あ るが 、 明 らか にAの 方 は 空 気 乾 燥 で 変 化 な くSの 過 熱 蒸 気 乾 燥 で は ポー ラ ス とな っ て い る こ とが わ か る。 こ の 状 態 に な る と後 の工 程 で 乾 燥 物 を粉 砕 す る 時都 合 が よい し、ま た 水 に よ くとけ る状 態 と な る利 点 も持 っ て い る。 図12酸 化 鉄の 過熱 蒸気 乾燥(S)と 空気 乾 燥(A) SA 図13毛 布の 空気 乾燥(A)と 過 熱蒸 気乾 燥(S) 図13は 毛 布 を乾 燥 した もの で あ る。こ の 場 合 もSの 過 熱 蒸 気 中 で の 乾 燥 がAの 空 気 中 で の 乾 燥 よ りふ っ く ら と仕 上 が っ て い る。さ らに 図14は 干 し う ど ん で あ るが そ の 断 面 はSの 過 熱 蒸 気 中 の 方 がAの 空気 乾 燥 中 で の 乾 燥 と異 な りポー ラス な状 態 と な って い る。この よ うな 状 態 と な るの は 過 熱 蒸 気 乾 燥 で は 大 気 圧 の 場 合100℃ の 沸 点 で 蒸 発 し始 め るか らで あ る。高 湿 度 の 場 合 も比 較 的 高 湿 度 の 場 合100℃ 近 くな り、 同 じ現 象 が お こ る こ とが 判 明 した 。 亀 以 上 の こ と を ま とめ る と過 熱 蒸 気 乾 燥 は 次 の よ うな 蒋 琶 》 も って い る。 → 熱 エ ネ ル ギの 節 約 → 廃 ガ ス が 少 な くそ の 処 理 設 備 が 小 さ くな る → 乾 燥 時 間 の 短 縮 、装置 の縮 小化 が可能 → 乾 燥 後 の 粉 砕 と液 へ の 溶解 が 容 易 → 酸 化 不 可 の材 料 に適 す る → 食 品 の 場 合 ビ タ ミン の 破壊 が 少 な い 1)閉 回 路 の 乾 燥装 置 が 可 能 乾 燥 速 度 が 大 で あ る 乾 燥 物 が ポー ラ ス とな る 酸 イヒしに くい り 白 0 0 4
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図14う どの 空気 乾燥(A)と 過 熱蒸 気乾 燥(S) (ハ ウス食 品株式 会社 提供) 蒸 す 工 程 と乾 燥工 程 が → 食 品 の 乾 燥 一 工 程 で で き る 殺 菌 作 用 を もつ → 食 品 、 漢 方薬 品、 調 味 料 の乾 燥 表 面 硬 化 が お こ りに くい → 空 気 乾 燥 で は表 面 に 皮 が で き 内 部 よ りの 拡 散 が 不 可 能 な材 料 に 適 す る 現 在 の加 熱 空 気 を用 い る乾 燥 装 置 の ほ とん ど に適 用 で き る ,5 6) 7) 8 7)の 表 面 硬 が お こ りに くい と い う こ とは 過 熱蒸 気 で な く と も しめ っ た 空 気 を利 用 して 急 速 な 乾 燥 を防 ぐ方 法 と して 漆器 塗 りの 乾 燥 や 木 材 の 乾 燥 に使 わ れ て きた 。よ く経 験 す る こ とで あ るが 例 え ば セ メ ダ イ ン の よ う な もの を 空 気 中 に お く と表 面 に 皮 が 出 来 内 部 まで 仲 々 乾 か な い事 で あ ユヨコ る。乾 燥乾燥で は困難 な粘調 質の物質 に案外 高湿度空 気や過熱蒸 気が適す る場合 があ る。
