低炭素都市・フェアトレードタウンの統合的まちづくりにむけたフェアトレードの役割 : 意識改革ツールとしての可能性
27
0
0
全文
(2) 横浜法学第 22 巻第 2 号(2013 年 12 月). 1.はじめに 社会・経済・環境の側面が相互に関連性を有し、総合的な側面から形成され る持続可能な都市は、いまや世界共通の構想となっている。持続可能な都市を 形成する上でもっとも注目されているのが低炭素都市である。 「まち」の温室 効果ガス(GHG)排出量を低減させ、人が安心安全で住みやすく、また環境 に優しい「まち」の形成を通じた都市の持続可能性を目指している。この持続 可能性に関連して、途上国で生産された商品を先進国が対等な立場に立って公 正な価格で継続的に取引を行い、商品を積極的に調達・購入し、途上国の生産 者の社会・経済状況をよりよくするフェアトレードは、貧困削減に資するアプ ローチとして途上国の持続可能な発展を目指している。このフェアトレード活 動を「まち」が一体となって積極的に実践する「まち・コミュニティ」は、 フェ アトレードタウンと称されているが、フェアトレードタウンは、フェアトレー ドを通じ、途上国・先進国による相互補完的な連携を行い、貧困や環境問題な ど世界が共通して抱える課題を理解・認識しながら持続可能性を目指すまちぐ るみの取り組みである。低炭素都市およびフェアトレードタウンは、双方とも に自治体レベルから持続可能性を目指している。しかしながら、持続可能性と いう同じ目標の達成実現を、別々の文脈から目指している。2 つの都市におけ る持続可能な都市形成は、そのプロセスにおいて、類似する要素があり、統合 的に実践することの意義についてはすでに明らかとなっている 2)。しかし、低 炭素都市の形成は環境技術開発やインフラ整備などの「ハコ」ものを中心とし た持続可能な都市形成の要素が強く、社会・経済・環境の包括的な側面からと らえ、同時に人材育成やノウハウ構築、市民の意識改革といった「ソフト」イ ンフラ、つまり低炭素都市の持続可能性をどのように実現していくかという要 素が十分とはいえない。一方、フェアトレードは人権や労働環境、生産者の生 活向上などの貧困削減・地域開発の視点からの普及促進が多い。しかし、フェ アトレードでは環境的側面を配慮している。フェアトレードの意識啓発教材は 148.
(3) 低炭素都市・フェアトレードタウンの統合的まちづくりにむけたフェアトレードの役割. 一般的に、国際貿易の不公平性や労働搾取等の南北格差という切り口から間接 的に学ぶことができる。環境的側面も同じように間接的に、たとえばフェアト レード生産国の環境保全と改善などについて学ぶことができる。つまりフェア トレードという枠組みの中で、環境問題を認識・理解することは可能である。 フェアトレード活動をまちぐるみで実践し、フェアトレードタウンを形成する という点は、環境破壊の回避や異なる消費の仕方、効率の良い消費方法に関す る情報を共有し、人びとの意識を改革する上で重要な役割を担っていると言え る。 本稿ではフェアトレードを活用することで、低炭素都市とフェアトレードタ ウンが統合し、環境配慮型都市と倫理行動を日常的に実践できる持続可能な都 市として機能することを明らかにする。そのため低炭素都市を形成する上で必 要となる要素と持続可能な都市に必要な要素を整理し、低炭素都市の形成には、 持続可能な発展の要素と関連づける必要があることを明らかにする。また環境 的要素がフェアトレードの中でどのような位置づけにあるのかを整理し、フェ アトレードの活用を通じた持続可能な都市形成の実現可能性を示し、低炭素都 市とフェアトレードタウンの統合が有意義であることを明らかにする。そして、 このような都市形成を円滑に機能させるためには環境的要素を含んだフェアト レードが有効な役割を果たす可能性について述べるとともに、どのような要素 を含むことで低炭素およびフェアトレードの統合可能性を高め、持続可能な都 市として有効的な機能を発揮するかについても検討する。. 2.低炭素都市 2.1 低炭素都市とは 低炭素都市は、 「生活に必要なサービスを高め」 、 「できるだけ低炭素なエネル ギーを利用する社会」である 3)。地球温暖化対策や気候変動問題への対応、そし てエネルギー問題等の浮上により、現在では認知度が高まっている。類似する 149.
(4) 横浜法学第 22 巻第 2 号(2013 年 12 月). 語彙として、スマートシティやスマートコミュニティ、環境未来都市、エコタ ウン等があるが、 これらはすべて「技術を駆使して生活の質や利便性を高めた街」 と位置づけられている 4)。低炭素都市ではステークホルダーの事業活動や行動、 ライフスタイルを徹底的に低炭素化するだけではなく、エネルギーシステムの 改善と合わせ、まちの形態や交通システム、土地利用を低炭素化に転換するこ とが重要である 5)。 日本国内における低炭素都市は、環境モデル都市(2009 年度) 、環境未来都 市(2010 年度)に選定されている。両者の都市に認定されているのは、2013 年 5 月時点で 4 都市 6)である。この 4 都市は、環境、経済、社会福祉の要素 を中心に CO2 排出削減量の低減と少子高齢化問題などの社会問題の解決を目 指しているまちである。CO2 排出削減量の低減のみならず、 「人々の生活の質 を向上させる」7)ことを目指した 4 都市は、今後低炭素都市が目指す必要性の ある要素を備えた先駆的な都市である。中でも北九州市は先駆的な都市として 認識されている。工業地帯であった北九州市は、高度経済成長期に公害問題が 生じた。住民が公害問題克服に向け、声を発したことを発端に、行政や多様な ステークホルダーを巻き込み、対策に講じてきた。このような住民と多様なス テークホルダーが関与する仕組みは、ステークホルダー間でまちの将来像を共 有することを可能としている 8)。また低炭素都市形成に対する首長の高いモチ ベーションは、行政職員の結束力や彼らの活動に対する意識を高めている。行 政職員の意識の高まりは、 行政、 市民、 企業間のコミュニケーションをもたらし、 双方の信頼関係を構築するだけではなく、意識・啓発活動にも貢献している。 さらに工業産業で培ってきたノウハウや技術を活用し、低炭素化に向けたエネ ルギー生成を行っている。このように、首長の低炭素都市形成に対する意思や モチベーションの高さや行政・企業・市民による蜜なコミュニケーション、ま ちの将来像の共有、地域資源の活用は、北九州市が低炭素都市を実現する上で 機能した要素である 9)。. 150.
(5) 低炭素都市・フェアトレードタウンの統合的まちづくりにむけたフェアトレードの役割. 2.2 低炭素都市を進める上で必要な要素 低炭素都市を推し進める上で必要となる要素について、いくつかの見解があ る。表 1 は低炭素都市の形成に必要な要素に関する研究をそれぞれの要素につ いて著者が分類し、集約したものである。まちの将来像、ステークホルダーの 連携は、低炭素都市を形成する上でより重要度が高い。これは北九州市の文献 調査およびヒアリング調査でも同類の結果が出ている。また低炭素都市を支え る次世代人材育成や、進化しつづける低炭素都市形成のためのマネジメント、 総合的な側面からの低炭素都市の実施、公共交通の利便性の 4 点は、低炭素都 市の形成をより継続する上で必要となる要素であるといえる。 「まち」は市民 や企業、行政みなのものであり、協力して作っていくものである。まちの「主 役は市民と企業」11)であるため、彼らのニーズを満たしながら、低炭素化を 進めていくことが重要である。表 1 から分かるように低炭素都市の形成に必要 な要素をみていくと、地域資源を活用した再生可能エネルギーの生成やエネル ギー開発、低炭素化に資する電力供給などの環境分野だけではなく、低炭素化 に資する新産業の創出などの経済分野、そしてまちの将来像の共有やステーク ホルダーの連携、公共交通の利便性、環境配慮型交通の整備、低炭素都市を支 える次世代の人材育成、市民生活の質の向上などの社会分野の向上も含有され ている。環境・社会・経済の側面が相互に連携し、低炭素都市形成がなされて いるといえる。 「低炭素社会づくりは、持続型社会づくりの必要条件であって、 低炭素社会に移行しなければ持続可能にはならないが、それだけでは持続型社 会の十分条件ではない」12)。つまり低炭素社会の形成には、環境分野のほか、 経済、社会分野の要素も加えた包括的な視点が必要であり、それがまち全体の 環境保全・改善のみならず、市民の生活をより豊かにする。低炭素都市形成に は持続可能な社会の実現も組み込む必要がある。. 151.
