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Contents BPDIMpact-study 11 CHDPalivizumab Cardiac-study 14 CHDⅢ 17 CHD RS BPD 26 CHD RSF 32 RS 32 R

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(1)

2014年10月作成 日本標準商品分類番号 87625

製 品 情 報 概 要

(2)

>開発の経緯 ……… 3 >製品特性 ……… 4  参考:遺伝子組換え技術によるヒト化モノクローナル抗体の開発 ……… 5 >製品情報(ドラッグインフォメーション) ……… 6  禁忌 ……… 6  組成・性状 ……… 6  有効成分に関する理化学的知見 ……… 6   効能・効果および効能・効果に関連する使用上の注意 ……… 7   用法・用量および用法・用量に関連する使用上の注意 ……… 7  使用上の注意 ……… 8 >臨床成績に関する事項 ……… 11  早産児およびBPD児における臨床成績(IMpact-study:海外データ) ……… 11  CHD児における臨床成績(Palivizumab Cardiac-study:海外データ) ……… 14  CHD児における臨床成績(国内第Ⅲ相臨床試験) ……… 17  CHD児における国内と海外の有効性比較(参考) ……… 17  副作用 ……… 18  臨床薬理   RSウイルス量抑制効果 ……… 24 >薬物動態 ……… 25   血清中濃度(健康成人) ……… 25   血清中濃度(早産児およびBPD児) ……… 26   血清中濃度(CHD児) ……… 28   血清中濃度(免疫不全を伴う又はダウン症候群の児) ……… 29 >薬 効 薬 理 ……… 31  作 用機序 ……… 31  RSウイルスFたん白質に対する結合親和性 ……… 32  RSウイルス臨床分離株に対する作用 ……… 32  RSウイルス感染予防効果 ……… 33 >一般薬理試験および毒性試験 ……… 35  一般薬理 (安全性薬理)……… 35   毒性試 験 ……… 35 >製剤学的事項 ……… 36  製剤の安定性 ……… 36 >取扱い上の注意 ……… 37 >包 装 ……… 37 >関 連 情 報 ……… 37 >主 要 文 献 ……… 38 >製造販売業者の名称および住所、資料請求先・製品情報お問い合わせ先………… 39

Contents

(3)

 RSウイルス(Respiratory Syncytial Virus)※は、1956年にMorrisらにより分離されたパラミクソウイルス科に属するRNAウイ ルスで、主に1歳以下の乳児における肺炎や細気管支炎等の主要な原因ウイルスです。  重症のRSウイルス感染は、特に早産児、気管支肺異形成症(BPD)等の慢性呼吸器疾患を有する乳児でみられ、また、先天性 心疾患(CHD)を有する乳幼児においても重症化し、しばしば致死的な経過をたどります。  RSウイルス感染症に対する一般的な治療法は、対症療法が主流で、明確な治療法は未だ確立されていないのが現状です。こ のような状況下で、米国メディミューン社により開発された抗RSウイルスポリクローナル抗体RSV-IGIV(本邦未承認)は、RSウイ ルス感染による重篤な下気道疾患の発症抑制効果が認められ、1996年に米国FDAより承認を取得しました。  その後、メディミューン社では、新しい抗体の開発に着手し、その結果、開発されたのが、RSウイルスに対して特異的なヒト化 モノクローナル抗体シナジス〔一般名:パリビズマブ(遺伝子組換え)〕です。シナジスは、RSウイルスのFたん白質上の抗原部位A 領域に結合することにより、ウイルスの感染性を中和し、ウイルスの複製および増殖を抑制します。  シナジスは、早産児およびBPD児を対象に欧米で実施された海外第Ⅲ相臨床試験(IMpact-study)の結果、有効性と安全性 が確認され、米国において「RSウイルス感染がハイリスクとなる患児におけるRSウイルス感染によっておこる重症な下気道疾患 の予防」を適応症として1998年6月に承認されました。次いで1999年8月に欧州EMEAでも承認され、これまでに欧米の主要国 を含む70ヵ国以上で使用されています。本邦においては、海外臨床データを日本人に外挿するためのブリッジング試験(第Ⅰ相 試験、第Ⅱ相試験)が1999年5月より実施され、薬物動態および安全性が検討されました。その結果、海外における有効性デー タを外挿する妥当性が確認されたことから、海外データと国内データを合わせて審査・評価され、2002年1月に早産児および BPD児において承認を受けました。  一方、CHD児に関しては、欧米でCHD児を対象とした海外第Ⅲ相臨床試験(Palivizumab Cardiac-study)が実施され、シナジ スの有効性および安全性が確認されました。その結果を受け、米国では、2003年9月に添付文書にCHD児における有効性に 関する情報が追記され、欧州では2003年10月に適応追加が承認されました。  本邦においては、Palivizumab Cardiac-studyでCHD児に対する有効性と安全性が確認できたこと、また、日本小児循環器学 会パリビズマブガイドライン検討委員会および厚生科学研究班が実施したアンケート調査の結果、シナジスが使用されたCHD 児(108例)の患児背景は、Palivizumab Cardiac-studyと類似しており、RSウイルス感染による入院率および有害事象の内容・頻 度も同様であったことから、日本小児循環器学会および厚生科学研究班はシナジスの有効性を評価し得ると考え、適応追加に 関する要望書を2003年2月に厚生労働省に提出しました。その後、日本人の安全性と血清中濃度のデータを検討する目的で多 施設非盲検国内第Ⅲ相臨床試験が実施され、海外におけるデータと類似した結果が得られました。以上のことから、2005年 10月にCHD児に対するシナジスの適応追加が承認されました。  本剤は、凍結乾燥注射製剤で開発され製造承認を得ましたが、凍結乾燥注射製剤の調製には、調製のためのスペース確保 と器材の準備に加え、製剤特製のため泡立てないよう溶解した後20分以上室温で静置する必要があるなど、時間的にも技術 的にも医療スタッフの負担となることが指摘されていました。また、外来診療での医療機関内での長時間待機は、対象となるハ イリスク児およびその保護者にとって身体的並びに精神的な負担となっていました。さらに、待機中の対象乳幼児のための隔 離スペースを確保する必要があるなど医療機関にも負担がかかっており、これらの負担軽減のために注射液製剤の開発が望ま れていました。  米国において液剤化のためにパリビズマブ製造方法の改良が行われ、注射液製剤が発売になりました。本邦においても、シ ナジス筋注液50mgおよび100mgとして2012年8月に製造販売が承認され、同年12月に薬価収載されました。  さらに、免疫不全を伴う児やダウン症候群の児でもRSウイルス感染が重症化することが指摘されていました。本邦における 実態を明らかにするために、全国の小児科専門医研修施設および準ずる施設を対象にアンケート調査を行い、免疫不全/抑制 状態にある児(ステロイド薬・免疫抑制薬使用、免疫不全、白血病・悪性疾患および移植など)およびダウン症候群の児でもRS ウイルス感染予防の必要性が高いことが示されました。免疫不全を伴う児は米国でもハイリスクとみなされており一部の州で はシナジスの投与に対して保険が償還されています。以上のことから厚生労働省による「医療上の必要性の高い未承認薬・適応 外薬検討会議」での検討を経て、臨床試験が実施されました。2013年8月に免疫不全を伴う児およびダウン症候群の児に対す るシナジスの適応が追加承認されました。 ※ウイルスに感染した細胞が多核巨細胞を形成し、シンシチウム(合胞体:syncytium)形成という特異的な形を示すことから、RSウイルスと命名されました。

開発の経緯

(4)

「効能・効果」「用法・用量」「効能・効果に関連する使用上の注意」「用法・用量に関連する使用上の注意」「禁忌を含む 使用上の注意」等は6∼10ページをご参照下さい。

シナジスの製品特性

早産児、BPD児およびCHD児におけるRSウイルス感染による入院を有意に低下さ

せることが認められています。

[早産児、BPD児:海外第Ⅲ相臨床試験(IMpact-study:凍結乾燥注射製剤)におけるプラセボ群との比較] [CHD児:海外第Ⅲ相臨床試験(Palivizumab Cardiac-study:凍結乾燥注射製剤)におけるプラセボ群との比較]

