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最近の遅延聴覚フィードバックに関する研究

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Academic year: 2021

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(1)Title. 最近の遅延聴覚フィードバックに関する研究. Author(s). 青木, 剛士. Citation. 北海道教育大学紀要. 第一部. C, 教育科学編, 28(2): 61-75. Issue Date. 1978-02. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/4745. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 青木剛土:最近の遅延聴覚フィー ドバックに関する研究. 最近の遅延聴 覚 フ ィ ー ドバ ッ クに関する研究. 青. 木. 剛. 土. 3 9 ( )が初 め て 遅 延 聴 覚 フ ィ ー ドバ ッ ク(De l i Lee tory Feedback ayed Aud ,以 下 DAF と 略 記)の 効 果. を記述してから4半世紀が過 ぎた。 DAF の効果は聴覚, 音声言語の臨床家, 心理言語学者, 神経生 7 8 3 ) ( ); 青 木( DAF に 関 す る 研 究 に つ い て Y ) 理学者など, 広範な 人々 の 関 心 を 呼 ん だ(Yates . ates は 総括的な概観をして, その結びに, 今後の研究課題になるべきものとして, DAF と話し手個人の問 i t 題, DAF とこ と ばの産 生 (speech produc on) の 問 題, DAF 研 究 の た め の 機 器 使 用 の 問 題 を あ げ. t ている, Ya e sの問題提起以後15年近くなる今日, 彼の提出した課題は どのように解決されてきた t e s以後」 を中心に概観を のであろうか。 また, 新たに問題になっ たのは何 であるか。 本稿では 「Ya 進 め て い き た い.. DAF というのは話し手の発声を, 話し手自身にわずかに遅らせて聞かせる手続き で, 遅延の時間 は 0,lsec~0.2sec が 多く 用 い ら れ る. こ の 手 続 き に よ っ て 話 し手 の こ と ばは 混 乱 す る。 こ の 混 乱. は, 人工吃とも呼ばれているように, 単語や単語の部分の 反復, 引き伸ばしなどとして現われ, は なしことば, つまり発声活動を制御する中枢の機構の一過性の擾乱によっ て生じるものと考えられ 2 3 }は この 制 御 機 構 に は 発 声 活 動 を フィ ー ド バ ッ ク に よ っ て 監 視 す る よ う な 調 節 { i て いる. Fa rbanks の しく み が 含 ま れて い る と 考 え て い る.. DAF の混乱的な効果は, 元来, 自然状態では観察されることのない現象なので, かなり高度の実 験装置を使用しないと実現しない。Lee 以来今日まで最も多く使用されている装置は, 録音, 再生両 ヘッ ドを同時に動作させることができ, 遅延時間を変えるためにヘッ ド間の間隔を任意に変えるこ とのできる型のテー プレコー ダー である. もちろん, 他に必要な装置もあるし, 実際に装置の工夫 もい ろ い ろ な さ れ て い る. ま た DAF 装 置 に つ い て の 研 究 報 告 も か な り あ る, し か し, こ れ ら装置自 2 9 ( )や 本 稿 で引 用 し l ter s ey & Pe 体の 研 究 開 発 に は 本 稿 では 立 ち 入 ら な い の で, 必 要 が あ れ ば Han ,. た個々の論文を参照されたい。 また, DAF は吃音の治療や, 聴力検査法としても使われてきたが, 4 7 8 ( )を 参 照 さ れ た い 3 9 ) 大 和 田( ) Ya tes こ れ らの 領 域 に つ い て も 本 稿 では 扱 わ な い. 青 木( , , 。. 本概観の観 点の第1は, 発声を促すために用いられる言語材料(被験者に与える課題)と DAF 効 果との関係 である. 第2は, 物理的操作, つまり, 遅延時間, フィ ー ドバッ ク強度, 提示の様式(DAF をどちらの耳に提示するか) と DAF 効果との関係である。 第3は測定技法 隔り度) その他を, 第4 は被験者の問題, つまり個人差, 男女差, DAF への感受性, 発達, およ び病理的状態と DAF の効 果との関係である.そして最後に DAF を, 記憶研究における作業負荷の手段として用いた研究につ い て述 べ る.. DAF 研究で用いられる材料 (被験者に与える課題) DAF の事態 で用いられる材料をことば(speech)に限定すると, 事態は通信 工学における音声伝 7 ( )はこのような発想から音節明 瞭度 文 1 送系の明瞭度試験に擬せられるかも知 れない. 事実, B ack , .. 61.

(3) . 青木剛土:最近の遅延聴覚フィー ドバックに関する研究. 章了解度(いずれも明瞭度試験に使われる指数)の試験に使われるような DAF 用の言語材料を考案 して い る. 種 々 の 材 料 の 使 用 が 可 能 であ ろ う が Yates が い う よ う に 材 料 の 型 が 異 な る と DAF に よ ,. ること ばの混乱は異なるの である. このことは, どんな言語材料を選定するかによっ て 被験者の , 言語活動の, 内的言語過程が変っ てくることを意味する . ( 18 )で あ る Saxman 語音,音節 材料として語の部分音/b/を単独で使用したのは Chase et al .. 5 5 ( )は/da/の 音 を 反 復 発 声 さ せ て い る 一 方 B1 , ack お よ び 彼 の 共 同 研 究 者 た ち は, 明 瞭 度 試験 の 標 .. 準材料を参考として様々 な音節の組み合わせを考案し」DAF がそれらの材料の音読に及ぼす効果を 5 9 ( )は 3 個 の 母 音 と 5 個 の 子 音 を 夫々 組 み 合 わ せ て 子 音 - 研 究 して い る. 例 え ば, Singh & B1 ack , , 母音-子音 (CVC) 型 の 音 節の対 を 65 組 作 っ た. (彼 ら は こ の 材 料 をl ogatom と 呼 ん で い る.. l t oga om とは電話伝送系の通話品質の試験に使われる特別な音読材料 である ) 彼らは この音節を . , 英語を母国語とする群と Hi i語を母国語とす る群とに DAF のもと で読ませて比較 している そ nd . の結果, 両群間に有意なDAF 効果の差はなかっ た.. 5 ( 8 )は 無 意 味 音 節 を 発 音 の しや す さ に よ て 易 中 難 の 3 段 階 に 分 け て DAF Shearer & Simon っ , , ,. 2 )は勘音を含む3音節の無意味語5 材料としている. 相沢{ 0個と, 勘音を含まないそれを別々に与え. て,DAF の効果を比較して いる。 鋤音を含まな い音節の方が DAF から受けた影響が大きかっ たが , 両方の材料とも DAF のもとでの反応は DAF を 与 え な い 場 合(平 常 の 聴 覚 フ ィ ー ドバ ッ ク Norma I , Aud i to ry Feedback , NAF と 略 記) の 反 応 の 変 動 の 範 囲 内 に あ っ た の で, DAF の 効 果 の 差 は わ ず か であ っ た と い え よ う. 3 3 ) 原 野 ・ 田 上( 3 0 )は 清 音 を ラ ン ダム に 2 音 節 ま た は 3 音 節 ず つ に ま と め た り 行 に 配列 し 梶 田{ , , ,. たりして読ませた. ラン ダムな音節と普通の文章と では DAF の効果が異なっ ていて ランダム音節 , の場合は朗読を最も妨 害する遅延時間は 0.3sec 普 通 文 の 場 合 0 2 は た であ s e c っ , , . 6 9 )は 前 舌 母 音/ Sussman & Smi i/ th( p/の間にはさんで CVC 音節を作り,これを地と ,/ ,/先/を/ な る 句 (搬 送 句 ca ierph r r r a s e)に埋めこん で読ませた 彼らはア ゴの運動が発声活動の閉 ルー プ制. .. 御 に 関 係 し て い る こ と を 示 す た め に こ の 材 料 を用 い た の であ る が そ の 結 果 と し て ア ゴの 開 き の , ,. 最大値, その他の指標から, DAF のもとでのア ゴの運動は, 遅延の大きさ, 母音が埋めこまれた文 脈などに影響されることが示された. 7 8 { )は But 1 2 ( ) ( 1 3 )が用 い た 数 字 の 電 光 表 示 は 単 語 や 句 を 使 た 場 l l l 単語, 数 Yates er & Ga oway っ , , 合に生じる構造, 意味内容および音読速度の条件統制上の困難を避けることを可能にするという理 2 ) Rob 5 3 ( )も 数 字 材 料 を 使 用 し て い る 相 沢 は 1 か ら 50ま 由 で数 字 材 料 を 推 奨 し て い る 相 沢{ inson , . . での 暗唱 に よ る 順 唱, 逆 唱, 51 か ら 100 までの暗順唱 および乱数表の朗読を課題とした このう , ち 1 か ら 50 ま での逆唱が DAF 効果としての 混乱 を最も大きく 呈 した. .. i n sonは電光表示に . Rob よ っ て数字を提示し, 音読速度を変えて差を見た その結果 彼は DAF 効果は音読速度の関数であ . , る と 主 張 して い る. 2 5 )は Stroop Color W ord工nterference Test を 用 い て い る こ れ Fi l l enbaum( は, ① 着 色 した 点の色 .. 名 を言う, ②黒地に白文 字で書かれた色名を読む, ③当の色とは違う着色文字で書かれた色名を読 む, という課題で, ①が最も容易な課題, 以下順次困難度が増すとされている それまでのDAF 研 . 究では課題の困難度 を統制しようとした研究はないの で注目してよい なお彼は 1 . , 50から 249 ま で の1 00個の数を素速く正確に言う課題や, この1 00個の数字をラン ダムに提示して読ませるという 課題も考案してい る. 1 8 )は 子 供 ( 年 令 の 低 い 被 験 者 では 材 料 の 選 択 に さ らに 制 限 が加 わ る そ こ で Yen i i l ‐K0msh an et a .. にとって非常に熟知度の高い, 犬, 家などの色刷りの絵を使っ て, これを命名させる課題で 子ど , 62.