(6) 横浜法学第 22 巻第 2 号(2013 年 12 月). 表 1:低炭素都市形成に必要となる要素 要素区分①. 要素区分. 白井(2012). まちの 将来像. -. -. トップの 意志の 高さ. -. -. 実証モデル の構築. -. ステーク ホルダー の連携. -. 望月(2012). 大西(2010). -. -. 都市問題を解決 するノウハウ、 経験、知見を世 界に発信. -. 未来を共有する 人づくり(住民 市民と企業が主 参加、ステーク 役 ホルダーの巻き 込み). -. -. 屋井(2013). 松行(2010). 安全安心で持続 可能な地域であ り続けるため、 すべてのステー 低炭素都市とし 都市の成長の方 地域に関わる多 クホルダー間で ての将来像の提 向性や規模を明 様なステークホ 目標を共有する 示 確に示す ルダー間の連携 と地域の将来像 を共有する -. -. -. -. ステークホル 低炭素物流の構 ダーによる都市 築に向けた各主 計画策定に対す 体の連携強化 る客観的な評価. 藤野(2010). 小澤(2010). -. 持続可能な社会 のグラウンドデ ザインの明確化 と共有. -. -. -. さまざまな施策 を有機的に連動 させた実行モデ ルの形成(エネ ルギー施策、都 市・ 地域施策) ※地域都市モデ ル⇒未利用・再 エネの最大限活 用と地域活性化 ※大都市モデル ⇒都市計画・整 備施策の中で未 利用・再エネを 活用できるよう な投資促進やイ ンセンティブの 付与、クレジッ トスキームの活 用. -. -. 低炭素 都市を 支える 次世代 人材育成. -. -. -. 再生可能エネル ギーを利用する ことによる地域 経済の循環促進 (地域資源、 人 材活用、 雇用・ 所得向上). 持続可能な地域 を形成していく 上で必要な財政 と制度、人材の 整備の必要性. -. 低炭素社会の担 い手づくり. -. 情報共有 のための インフラ 整備. -. -. -. 低炭素地域づく 情報通信手段の りに必要となる 開発と活用(テ 情報の共有を可 レワーク) 能とする環境整 備. -. ー. -. -. -. トップランナー 機器をレンタル する暮らし(レ ンタルなどで高 効率機器の初期 費用負担の軽減 しモノ離れした サービス提供の 推進). -. 人と地球に責任 をもつ産業・ビ ジネス(消費者 の欲しい低炭素 型商品・サービ スの開発・販売 で持続可能な企 業経営を行う). -. 「見える化」 で 賢い選択(消費 者の経済合理的 な低炭素商品選 択をサポート). -. 低炭素化 に資する 新産業の 創出. 市民の 豊かな 生活を 支える. 152. 要素区分②. -. 世界市場に通用 する新産業の創 出. -. -. 低炭素都市 マネジメント. -. 常に市民ニーズ に対応できるよ うな進化し続け る仕組みづくり. -. -. 低炭素実現に向 けた都市開発・ 成長の適切なマ ネジメントの実 施. 生活の質の向上 (QOL). -. 市民の生活の質 の向上. -. -. -.
(7) 低炭素都市・フェアトレードタウンの統合的まちづくりにむけたフェアトレードの役割. 食と農業. -. -. -. -. -. 安全でおいしい 旬産旬消型農 業(旬のものを 食べる生活をサ ポートし農業経 営を低炭素化す る). 快適な住まい・ オフィス. -. -. -. -. -. 快適さを逃がさ ない住まいとオ フィス(熱を逃 がさない建築物 の設計・普及). -. -. -. -. 自然環境を重視 したゆとりある ライフスタイル を取り戻す. -. -. 森林と共有でき る暮らし(木材 の積極的な利用 等林業ビジネス の進展). -. 自然資源 との 共生. -. 環境・社会・経 済の連携(横断 的な視点). -. -. 横断的な分野か ら地域づくりを 実践する. -. -. さまざまな施策 を 有機的 に 統 合 し、 低炭素 都市の実現のた めのアクション プログラムの実 施(環境、エネ ルギー、 都市・ 地域施策の統合 化). 周辺地域との 連携. 周辺地域との連 携(農山村、漁 業との連携). -. -. 地域エネルギー 供需給を可能に するシステム整 備と積極的な実 践への関与. -. -. -. 低炭素電力の 供給. -. -. -. -. -. カーボンミニマ ム系統電力(低 炭素な電気を電 力系統 か ら 供 給). -. 地域資源の 活用. -. -. -. -. -. 太陽と風の地産 地消(地域エネ ルギーを最大限 に活用する). -. エネルギー開発. -. -. -. -. -. 次世代 エ ネ ル ギ ー 供 給(水 素・バイオ燃料 に関する研究開 発の推進と供給 体制の確立). -. -. -. -. 都市計画やマス タープラン、都 市開発制度に地 球温暖化対策を 組み込む. -. 低炭素都市実現 に向けた短中長 期的取り組みを 都市計画等に適 切に組み込む. -. -. -. 地域中心部の土 公共交通の継続 地利用と交通整 的な運営 備の強化. -. 滑 ら か で 無駄 のないロジス ティックス(無 駄な生産や在庫 の削減、サービ スの効率的な配 送). -. -. -. 歩いて暮らせる 街 づ く り(徒 歩、 自転車、 公共交通機関を 活用して商業施 設や仕事場に行 く). -. -. -. -. -. 総合的な 側面からの 低炭素 都市の 実施. 地域・ 次世代 資源の 有効活用と インフラ 整備. 都市計画と 温暖化 対策 の融合. 公共交通の 利便性. 持続可能な 交通・輸送. -. -. 環境配慮型交通 (自転車、徒歩). -. -. 徒歩や自転車で 用事が済む市街 地形成. 環境配慮型交通 (自動車). -. -. ハイブリッド、 EV 車 の 開 発・ 普及. 10). 出典:文献調査. をもとに著者作成. 153.
(8) 横浜法学第 22 巻第 2 号(2013 年 12 月). 3.持続可能性と持続可能な都市・社会 3.1 持続可能性とは 持続可能性 は 1972 年 の 環境 と 開発 に 関 す る 国連会議(地球 サ ミット)や 1987 年の国連の環境と開発に関する世界委員会(ブルントラント委員会)に おいて、現世代および次世代のニーズを満たすことができる開発として紹介さ れた。1997 年のテサロニキ宣言では、持続可能性は、環境だけではなくさま ざまな分野を包括したものであり、多様な文化や伝統的知識を重要視した道 徳・倫理義務と示されている 13)。その後関連する取り組みが世界中で認識さ れ、拡大した。2002 年のヨハネスブルク・サミットでは、経済開発、社会開 発、環境保全の 3 要素から生活の質の向上を継続的に試み、持続可能な社会が 構築されることが明示されている 14)。既存の環境システムに調和されること で人間社会の基盤を支える経済活動と社会活動は持続可能に発展すること 15) や、環境、社会、経済それぞれのバランスを図り、持続可能な環境を基盤に持 続可能な経済を通じて形成される持続可能な発展 16)、そして経済、社会、政治、 環境の多様な分野の活用が持続可能な発展を実現する 17)など、持続可能な発 展は、経済、社会、環境分野を中心にこれらに関連する他分野と融合し、進化 する。近年では深刻化する環境問題や世界経済の低迷により、社会経済のあり 方を考える状況 18)から、経済成長による持続性ではなく、社会や環境状況を 改善する社会から豊かさに焦点を置くことによる生活の豊かさを導く持続可能 性へと変化しつつある。. 3.2 持続可能な都市とは 持続可能な都市は、持続可能な開発の応用概念 19)である。社会・経済・環 境の側面を包括的に束ね、環境状況に負荷をかけることなく日常生活を豊かに 過ごせるような都市を示している。表 2 は持続可能な都市として備えておくべ き要素を記したものである。 154.
