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ゲーテのソネットI

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(1)-. テ. の ソ. ネ ッ. Ludovica. しその中には珠玉のような傑作があって、ドイツにおけるソネットの. (1七九九). 位置を高めるのに貢献している。ゲ-テの作ったソネットを整理する と次のようになる。. 二つの訊刺ソネット. 「ソネット(一八〇〇)、「自然と芸術」(1)の二つのソネット。 両者ほ美学的、芸術論的ソネットである。 戯曲「庶出の娘」の中でオイゲ-ニュが述べるソネット 〇二). 四、ソネット連作一七篇(一入〇七-一入〇八). に捧げたソネット. (1八1二)'ザクセン・. 五、三つの献詩ソネット'即オち-ストリア皇后Maria (1八10)、イタリアの詩人Bondi ワイマ-ル大公妃(1八一三). 以上のようにゲ-テは二五篇のソネットを書いている。ところでゲ. ー (一入. ったのを除けば、後は散発的にできあがったものばかりである。しか. 数も多くない。一八〇七年-一八〇八年の冬に集中的にソネットを使. しては、それにかかり合った時間も少いし、できあがったソネットの. ゲ-テは各種の詩型を駆使して多くの詩を作ったが、ソネットに関. ゲ ゲ-テのソネッ-Ⅰ. を出している。. 「ここにかなりの発送物が届きますo. 必要があればそれを指摘した. VarchiのCe)lini. たのだが、原文そっ-りではな-適宜に整理していた事が右の書簡か. らも判る。そのソネットとは、Benedetto. のことで、この時期にほゲ-テはこのソ. にあて. 目を通すことができませんでした」 (傍線・筆者) ゲ-テはシラ-の主宰するホ-レン誌にCe--iniを訳して載せてい. を持って読んで-ださる事をお願いします、私はそれを一回だけしか. 箇所にはめ込んで-ださい、同様に今回発送したCelliniを手にべン. のソネットほ私は既に最近送りました。. とシュレ-ゲル氏とが訳するに価するかどうか判断してください。そ. 来た部分を含んでいます。-・・・Celliniの幽閉を歌った詩ほ、あなた. ンスに行き、仕事を見つけることができなかったのでロ-マに戻って. -な少ました'私ほそれを削除するつもりです、それは彼が更にフラ. Ce)1iniの作品ほ五枚だけ短か. の筆のようである。ゲ-テは一七九六年六月十四日シラ-に次の手紙. ての手がけた最初のソネットという事になるのであるが、実際ほ他人. いるのならば、たとえ自作ではな-て翻訳であっても、これがゲ-チ. に二つのソネットが含まれている(2)。このソネットもゲ-テが訳し. -テは一七九六年にBenvenutCell)iniの自伝を訳しているがその中. たソネット(第二部第五章). T. ヽ ヽ.

(2) ゲ-テのソネットー. ネ・ツトをどう扱うか決めていな・かったようだ。それで彼はシラ-に判 断を委ねている。できあがって私達の目の前にあるソネットは平凡な. ろう.他のものは省いてしまった」. (WA.44,374)と言っているが'. Mommsenはこの芸術の友とはA・シュレ-ゲルであろうと推測して. 又Staigerもゲ-テの訳ではないと言って. いる。(M.Mommsen:DieEntstehungvonGoethesWerken・Bd・. いる(5)。それからもう1つのCel)iniの自作のソネット(第二部一三. ⅠIIS.126.Ber)in)958). 消極的ながらゲ-テのものだとしている(3)、We-tiの論だと、ゲ-. ットの位置が高められるのである。. -ゲルによってドイツ語のソネット型式の一つが作りあげられ、ソネ. 作は終るのだが'その後もソネットの翻訳を続ける。実にA・シュレ. 〇〇年に多くのソネットを作った。一入〇二年には彼のソネットの創. 五月にはシラ-のいるイエ-ナにやってくる。彼は一七九八年-一入. レン(一七九五-九七)に寄稿するようになるのだが'とうとう翌年. 彼はアムステルダムに行った。一七九五年には彼ほシラ-の雑誌ホ-. を作ったりして、師と共にソネットの育成につとめた。一七九二年に. -に師事して、ペトラルカのソネットを訳したり、自分でもソネッ・L. A・シュレ-ゲルほ一七八六年にゲッティンゲンに行き'ビュルガ. にしなければならない。. に対立する派との対立を背景にしているので、まずその状況を明らか. の謁刺ソネットは、シュレ-ゲル兄弟を中心とするロマン派と'それ. ゲ-テは一七九九年の終り頃二つの詞刺ソネットを書いている。こ. 一、謝刺ソネット. それでほこれからゲ-テのソネットを個々にあたってみることにす. ソネットはゲ-テの訳ではない、という結論になる。. 章)についても同じことが言える。こうしてみるCe)liniとの二つの. 響でどうということのないソネットである。このソネットについて We)tiは何かほっきりした事実があるまでゲ-テの訳にしておこうと、. 二. テほ自分以外の訳者がいるのなら当然その名を挙げるべきであるが、 そうしていない、又他の訳者も実際には考えられない、ゲ-テ以外な Sch)htterはこれはA・シュレ-ゲルが訳. らだれになるのだろ-か、シュレ-ゲルもグリ-スも問題にならない と言っている.ところが. 出した事に疑いはないと断定している。彼は文体的にこのソネットが 当時のA・シュレ-ゲルのソネットと一致すると言っている(4)。確 に男性韻が現われるところ、形式美への強い傾向など'A・シュレ-. ゲルを思わせるものがある。又We≡ほ頭からA・シュレ-ゲルほ 問題にならないと言っていて、その理由を述べていないのであるが、 当時のシュレ-ゲルとゲ-テとの関係を見ると、A・シュレ-ゲルが 訳したとしてもおかし-ない。A・シュレ-ゲルはホ-レン誌の寄稿 者であったが'ゲ-テのCellini訳になんらかの関係を持った事は右 のゲ-テの手紙で明らかな通りであるが、更に彼は十年前からソネッ. トを手がけていてその頃ソネットの権威者であって、その彼がゲ-チ の為にソネットをドイツ語に直したことほ十分ありうることだ。更に. 彼とゲ-テとの⊥父友関係においても、彼が五月にイエ-ナに来てすぐ ゲ-テと親しくなったらし-'六月にはロメオとジュリエットの訳を ゲ-テに朗読している.Mommsenも恐らくこれはA・シュレ-ゲル の訳であろうと言っている.ゲ-テはCelliniの伝について、「読者は 二・三のソネットが一人の芸術の友によって訳されているのを見るだ. る。.

