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単相誘導子形回転機を用いた無ブラシ無整流子電動機の特性算定 利用統計を見る

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(1)

単相誘導子形回転機を用いた無ブラシ無整流子

電動機の特性算定

数野寛

清弘智昭

      (昭和54年8月31日受理)

Calculation of Characteristics of Brushless and Commutatorless

Motor Using Single Phase Inductor Type Rotating Machine

HiroshiKAZUNO NoriakiKIYOHIRO       Abstract  Abrushless and commutatorless motor considered here has no distributor to detect the P。,iti。n・f・・t・・.1・・tead・f it, th・re i・apil・t wi・di・g・n the a・m・t・・e wi・di・g・・nd commutation is accomplished at the zero closs point of e.m.f. induced in it. This fact is aremarkable feature of this motor. Formulae for calculating the characteristics of this motor were derived.  First, if the current into the thyristor bridge is given, the corresponding angular velo・ 。ity t。 it i・cal・ul・t・d f・・m th・v・lt・ge eq・ib・i・m・・nditi・n・N・xt・the c・rre・p・ndi・g feed−back current to the angular velocity is calculated approximately, and the relationship between the DC source current and the angular velocity is obtained・ In order to obtain the real circuit constants, tests for no load saturation curve and short circuit curve are carried out using a diode bridge together. The calculated results agreed well with the experimental results. Therefore the derived formulae are considered to be available.  In order to improve the characteristics of this motor, it is necessary to reduce the resi・ stance and inductance of armature winding and the resistance of smoothing choke coil.

1.まえがき

 サイリスタの発達と相まって,回転機のメインテナ ンスフリーの立場より無ブラシ無整流子電動機が登場 するようになってきた。これは一般にLundel形とか Claw−pole形とか言われる回転界磁形の同期機で・ 静止コイルにより励磁され,単に鉄塊のみが回転する 構造である。これは一応N,Sの双向性磁束を半径方 向に作用させる構造ではあるが,磁極片形状が複雑で あり,磁路が長くなるため比較的大きな起磁力を要す るにかかわらず,構造的に豊富な界磁コイルを巻くた めの空間確保に難があり,極間の漏れ磁束も多いうら みがある。  これに対し筆者らは低周波用の誘導子形回転機(単 相機)を考案し,同じく静止コイルより励磁し,単に 鉄塊のみが回転する別のタイプの無ブラシ無整流子機 を提案した1)。 これは単向性磁束を軸方向に作用させ るものであり,回転する円筒鉄心の端部に凸磁極と凹 磁極を備え,円筒鉄心上に同心的に空隙を隔てて静止 ソレノイド状コイルを配置し,ここから全極を並列に 集中的に励磁する。電機子巻線は固定子枠周辺に沿っ て,適当な間隔で軸方向に平行に配置された鉄心入り ソレノイド状コイルである。単向性磁束を利用するた め,磁束疎密のコントランスを顕著にするよう磁極片 形状に工夫をこらしている。豊富な界磁起磁力を供給 するに必要な界磁巻線の空間確保が比較的容易な構造 である。  筆者は以前4極単相誘導子形回転機を用いた無ブラ シ無整流子電動機の構成法について既に発表した2)3)。 その最も大きな特徴は一般の無整流子電動機に見られ るような,回転子位置検出のための分配器を全く廃 し,代わりに,電機子巻線上に同心的に巻かれたパイ

(2)

ロット巻線に誘起する起電力波形を用いている点であ る。また,単相機なるがゆえに,始動時における回転 子の最適位置の設定,回転方向の選択等の問題をも解 決し,円滑な回転を得ることができた。  今回はこの単相誘導子形回転機に対し,インバータ として帰還回路を有する直列ダイオード方式サイリス タブリッジを用い,無ブラシ無整流子電動機を構成し た場合の,回転数と流入電流の関係を中心に特性算定 法を検討し,実験とほぼ一致する結果を得た。また, 交流機の発電定数や内部インピーダンスの測定に当 たっては,ダイオードブリッジを併用して,無負荷飽 和特性,短絡特性を求め,これを基として動作時の実 情に即した定数を得るように考慮した。  以下,特性の算定公式誘導を中心に順を追って述べ る。 2・複巻電動機の回路構成と各部の動作  図一1に本無ブラシ無整流子電動機の主要部の回路 構成を示す。各部の記号を次のようにする。  TB.:インバータ動作を行う主サイリスタブリッジ     (直列ダイオード方式)  D.B.:フィードバックダイオードブリッジ  Ar.:電機子,  Na:巻回数  S.F.:直巻界磁,  2V・:巻回数   F:分巻もしくは他励界磁, NF:巻回数  Ld(Ldl, Ld2):平滑用チョークコイル(十分大き     なインダクタンスを有し,流れる電流は平滑     とする)  Rf(Rf,, Rf2):フィードバックダイ2’ 一一ドブリッ     ジに直列な抵抗  .Rd(Rdl, Rd2):平滑用チョークコイルの抵抗分   r・:直巻界磁巻線抵抗  rα:電機子巻線抵抗   C:転流コンデンサ