(9) 低炭素都市・フェアトレードタウンの統合的まちづくりにむけたフェアトレードの役割. 表 2 持続可能な都市・社会形成のための要素 大西(2010). まちの区分. 要素1. 環境配慮型 経済活動. 要素2. 環境配慮型 技術. 要素3. 循環型社会 の形成. 要素4. 環境保全 社会の形成. 要素5 自然と人間の 調和型社会 の形成 要素6. 要素7 安心安全な 社会の形成 要素8. 白井(2012) 白井(2012) 環境文明21(2012) 武内(2010) サステイナブルシティ サステイナブルシティ 持続可能な社会 持続可能な社会 の原則 に必要な基盤 「人 び と の つ な が り (ヒ ュ ー マ ン ウ ェ ア) 「経済的発展指標」 を組み込んだビジネス ●新 た な 産業 の 創出 - 展開」 - - し、世界市場に通用す ●環境・省エネ意識を るものへ強化する 高めるようなビジネス を展開する 「最 先 端 の 科 学 技 術 「化石燃料の使用とエ (ハードウェア) を先 - - - ネルギー効率を高める 取りする都市、科学技 低炭素社会の実現」 術を整備する都市」 「社会経済システムに おいて、費用と便益の バランスが取れた状 「持続可能な消費と生 態であり、市場経済に - - - 産を考慮した循環型社 おいても長期的な視点 会の実現」 が重視され、長期的な コストをいとわない社 会」 持続可能な都市. 「環境保全指標」. -. -. -. -. -. 「社会的公平指標」 ●地域資源と人材の活 用による地域経済の循 環促進 ●雇用や所得効果が生 じ、社会公平性が高ま る. -. -. -. -. -. -. -. -. -. -. -. -. 「安定した出生率指標」 ●自然環境の重視やゆ とりあるライフサイク ルを取り戻すことで家 族の絆が深まり出生率 の回復が期待される 「適切な(人口) 密度 指標」 ●交通からのCO2排出 削減のために、都市を 高密度化させる. -. -. 「環境負荷を最小にと どめ、資源の循環をは かりながら、地球生態 - 系を維持できる持続可 能な社会」 「一人ひとりの市民が 自立し、健康で文化的 な生活を営むだけでは 「生物多様性や生態系 なく、自然・次世代・ と人間社会が調和した 他の地域などとの関連 自然共生社会の実現」 性を持ち、多様な豊か さを実感できる市民社 会」. 要素9. 持続可能な 都市・社会の 実現に貢献する 施策展開. -. -. 要素10. ステーク ホルダー、 地域間の 連携強化. 「行政制度」 ●住民や事業者の行動 を促すため、多様なソ フトウェアを組み合わ せる。ポリシーミック ス. -. 将来および他地域との 共生. -. -. -. 要素11. リスク マネジメント. -. 起こりえる危機への適 応(リスク回避、脆弱 性回避、適応能力の向 上). -. -. -. 要素12. ネットワーキング の形成. -. 住民の参加と活力. 「人びとの意識や人と 人とのつながり」 ●ヒューマンウェアを 活用したコミュニティ づくり. -. -. 出典:文献調査20)をもとに著者作成 155.
(10) 横浜法学第 22 巻第 2 号(2013 年 12 月). 表 2 では、環境配慮型技術を含む環境配慮型経済活動や循環型社会、自然と 人間が共生する社会が持続可能な都市形成の上で重要であることが明らかと なっている。環境と人間社会が共存し、環境保全や経済社会状況の改善・向上 が達成できることが低炭素都市であり、結果持続可能な都市であるといえる。 また人と人のつながりや市民の積極的な参加も重要な要素であることも明らか となっている。このように、より多くの人びとの理解や参加は持続可能な都市 を形成する上で重要である。現世代・次世代のニーズを平等に満たすためには、 経済、社会、環境の包括的な枠組み形成を形成するためのインフラ整備が重要 であるが、その前提としてそのまちに暮らす人びとや企業等の持続可能な都市 を形成に対する理解促進や意識改革、そして環境配慮型行動への積極的な参画 が必要である。このような環境形成は、フェアトレード活動により可能である ものと考える。事実フェアトレードタウンと称される、フェアトレード商品や サービスを積極的に購入・調達し、地域内で積極的に活用するまちは、地域の 人びととのつながりや積極的なフェアトレード活動による意識改革・向上によ り、途上国・先進国同士がつながりを持った持続可能な都市の実現を目指して いる。次章ではフェアトレードタウンとフェアトレードについて、特に持続可 能な都市の実現にむけてフェアトレード活動が必要とする要素についてみてい く。. 4.フェアトレードとフェアトレードタウン 4.1 フェアトレードタウン形成に必要な要素 フェアトレードタウンとは、2000 年ころにイギリスにおいて誕生したフェ アトレード商品を積極的に購入しながらフェアトレード生産者の生活・労働状 況を継続的に支援するまち・コミュニティを指す。当初は先進国のみの展開で あったが、近年では途上国でもフェアトレードタウンが誕生している。日本で は初めて熊本市が 2011 年にフェアトレードタウンの認定を受けている。 156.
(11) 低炭素都市・フェアトレードタウンの統合的まちづくりにむけたフェアトレードの役割. フェアトレードタウンの形成基盤であるフェアトレードは、途上国で生産さ れた商品や原料を適正な価格で継続的に購入し、途上国の生産者の生活向上を 支援する貧困削減を中心としたアプローチである。生産者の社会向上、地域経 済成長、地域の環境・資源保全の実践から貧困削減をめざしている。近年では 58 の生産国で 120 万人以上のフェアトレード従事者(農家や労働者等)がおり、 彼らとその家族を含む約 600 万人がフェアトレード活動からの恩恵を受けるこ とができている 21)。さらに多くの途上国の生産者の経済・社会成長を促進す るため、フェアトレード活動をまちぐるみで実践するフェアトレードタウンは、 率先した活動を展開している。 フェアトレードタウンとして認定されるためには、フェアトレード基準を満 たす必要がある。認定された自治体によって基準に若干の違いは見られるが、 (1)自治体でフェアトレード商品を扱うことに対する市議会決議の可決と積極 的なフェアトレード調達および公共の場でのフェアトレード商品の積極的な利 用、 (2)店舗やレストラン、ケータリングなどでのフェアトレード商品の販売、 (3)地元団体や企業、学校、大学、教会による積極的なフェアトレード商品の 利用、 (4)ステアリングコミッティ(運営委員会)の設置とフェアトレードの 普及促進に向けた活動の実施、 (5)メディアを活用したフェアトレードキャン ペーンやイベント情報の提供および市民のフェアトレードに対する意識向上は すべてのフェアトレードタウンに共通する基準である 22)。これらの基準を満 たす上で、 「首長の意思・モチベーションの高さ」 、 「ステークホルダーを対象 とした意識改革の実践」 、 「ステークホルダー同士の連携」 、 「地域特性を有効に 活用する」という 4 つの要素が重要な役割を担う 23)。 4 つの要素に加え、フェアトレードタウンを形成する上でさらに必要となる 実践的な要素について、Fairtrade Towns のウェブサイトに掲載されている 12 のフェアトレードタウンの取り組みを考察し、共通項を大・小項目としてまと めたものが表 3 である 24)。 どのような要素がフェアトレードタウンの形成に必要となるのかを分類し、 157.
