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沖縄県における女子労働の時系列変化: 沖縄地域学リポジトリ

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Author(s)

国吉, 和子

Citation

沖縄大学紀要 = OKINAWA DAIGAKU KIYO(5): 103-125

Issue Date

1986-03-31

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12001/5723

(2)

〔資料〕

沖縄県における女子労働の時系列変化

国吉和子 I)はじめに 80年代は「働く女たちの時代」とか、「学習する女性の時代」とかいわれ ろ。経済の高度成長期と国連婦人の10年(1975~1985年)を経て女性を とりまく社会・経済的環境は大きく変化してきた。また、女性のライフサイク ルの変化や家事・育児負担の軽減などにより、家庭内にとどまっていた多くの 女性は家庭外へ目を向けるようになった。そのなかで労働参加する女性の数は 年々増加してきており、女子労働に対する社会的関心もかなり'高まってきている。 沖縄県も例外なくそのような状況下にある。しかし、社会・経済的変動のか なり激しい沖縄県では女子労働の実情は全国の場合と比べてどうであろう畑 本研究では公けにされた統計資料(国勢調査を主とする)を基に、沖縄県の 女子労働の実態を全国のそれと比較・検討していく。特に本土復帰(昭和47 年)前後は社会・経済的に著しく動揺した時期であり、そのことを考慮に入れ て、出来る限り復帰前から現在に至るまでの統計を時系列的に見ながら沖縄県 における女子労働の移り変わりとその特徴を捉えていくことにする。 Ⅱ)沖縄県における女子労働力率の推移 図1は国勢調査結果を基に昭和5年から昭和55年までの全国と沖縄の男女の

労働力率を比較したものである。全国的に男女とも昭和’5年以降、次第に労働力率

は低下したが、沖縄の労働力率の下降傾向は全国よりも急激である。とりわけ沖縄

-103-

(3)

図1女子労働力率の推移 關口君 % 100 90 80 労70 会[H由凹 羽忍劃里一F(Hfl*D152ED 働60 力50 率40 30 、旦璽Z7-二(pHホロ15日三C 20 10 昭5 1525303540455055年

労働力率-21堂ニムニ×,。。(鯛:鴎調査より作成)

15才以上人口 女子の昭和40年以降の労働力率の低下は著しいものがある。 昭和35年以前は沖縄女子は「働き者」といわれていたように統計上も全国女 子の労働力水準をかなり上まわっていたが、その後減少傾向をみせ、昭和45~ 50年には全国女子水準をかなり下まわる結果になった。

沖縄男子についても沖縄女子とほぼ同様な傾向がみられ、昭和25~30年あ

たりを転換点としてそれ以前は全国男子を上まわり、以後下降していった。し

かし、全国との格差は女子の場合の方が大きくなっていろ。 -104-

(4)

昭和50年頃は全国的に石油危機にともなう不況の影響でとりわけ女子の労

働力率は低下したが、沖縄では復帰(昭和47年)前後あたりからの急激な社

会p経済変動が重なり、とくに女子の労働力率を著しく低下させた。女子にお

いては男子よりも景気感応的であることをうかがわせている。

ところで昭和50年以降、女子労働力率は全国、沖縄ともに増加しているが、

とりわけ沖縄女子の労働力率は急激な勢いで上昇し、昭和55年には全国水準

にかなり接近してきた。しかしながら、全国、沖縄ともに以前の50~60%の

図2女子労働力率の推移 (労働力調査による) % 90 -.-へ.、、 一・一P 一一一へ:=. 廷 80 全国男ja 、 、~.,.--.----.--・沖縄男-F 、.、。-.-.-.-、ヘー・~ヘーグ ,-●-0-.~~●、. 、 労 ~. 70 働

へ、-一一一一一ヨ全国男女計

、 、 ( 、 力60 .-・沖縄男女計 ~ 率 50 全国女子 /沖縄女子

、---p ̄ ̄ ’ 40 ----〆 ~ 昭30 35 40 45 50 55 60年 -105- (資料:労働力調査より作成)

(5)