品D㌦凡Lふ

㌫㌔

    →

ン↑R白s.Eム

@ D、B ・∫∫ D。

c

 いば

cB     AL γ 恥♂砿 ’a i∫ b ∼↓ご  ・      ■ ユ    D五 D≦’秘一z∫ R/2

C

  F.

s↑町鵡

L吻,Rd、:T‘  W

   図一1主回路図

Fig.1 Main circuit diagram.    1:電機子巻線インダクタンス(同期リアクタン     スをもたらすインダクタンス)   V:直流電源電圧    e:電機子誘起々電力   eD:半導体素子順方向電圧降下   砺Id:サイリスタブリッジ流入電流瞬時値および     平均値  if, Ifl,1f2:帰還電流瞬時値および平均値   ip:主界磁電流

 まず,Rfについて述べる。電機子回路を切った

時・ Ld中に保有されていた電磁一不ルギー÷磁・

はLd→T→D→Df→Rf→Rd→Ldを通して循環消

滅し,電流は初期値九よりLα/R(R:循環回路内 の合成抵抗)なる時定数で減衰する。もし,Rfがな けれぽこの時定数にあずかる抵抗分としては,Rdと 半導体素子の順方向抵抗のみであり,比較的時定数大 でidの減衰が長びくため,素子での発熱が増す。こ の減衰時定数を小ならしめ,同時に素子での発熱を減 ずるため抵抗Rfを挿入する。しかしながらこの抵抗 が増すに従い帰還効果は低下するので適当な値を選択

する。たとえRf=0でも九以上の電流が流れるわ

けではないので,帰還ダイオードブリッジの素子容量 さへ許すならぽ,動作に特別の支障を来たすものでは ない。  2.1 転流コンデンサの端子電圧  解析に先立ち次の仮定を置く。  i)平滑用チョークコイルは十分なるインダクタンス  を有し・サイリスタブリッジ流入電流は平滑とする。 ii)転流所要時間は交流電圧周期に比し,無視しうる  ほどの短時間に完了するものとし,この間交流電圧  瞬時値は一定の値を維持し続けているものとする。 iii)転流は交流電圧波の零交差点すなわちe=oの時  点で行われるよう制御されるものとする。 この場合交流の誘起起電力にさからって180。通電形の 方形波電流が流入することとなるので,交流機の基本 波力率は常にほとんど1とすることができる。  いま・A・B’アームからB,Atアームへ転流する 場合を考える。簡単のために,電機子巻線抵抗ra, T.B.の半導体の順方向電圧降下4e1)を直流側へ追 い出し,図一2のようにし,半導体素子は理想的なる ものとして扱う。転流コンデンサCの端子電圧を図 示極性にEc(今は未知数,値は後刻決定)とすれぽ, TB・TA’オンとともに瞬時にしてTA, TB’はオフす る。回路の対称性からして各部の電流は図示のごとく

(3)

         K   図一2 解析のための回路図 Fig.2 Circuit diagram for analysis・ ↓e= o のもとに(1),(4)式を連立して解けば,         t   ‘・=1・C°S〆π ib−・・(        t1−cos     i/ 21C) を得る。この期間の継続時間t2は   ÷∼:‘・d・一γ より,       v t2 =’/2zcぽ