(12) 横浜法学第 22 巻第 2 号(2013 年 12 月). 表 3 フェアトレードタウン形成を成功に導いた要素 大項目. 1. フェアトレードタウンを進める上での体制作り、 フェアトレード活動を実践しやすいインフラ作り. 2. ステークホルダーとの関わり・協力の強化. 3. フェアトレードを促進する上でのキーパーソンの存在. 4. フェアトレードの関連情報の収集・提供. 5. ネットワーク・連携の構築. 6. 意識改革・啓発活動. 7. フェアトレードに関するイベント・キャンペーンの実施. 8. 9. 4.1 4.2 4.3 4.4 4.5 4.6 4.7 4.8 5.1 5.2 5.3 5.4 5.5. 意見交換・共有 ウェブサイトの開発・活用 ガイドブックの作成 生産者情報の収集 専門知識の提供 定期的な情報提供 メディアの活用 ミーティングの実施 生産者への訪問 フェアトレードタウンへの訪問 フェアトレード本部との連携 サプライヤーとショップとの連携支援 信頼性の構築. 7.1 展示会の実施 7.2 イベント・キャンペーンの実施 7.3 イベント等の共同実施 地域資源(既存資源)の有効活用(既存イベント・キャンペーンも含む) 9.1 取り組みの継続性 9.2 計画性を持つ 9.3 柔軟性を持つ 9.4 情熱を持つ 9.5 外交性を持つ フェアトレード促進に向けた意識・行動 9.6 斬新さを有する 9.7 高いモチベーションを持つ 9.8 率先性を持つ 9.9 やる気を持つ 9.10フェアトレード精神を育む. 出展:Fairtrade Town Websiteを参照し,著者作成 158. 小項目 1.1 目標の共有 1.2 業務分担 1.3 ネットワークの構築・拡充 1.4 活動しやすい環境作り 1.5 親しみやすい環境作り 1.6 フェアトレードの見える化 1.7 運営委員会の設置 1.8 フェアトレードタウンの進捗把握・見直 し 1.9 フェアトレードスクールの存在 1.10 資金確保 2.1 首長(議会)の協力 2.2 小売・加工業者の協力 2.3 大学の協力 2.4 自治体の協力 2.5 市民の協力 2.6 企業・店舗の協力 2.7 学校の協力 2.8 NPOの協力 2.9 宗教グループの協力 2.10 他自治体との協力 2.11 生産者とのかかわり 2.12 メディアとのかかわり 2.13 ボランティアとの協力 2.14 教師との協力.
(13) 低炭素都市・フェアトレードタウンの統合的まちづくりにむけたフェアトレードの役割. 各要素において実践的要素を抽出した。フェアトレードタウンの形成には主に 9 つの要素が機能している。表 3 の(1.7)の運営委員会(ステアリングコミッ ティ)の設置、 (2)ステークホルダーとの関わり・協力の強化に区分されてい る議会、自治体、企業、学校、メディア等の協力、 (7)フェアトレードに関す るイベント・キャンペーンの実施、 (8)地域資源(既存資源)の有効活用に区 分されている既存イベントと連携した共同イベントの実施は、先に挙げた 4 つ の要素( 「首長の意思・モチベーションの高さ」 、 「ステークホルダーを対象と した意識改革の実践」 、 「ステークホルダー同士の連携」 、 「地域特性を有効に活 用する」 )と合致する。その他、 (3)フェアトレードを促進する上でのキーパー ソンの存在や(9.1)の継続的に取り組む、 (9.4)の情熱、 (9.9)のやる気を持 つという要素もまた、フェアトレードタウンの形成に必要な要素として挙げら れる。フェアトレードタウンの形成に関わる先駆的な行動をするキーパーソン は、フェアトレードタウンを実践的なものに近づける上で必要な存在である。 またフェアトレードタウンの形成を実現化させ、継続性を備えるためには、熱 意や情熱、モチベーションといった要素が行動を現実化させる上で重要な役割 を担っている。 さまざまな要素が複合的に関連し、機能することで、フェアトレードタウン 形成の環境が整備されていく。 (5)のネットワーク形成もまた重要な要素とな る。このような環境下でのキャンペーンやイベントの実施は、 ステークホルダー 間の連携強化やフェアトレードに関する意識改革の向上だけではなく、その周 辺のステークホルダーの認識・理解促進にも貢献する。 (6)の意識改革・啓発 活動は、相乗的にフェアトレードタウンを形成しやすい環境形成をもたらす。 加えてフェアトレードタウン形成に必要なやる気・情熱、そして継続性をもた らす。 1 つのまちを形成するには、さまざまなステークホルダーによる活動理解と 十分なやる気、活動への積極的な関わり、そして関係者間の連携が必要である。 彼らが積極的に活動に参画し、継続性を保つためには、彼らの意識改革や理解 159.
(14) 横浜法学第 22 巻第 2 号(2013 年 12 月). 促進、 認識向上が必要である。そういった意味でフェアトレードはフェアトレー ドタウンというまちを形成する上で、またフェアトレードそのものを普及促進 する上で重要なツールとなる。. 4.2 フェアトレード活動の中核となる要素 前節で述べたようにフェアトレードは経済、社会、環境の 3 要素を包括的に 捉えている。3 要素がバランスよく取り扱われているのかを明らかにするため、 フェアトレードがどの要素に焦点をおいて活動を展開しているのかを整理し た。表 4 は、日本国内でフェアトレード活動に直接的・間接的に取り組んでい る団体のうち、計 10 団体がフェアトレードをどのように捉えているのかを整 理したものである 25)。多くの団体では、基本的に生産者福祉の保護や社会的 弱者への支援、生産者やその子どもたちの人権の尊重など生産者の生活向上に 資する点に焦点が置かれ、貧困削減の取り組みから国際協力、開発協力が行わ れている。また貿易の不公平性により貧困から脱却できないとする国際貿易の 不平等にも焦点が置かれている。加えて人と人のつながりといった途上国や生 産者を思いやるという点にも焦点が置かれている。経済、社会分野においては ほぼバランスよく扱われている。一方フェアトレードにおける環境分野は、地 域での雇用促進のため地域資源や伝統手工芸を活かすことが環境配慮型・持続 可能な生産であるという見解や持続可能な消費のあり方の提案、人と地球に優 しい貿易の仕組みなど、途上国の環境保全や持続可能な消費による環境破壊の 回避という形で示されている。途上国の資源環境の状況は、経済成長を目指し た乱開発や人口増加に伴う農作物の収穫高を高めるための農薬の大量使用等に よって悪化する。途上国の資源が枯渇すればフェアトレードは継続的に実践で きない。さらに貧困を増加させることになる。このような状況の改善策を検討 するためにも環境保全や持続可能な消費の側面をフェアトレードが有すること は必要である。地球規模で引き起こされている環境問題が途上国の環境状況も 脅かしていることを示し、自らの生活を環境配慮型に変革しながら、その中で 160.
(15) 低炭素都市・フェアトレードタウンの統合的まちづくりにむけたフェアトレードの役割. 表 4 フェアトレード活動に関わる団体・組織におけるフェアトレードの位置づけ 団体. フェアトレードとは フェアトレードを通じて目指すもの 環境に害をおよぼすことなく生産地の資源(原 ●フェアトレードを通じ、 地域資源と伝統的な 料と技術)を活かした持続可能な生産支援. 技術が活用され、 自立した経済活動が可能。 ま た地域環境の保全につながる ●フェアトレードによって地方、 地域、 農村部. FTG-01. で雇用を生み出すことができれば、 都市で劣悪 な労働環境で働かなくてすむ ●フェアトレードを通じ、 女性や子どもたちに 教育の機会が与えられる 無理のない範囲で生産・ 製造し、 適正な価格で ●フェアトレード商品を継続的に購入すること. FTG-02 継続的に購入すること生産者を思いながら購入 による、生産者の生活が安定する による国際協力 公正な取引や適正な賃金の支払い、 適正な労働 ●フェアトレードを通じ、 女性の社会進出を支 FTG-03. FTG-04. 環境の提供のため、 パートナー団体とともに生 援する 産者と共生できる社会や生産者の生活向上を図 ●フェアトレードを通じ、 生産者とその家族の る 医療費や養育費等福祉分野の支援が充実する 途上国の貧困格差を解消するため、 生産者の雇 ●フェアトレードを通じ、 貧困削減と生産者の 用促進や生活向上を支援 雇用促進、生活向上を支援する より公正な環境での国際貿易を実施し、 途上国 ●フェアトレードを通じ、 公正な貿易状況を提. FTG-05 の生産者・ 労働者の生活改善と自立を目指した 供しつづけ、 生産者の権利を保障し、 生活向上 貿易の仕組み と自立を支援する 貧困問題、環境問題を乗り越える手段の1つであ ●世界が抱えている諸問題に目を向けるための FTG-06 り、 問題の根源である経済社会分野に目を向け きっかけでもあり、解決策のツールでもある。 るきっかけの1つ 途上国で製造・ 生産されたものを公正な価格で ●フェアトレードを実施することによる生産者 購入することで、 貧困削減・ 自立を支援する仕 の生活向上。 FTG-07 組み. ●フェアトレードを通じたソーシャルビジネス の実施により、 生産者も購入者も幸せな気持ち. になる。 長気的な支援として、 生産コストや労働量に見 ●フェアトレードを実施することにより、 生産 合った正当な価格で商品を買い取る FTG-08. 者は現金収入を得、 子どもたちを学校に通わせ ることができる。 ●フェアトレードを実施することにより、 児童. 労働をなくし、子どもの権利を確保する。 途上国で製造・ 生産されたものをやや割高な価 ●フェアトレードを実施することにより、 子ど FTG-09. 格で継続的に購入し、 生産者の自立や生活向上 もたちは学校に通うことができる。 を支援する「人と地球にやさしい貿易」. ●フェアトレードを実施することにより、 子ど. もたちの栄養状態が改善される。 辛い環境下におかれている人々と継続的につな ●フェアトレードを通じ、 生産者の生活向上を がりをもち、 貿易を実施すること貿易を通じ、 支援する FTG-10 環境にやさしい商品、 人にやさしい商品、 技術 ●フェアトレードを通じ、 生産者と購入者がつ や素材を大切にした商品を提供し、 人と人のつ ながり、生産者の状況を理解する ながりとぬくもりを感じるツール. 出典:10団体のウェブサイトを参照し、著者作成 161.