(3) さてシュレ-ゲル兄弟ほロマン派の機関誌アテネ-ウム (一七九八. -一入〇〇)を拠点にして'辛妹な批評によって文壇上に嵐を起こす のであるが'その間の事情はゲ-テとシラ-との往復書簡を見るとよ く判る。. シラ-は一七九九年八月十六日に次のように書いている。. けたいような気配です」. プロビュレ-エソ'ゲ-テとマイヤ-が出した芸術誌(1七九八-1八 〇〇). せられた文学帝国広報(Literarischer. のことで、. この往復書簡を見ると当時の文壇の事情が良く判って面白い。シラ -が辛妹な針を加えた、と言ったのはアテネ-ウム第二巻第二部に載. に辛妹な針を加えて枚数を増やしました。そうしてこの手段の選択は. ここでシュレ-ゲル兄弟はゲ-テとシル-の訊刺詩クセ-ニュンに習. Reichsanzeiger). 悪くないのですが、それによって彼等ほ彼等の船が浮かぶように努め. って、散文ではあるが、痛烈な批評を行ったのである。その中で彼等. はヮイマ-ル・ギュムナジウムの校長であり、ヴィ-ラントのメルク -ル誌の編集者であったBtittigerをやっつけている.この手紙から. シラ-ほシュレ-ゲル兄弟に対して好感を持っていないことが判るが、. に対する項目のところでほ、痛烈な本気. さの為ユ-モアの気分が生じません。フンボルトに対する攻撃は失礼. してシラ-を引取めようとしていた。外の老からほゲ-テもシラ-も. 実際シラ-とシュレ-ゲル兄弟との関係は冷えていた。ゲ-テが努力. シュレ-ゲル兄弟も一つにまとまっているように見えたが、実際には 内部で亀裂が生じていた。. 一方ゲ-テはシュレ-ゲル兄弟に対しておおらかであった。彼等の. 行動を面白がって見ている様子がよく判る。この時代のゲ-テとシュ. レ-ゲル兄弟との関係は良好であったが、それもその筈でシュレ-ゲ. ル兄弟ほゲ-テの作品を1般に広めるのに努めた。シュレ-ゲル兄弟. た。彼等ほシラ-に対しては蔭でほ悪口を言い、表立っては口をつぐ. によってゲ-テの作品に対する理解が深められ'彼の名声ほ高められ. 許してやってもいいのですよo. べたのは一七九九年の事であり'ゲ-テの謝刺詩もこの年の終りにで. シュレ-ゲル兄弟とB6ttigerについては後日談がある。今まで述. んでいたが、ゲ-テを神のように誉め称え、宣伝した。. す'そして彼の皮がまた生えてきたら兄弟はもう一度始めからやっつ ゲ-テのソネットー. 三. それに対して兄弟が彼の皮を耳までめ-ってしまったのはいい気味で. でプロビュレ-エソの事を二回も考えるというひどい事をやりました。. Bt;ttigerはメルク-ル誌の青い表耗. 恥知らずのやり方に比べれば'彼等が何かやっつけようとしても私は. に)離れることは期待できません。しかしジャ-ナリズムの先生方の. ともかく個人的な関係で彼等から無事に(ungerupftむしり取られず. 念です。その他の項目の思いつきにはとてもうまいものがあります。. 七日)「友人のBtittigerをあつかった所が朗らかでないのは本当に残. これに対してゲ-テは次のように答えている。(一七九九年八月十. 間である事がまたして明らかになりました」. つもいい関係にあったからです。それで彼等が本当の所役立たずの人. ですし、恩知らずです、というのはこの二人はシュレ-ゲル兄弟とい. ものもあります。Btittiger. 国広報の中にはよい思いつきのものもありますが、ただ生意気だけの. ています。クセ-ニュソが都合のいい手本を与えました。この文学帝. 「シュレ-ゲル兄弟は私が今日発見したように'彼等のアテネ-ウム. 注.