(4) . 青 木剛 土 : 最近 の遅 延 聴 覚フィ ー ドバ ッ ク に 関 す る 研 究. もにおける DAF の効果を検討している。 文, 句 大部分の研究者はかなり任意な規準に従っ て, 童話, 小説, 聖書などから文を選択して 材料として用いている。 わずかではある が, 文法構造, 有意味度, 熟知度を配慮して言語材料を選. 択した り,. 4 6 ( )に も と づ い た 6 0 ( )は Mi l l l sard er &l 新 た に 構 成 し た り して い る も の も い る。 Singh eta. 8音節の核文 (kernelsentence) を 9 個 と, こ れ を 文 法 的 に 変 形 さ せ た, 疑 問 形, 否 定 形, 受 動 態 6個の文に対する DAF 効果の差を見た。 結果は,DAF の効果が文のタイ プ で有意 の文7個の合計1 に異なり, 核文は殆 ど影響を受けず, 反対に, 否定文と疑問文が大き な影響を受けることが示され た.. 7 9 ( )は打鍵課題においては 熟練した電信技士ほ どDAF から受ける妨害 t 言語以外の材料 Ya e s , の影響が大きいことか ら, 長短の点の組み合わせに過 ぎないモールス符号が彼 らにとっ ては言語課 題に な っ て い る の だと 示 唆 し て い る. 5 2 ( )は 大 脳 半 球 機 能 の 言 語 に 関 す る 片 側 優 位 性 を 明 ら か に 9 1 0 〉 ( } Rober ( Bradshaw eta l ts & Gregory ,. するために, DAF 下 で言語課題の他にピアノ演奏, 打鍵, 口笛を吹くことなどの課題を左右夫々の 2 }もピアノ ヴァイオリンを演奏する課題を 耳に交替して与えた。 半球優位説には関係ないが, 相沢( , 使っている. 彼らの結果を見ると, 言語以外のネ才料においても, DAF の妨害効果が現われることが わか る.. 以上見てきたように DAF 研究においては, 非常に多様な課題が, 多様な選択規準のもとで使われ ている.言語を材料として使う場合には主観的規準だけ で選択することは避けなければならないが, 同時に自然文への近似度, 熟知度, 有意味度, 発音しやすさといっ た尺度の採用にあたっ ても, そ れらの心理言語学的意味を十分おさえる必要があろう。 単語や音節を材料とした場合, それが極めて短かいものであると, 遅延時間の設定のし方によっ ては, DAF が, それに先行する発声に重ならないようなタイミン グが当然ある. したがっ て, そう いう場合には DAF 下 で観察する材料の前に 搬送語や文を加える必要が生じよう. 材料が文字で提示されてそれを音読する場合 (大部分の研究) と, そう でない場合, つまり, 聴 4 2 ( } ) 覚的に提示された材料を反復したり (Mackay , 絵の内容を口述したり, 実験者の口頭質問に答 えるなど, 発声をうながす材料が他の手段 で与えられる場合とでは, DAF の効果が異なるよう であ る.. 物理的操作と DAF 効果 Yates の 概 観 では, 遅 延 時 間, フ ィ ー ドバ ッ ク の 強 度, DAF の 提 示 様 式 (単 耳, 両 耳, マ ス キ ン. グ) ,DAF の提示の連続, 断続が独立変数として扱われていた。 最近の論文 では, フィ ー ドバ ッ クさ igna l i io to れ た信号(音声) の周 波 数, 信 号 対 雑 音 の 比 (s ‐ ‐no serat ,SN 比 と 略) , 音読 の速 度 が新 た に独立変数として扱われている.DAF の提示様式は最近, 言語の大脳半球機能の非対称性の研究手 段として注目されている。 遅延時間 DAF が最大の妨害的効果を被験者の発声活動に与えるのは遅延 が約 0,2sec の 時 で 6 2 ( ) th th & Smi ある (Smi ) . 現 在 で は, 多く の 研 究 が こ れ に 近 似 し た 遅 延 時 間 の み を使 っ て い て, 遅. 延時間と DAF 効果との関数関係についての研究の関心は既に失われたかのよう である。 また, な ぜ, 約0.2s ecの遅延が最大の効果をもたらすのかの検討はない。 しかし, 必ずしも常に 0.2sec の 7 ( )は 材 料 に 子 音 - 母 音 (CV) 遅 延 が 最 大 の 混 乱 を 起 こ す わ け では な い. た と え ば, か つ て, B1 ack ,. 母音-子音 (VC) の音節の組み合わせなどからなる句を用い, 遅延時間を, 0,03s e cか ら 0,03sec き ざみ で0.3sec ま で10 段 階 設 定 して, ほ ぼ 0.21sec までは遅延時間が長くなるにつれて音読の混 63.