RS

ウイルスの流行期を通して月1回、筋肉内に投与します。

RS

ウイルスのサブタイプA、Bの両種に対して中和活性を示し、ウイルスの複製およ

び増殖を抑制します(ラット)。

RS

ウイルスが宿主細胞に感染する際に重要な役割を果たすFたん白質に特異的に

結合し、高い親和性を示します( )。

in vitro

ハイリスク患児におけるRSウイルス感染による重篤な下気道疾患の発症抑制のため、

本邦で初めて承認された遺伝子組換えヒト化モノクローナル抗体です。

> 早産又は気管支肺異形成症(BPD)の新生児、乳児および幼児

海外の第Ⅱ相および第Ⅲ相臨床試験(総症例数1,222例:凍結乾燥注射製剤)では、

主な副作用として注射部位反応(2.8%)、発熱(2.7%)、神経過敏(2.2%)等が認め

られました。

> 先天性心疾患(CHD)を有する新生児、乳児および幼児

海外の第Ⅲ相臨床試験(総症例数639例:凍結乾燥注射製剤)では、主な副作用と

して注射部位反応(2.7%)、発熱(1.7%)、発疹(0.9%)等が認められました。また、

国内における第Ⅲ相臨床試験(安全性評価対象71例:凍結乾燥注射製剤)では、主

な副作用として注射部位反応(紅斑)

(8.5%)、咳(5.6%)、発疹(5.6%)、鼻漏(4.2%)、

嘔吐(2.8%)、発熱(2.8%)等が認められています。

> 免疫不全又はダウン症候群を有する新生児、乳児および幼児

国内における第Ⅲ相臨床試験(総症例数28例:凍結乾燥注射製剤)では、主な副作

用として鼻咽頭炎(7.1%)等が認められています。

> 再審査終了時(凍結乾燥注射製剤)

早産児および気管支肺異形成症児に対する使用成績調査(440例:凍結乾燥注射

製剤)および先天性心疾患児に対する特定使用成績調査(130例:凍結乾燥注射製

剤)における総症例570例中19例(3.3%)に副作用が認められ、主な副作用として上

気道の炎症(0.7%)、気管支炎(0.5%)等が認められました。

重大な副作用として、ショック、アナフィラキシー(頻度不明)があらわれることが

あります。

1

2

3

4

5

6

(11ページ参照) (32ページ参照) (32∼33ページ参照) (7ページ参照) (8∼9ページ参照) (11、14ページ参照)

(5)

RSV:RSウイルス RSV抗原 結合部位 可変部 定常部 RSV抗原 結合部位 可変部 定常部 RSVとの特異的結合に必要 な特定部位のみをヒトIgGの 可変部に挿入、表出するよう 遺伝子組換え マウスモノクローナル抗体 (RSVのFたん白質に結合特異性を持つ) RSV抗原 結合部位 可変部 定常部 RSVのFたん白質に結合特異性を持つ ヒト化モノクロナール抗体 (マウス抗体可変部の必要部分を類似構 造のヒトIgGの可変部に挿入したことで、 マウスモノクローナル抗体の抗原結合 特異性を有し、その大部分はヒトIgGの アミノ酸配列で構成されている) シナジス ヒトIgG  (RSVのFたん白質に結合特異性を持つ マウス抗体の可変部と類似の可変部を持つ) シナジス(一般名:パリビズマブ)は、RSウイルスのFたん白質に結合するヒト化モノクローナル抗体(IgG1) です。RSウイルスのFたん白質に特異的な結合性を持つマウスモノクローナル抗体1)MAb1129の相補性

決定部位(complementarity determining region:CDR)をヒト免疫グロブリン(IgG)の可変部フレーム配 列2-4)に組み込む過程を通し、ヒト化されています。 RSウイルスのFたん白質に特異的な結合性を持つマウスモノクローナル抗体は、RSウイルスに対して高い中 和活性を有しますが、ヒトに用いた場合には異物として抗体反応を惹起し、発熱、悪寒、血圧上昇などの副 作用をきたします。一方、遺伝子組換え技術によってヒト化されたモノクローナル抗体は、マウス抗体のRS ウイルスに対する高い結合特異性を保持しながら、ポリペプチド鎖の95%はヒトIgGのアミノ酸配列で構成 されています。したがって、マウス抗体を異物とする抗体反応を起こすことがほとんどなく、RSウイルスに 特異的な高い中和活性を示します。

【参 考】

遺伝子組換え技術によるヒト化モノクローナル抗体の開発

(6)

添     加     物 性      状 シナジス筋注液50mg 無色澄明又はわずかにたん白質特有の乳白光を呈する液 50mg(1バイアル0.5mL中) 100mg(1バイアル1.0mL中) 販     売     名 浸   透   圧   比 5.0∼7.0 シナジス筋注液100mg L-ヒスチジン グリシン pH調節剤 1.95mg 0.06mg グリシン L-ヒスチジン pH調節剤 3.9mg 0.12mg pH 0.1∼0.2(生理食塩液に対する比) 剤      形 注射剤(バイアル) 有   効   成   分 含       量 パリビズマブ(遺伝子組換え) 本剤はマウスミエローマ細胞を使用して製造されている。製造工程における培地成分の一部にウシ血液 由来成分(トランスフェリン、リポプロテイン、アルブミン)および羊毛由来成分(濃縮リピッド)を使用して いる。 一 般 名 本   質 分 子 式 分 子 量 パリビズマブ(遺伝子組換え)

Palivizumab(genetical recombination)[JAN]

マウス抗RSウイルスモノクローナル抗体1)の相補性決定部位、ならびにヒトIgG1定常部およ び可変部フレーム配列2-4)からなる抗RSウイルスヒト化モノクローナル抗体であり、アミノ酸 213個の軽鎖2分子とアミノ酸450個の重鎖2分子からなる糖たん白質である。 軽鎖(C1026H1589N269O329S8) 重鎖(C2209H3439N581O675S17) 約148,000 : : : :

組成・性状

有効成分に関する理化学的知見

製品情報(ドラッグインフォメーション)

禁忌(次の患者には投与しないこと)

 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

【設定理由】一般的留意事項として設定した。 投与薬剤に過敏症の既往歴がある場合、再投与により症状が再発する可能性があるため、 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者への投与は避けること。

禁 忌

「禁忌を含む使用上の注意」の改訂には十分ご留意下さい。 添付文書:2013 年 8 月改訂(第 4 版) 下線部 今回追記

(7)

下記の新生児、乳児および幼児におけるRSウイルス(Respiratory Syncytial Virus)感染による重篤な下気道疾 患の発症抑制  RSウイルス感染流行初期において   ● 在胎期間28週以下の早産で、12ヵ月齢以下の新生児および乳児   ● 在胎期間29週~35週の早産で、6ヵ月齢以下の新生児および乳児   ● 過去6ヵ月以内に気管支肺異形成症(BPD)の治療を受けた24ヵ月齢以下の新生児、乳児および幼児   ● 24ヵ月齢以下の血行動態に異常のある先天性心疾患(CHD)の新生児、乳児および幼児   ● 24ヵ月齢以下の免疫不全を伴う新生児、乳児および幼児   ● 24ヵ月齢以下のダウン症候群の新生児、乳児および幼児 〈用法・用量に関連する使用上の注意〉 (1) 本剤の投与液量は以下による。 1回投与液量(mL) = 体重(kg) × 15mg/kg ÷ 100mg/mL (2)本剤投与中に患者がRSウイルスに感染した場合においても、再感染による重篤な下気 道疾患の発症を抑制するためにRSウイルスの流行期間中は本剤を継続投与すること が推奨される。 (3)心肺バイパス施行により本剤の血中濃度が低下するので、心肺バイパス施行後は 前回投与から1ヵ月を経過していなくても速やかに本剤の投与を行うことが望ましい。 以後、その投与を基点とし、通常どおりの間隔で投与すること(「薬物動態」の項参照)。 〈効能・効果に関連する使用上の注意〉 本剤の投与に際しては、学会等から提唱されているガイドライン等を参考とし、個々 の症例ごとに本剤の適用を考慮すること。 パリビズマブ(遺伝子組換え)として体重1kgあたり15mgをRSウイルス流行期を通して月1回筋肉内 に投与する。なお、注射量が1mLを超える場合には分割して投与する。

効能・効果および効能・効果に関連する使用上の注意

用法・用量および用法・用量に関連する使用上の注意

(8)