労働力率には未だ回復していない。女性の職場進出がとやかく言われているが、

女子労働力率全体からみる限り上昇傾向はみられるもののそれ程高まってはい

ない。

図2は労働力率の推移参労働力調査結果でみたものであるが、国勢調査結果

と類似のパターンを示している。しかしながら、沖縄の場合昭和45年(復帰

前)までの女子労働力率が国勢調査結果よりもかなり高めに出ているため(沖

縄:6~13q'6、全国:()~4%)、労働力率の変動が大きく感じられる。

Ⅲ)産業別就業構造の変化

女子就業率を産業別に時系列的にみたものが図3,4であるが、全国、沖縄

ともに第一次産業は急激に減少していき、昭和35~40年頃には第三次産業

が第一次産業に代って著しく伸びていった。沖縄の第三次産業の伸びは全国よ

りも著しく、とりわけ女子の第三次産業への進出はめざましいものがある。第

一次産業就業率の急激な低下と第二次産業の伸び悩みが第三次産業への進出を

促す結果となった。

このような産業構造の変化にともなって女子の就業は第一次産業の衰退とと

もに「家族従業者」型から雇用化の方向へ変化することになった。

図5にみられるように女子の「家族従業者」の比率は全国、沖縄ともに減少

していったが、沖縄女子の低下傾向は急激である。

一万、昭和45年には全国、沖縄ともに女子就業者の50%以上が雇用者とな

ったが、昭和50年には沖縄女子の雇用者比率が全国のそれをやL上まわる結

果になった。

自営業者については全国の場合も、沖縄の場合も横ばい状態であるが、沖縄

女子の自営業者の割合は全国のそれをかなり上まわり、しかもそれが現在まで

保持され続けている。

図6は女子の働き方の時系列的変化を示したものである。全国の場合は「主

-106-

(6)

% 8U (女F) 70 (全体) 60 就 50 業40 30 率 全体) 全体) 女「) 女r) 20 ワ ワ 10 昭2530 354045505b年 (資料:国勢調査より作成) 産業別就業者比率の推移(沖縄) 図3 % 80 70 60 ワ 就 夕 50 業40 30 率 20 DA【庇二美(幻 10 昭2530 3510455055年 (資料:国勢調査より作成) 産業別就業者比率の推移(全国) -107- 図4

(7)

に仕事」は昭和40~45年% 80 1こは急激に低下し、「家事 70 のI王か仕事」や「通学のか

たわら仕事」などの「従に就6.

仕事」は増加していろ。沖50

縄の場合は「主に仕事」が業4.

昭和45年に減少し、その 30 後は幾分増加の傾向を易侭せ、 昭和50年にはや>減少し率20 ている。そして「従に仕事」10 は昭和45年には上昇した が昭和50年には下降傾向 に転じ、昭和55年には再 び上向きに変化している。 %

パートタイマーを「従,こ仕80

事」で大まかにみた場合、70 全国、沖縄ともに女子のパ就60 -トタイマーが増加してい 50 ることがうかがえるが、′f 業40 -トタイマーの増加は男子に 30 おし、ても言えることである。 ところで、沖縄において率20

は女子のパートタイマーが,。

特に多いといわれているが、 図6でみられるように昭和 45年以降は沖縄の「従に

'

国勵御国 昭3540455055年 (資料:国勢調査より作成) 図5従業上の地位別女子就業者比率の推移 仕事(沖縄) 仕事(全国) 仕事(全国) 仕事(沖縄) 昭3540455055年 (資料:国勢調査より作成) 図6女子の就對フ促態一昭35~55年 -108-

(8)