(5) . 青木剛土:最近の遅延聴覚フィー ドバックに関する研究. 乱が大きくなることを見つけているが, その時彼は,VC 音節の方が混乱が大きく この差は遅延時 , 2 )は DAF 下 で言語材料の音読以外に器楽(ピア 間の長い時の方が大き いことも見出している. 相沢( ノと ヴァイオリン)を演奏させ, 1音符の平均の長さによっ て DAF の最大妨害効果を起こす遅延時 間は異なること, つまり, 1音符の平均 の長さが長い場合は遅延時間 が0.2s ecよりも長くても(0. 48sec の 遅 延) DAF 効 果 が 見 ら れ た と 述 べ て い る ア メ リ カ では 既 に 古 く か ら DAF の た め の 遅 延 . 2 { 9 ) 6 { 3 ) l 装 置 が商 品 化 さ れ て い る し (Han ters ) ey & Pe l theta , 新 し い 装 置 の 開 発 も 進 ん で い る (Smi 3 1 ( ) H i i ) ; or . 日 本に おい て も相 沢 をは じめ と して何 種 類 か の遅 延 時 間 を 得 る 様々 の 工 夫 がなさ れ て. いるし, また商品化もされている. したがっ てこれらの装置によれば, 何種類もの遅延時間は容易 に得られるのだから, 従来の結果に囚われることなく, 遅延時間の関数としての DAF 効果の検討を 様々な面から行うべ きであろう, フ ィ ー ドバ ッ ク 強 度. 通 常, フ ィ ー ド バ ッ ク 強 度 は, 被 験 者 が 話 し て い る こ と ば の 骨 導 フ ィ ー ド. { 4 0 ) バッ クを十分に遮蔽できる程度に増幅して与 える(Le ) e . 聴力の個人差を考慮すると, こ と ばの 1 3 ( } l l l 検知 閥 (But er & Ga ) ま た は 受 容 閥 を 基 準 に し て, さ ら に 何 dB か 強 度 を 上 積 み す る の が oway. ( 1 }はイヤホンをつけた場 合とつけない場合の強度の主観的 等価点 h 巧妙な方法 である.Abbs&Smi t 19 ( ) を被験者に報告させ, この等価強度にさらに30dB を加えて DAF を 与 え て い る Cul l en et al , . 2 ) B1 8 ( ) 相 沢( , ack ら は, 口 で の 発 声 強 度 とイ ヤ ホ ン での 音 圧 と が 等 しく なる よ う に 増 幅 度 を 設 定 し て い る が, 相 沢 は さ ら に, こ の 強 度 比 を o dB と し て, -50dB -30dB -1odB 1odB の 各 強 度 , , ,. 比でフィ ー ドバッ クを与え, 強度比の関数としての DAF 効果を検討している その結果 強度の増 . , ( 9 }は 両 耳 に ヘ ド 大に つれて音読の速度が低下し, 発声強度が増すと報告している Br l shaw eta ッ . ad フ ォ ン を つ け さ せ, 片 方 の 耳 へ は DAF を与え 他の耳へは何の信号も与 えないことによっ て 無信 , , 号の耳への気導フィ ー ドバックを減衰させる条件 を設定している . 増幅器の増幅度 を一定にしておく と, 発声強度が低い場合 はフィ ー ドバッ ク強度も低く なる . フ ィ ー ドバ ッ ク 強 度 は DAF の 効 果 を 規 定 す る の だか ら こ の よ う な 操 作 で は フ ィ ー ドバ ッ ク の 強 ,. 度は統制されていないことになる. つまり,S の発声強度の強弱に無関係に 耳に常に一定の音圧 し , ベ ル でフ ィ ー ド バ ッ ク が与 え ら れる 時 フ ィ ー ドバ ッ ク 強 度 の コ ン ト ロ ー ル が でき た こ と に な ろ う , . 7 ( 9 8 0 ) ( )は 自 動 音 量 調 節 器 を 用 い て い る が こ れ は フ ー ドバ ク 強 度 を 独 立 変 数 と して 統 す Yates 制 ィ ッ , る た め であ る. な お, B1 ack が 初 め に 唱 え た, 「骨 導 フ ィ ー ドバ ッ ク を 遮 る の に 十 分 な 音 圧 レ ベ ル」 は 従 来 経 , ,. 験的にかなり任意の規準で設定されてきた DAF 条件下 での発声活動への骨導フィ ー ドバックの役 . 割りを検討する意味 でも, フィ ー ドバッ ク強度の実験的な統制 に関する検討が必要 であろう . フィ ー ドバック信号 (音声) の周波数 通信系の周波数特性は その系の通話品質を規定し 明 , , 瞭度に影響する.DAF 実験は種々の電気音響変換器を用いるの で, 夫々の機器は周波数特性が良く なければならないし, また過大信号によ る波形歪みがあっ てはならない 相沢は遅延させたフィ ー . ド バ ッ ク 音 声 を, ハ イ パ ス, ロ ー パ ス, バ ン ドパ ス バ ン ドリ ジ ェ ク ト の 各 フ ィ ル タ ー を用 い て 歪 ,. ませてみて, 信号の周波数帯域 が広くなると DAF 効果は大となり, 狭い場合には逆になることを見 つけた. 彼は特 に会話音域の周波数帯の 存否が DAF 効果を大きく 左右す ると述べている Br ‐ . ad. 1 0 ( }は 音 声 波 形 を 音 声 と は 認 識 でき な いく ら い に 歪 ま せ て DAF と して 与 え て い る l shaw eta ,. . 5 9 ) 6 0 ( )は SN 比 を 雑 音 を 与 え な い 場 合 を 規 準 と し て Singh ら( , , 6 dB, ま た は - 6dB, お よ び一12dB と な る よ う 設 定 し て 白 色 雑 音 を DAF に 重 畳 さ せ て 与 え た , . フ ィ ー ドバ ッ ク 信 号 と 雑 音 の 比. その結果と. して,SN 比が大になると, 音読の速度は NAF 条件下では遅くなり,DAF 条件下では逆 に速く なること,発声強度はSN 比が大きくなり,遅延時間が長く なるに従っ て増大することを報告 64.

(6) . 青 木剛 土 : 最 近 の遅 延 聴 覚フィ ー ドバ ッ クに 関す る 研究. i ns on し て い る。 DAF 効果の性質を,雑音による遮蔽との関係で検討している点で興味深い, Rob 5 3 }は 骨 導 か らの NAF を妨害するために 60dBSPL の ピン ク ノイ ズを 与 え て い る ( . 音読や発声の速度は DAF の事態では独立, 従属の両面をもつ変数である。この変数 を 操作する場合多くの文 献では,「普通の速さ で」 ,「普通の速さを維持して」 読むように被験者に指示 音読速度. 4 4 2 ) { 3 )は 「普 通 の 速 さ」 は 被 験 者 の 主 観 的 規 準 で 左 右 さ れ る と 考 え ( して いる。 Mackay , ,. 普通の速度. 5 9 )も高速 で読むか普通速 度で読むかを文字で ( i ck ngh a の他に最高速 度でも音読させている。 S ‐& B1 指 示 し て い る の だ が, こ れ ら の 指 示 は 結 局 の と こ ろ, S の 構 え を 操 作 す る こ と と 解 さ れ る. 一 方, 5 8 )は メ トロ ノ ー ム を 使 っ て 1 秒 に 1 拍 の 割 合 い で音 読 す る 練 習 を さ せ た あ と で ( Shea rer & Simon , 5 6 ( )は 2 つ の ラ ン プ を 交 互 に 点 灯 し 点灯のタイミン グ l DAF 実 験 を 行 っ て お り, Saxman & Han ey , 5 3 )も や は り ラ ン プ の 点 灯 に よ っ て 発 声 の 速 度 を 統 制 し て い ( inson に 合 わ せ て 発 声 さ せ て い る. Rob. る。 発声速度の統制は発声すべき文字や数字などの材料の提示時間を調節することによっ ても可能 4 l ) l 速度を上昇させる操作で, Mi rの い e ) である (青木( 。 これは材料の提示時間を速めること で発声 i う Eyevo cespanの問題に注意しながら, 瞬間露出器や, 電子装置を使っ て時間を設定することに よっ てうまくいく と思われる。 DAF の提示様式 DAF 実験においては通常, 両耳に DAF が与えられる. 片耳には DAF を与え. ‐ ter 他 方に は 別 の 信 号 と いう 提 示 の 様 式 は 他 覚 的 聴 力 検 査 に 利 用 さ れ て き た. Gibbons & Winches 2 6 { )は DAF と マ ス キ ン グと を 組 み 合 わ せ て 提 示 し 片 耳 に だ け DAF を与え もう 一方の耳にはマ , , ,. スキン グしない条件とマスキン グをする条件を比べると, 前者の条件の方が DAF からうける妨害 7 7 )は 閥 値 の 差 が最 低 40dB はある片耳器質性聴力損失 が少 な か っ た と 報 告 し て い る さ らに 彼 ら( ,. . 者 の 両 耳 に DAF と マ ス キ ン グを 交 互 に 与 え, 良 い 耳 へ DAF を与えられた場合の方がその逆の場合. よりも大きな DAF 効果が見られたと述べている.他覚的聴力検査の-技法としての DAF について 4 9 )を 参 照 さ れた い 7 9 ( ) 大 和 田{ tes は Ya . , 8 0 ( )は シ ャ ドウ イ ン グ 発 声 を し て い る と DAF の 妨 害 を 受 け な い の で は な い か と 考 え た Yates .. シャ ドウイン グとは, 他人の発声を直後に復唱することで, 吃音治療の-手段と して用いられてい る。 彼は, 一方の耳に実験者がシャ ドウすべき ことばを与え, もう 一方の耳には白色雑音, 無関係 な こ と ば, シ ャ ドウ し た こ と ば の DAF, の 3 条 件, さ ら に 両 耳 に シ ャ ドウ す べ き こ と ば を与 え る と. いう条件の4条件を設定した。 その結果, 無関係なことば, シャ ドウしたことばの DAF , の2条件 での パ フ ォ ー マ ン ス は 他 の 2 条 件 よ り も 悪 化 した. Yates は 左 右 各 耳 に 与 え ら れ た こ と ば が 競 合 す る と パ フ ォ ー マ ン ス が悪 化 す る と 考 え て い る。 両 耳 と も に DAF を与えるの ではなく, 片耳には DAF , 他方に様々な音刺 激 (無刺激も含めて). を与えるという提示様式を考えると, 上述のように様々 な事態を設定できる. 上記の諸研究は DAF の下での両耳間の パフォ ーマンスの差を大脳の機能と結びつけていないが, 最近, 大脳半球機能の 非対称性に関する研究の手段として DAF を用 い た 報 告 が 現 わ れ て き て い る, こ の 点 に 関 し て は 項 目を改めて概観する. DA F を用いた言語の大脳両半球機能の非対称性に関する研究 r. 8 2に よると 言語に関わる機能には大脳のどちらかの半球に優位性があるといわれている. 島田{ , このことは次のような研究から明らかにされてきた. それは, 失語症の臨床統計的研究, 失語発作 ium amy l の 研 究, 麻 酔 薬 (sod t )による言語機能の研究, そして言語と半球優位に関する実験 的研 a. 究で, 最後の実験的研究は視知覚, 聴覚, 知能, 記憶などの側面から研究されている, と島田は述 4 3 )は DAF で な く 両 耳 聴 取 法 ( べ て い る。 DAF に 関 係 あ る の は 上 記 の う ち 聴 覚 的 な 研 究 で, Kimura 65.