1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること) 血小板減少症あるいはその他の凝固障害等により出血傾向のある患者。[出血により重篤な状態を招くおそ れがある。止血を確認できるまで投与部位を押さえるなど慎重に投与すること。] 2.重要な基本的注意 (1)本剤投与により、重篤な過敏症を発現するおそれがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた 場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと(「重大な副作用」の項参照)。 (2)過去に抗生物質等の筋肉内注射により、筋拘縮症が発現したとの事例が報告されているので、投与に 際しては、適用上の注意を守り、十分に注意すること(「適用上の注意」の項参照)。 (3)中等度から重度の急性感染症又は発熱性疾患がある場合は、本剤の投与による有益性が危険性を上回 ると医師が判断した場合を除き、本剤の投与を延期すること。一般に、軽度上気道感染症等の軽度 な発熱性疾患は本剤の投与延期の理由とはならない。 (4)既に発症したRSウイルス感染症に対する本剤の治療効果は確立されていない。 3.副作用 承認時(凍結乾燥注射製剤): ● 早産又は気管支肺異形成症(BPD)の新生児、乳児および幼児 海外の第Ⅱ相および第Ⅲ相臨床試験(総症例数1,222例)では、主な副作用として注射部位反応、発熱、 神経過敏等が認められたが、多くは軽度であり、本剤投与群とプラセボ群との副作用発現率はほぼ同 等であった。 国内における早産又は気管支肺異形成症(BPD)の新生児、乳児および幼児31例を対象とした第Ⅰ/Ⅱ 相臨床試験においては、副作用は認められなかった。 ● 先天性心疾患(CHD)を有する新生児、乳児および幼児 海外の第Ⅲ相臨床試験(総症例数639例)では、主な副作用として注射部位反応、発熱、発疹等が認め られたが、本剤投与群とプラセボ群との副作用発現率はほぼ同等であった。 国内における先天性心疾患(CHD)を有する新生児、乳児および幼児を対象とした第Ⅲ相臨床試験(安全 性評価対象71例)では、主な副作用として注射部位反応、咳、鼻漏、発疹、嘔吐、発熱等が認められた。 ● 免疫不全又はダウン症候群の新生児、乳児および幼児 国内における第Ⅲ相臨床試験(総症例数28例)では、主な副作用として鼻咽頭炎が認められた。 【参考】 筋拘縮症と疑われる場合には、可能な限り小児整形外科の医師に診断を仰ぐようにして下さい。

使用上の注意

製品情報(ドラッグインフォメーション)

(9)

4.臨床検査結果に及ぼす影響 本剤はRSウイルス検査のうち、ウイルス抗原検出およびウイルス培養を測定原理とする検査に干渉し、偽陰 性になるおそれがある(RT-PCR法には干渉しない)。本剤投与後にこれらのRSウイルス検査を実施した場合 の診断は、臨床所見等を含めて総合的に判断するよう特に注意すること。 下痢、嘔吐 精 神 神 経 系 0.1%以上 0.1%未満 頻度不明 消  化  器 肝    臓 そ  の  他 発熱、注射部位反応、疼痛、ウイルス感染 悪寒、哺乳障害、中耳炎 呼  吸  器 神経過敏 傾眠 痙攣 肺炎、細気管支炎 血    液 白血球減少 血小板数減少 発疹 皮    膚 真菌性皮膚炎、湿疹 肝機能検査値異常 循  環  器 不整脈、頻脈、徐脈 喘鳴、呼吸困難、咳、上気道感染、鼻炎、鼻漏 再審査終了時(凍結乾燥注射製剤): 製造販売後調査の総症例570例中19例(3.3%)に副作用が認められ、主な副作用として気管支炎、上気道 の炎症等が認められた。 (1)重大な副作用 ショック、アナフィラキシー(頻度不明)注):ショック、アナフィラキシーがあらわれることがある。観察 を十分行い、チアノーゼ、冷汗、血圧低下、呼吸困難、喘鳴、頻脈等があらわれた場合には投与を中 止し、エピネフリン(1:1000)の投与による保存的治療等の適切な処置を行うこと。 注)国内外の臨床試験では認められず、頻度が明確とならない調査(海外報告等)において認められている。 (2)その他の副作用 次のような症状があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。

(10)

5.適用上の注意 感染性疾患の伝播を避けるため、必ず使い捨ての注射針および注射筒を使用し、また再使用しないこと。 (1)採取時: 1)本剤を希釈しないこと。 2)本剤を振ったり、激しくかき回したりしないこと。 3)投与前にバイアルに異物および変色がないことを目視で確認すること。異物および変色がある場 合は使用しないこと。 4)バイアルのキャップを取り去り、ゴム栓をエタノール綿等で清拭すること。 5)本剤は保存剤を含有していないため、バイアルからの採取後は速やかに投与すること。 6)バイアルからの採取は一回のみとし、残液は廃棄すること。バイアルに注射針を再度刺通しないこと。 (2)投与時: 新生児、乳児および幼児への投与であることから特に組織、神経に対する影響には十分注意しなが ら慎重に投与すること。 1)筋肉内投与のみとし、静脈内投与は避けること。 2)他の薬剤との混合注射をしないこと。 3)筋肉内、好ましくは大腿前外側部に注射する。臀筋への投与は坐骨神経を損傷する危険性があるた め、避けること。 4)神経走行部位を避けるよう注意して注射すること。 5)同一部位への反復注射は行わないこと。 6)注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえ て注射すること。 6.その他の注意 (1)本剤の5回を超える投与に関する海外市販後報告では、RSウイルス流行期間内での6回もしくはそれを 超える回数の投与後における有害事象の特性は、5回までの投与後にみられるものと同様であると示唆 されている。 (2) がん原性試験、遺伝毒性試験、生殖毒性試験は実施されていない。 (3)本剤は成人に適用されない。本剤を妊婦、産婦、授乳婦等へ投与した場合の影響は不明である。 (4)他のヒト化抗体、ヒト・マウスキメラ抗体、マウス抗体の投与を経験した新生児、乳児および幼児に対し て本剤を投与した場合の安全性は確立されていない。このような新生児、乳児および幼児に対して本剤 を投与する場合には過敏症等について十分注意すること。 (5)海外における臨床試験では本剤投与により、一部の新生児、乳児および幼児で抗イディオタイプ抗体 が検出されているが、現在までに、この抗体による副作用、体内動態への影響は報告されていない。

製品情報(ドラッグインフォメーション)

(11)

本剤は承認の際、海外データと国内データを合わせて審査・評価されました。 「禁忌を含む使用上の注意」等は 6 ~10 ページをご参照下さい。 〈本邦における開発〉 〈海外における開発〉 '99/5∼'99/7 第Ⅱ相試験 (早産児、BPDを有する乳幼児:n=31) '00/2∼'00/6 第Ⅲ相比較試験(1試験) (IMpact-study) (早産児、BPDを有する乳幼児) '94/12∼'97/12 '95/11∼'96/12 '96/11∼'97/5 国内へ外挿 ブリッジング ブリッジング 第Ⅰ相試験 (健康成人:n=24) 第Ⅰ相試験(6試験)(健康成人) 第Ⅱ相試験(3試験) (早産児、BPDを有する乳幼児) >対 象 ・早産児(在胎期間35週以下、6ヵ月齢以下) ・気管支肺異形成症(BPD)を有する新生児、乳児および幼児(24ヵ月齢以下、過去6ヵ月以内に呼吸管 理(酸素補給、ステロイド、利尿薬、気管支拡張薬投与等)を受けた児) >実施期間 1996年~1997年のRSウイルス流行期間中 >投与方法 シナジス(凍結乾燥注射製剤)15mg/kg又はプラセボ(賦形剤のみを含有)を30日毎に反復筋肉内投与した。 投与回数は最大5回とした。 >評価項目 ・主 要 評 価 項 目:RSウイルス感染による入院率 ・副次的評価項目:RSウイルス感染による総入院日数、酸素吸入増量日数、中等度以上の下気道感染に よる総入院日数、ICU入室率、安全性等 >登録施設および例数 米国、英国、カナダの計139施設、計1,502例(シナジス群:1,002例、プラセボ群:500例)

臨床成績に関する事項

早産児およびBPD児における臨床成績

5

−プラセボとの無作為化比較試験

 【IMpact-study(凍結乾燥注射製剤)

:海外データ】

シナジスの早産児および気管支肺異形成症(BPD)児における国内の開発は海外での臨床試験と国内での臨床 試験を併せて構成されています。 海外における健康成人を対象とした第Ⅰ相試験は、1994年12月より開始され、安全性および薬物動態が検討 されました。次いで、早産児およびBPDを有する乳幼児を対象とした第Ⅱ相試験および第Ⅲ相試験が1995年∼ 1997年にかけて実施され、シナジスの有効性(RSウイルス感染による重篤な下気道疾患の発症抑制効果)と安全 性が確認されました。 これらの海外臨床試験の成績を基に、国内においては、海外臨床データを日本人に外挿するためのブリッジング 試験(2試験)が実施されました。まず健康成人を対象とした第Ⅰ相試験において、シナジスの安全性および薬物 動態を検討したところ、日本人における有害事象の種類、程度および頻度等は欧米人と類似しており、また体内 動態には差を認めず、民族間の差はないと推察されました。次いで、第Ⅱ相試験では、早産児およびBPDを有す る乳幼児を対象にシナジス(凍結乾燥注射製剤)15mg/kgを30日毎に筋肉内反復投与したときの安全性および忍 容性が確認されました。また、投与30日後における平均血清中濃度も目標濃度とされている30μg/mLを上回る ことが示されたことから(26∼27ページの薬物動態の項をご参照下さい)、海外臨床データを国内に外挿する妥当 性が認められました。