(4) ゲ-テのソネット. 為に1八〇二年シラ-祭を催そうとするが、ゲ-テの力でそれは実現. れもビ-ルショフスキ-の言うところによると病後の傷つき易い精神. しなかった。もっともこの時のゲ-テの態度も大人気なかったが'そ. はその批評を書いて雑誌Mode・Journa)に発表しょうとしたのだが、. さてKotzebueはシュレ-ゲル兄弟に対して反撃し、「北方のロ''(. で、「静かに-」と叫んだ。それで笑いは止んで上演は無事に終りま. なり'或箇所でどっと笑い出した。その瞬間ゲ-テほ飛上がって大声. 日上演させた。観客は始め静かにしていたが、そのうちに落着かな-. ドゲルの天分をいかんなく発揮した素晴らしいものであるという。. で報いたがSch)dtterによると(8)、この謁刺ソネットはA・シュレ. は「劇場支配人Kotzebueに対する歓迎アーチと凱旋門」(一入〇〇). こそうとしたのである(一七九九)。それに対してA・シュレ-ゲル. た。それはアテネ-ウムから取った言葉をつなぎ合わせて'笑いを起. Garli2b. という雑誌. 又は今日の教養」という劇をライブツィヒで上演させ、大当りをとり. で続けられた。ワイマ-ル劇場では二度とこの劇は演じられなかった. Kotzebue. を五月二十九. が、ラウフシュチットで客演として上浜された。この際Kotzebue. (一入〇三-一入〇七)を作り'それでもってロマン派ばかりではな. A)arkos. に唆かされた反シュレ-ゲル派が妨害しようとしたのだが、イエ-ナ. くゲ-テをも直接攻撃した。. ロマン派をめぐる騒動の中で登場するもう一人の人物は. Freimutige. の大学生達が野次り倒して連中の意図を挫いたという(6)。ゲ-テが. るが'他方彼のその頃示したいらいら、激しい感情の爆発ほ、ビ-ル. He)wigMerke)である。Merke)ほ党派心の強い男であったが、雑誌. でロマン派を攻撃したばかりではな-、ワイマ-ル社会でシュレ-ゲ. ル兄弟を中傷してまわった。そこでA・シュレ-ゲルはティ-クと共. であった。彼ほ当時たいへんもてはやされた劇作家で、ワイマ-ル劇. これはKotzebueに対する謁刺ソネッj・以前のものである。ソネット. 同してMerkel. Kotzebue. 場のレパ--リ-の半分は彼の作品であったという。彼ほ通俗作家に. を自由に駆使したA・シュレ-ゲルはソネットを武器として使ったの. (l七九九年十月)0. 過ぎないのだが観客に取入るのが上手であった。ゲ-テは後に(一入. に対する詞刺ソソネットを書いた. 1六)Kotzebueという詩を書いて(7)、Kotzebueはせっかく秀れた. Freimiitige」誌を作る。. を誘発した.Merkelはワイマ-ルを離れて.I(ルリンに行き(一入〇 〇)'やがてKotzebueと「Der. である。このMerkelに対する訊刺ソネットがゲ-テの訊刺ソネット. -テの言葉は他にもみられる。彼はゲ-テとシラ-の間を離反させる. ている。彼は彼人の偉大さを嫉む心情の男であったようで、同様のゲ. 才能を持ちながら、他人の長所、功績を認める気持がなかったと言っ. 俗的な文士を攻撃した時、反撃に出た中で最も著名なのは. ロマン派がアテネ-ウム誌を使って、古くさい道徳の擁護者や、通. ショフスキ-によると前年一入〇1年の大病の後遺症であるという。. はその後ベルリソに行き、Der. シュレ-ゲル兄弟の粗悪な劇にこのように身を入れたのほ不可解であ. フリ-ドリッヒ・シュレ-ゲルの粗悪な作品. 権力を使ってその発表を封じてしまったのである。更にゲ-テは弟の. 悪意のあるその批評の内容がゲ-テの耳に達して、ゲ-テは暴君的な. をヮイマ-ル劇場に上演させた。Btittiger. 四. 状態であったからであるという。. レ-ゲルの二級作品Ion. きたものであるが、世紀が変って一入〇二年一月にゲ-テほA・シュ. l.

(5) ゲ-テの謝刺ソネット B.und. Al12insielasseneuchschonweitimRdcken, Und2iehenfortmitRudernundmitSege)n. Zwarwar'esbil)ig-di2SenfrechenV6geln tuchtigwasambun-enZeugzuf)icken;. htiren. Die. Naturen.. Freunddie. EselvorApo))en.. besserer. aus. einer. beklatschen.. しかし彼等はもう君達を遠-背後に残して かいと帆で向うへ行ってしまう。 なるはどこの厚かましい鳥に. ぅんと文句を言うのほ当然かも知れぬ. しかし君達詩心のない者よ'それほ-まくいかないだろう。. だから不作法な人達よ、君達の不作法な人達と家にいるがいい。. 一頭のロバがアポロの前で芝居をしながら踊っている. そして親し-自分の友にお手々を出している. 自分より優れた老をみに--ゆがめる人に。. この男ほ魔女を出し、あの男は娼婦を出す. そしてふたりとも満員の汚い見物席から 歓呼を受け、拍手を受ける。. あなた方、より秀れた老よ、一緒に手を出すことほおやめ-. 私達をやっつけようとした骨折は無駄である. 私達ほ新に生み、新に生まれながらいこう. D2nGottd2rPfuscher2ien2ubegr藍en.. Triumvirat. Muh,unszuvernichten.istver)open:. KamL2ichtfuJ3,G2niusder22it,gegangen:. Wirruhenbaldvonunsrer2in2,gen,S藍en,. Wi2Klett'undK)eid;P2dant2nmag'SVerdrieBen.. LaL3uns・m2inTh2ur2r,an2inanderhangen. kommenneugebarend,neugeboren.(9). Pratschen.. miteuernF)ege)n.. Docheuch,ihrmus2n)OS2n,Wird〉snicht. tanztein. Drum,F)ege),b)eibt2uHaus Dramatisch. H抑t31ichzerer. Undreicl)ettrau)ich Dem. beide. und. DerliefertHexen,jener)iefertHuren. Und Parterrec)oak.bejube)n. vo))en. seinem. Sch抑mteuch,ihrB2SSern,auChmiteinzupatschen!. sich. gliicken,. MitBeilundA2tdenReise=Kahnzerst昏ken;. a.. 君達はシュレ-ゲル兄弟の. と. PlanlosenArbeitmi-genahr-enWangen…. B. 旅の小舟を斧で打ちこわしたがっている. 監 ゲ-テのソネットー. 五. Ihrmiichtetgerndenbr監er. Auch. Wir.