(7) . 青木剛土:最近の遅延聴覚フィー ドバックに関する研究 ichot icl i ing 法) を 用 い て 多く の 事 実 を 明 ら か に し て い る 聴 覚 的 研 究 に お い て は 左 右 そ (d ten s . ,. れぞれの耳に与えた刺激への反応の優位性を, 耳とは反対側の半球が優位に機能しているからであ ると解釈する.Kimu r aの方法は両耳に別々の刺激を同時に与え, 再生させる方法 であるが, この方 法は 「自覚的な」 方法と呼ばれ, 記憶の変容な ど, 半球の優位以外の要因の影響が成績に及ぶとい 7 1 }は こ の 種 の 混 乱 要 因 を 除く た め に DAF を用いた「他覚的な わ れ て い る. そ こ で, 角 田( 」非対称性. ( 1 8 )と 同 じよ う に 打 叩 課 題 に お い て 打 叩 の フ ー ド バ 研 究 の 手 法 を 開 発 し た 彼 は, Chase eta l ィ ッ . , ,. クとして音声 (定常母音, 子音) や純音などを与え, DAF 事態ではこのフィ ー ドバッ クを遅延させ た. DAF の 効 果 を 打 叩 の リ ズ ム, パ タ ン の 混 乱, 打 叩 圧 力 の 増 大 を 指 標 と して 測 定 し DAF の 強 度 ,. を増大させた時に初めて DAF の効果が現われるレベ ルを左右の耳について比較する ことによ っ て 優位な半球を決定している. この方法を用いて角田は, 母音は右耳(したがっ て 左半球) が優位 で , 純音, 白色雑音, ブザーな どの機械音は左耳(右半球)が優位である こと, 西欧人は母音/ a/と1kHz 純音とに対して同じ側が優位であること, 日本人は母音と純音との優位側が異なることなどを見出 7 2 7 3 } ( ) して い る (角 田{ ) .. 角田とは違 っ て, 被験者自身の声をDAF として与える方法 で言語機能の非対称性を研究した報 16 ( )は 側 頭 葉 の 切 除 手 術 をう け た 被 験 者 に 一 方 の 耳 に は DAF を与え 他 告 が いく つ か あ る. Chase , ,. 方には遮蔽のために白色雑音を与えた. 左側頭葉を切除された S は左耳に DAF が与えられた場合 に, 一方, 右側頭葉切 除の被験者は右耳に DAF を与えられた場合に夫々話す時間が延長し, 発声の 強度が増すという DAF の混乱効果が見られた.この事実は, 手術によっ て損なわれた言語に優位の 半球の機能が, 反対側 で補償的に営まれるようになっ たことを示すものと解釈されている . 両耳聴取法の事態には刺激の聴取と中枢での処理が含まれ,DAF を使っ た事態には言語反応とそ れから聴取されたものの中枢での処理とが含まれる.2つの事態 で違うのは発声の過程だけである .. 1 ( )は こ の 仮 定 の 検 証 も 兼 ね て DAF そ れ 以 外 の過 程 は 同 じ も の と み な さ れ て い る Abbs & Smi th . ,. による大脳の言語機能 の非対称性の実験的検討を行っ た 彼らは一方の耳へは DAF(00 01 0 ., ., . . 2s ecの遅延) を, 他方の耳へ は白色雑音を与えた. 左右の耳でDAF の効果に有意な差があり, 右 耳に DAF を与えた場合の方が構音の誤りが多かっ た 遅延時間の効果にも差があっ て 03s . , . ec遅 延 の 時に 誤 り が 最 も 多 か っ た 誤 り は 主 と し て 子 音 に 関 し て 見 ら れ た こ と か ら 彼 ら は Shankwe i l er . ,. 5 7 ( }の 考 え を 拡 張 し て 話 しこ と ばの コ ン トロ ー ル は 話 し 手 が 自 分 の 発 し た 音 & Studder t ‐Kennedy ,. 声 の, 主 と して 子 音 を モ ニ タ ー す る こ と に よ っ て な さ れ 母 音 の 役 割 り は 二 次 的 であ る と 述 べ て い , る. 9 10 ( ) ( )は Kimura らの一連の研究を詳細 Bradshaw et a l に検討し. 1 ( )に お い て は 統 制 th s & Smi ,Abb されていな い利き手の要因をも顧慮して, 各種の材料を種々な提 示様式 で用 いることによっ て , 9 } 左右の耳の パフォ ー マンスの非対称性を DAF 事態での両耳聴取を検討している 彼らは初めに( , . 検討するために DAF は有効な手段か どうか, 耳の非対称性を引き出すためには Kimu r a と同じよ うに両耳に競合する入力を与えることが必要条件か どうか, また どのようなタイ プの材料が競合的 な の か を 検 討 し た. そ れ に よ る と, 一 方 の 耳 に は 0.2sec 他 方 に は 1 lsec と 遅 延 時 間 を 左 右 耳 , . ,. で異ならせて, 散文と単語リストを読ませたところ, 右耳に 0.2sec の DAF を与えられた条件の方 が音読時間が延長した.DAF と NAF を別々の耳に与える条件 では右耳に DAF を, 左 耳 に NAF を 与えた方がその逆よりも DAF 効果は大きかっ た. DAF と白色雑音を夫々の耳に与える条件では , Abbs & Smi th の よ う な 左 右 の 耳 の 差 は 見 ら れ な か っ た 最 後 に 彼 ら は ピア ノ 演 奏 と 音 読 の 2 種 の , .. 課題を比較して, ピアノ演奏は左耳の DAF によっ て, 音読課題は右耳の DAF によっ て大きく 混乱 す る こ と を 見 出 し た. 結 局, 左 右 の 耳 の パ フ ォ ー マ ン ス の 差 を 明 ら か に す る 技 法 と し て DAF は 十 分 66.