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エの 6-4.ア ン セ ン の 過 熱 蒸 気 中 で の ア セ テ ー ト繊 維 の 紡 糸 ア セ テー ト繊 維 は一 般 に 原 液(ア セ トン と酢 酸 繊 維 素 の 混 合 液)を 細 い ノズ ル を通 して 押 し出 し、こ れ を空 気 乾 燥 し て製 造 され て い る 。ア セ トン は有 機 溶 剤 で あ り危 険 で は あ る が こ の ア セ ト ンの 過 熱 蒸 気 中 で紡 糸 実 験 を お こな い 、市 販 の ア セ テー ト繊 維 と同 じ程 度 の 強 さ の繊 維 を作 る こ 図15紡 糸 実験 装置 の概 略 凝縮器 ① ② 図16過 熱蒸気 紡 糸装 置① と現在 の乾 式紡 糸装 置② の比較
とが で き た。実 験 装 置 とその 方 法 は 図15の 通 りで あ る。 そ して こ の 実 験 よ り多 くの 利 点 を見 出 し た。 図16の 右 側 に 示 す よ う に紡 糸 しア セ トン を含 ん だ 空 気 は 活性 炭 の 吸 着 装 置 をへ 、脱 着 後 、 そ の液 を精 留 塔 に 入 れ ア セ トン と水 を分 離 し、ア セ トン を 回収 す る。 この よ う な方 式 で は吸 着 に蒸 気 を 用 い て 脱 着 、 冷 凍 機 で 脱 着 後 の 冷 却 を必 要 と し装 置 も大 き くな り費 用 もか ・る。 ア セ トンの 過 熱 蒸 気 を用 い る時 に は、蒸 発 した ア セ トン だ け を冷却 分 離 す れ ば よ い の で装 置 は 充 分 小 さ な もの とな るで あ ろ う。 この 実 用 化 は 現 在 検 討 され つ つ あ る。 7.真 空 乾 燥 と凍 結 乾 燥 過 熱 蒸 気 乾 燥 が 高 温 域 で の 乾 燥 に対 して 真 空 乾 燥 や 凍 結 乾 燥 は低 温 域 に お け る 乾 燥 で あ る。そ し て こ の 二 つ は混 同 され 易 い。ま た冷 凍 乾 燥 とい う言 葉 もあ り、真 空 冷 凍 乾 燥 と も云 わ れ て い る。 いつ れ に して も こ こ で 取 り上 げ た の は過 熱 蒸 気 と同 じ沸 点 蒸 発 の 恒 率 期 間 が あ る点 と乾 燥 物 が ポー ラ ス と な る とい う効 果 を も って い る か らで あ る。蒸 気 圧 と温 度 の 関 係 は 図5に 示 した が 低 温 部0℃ 近 辺 を含 め て表2に 示 した 。1気 圧 の 場 合 は100℃ で 沸騰 す る こ とは 日常 で 経 験 す るが 圧 力 が 低 くな り真 空 に近 づ く と沸 点 は 低 下 す る。 表2に よ る と大 気 圧 を水 銀 柱 で 示 す と760mmHg と な る が4.6m皿Hgと な る と0℃ で 沸 騰 す る と共 に蒸 発 す る。 こ の 時 周 囲 よ り蒸 発 熱 を与 え な い と 自 ら が 熱 を奪 わ れ 、 ま た 周 囲 よ り熱 を奪 う。 こ の た め 凍 結 す る こ とに な る。 そ して氷 の 状 態 よ りさ ら に蒸 発 す る。 こ れ が 固体 よ り気 化 す る現 象 の 昇 華 で あ る。 この 関 係 は 図17a)に 示 した。昇 華 面 が 下 が りポー ラ ス な乾 燥 材 料 とな る様 子 は 同 図b)に 示 す 。 実 際 の 凍 結 乾 燥 装 置 は 図18に 示 す よ うに 乾 燥 槽 の他 に い くつ か の 付 属 機 械 が あ る。乾 燥 槽 内 を 真 空(0.2∼0.8Torr水 銀 柱 で は0.2∼0。8mmHg)に す るた め の 真 空 排 気 装 置 、蒸 発 蒸 気 は体 積 が 大 きい の で コー ル ド トラ ップ で 冷却 液 化 し、 さ らに 固化 す る。 この た め に冷 却 装 置 も必 要 とな る そ の他 、 媒 体 循 環 装 置 や 油 圧 装 置 な ど 多 くの 補 助 機 も必 要 で あ る。 