Y一筈み

九ω一・d…V吉一」・一

(6) (7) (8) (9) 置くことができる。平滑用チョ・・一クコイルによる回路 電流の定電流性のため   ia+ib=九(一定)       (1) が成立する。転流は次の4つの過程からなる。 i)ia=九(一定)の単流期間  ia=五(一定)によりCが逆充電され端子電圧が 一Ec→0に達するまでの期間,継続時間をtlとする。 ii)ia, ibの重流期間  (1)式の関係を保ちつつia, ibが重流し, ICの共

振電流iaによりCが充電され,その端子電圧が0

→Vに達するまでの期間,継続時間をt2とする。 iii)ia,あ, ifの重流期間

 Cの端子電圧がV以上になるとDB・を通して帰

還電流ifが流れはじめる。(1)式の関係を保ちつつ 進行し,ia=0となりCの充電が完了するまでの期

間,継続時間をt3とする。この時のCの端子電圧

はEcに達する。 iv)ib, ifの重流期間  ib=五(一定)で, if=0となるまでの期間・継続 時間を彦4とする。  以上4つの過程を順を追って詳細に検討する。各段 階の始点をいずれも時間原点に選び,時変数としては 便宜上いずれの場合もtを用いることにする。 i)の継続時間t1は次のようになる。   ld tl/C=Ec      (2)   −e−tl=CEc/ld       (3)

この期間中図一2J−K間の電圧eJKは一2E6から

0まで直線的に上昇する。 ii)の期間中は(1)式とともに次の方程式が成立する。

  音∫1鋤一14(tb−tαdt)  (4)

何となれば,仮定により転流期間中はe=0が維持さ れているから。また,初期条件   iα(0十)=1d      (5)        v  2        〆干九        (10) となり,iα(t2)は次段階での電流初期値となる。 iii)の期間中は(1)式とともに次の方程式が成立する。   v+÷∫1渤一1−2#t−(i・−ia−if) (・・)          =V十2eD十Rf if    (12)   i・(0+)=・i・(t・)=・1・V’1−(V/V諏1の2        (13) また,1中の電流は急変できないので,   if(0十)=0       (14) (1),(11),(12)式を初期条件(13),(14)式のもとに 解いてピ,ifを求める。 V>2 eDとみて2 e1)を省 略し,(1),(11),(12)式をラプラス変換して整理す ると,

ξ・−cttX]s E・   (・5)

      v   .   si・(o+)一一π        (16)

  Za=s2+2きR,・+吉

となる。(16)式の分母を0とする方程式の判別式は 現実の回路定数の範囲内では一般に正となり,二根は 次のようになる。

一一

SきR,±〆(4きR,ア寸

  一一4ξR,{・F/・−8写∫2} (・7) 1》8 CRf2/1として,二項定理を用いて近似展開し第 二項までで近似し整理すれぽ, ・≒−R・/1もしくは一( 1  Rf2CRf l)(・8) となる。これを用いて(16)式を部分分数に展開すれ ぽ,

(4)

㌣・・尋

妥+ia(・+)(、毒,&t) s十  2CR f  l 1

Rf

2CRf− @1

吾+ia(・+)与       ・+与 となる。逆ラプラス変換すれぽ, ’a=ミ三2砦)〔{膓+ia(・+)

   ・(2占,一判ゼ(砲一牛ン

   ー{妥+ia(・+)与}ビ㌢り } (19) (20) となる。指数関数の部分を近似展開し第二項までで近 似し整理すれぽ, ia−ia(・+)一{㌃+2よ,む(・+)}・(2・) を得る。したがって,この期間の継続時間t3はi・(彦3) =0より,        iα(0+) t3=

テ+2占戸(・+)

ただし,i・(0+)は(13)式の値をとる。 よって転流コンデンサの最終端子電圧Ecは   Ec−v+÷∫93〔ia(o+)    一{妥+2ξR,・・(・+)}・〕dt 彦3の値として(22)式を代入し整理すれば,         {iα(0十)}2

  Ec=v十

       CV  iα(0十)        二「+ Rf (22) (23) (24) となり,これが最初未知数として仮定しておいた転流 電圧の値である。したがって(24)式を(3)式へ代 入すれぽt、の値すなわちサイリスタの逆電圧期間を 求めることができる。  2・2 帰還電流,電源電流  つぎにifについては(12)式もしくは(15)式より   ゴ・一毒∫1〔ia(・+)一{妥+2−“t,ia(・+)}・〕dt    一毒〔ia(・+)一{芸+2占,㍍(・+)}・丁)t        (25) tの値として(22)式を代入し整理すれぽ,

i・(t3)−2毒誌緊。+)(26)

