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外国人研修生・技能実習生制度の現状と課題

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Academic year: 2021

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(1)外国人研修生・技能実習生の現状と課題. 教科・領域教育学専攻 社会系コ』ス M101511 松追. 1、問題の所在  外国人研修生・技能実習生のはじまりは、. に役立てることができる。また、研修生・. 多くの企業が海外に進出するようになった. 技能実習生を受け入れる企業等にとっては. 1950年代の後半からである。海外進出した一. 、生産性の向上、晶質管理の徹底・職場規. 目系企業が現地法人や取引関係にある企業. 律の徹底・コスト意識の高揚等企業の事業. の社員を日本へ招き、必要な知識・技能・. 活動の改善向上に役立てることができる。. 技術を日本の企業で修得させ、その修得し.  こうして、日本政府は外国人を研修生と. た知識・技能・技術を現地の企業で活かす. して受け入れ、途上国の発展に貢献しよう. という国際協力の一環として1981年に在留. としてきた。しかし、受入れ団体のなかで. 資格が創設された。. も特に「団体監理型」と呼ばれる事業協同.  1991年には外国人研修制度を円滑に推進. 組合(中小企業団体、商工会議所、商工会. するため、r財団法人国際研修協力機構(. 等によって構成される)において、制度が. JITCO)」が現在の法務省、外務省、厚生. 悪用され、少なからず問題が生じている。. 労働省、経済産業省、国土交通省の5省共. 近年では研修生の急増に比例するように人. 管により設立されている。また、93年には. 権侵害や事件も多発している。例えば、パ. 研修を修了し、所定の要件を満たした研修. スポート取上げ、強制貯金、研修生の時間. 生に就労を認め、雇用関係のもとでより実. 外労働、権利主張に対する強制帰国、非実. 践的な技術・技能を習得させるr技能実習. 務研修の未実施、保証金・違約金による身. 制度」が創設されている。. 柄拘束、最低賃金法違反、時給300円での.  外国人受け入れにおける規制緩和の背景. 残業などの実態が明るみになっている。. として、日本の労働力減少と急速な高齢化.  このように、外国人研修生の数が増加し. があげられる。過疎地域においてこうした. その重要度も増すにつれて、理念と実態と. 問題は深刻であるばかりでなく、日本の産. の相違が露わになってきており、問題の改. 業界全体においても、特に3Kとよばれる. 善、さらには研修制度のあり方そのものに. 仕事での人手不足は深刻である。. ついても検討が必要な事態になっている。.  外国人研修生・技能実習制度は、来日し た外国人にとっては、研修・技能実習の実. 2、研究目的. 施を通じて特定の技能等の修得と帰国後の.  こうしたことから本稿では、外国人研. 能力発揮により自らの職業生活の改善向上. 修・技能実習制度の実態を明らかにし、そ. L284一.

(2) の問題の所在を明確にするなかで、どのよ. 外国人労働者の現状について、日本におけ. うな解決方法が可能かを探ってみたい。. る外国人労働者、外国人労働者の雇用状況 及び事業所規模別外国人労働者の割合の推. 3、論文構成. 移、外国人労働者の必要性と問題点及び日. 序 章  問題の所在と研究の目的. 本国民の外国人に対する意識から説明する。. 第一章  外国人労働者の現状.  第二章では、外国人研修・技能実習制度.  第一節 日本における外国人労働者. の現状と課題について、外国入研修・技能.  第二節 外国人労働者の雇用状況及び事. 実習制度の沿革と概要、研修生・技能実習.      業所規模別外国人労働者の割合. 生の現状および過去の事例などを整理する。.      の推移.  第三章では、筆者自身がおこなったイン.  第三節 外国人労働者の必要性と問題点. タビュー調査から、外国人研修生について.      及び日本国民の外国人労働者に. 事例分析を試みる。続く第四章では、事例.      対する意識. 分析の成果に基づき、外国人研修生・技能.  第四節 小論. 実習生の現状と課題を明らかにする。. 第二章  外国人研修・技能実習制度の現      状と課題. 5、今後の課題と展望.  第」節 外国人研修・技能実習制度の沿.  今後の課題として、送出し機関や受入れ.      革と概要. 機関の狭間に保証金や手数料、管理費とい.  第二節 外国人研修生の現状. った不当の費用が徴収されていることを是.  第三節 外国人技能実習生の現状. 正するために、送り出し国側に対して、制.  第四節 外国人研修生・技能実習生の過. 度の内容や日本の法律について理解を求め.      去の事例. る外交努力を進めていくこと、また、日本.  第五節 小論. 語教育を十分に行うこと、生活指導員や技. 第三章  外国人研修生の事例分析一イ      ンタビュー調査の結果から. 能実習指導員を設置すること、研修生の手.  第一節  【ケース1】内モンゴル・シリ. どが重要である。さらに、日曜日や祝日に.      ンホトからの研修生. 研修生・技能実習生たちに対して、日本の.  第二節 【ケース2】黒龍江省からの技. 文化、経済、歴史などを勉強したり体験し.       能実習生. たりすることができるような交流会を開く.  第三節  【ケース3・4・5】黒龍江省か. こと、あるいは、日本語でのスピーチコン.      らの3人の技能実習生. テストや日本の祭りなどに積極的に参加で. 終 章  外国人研修・技能実習制度の改. きるような体制を作っていくことなども今.      善に向けて. 後の課題である。. 当や技能実習生の賃金を適正化することな. 4、論文概要. 主任指導教員  首藤明和.  本稿の概要について、まず第一章では、. 指導教員    首藤明和. 一285一.

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