(8) . 青 木剛 土 ; 最 近 の遅 延 聴 覚フィ ー ドバ ッ クに関 す る 研 究. 有効 であり, また競合入力は, たとえそれが NAF を単に減衰させただけというやり方だとしても, 1 0 ) 彼らはさらに技法を巧妙にして同種の実験を行っ た すな 必要である, と彼らは考えた。 翌年( . , わち, ①DAF を与えるのとは 反対側の耳へ DAF と時間的に完全に一致した別の信号を競合入力と して 与 え, ② 楽 器 演 奏 の 際に ヘ ッ ドフ ォ ン か ら NAF が漏れ入るのをなくすために 電子楽器を使い,. ③各種の課題の型と DAF のもとでの 反応の左右耳差を検討したの である.その結果, ①については DAF 効果は大きいこと, 右耳へ時間的に 一致した歪 DAF ,左耳は通常の DAF を与えた場合の方が ②については, 左耳への単耳 DAF は, 他方へ NAF を提示したり, 単耳の NAF よりも大きな DAF ‐dum と い う 発 声, 文 の 音 読 の 順 に DAF ‐da ‐da 効 果 を もた ら す こ と, ③ に つ い て は, 打 鍵, 口 笛, da 効 果 が 特 に 右 耳 に お い て 強く な っ て いく こ と, が 示 さ れ た.. 5 2 )は言語課題なら右耳 非言語課題(… ( Rober t& Gr r ego y ,. … という パタンの打叩 反復,lkHz 純音をフィ ー ドバッ クとする)なら左耳へDAF を与えると DAF の妨害効果が大きいことを, 一反 復 ごとに DAF の フ ィ ー ド バ ッ ク 強 度 を 2.5dB ず つ 高 め て 行 き, DAF に よ っ て 課 題 の 遂 行 が で き なく な っ た時 の フ ィ ー ドバ ッ ク 強 度 を 指 標 と す る こ と に よ っ て 確 か め た。. Kimu r aの用いた両耳聴取法は, 両方の耳に異なる数系列や語音 系列を与えた後にた だちに再生 させ, どちらの再生率が高いかによっ て, 語音認知に関しては, 高い方の耳とは 反対側の半球優位 4 5 ( }が リ ズ ム は 左 半 球 で処 理 さ れ る と 従 来 と は 逆 の l inson & So omon 性 を 推 定 す る 方 法 であ る。Rob ,. 主張をしているが, 彼らの実験 では, リズムが記銘再生されているので, 前述のように,「言語的な」 記憶変容がなされていることも考えられ, 議論の余地のない結果とはいいがたい. これらの混乱は, r aの方法による結果を追 DAF による両耳聴取法を用いると排除される であろう. 一般的には Kimu 認する事実しかまだ報告されていないが,DAF を使うことによっ て言語の大脳両半球機能の非対称 性の研究に何らかの実りが期待できそう である。 測. 度. DAF の事態では,被験者の発声は勿論反応であるがそれがフィ ー ドバックルー プの中 で循環して 刺激となりまたそれによっ て発声が変化する,という刺激-反応の循環に注意しなければならない. 既述の音読速度はその意味で, 実験的統制の対象でもありまた測 度でもある. 以下, いままでどの ような測度がDAF の効果の指標として用いられてきたか見てみよう。 音読 (発声) 所要時間-音読や発声の速度 DAF の下では音節が引き伸ばされたり, 語などが反 復されたりする.材料の音読時間はこれらにより増加するので, 音読時間の延長は DAF の効果とみ なされる.材料の読み始めから終了までにかかっ た総所要時間を実際に発声された音節数で割ると, 1音節あたりの所要時間が得られる。 これは DAF によっ て混乱したために反復されたり挿 入され たりした音節をも含めた, 1音節を発声するのに要した時間である. 総所要時間を正しく発声され 4 2 ) { ) た音節数で割ると正音節所要時間が得られる(MacKay . 1音節当りの所要時間および正音節所 要時間の逆数は, それぞれ, 単位時間あたりに発声される音節の数, すなわち音読の速度をあらわ す.NAF の下での所要時間と比較して,DAF 下での1音節当りの所要時間の値や正音節所要時間の 値が大きくて, その逆数, つまり音読速度の値が小さければ, DAF によっ て音読時間が延長され, 速度が低下したわけ であるから, いちおう音節を規準とした場合の DAF の効果 がみられたことに なる。 しかし, DAF 下 ではその影響から逃れるために, 各自にあっ た適当な発声単位ごとに十分な 間合いをとっ て発声することがあるので, このような場合には音節を単位とした音読所要時間ない しは速度という測度にあいまいさが残ることになる。 同一材料の NAF と DAF の音読所要時間(間 2 ) ) 合いも含めた) の比をとっ た時間延長率という測度が考案されている (相沢{ 。 言語単位の規準と 67.

(9) . 青木剛土:最近の遅延聴覚フィー ドバックに関する研究. いう束縛から逃れ, 発声活動にとっ て間合いは本来必須であるとする立場から考えるならば良い方 2 0 )も 同 様 な 方 法 を 採 用 して い る 音 読 の 所 要 時 間 や 速 度 に 関 して は ( l ford 法 であ る. Da rympl e‐A1 , .. 単位とする語や音節と被験者の発声活動とが十分に一致するような定義をすべき であろう. 音節を単位とした, 音節所要時間という測度は音読材料が一定の場合には, 正しく読まれるべき 音節数 (すなわち正音所要時間) を規準として求めるのが良いの ではないだろうか. 音読所要時間から間合いを差し引くためには, 例えば音声を高速度レベルレコー ダーで記録し, 断″ のできるスイ ッチと累積計時できる時計と (u) l i ) を組み合わせるなどの方法をとることになろう (Br neta e sk . 発声の強度 DAF の効果として発声強度が増大することが以前から記述されている. しかし, 常 グラ フ の 長 さ で調 べ る と か, 発 声 に よ っ て い接″ ,. に増大するとは限らず, 逆に減少することもある. 増大の場合には DAF に影響されまいとして声を 張 り 上 げ, 骨 導 フ ィ ー ドバ ッ ク や ヘ ッ ドフ ォ ン の 隙 間 か ら 漏 れ 入 る NAF を頼りにして発声を遂行 しようとする被験者の意図が働くの であろう. 逆に減少の場合は, 発声にとっ て妨害的に作用する DAF をできるだけ小さくすることによっ て乗り切ろうと する被験者の方略と考えられる いずれに .. しろ,DAF の効果の測度としての発声強度は重要である. 発声強度は音圧計によっ て音圧レベ ルと して測定できる.音声は速い振動なの で, 記録には高速度レベ ルレコー ダーが使われることが多い. 8 5 9 ) { ) そして, 記録紙上に ペ ン書きさせて実験終了後に計測される. 前述の B1 ack ら の 一 連 の 研 究(. 6 0 ( )では こ の よ う な 手 順 に よ っ て 記 録 さ れ た 波 形 の ピー ク 値 の 平 均 を と り 平 均 音 節 音 圧 レ ベ ル , , l icsound pressurel l (averagesyl ) と し て 定 義 し て い る. ま た, 彼 ら に よ っ て NAF と DAF ab eve. とでは後者の事態 で有意に.SPL が増大することが確認されており, さらに DAF に雑音を加えて, 信号対雑音の比 (SN 比) が低くなっ た場合にも SPL が増大することや, 文の構造 (疑問文など) や有意味度によっ ても SPL に違いがあることなども示されている. ( 5 1 )は同一遅延時間で同一材料を反復音読させると 回を重ねるに従っ て SPL は増大 Ratnereta l , 2 )は NAF 時のフィ ー ドバック音圧を規準として DAF 時の音圧を4通り すると報告している.相沢( t に変化させ,DAF 時の音圧が増大するにつれて発声強度が増すと述べている.Ra ne reta目ま DAF 下で発声強度が増すことを音響的妨害 (例えば騒音) に対する 共通の反応と考えているが, 遅延時 4 6 6 5 5 2 ) ( ) ( } ( )こ と を 考 え る と DAF に 特 有 な 反 応 と 考 え た 方 間 の 変 化 に よ っ て SPL の 増 減 が 見 ら れ る( , 3 8 ) がよ い の では な い だ ろ う か. い ず れに し ろ, 発 声 強 度 の 測 度 は 様 々 であ っ て (越 川( ) , どの 測 度 を. もっ て発声強度とするかによっ ても変わっ てくる. 調音の誤り DAF の下では被験者の発音は様々に変化する. しかし, この変化には明確に弁別し 定義すること が困難なものもある. 最もはっ きりした変化 である音節の反復のみに 注目 したのは. 4 3 ( )であ る が 多く の 研 究 が 実 際 に 引 き 伸 ば し 省 略 つ け 加 え 置 き 換 え 音 の 歪 み な ど MacKay , , , , , ,. 多くの変化を記述している. これらの調音上の種々の変化 (逸脱) の評定には, ことばの非流暢さ の判定に熟練している言語臨床経験の深い人とか, 音声学的に 各種の語音をききわける修練を積ん 5 9 ) 7 6 ( ) Abbs & i tar & Dorman ) だ人の援助を求め (S ng & B1ack{ , 評 定 の 信 頼 性 チ ェ ッ ク を (Webs , 1 { } Smi h t )するなどの手続きがとられることもあるが, 多くの研究においては実験者自身が評定する こと で済ませ られている. 音の引き伸ばしなど, 判定に主観が混りやすい測度については, 慎重を 期して, 生理学的, 音響学的手段を使うことが良い であろう. この測度は DAF に固有な効果を測定 しているので, ききわけ以外の手段によっ て構音の誤りを確認する方法が開発されることが望まれ る. 生 理学的 指標. 2 2 8 2 ( )お よ び Han ( }は DAF の 下 での GSR を指標とし Doehr ing & Ha l l rbord eyeta , 8 4 ( } l f は 心 臓 数 の 変 化 と GSR と を 測 定 し て, DAF の 情 緒 的 影 響 を 見 て い て 用 い て い る. King & Wo 68.