となり,これは次段階での初期値となる。 iv)の段階においてはiα=oなるゆえ, ib=五とな る。この段階においてもe=0は維持されているもの とすると,図一2より次式が成立し, Z昔(…−if)−V+2・D+R・if≒V+R・if(27)   if(0+)=if(t3)        (28) なる初期条件のもとにこれを解けぽ次のようになる。   i・・一・if(・+)・一牛・竜(・−r・)(29) 指数関数の部分を近似展開し,第二項までで近似する とすれば, i・t・if(・+)一{if(・+)+吉}・争(3・) if(t4)=0となる時刻t4を求めれぽつぎのようにな るo        if(0+)

  t4=乎{if(・+)+昔}  (31)

 つぎにifの電流時間積を求め半周期にわたる平均 値lflを求める。 ifの波形を図一3(a)の破線のよう に三角形で近似すると, 1・・ =i‡)°’f (’・)’竿    一÷・i・(・・)・彦3;t4  (32) となる。ただしTは交流周期,ωは角周波数とする。  つぎに転流完了後における別の種類の帰還電流とし

て,電機子の誘起起電力eの瞬時値がVを超えた

場合を考える。図一4において時間原点を図のように とると   e=Em sin(ω彦十θ1)      (33) (a) (b) o 3f ン

1

 !

I

テ!ぴ3) 0 ξ∫.Rτ

1

 !.!・ Zf(t3)R8 γ 諺3 τ4 図一3 転流時の帰還電流近似波形と端子a・b    間の電圧波形 Fig.3 ApProximate feed・back current wave     form and a・b terminal voltage wa’ve     form during commutation.

(5)

¢ γ Em

      ωt =O       .ω彦   図一4 電機子誘起起電力波形(半波) Fig.4Wave form of e・m・f・induced in the     armature(half wave)・ ただし,θ1=sin−1(V/Em)で示される。 この時図一2の帰還回路について次の方程式を得る。   Z昔(…一・if)+Em・i・@+θ1)    =「V十2eD十Rf if      (34)

 ただし,この際Ec>Emにして転流コンデンサC

は電機子誘起起電力eによっては追加的に充電され ることはないものと仮定する。2eD<Vとみて省略 し,かつ1中の電流は急変できないのでif(0+)=0 なる初期条件のもとに次式を解けぽ,   Z昔‘・+R・・if−Em・i・(ω・+・・)−V (35)   .    Em   tf=     〆R∫2+(ωz)2     ・{・i・(ω’+θ・一・)一・i・(el−・)・・一牛‘} 一k(・一・一牛り

Em

〆Rf2+(ωz)2 ・{・i・(・+θ1−・)一・i・(・・一の・晶}

    一十(・−r芸θ) (36)

となる。ただし,θ=tot, q=taガ1(ω1/Rア)とする。 if(t5)= if(θ5)=0を満足するt5もしくはθ5は図計 算より求めることができるが,ここでは近似計算から 求めることにする。   sin(θ+θ、一の=sinθ・C・s(θ一の    +…θ・Si・(・・一・)≒(・一芸)…(・一の    +(   θ21−   2!)・i・(・・一の  (37) 指数関数の部分は近似展開し,第二項までで近似し, (37)式を適用して(36)式を整理すると次のようにな る。 2 3 4 ∫∫Rτ 正 2‘ 負 5 E配1 γ 6φ 1, 7 π一2θ1 θエ θ1 ● 2τ  ≠’’ ,’ 、 θ=0 i6=0) π一2θ1θ,,→汐 it5) (の 図一5 帰還電流波形と端子a・b間の電圧波形 Fig.5 Feed・back current wave form and     a・bterminal voltage wave form. ゴ・≒・〔