(6) Sei. Der Der. Den. ゲ-テのソネット. feh)t's. einzig. Fabe)reich. nicht.nicht. einen. preiset. Ptibel. ein. se)bst,Den. noch. Pfuscher. Meisterwerk. der. die. prangen,. der. Verleger,. Lob. gewiesen.. ein. Dritten‥. Schmierer. R鮮de)sf辞hrer, Pr鮮ger. der. stempe)n.(1). 同じ男がその男を'愚民がもう一人を誉める しかしまだ全体のボスがいない. 安ピカの紙の貨幣をあきもせず鋳造する恥知らずの男がノいない そこへ真申に入って来た. いたるところ氏が、目付け印や月付け印で へぼのぼろ紙に. B-rと刻印をして傑作だというために. (Ter2ett). がlつ多. で三行詩節が終りの部分に結びつけ. このゲ-テの二つの粛刺ソネットはSchweifsonett(尻尾のついた ソネット・SOnettOeO--aeOda). られている、即ち通常のソネットより三行詩節. い。A・シュレ-ゲルとティ-クのMerke)に対する訊刺ソネットも. sc甘ueifs.nettである。ゲ-テのこのソネットは一七九九年に作られ. たのだが一入三六年に始めて公表された。. 盲とE」は言わずと知れたB6ttigerとKot2ebueに対する謁刺. である。シュレ-ゲル兄弟と彼等との争いでゲ-テほシュレ-ゲル兄. 弟の方に加担している。なるほど兄弟は厚かましい鳥だ。シラ-ほ手. 紙で生意気だ、と評したが、兄弟がアテネ-ウム誌でかたっばしから. 当時の文人をやっつけたのは確に生意気にみえる。しかしゲ-テは兄. 弟の通俗作家や雑誌に対する攻撃に賛成している。第九行の「ロバが. アポロの前で踊っている」という句は、Kot2ebueの「北方のp.I(」. びしたという。第十三行と第十四行ほそれをあてこすって、観客の低. ぎ合わせて滑捨さを作り出したものだが、ライブツィヒの観客は大喜. を皮肉っている。この劇はアテネーウム誌から取り出した言葉をつな. へたくそはいつも居るし'へたくそを誉める人もいつも居る. 俗さにも訊刺の矢をとばしている。第十行と第十l行はKotzebueと. Schmierer;. 六. あの男は自分を誉め、その男を出版者がたたえ、. 真剣な芸術を詩の国に導き入れよう. もしディレッタントのスケッチが誇らしげに輝-時. 私達の唯一の楽しい無計画な仕事から休息する. 私達は間もな-肥ったふっ-らした頼をして. こせこせした奴が不快を覚えようと. たいせつな友よ、私達はぴったりお互に寄りそおうでほないか. 時代の精神たる、足がる氏がやって来た. nnd. Tag-undMonatstempeln. もrat. unversch鮮mter. Ganzen. Den,der. Kunst. Di)ettanten-Skizzen. ernste. ruhmt Gleiche. fehlt. Ubera)),in Lumpenbrei. Mit・B+r. am. in's. M辞ロZe.Da. unerm辞dlich. Papierner. Ein. Schmierern. へぼの神様を歓迎する為に. 三頭政治. Mitten. im. I in zu. sich. zum. Wenn An Doch. Herr.

(7) B6ttigerが共同して優れたものをけなす彼等の卑小さを皮肉ってい. oder. die. Hexe1799]. (お産の神又ほ魔女). を指すと. るが'第十二行目の「魔女」とあるのほ、SchlutterにょるとBtittiger の書r(lithya. のことである(ll)。最後の三行詩節でゲ-テは、自分達は新しいものを 生みだしていこう、そして三文文士などにかかり合うことほやめよう、 と呼びかけている。 「三頭政治」の三頭とほKotzehue.Btittiger.Merkelの三人であっ て1七九九年にはこの三者はヮイマ-ルにそろっていた.このソネッ トでゲ-テほこの三者によって代表される俗悪文学を痛烈に批判して いる。真の文学を目指さず、安直な道を歩む素人、ディレッタントの. der. Zeit). (LeichtfuB). とほMel・ke)が寄稿していた雑誌の名である(S)ここ. とほMerkelのあだ名であり、「時代の精神」. 事を彼は苦々しく思っていた。第1の四行詩の中で言われる「足がる nius. でゲ-テほ、たいせつな友よ、とシラ-に呼びかけ、自分達が相携え て其の文学を作ろうとしていることがこせこせした連中に目障りにな ろうと構わず、進んでいこうと述べている。 「ディレツ. (Schemaubel・denDi)ettantismus)と関係. 次の四行詩節ほ、We)tiによるとこの頃できたシラ-の タソティスムスの図式」. があるとのことである(S3)。この図式はシラ-がゲ-テとマイヤ-と 一緒に考察したものである。素人は芸術の困難を避けて通ってしまう 事をゲ-テほ苦々し-思っていた。ここでゲ-テはディレッタントの. からかっている。二流文人が真剣に文学に取りかかることをせず'お. のことで、彼がつまら. 互に持ち上げ'大衆も喜んでいるのがゲ-テには腹立たしかった。最. 後の節のB-rという印のことは、Btittiger. この二つの詞刺ソネットほさすがにゲ-テの筆になるだけあって、. ぬ作品をかたはしから傑作だと誉めているのを皮肉っている。. Sonett. PAicht.diewirdiraufer)egen:. in2rneut2mKunstg2brauchzu. Das. 二、「ソネット」、「自然と芸術」. 白いし'詩の響もなかなかのものである。. Sich. (sthei).ge. DasBeste,was. zu)etzt. ist. doch. Gefuh)mir. doch. auch. vo)lendet. Ichschneidesonstsog2rnauSgan2emHo)ze, nun. b)ieben.. leimen.. gabe、reimen:. InsprachgewandterMaL3ekuhnemStolze.. Das. UndwiesieSichdennauchgeb腎denm者en.. Wennsichdi2Geistergarg2Wa)tigregen;. D2nnebendieBeschrankungl覧tsicn)ieben,. TrittundSchritt.wieesdirvorgeschrieben.. Dukannstdichauch.wiewir.bestimmtbewegen. uben.. 表現が生き生きしていて、争いの部外者たる今日の私達が読んでも面. Som6cht.ichs21bstink夢s-1ich2nSonetten,. NurweiL3ichhiermichnichtbequem2ubetten,. mitunter. 問題を明らかにして、それから真の芸術を作ろう、という意図をあら わしている。. 三つの三行詩節は、へぼ文士が自分を誉めたり、お互に誉め合った. Und. 七. Werk. m藍te. (Ge一. り、出版者が持上げたり'低級な読者層が彼等を歓迎したりする様を ゲ-テのソネッ†. l. Nach. 氏」.

