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山梨大学の発展を祈る 利用統計を見る

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Academic year: 2021

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統合による新大学発足後すでに丸 4 年が経過 した。現大学執行部の優れた経営手腕と教職員, 学生のたゆまぬ努力,地域社会の協力によって 新大学が着実に歩を進めていることは,誠に喜 ばしい。さらに一層大きな成果を挙げるべく諸 賢の英知とエネルギーを結集していただきた い。 本学の統合は,旧山梨大学と医科大学それぞ れの自主的判断と合意によって結論を下したこ とであって,文部科学省の理解と協力はあった ものの,強い行政指導によるものではない。私 たち自身の判断と責任においてこれを実行した のであるから,これを失敗に終わらせるわけに はいかない。統合の所期の目的を達成するよう お願いしたい。 振り返ってみると,20 世紀後半は,科学技 術の進歩は目覚ましく,医学,医療界において も,様々な技術革新が起こり,新しい科学研究 技術や診断技術,例えば遺伝子解析技術や画像 診断技術,ナノテクノロジー,遠隔医療などが 開花した。医学,医療のニーズに理学,工学が 応えて,あるいは理学,工学のシーズに医学・ 医療ニーズがマッチして結実したものと考えら れる。そして新たな技術から新知見が生まれ, そして新たな学問体系として確立していった。 したがって多くの医学的発見や医療新技術は医 学単独での成果というよりも,他領域学問との 連携融合の成果であるといっても過言ではな い。一方,科学の発達に伴う負の側面,例えば 地球温暖化から富の較差,医療人の技術過信ま で,さまざまな問題が顕著となり,専門教育に あわせて,教養教育の重要性が指摘され,現在 もなお一層厳しく科学者の倫理観や広い科学的 知識が求められている。 このような状況を考慮し,医学部単独で大学 将来の発展を考えるよりも,他専門領域との知 の連携がより大きな可能性を生むと考え,旧山 梨大学と協議を始め,統合を可とする結論に達 した。それは平成 12 年 5 月のことで,文部科 学省による大学構造改革“遠山プラン”発表の 約 1 年前のことであった。この結論は,幸い遠 山プランで示された大学統合政策と一致し,同 省の応援を得て統合を実現することが出来た。 これは一重に学内諸賢の理解と協力,尽力のた まものと感謝し,また現在も新大学の理念実現 に向けて努力されている各位に敬意を表する。 統合直後は市民やメディアから,統合によっ て何が変わったかという質問をかなり頂いた が,統合の真の成果は新大学第 1 回卒業生が社 会に出て活躍を始めて明らかにされるであろ う。社会は「科学技術の進歩と文化価値観の多 様化に対応し,持続社会の発展に貢献できる人 材の育成」を求めている。新大学の卒業生が専 門職として社会で活躍するときに,自分の専門 領域に閉じこもらずに,理系,文系の素養に基 づいた広い立場からさまざまな問題について論 じ,判断出来る人材であって欲しい。学生にと って 2 キャンパス間の移動は相当の負担に違い ないが,教養教育を全学部学生が一つのキャン パスに集い学ぶことは,他専門領域教員からの 学習に加えて,他学部学生とのふれあいによる 刺激や友情が学生の意識形成にきわめて意義が 大きい。将来,両キャンパスの中間地点に,教 養教育キャンパスが設置されることが望まし 65

山梨大学の発展を祈る

前山梨大学長 吉田洋二

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い。 産官学連携も現時点で 4 自治体,11 企業・ 企業体と連携協定を締結するなど,成果を挙げ ていることは同慶の至りである。しかし残念な ことに,大学研究者一人ひとりがどのような研 究分野を得意としているか,心の通った情報提 供が不足している。研究者一覧を見る限り,研 究者の意気を感じない。今後一層の積極的な取 り組みを期待する。大学知に基づく地域発展な くして,大学発展は在りえない。 統合の意味は大学の人的物的資源を従来の学 部枠にとらわれずに最大限に活用し,教育研究 の充実や特色の強化,基盤の整備を図ることで ある。限られた資源を全学的視野で有効に活用 し,戦略的経営を進めれば,大学のさらに大き な発展が期待できる。 ご成功を祈る。 66

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