仕事」の割合は全国よりも低くなっている。

パートタイム就労者の統計的証拠としては就業時間が週35時間未満の短時

間労働者の割合を用いることが多いが、表1は「従に仕事」、「臨時雇」、「週

35時間未満就業」の3つの側面から、女子就業者中のそれぞれの割合を求め、

相互比較したものである。どの調査結果でみても特に沖縄の女子パートタイマー

が多いとはいえず、むしろ全国よりも低率となっていろ。

表1女子短時間就業者の割合

⑬各数値は女子就業者数に対する各就業者数の割合

を示す

、()内は各種別就業者数中女子の占める割合を示す

Ⅳ)年令階級別女子労働力率の時系列変化

図7,8は昭和35~59年の女子労働力率の年令階級別推移を示したもので

ある。全国の場合も、沖縄の場合も、どの年令層でも昭和49~50年あたりを

谷間にして下降方向から上昇方向へ変化していろ。しかし、昭和49~50年の

落ち込み方は沖縄の場合が著しい。

-109- 種別 沖縄 全国 出所 「従に仕事」 (全就業者中) 「パート・アルバイリ (雇用者中) 臨時雇 (非農林業) 週35時間未満 就業 1 %% j j j 56 26 15 32 67 31 05 95 14 02 45 25 39 26 15 16 く く く く 37.79% (94.88%) 26.88 (83.47) 15.05 (73.51) 21.10 (70.76) 国勢調査 (昭55) 就業構造基本 調査 (昭57) 労働力調査 (昭58) 労働力調査 (昭58)

(9)

%叩 ~ 70 ~ 20~24イ 労60 5~29才. や85~89コ >3U~34才 鯵4U~54才 勘50 55~64才 刀40 、 、 夕/●~ ̄し--1

’、’ ,ヘーー/ 、' 、’ 率30 20 1-- 65TlXIk 15~19才 10 、/へ. 40 4fi47蛸W5U51h2l円b刷研i1Ii57誠n11fI

(IWtI鴬驚1iIiff難,1IMI`M蝋俺総蝋が…w,,…い…川…(1,Lに,…)

昭釿 図7年令階級別女子労働力率の変化(沖縄)

これまでみた昭和49年ないしは50年までの女子労働力率の低下は一般に教育

水準の上昇等による20才未満の女子労働力率の急激な低下と産業構造・就業構

造の変化にともなう女子の農家世帯労働者の割合の減少によるといわれている

が、年令階級でみていくと、その低下は全国が主として15~19才、25~34末

65才以上の年令階級によって生じたものと考えられるのに対し、沖縄のそれ

はすべての年令階級(25~34才の低下は相対的にゆるやかだが)によって生

-110-

(10)

% 80 -.20~24 ---- ■'--ロー ̄-------■二勺一一一一一--- ̄~ 70 。~△ =〆□ -.40~54才 ●= ●--■--~e---●〆  ̄ 労60 働50 力40 率80 20 10 41) 4114741j491〕051砿5;1545556575859

(iiIij繍鰯黙:勢鬮術)

図8年令階級別女子労働力率の変化(全国) 昭35 み出されたものといえる。Ⅲ)でも考察したように、それは沖縄の産業構造、就 業構造の変化の著しさを反映していろ。 ところで、労働力率の最も11f下した昭和49年(沖縄)、昭昭50年(全国)

を基点としてその後昭和60年までの女子労働力率の回復Sくりを年令別にみてい

くと、増加率の平均値の比較的高いもの(3%以上)は沖縄では20~24才が 最大の696%、次いで25~29才が5.62%、35~39才で5.40%、30~34才 -111-

(11)

が484%である。全国では25~29才が最大で464%、次いで30~34才が 393%、40~54才が376%、20~24才が3.26%となっている。沖縄女子 の場合が増加率が大きく、しかも増加の年令巾が20~24才を最大として 20~39才の比較的狭い範囲に集中していろ。それに対し、全国の場合は25

~29才を最大として20~54才の広範囲にわたる増加を示している。

先述したように15~19才の労働力率は高校進学率の高まりとともに昭和50

年あたりまで全国、沖縄ともに急激に低下していった.その後はゆるやかな低

下傾向に転じているものの、昭和49年以降の減少率は沖縄の方が全国よりも 高くなっている。 V)女子労働力率の年令パターン 図9,10は昭和35~55年の女子労働力率を年令別に示したものである‘沖 縄女子の変化が急激であることが一見して読みとれる。

労働力率の年令パターンは男子が基本的には逆U字型をなすのに対し、女子

は育児と家事労働に従事することが多いため25才~34才(育児期)あた

りの労働力率が減少しM字型を示すのが普通である。しかし、沖縄女子の

場合は全国女子にみられるような明確なM字型は示していない。しかも昭和

45年頃まであった2つの山はしだいに消えうせ、昭和55年には20~24才

をピークにして山型曲線に変化している。沖縄の場合は昭和35年から昭

和50年までどの年令層でも労働力率が大巾に低下したが、特に30才以上の

労働力率の著しい減少と昭和55年における40才以上の労働力率の伸び

悩みがM字型を消滅させることになった。もちろん、一貫継続型の女子労働者

が増えるにつれM字型の就業パターンは消滅していき、世界の動向としてもM

字型消滅の方向に変化してきているカミ先にみた沖縄のM字型の消滅傾向はそのよ

うな積極的な意味で生じてきたものとは考えられない。

一方、全国の場合は15~19才までの労働力率の急激な低下、23~34才(育

-112-

(12)