これ に対 して 真 空 乾 燥装 置 は 乾 燥 機 内 の圧 力 は30∼100Torr(30∼100m皿Hg)で あ るの で 排 気 ポ ンプ の 動 力 が そ れ ほ ど高 くな く、温 度 で は30∼50℃ で あ る。真 空 乾 燥 で は凍 結 乾 燥 の よ うに 固体 よ り気 相 へ 蒸 気 が 移 動 せ ず 、液 相 よ り気 相 へ 蒸 気 が移 動 す る。こ の ため 少 な い エ ネ ル ギで 製 品 コス トも比 較 的 低 廉 と な る。図19は 真 空装 乾 燥 装 置 の 外 観 で 図20に は フ ロ ー シー トと製 品 が で きる まで の 真 空容 器 内 の 乾 燥 状 態 の 変 化 を示 した。材 料 は 入 口か ら出 口へ 向 っ て 乾 燥 して い く。 勿 論 この 容 器 全 体 は 真 空 に な っ て い るの で真 空 ポ ン プ の 他 に コ ンデ ン サ(蒸 気 を液 化 す る装 置) 蒸 気 発 生 装 置 、温 水 発 生 装 置 、冷 水 発 生 装 置 な どの 補 助 材 を必 要 とす る。 こ の 方 式 は連 続 式 で 製 品 を作 る こ とが で き る特 長 が あ る。これ に 対 して凍 結 乾 燥 は1回 づ ・製 品 を 入 れ 出 来 上 が れ ば取 出 す(バ ッチ 式)な の で 人 手 が か ・る。 そ れ 故 凍 結 乾 燥 方 式 は 真 空 乾 燥 よ り さ ら に付 加 価 値 の 高 い製 品 と な り低 温操 作 を必 要 とす る場 合 に 限 ら れ るで あ ろ う。
図17凍 結 乾 燥 にお け る昇華a)と 凍結 乾 燥模 式 図b) (大川 原製 作所 カタ ログ よ り)
図18a)凍 結 乾 燥 装 置
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図18a)凍 結 乾 燥 装 置 の フ ロ ー シ ー ト(大 川 原 製 作 所 カ タ ロ グ よ り)
図19真 空 乾燥 装置(大 川原 製作 所 カ タ ログ よ り)
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図20真 空 乾 燥 装 置 の フ ロ ー シ ー ト(a)と乾 燥 状 態 変 化(b)(大 川 原 製 作 所 カ タ ロ グ よ り) 8.膨 化 乾 燥 この 乾 燥 法 は パ フ 乾燥(puffingdrying)と も呼 ば れ て い る。 こ の 頃 は ボ ン 菓 子 や ボ ンせ んべ い の よ うな 菓 子 類 は 少 な くな っ て 来 たが 以 前 は住 宅 街 に機 械 を持 っ て 来 て 、待 ってい る間 に米や 豆 を加 熱 し加 圧 後 、瞬 間膨 張 させ 仕 事 をす る人 が あ っ た 。瞬 間 膨 脹 の 時 相 当大 き な音 が して 米 の 一粒 一 粒 が 膨 ら ん だ こ とを昔 の懐 か しい 思 い 出 と して 覚 え て い る。 最 近 で は 馬鈴 薯 、人 参 、 さつ ま い もや りん ごの 薄 片 な ど も こ の方 法 で 膨 化 し、 そ の 後 乾 燥 す る 方 法 、す な わ ち 乾 燥 の 前 処 理 と して 使 用 され て い る 。こ の 膨 化 乾 燥 は バ ッチ 式 か ら出 発 した もの で あ るが 工 場 で は連 続 式 の もの も 出来 て 来 た。この 前 処 理 とし て の パ フ を した も の と しな い もの