(16) 横浜法学第 22 巻第 2 号(2013 年 12 月). フェアトレード商品を購入する行動を起こすための啓発・意識改革が必要であ る。. 4.3 フェアトレードを活用した環境に対する意識改革 本節では、フェアトレードに関連する教材を通し、フェアトレード商品を購 入する先進国の経済、社会、環境分野に対する意識・啓発改革に貢献しうる可 能性についてみていく。ここで扱う教材は、開発教育協会(DEAR)が 5 月の フェアトレード月間にあわせ、フェアトレードを学習できる教材として紹介し ていたものである 26)。13 件の教材のうち、入手できた 7 件 27)について、その 具体的な内容について整理・分析を行った。7 件は間接的にフェアトレードを 理解できる内容として位置づけられているが、フェアトレードの大まかな枠組 みは理解できる内容となっている。労働搾取や劣悪な労働環境、伝統的文化や 慣習の損失、大量生産・大量輸出に伴う現地の人びとの飢餓問題等、グローバ ル経済がもたらす先進国と途上国の不公平性を認識し、この状態を是正するた めの「よりよい貿易」ルールを検討することを中心としている。 フェアトレードと環境的側面とのかかわりは間接的に位置づけられている。 熱帯林を含む自然資源が無計画かつ乱開発に伐採されることによる生態系の損 失や森林資源の減少は自由貿易やグローバル経済により引き起こされ、環境・ 貧困問題を助長させる。このような状況を緩和・阻止させるため、代替的な貿 易システムを検討し、食糧品の持続可能な生産と食糧品の平等な配分、そして 地域資源の保全と有効活用についての認識を向上させることに焦点をあててい る。ここで扱っている代替的な貿易システムは「よりよい貿易システム」 、つ まり人と環境にやさしく持続可能な発展と保全を目指したものである。毎日摂 取する食糧品は、どのような地域環境下で、どのような人びとがどのようなプ ロセスを経て生産し、どこから輸出され、先進国で販売されているのか、また 生産者はどのような社会経済状況・環境状況におかれているのか、さらに途上 国が豊富に所有する地域資源はどのような特徴を有し、その地域資源はどのよ 162.
(17) 低炭素都市・フェアトレードタウンの統合的まちづくりにむけたフェアトレードの役割. 表 5 フェアトレードに関する教材 団体名 FT-01. FT-02. FT-03. FT-04. FT-05. FT-06. FT-07. 教材内容(概要) 貿易からグローバル経済の仕組み を理解し、グローバル化によって 生じる途上国の諸問題を認識する. フェアトレードの 理解促進に関する内容 貿易の代替的なアプローチによる 途上国の生産者の経済成長. 環境的側面との関わり 【なし】. 経済社会状況に焦点をあてている が、環境問題に関する記載なし 伝統文化や自然資源の保護、児童 【あり】 労働の禁止など環境にも人間にも パーム油の生産プロセスを通じ、 優しい開発のあり方を考える。ま 環境破壊を緩和・阻止させ、同時 パーム油の基礎知識や熱帯雨林の た買い物時の商品表示のチェック に伝統文化保全、児童労働を禁止 破壊、児童労働、地球環境への配 や現地訪問、NPO活動への参加な するための代替的なアプローチを 慮について考える どを行い、自分たちの生活環境の 検討する中で、経済社会状況と環 中でできる行動を考える 境状況の改善に焦点をあてている コーヒー生産プロセスに係るさま ざまなステークホルダーによる生 【あり】 コーヒー生産プロセスを通じ、貿 産者の労働賃金の低さや気候変動 易の仕組みや生産プロセスの中で に伴う収穫量の不安定による収入 気候変動が収穫量の不安定を生じ 生じるさまざまな課題を理解しな の不安定を引き起こし、不公平な させるという点から、環境問題も がら、よい貿易(代替的な貿易) 貿易が発生している背景から、よ 考慮したよりよい貿易システムに は何かを考える りよい貿易システムについて考え 焦点をあてている る。 食糧品(収穫物)の偏った配分は、 不公平な取引(貿易)によるもの 【あり】 であり、南北格差を生じさせてい る。取引のプロセス自体が先進国 輸出向けの換金作物の大量生産の 貿易を通じ、世界の食物やモノ全 の優位性となっていることが途上 ため、農薬を活用し、環境問題を 般の偏った配分や生産者や消費者 国の状況をさらに悪化させている。もたらしている。またこれに伴い、 の安全な生活のあり方やよい貿易 また食糧品(収穫物)の偏った配 自給自足分の食物生産が難しく、 システムを検討する 分は、環境状況の悪化も生じさせ 途上国には飢餓と貧困がもたらさ ている。これらを是正するために れている。このような観点から自 は代替的な取引に変革し、同時に 由貿易の変革と環境問題の改善に 環境状況の悪化を緩和させる可能 焦点をあてている 性を考える 商品の大量生産による労働者の搾 貿易を通じ、グローバル経済を基 取や劣悪な労働環境、低賃金は、 【なし】 盤とした貿易を通じ、その不公平 生産者の貧困状況を緩和すること 性(生産側の労働環境の悪さ)に ができない。このような状況を変 生産者の経済社会を改善するため ついて学び、また通常の貿易シス えるため、生産者を考慮した貿易 のアプローチとして代替的な貿易 テムと生産者を配慮した貿易シス (取引)に焦点をあて、生産者とそ が扱われている。環境問題との関 テム(代替的な取引)を比較し、 の家族の生活向上に寄与し、この 連性については記載されていない。 認識する ような状況を克服することを考え る 【なし】 コーヒー生産プロセスを通じ、先 フェアトレードを代替的アプロー 進国との貿易格差を認識しながら、チとして活用し、貿易を通じた コーヒー農家と地域の経済社会成 コーヒー生産地域の社会経済状況 先進国と途上国の不公平性とコー 長を改善するための代替的アプ を改善するためのアプローチを考 ヒー農家の現状改善の可能性につ ローチとしてフェアトレードが扱 える いて考える、 われている。環境問題との関連性 については記載されていない カカオ生産プロセスを通じ、その 【あり】 中でひきおこされる児童労働や強 これまでカカオ生産まで関わるこ 制労働、価格変動は不公平な貿易 としかできなかったカカオ生産プ 先進国のメリットだけを考慮した システムによるものである。また ロセスをカカオ豆の加工品生産ま カカオ生産は、生産者の経済社会 カカオプランテーションの建設に でのプロセスまで現地で関わるこ 状況の改善に寄与することなく、 伴う乱開発は、自然資源の枯渇や とで、生産者の社会経済状況の改 カカオプランテーションを建設す 生態系を損失させている。このよ 善・向上に貢献することから、生 る際の乱開発を通じ自然資源・生 うな状況から脱却するため、カカ 産者を配慮した貿易システムの生 態系の損失を引き起こす。生産者 オ豆からカカオ加工品までを生産 産者に果たす役割について理解す の状況を優先した貿易システムは、 するカカオビジネスと生産者を配 る。 彼らの経済社会成長の手助けとな 慮した貿易システムについて考え ることについて焦点をあてている。 る。. 出典 7件の教材・書籍を参照し、著者作成 163.