(8) ゲ-テのソネットー. ソネットと関係があるという説がある(14)。A・シュレ-ゲルは一八. getei)tin. eingefaL3t. gleiche. vierma)kehren. SONETT. dortzwei. von. wieder. 〇〇年三月二十三日にたたっ今印刷されたばかりの「詩集」(Gedichte). Reime. 告ie. und. Reihen,. 新しく整った芸術型式で詩作することは. zwei. Undstelle ()aL3hier. von. Lieder.. Zah)gedeihen. der. kl・鮮nzen,. dreien,. (mDoppe)choreschwebenaufundnieder・. Ordnung.solcher undstolzesten. Zei)en. Wesend賢ket.. wechse)nd,jegliches. Dannsch)ingtdesGleichlautsKettedurchzwei fl・eier. zartesten. Doch.wem. Dem. reines. ソネット. inmirgeheimer Hoheit,Fii)I EbenmaL3der. きてそれを分けて同じ列に置-. Grenzen. Zauberwinket,. engen. Gegensatze…. ここも、あそこも、二つは二つに包まれて. Glieder. をゲ-テに送った。その中に「ソネット」がある。. ソネット. 八. 私達があなたに課した聖なる義務です あなたは私達と同じように 規定されたステップを踏むことができます 制限も好まし-なります 精神が強く活動しますと そして実際精神がどのように振舞おうと. 作品は最後に完成して残ります そのように私も技巧的なソネットの中に. Die. solcher. Den. Spie)ereimein. meinen. undEigensinndiek昏st)ichenGeset2e!. Demeitle. niemit. 誇らし-言葉巧みに韻律を用いて 感情が私に与える最上のものを詩にしたい ただ私はどうも居心地が悪い. ich. in. 私はふだんは木全体から作るのが好きなのに. 「ソネット」という題のソネットは、ソネットを直接対象にし. ich ich. 二つの韻が四度戻って. Und. leih. ときおりニカワで張りつけなければならないのだから. この. ていて'ゲ-テのソネット観をあらわしている。ほじめの二つの四行. している'それに対して二つの三行詩節で詩人は答えている。ソネッ. 詩節は詩人に対して'あなたもソネットを作ってみませんか'と要求 トは形式上の規則が厳しいので感情を盛込むのが難しいと。このソネ. ットを作った頃ゲ-テはまだソネットに対して完全に賛成という訳で はなかった。 A・シュレ-ゲルの「ソネッ-」という題のソネットがゲ-テのこの. zweien. heiB. ()AS Sich. werd. In.

(9) 二重のコ-ラスとなって上下にただよう そうすると同じ音の-さりが二つの体を通って結びつ-. よりのびやかに変化しながら、それぞれ三つでできたものを そのような秩序、そのような数で 最も繊細な'最も誇らしい歌ができあがる そんな人を私ほうたで飾りたくない. 私のしている事が虚栄心の遊びに思え 技巧的な規則がかたくなな考えにみえる人を. の反応をさそったものだという。. ゲ-テの「ソネット」では、二つの四行詩節は詩人に対する呼びか. けである。ソネットはロマン派によって新しい生命を吹き込まれた詩. 型式であって、彼らが数々のソネットを作って誇示している時、詩王. とみなされていたゲ-テもこの詩型式を用いて自分の力量聖ホしてみ. なさい、とこんな夙に挑戦を受けた心境であったのであろう。ただ二. gewa)tig. 番目の四行詩節は全体の構成の中で比較的独立した地位を占てめいてI. dieGeistergar. ロマン派の言葉というよりゲ-テ自身の芸術観があらわれている。. 「精神が強-活動しますと」(Wenu. という句ほさすがにゲ-テらし-ダイナ、、、ックで動的であり、. 心の中に詩心がみなぎるさまが表われていて'A・シュレ-ゲルの. regen). 高さと'狭い制限の中の豊かさと. ゲ-テほどのエネルギ-の発散が感じられない。. 「狭い制限の中の豊かさ」とは際立っている。Aシュレ-ゲルからは. という言葉. ほ古典期のゲ-テの芸術観であって'疾風怒薄暗代の法則無視'自由. 「制限も好まし-なります、精神が強-活動しますと」. 技巧的な型式を見事にあやつる彼の腕前を見せている。このソネット. 賛歌から、自由を法則の中に見出そうとする考えへの移行がみられる0. 「精神がどのように振舞おうと作品は最後に残ります」という句ほ. Staig2rによると、ロマン派に対する皮肉であって'彼等の気ままな. われなかったのである。それが三行詩節に述べられている彼のロマン. あまりにも技巧的に思われて、自分の詩心を盛るのに適当な器とは思. 技巧的なソネットを使うまでにはいたっていなかった。彼にほそれが. ていて'両者を調和させようとしていたのだが、詩型式において最も. 今述べたようにこの時代のゲ-テは自由と法則との問題をあつかっ. ソネット反対論老を攻撃し、結びの三行詩節で、自分の考に賛成の老. 「ソネ. 行動と彼等の厳しい規則を持つ詩型式との間の矛盾を指している(16)0. 彼は二つの四行詩節でソネットの形式を述べ、はじめの三行詩節で. ほ五脚のヤンブスで、女性韻である、脚韻はabba.abba.cde,dce.. A・シュレ-ゲルほソネットを使って「ソネット論」を述べている。. 対立の純粋な調和を与えよう. しかし、私の中にある秘かな魔力に気づいた人に. sich. にソネットを作るよう呼びかけている。 ゲ-テの「ソネット」と、A・シュレ-ゲルの「ソネット」との関 ほゲ-テの 係ほ容易に目につくところではあるが、Sch岩tter ット」をひきおこしたのはA・シュレ-ゲルのそれだと考えるのほあ. (Gedechte)に収めてあるソネッ-群の一. まりに狭-考えているという(ほ)。彼の考えでは、A・シュレ-ゲルの「ソネット」はこの詩集. 派への返答である。. 九. つに過ぎないのであって、むしろ詩集全体がゲ-テに働きかけゲ-チ ゲ-テのソネット. Ⅰ.