【参 考】

シナジスの早産児およびBPD児における開発のプロセス

(12)

臨床成績に関する事項

RS

ウイルス感染による入院率の抑制

RSウイルス感染による入院例数は、プラセボ群53/500例(10.6%)、シナジス群48/1,002例(4.8%)で、 両群間に有意差が認められ(P<0.001)、これはプラセボ群の入院率を100とするとシナジス群は45.2にあ たりました。 さらに気管支肺異形成症(BPD)の有無、登録時体重、在胎期間について層別解析したところ、いずれ の層においてもシナジス群は、RSウイルス感染による入院率をプラセボ群に対し有意に減少させました。 入 院 率 0 5 10 15 (%) *:Fisher直接確率計算法 (P<0.001* シナジス群 (n=1,002) プラセボ群 (n=500)

4.8

10.6

BPD 罹患児 (BPDなし)早産児 登録時体重>5kg 登録時体重≦5kg 在胎期間<32 週 32∼35 週在胎期間 10 5 0 15 8.1 1.8 10.5 5.8 11.0 4.5 7.9 12.8 入 院 率 10.7 5.2 2.0 9.8 シナジス群 プラセボ群 *:Fisher直接確率計算法 (P=0.038* (P<0.001* (P=0.014* (P=0.001* (P=0.026*) (P<0.001* (%) RSウイルス感染による入院率 RSウイルス感染による入院率(層別解析)6)

(13)

*2: Wilcoxon順位和検定 *3: Fisher直接確率計算法

副次的評価項目 −入院期間、酸素吸入増量日数、ICU入室率等

RSウイルス感染による総入院日数、酸素吸入増量日数、中等度以上の下気道感染(LRI*1スコア≧3)

による総入院日数、ICU入室率の各副次的評価項目は、シナジス群で有意に減少しました。

*1 LRI: Lower Respiratory Infection

RSウイルス感染による総入院日数(100例あたり) 酸素吸入増量日数(100例あたり) 中等度以上の下気道感染(LRI*1スコア≧3)による総入院日数(100例あたり) ICU入室率 プラセボ群 (n=500) シナジス群 (n=1,002) 60 0 20 40 80(日) 36.4日 62.6日 P<0.001*2 プラセボ群 (n=500) シナジス群 (n=1,002) 60 0 20 40 80(日) 30.3日 50.6日 P<0.001*2 プラセボ群 (n=500) シナジス群 (n=1,002) 60 0 20 40 80(日) 60 0 20 40 80(日) 29.6日 47.4日 P<0.001*2 プラセボ群 (n=500) シナジス群 (n=1,002) 0 5 10(%) 3.0%(15/500例) P=0.026*3 1.3% (13/1,002例) ICU入室総日数(100例あたり) プラセボ群 (n=500) シナジス群 (n=1,002) 12.7日 P=0.023*2 13.3日

(14)

344例(53.1%) 304例(46.9%) 648例 シナジス群 プラセボ群 患児背景 男 児 女 児 合 計 平 均±S.E.[範 囲] 例 数 平 均±S.E.[範 囲] 例 数 性 別 開 始 時 月 齢 開 始 時 体 重 チアノーゼ性CHD 心室中隔欠損を伴う肺動脈閉鎖 肺動脈閉鎖 Fallot四徴 単心室(右心又は左心の形成不全を含む) 三尖弁閉鎖 完全大血管転換を伴う両大血管右室起始 Ebstein奇形 完全大血管転換 非チアノーゼ性CHD 両大血管右室起始 房室中隔欠損 心室中隔欠損 心房中隔欠損 開胸術後 左心室閉塞性疾患 動脈管開存 心 疾 患 分 類 45(7.0%) 20(3.1%) 75(11.7%) 133(20.8%) 29(4.5%) 17(2.7%) 7(1.1%) 13(2.0%) 10(1.6%) 46(7.2%) 106(16.6%) 28(4.4%) 34(5.3%) 25(3.9%) 1(0.2%) 50(7.8%) 26(4.0%) 14(2.2%) 72(11.1%) 149(23.0%) 33(5.1%) 21(3.2%) 11(1.7%) 17(2.6%) 9(1.4%) 47(7.3%) 126(19.4%) 27(4.2%) 33(5.1%) 26(4.0%) 4(0.6%) 33(5.1%) 349例(54.6%) 290例(45.4%) 639例 6.5±0.2[0.0-23.9]ヵ月 648例 6.8±0.2[0.1-24.0]ヵ月 639例 6.0±0.1[2.2-12.8]kg 646例 6.1±0.1[2.0-14.0]kg 638例

CHD

児における臨床成績

7

−プラセボとの無作為化比較試験

 【Palivizumab Cardiac-study(凍結乾燥注射製剤)

:海外データ】

臨床成績に関する事項

>対 象 24ヵ月齢以下の明らかに血行動態の悪化している先天性心疾患(CHD)を有する新生児、乳児 および幼児。根治術未実施。 >実施期間 1998年~2002年の4シーズンのRSウイルス流行期間中 >投与方法 シナジス(凍結乾燥注射製剤)15mg/kg又はプラセボ(賦形剤のみを含有)を30日毎に反復筋肉内投与 した。投与回数は最大5回とした。 >評価項目 ・主 要 評 価 項 目:RSウイルス感染による入院率 ・副次的評価項目:RSウイルス感染による総入院日数、酸素吸入増量日数、ICU入室率、ICU入室総日数、 人工換気施行率、人工換気施行総日数、安全性等 >登録施設および例数 米国、英国、カナダなどの計76施設、計1,287例 ・シナジス群:639例(チアノーゼ群:339例、非チアノーゼ群:300例) ・プラセボ群:648例(チアノーゼ群:343例、非チアノーゼ群:305例)

(15)

RS

ウイルス感染による入院率の抑制

RSウイルス感染による入院例数は、プラセボ群63/648例(9.7%)、シナジス群34/639例(5.3%)で、両群間 に有意差が認められ(P=0.003)、これはプラセボ群の入院率を100とするとシナジス群は55にあたりました。 さらにチアノーゼ群と非チアノーゼ群で層別解析したところ、RSウイルス感染による入院率は、チアノーゼ群 ではプラセボ群7.9%、シナジス群5.6%で、非チアノーゼ群ではプラセボ群11.8%、シナジス群5.0%でした。 (P=0.003* 入 院 率 0 5 10 15 (%) *:Fisher直接確率計算法 シナジス群 (n=639) プラセボ群 (n=648)

5.3

9.7

RSウイルス感染による入院率 RSウイルス感染による入院率(層別解析) 入 院 率 0 5 10 15 (%) シナジス群 (n=339) プラセボ群 (n=343)

5.6

7.9

チアノーゼ群 非チアノーゼ群 シナジス群 (n=300) プラセボ群 (n=305)

5.0

11.8

(16)

副次的評価項目−入院期間、酸素吸入増量日数、ICU入室率、人工換気施行率等

RSウイルス感染による総入院日数、酸素吸入増量日数は、シナジス群で有意に減少しました。また、ICU 入室率およびICU入室総日数は、有意ではないがシナジス群で改善する傾向が認められました。

臨床成績に関する事項

RSウイルス感染による総入院日数(100例あたり) 酸素吸入増量日数(100例あたり) ICU入室率 ICU入室総日数(100例あたり) 人工換気施行率 人工換気施行総日数(100例あたり) *1:Wilcoxon順位和検定 *2:Fisher直接確率計算法 15.9日 71.2日 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 110 120 130 140 150(日) プラセボ群 (n=648) シナジス群 (n=639) P=0.080*1 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 110 120 130 140 150 57.4日 129.0日 (日) プラセボ群 (n=648) シナジス群 (n=639) P=0.003*1 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 110 120 130 140 150 27.9日 101.5日 (日) プラセボ群 (n=648) シナジス群 (n=639) P=0.014*1 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 3.7%(24/648) 2.0%(13/639) (%) プラセボ群 (n=648) シナジス群 (n=639) P=0.094*2 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 2.2%(14/648)

1.3

(8/639) (%) プラセボ群 (n=648) シナジス群 (n=639) P=0.282*2 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 110 120 130 140 150(日) 6.5日 54.7日 プラセボ群 (n=648) シナジス群 (n=639) P=0.224*1

(17)