(18) 横浜法学第 22 巻第 2 号(2013 年 12 月). うな生態系の生息地であるのか、そしてどのような形で人びとの生活において 安心安全なものに貢献しているのかなど、地域資源の恩恵がどのように日常生 活に浸透し、豊かなものにしているのかを理解する。食糧品の持続可能な生産 と自然資源の持続可能な保全と有効活用は、自分自身の生活環境を取り巻くさ まざまな環境的恩恵の存在を理解し、考える機会の提供となっている。このよ うな機会の提供は、日常生活の中で貧困削減や環境問題の解決を意識した買い 物や生活行動といった日常生活の中で地球規模で抱える問題を考えるライフサ イクルの定着を可能にしている。途上国における食糧生産プロセスを中心に環 境問題と労働者・生産者の社会経済環境を理解し、途上国の経済社会、そして 環境状況の改善にむけた方策を検討することは、途上国における持続可能な発 展と環境保全に貢献するだけではなく、先進国の環境配慮型生活への変換をも たらすものといえる。. 5.まとめ -低炭素都市とフェアトレードタウンの統合可能性 以上、市民の意識改革の側面から低炭素都市とフェアトレードタウンの統合 可能性についてみてきた。低炭素都市の形成は、環境、経済、社会的側面を包 括的に捉え、まち全体の環境保全・改善だけではなく、市民生活をより豊かに する持続可能な都市を目指すことが必要である。市民生活をより豊かにするた めには、低炭素都市に関する市民の理解促進や意識改革、そして市民による環 境配慮型行動への積極的な関与が必要である。フェアトレードタウンは、フェ アトレードに関わるキャンペーンやイベントを通じた理解促進や意識改革を行 い、まち全体で積極的にフェアトレードの普及・促進を目指している。低炭素 都市およびフェアトレードタウン双方ともに、持続可能な都市を目指す上で意 識改革や理解促進、認識向上が不可欠である。 フェアトレードは途上国の持続的な経済・社会成長を促し、貧困削減を目指 すアプローチの 1 つであるが、同時に先進国の市民の意識を促すアプローチの 164.
(19) 低炭素都市・フェアトレードタウンの統合的まちづくりにむけたフェアトレードの役割. 1 つとして位置づけられる。フェアトレードの意識改革の取り組みを見ても明 らかなように、環境問題に考慮した取り組みが間接的に行われている。自然資 源保全と有効活用、そして食糧品の持続可能な生産は、持続可能な環境の形成 だけではなく人びとの日常生活に直接関わり、人びとの日常生活を環境配慮型 に変革できる可能性を秘めている。したがって環境保全・改善にも貢献するア プローチとしても位置づけることが可能である。 フェアトレードを活用し、環境的側面に焦点をあてた意識改革を行うために は、自由貿易やグローバル経済がもたらした先進国と途上国の貧富格差是正の ためのフェアトレードという位置づけではなく、地球温暖化を含む気候変動問 題や局地的な干ばつ、洪水、豪雨等世界中で生じている環境問題が、途上国の 環境状況も脅かしていること、また環境問題により生産者の経済・社会・環境 状況が持続不可能になりつつあること、そして少なからず自分自身の生活にも 影響がもたらされることを認識・理解させていくことが重要である。コーヒー やチョコレートといったフェアトレード産品は、環境問題や社会・経済状況を 考慮した形で生産された食糧品として、持続可能な消費と生産という観点から 日常生活を環境配慮型行動に変革する要素となりえる。また生産者の生活向上 とあわせて生産地の環境保全や環境改善に貢献する形で生産されたフェアト レード商品を購入することで、消費者に対しエコポイントや GHG 排出量削減 のためのオフセットクレジットのような経済的インセンティブが付与されると いう新しい制度の構築は、消費者の倫理的行動と環境配慮型行動が途上国の社 会・経済・環境状況の改善に寄与していることを「見える化」する。フェアト レード生産者の顔や生産地状況が見えるフェアトレード認証マークとあわせて 活用することで、さらなる効力を発揮するものと考える。さまざまなフェアト レード商品の原材料となる地域資源の保全は、持続可能な消費と生産の観点に 加え、地球温暖化の抑制や緩和行動といった気候変動問題を解決する観点も含 むこととなり、自らの生活を顧み、環境配慮型行動への移行を検討する要素と なる。食糧品と地域資源は、生活向上や社会・経済成長、環境保全を含む持続 165.
(20) 横浜法学第 22 巻第 2 号(2013 年 12 月). 可能な都市形成の上で不可欠な要素であるため、日常生活の中で世界状況や環 境問題について考え、同時に環境配慮型生活について身近に考える「きっかけ」 となりうる。したがってこのような「きっかけ」は、低炭素都市形成において も重要である。 また本稿を通じて得られた結果は、フェアトレードタウン認定を目指す都市 や低炭素都市形成を目指す都市の双方において、新しい「フェアトレードタウ ン」 、新しい「低炭素都市」のコンセプト形成に貢献しうるものと考える。と ころで、著者が所属する研究所は川崎市に拠点をおいている。川崎市は古くか ら工業地帯として日本の高度経済成長を支えてきたが、同時に公害問題という 環境問題を抱えてきた。公害問題の克服にむけた環境対策を積極的に講じ、現 在ではクリーンな都市として確立されている。市内の低炭素化のさらなる実現 を目指している。あわせて環境問題を克服した環境技術やノウハウを活用した 国際貢献を通じ、市域外の低炭素化実現も目指している。今後このような動き がさらに加速することを想定すると、国際貢献を通じた低炭素都市形成を可能 にする具体的なアプローチを、多様な分野・領域から検討することは川崎市へ のインプットのみならず、他の都市においても有益であるものと考える。そう いった意味で、 包括的な側面を有しているフェアトレードは、 具体的なアプロー チを検討する上で有益に機能する可能性がある。 低炭素都市およびフェアトレードタウンの統合的な形成は、食糧品や自然資 源など人びとの生活に関連、あるいは身近に感じる要素を組み込むことで人 びとの日常生活を環境配慮型に変革する可能性を秘めている。低炭素都市の形 成とフェアトレードタウンの形成に向けた意識改革アプローチとしてフェアト レードを活用するための具体的な内容の検討について、今後の課題としたい。 そのため実践的な側面からフェアトレードタウンに最も重要な要素について明 らかにしていく。そして具体的な内容を含有したフェアトレードを実践的な活 動に落とすことで人びとの環境問題・環境状況に関する認知度がどの程度変化 するのか、 またどの程度、 環境配慮型行動が継続できるのかについて考察し、 フェ 166.
(21) 低炭素都市・フェアトレードタウンの統合的まちづくりにむけたフェアトレードの役割. アトレードを通じた統合的アプローチの現実化にむけた検討を引き続き行って いきたい。. 謝 辞 本稿は、2013 年度(公財)アサヒグループ学術振興財団研究助成の成果の 一部である。 1)川崎市環境総合研究所研究員(〒 210-0831 川崎市川崎区殿町 3-25-13 / [email protected]) 。なお本稿は著者の見解を述べたものであり、 川崎市環境総合研究所の見解を述べたものではない。 2)詳細は以下を参照のこと。渡耒絢. 「低炭素社会とフェアトレードタウンに よる持続可能な「まち」の形成 - 包括的な取り組みを通じてその可能性を 探る -」 , 『横浜国際経済法学』第 21 巻第 3 号,横浜国立大学,2013 年,pp. 473-597. 3)藤野純一. 「低炭素社会実現への道筋−日本のビジョンを示す」 ,小宮山宏・ 武内和彦・住明正・花木啓祐・三村信男(編) . 『サステイナビリティ学 2 気候変動と低炭素社会』 ,東京大学出版会,2010 年,p100 4)望月洋介. 「スマートシティ・ビジネス入門」 ,日経 BP コンサルティング, 2012 年,p3 5)小澤一郎. 「低炭素都市づくり—新たな都市計画の構築」 ,小宮山宏・武内 和彦・住明正・花木啓祐・三村信男(編) . 『サステイナビリティ学 2 気候 変動と低炭素社会』 ,東京大学出版会,2010 年,p132 6)環境モデル都市および環境未来都市に選定されている都市は以下の通りで あ る。北九州市、横浜市、富山市、北海道下川町(環境未来都市構想 ウェ ブサイト.< http://futurecity.rro.go.jp/torikumi/>,sited on 2013/05/23. 7)白井信雄. 「ス マート シ ティ環境未来都市早 わ か り」 ,中経出版,2012 年, 167.