(10) ・ゲ-テのソネット-. (Iaugはソネット反対者であったので、ゲ-テのこのソネ.ットを自分. にゲ-テの許可なしに、一入〇七年1月に雑誌に発表してしまった。. ある(17)。ニュアンスの問題であるが'最後の三行詩節でゲ-テは、. haben. und. scheinen. ist. g)eich. auch. sich.eh'man. Kunst.sie. ト」ほおさめられていた。. Natur Und Der. beide. wenn Geist. Natur. und. wir. frei. erst. F)Cia. mitaller. Vol)endung. nur. Beschr軒nkung Gesetz. kann. mir. sichzufliehen. gebunden.. g)鍔hen.. Kunst. Stunden. anzuziehen,. verschwunden.. denkt,gefunden;. die. auch. uns. erst. streben,. Freiheit. der. geben.. zusammenrairen;. Hthe. Geister. beschatren:. abgemeL3nen. zeigt. reiner. Herzenwieder. uns. EsgiltwohlnureinredlichesBemuhen!. Und. scheinen. テのソネット擁護の詩「自然と芸術」には触れなかったのである。ゲ -テ全集の第一巻はl八〇七年五月に出版され、その中に 「ソネッ. の都合のいいように利用した。その際Haugは一入〇二年に出たゲ-. ただ彼はきっばりとソネットを拒絶した、と主張するのは行過ぎで. 10. 「居心地が悪い」と言っていて'なんとな-ソネットがしっ-りしな いと言っている。ちゃんとソネット形式を使いながら、ソネットに対. してすっきりと賛成できないと言っているのであるが、全-駄目だと. する懸念を表明するとは皮肉である。ここではゲ-テはソネットに対. ほ言っていない。その証拠にゲ-テが後にツエルク-に当てた手紙を 読むとそれが判る(一入〇八年五月二日)。その頃馬鹿げたソネット 論争が起こっていて、ソネットを否定する人達は、このゲ-テの ネット」を引用したのである。彼等はその中でゲ-テはソネットを否 定していると考えたのである。ゲ-テはこう言っている。. 「何とこっけいなことでしょう、少しソネットの不利になる事を述. Und. Mag. ist's. der. Vergebenswerdenungebundne. Wer der. dab. あっという間に手を結んでしまう. 自然と芸術ほお互に避けているようにみえて. Und. an. べた私のソネットを何度も引張り出して、美学的な事柄を党派的な問 題にし、自分自身も党派の一員として前に進み出るとは。そして、考. えないのですよ、或事柄を軽蔑したり、ほねつけたりしな-ても、そ ここでゲ-テが明瞭に言っているように、. Standeと. が勝手. es. mich. sich. の事柄について冗談を言ったり'からかったりすることができるとい うことを」。(傍線は筆者). 彼はソネットを軽蔑したり、はねつけたりほしていなかったのだ。彼 はきっばりと拒絶してしまった訳ではない。それに公表されてはいな. かったが少し前に訊刺ソネットを二つ作っているのであるO ・ゲ-テの「ソネット」は一八〇〇年に作られたが'その発表につい てほこの奇妙な{ソネット論争」かからんでいる。一入〇六年ゲ-チ. gebi)dete. は新しい全集の原稿をコツタ.に送ったが'その中に「ソネット」が入 っていた。同じコックの所でMorgenblattfur. いう雑誌が出ているが、その編集者のl人であるFr,Haug. Meister,. Widerwi)le. GroL3eswi)i.m邑sich. in. Bildung im. Mit So. Nach In. 「ソ.

(11) 私の嫌悪も消えて. しい立派なものに改築された事を記念して、この劇が善かれたが'こ. ればならない。既に述べたように、ラウフシュテットの古い劇場が新. (自然)'フォ-ネ(オペラ)、パトス. スは新しい立派な建物が気に入ったのだが'ニンフほなじまない。ニ. (悲劇)が. メルク-ルが登場して、小屋を神殿に変えてしまう。フォ-ネとパト. しないが、ニンフはここが気に入って-つろいだ気持になる。そこへ. こわれかかった小屋に立寄る。パ-スはその小屋になかなか入ろうと. 三人の姉妹ニンフ. の事実が劇の背景にある。. 二つは同じように私をひきつける 誠実な努力だけが肝要だー・ 私達が節度ある時間に 芸術に精魂こめて立ち向うときほじめて 心の中で自然が自由に燃えあがる すべての形成も同様だ. でこそ無邪気な喜びを見出していた。今や立派な神殿では居心地が惑. ンフは「自然」とか「素朴」をあらわしているのだが'ひなびた小屋. 純粋な高度の完成を求めてもむだだ. い。彼女は二つのマスクを持った少年から逃げ出す。そのマスクほ喜. 制限を知らない精神が. 偉大な事を欲する老は自己を集中しなければならない. 劇のマスクと悲劇のマスクである。顔に仮面をつけるという事は'顔. ク-ルが両者を仲直りさせようとする。彼ほ杖で両者を触れる。. に人工を加え変化させることであるから、ニンフは逃げる訳だ。メル. 制限の中にのみはじめて巨匠の真価はあらわれ 法則のみが私達に自由を与える. のソネットとして知られているこのソネット 「さあ、あなた方、自然と技巧よ、. 一般に 「自然と芸術」 は'劇「私達の持って-るもの」. もはやお互に対立することな-. の中で、ニンフが述べるのである。. 一八〇二年、学生達が羊小屋と呼んでいたラウフシュテットの古い劇. 舞台の喜びを多様に高めなさい」. いや、よりのびのびと燃えあがっている。こちらへいらっしやい。. -ださった。私の心はいつもと同じようにあたたかく脈打っている。. 「私はどうなったのかしら。あなたほ私の目からヴェ-ルを取って. するとニンフからほ嫌悪感が消える。. 場が改築された時、ゲ-テはそのこけらおとしの為に急いで「私達の 持って-るものトという劇を書いた。この劇は同年中に印刷された。 このソネットほゲ-テは彼の詩集の中に入れなかった。. 「庶出の娘」. 「私達の持ってくる. でもオイゲ-ニュ. 劇中の人物がソネットを述べるのはロマン派のティ-クが使った手 法であった。ゲ-テは同年中に作った にソネットを述べさせている。 のソネットを理解する為には劇. 私にはもう敵のようにはみえない。友が私の隣にいるのを見る。. 1. の中でこのソネットはどのような意味を持っていたか調べな汁. 1. 「自然と芸術」 もの」. ゲ-テのソネット. Ⅰ.

