平 成15年10月1日 巻 頭言 山梨 県立中央病院 病理科 小山 敏雄 第30回 山梨 肺 癌 研 究会 の 世 話 人 を お 引 き受 け した際 に 、 前 回 は ち ょ う どそ の 半 分 の第 15回 の と き に世 話人 を 引 き受 け させ て 頂 い た こ とを確 認 し、15年 も の 間 年2回 滞 る こ とな く この 会 が続 い て きた の だ な と感 慨 にふ け りま した。 継 続 と は一 言 で い えぱ 簡 単 な こ とで す が 、 実 際 に は 大 変 な こ とで す 。 会 員 の熱 意 が そ の 源 と 申せ ま し ょ う。 特 に、 事 務 局 の 吉 井 先 生 に お か れ ま して は 、 一 時 の危 機 的 な財 政 の 中で も医 局 か ら資 金 を借 入 す る な ど、 瓢 然 とそ の 危 機 を乗 り越 え られ た こ とに敬 意 を表 します 。 今 回 は9題 の 一 般 演 題 が集 ま り、活 発 な討 論 が 行 わ れ ま した。 特 に 、 国 療 富 士 病 院 の 石 原 先 生 の演 題 は 医 の原 点 を も う一 度 見つ め 直 す べ く教 訓的 で あ りま した 。 特 別 講 演 に は東 大 病 理 学 教 室 か ら仁 木 利 郎 先 生 を お 呼 び し、 間 質 の もつ重 要 性 につ い て 御 教 示 頂 き ま した。 とか く癌 細 胞 のみ に注 目 しが ち な風 潮 の 中 で 、 間質 に着 目す る こ とは き わ め て意 義 の あ る こ とです 。 仁 木 先 生 の 言 わ れ た よ うに 間 質 は い わ ば 土壌 で あ りま す 。 土 壌 は そ れ が 繁 殖 す る植 物 に よ っ て も変 化 を 受 け ます 。一 癌 細 胞 と間 質 は 常 に 相 互 作 用 に よ っ て成 り立 っ て い る一 い く らDNAチ ップ が 癌 の 特 性 を描 出す る時 代 が き て も、 間 質 との相 互 作 用 を 無 視 して は 充 分 な癌 の 理 解 に はつ な が りませ ん。 実 際 の病 理 診 断 の 場 面 にお い て も これ は 重 要 な こ とで 、野 口分 類 のB型 とC型 の 癌 細 胞 は 形 態 学 的 に 区 別 が つ か な くて も 、間 質 を 異 に す る 限 り必 ず 違 っ た性 質 を 持 っ て い ます 。 野 口先 生 に よれ ば 、周 囲 の肺 胞 置 換 型 の 部 分 で も 両者 は違 っ て い る可 能 性 が あ ります 。 今 後 は こ うい った こ とも視 野 に い れ て 、肺 癌 の 診 断 ・治 療 の研 究 を 押 し進 め て い か な け れ ば な りませ ん。 1999年 に はWHOの 肺 ・胸 膜 腫 瘍 と胸 腺 腫 瘍 の 新 組 織 分 類(ブ ル ー ブ ック)が 次 々 に 出版 され ま した。 これ を受 け て肺 癌 取 り扱 い 規 約 も大 き く変 わ りま す 。 病 理 診 断 の み な らず 、 そ れ を受 け て治 療 す る立 場 の 人 に とって も新 時 代 の到 来 です 。 い わ ば 、胸 部 腫 瘍 新 世 紀 と言 え ま しょ う。 一61一
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