>対 象 24ヵ月齢以下の明らかに血行動態に異常のある先天性心疾患(CHD)を有する新生児、乳児および幼児。 CHDの手術未実施、もしくは根治手術終了後も心肺機能の異常や残存欠損を認める患児。 >投与方法・実施期間 シナジス(凍結乾燥注射製剤)15mg/kgをRSウイルス流行期間中(2003年10月~2004年3月)、30日毎 に4~5回反復筋肉内投与した。 >評価項目 ・主 要 評 価 項 目:安全性 ・副次的評価項目:有効性 >例 数 71例(安全性評価対象:71例、有効性評価対象:67例)

RS

ウイルス感染による入院率の抑制

有効性評価対象67例のうち、RSウイルス感染による入院は3例(4.5%)に認められ、また1例(1.5%)が 人工呼吸器による治療を受けました。

CHD

児における臨床成績

−多施設非盲検国内第Ⅲ相臨床試験(凍結乾燥注射製剤)

24ヵ月齢以下の先天性心疾患(CHD)を有する新生児、乳児および幼児を対象とした国内と海外での試験成 績(凍結乾燥注射製剤)を比較したところ、シナジス群のRSウイルス感染による入院率およびRSウイルス 感染時の人工呼吸器による治療率は類似しており、日本人におけるCHD児に対するシナジスの投与は、有 効であると判断されました。なお、患児背景については国内と海外に若干差はみられるものの、安全性およ び有効性の評価に影響を及ぼすものではないと判断されました。

CHD

児における国内と海外の有効性比較(参考)

海外第Ⅲ相臨床試験(凍結乾燥注射製剤) 人工呼吸器使用率 RSウイルス感染による入院率 CHD児におけるRSウイルス感染による入院率および人工呼吸器使用率 国内第Ⅲ相臨床試験 (凍結乾燥注射製剤) シナジス群 4.5%(3/67例) 1.5%(1/67例) シナジス群 5.3%(34/639例) 1.3%(8/639例) プラセボ群 9.7%(63/648例) 2.2%(14/648例)

(18)

早産児およびBPD児(海外第Ⅲ相臨床試験:凍結乾燥注射製剤)

海外第Ⅲ相臨床試験(IMpact-study:凍結乾燥注射製剤)における有害事象は、プラセボ群で482/500例 (96.4%)に2,737件、シナジス群で961/1,002例(95.9%)に5,413件発現しました。なお、有害事象のため に投与が中止された例はプラセボ群で1例、シナジス群で5例でした。また、死亡例はプラセボ群で5例、 シナジス群で4例みられましたが、シナジス群での4例においては、薬剤との因果関係はないと判断され ました。 薬剤との因果関係が否定できないと判定された有害事象は、プラセボ群で50/500例(10.0%)に81件、シナ ジス群で109/1,002例(10.9%)に159件報告されました。 また、国内における早産又は気管支肺異形成症(BPD)の新生児、乳児および幼児31例を対象とした第Ⅰ/ Ⅱ相臨床試験においては、副作用は認められませんでした。

海外第Ⅲ相臨床試験における副作用

1,002 109(10.9%) 159 一般的全身障害   発熱   ウイルス感染   注射部位反応   疼痛   蒼白   突然死 心血管系   不整脈   血管拡張 消化器系   下痢   哺乳障害   肝機能検査値異常   嘔吐 精神神経系   不眠   神経過敏   傾眠 呼吸器系   呼吸困難   細気管支炎   咳   鼻炎   上気道感染   喘鳴 皮膚・皮膚付属器系   真菌性皮膚炎   湿疹   発疹 感覚器系   中耳炎 54 28 2 25 2 1 1 20 10 1 11 3 26 25 1 13 1 3 3 5 2 12 1 1 10 1 1 (5.4%) (2.8%) (0.2%) (2.5%) (0.2%) (0.1%) (0.1%)   (2.0%) (1.0%) (0.1%) (1.1%) (0.3%) (2.6%)   (2.5%) (0.1%) (1.3%)   (0.1%) (0.3%) (0.3%) (0.5%) (0.2%) (1.2%) (0.1%) (0.1%) (1.0%) (0.1%) (0.1%) シナジス群 (社内集計) 症       例       数 有 害 事 象 発 現 例 数( % ) 有 害 事 象 発 現 件 数 薬剤との因果関係が否定できないと判定された有害事象(海外第Ⅲ相臨床試験:凍結乾燥注射製剤)

副作用

本剤の副作用の種類、頻度等は8~9ページをご参照下さい。

(19)

CHD

児(海外第Ⅲ相臨床試験:凍結乾燥注射製剤)

海外第Ⅲ相臨床試験(Palivizumab Cardiac-study:凍結乾燥注射製剤)における有害事象は、プラセボ群で 625/648例(96.5%)に4,518件、シナジス群で611/639例(95.6%)に4,169件発現しました。薬剤との因果 関係が否定できないと判定された有害事象は、プラセボ群で45/648例(6.9%)、シナジス群で46/639例 (7.2%)でした。 重篤な有害事象は、プラセボ群で409/648例(63.1%)、シナジス群で354/639例(55.4%)でした。なお、 薬剤との因果関係が否定できないと判定された重篤な有害事象はプラセボ群で3例、シナジス群で0例 でした。また、有害事象のために投与が中止された例は両群ともにみられず、死亡例は、プラセボ群で 27例、シナジス群で21例みられましたが、薬剤との因果関係はないと判断されました。 639 46(7.2%) 64 一般的全身障害   無力症   発熱   注射部位反応 心血管系   チアノーゼ   出血 消化器系   便通異常   便秘   下痢   胃腸炎   嘔吐 血液/リンパ系   貧血 精神神経系   多動   神経過敏   傾眠 呼吸器系   低酸素血症   咽頭炎   鼻炎   RSウイルス感染   上気道感染 皮膚・皮膚付属器系   湿疹   発疹 26 1 11 17 1 1 6 1 3 1 1 8 1 5 2 4 2 2 7 1 6 (4.1%) (0.2%) (1.7%) (2.7%) (0.2%) (0.2%) (0.9%) (0.2%) (0.5%) (0.2%) (0.2%) (1.3%) (0.2%) (0.8%) (0.3%) (0.6%) (0.3%) (0.3%) (1.1%) (0.2%) (0.9%) シナジス群 (社内集計) 薬剤との因果関係が否定できないと判定された有害事象(海外第Ⅲ相臨床試験:凍結乾燥注射製剤) 症       例       数 有 害 事 象 発 現 例 数( % ) 有 害 事 象 発 現 件 数

(20)

副作用

CHD

児(国内第Ⅲ相臨床試験:凍結乾燥注射製剤)

国内第Ⅲ相臨床試験(凍結乾燥注射製剤)における有害事象は、71例中65例に403件報告されました。 薬剤との因果関係が否定できないと判定された有害事象は、13例に38件みられ、このうち重篤な有害 事象は2例に3件(胃腸炎1例に2件、嘔吐1例に1件)でした。 死亡例は2例、死亡につながる恐れのある有害事象は1例に1件発現しましたが、いずれもシナジスとの 因果関係はないと判断されました。 71 13 38 心臓障害   心不全 眼障害   眼脂 胃腸障害   下痢   嘔吐 全身障害および投与局所様態   注射部位反応(紅斑)   末梢性浮腫   発熱 感染症および寄生虫症   気管支炎   胃腸炎   咽頭炎 臨床検査   C-反応性蛋白増加 呼吸器、胸郭および縦隔障害   咳嗽   鼻閉   鼻漏   湿性咳嗽   上気道の炎症 皮膚および皮下組織障害   紅斑   発疹   そう痒症   蕁麻疹 1 1 1 1 2 1 2 5 6 1 2 3 2 2 2 1 1 3 4 1 3 1 1 4 1 4 1 1 (1.4%) (1.4%) (1.4%) (1.4%) (2.8%) (1.4%) (2.8%) (7.0%) (8.5%) (1.4%) (2.8%) (4.2%) (2.8%) (2.8%) (2.8%) (1.4%) (1.4%) (4.2%) (5.6%) (1.4%) (4.2%) (1.4%) (1.4%) (5.6%) (1.4%) (5.6%) (1.4%) (1.4%) シナジス群 (社内集計) 薬剤との因果関係が否定できないと判定された有害事象(国内第Ⅲ相臨床試験:凍結乾燥注射製剤)7) 症       例       数 有 害 事 象 発 現 例 数 有 害 事 象 発 現 件 数

国内第Ⅲ相臨床試験における副作用

(21)