%叩 ・70 60 労 50 働 40 00 32 力率 jg4U士 HlLI4 沼50缶 10 15~1920~2425~2930~3435~3940~4445~4950~5455-5960~6465以上 年令(資料:国勢調査より作成) 図9年令階層別女子労働力率の推移(沖縄) % 80 70 60 労 50 働 40 00 32 力率 10 15~1920~2425~2930~8435~3940~4445~1950~5455~5960~6465以上 年令(資料:国勢調査より作成) 図10年令階層別女子労働力率の推移(全国) -113-

(13)

% 80 70 0000 6543 労働力 率20 10 躯部一一細部 VK「 15~1920~2425超930~3435~394卜“45~4950~4M55-6960~6465以上 年令(資料:周勢調査より作成)

図11女子の年令別労働力率一地域比較一

Ⅲ % 90 00000000 87654321 労働力率 、 邦部一トー細部 価・】9 15~1920~2425~2980~3435~8940へ4445ヘ4950~5455~5960~6465以上 年令(資料:国勢調査よ',作成)

図12女子の年令別労働力率一地域比較-

(全国) -114-

(14)

児期)の労働力率の減少、35~59才の昭和35年以降の労働力率の上昇など

はM字型を次第に明確化させている。

全国的に女子労働の「高令化」とか、「中年化」とかいわれ、また図10でも

その傾向が認められるが、沖縄の場合、それはほとんど認められない(図9)。

図11,12は年令別女子労働力率の地域比較を示したものである。市部と郡

部に大きく分けた場合、全国、沖縄ともに地域差が次第に縮少しているのがわ

浸2郡部一市部の」隼今日Ⅱ仕齢 ) 沮何7%

(資料:国勢調査より作成)

④各数値は年令別労働力率を(郡部一市部)で算出したものである。

-115-

表2郡部一市部の年令別比較

(型付“ 沖縄 昭45 昭50 昭55 全国 昭45昭50昭55

凹型”洲洲“姐融”“肚

一 へ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ へ

505050505卜球

12233445566 -1.4-1.0-2.6 +2.3+、8-33 +・7-12-35 +5.9-.8-27 +9.2+、3-1.6 +111+2.8-1.1 +12.8+4.8+、7 +15.7+5.7+3.1 +15.9+8.9+6.3 +17.6+7.3+7.7 +5.4+22+、4 -6.1-4.2-2.6 +5.0 +48 +5.0 +14.0+9.7+8.0 +214+15.9+12.6 +23.2+18.9+13.7 +21.5+18.5+14.1 +193 +16.3 +143 +17.6+13.4+12.8 +16.6+10.6+14.1 +15.4+8.5+8.7 +6.6+23+2.4

(15)

% 70 60 就 50 業4o 80 雲中地 率 。集中比 20 10 1塁1920~2425~2930~8435~8940~4445~乱950~5455~6960~6465以上 年令(E艶料:国勢調査)

図13地区別女子就業率(昭和55年)-沖縄一

就 業 ZU 率 豊中地 提IIJ:

15~1920~2425~2930~8435~3940~4445~4950~5455~5960~6465以上

年令個料:国勢調査) 図14地区別女子就業率(昭和55年)-全国一 -116-

(16)

かる・しかし、全国では地域差の縮少がゆるやかであるのに対し、沖縄ではそ れが急速に進んでいる。昭和50年、昭和55年には沖縄における市部と郡部 の労働力率はかなり接近してきた。 表2では昭和45~55年における年令階級別労働力率の地域差を数値で示し ている。昭和50年にはとりわけ地域差をもたらす30才以上の労働力率がかな り低下したために沖縄全体が一様に地ならされた感がする。急速な都市化の結