(10) . 青 木剛 土 : 最 近 の遅延 聴 覚フィ ー ドバ ッ クに 関 す る 研究. lの水準に何らかの変化を与え, この変化が学習材料の保持に影響す r ous る. DAF が情緒性又はa a る, と 考 え た か ら であ る。 そ の 結 果, DAF 下 での GSR は 上 昇 す る こ と が わ か っ た。 た だ, 統 制 群. に 電気ショックを与えたところ, この群も GSR に顕著な変化があらわれたことをつけ加えておく.. 6 9 ( )は DAF の 下 での ア ゴの 運 動 が DAF 条 件 に 特 有 な 動 き 方 を す る th と こ ろ で, Sussman & Smi. ことを, 巧妙なしかけを用いて確かめている. ア ゴを含む調音器官が発声活動のフィ ー ドバッ クに 4 4 { ) l i l ) の は 確 か な こ と であ る し, 調 音 器 官 の よ る制 御 の ル ー プの 中 に 含 ま れ て い る(MacNe age eta. 運動への DAF の影響はさらに研究されるべき である。 その他 いうまでもなく, 上述の測度のみが DAF の効果を示すものではなく, 今後の研究ととも に, より弁別度の高い指標が見出されるにちがいない。 例えばサウン ドスペクトロ グラフによる 分 7 8 ( )に よ っ て 既 に 奨 め ら れ て い る に も か か わ ら ず 現 在 でも ま だ本 格 的 な 研 究 の 報 告 は な tes 析は,Ya ,. い. 音の歪み, 引き伸ばしな ど, 調音の誤りとして分類される反応は, 今まで聴き取りによる評定 で捉 え ら れ て い て, そ れ 故 主 観 性 の 排 除 が でき な か っ た の であ る が, サ ウ ン ドス ペ ク トロ グラ フ の. 使用によって客観的, 定量的に把握 できる可能性がある. また電子計算機によっ て, DAF のもとで の音声波形を高速, 多量に分析処理できれば, 研究は新しい展開を見せるであろう。 被. 験. 者. 7 5 ( )は 非 常 に ぞん ざい に 話 す 傾 向 が あ り ま た 誰 が 何 を 言 っ て い る か 決 し て 聞 こ う と し な l Wa ter , ,. い初老の人は比較的 DAF の影響をうけないのに対し, 若い人は DAF から受ける影響が大きい, と 自分の観察を報告している。 DAF効果の年令的推移は, 従来, ことばのモニタリン グ習 慣の獲得 7 4 { 7 8 ) VanRiper &l ( ) ) の 観 点 か ら 研 究 さ れ て き た し, 将 来 も ま た そ う であ ろ う が, 年 (Yates rwin ,. l t 令的変化を獲得の面からのみでなく, Wa e rのように衰退の面からとらえることも必要 であろう。 ・ l Wa t 年令的特性のみでなく た rの観察はま , e , DAF に対する個人的な感受性の差も暗示してい る. 以 下 では 種 々 の 個 人 差 と DAF 効 果 と の 関 係 に つ い て 見 る。. 男女差 吃音の男女の割合は, 小学校では男子が女子の3倍, 中学校では男子が5倍 であるとい 2 4 7 3 ( } う (神山〈 ) . 村田 は 多くの文献を調査した結果, 幼児, 児童の調音技能については女子優位 で あるという報告が大部分であり, また大学生においてもこの差が維持されている, という結論を得 た. 直接 DAF に関係はないが興味深い. 3 7 ( )は 大 学 生 女 子 被 験 者 と 比 べ て 男 子 は NAF 下 でも DAF 下 でも よ り ゆ っ く り 話 King & Dodge , 4 5 ( )は フ ィ ー ドバ ッ ク さ れる 音 声 の 周 波 数 の フ ィ ルタ ー 条 f fey & St ta す と 記 して い る. Maha roms ,. 件, 男女差, 遅延時間およびフィ ー ドバッ ク強度などをいろいろ変化させた結果, 次のことを見出 した.①女子の平均音読時間は, ラウ ドネスの バランスをとらなかっ た条件よりも, バランスをとっ た方が有意に長いこと, ②男子はフィ ー ドバック強度の影響を受けないこと, ③最大 DAF 効果は, 女 子 では 0,2sec 遅 延 の 時 に, 男 子 では 0.18sec 遅 延 の 時 に 生 じ た こ と, ④ ラ ウ ドネ ス バ ラ ン ス を と っ て フ ィ ー ドバ ッ ク を 強 め る と, す べ て の 遅 延 条 件 に 渉 っ て 音 読 の 速 度 が 低 下 す る こ と, ⑤ ラ ウ. ドネス バランスをとっ た場合,2.4kHz以上の周波数を減衰させた場合に男子は最大の DAF 効果を 示 し, 女 子 は 600HZ以上の周波数の減衰によって最大 DAF 効果を示すこと, を報告している。 そ して, 聴覚と言語には男子, 女子で生来的な差があるのではないかと考えて, この違いが発吃の性 差に関係するの ではないかと推論している. 7 0 ( 〉も 男 女 学 生 の DAF 効 果 の 差 を 検 討 し て い る そ れ に よ る と 遅 延 条 件 を ラ ン ダム に Timmons , 。. した場合には男女の反応の差は見られなかっ たが, 条件を順序 づけて,DAF にさらされたことの累 積効果を分析すると, 女子では DAF への反応が減少するが, 男子では減少しないことがわかっ た. 69.