時期 承認時迄の状況 使用成績調査 合計 調査施設数注1) 7 47 51 調査症例数 31 440 471 副作用の発現症例数 0 8 8 副作用の発現件数 0 8 8 副作用の発現症例率(%) 0.00 1.82 1.70 副作用の種類 副作用の種類別発現症例(件数)率(%)注2) 感染症および寄生虫症 0(0.00%) 5(1.14%) 5(1.06%)  気管支炎 0(0.00%) 2(0.45%) 2(0.42%)  胃腸炎 0(0.00%) 1(0.23%) 1(0.21%)  百日咳 0(0.00%) 1(0.23%) 1(0.21%)  ウイルス性気管支炎 0(0.00%) 1(0.23%) 1(0.21%) 呼吸器、胸郭および縦隔障害 0(0.00%) 3(0.68%) 3(0.64%)  上気道の炎症 0(0.00%) 3(0.68%) 3(0.64%) MedDRA/J version 12.0

早産児およびBPD児(使用成績調査:凍結乾燥注射製剤)

使用成績調査の安全性評価対象症例440例において、副作用は440例中8例に8件(1.82%)報告されました。 副作用発現状況(使用成績調査:凍結乾燥注射製剤) 追跡調査が可能な患者を対象に、喘息様症状(喘鳴を含む)又は喘息の有無、筋拘縮症について、6年間、 年1回の追跡調査を実施しました。 <喘息様症状(喘鳴を含む)又は喘息の有無> 追跡調査で収集された副作用は、「喘息」21 例26 件、「気管支炎」1 例1 件であった。 これらの因果関係はすべて「不明」であった。 <筋拘縮症> 調査終了時(2010年6月)において筋拘縮症の発現例は認められなかった。 また、調査以外の自発報告においても、筋拘縮症の報告はなかった(2011年11月時点)。 注1:施設数は、承認時までの治験実施施設と使用成績調査実施施設に重複がある。 注2:副作用の種類別の集計は、SOC[器官別大分類]は症例数を、PT[基本語]は件数を示した。

使用成績調査・特定使用成績調査における副作用

(22)

時期 承認時迄の状況 特定使用成績調査 合計 調査施設数注 1) 21 26 41 調査症例数 71 130 201 副作用の発現症例数 13 11 24 副作用の発現件数 29 21 50 副作用の発現症例率(%) 18.31 8.46 11.94 副作用の種類 副作用の種類別発現症例(件数)率(%)注 2) 心臓障害 1(1.41%) 0(0.00%) 1(0.50%)  心不全 1(1.41%) 0(0.00%) 1(0.50%) 眼障害 1(1.41%) 1(0.77%) 2(1.00%)  結膜炎 0(0.00%) 1(0.77%) 1(0.50%)  眼脂 1(1.41%) 0(0.00%) 1(0.50%) 胃腸障害 2(2.82%) 2(1.54%) 4(1.99%)  下痢 1(1.41%) 0(0.00%) 1(0.50%)  腸炎 0(0.00%) 2(1.54%) 2(1.00%)  嘔吐 2(2.82%) 0(0.00%) 2(1.00%) 全身障害および投与局所様態 5(7.04%) 0(0.00%) 5(2.49%)  注射部位紅斑 3(4.23%) 0(0.00%) 3(1.49%)  末梢性浮腫 1(1.41%) 0(0.00%) 1(0.50%)  発熱 2(2.82%) 0(0.00%) 2(1.00%) 感染症および寄生虫症 3(4.23%) 8(6.15%) 11(5.47%)  気管支炎 1(1.41%) 6(4.62%) 7(3.48%)  皮膚真菌感染 0(0.00%) 1(0.77%) 1(0.50%)  胃腸炎 1(1.41%) 1(0.77%) 2(1.00%)  ロタウイルス胃腸炎 0(0.00%) 1(0.77%) 1(0.50%)  咽頭炎 1(1.41%) 0(0.00%) 1(0.50%)  RS ウイルス感染 0(0.00%) 1(0.77%) 1(0.50%)  ウイルス性腸炎 0(0.00%) 1(0.77%) 1(0.50%) 臨床検査 1(1.41%) 0(0.00%) 1(0.50%)  C- 反応性蛋白異常 1(1.41%) 0(0.00%) 1(0.50%) 呼吸器、胸郭および縦隔障害 3(4.23%) 4(3.08%) 7(3.48%)  咳嗽 3(4.23%) 1(0.77%) 4(1.99%)  鼻閉 1(1.41%) 0(0.00%) 1(0.50%)  湿性咳嗽 1(1.41%) 0(0.00%) 1(0.50%)  鼻漏 3(4.23%) 1(0.77%) 4(1.99%)  上気道の炎症  1(1.41%) 4(3.08%) 5(2.49%) 皮膚および皮下組織障害 4(5.63%) 1(0.77%) 5(2.49%)  湿疹 0(0.00%) 1(0.77%) 1(0.50%)  紅斑 1(1.41%) 0(0.00%) 1(0.50%)  そう痒症 1(1.41%) 0(0.00%) 1(0.50%)  発疹 2(2.82%) 0(0.00%) 2(1.00%)  蕁麻疹 1(1.41%) 0(0.00%) 1(0.50%) MedDRA/J version 12.0

CHD

児(特定使用成績調査:凍結乾燥注射製剤)

特定使用成績調査の安全性評価対象症例130例において、副作用は130例中11例に21件(8.46%)報告 されました。 副作用発現状況(特定使用成績調査:凍結乾燥注射製剤) 注1:施設数は、承認時までの治験実施施設と特定使用成績調査実施施設に重複がある。 注2:副作用の種類別の集計は、SOC[器官別大分類]は症例数を、PT[基本語]は件数を示した。

副作用

(23)

早産児・BPD児(注射液製剤・凍結乾燥注射製剤)

【海外データ】

早産児(在胎期間35週以下、6ヵ月齢以下)および気管支肺異形成症(BPD)児(24ヵ月齢以下)を対象とした 海外第Ⅳ相臨床試験において、注射液製剤と凍結乾燥注射製剤を投与した時の安全性について検討しま した。安全性解析対象症例は413例(注射液製剤211例、凍結乾燥注射製剤202例)で、注射液製剤につい ては94.8%、凍結乾燥注射製剤については95.0%が5回の投与を受けました。 重篤な有害事象は、注射液製剤では211例中18例に26件(8.5%)発現し、凍結乾燥注射製剤で202例中 12例に15件(5.9%)発現しました。発現頻度が高かったのは、細気管支炎(注射液製剤:2.8%、凍結乾燥注 射製剤:1.5%)、胃腸炎(注射液製剤:0.9%、凍結乾燥注射製剤:1.0%)、ウイルス感染(注射液製剤:0.9%、 凍結乾燥注射製剤:0.0%)および呼吸窮迫(注射液製剤:0.0%、凍結乾燥注射製剤:1.0%)でした。 細気管支炎および気管支炎と判定された症例は、全例RSウイルス陰性であると報告されています。また、 両剤形とも薬剤との関連ありと判断された重篤な有害事象は認められず、投与中止に至った有害事象およ び重篤な有害事象は認められませんでした。

早産児(注射液製剤・凍結乾燥注射製剤)

【海外データ】

早産児(在胎期間35週以下、6ヵ月齢以下)を対象とした注射液製剤と凍結乾燥注射製剤のクロスオー バー試験において、注射液製剤と凍結乾燥注射製剤を15mg/kg筋肉内投与した時の安全性について検討 しました。  ● シークエンスA:初回は注射液製剤、2回目(初回投与後30日目)は凍結乾燥注射製剤を投与  ● シークエンスB:初回は凍結乾燥注射製剤、2回目(初回投与後30日目)は注射液製剤を投与 153例をシークエンスAと シークエンスBに無作為割付し、152例が両製剤の投与ならびに最終投与後30 日間の追跡を完了しました。 追跡期間中、1件以上の薬剤との因果関係が否定できないと判断された有害事象が発現した症例は、注射 液製剤で152例中4例 (2.6%)、凍結乾燥注射製剤で153例中2例(1.3%)でした。 内訳は、注射液製剤で発熱3例、注射部位反応(発疹)1例、凍結乾燥注射製剤で注射部位反応(発疹)1例、 肺炎1例でした。また、薬剤との因果関係が否定できない有害事象はすべて6日以内に回復しました。

同等性試験における副作用

(24)