Em

+…(・一・)}一冨〕  じ/Rf2十(ωの2        6 S’n(G一の・・+5/・i・(θ1−・)

      v

{一 COS(θ一の      ・θ2 (38) if(θ5)=0なるθsを求める。すなわち(38)式の〔〕 内を0とし,”Vl/Em=sinθ1およびtanψ=ω1/Rfな る関係を用いて整理すると   θ5=ωt5==3tan(q一θ1)       (39) を得る。es≧0でなけれぽならないのでq一θ1≧0の 場合のみを扱うこととなる。  つぎにifの波形を図一5の破線で示されるような三 角波で近似するものとし,if波の電流時間積を求め, 半周期にわたる平均値If2を求めれぽつぎのように なる。まず,if近似三角波の高さif(z−2θ1)を求め る。 i・(π一一・2・1)一〆蒜ωZア{・i・(・+e・)     +、i。(。一,、).ε一誓・・一・e1)} 一k{1一ε一9/・・一・θ・)}

∴…≒3tan

倹凬ニ1)〔

Em

(40) ンRプ2+(ωz)2 ・{・i・(・+θ1)+・i・(…一・・)・ビ吾・・一・θ・)} 一吉{・一・一芸(鶴叩 (41)

(6)

A,

 ε

@乙一 一 一 一 ■JK ’ /

∠y

v  Em 、 0 T/2 オ2凄ノ4 25 t 図一6端子J・K間の電   圧波形(半波) Fig.6 J・K terminal   voltage wave form   (half wave)・ ただし,Em>Vもしくはq>θ1なる時1}2>0, Em ≦Vもしくはq≦θ1なる時If2=0とする。 よって,直流電源から流出する電流Ioは   Io=ld−(1fl十Jf2) となる。 2・3 回転数,出力,効率 つぎに図一5において(35)式より, ∫85(V+R・の4・一∼:{Em・i・(t・・t+θ1)    −Z・書}dt−!85E・・i・(ωt+θ1)・dt 〔・一∫;5畷・dt−−i∫:鵬一・〕 (42) (43)

となるので,波形1−2−3−4−6−7なる正弦波

の面積は波形1−2−4−5−6−7の面積に等しい。 よってこの電圧波形の半周期にわたる平均値は9−E.        π となる(t’誘起起電力は正弦波)。  さて,図一2においてJ−K点間の電圧eJKを半周 期にわたって作図すれぽ図一6のようになる。図にお いてA1なる電圧時間積は(3)式を適用して,

A−−2阜・号一罐  (44)

となり,これの半周期にわたる平均値d v,は d v・ 一 一一

G;一・罐   (45)

となる。  また,電機子電流をiAとし,1に基づく電圧降下

Z誓の・硫開始より半醐間にわた鴫圧時間

  E、K−A・V,+2一ωZ田2−Em         π       π

    一÷(ギ+・1・・)+÷Em(47)

 いま,回転角速度をω肌,極数をP,界磁電流を む±(Ns/Np)Id(ただし,複号は複巻界磁の場合で 正は和動,負は差動を示す),発電定数をKσとすれ ぽ,   (2/x)Em=Kσωm{iF±(Ns/Nπ)1d} で示される。したがって,   E・・一÷・嵜(CEi    十21 ldld)     +K・ωm(.  NstF±2V ld) (48) (49) 積を求め,それより平均値を算出すれぽ,       T   (∂2)∫『z薯・dt−÷∫1:z輪

   一÷・1・・    (465

となる。したがって,eJKの半波の平均値EJKはつ ぎのようになる。 となる。よって電圧平衡条件式はつぎのようになる。 v・=(r・+ra+R・)・d+4・・+÷一竿(一罐    +2Zり+K・ (i・±霊・・) (5・)   .      「V−(rs十ra十Rd)1d 一一 4eD    ωm==       ;・i( CE2−  ¢十21 ld  ld)+K・(i・±鵠五)        (51) ただし,   E, 。v+ i・2(o+)

       字+当;)’

ia(・+)一・d/・一(/嵩2 である。(51)式より,Idを与えれぽそれに対応する ωmを求めることができる。また,回転数をn〔rpm〕 とすれぽ,次のように示される。   n=(30/π)ωm       (52)  つぎに,このωmに対応する直流電源の流出電流 Ioを求める。そのためには帰還電流万1,み2を求め る必要がある。(32)式より

(7)

  ・fi一三一÷・i・(t・)・’3吉彦4 ただし,        1  i。2(0+)if(t3)= 彦3= 2CR・’

e+畿)s

  iα(0+)