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図21乾 燥速 度 に及 ぼ すパ フの効果 材 料 の 取 出 し ④ 図22ボ ン せ ん べ い の 製 作 順 序 を 乾 燥 した 時 の 減 量 曲線 が 図21に 示 され て い る 。 この 膨 化 乾 燥 の 計 算 を説 明 す る まえ に 圧 力 容 器 中 に あ る圧 力 下 の水 と蒸 気 が 入 っ て い る 時(こ の よ う な もの は ボ イ ラか 家庭 用 で は圧 力 なべ が これ に相 当 す る)何 らか の理 由 で容 器 の破 壊 し、 中 の蒸 気 と水(こ の場 合 圧 力水 とい う)は どの よ うな こ と に な る で あ ろ うか 。 普 通 考 え られ るの は あ る圧 力 を も っ た蒸 気 は 圧 縮 し て い る か ら急 に 大 気 圧 とな る と蒸 気 が 大 き く膨 張 す る こ と に な る と考 え ら れ が ちで あ る。実 際水 は 蒸 気 と な る と約1700倍 も体 積 は膨 張 す る。圧 力 容 器 中 の 水 は まつ 大 気圧 下 の 水 とな りこの 時放 出 す る熱 に よ っ て水 が蒸 発 しそ の 量 は大 き な もの と な る 。例 えば 圧 力容 器(こ こ で は ボ イ ラ とす る)の 体 積 をか りに2㎡ と丁 度 半 分 つ つ 水 と蒸 気 で あ り圧 力 は10kg/m2abs.と す る。 この 時 爆発 が お こ る と蒸 気 は8㎡(8倍)水 は243㎡(243倍)も 体 積 が 膨 張 す る。だ か ら被 害 の 大 小 は水 の 量 に比 例 す る こ とに な る。圧 力鍋 に も勿 論 安 全 装 置 が つ いて は い るが これ が 働 か な い 場 合 危 険 で あ る 。器 具 の 使 い 方 、定 期 の 点検 を怠 る こ とが お そ ろ しい 結 果 を まね く事 に な るの で 注 意 した い。 ユの ボ ンせ ん べ い作 成 の 熱 力学 説 明 ボ ンせ んべ い を作 る時 図22の 順 序 で あ る とす る。
図23ボ ンせ んべ い製造 機(光 陽機 械製作 所 提供) ⊃ 1 2 ,3 4 材 料 重 量11.29製 品 重 量 は9.6gと す る と蒸 発 すべ き水 分 は 11.2-9,6=1.69に な る この 水 分 は② の 密 閉容 器 中で の加 熱 で 幾 分 蒸 発 し、容 器 内気 体 と材 料 内 部 の圧 力 は上 昇 す る。こ の圧 力 は温 度 を150℃ の飽 和 水 と飽 和 蒸 気 とす る と表2の 蒸 気 表 よ り4.85kg/㎡ で あ る。 そ して 、 一 瞬 大 気 圧 に な る と き③ で 材 料 中 の 飽 和 水 が100℃ の水 に な る と き放 出 す る 熱 に よ り材 料 中 の 水 分 の 一 部 が蒸 発 し、同 時 に膨 張 す る。 こ の 時 上 型 と下 型 に よ っ て制 限 され るの でせ んべ い の 形 が つ く られ る。さ ら に そ れ に 材 料 自体 と型 の 熱 に よ っ て も乾 燥 は つ ず き型 通 りの 製 品 が で き る。 これ を取 出 せ ば よい 。 これ が ④ で あ る。取 出 して か ら も製 品 の余 熱 に よ り幾 分 乾 燥 は つ づ く。 さ らに 精 し く説 明 す る 。 圧 力4.85kg/耐 の圧 力 は(飽 和 水 と も云 う)1kgが 突 然大 気 圧 とな る時 発 生 す る。 熱 量 に よ って 蒸 発 す る水 の量 と これ が蒸 気 に な っ た時 の体 積 は次 の よ うに な る。 圧 力4.85㎏/吋 の飽 和 水 の 比 エ ン タ ル ピ(熱 量 と考 え て よ い)150.9kcal/kg 圧 力1.033kg/面(大 気 圧)の 水 の 比 エ ン タル ピ100.Okcal/kg