気管吸入液中のRSウイルス量抑制効果

シナジス(凍結乾燥注射製剤)15mg/kgの単回静脈内投与注)により、気管吸入液中のRSウイルス量はプラ セボ群と比較して有意に減少しました(P=0.004)。 >対 象 挿管および人工換気が必要な重症RSウイルス感染症で入院中の新生児、乳児および幼児(24ヵ月齢 未満) >投与方法 シナジス(凍結乾燥注射製剤)15mg/kg又はプラセボ(0.9%生理食塩液)を単回静脈内投与注) >登録例数 計35例(シナジス群:18例、プラセボ群:17例)※   ※:RSウイルス量は、投与前および投与第1日目の両日ともに測定された33例(シナジス群16例、プラセボ群17例)で評価した。 注)シナジスの承認用法・用量は、月1回15mg/kg筋肉内投与です。 RSウイルス減少量 0.6±0.21 プラセボ群 シナジス群 1.7±0.28 数値は平均値±S.E.(log10 PFU/mL) *:Wilcoxon順位和検定 P値* 0.004 R S ウ イ ル ス 量 1 プラセボ群 (n=17) 投与前 2 3 5 (log PFU/mL) 7 6 4 投与第1日 1 シナジス群 (n=16) 投与前 2 3 5 7 6 4 投与第1日

PFU(plaque forming unit):プラーク形成単位

臨床成績に関する事項 / 臨床薬理

RS

ウイルス量抑制効果(海外データ)

8

(25)

注)シナジスの承認用法・用量は、月1回15mg/kg筋肉内投与です。

薬物動態

血清中濃度(健康成人)

※目標濃度について シナジスの目標濃度の設定は、RSV-IGIV(抗RSウイルスポリクローナル抗体;本邦未承認)の開発に準じ、コットン ラットで肺組織のRSウイルス量を1/100未満に抑制したとき(99%以上のRSウイルス複製抑制効果を示したとき) の血清中濃度としました。 RSウイルス負荷コットンラットを用い、シナジス投与後の肺組織におけるRSウイルス量と血清中濃度との関連性 を検討した結果、RSウイルス量を1/100未満に減少させる(99%以上のRSウイルス複製抑制効果を示す)シナジス の平均血清中濃度は、約30μg/mLであることが示されました(試験の詳細については、33~34ページの非臨床試 験の項をご参照下さい)。

血清中濃度(健康成人:注射液製剤・凍結乾燥注射製剤)

 【外国人データ】

健康成人にシナジス(注射液製剤・凍結乾燥注射製剤)をそれぞれ、3mg/kg筋肉内投与および15mg/kg静 脈内投与したところ、血清中濃度の推移は、注射液製剤と凍結乾燥注射製剤でほぼ重なり合っており、両 製剤のバイオアベイラビィリティは同等であることが示唆されました。 また、いずれの投与経路においても、薬物速度論的パラメータは注射液製剤と凍結乾燥注射製剤で同程度 で、両製剤の同等性を支持する結果が得られています。 パリビズマブを3mg/kg筋肉内投与および15mg/kg静脈内投与したときの薬物速度論的パラメータ (健康成人:注射液製剤・凍結乾燥注射製剤) 数値は平均値±S.D. [ ]内は範囲 パラメータ 3 mg/kg 筋肉内投与 15 mg/kg 静脈内投与 注射液製剤 (n=12) 凍結乾燥注射製剤(n=12) 注射液製剤(n=12) 凍結乾燥注射製剤(n=12) Ctrough*1 (μg/mL) 9.7 ± 1.78 [0.0 - 22.9] [0.0 - 17.5]8.8 ± 1.78 [38.9 - 124.8]75.4 ± 8.08 69.8 ± 4.44 *2 [54.0 - 97.1] AUC 0-30 (μg・h/mL) 569 ± 56.5 [337 - 980] [322 - 853]511 ± 44.1 [2838 - 6349]4240 ± 335.1 4390 ± 229.2 *2 [3298 - 6030] AUC 0-∞ (μg・日 /mL) 890 ± 111.5 [337 - 1768] [322 - 1744]844 ± 119.9 [3557 - 11433]6673 ± 749.2 6310 ± 414.2 *2 [4977 - 9138] Cmax (μg/mL) 32.6 ± 2.35 [20.6 - 47.4] [18.7 - 44.7]29.6 ± 2.84 [322.8 - 746.2]502.5 ± 35.89 [430.6 - 854.0]585.0 ± 32.40 Tmax (日) 3.063 ± 0.2603 [1.943 - 5.021] [1.941 - 7.000]3.889 ± 0.5944 [0.001 - 0.500]0.161 ± 0.0503 [0.000 - 0.500]0.094 ± 0.0466 t1/2 (日) 19.8 ± 3.38 [5.4 - 47.5] [5.2 - 42.4]20.1 ± 3.28 [11.8 - 37.2]20.6 ± 2.23 18.3 ± 1.93 *2 [14.7 - 36.6] *1:Ctrough;投与30日目のパリビズマブ血清中濃度 *2:n=11 「効能・効果」「用法・用量」「効能・効果に関連する使用上の注意」「用法・用量に関連する使用上の注意」「禁忌を含む使用上の注意」 等は6∼10ページをご参照下さい。 > 方法:シナジス(注射液製剤および凍結乾燥注射製剤)をそれぞれ30日毎に計2回反復筋肉内投与、または単回静脈内投与し、 血清中濃度を測定した。

(26)

注)シナジスの承認用法・用量は、月1回15mg/kg筋肉内投与です。 49.2±3.6(n=39) 69.4±4.3(n=37) 15mg/kg > 対象:早産児(在胎期間35週以下、6ヵ月齢以下) 気管支肺異形成症(BPD)を有する新生児、乳児および幼児(24ヵ月齢以下) > 方法:シナジス(凍結乾燥注射製剤)5∼15mg/kgを30日毎に計2回反復筋肉内投与し、血清中濃度を測定した。 数値は平均値±S.E. 10mg/kg 5mg/kg シナジス(凍結乾燥注射製剤)5, 10, 15mg/kg 反復筋肉内投与後30日目の平均血清中濃度(μg/mL) 初回投与後30日目 2回目投与後30日目 12.5±2.4 (n=9) 20.2±3.5(n=10) 48.5±5.4 (n=6) 65.9±12.7(n=4) 200 150 100 50 0 7 14 21 28 35 42 49 56 観察期間 5mg/kg (平均値±S.E.) 10mg/kg (平均値±S.E.) 15mg/kg (平均値±S.E.) (μg/mL) (日) シナジス(凍結乾燥注射製剤)5, 10, 15mg/kg 反復筋肉内投与後の平均血清中濃度推移

反復投与時の血清中濃度(新生児、乳児および幼児:凍結乾燥注射製剤)

国内における早産児(在胎期間35週未満、6ヵ月齢未満)又は気管支肺異形成症(BPD)を有する新生児、 乳児および幼児(24ヵ月齢未満)計31例にシナジス(凍結乾燥注射製剤)15mg/kgを30日毎に計2回反復筋 肉内投与し、各投与30日後の血清中濃度を測定しました。初回および2回目投与後30日目の平均血清中 パリビズマブ濃度は、それぞれ50.5±17.5μg/mL、76.8±17.6μg/mL(平均値±S.D.)で、いずれも目標 濃度※である30μg/mLを上回ることが示されました。

反復投与時の血清中濃度(新生児、乳児および幼児:凍結乾燥注射製剤)

【外国人データ】

9) 早産児(6ヵ月齢以下)又は気管支肺異形成症(BPD)を有する新生児、乳児および幼児にシナジス(凍結乾燥 注射製剤)5~15mg/kg注)を30日毎に計2回反復筋肉内投与した時の血清中濃度は、投与後7日までに最大 に達し、以降緩やかに血中から消失しました。また、初回投与後30日目の血清中濃度(血清トラフ濃度)は 10~15mg/kg投与で目標濃度※である30μg/mLを上回ることが示されました。また、このときの消失半減 期は18.1~43.8日でした。 ※目標濃度については25ページをご参照下さい。

血清中濃度(早産児およびBPD児)

薬物動態

(27)

※目標濃度については25ページをご参照下さい。

参考:国内と海外の新生児、乳児および幼児における血清中濃度の比較

 (凍結乾燥注射製剤)

早産児(6ヵ月齢以下)又は気管支肺異形成症(BPD)を有する新生児、乳児および幼児を対象とした国内 と海外での試験成績を比較したところ、投与後30日目の平均血清中濃度(血清トラフ濃度)および目標濃 度※である30μg/mL以上を示す被験者の割合には差がなく、国内と海外の乳幼児におけるシナジスの体 内動態には本質的に差のないことが示されました。 50.5±17.5 μg/mL > 対象:早産児(在胎期間35週以下、6ヵ月齢以下) 気管支肺異形成症(BPD)を有する新生児、乳児および幼児(24ヵ月齢以下) > 方法:シナジス(凍結乾燥注射製剤)15mg/kgを30日毎に計2回筋肉内投与し、血清中濃度を測定した。 国内臨床試験 (n=31) 海外臨床試験 (n=39) 初回投与後 30日目 76.8±17.6 μg/mL 2回目投与後 30日目 血清トラフ濃度 (平均値±S.D.) 30μg/mL以上の割合 30μg/mL以上の割合 26/31例 (83.9%) 30/31例 (96.8%) 49.2±22.5 μg/mL 69.4±25.8 μg/mL 32/39例 (82.1%) 36/37例 (97.3%) 血清トラフ濃度 (平均値±S.D.) シナジス(凍結乾燥注射製剤)15mg/kg 反復筋肉内投与時(30日毎、計2回)の血清トラフ濃度と 目標濃度(30μg/mL)以上を示す割合