(11) . 青木剛土:最近の遅延聴覚フィー ドバックに関する研究 6 8 ( )の 吃 音 の 原 因 は 骨 導 聴 覚 の 位 相 彼は こ の 結 果 を DAF へ の 順 応 の 男 女 差 と 考 え, さ ら に St ta roms ズレ に あ る と い う 仮 説 と 関 係 さ せ て い る . 5 1 ( )は 8 - 9才 の 男 女 に DAF 効 果 の 差 が な か た と 報 告 し て い る Ratnereta l っ , .. DAF 効果の男女差の研究は, 先に述べた女子に発吃が少ないという臨床的事実を 何らかの調音 , 技能上の男女差 の観点から説明 できるの ではないか, という研究方向を示している点で興味深い. 勿論, 調音技能が話し手の発声の聴覚的フィ ー ドバックによっ て支えられていることを前提にして の 方 向 では あ る が。 2 7 ( )は 精 神 分 裂 病 児 が 正 常 児よ り l d‐ fa in 失語症, 精神薄弱, 精 神 分 裂 病 な ど Go te rbe & Brauns , も外部に注意を向けることが少なく, それ故 DAF に妨害されることは少ないだろうと考えた.これ ( 6 6 )と 同 じ 考 え であ る そ こ で 彼 ら は 年 令 8 才 - 9才の精神分裂病児1 i l ka は Sp 6名と正常児25名 , .. の DAF 下と NAF 下の行動と発声を比較してみた.その結果正常な条件下 では精神分裂病児の発声 と行動が貧弱 であるが,DAF 条件下では正常児は全員 が発声に全体的な混乱を示すのに対して, 精 神分裂病児は非常に 多様な反応をすることを見出した. つまり彼らの場合, DAF を与えられても発 声が全く混乱 しないものから, ひどい混乱に陥るものま でいたの である. 全体的には, 正常児群と 比べると発声の混乱が少なく, 何人かは DAF 下で聞かさ れた自分の声を他人の声だと受け取っ た . 6 7 ( }は失語症者の発声の音響的特性(持続時間と振幅)におよぼす DAF の効果は様々 で St t an on , 患者の反応を次のように分類 できると述 べている. それは, ①正常者と同じに 反応する群, ②DAF によっ て発声に 多少の改善が見られる群, ③影響を受けない群, ④DAF への反応 が不定型で分類 で き な い 群, であ る. 6 1 { )は 失 語 症 (主 と し て 表 出 性 軽 中 度) 中 枢 性 調 音 障 害 (dysar Singh & Sch l ic) thr anger , , , , 精. ’ IQ5 神薄弱( 0一74)に文構造と有意味度の異なるいく つかの文を与えた. 音読時間, 調音の誤りは, 精神薄弱, 調音障害者, 失語症者の順 で多くなり, 失語症がDAF から最も大きな影響を受けること が示された. 言語の心理過程に様々な障害を持つ者を対象とする DAF の研究はその障害内容を病理的に解明 す る こ と に よ っ て, 発 声 活 動 と, 聴 覚 フ ィ ー ドバ ッ ク と の 関 係 を 一 層 明 ら かに す る であ ろ う . 2 7 18 ( )であ っ た Chase et al ( )は l dfarbe & Brauns in te 年令 児童に初めて DAF を 与 え た の は Go , .. ① DAF 下の発声に現われる変化の程 度と種類は年令に関係があるかどうか, ② DAF 下 で話す際の 態度は年令と 関係があるか どうかを調べた. 被験者は4-6才, 7-9才の2群で, 絵について自 由に話させる課題,、遅延時間は 0.2sec 一 定 と した. そ の 結 果, 年 長 児は 年 少 児よ り も DAF か ら 受 ける混乱が大きく, また遅れて聞こえてくる声を自分のものと認めたと述べている. ( 5 1 )は Ratnereta l. , 6 -13 才 ま での 被 験 者 を 4 つ の 年 令 群 に 分 け, 0.63sec の DAF を与え, 簡単. な文を反復音読させた.その結果,NAF 下での音読速度は最年長群が最も速かっ た.DAF 開始時に は群間に差はなかっ たが, 音読を反復するに つれて, 年少群は速度が減少し, 調音の誤りが増加 し て 行 っ た. そ れ 故 彼 ら は Chase eta 1とは反対に,年少群の方が DAF の影響を受けやすいと考えた . 4 2 ( )は 次 の よ う な 仮 説 の 検 証 を 試 み た そ れ は 被 験 者 の 年 M す の 矛 盾 を 決 た こ 解 る め に, acKay , .. 令によっ て最大の DAF 効果を示す遅延時間は異なるという仮説 (クリティ カ ルインタバル仮説) , および発声速度が遅いと DAF からの影響が少ないという仮説 であっ た. 第2の仮説は一般にこ ど もは発声速度が遅いし, 大人が故意に遅く した場合, DAF 効果のピークをもたらす遅延時間は長い 方へずれることを意味し, 発声速度仮説, ピーク移行仮説と名づけた. 対象者は4-6才群, 7- 9才群,20一26才群 であっ た. こ どもは大人に比べて どの遅延時間 でも大きな DAF 効果を示した. 最大効果を示す遅延時間は年令 ごとに違 い, 年少児0.524sec, 年 長 児 0.375sec , 大 人 0.2sec で 70.

(12) . 青 木剛 土 :最 近 の遅 延 聴 覚 フィ ー ドバ ッ クに 関 す る 研究. あ っ た. 成 人 が 速 度 を 下 げ て 発 話 し て も ピー ク は や は り 0.2sec であ っ た。 MacKay の 結 果 は ク リ. ティ カルインタ バル仮説を支持しており, 上記矛盾は解決されたと思われる。 ピーク移行仮説は支 持されなかったが, 彼は最大速度を決定する機制と, 語音の引き伸しを支配する機制とはかなり異 なる と 考 え て い る. 4 6 }は 10一18 才 22一38 才 42一68才 の 3 群 に 0 2sec の DAF を与えた 高年 { Smi th & Tierney , , . 。. 令群の音読速度が最も遅くなり, 構音の誤りも多かっ た。22一38才群の DAF 効果が最小であっ た。. 4 1 )は 60-81 才 の 被 験 者 は 0 4s { Buxton . ec の DAF の 時 に 最 大 DAF 効 果 を 示 し た と 報 告 して い る.. 幼・児童期, 壮年期の値と比べて興味深い. 1 9 ( )は 聴 覚 フ ィ ー ド バ ッ ク に よ る 音 声 の 調 節 は 何 才 頃 か ら 始 ま る の か 調 べ た 生 後 24- l l Cu l eneta 。. 1 68時間の乳児に自分の泣き声の NAF と DAF を交互に反復して与えたところ, NAF 時には泣き 声は長くなり, DAF 時には短縮した。 泣き声の SPL は DAF の1回目が最も強く, DAF の2回目 に は 弱く な り, NAF の 2 回 目 では さ らに 弱 ま っ た。 こ の 結 果 か ら 彼 ら は 泣 き 声 は 聴 覚 フ ィ ー ド バ ッ. クの調節を受けていると結論した。 Yen i lは3才以下の幼児に聴覚フィ ー ドバッ クの調節機能が作用しているか調べ ‐K0mshian et a た。 2才 4 ヶ 月 - 2 才 11ヶ 月 児 の 群 と 1才 9 ヶ 月 - 2 才 2 ヶ 月 児 の 群 を 比 較 し た と こ ろ,DAF 下 で. の発声時間の延長は年長群で大, 年少群 で小であり, 年少群の変動は大きかっ た. 以上概括すると年令に対して臨界的な遅延時間があるらしく, 乳幼児期から老年期までその値は 夫々異なるよう である. 年令がどのような言語機能の指標なのかを明らかにすることが望まれる. DAF と記憶研究 Ki ng とその共同研究者たちは, 言語材料の再生に及 ぼす DAF の効果を研究して いる. 彼らは DAF の事態を材料の記銘 作業に対する負荷要因として扱っ ている. このよう な 扱いの根拠は, ) Han 2 1 ) Do 2 8 ( ( ( )ら の DAF の 生 理 学 的 変 化 の 研 究 Rank 5 0 ) l ing Doehr in l ing & Harbord(22 ey et a ehr , , , の, DAF 下 での 不 安 は ス ト レ ッ サ ー と し て の 効 果 を 持 つ と い う 報 告 に あ る。 3 5 ( )は 221 語 か ら な る 文 を 被 験 者 に 音 読 さ せ な が ら そ の 中 間 で DAF を与え 後に除去して King , ,. 音読を終了させ, 直後に文の内容を再生させるという手続きを用いた。DAF 下 で読んだ部分の再生 は 悪 か っ た. 8 3 ( )は DAF 下 で読 ん だ材 料 の 再 生 を 援 助 す る た め に 文 の 内 容 に つ い て の 助 言 を 与 l ker King & Wa , ing 手 続 き) と, DAF 効 果 は どう 変 化 す る か 見 て い る が, DAF十助 言 群 は DAF な し える (prompt で助 言 を 与 え ら れた 群 よ り も パ ー フ ォ ー マ ン ス が悪 か っ た。 こ の 結 果 は, DAF は 直 後 再 生 を 抑 制 す. ることを示唆する. 6 3 ( )は DAF 群と DAF なし群の音読の速度と時間を組み合わせ たいくつかの条件を設定 し K i ng た. DAF 群の直後再生が貧弱なのは, DAF に長時間さらされたからではないという結果を得た.. 4 ( 8 )は DAF 群 中 度 の 電 気 シ ョ ッ ク を 与 え る 群 統 制 群 の 3 群 の 直 後 再 生 及 び24 時 l f King & Wo , , ,. 間後の遅延再生を比較 している.DAF 群は他の2群よりも直後再生は有意に 悪かったが, 遅延再生 では3群間の差がなかった. この結果を, DAF 下で読まれた材料は実は刺激提示中に学習されてい るのだが, ただ, その学習内容は遅延再生の場合にのみ現われてくるようだ, と解釈した。 これら 3 7 ( ) ) DAF 群 の 直 後 の研 究 では, 筆 記 に よ る 再 生 を 命 じた が, 口 頭 で再 生 さ せ る と (King & Dodge. 再生はひ どく悪い. 遅延再生ではこの群の再生量は著しく増加するが, 統制群との差をなくすまで に は 至 ら なか っ た. 8 5は King らの一連の研究を追試して同じ結果を確認し DAF は保特に ではなく 獲得 ( Timmons , 71.