果といえよう。人口集中地区と非人口集中地区で区分してみても(図13,14)、

昭和55年で全国が両地区の違いを明確に保持しているのに対し、沖縄の両地区

の差はそれ程大きくはない。 Ⅶ)職業別女子就業率の推移

職業大分類によって女子の多く就業している職業の順位と就業率を昭和35

年から昭和55年まで示したものが図15,16である。昭和35年には全国・沖

縄ともに農林漁業従事者がトップの座にあって、しかも女子就業者の40%以

上を占めていた。しかしながら、昭和55年には農林漁業従事者は極度に減少

し、トップの座は事務従事者に入れかわった。 また、昭和35年には1位から6位までの就業率の範囲が全国、沖縄ともに

大きく(R沖縄=460%、R全国=382%)、農林漁業を中心とする就業形態

であったが、20年後の昭和55年にはその範囲が狭められ(R1il縄=222%、

R全国=23.0%)、女子就業は全体に分散していき、就業巾が大きくなってい

った。 女子の多く就業する職業の順位が目立って変化したのは昭和45年以降であ るが、沖縄女子の方において全国女子よりも変化の激しさが認められる。沖縄 の農林漁業従事者の割合は昭和45年以降全国よりもかなり減少した。サービ ス職業従事者は昭和35年で2位にあり、全国(4位)よりもかなり高い比率で あった。それが昭和50年、55年には3位に下がってきたものの、就業率では -117-

(17)

図15職業(大分類)別女子就業率の変化(沖縄)

、 、rOnC 【lC 藍 10)l(17-6 4L 3)l(17.8)l(15-8 E:農林漁業従事者 J:サービス職業従 事者 、:販売従事者 H:生産工、生産工 程従業者及び労 務作業者 c:事務従事者

、7)A:専門的、技術的

職業従事者 G:運輸、通信従事 者 B:管理的職業従事 者 49.9)(164 「ユ 1234567順位

図16職業(大分類)別女子就業率の変化(全国)

H L」 lfMC bj)(201] []

④図15L16における昭和50年までのJの一部(清掃員)は昭

和55年ではHに移動しているが、時系列的変化を見るため、 昭55年結果のその部分をHからJに戻して算出しなおしている。

④()内は女子就業者中の各職業への就業者の割合を示す1%)。

(資料:国勢調唐より作成) -118-

(18)

むしろ上昇している。 また、専門的・技術的職業従事者は6位から昭和55年には4位に上がり、 比率もかなり高まった。全国では専門的・技術的職業従事者の割合は幾分上昇 傾向にあるが、順位としては6位にとどまっている。また、全国において高率 を召めている生産工・生産工程作業者及び労務作業者(2位)は沖縄では低率 にとどまり、順位も落ちてきている。 表3は昭和55年における小分類による女子就業者の多い職業を15位まで あげたものである。一般事務員は全国、沖縄ともに1位の座にある。沖縄では その次に販売店員、農耕・養蚕作業者、会計事務員、小売店主等の順に上位に ランクされている。全国では一般事務員に次いで農耕・養蚕作業者、販売店員、 会計事務員、調理人の順になっている。そのなかで農耕・養蚕作業者は全国で は女子の占める割合が516396であるのに対し、沖縄では3630%で沖縄の割 合の低さが目につく。その他、15位のなかで小売店主や給仕従事者、小学校教 員、接客・社交係、美容師、飲食店主等は女子就業者中の各比率や小分類中の 女子割合の両方とも沖縄が全国より際立って高率を示している。 表4,5は職業中分類によって昭和45年から昭和55年の10年間の女子就 業の変化を示したものである。昭和45年における職業中分類中の女子比率を 基にして昭:和55年におけるその増減をみると、56個の職業中(農林業は1つ にまとめた)、全国では増が31個、減が23個、比較不能2個で増が多くなっ ている。他方、沖縄では増が21個、減が29個、比較不能6個で減が多い。女 子就業率でみても沖縄は昭和45年の3945%から昭和55年には35.88%に 減少し、全国は昭和45年に39.13%から昭和55年には4351%に上昇して いることと対応していろ。 また、比較的女子の多い職業(中分類中の女子比率50%以上)と少ない職 業(50%以下)に分けて分析してみると、女子の多い職業では全国、沖縄と もに増(3,4)より減(10,11)の数が多くなっている。一方、女子の少 -119-