(12) ゲ-テのソネット. 二一. に対する嫌悪ではない、と述べている。そして更に「芸術と自然」の. 製作日附は'「私達の持ってくるもの」. 「ソネット」から離している。 一方Trunzは、「自然と芸術」. が作ったのである。. であり、そ. の成立杏. と対比して補いとして. いるからである。このソネットは彼女が作ったのではなく7人の詩人. その理由はニンフはこのソネットほ教わったものである、と言って. して書かれたという説に組したい。. 〇〇年説、したがって制限・技巧に懸念を示した「ソネット」に対比. 作られたという説と、劇の為に善かれたという説とある。筆者は1八. このように「自然と芸術」は、「ソネット」. 後に「私達の持って-るもの」の中に入れられたとしている(g3)。. ほ一入〇〇年頃できたものであり、. こで始めて並べられた。こういう理由で彼ほ「自然と芸術」. 出版された、Quart版(エッカマンとリ-マ-が編集者). 術」を詩集に入れなかった、詩集に入ったのは彼の死後の一八三六に. の製作日附である一入〇二午. 私の頭の中に一人の詩人の古い言葉が浮かんできた、その言葉は私. 六月である、と言う。彼はその理由として'ゲユア自身は「自然と芸. 8)0. はそれに対して別の考えを持っていて、「自然. の為に芦かれたのであると主張している(eu。し. 私が教わった時は理解できなかった」. この彼女の言葉ほ、ソネッJ・がずっと前にできあがっていた事を暗示 している。. (例えば「庶出の娘」でオイゲ-ニェがみ. もちろんこれだけでは決定的な事は言えない.劇の技巧上、彼女が 自分で作ったのでなければ. ずから書くような)'だれかよその人から教わったとしなければなら. ない。つまり劇の技巧上彼女が「教わった」と言うに過ぎないではな. はニンフであって、ゲ-テではないし、. たがってソネットの中の. いかという反論も成立する。. 「私」. 嫌悪というのは、彼女の技巧に対する嫌悪であってゲ-テのソネット. が持って-るもの」. と芸術」は「ソネット」の対立として書かれたのではな-、劇「私達. ところがSch)iitter. 例えばハンブルク版でもそうなっている。. たいていの詩集でも「ソネット」、「自然と芸術」の順に並べてある0. つので、この両者を一つにして、ワンセットにしてあつかわれている。. 術」はソネットに懸念を表明している「ソネット」と反対の立場竪止「私の頭の中に一人の詩人の古い言葉が浮かんできた、その言葉は. ょって、ソネット派に立った事を表明したと考えられた。「自然と芸. あるソネットを擁護したものと考えられた。ゲ-テはこのソネットに. 出そうとしているので、このソネットは、最も制限の厳しい詩型式で. 私達に自由を与える」でも明らかなように、制限の中に芸術の道を見. の句の「制限の中にのみほじめて巨匠の真価ほあらわれ、法則のみが. このソネットは、自然と芸術'自由と法則の調和を歌っている。終り. とによって自由を得る、というのはこの時期なゲ-テの考えであった。. 古典期にはそれに「自由と法則」の問題が結びついた。法則に従うこ. 自然と芸術の問題はゲ-テが若い時からかかり合った問題であるが'. れによって演劇のより高い使命が達成されるのである。. この劇ではニンフと仮面、自然と技巧が手を結ぶことになった。そ. ニンフはこの後例のソネットをうたうのである(-. が教わった時は理解できなかった。今や私ほ幸福なので理解できる」. :.

(13) ところがこのソネットの内容をみるとやはり1八〇〇年説に賛意を 表したくなる。ソネッ-では、ほじめの四行詩節ほ自然と芸術(技巧). Ich. ba)d. sinke. hin,wo. dip. getrost. Spr6L3)ing. deines fruhes. holde treue. Liebe. hinauf. geblendet.. festen. gewendet. FuL5der. der. ist. vollendet.. Stammes,begluckt. Born. Brust. Gnaden!. fassen.. wohnen.. Thronen.. lassen.. ei)en,. Faden,. gabst,f昏dich. unaufha)tsam. zarten. Majestat. muL3t'ich. hangtan. der. wil)die. der. mich,an Ein. Erfreut's. Majestat Leben.das. ist"a)s. Ganzes. Und. denn. all. SoflieBe. Und. mein. 陛下の愛におすがりいたします. 真心を込めてここにお仕えし、. お恵みの泉が清らかに流れますように-. 私の幼い時からの望がすべて叶えられました. 玉座のおそばでお仕えできる喜び. 御血統の後商として. しかし心が慰められてあなた様を仰ぎ見. 御威光をかしこみ、私はひれ伏します. 新し-お仕えする者のつたなさをおとがめくださらないように. 高貴な世界にお住まいの王様. ここにはなんという喜びをおさずけくださったことでしょうT・. Das. zu. を同等に扱っているが、次の四行詩節から終りまで重点ほ芸術(技巧). にょる. so. の方に移っている。「制限」'「法則」を認めることが真の芸術を生む 上にいかに大切であるかを力説している。これを考えると「自然と芸 術」は、制限・技巧に懸念を表わしていた「ソネット」(一八〇〇年) に対比して補いとして書かれたのではないかと思われる。. の中に詩を表現する自由をうたっている時、ゲ-チ. A・シュレ-ゲルは「ソネット」の中で「狭い制限の中の豊かさ」、 「技巧的な規則」. の.「自然と芸術」ほそれにこたえるものであり'ソネット型式を使っ. Regionen, nichtverschonen?. vel・Wei)en. zu. gem. sich. Hofren. den einem. Hier. Mir. an. Doch. Mein. zu du. てそれを言いあらわしたものであるから、ロマン派は自分達の味方が 現われたと思うべきであるが、奇妙なことにこれが彼等に打撃を与え たらしい。アダム・ミュラ-の手紙(一入〇三年二月二十日) とティ-ク達ほゲ-テのソネットによって卒倒するほどの打撃を受け たとのことだ(a)。ゲ-テは節度という倫理的な面を強調しているの で、無抱束な生活をしていたロマン派ほ攻撃されたと思ったらしい。. ロマン派は自分達に対する批判と思ってしまったが、We)tiはその事 について同様に考えてロマン派への批判だと言っている(SO。しかし. hier. oberen. ausgespendet!. これはSchliitterの言うように、本当にそうであるかどうか断定でき. der. 三、オイグ-ニュのソネット. Neu)ings. Ⅰ. Willstdu.0 Wonneleben Des. ゲトテのソネット. 一≡. Unvermiigen wird. Herr. ない(SG)0. Welch.