注射液製剤と凍結乾燥注射製剤の同等性(早産児)

【外国人データ】

在胎期間35週以下で、6ヵ月齢以下の新生児および乳児を対象とした注射液製剤と凍結乾燥注射製剤の クロスオーバー試験において、注射液製剤と凍結乾燥注射製剤を15mg/kg筋肉内投与したところ、シーク エンスAとシークエンスBの初回投与後30日目、および2回目投与後30日目の血清トラフ濃度は同程度の 値を示しました。また、得られた値の範囲も同程度でした。これらの結果により、両製剤間の生物学的同等 性が示されました。 ●シークエンスA:初回は注射液製剤、2回目(初回投与後30日目)は凍結乾燥注射製剤を投与 ●シークエンスB:初回は凍結乾燥注射製剤、2回目(初回投与後30日目)は注射液製剤を投与 > 対象:早産児(在胎期間35週以下、6ヵ月齢以下) > 方法:シナジス(注射液製剤、凍結乾燥注射製剤)を30日毎に計2回筋肉内投与し、血清中濃度を測定した。 シークエンスA (n=58) シークエンスB(n=60) 初回投与後 30日目 2回目投与後 30日目 血清トラフ濃度 血清トラフ濃度 シナジス(15mg/kg)反復筋肉内投与時(30日毎、計2回)の血清トラフ濃度 52.0 μg/mL 47.5 μg/mL 16.1-114.0 91.5 μg/mL 86.3 μg/mL 24.5-193.0 55.2 μg/mL 51.2 μg/mL 26.4-125.0 89.9 μg/mL 83.8 μg/mL 33.9-163.0 平均値 中央値 範囲 平均値 中央値 範囲

(28)

反復投与時の血清中濃度(新生児、乳児および幼児:凍結乾燥注射製剤)

国内における先天性心疾患(CHD)の新生児、乳児および幼児(24ヵ月齢未満)計67例にシナジス(凍結乾燥注 射製剤)15mg/kgを30日毎に計4~5回反復筋肉内投与し、初回および4回目投与後30日目の血清中濃度を測 定しました。初回および4回目投与後30日目の平均血清中パリビズマブ濃度は、それぞれ57.2±11.7μg/mL、 90.2±23.7μg/mL(平均値±S.D.)で、いずれも目標濃度※である30μg/mLを上回ることが示されました。

反復投与時の血清中濃度(新生児、乳児および幼児:凍結乾燥注射製剤)

【外国人データ】

7) 24ヵ月齢以下の先天性心疾患(CHD)を有する新生児、乳児および幼児計639例にシナジス(凍結乾燥注射製 剤)15mg/kgを30日毎に計5回反復筋肉内投与し、初回および4回目投与後30日目の血清中濃度を測定しま した。初回および4回目投与後30日目の平均血清中パリビズマブ濃度(血清トラフ濃度)は、それぞれ55.5± 19.5μg/mL、90.8±35.4μg/mL(平均値±S.D.)で、いずれも目標濃度※である30μg/mLを上回ることが示 されました。 〈心肺バイパス施行術の影響〉 また、投与期間中に心肺バイパスを伴う開心術を行った139例の手術前および手術後の平均血清中パリビ ズマブ濃度は、それぞれ98.0±52μg/mL、41.4±33μg/mL(平均値±S.D.)で、58%低下(P=0.0001)す ることが示されました。

参考:国内と海外の新生児、乳児および幼児における血清中濃度の比較

 (凍結乾燥注射製剤)

24ヵ月齢以下の先天性心疾患(CHD)を有する新生児、乳児および幼児を対象とした国内と海外での試験 成績を比較したところ、投与後30日目の平均血清中パリビズマブ濃度(血清トラフ濃度)および目標濃度※ である30μg/mL以上を示す被験者の割合には差がなく、国内と海外のシナジスの体内動態には本質的 に差がないことが示されました。 また、国内の早産児およびBPD児に対する試験成績(26ページ表参照)とも類似していました。 国内臨床試験 海外臨床試験 初回投与後 30日目 4回目投与後 30日目 血清トラフ濃度 (平均値±S.D.) 30μg/mL以上の割合 30μg/mL以上の割合 67/67例 (100%) 420/456例 (92.1%) 血清トラフ濃度 (平均値±S.D.) シナジス(凍結乾燥注射製剤)15mg/kg 反復筋肉内投与時の血清トラフ濃度と目標濃度(30μg/mL)以上を示す割合 > 対象:先天性心疾患(CHD)を有する新生児、乳児および幼児(24ヵ月齢以下) > 方法:シナジス(凍結乾燥注射製剤)15mg/kgを30日毎に4∼5回筋肉内投与し、血清中濃度を測定した。 57.2±11.7 μg/mL [n=67] 90.2±23.7 μg/mL [n=67] 55.5±19 .5μg/mL [n=456] 90.8±35.4 μg/mL [n=559] 67/67例 (100%) 559/559例 (100%) [用法・用量に関連する使用上の注意]より抜粋 心肺バイパス施行により本剤の血中濃度が低下するので、心肺バイパス施行後は前回投与から1ヵ月を経過してい なくても速やかに本剤の投与を行うことが望ましい。以後、その投与を基点とし、通常どおりの間隔で投与すること (「薬物動態」の項参照)。 ※目標濃度については25ページをご参照下さい。

血清中濃度(CHD児)

薬物動態

(29)

反復投与時の血清中濃度(新生児、乳児および幼児:凍結乾燥注射製剤)

国内における免疫不全を伴う新生児、乳児および幼児(24ヵ月齢以下)又はダウン症候群の新生児、乳児お よび幼児(24ヵ月齢以下)を対象にした第Ⅲ相臨床試験(月1 回、15mg/kg 筋肉内4 ないし7 回反復投与、凍 結乾燥注射製剤)では、初回および4 回目投与後30日目の平均血清中パリビズマブ濃度(血清トラフ濃度) は、それぞれ59.0 ± 12.9μg/mL、91.8 ± 40.6μg/mL(平均値±S.D.)でした。なお、免疫不全の状態ごとに 層別化した平均血清中パリビズマブ濃度(血清トラフ濃度)に大きな差は認められませんでした。 また、本試験の中で、RSウイルス感染による入院は認められませんでした。

血清中濃度(免疫不全を伴う又はダウン症候群の児)

血清トラフ濃度[平均値±S.D.] (症例数) 初回投与後 30日目 4回目投与後30日目 免疫不全を伴う又はダウン症候群の児(全体) 59.0± 12.9μg/mL(n=28) 91.8 ± 40.6μg/mL(n=26) 層別解析 複合免疫不全症、抗体産生不全症、 その他の免疫不全症 53.6 ± 16.8μg/mL(n=4) 82.4 ± 38.2μg/mL(n=4) ダウン症候群 69.3 ± 9.70μg/mL(n=5) 77.5 ± 34.3μg/mL(n=4) 臓器移植後 48.0 ± 6.82μg/mL(n=8) 64.9 ± 30.2μg/mL(n=7) 骨髄移植後 58.7 ± 17.4μg/mL(n=4) 117 ± 46.2μg/mL(n=4) 免疫抑制性化学療法施行中 61.6 ± 7.95μg/mL(n=5) 107 ± 36.8μg/mL(n=5) 高用量の副腎皮質ステロイド施行中 (0.5 mg/kg/ 隔日以上) 62.0 ± 8.03μg/mL(n=6) 122 ± 28.2μg/mL(n=5) 免疫抑制療法施行中 51.2 ± 9.85μg/mL(n=11) 73.7 ± 30.2μg/mL(n=10) 重複例あり シナジス(凍結乾燥注射製剤)15mg/kg反復筋肉内投与時(30日毎)の血清トラフ濃度 安全性:投与例28例のうち、27例(96.4%)に有害事象が認められ、治験薬との因果関係「多分関連なし」 以上の副作用は7例で、主な副作用として鼻咽頭炎7.1%(2/28例)が報告されました。本試験を通して、 死亡、死亡に至った有害事象、および治験薬との因果関係「多分関連あり」以上の副作用の発現は認められ ませんでした。

参照

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