(19)

ない職業では全国では低率ながらも増が28個、減が13個で増が多い。女子

の職場進出ぶりの一端をうかがわせている。ところが、沖縄では女子比率の低

い職業でも増が17個、減が18個でや邑減の数が多くなっている。女子の多い

職業での減の数を考え合わせると、全国の場合とは逆に後退している。先にみ

表3女子就業者の多い職業(小分類)-昭和55年

(資料:国勢調査より作成) -120- 順位 沖縄 職業 女子就業者中の震1陰

11鞭1112

全国 職業

玄fl護i漬

4鰯;'二

123456789Ⅲ、皿Ⅲ皿巧 般事務員 販売店員 農耕・養蚕作業者 会計事務員 。、 売店主 給仕従事者 調理人 看護婦・看護士 イ、 学校教員 保母・保父 接客。社 交 係 美容師 飲食店主 他に分類されない労務 作業者 清掃 員 影724430238537938 095526615429664 ● ● ● D C ● ● ● ● 400765432221111 ● ● ● ● ● 111 形880297996762582 623080962450344 ● ● ● ■ ● ● ● ● 946599444987164 ● ● ● ● ● ● 463748597999646 -- 般事務員 農耕・養蚕作業者 販売店員 会計事務員 調理人 給仕従事者 ミシン縫製工 看護婦・看護士 電気・機械器具組立工 修理工 小売店主 他に分類されない労務 作業者 美容師 リ、 学校教員 包装工 保母。保父 兜243204853979509 34238154967221O D C ● ● ● ● 520733221111111 ● ● ● ● ● ● 111 兜932996308790751 565329351802825 ● ● ● ● ● ● 910933872539689 ● ● ● ● ● ● ● ● ⑪ 456658895258589

(20)

鮒一品苔断l閉紺-,対一斗が顛絲望汁刑評維偶e鯛へ【(菩議) R FiP - 剛骨e騨珈寓騨絲丹牟遡e瑚叩餅引斗 (U上じ樹圏罫・酢琴罫鰯総評燭雌 (⑤人⑤噂閥罫露牌詳倒雌 一団上⑮燭頭詳燭蝋 eT白)翻訓群倒酬 ⑥丁(⑧顛斡誌総評燭峨 ⑨丁〈⑧窺苗寄紳雌 ⑧I⑧簡遜・鬮輌詳燭蝋(廟垂皿画鍵幽酎肝C寺爲) ②丁〈⑧勲隷H・肝蹄H繭寺絲雌沖口嘩醸詳燭雌 ⑧痴鴻露絲罵倒雌 ②I⑧ヰー広汎露牌詳料醜 ③半遡引隷e蝿絲 〔勵巳圏苫盆相e丹牢鐵鰯糠両圀曽駅紺S小廿R咋廿体 く鱗閥で月齢庁バラ? -121- 竿 CII① 】。jI。① いつjl画① 酸①jく“① ▲◎J1いの 、◎jl、の の。QJ0ロの 『。jI『① ⑪{)jⅡ②① の①IIの① 訳  ̄ ● ● ● GB Gn 】△ 。, ● 。〕 。、  ̄ 【、、 ●  ̄ ⑧⑤ ⑥、 ③⑧⑥ ⑧⑧C ⑧⑧ ⑧ ⑤⑤ ④ ②⑤ ⑥⑧ ② ⑧ ⑧② ⑧ ⑧⑥ ⑧ ⑧。 ⑥ ⑧ 。 ⑧ ⑥ ⑤ ⑧⑧ ⑧ ⑤ ⑤ ③ ③ ⑧③ ⑧ ② ⑧⑧ 釈 “CII』、 【、9

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(21)

沖縄大学紀要第5号(1986年)

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(22)