妾+

iα(0+)’ t4=

2CRf

if(t3) 手{if(t・)+昔}’ ia(・+)一・d/・一

 21

}/  で一1d 2 とする。また,(41)式より ・f・−3tanю凬ニ1)〔

Em

間電機子の交流電圧瞬時値はe=0が維持されている

ものとみなしているので,このifとeの間では電

力形成をしないものとみなす。(54)式の右辺第一項 〔 〕内がC充放電損失,帰還回路の損失電力,帰還 電力の和とみなし,(2/π)Em(1,−1f2)を変換機械 動力とみなす。したがって,出力をP。,固定損(機 械損十鉄損)をPKとすれぽ,   1〕b=(2/π)Em(ld−1f2)−1)K      (55) したがって,効率ηはつぎのようになる。        Po        ×100 〔%〕        (56)   η=     Vlo+界磁電力 VRf2+(ωの2    ・{・i・(・+θ1)+・i・(・一θ1)・・蛋・a−・el・}    一音{・一譜・「・一・el・}〕 ただし,(48)式よりEmニ(π/2)Kσ⑳{㌘±(Ns/ Np)Id},ω=(1)/2)ωm,ψ=tan−1(ωZ/Rf),θ1= sin−1(V/Em)とし,   q>θ1もしくはEm>Vなる時   q≦θ1もしくはEm≦Vなる時 とする。(42)式より   Io=ld−(lf,十lf2) として求まる。したがって, を与えてω批を求め, If2>O If2=0        まず五,ip(界磁電流)       そのω肌を用いてIfl, If2を 計算してloを求め, Io−tUm(もしくはJ。−n)の 関係を導くことができる。  つぎに図一2において,J−K点よりサイリスタブ リッジに吸収される電力は.EJK五である。1中の電 流は一L→0→+五と変化するので放出エネルギー は蓄積エネルギーに等しい。電機子抵抗rαはブリッ ジ外に追い出してあるので,この電流反転に伴う損失 は0とみる。Cの端子電圧は一Ec→0→+E・と変化 するので放出エネルギーは蓄積エネルギーに等しい。 もし充放電に電力損失を伴うとすれぽ電力平衡は次の ようになる。  EJK ld={C充放電に伴う損失電力+帰還回路の損      失電力+帰還電力}+変換機械動力     =(ω/x){21 1,一(CE,2/1・)}L+(2/π)Em・ld     =〔(ω/x){211,一(CEc2/Ia)}Id十(2/π)Emlf2〕      十(2/π)Em(ld−If2)      (54) 転流時の帰還電流ifの流通期間は至って短かくこの

3・実験結果

 本機の場合,交流電圧に対しインバータは制御進み 角γ=0で動作していることになる。また流れる電流 はほぼ180°通電形方形波電流である。 したがって, 実際の動作時の実情に即して定数を決定するため,発 電定数測定は図一7の結線により無負荷飽和特性を求 め,これより求めることとした。   Eg=Kgω批む   .’. Kg=Eg/((Om iF)      (57)  Kgは回転数にはほとんど影響されないが界磁電流 によって変化する。  つぎに図一8によって短絡特性を求める。   (Eg−2eD)/ls=Rd+r。+(2/π)ω1      ==Rd十rα十(P/2)・(ωm/π)・21  (58) 二1ズ 一4 砿(n) 図一7 無負荷飽和曲線試験回路 Fig.7 Test circuit for no load    Saturation Curve.

%.  1 ← 8F  硯 u     A 五 ω励 i司 Fig.8 図一8短絡曲線の試験回路 Test circuit for short circuit curve.

(8)

 16

 15  14 曾13 三12  11  10’

 9

ぱ 0.25  0 0.20.40.60.81.01.21.41.61.82.02.22.42.6         iF(A)

図一9むに対するKg・1の曲線

Fig.9 Kg and l characteristic     curves to iR. より1を求めれぽ,   1=〔{(Eg−2eD)/ls}一(Ra+r。)〕・(π/Pω∋        (59) となる。1は回転数によってはほとんど影響されない が,界磁電流によって変化する。R,=Vs/ISより RCIを求め, rαは別途測定する。