(14) 一四 hg.im. Welti.Heinrich:Geschichte. )887-)919.43.S.245,S.370.. Sch)titter.Fans. Jiirgen:Goethes. chtung.Leipzig)884.S.185.. We)ti.S.)90. Welti.S.)9).. Sch)d上ter.S.64.. Sch)辞tter.S.641. WA.5),S.)7). WA.5I.S.)72.. Sch)titter.S.24.. Main1966.S.204.. K6rner.)osef:Romantiker WA.5(.S.181.. Frankfurt,am. Goethes. Werke.Hamburger. S.68.. Bd).S.527. Sch)titter. 527.. Ausgabe. WA.)3I,S.83. Hambu1・ger. Sch)titter.S.74.. We)ti.S.)88. We)ti.S.)88. WA.35.S.(49.. Schhitter.S.74.. Sonettes. der. deutschen. Di・. Sonette.Ber)in,Z守ich)969.. K)assiker.Ber)in)924.S.)18.. Ausgabe.Hamburg)948.Bd.).S.. und. BriefuechselzwischenSchi))erundGoethe.hg.vonEmilStaiger.. S.6).. deb. 製作年数が一八〇〇年と一八〇二年との両説がある' Auftragder Gro6he、rzogin Sophievon Sachsen.Weimar. 〇三年に印さつされ発表されたが、もう同年中に反対派の雑誌 Freihutige」に批判する文章がのせられた。. (1) (2). (3). (4). 「Der. ゲ-テのソネットー. 私のすべては一すじの細い系にかかっています. 陛下がくださった命を陛下にささげる為に 私は絶えず急がなければならないかのような気がいたします ゲ-テの「庶出の娘」ほ言葉の美しい、象徴的な劇である。他方で はオイゲ-ニュ以外ほ名前が与えられず、ただ王、公、伯、停育の女 官というように身分・職業で呼ばれているだけで類型としてとらえら. ほほじめ三部作を考えられていたが、第一部だけで終ってしまった。. (5). れていて個性ほない。したがって舞台の上での効果は乏しい。この劇 オイゲ-ニェほ第二幕第四場でこのソネットを書くのだが、このソネ ットは彼女が押入れにしまってからほ、忘れ去られた如くもう二度と 取上げられることほない。もっともゲ-テが三部作を考えていた頃は. このソネットは第三部において使うつもりであったようだ。しまって おいたソネットが発見されて、困窮に陥っている王にしばしの楽しい 時間を与えることになっている(a;)0. 高貴な血を受けながら、庶出の娘であったオイゲ-ニュほ世をほば かって宮廷を離れて育てられるが、ふとしたことから王とのお目通り がかない'王から宮廷で暮らすよう許される。ソネットはその時のサ. in. 注 ヽー. 2423222120191817. イゲ-ニュの喜び、広い世界に出る期待'王に対する熱い忠誠心をう たっている。このソネットほこの劇の構成の中にまったく組込められ ていて、女主人公のその状況における心情をあらわす課題をになって. いるのであって、これからゲ-テの芸術観'愛の体験など、詩人自身 の問題を探すことができない。注目すべきは「私達の持ってくるも の」と同じように劇の中にソネットを使ったことであって、実際これ が発表されるや、ロマン派に反対する者達ほゲ-テがロマン派の側に 立ったとみて、ゲ-テへの攻撃を直接に始めた。このソネットは一八. We)ti.S.192.. ( (. 6 7 8. ヽ_../ ヽー ) 、ヽ_′. ( ′-■\. ( /一-\. (. 、ヽ_/. ヽー、-・′ ) ). / \. ′ ヽ ′ ヽ. ヽー. ヽヽ■′. ノ -、. ヽ-一′. ′一 ヽ. 9. 16151413121110 ′ ヽ. ヽー 、ヽ_′. ′■■ヽ ′ ヽ ′ ヽ ′-・ヽ. ヽ-′ ヽ-′. ヽ_ノ ヽー. /ー (.

(15) Goethes. ゲーテのソネット. Akihiko. deren Damals die. Goethe. begann. unmittelbarer kritisierten. den. Gegner. Sonettdichtung seine nit Anreger das Spottsonett die. Romantiker. Publikumsgeschmack. und. war. Sonett. Entfaltung. "Natur des. trivialen den. bald. Kunst" und Kiinstlers.. Dieses. darauf suchte. A.. von. war. undTiek Schriftstellerlei,. war. Die oberfl註chlich Streit. entstand ein heftiger. recht so. indem. gegenuber Bedenken. verschwand in der. er. (1799),. Schlegel. diejenige. Schriftsteller. Sonett. kunstlich.. Schweifsonetten. zwei. scharf. nachgab. die elenden und seine Ⅱaltung. des Sonetts erschien ibm zu Ausdruck. Aber (1800) zum Im. sehr. lieL3en nicht lange auf sich warten, der Seite der Romantiker, stand auf. sonetten態ber I)amals. 五. NAKAJIMA. Zusammenf舶8ung. Goethe Ⅰ. I. sonette. er. nit. diesen. Schweif-. spottete.. ambivalent. brachte er ibm. dieses. Beschr読nkung. Die. Form. im 〃Sonett〃 Bedenken. die. freie.

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