たように沖縄では復帰前後の労働力の落ち込みが昭和55年段階で未だ回

復していないことを物語っている。しかしその後の労働力率や就業率は年々高

まってきており、今後とも追分析していく必要がある。

Ⅵ)既婚女子の就業状況 配偶関係別女子就業率の推移を示したものが表6,7である。表6は配偶関 係別15才以上女子人口に対する配偶関係別15才以上就業者数の割合を示し たものであるが、全国の場合「有配偶」女子の就業率は昭和35年から昭和45 年までの10年間は上昇し、昭和50年には少し低下したもののその後再び上昇 してきている。・沖縄の場合は昭和45年と50年のデータがないので時系列変化 を充分に捉えるのは難しいが、昭和35年においては「有配偶」女子の就業率は 全国よりも高かったのに対し、昭和40年には下降傾向をみせ以後全国よりも 低率が続いている。 よく「沖縄には共働きが多い」といわれるが、「共働き」を「有配偶有業割

でみた場合、表6のように公式の統計による限り昭和40年以降は決して多い

とはいえない。

雛・死別者の就業者においても昭和35年では全国水準よりも高い状態にあ

ったが、昭和55年では全国水準をかなり下まわっている。

表7は15才以上女子就業者数に対する配偶関係別就業者数の割合を示した

ものである。全国、沖縄ともに未婚女子の就業率は次第に低下し、既婚女子の

就業率が増加している。既婚女子のなかでは死別女子の就業者の割合は次第に

減少し、有配偶女子や離別女子の就業者の割合が増加している。

沖縄では昭和40年あたりまでは既婚女子の就業率は全国水準よりも高率で

あつ`たが、その後は全国水準を下まわっている。一方、昭和55年には沖縄の

未婚女子の就業が全国よりも高くなっている。

先にみた(表6)「共働き」を女子就業者数に対する「有配偶」女子就業者

-123-

(23)

表6配偶関係別女子有業率の推移 ” 有配偶 全国沖縄 全国沖縄 全国沖縄 ※各数値は配偶関係別15才以上人口に対する各就業者数の割合を示す。

(fFii:毘競就業構造基本調査)

表7配偶関係別女子就業率の推移 ” 有配偶 全国沖縄 全国沖縄 全国沖縄 全国沖縄 ※各数値は15才以上就業者数に対する配偶関係別就業者の割合を示す。

(ifMjj繍謹就業構造基本調査)

-124- 未婚 全国沖縄 有配偶 全国沖縄 離別 全国沖縄 死別 全国沖縄 昭和35年 40 45 50 55 57 57 15 20一一26 65 44 167148 ●●●●■● 369311 655555 46.654.7 48.0464 48.5 44.4 46938.9 50.844.5 67.973.4 69.769.4  ̄ゴー

-坐L-

365 66.5578  ̄亡 34.5 40.649.7 38.639.1 -1 --1 28.019.7 、 --I 30.3 未婚 全国沖縄 有配偶 全国沖縄 離別 全国沖縄 死別 全国沖縄 昭和35年 40 45 50 55 57 336329.1 30.829.8 29.5 25.3 23428.1 22.0269 52.449.4 56.6493 58.3 62.8 65.358.0 67.160.0 2.85.0 2.7.6.4  ̄ ̄ 12.3 --岸 11.9 3.67.0 -- 10.9 11.4163 9.9145

二Ⅱ

7.66.8 ---」I 13.1

(24)

数の割合で再び取り上げてみると、昭和55年では全国が65M'a、沖縄は58.0%

であり、「沖縄には共働きが多い」というのはここでも肯定されない。

しかしながら、全国の流れと同様に沖縄でも既婚女子や共働き女子の就業率

が高まってきていることは明らかである。 参考文献 1.沖縄県企画調整課「沖縄県の人口・労働力予IHI」昭57 2.沖縄労働経研究所「女子労働力の動向とその社会経済的影響に関する調査報告」 沖縄「L+E」1984 3.神田道子編「学習する女性の時代」昭56NHKブックス 4.生命保険文化センター編「80年代女性の生活一現在と将来」昭58日本放送出 版協会 5.高橋久子著「変りゆく婦人労働」昭60有斐閣 6.竹中恵美子箸「女子労働論L’昭57有斐閣 7.修塚英子箸「日本の女子労働」昭57東洋経済新聞社 8.原ひろ子、杉山明子編「働く女たちの時代」昭60NHKブックス 9.水野朝夫編「経済ソフト化時代の女性労働」昭59有斐閣 10.労働者婦人局編「婦人労働の実情」昭60大蔵省印刷局 -125-

参照

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