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図24殻 物 膨 脹 機(光 陽機 械製作 所 提供) 圧 力4.85kg/cm・ の 飽 和 水 の 蒸 発 潜 熱 は で あ る か ら 504.9kcal/kg 150.9-100 =0 .1kg50 .49 大 気 圧 下 の 蒸 気 の 体 積1.7m・/kgで あ る か ら0.1kgは0.17m3の 体 積 の 蒸 気 と な る 。水0.1kgの 体 積 は そ の1000分 の1と し て0.OOO1㎡ で あ り、 蒸 気 と な る こ と に よ り1.7/0.0001;1700と な り、1700倍 に 膨 張 し た こ と に な る 。 こ の 膨 張 力 が ボ ン 菓 子 の 膨 ら む 力 と な る と 考 え ら れ る 。 こ の ボ ン せ ん べ い の 型 は 内 径 は12.4cmで あ る の で 面 積121c㎡ と な り 0.16/121=0.00132cm-0.0132皿 皿 こ の わ ず か の 高 さ の 水 が 272/121=2.25c皿=22.5mm の 蒸 気 と な る 。 図23は 穀 物 膨 張 機 で 中 央 の 圧 力 容 器 が 膨 張 し た 時 右 側 の 金 網 の 中 に 入 る 。図24は ボ ン せ ん べ い の 製 造 機 で あ る 。 麦 わ ら 、 バ カ ス な ど を 飼 料 と す る た め こ の 方 式 を 用 い た 研 究 が 米 国 や 日 本 で 行 わ れ て い る 。
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9.エ ネ ル ギ 問 題 私 共 は 現 在 飽 食 の 時 代 に生 きて い る と云 わ れ て い る。エ ネ ル ギ 問題 に対 して もあ ま りに も無 関 心 に な りす ぎて い な い だ ろ うか 。環 境 汚染 も世 界 全 体 と して 地 球 規 模 で 考 えて い か な けれ ば な ら な い時 に来 て い る。ま た 食 糧 、人 口 問題 も加 えて 一 体 私 ど も何 か らて をつ け て何 をす べ きだ ろ う か 。 乾 燥 機 だ け で な くす べ て の機 械 は燃 料 と して の 石 油 を、ま た石 油 を使 用 した 電 力 を使 用 して い る。又 あ ら ゆ る材 料 や 製 品 は石 油 と無 縁 で な い 。家 庭 の 中 を見 わ た して 今 電 気 とガ ス が 来 な くな れ ば ど うな るか とい うこ と さ え、考 え て い な い 生 活 を送 って い る。 こ こで は エ ネ ル ギ 問題 で 最 も の 大 きな部 分 の 石 油 確 認埋 蔵 量 に つ い て 述 べ る。 1991年8月 のBritishPetroleumPlc.の 発 表 に よ る と全 世 界 で 石 油 の 確 認 埋 蔵 量 は1365億 トン と発 表 され て い る。 この 量 は体 積 に換 算 して1691億kl(比 重0.85と して)と な る。 も し こ の 量 を一 ケ 所 に集 め て 球 形 と して 地 球 を直 径1mの 球 と比 例 させ る と意 外 に 小 さ な0.53mmの 大 き さ しか な ら な い 。ま た世 界最 大 の 湖 カ ス ピ海 と紅 海 は ほ ぼ 同 じ面 積 と仮 定 す る と全 世 界 合 わ せ て石 油 埋 蔵 量 は カ ス ピ海 上38cmの 厚 さ に 浮 くこ とに な る。 石 油 は 石 炭 や そ の他 大 部 分 の 資 源 と共 に遠 い先 祖 よ り受 けつ い だ 限 りあ る 遺 産 で あ る こ と を 忘 れ て は な らな い 。 その 上 こ の 資 源 は地 球 上 に偏 在 して い る こ と も事 実 で あ り、こ れ が も とで起 る戦 争 とい う最 大 の 無 駄 な エ ネ ル ギ 消 費 につ な が ら な い よ う努 力 が 必 要 で あ る。 