(22) 横浜法学第 22 巻第 2 号(2013 年 12 月). p86 8)北九州市環境モデル都市地域推進会議を立ち上げ、まちづくりに寄与する 制度・施策の策定や人材育成・能力育成の機会創出、共通認識の醸成、環 境配慮型生活の基盤整備等が行われている(渡耒 2013 年:p480) 。 9)渡耒 絢. 「低炭素社会とフェアトレードタウンによる持続可能な「まち」 の形成 - 包括的な取り組みを通じてその可能性を探る -」 , 『横浜国際経済法 学』第 21 巻第 3 号,横浜国立大学,2013 年,pp. 480-481 10)表 1 作成にあたり、以下を参照した。 (1)白井 前掲書(2012 年) , (2) 望月 前掲書(2012 年) , (3)大西 隆. 「低炭素に向けたまちづくり」 , 大西隆・小林光(編著) 『低炭素都市これからのまちづくり』 ,学芸出版社, 2010 年, (4)屋井鉄雄. 「3.11 以降の環境・エネルギー戦略を踏まえた地 域づくりの方向性―地域づくり WG 報告―」 , 『環境技術』Vol. 42 No. 4, 2013 年, (5)松行美帆子. 「持続可能な都市の計画づくりと低炭素都市戦 略 - 英国の持続可能性評価を用いた計画づくり -」 ,大西隆・小林光(編著) 『低炭素都市これからのまちづくり』 ,学芸出版社,2010 年, (6)藤野 前掲書(2010 年) , (7)小澤 前掲書(2010 年) 11)望月 前掲書(2012 年) ,p97 12)植田和弘. 「気候変動問題をめぐる政治・経済・社会 – 持続可能な低炭素 社会へ –」, 小宮山宏・武内和彦・住明正・花木啓祐・三村信男(編) . 『サ ステイナビリティ学 2 気候変動と低炭素社会』 ,東京大学出版会,2010 年, p62 13)小澤紀美子. 「持続可能な社会・地域づくりへ向けての教育 - その理論と 実践 -」 , 『季刊環境研究』No.163,公益財団法人日立環境財団,2011 年, p5 14)矢口克也. 「 「持続可能な発展」理念の実践課程と到達点」 ,国立国会図書 館調査および立法考査局. 『持続可能な社会の構築―総合調査報告書―』 , 国立国会図書館,2010 年,p19 168.
(23) 低炭素都市・フェアトレードタウンの統合的まちづくりにむけたフェアトレードの役割. 15)太田勝敏. 「環境共生社会へのアプローチ」 ,東洋大学国際共生社会研究セ ンター編. 『国際環境共生学』 ,朝倉書店,2005 年,pp. 2-4 16)矢口 前掲書(2010 年) ,p41 17)草郷孝好. 「 「豊かさ」の再検討―「幸福 - 公正 - 環境」を統合する実践知 の必要性―」 , 『環境研究』Vol. 169,日立環境財団,2013 年,p13 18)草郷 前掲書(2013 年) ,p5 19)大西 前掲書(2010 年) ,p20 20)表 2 を作成するにあたり、以下を参照した。 (1)大西 前掲書(2010 年) , (2)白井 前掲書(2012 年) , (3)環境文明 21. 「地域固有 の 環境資源 を 活用した「持続可能な地域社会づくり」のモデル調査報告書」 (日立環境 財団平成 23 年度「環境 NPO 助成」事業) ,2011 年, (4)武内和彦. 「人間・ 自然関係の再構築と SATOYAMA イニシアティブ」 ,井村秀文(編) 『資 源としての生物多様性』 ,国際書院,2010 年 21)渡耒 前掲書(2013 年) ,p482 22)Fairtrade Town Website に掲載されている世界のフェアトレードタウン 推進団体 17 カ国のうち、各団体のウェブサイトからフェアトレードタウ ン基準が確認できたもの、かつ英語表記されている 5 カ国(オーストラリ ア・ニュージーランド、カナダ、アイルランド、アメリカ、イギリス)お よび日本のフェアトレードタウン基準を対象に、共通項目を整理した。共 通項目に加え、他の倫理的・持続可能なイニシアティブの促進やフェアト レードスクールの認定、環境社会問題解決にむけた多様なステークホル ダーとの地域活性化も基準として掲げている国もある。 23)4 つの要素は、フェアトレードタウン基準およびフェアトレードタウンと して初めて認定されたガースタンと日本初のフェアトレードタウンである 熊本市のフェアトレードタウンとしての取り組みと低炭素都市形成に必要 な要素を比較し、著者が導いたものである。 24)“Case Studies,” Fairtrade Town Website. <http://www.fairtradetowns.org/ 169.
(24) 横浜法学第 22 巻第 2 号(2013 年 12 月). resources/case-studies/>, Sited on 2013/04/21 25)表 4 は、フェアトレードがどのように位置づけられているのかを 10 団体 のウェブサイトからまとめ、表にしたものである。表作成の際に参照した 団体は以下の通り(順不同) 。ピープルツリー、 ネパリバザロ、 シャプラニー ル、第 3 世界ショップ、フェアトレードラベルジャパン、フェアトレード 学生ネットワーク、フェアトレードタウンジャパン、Free The Children Japan、ピースウィンズジャパン、ぐらするーつ。 26)開発教育協会(DEAR)では、5 月のフェアトレード月間にあわせ、フェ アトレードを学習するための教材を紹介するサイトを作成していた(2013 年 5 月時点。 「 「世界フェアトレード・デー」に授業・イベントをやってみ よ う」 .開発教育協会 ウェブ サ イ ト.<http://www.dear.or.jp/book/ftday. html>,Sited on 2013/05/28) 。 27)表作成の際に参照した教材は以下の通り(順不同) 。開発教育協会・かな がわ国際交流財団. 「新・貿易ゲーム(改訂版)経済のグローバル化を考 え る」 ,開発教育協会・か な が わ 国際交流財団,2006 年、開発教育協会. 「パーム油のはなし~「地球にやさしい」ってなんだろう?改訂新版」 ,開 発教育協会,2005 年、開発教育協会. 「コーヒーカップの向こう側 貿易 が貧困をつくる?!」 ,開発教育協会,2005 年、市民学習実践ハンドブッ ク編集委員会. 「市民学習実践ハンドブック 教室と世界をつなぐ参加型 学習」 ,開発教育協会,2009 年、開発教育協会. 「開発教育実践ハンドブッ ク 参加型学習 で 世界 を 感 じ る(改訂版) 」 ,開発教育協会,2012 年、織 田雪江. 「コーヒーモノガタリ」 ,アフリカ理解プロジェクト,2012 年、 APLA 編. 「パプア・チョコレートの挑戦」 ,オルター・トレード・ジャ パン、APLA,2012 年.. 170.