(13) . 青木剛土:最近の遅延聴覚フィー ドバックに関する研究. に影響すると考えた.. 4 8 ( }は DAF の 妨 害 効 果 を 言 語 材 料 の 処 理 の 前 に な さ れ る 前 知 覚 的 感 覚 保 持 (preper Murdock ‐ ,. ceptualsensorys t r o e)と, それより後でなされる知覚後の保持とを区別するのに役立つと考えて,. ieva l ) の 研 究 に, DAF を 導 入 し た. こ の 考 え は ま だ確 認 さ れ て は い な い. 短 期 記 憶 の 検 索 (ret r. DAF が言語材料の記憶の過程の記銘に影響するのか, 保持にかを解明することは, ことばのサー ボ機構仮説のとくむ こ中枢部分の機制の解明に役立つことになろう. む. す. び. 以上, 種々の DAF に関する研究を概観してきた. 既に確認されている DAF 効果を様々な研究の 特異な技法として使う試みもある.これらの研究の成果や, 本稿の各所で指摘した問題点を解明し, その結果をまとめることとを通して, 発声活動の調節過程をより精細に明らかに することが今後の 課題 である.. i lo fspeech i f f l i to t tyd th r sintheaud ryf eedbackcont o (1) Abbs erenece era .J .S.H. ,H. ,K.U.1970La ,J ,& Smi R.13 . ,298一303. 8一2 96 (2) 相沢 宏 19 70 遅延側音効果に関する研究. 日本耳鼻咽喉科学会誌, 73 , 28 . 2 1 - 1 1 8 6 9 4 遅延聴覚フィ ー ドバックと吃音, 教育心理学研究, 2 (3) 青木剛土 1 97 , . 0回大会発表論文集, 1 0 39- (4) 青木剛土 1 976 発語速度と遅延聴覚フィー ドバックの効果. 日本心理学会第4 1040 . i l ide tone ont ode ayeds ‐ (5) Atkinson,C.J . .J .S.H,D. ,18 ,386-391 .1953 Adaptat i idet ty at eandintens (6) B1ack,J oneuponvoc副r .S.H.D. ,j . ,16 ,56一60 .W.1951 Theeffectofdelayeds l l d b f b l d i ionso f f fd i f f h d i t B 1 k 1 9 8 T tt 5 W n e sa n n um e r so s a e su e rc ond J m r n ee yp (7) ac , . . er ea ngso essageso y. (8). de l ide t - one ayeds . .LanguageandSpeech ,1 ,211一217 ia l fPsycho ingu i ic l i ingo fd i f f l l d i d i t B1 1 9 1D t 7 t r er s W e ent mat s s e o n e nr e a ontother ead ack J e a e y .J .o ,. . Resea r ch . ,1 ,77一87. f fec i f f l i f t t l s t t rd er ayedaud o ryf eedback:e encesandde en (9) Bradshaw,J et on ,G.1971Ea .L. ,Ne ,N.C. ,& Gef l i fExpt l ctask onaspeechanda mus .J .o ,Psycho . . ,91 ,85-92 f fect f 2E l i l C & G f G 1 9 N 7 t B d h L N t t t s n ra ryandde ayedaud o ryf eedback:e e e, . a symmet (1 0) ra s aw,j , .. , . . , e eon imu l i fE i ives l P h L 9 4 2 6 9 2 7 5 ft i t t t j t - on o x s c o a r o askr equ e l ・ l ent sandcompet y p . .. . , , fspeech pa l i fy ingon‐ f t t tman rde ayed rquant of ernsunde o (1 1 ) Breskin,S. s e .1971 Methodsf . ,Ger ,L.J ,& Jaf ,j l i ic Res i fPsycho ingu t toryf s ea r ch eedback aud . .o .J ,1 ,89一98 f l lana l i fthe de l l l to ayedspeechf eedback phenomenon oway r a so (1 ) But er 2 ys ・J .o ,F.T・1957 Fac ,R・A・ ,& Ga Acous t r .Soc .ofAme . . ,29 ,632一635 ingpe f ing andha f l l R A & Ga l B t r r rd ‐ o ‐hea sonsonthe ‐hear rma oway o rmancesofno (13 ) u er , ,F.T.1957 Per , . . 4 de l S H R 2 2 3 7-2 3 t j ayedf eedbackte s . .. . . . ,, i fAcous f l t t eedback ayedaud oryf (1 4 ) Buxton,L・F.1970Ageandsexdi”erencesinspeechunderde .o .o ・J .Soc Amer 4 7 5 8 . . , , i iono fspeechsounds i fectofde l t t to epe (1 ) Chase ayedaud ryf eedback onther 5 ,J .S.H.D. , ,23 ,R.A.1958 Ef 583-590 .. ’ ’lnF L Dar in mechan i l ingspeech )Bra r ey(Ed sm unde (1 6 ) Chase,R.A.1967“speechinaresearchconference y . .. l ton rk:GruneandSt r a andl anguage . .135÷139 .Pp ,New Yo l i ftheef f fde in t t ton ono ec so ayed s s (1 7) Chase,R.A. . .1959 Compar ,S. ,1 , & Sut ,S ,Harvey ,S. ,Standfa ,Rap ing ience i t aud oryf eedbackonspeechandkeyt app . .Sc ,129 ,903-904 f i in t t ryf ect s on esons enso eedback:1:Ef (1 ) Chase,R.A. s 8 .1961Stud ,S ,S. ,Standfa ,S. ,Rap ,L ,& Sut ,Harvey l l fde l i ing t t r o ayedaud o ryf eedbackonspeechandkeytapp . .ofExpt .Psycho . .Qua .J ,13 ,141-152 i ing f d i f A k h d l C l l K F N C h R & B P 1 9 6 8T t to t r j m n o a o r e e r e eveop e u (1 9 ) u enJ. . r rgo se ae y dback mon , , . , a , . , a ,. . ,. 72.

参照

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