ユアラ 図25に は エ ネ ル ギ源 の 生 成 年 数 表 を示 した。図26は 大 気 中 の 炭 酸 ガ スが 現 在 の2倍 に な っ た 時 の 仮 想 図 で あ る。 も う30年 も以 前 ドイ ツ に留 学 した 親 しい先 生 か ら聞 い た 話 で あ るが 、この 先 生 の ア パ ー トで の 向 いの アパ ー トで 室 で 夕 方 に な る と必 ず 窓 際 に よ っ て 本 を読 む 婦 人 の 姿 を み て 驚 い た とい うこ
図27「 夕 暮 」 とで す 。机 も あ り電 気 ス タ ン ドも あ る の に ご く自然 に そ の よ う な 事 は 自分 に は ど う して もで きな か った と云 っ て お られ た。 ま た 大 学 で も教 師 と学 生 が 討 論 して い る場 合 も少 し暗 くな っ た とい うだ けで は電 気 は つ け な い で 、黒 板 の 字 が 見 え な くな って 始 め て 電 気 をつ け る とい う習 慣 の よ うな も の が あ っ た と い う こ と も聞 き今 思 い 出 して も感 心 す る話 で あ る。人 の い な い 室 の 照 明 や 暖 冷 房 が 意 外 と多 い の に気 付 くこの 頃 で あ る 。日本 は 熱 エ ネ ル ギ の ほ とん ど を外 国 に依 存 して い る こ と を 思 い起 し足 も とか ら み つ め 直 す 時 が 来 て お り、そ れ は 地 球 汚 染 か らみ て も緊 急 の 事 で は な い だ ろ うか 。 最 後 の 図27は 始 め の 図 と 同 じ上 村 松 園 の 「夕 暮 ラ れ 」とい う1941年 の 作 で あ る。 解 説 に よ る と子供 の 頃 夕 方 とな り 寒 腹 を感 じなが ら母 の 張 り仕 事 を見 て い る と 「も うち ょ っ と、 こ れ だ け縫 う た ら」 と母 が 障子 の そ ば まで に じ りよ っ て針 の 目に糸 を通 され よ う と して い る姿 を幼 な 心 に この 上 な くひ とす じ に真 剣 な あ らた か な もの に想 わ れ た 、と松 園の この 画 の 意 図 が で て い る。50年 後 の私 共 に生 活 そ の も の を感 じさせ る画 で あ る と思 っ て い る。
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しか しな が ら こ こ で大 切 な こ とは 、エ ネ ル ギ 問 題 は じめ 環境 問 題 な ど を 個 人 の 精 神 的 物 質 的 努 力 に頼 りす ぎ、 強調 す る こ との み で は い け な い とい うこ とで あ る。 企 業 や 公 共 団体 の 協 力、 そ し て 国 と して さ ら に 国際 的 な規 則 を話 し合 っ て 作 る こ とが必 要 で あ る。幸 い現 在 急 速 に この 方 向 に 進 ん で い る。 私 共 は心 か ら な る理 解 と協 調 を行 動 を もっ て 示 し た い 。 8.お わ り に 晴 れ わ た っ た 日の 気 持 の よ いす が す が し さ に 比 べ て 雨 の 日や 梅 雨 の 頃 の じめ じめ し た う っ と う しい 気分 、 そ れ は 湿 っ た 空 気 が 原 因 で あ り、 この ため 洗濯 物 が 乾 き に くい 、か び の 発 生 、 食物 の 腐 敗 、冬 に な って も建 物 の 露 結 の 問 題 な ど一 般 に この 湿 った 空 気 は 好 ま れ な い存 在 で あ る。 