 供試機は4極110V,50Hz,1500rpm,2KVAの単

相誘導子形回転機である。図一9にipに対するKσ, 1の変化の実測値を示す(n=1500rpm時の無負荷飽 和特性,短絡特性より求めたもの)。その他の定数は つぎのごとくである。 rα=0.270Ω rs=0.140Ω Rd=2.385Ω Rf=2.53Ω Ld=  1 H e1)=0.9V Nα=140回 Ns= 75回 N1ア=2400回  P= 4極  C=10μF

 V=110V

界磁電流加=1.5Aの時の分巻,差動複巻,     ip=0.6Aの時の分巻,和動複巻

につき,直流電源電流Ioと回転数nとの関係を示

せぽ,それぞれ図一10,図一11のようになる。実線は 計算値,プロットは実測値を示す。  定数の的確なる把握が比較的困難で,なかんつく回 路抵抗は温度,電流によって変化するものであるこ と,また帰還電流計算に近似式を適用していること, 誘起起電力の波形ひずみ等を考慮に入れていないこと などが誤差の原因と考えられる。供試機はチョークコ イルの抵抗や,電機子回路の内部インピーダンスが比 ユ500 、∠分巻(Rd==1fl) 言

ξ1°°° 瀦

    Ns 75

    品 2400       。,▲は実測点 宕

3

500

▲〆差動\∼∼

        亀b.e亀■⇔●

  51015’20

       1。(A)  図一10J。−n特性曲線(分巻,差動複巻) Fig.10 1b vs・ncharacteristic curves(shunt     and differential compound). 2000 1500 1(八σ0 500        10      15      20        1。(A)  図一111。−n特性曲線(分巻,和動複巻) Fig.11  16 vs・n characteristic curves(shunt     and cumulative compound)・ 較的高く,必ずしも望ましいものではないが,計算値 は実測値とほぼ一致し,実用的な見地より,特性算定 式の妥当性をうかがい知ることができる。  図一10,図一11の計算結果ならびに実験結果におい て,速度変動に大きく影響しているのは,回路抵抗と 電機子巻線のインダクタンスとである。既製機につい ては電機子巻線抵抗とインダクタンスとは如何ともし がたいものであるが,回路構成に当たっては,平滑用 チョークコイルの巻線抵抗Rdを減ずる配慮が必要 である。もしこの値を減ずることができれぽ特性はか なり改善される。一例として,行=1.5A分巻の場 合,RCI=1Ωと仮定し,他の定数はそのままとして Io−n特性を算定すれぽ,図一10の破線のようにな り,速度変動はかなり改善される。

(9)

 したがって,実用的見地からすれぽ,Ldとしてイ ンダクタンスの十分大きなリアクトルを使用すること は,電流の平滑性の点からすれぽ望ましいことかも知 れないが,いきおい巻線抵抗が大きくなるので,速度 変動や電力損失の見地からすれぽ決して望ましいこと ではなく,電流の平滑性を損なわない簿囲で必要最低 限に止めることが肝要である。 4・む す び  単相誘導子形回転機に直列ダイオード方式サイリス タブリッジを併用し,帰還回路を有する無ブラシ無整 流子電動機を構成し,帰還電流を考慮しつつ特性算定 法を誘導してきた。この際動作の実情に即して,的確 なる発電定数,電機子回路のインダクタンスを把握す るため,ダイオードブリッジを通しての無負荷飽和特 性,短絡特性より求めることとした。帰還電流の取り 扱いには近似算法を適用したが,実用的には実験結果 と一致する式を誘導することができた。誘導諸式は一 般の単相同期機を主体とする無整流子電動機にはその まま適用することのできるものであり,考え方は三相 機にも拡張することができる。当然のことながら実用 機構成に当たっては,回路抵抗の削減,電機子回路の インダクタンス低減を図る考慮が肝要である。  最後に本研究に当たり実験に御協力いただいた本学 卒業生の杉山,久保田,八木,浅井の諸氏に感謝す る。 1) 2) 3) 4)

参考文献

数野:電気学会論文誌Vol.93−B, No.8, P. 313∼322,Aug.,1973. 数野・清弘:山梨大学工学部研究報告第28号, p.10∼15,昭和52年12月. 数野・清弘:昭和53年電気学会全国大会No. 625. 数野・清弘:昭和54年電気学会全国大会No. 526.

参照

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