(25) 低炭素都市・フェアトレードタウンの統合的まちづくりにむけたフェアトレードの役割. 参考文献 《報告書・論文》 APLA 編. 「パプア・チョコレートの挑戦」 ,オルタートレードジャパン・APLA,2012 年. 植田和弘. 「気候変動問題をめぐる政治・経済・社会 – 持続可能な低炭素社会へ –」, 小宮山 宏・武内和彦・住明正・花木啓祐・三村信男(編) . 『サステイナビリティ学 2 気候変動 と低炭素社会』 ,東京大学出版会,2010 年,pp. 51-72. 太田勝敏. 「環境共生社会へのアプローチ」 ,東洋大学国際共生社会研究センター編. 『国際 環境共生学』 ,朝倉書店,2005 年,pp. 1-8. 大西 隆. 「低炭素に向けたまちづくり」 ,大西隆・小林光(編著) 『低炭素都市これからの まちづくり』 ,学芸出版社,2010 年,pp. 8-29. 小澤一郎. 「低炭素都市づくり—新たな都市計画の構築」 ,小宮山宏・武内和彦・住明正・花 木啓祐・三村信男(編) . 『サステイナビリティ学 2 気候変動と低炭素社会』 ,東京大学 出版会,2010 年,pp. 131-160. 小澤紀美子. 「持続可能な社会・地域づくりへ向けての教育 - その理論と実践 -」 , 『季刊環境 研究』No. 163,公益財団法人日立環境財団,2011 年,pp. 5-12. 織田雪江. 「コーヒーモノガタリ」 ,アフリカ理解プロジェクト,2012 年. 開発教育協会(a) . 「パーム油のはなし~「地球にやさしい」ってなんだろう?改訂新版」 , 開発教育協会,2005 年 開発教育協会(b) . 「コーヒーカップの向こう側 貿易が貧困をつくる?!」 ,開発教育協会, 2005 年 開発教育協会・かながわ国際交流財団. 「新・貿易ゲーム(改訂版)経済のグローバル化を 考える」 ,開発教育協会・かながわ国際交流財団,2006 年 開発教育協会. 「開発教育実践ハンドブック 参加型学習で世界を感じる(改訂版) 」 ,開発 教育協会,2012 年 環境文明 21. 「地域固有の環境資源を活用した「持続可能な地域社会づくり」のモデル調査 報告書」 (日立環境財団平成 23 年度「環境 NPO 助成」事業) ,2011 年. 草郷孝好. 「 「豊かさ」の再検討―「幸福 - 公正 - 環境」を統合する実践知の必要性―」 , 『環 境研究』Vol. 169,日立環境財団,2013 年,pp. 5-14. 市民学習実践ハンドブック編集委員会. 「市民学習実践ハンドブック 教室と世界をつなぐ 参加型学習」 ,開発教育協会,2009 年 白井信雄. 「スマートシティ環境未来都市早わかり」 ,中経出版,2012 年. 武内和彦. 「人間・自然関係の再構築と SATOYAMA イニシアティブ」 ,井村秀文(編) 『資 源としての生物多様性』 ,国際書院,2010 年,pp.17-30. 171.
(26) 横浜法学第 22 巻第 2 号(2013 年 12 月). Hannah Reed and Bruce Crowther. “The Fair Trade Town Action Guide,” Balloon View Ltd. Fair Trade Association Australia and New Zealand. “FAIR TRADE COMMUNITIES Towns Guidelines,” Fair Trade Association Australia and New Zealand, Jan 2013. Fairtrade Mark Ireland. “FAIRTRADE TOWNS Goals and Guidelines 2010,” Fairtrade Mark Ireland. Fair Trade Towns USA. “Fair Trade Towns Criteria.” フェアトレードタウン・ジャパン. 「あなたのまちをフェアトレードタウンに!」 (フェアト レードタウン・ジャパンリーフレット) 藤野純一. 「低炭素社会実現への道筋−日本のビジョンを示す」 ,小宮山宏・武内和彦・住明 正・花木啓祐・三村信男(編) . 『サステイナビリティ学 2 気候変動と低炭素社会』 ,東 京大学出版会,2010 年,pp. 99-129. 松行美帆子. 「持続可能な都市の計画づくりと低炭素都市戦略 - 英国の持続可能性評価を用い た計画づくり -」 ,大西隆・小林光(編著) 『低炭素都市これからのまちづくり』 ,学芸出 版社,2010 年,pp. 152-171. 望月洋介. 「スマートシティ・ビジネス入門」 ,日経 BP コンサルティング,2012 年. 屋井鉄雄. 「3.11 以降の環境・エネルギー戦略を踏まえた地域づくりの方向性―地域づくり WG 報告―」 , 『環境技術』Vol. 42 No. 4,2013 年,pp. 201-207. 矢口克也. 「 「持続可能な発展」理念の実践課程と到達点」 ,国立国会図書館調査および立法 考査局. 『持続可能な社会の構築―総合調査報告書―』 ,国立国会図書館,2010 年. 渡耒 絢. 「持続可能な社会と里山保全活動 - 地域の人びとを含む多様なステークホルダー の 関与 を 通 じ て -」 , 『横浜国際社会科学研究』第 17 巻第 2 号,横浜国立大学,2012 年, pp. 149-166. 渡耒 絢. 「低炭素社会とフェアトレードタウンによる持続可能な「まち」の形成 - 包括的な 取り組みを通じてその可能性を探る -」 , 『横浜国際経済法学』第 21 巻第 3 号,横浜国立 大学,2013 年,pp.473-597.. 《ウェブサイト》 『あ な た に で き る こ と』 ,Free The Children Japan ウェブ サ イ ト.<http://www.ftcj.com/ youcan/support_shop.html>,sited on 2013/05/23 環 境 未 来 都 市 構 想 ウ ェ ブ サ イ ト.<http://futurecity.rro.go.jp/torikumi/>,sited on 2013/05/23. 『ぐ ら す るーつって』 , ぐ ら す るーつ ウェブ サ イ ト.<http://grassroots.jp/>,sited on 2013/05/23 “Case Studies,” Fairtrade Town Website. <http://www.fairtradetowns.org/resources/case-studies/>, Sited on 2013/04/21 172.
(27) 低炭素都市・フェアトレードタウンの統合的まちづくりにむけたフェアトレードの役割. 『 「世界フェアトレード・デー」 に授業・イベントをやってみよう』 , 開発教育協会 (DEAR) ウェ ブサイト.< http://www.dear.or.jp/book/ftday.html>,sited on 2013/05/28. 『人と地球がつながるフェアトレード』 ,シャプラニール=市民による海外協力の会クラフト リ ン ク ウェブ サ イ ト.<http://www.rakuten.ne.jp/gold/craftlink/fairtrade.htm>,sited on 2013/05/23. “Fairtrade Towns,” Fairtrade Canada Website. < http://fairtrade.ca/en/get-involved/fairtrade-towns >, sited on 2013/07/04. 『フェア ト レード』 , ピース ウィン ズ ジャパ ン ウェブ サ イ ト.<http://peace-winds.org/ fairtrade/>,sited on 2013/05/23 『フェアトレードってなあに?』 ,ネパリ・バザーロウェブサイト.<http://www.nbazaro. org/ft/aboutft.htm>,sited on 2013/05/23. 『 「フ ェ ア ト レ ー ド」 と は』,People Tree ウ ェ ブ サ イ ト.<http://www.peopletree.co.jp/ fairtrade/index.html>,sited on 2013/05/23. 『フェアトレードとは?』 ,フェアトレード学生ネットワークウェブサイト.<http://www. ftsnjapan.com/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%A2%E3%83%88%E3%83%AC%E3 %83%BC%E3%83%89%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/>,sited on 2013/05/23 『フェア ト レード に つ い て』 ,第 3 世界 ショップ ウェブ サ イ ト.<http://www.p-alt.co.jp/ asante/pg171.html>,sited on 2013/05/23 『フェアトレードで世界とつながるまちづくり』 ,フェアトレードタウンジャパンウェブサイ ト.<http://www.fairtrade-town-japan.com/>,sited on 2013/05/23 『フェア ト レード の 定義』 ,フェア ト レード ラ ベ ル ジャパ ン ウェブ サ イ ト.<http://www. fairtrade-jp.org/about_fairtrade/000012.html>,sited on 2013/05/23. 173.
(28)
図
+2
関連したドキュメント
Emmerich, BGB – Schuldrecht Besonderer Teil 1(... また、右近健男編・前掲書三八七頁以下(青野博之執筆)参照。
エネルギー大消費地である東京の責務として、世界をリードする低炭素都市を実 現するため、都内のエネルギー消費量を 2030 年までに 2000 年比 38%削減、温室 効果ガス排出量を
東電は、2013 年 4 月末日時点で、6,013 件の和解仲介手続申立書(以下、 「申立書」と いう。 )の送達を受けている。これらのうち
私たちは上記のようなニーズを受け、平成 23 年に京都で摂食障害者を支援する NPO 団 体「 SEED
私たちは上記のようなニーズを受け、平成 23 年に京都で摂食障害者を支援する任意団 体「 SEED
○水環境課長
問 19.東電は「作業員の皆さまの賃金改善」について 2013 年(平成 25 年)12
当法人は、40 年以上の任意団体での活動を経て 2019 年に NPO 法人となりました。島根県大田市大 森町に所在しており、この町は