し か し高 湿 度 の 空 気 や 過 熱 蒸 気 中 で の 乾 燥 の研 究 を始 め て 、 乾 い た 空 気 で は 得 られ な い 特 長 が あ り、湿 っ た空 気 と その 極 限 の 過 熱 蒸 気 中 で は 逆 転 点 以 上 の温 度 で あ れ ば 蒸 発 量 が 多 い とい う点 を 見 出 した事 は一 つ の 成 果 で あ っ た。 こ の事 は ジ ョン ・ドー ル トンが1801年 に分 圧 の 法 則 を発 見 し て 以 来 、物理 学 で 当然 の事 の よ うに み とめ られ て 来 た事 実 を に反 す る研 究 で あ り、そ れ.が実 際 の 大 き なプ ラ ン トと して 製 作 され 稼 働 して い る こ と に何 よ り晴 れ た 日以 上 の す が す が し さ を感 じ る もの で あ る。 これ に は 多 くの方 々 の 協 力 の あ る こ と をわ す れ て は な らな い と思 って い る 。こ の こ と に関 係 して 人 間 関 係 に お い て も ど う も気 が 進 ま な い率 直 に 云 っ て好 ま れ な い 関 係 と な る こ とが あ ります が 良 き点 を見 出 す 努 力 をつ ・"ける と意 外 に好 ま し い存 在 とな る こ とが 多 い 。好 き に な る と さ らに他 の 人 に な い そ の 人 独 特 の 人 間味 を感 じる よ う に な る よ うに思 う。 古 い 訳 の 聖 書 の 言 葉 中 に 「す べ て の こ とは 相働 きて益 々 とな る」(ロ ー マ 人 へ の 手 紙8:28)と い う言 葉 が あ る、こ れ に は 深 い意 味 が あ る け れ ど今 表 面 的 に こ の 箇 所 だ け取 り上 げ る と善 き 目的 の た め にす べ て は 働 き万 事 が善 き方 に 向 い 、失 敗 も幸 運 も災 禍 も こ とご と く自 ら を助 け る も とに な る と解 して よい だ ろ う。 こん な こ とか ら高 湿 度 の 空 気 と過 熱 蒸 気 に魅 せ られ る と現 在 は 愛 着 さ え感 じる よ うに な っ た 。 そ して も う一 つ 真 空 乾 燥 、凍 結 乾 燥 や 膨 化 乾 燥 と同 じ よ うに過 熱 蒸 気 乾 燥 も沸 点 に よ る蒸 発 の た め 乾 燥 製 品 が ポ ー ラ ス に な る とい う利 点 を持 っ て い る こ とが 分 か っ た。高 温 と低 温 とい う いず れ も厳 し い条 件 下 で この 同 じ現 象 が お こ る と い うこ と も興 味 あ る こ とで あ る。ポ ー ラ ス とい う言 葉 の に こ とよせ 岡 倉 天 心 言 葉 を記 して この レポ ー トを終 え た い。そ れ は 「人 も しお の れ を一一つ の 空 虚 、 他 人 が 自 由 に 出 入 りす る こ との 出 来 る空 虚 と な し う る な ら随所 に主 と な る で あ ろ う」とい う言 葉 で あ る。年 と共 に頭 も体 も柔 軟 陛が な くな りか た くな に な りつ ・あ る時 よ き言 葉 に接 し得 た こ と を喜 ん で い る次 第 で あ る。
〔捗考 文轄〕 ll 2〕 31 4) 51 ω 7) a) 射 10) 1n l2〕 1帥 141 15} 16) 1ア) 1酷) 飯 島 勇:上 村 憐 圃{第 一・捲},集 英 杜(1979」 木 村 進 編:乾 燥 食 品 班 典,朝 倉 番 店(1曾81)
Yo曲i伽 調ndT.Hy{)do二Ind,En暮.Chem、Proc杷 鵠D巳8ignD6艶10p.,鼎 、21}7〔197① 兵 働 稽,吉 田 析 去:化 学 工 学 、 四,235(1975)
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