イ ソマル トオ リゴ糖 摂取 が
健 常 人 の便 通 と腸 内環 境 に及 ぼす影響
金 子 俊 之, 河 本 高 伸, 菊 池 弘 恵, 塩 田 真 夫*,
弥 武 経 也*, 飯 野 久 和**, 辻
啓
介***
(昭和 産 業(株)総合 研 究 所,*昭 和 産 業(株)技術 部,**昭 和 女 子 大 学 家 政 学 部, * * *国立健康 ・栄養研 究所応用食品部)
平 成4年8月10日 受 理Effects
of Isomaltooligosaccharides
Intake
on Defecation
and Intestinal
Environment
in Healthy
Volunteers
Toshiyuki KANEKO, Takanobu KOHMOTO, Hiroe KIKUCHI, Masao SHIOTA*,
Tsuneya YATAKE*, Hisakazu IINO** and Keisuke TSUJI* * *
Research and Development Center, Showa Sangyo Co., Ltd., Funabashi, Chiba 273
* Technical Division, Showa Saneyo Co., Ltd., Kamisu, Ibaraki 314-01 * *
Faculty of Home Economics, Showa Women's University, Setagaya-ku, Tokyo 154
* * *
National Institute of Health and Nutrition, Shinjuku-ku, Tokyo 162
The effects of isomaltooligosaccharides (IMO) intake at 10 g/day level on the fecal microflora
and their metabolites were studied in seven healthy volunteers.
The number of Bifidobacterium
and Lactobacillus in feces were significantly increased, and in contrast not only the frequency of
occurrence of Clostridium but also the percentage of Bacteroidaceae to the total microflora were
decreased.
The fecal contents of short chain fatty acids, especially acetic acid, were increased.
The fecal pH value was significantly dropped, and the fecal contents of putrefactive products were
also decreased.
These results suggested that the IMO intake at 10 g/day level could improve
the intestinal microflora and environment.
Furthermore, the effects of IMO intake at 10 or 15
g/day level on defecation were studied in thirty-one healthy volunteers.
The defecating frequency
of the subjects, who suffered from constipation and excreted less than three times in 5 days,
in-creased significantly in dose dependent manner with IMO intake.
No malignant condition in
gastrointestine was observed by IMO intake in this experimental condition.
The contents of
fecal acetic acid increased with IMO intake, and showed a significant correlations with the
num-bers of Bifidobacterium in feces, the frequency of defecation and fecal pH.
These results suggested
that 10 g/day level of daily IMO intake improved not only intestinal microflora and environment,
but also the defecating frequency, and that fecal acetic acid played an important role in improve-
ment of intestinal environment.
(Received August 10, 1992)
Keywords: isomaltooligosaccharides イ ソ マ ル ト ナ リ ゴ 糖, intestinal flora 腸 内 フ ロ ー ラ, defeca-tion 便 通, intestinal environment腸 内 環 境.
1. 緒 言 腸 内 の フ ロー ラ を構 成 す る細 菌 間 のバ ラ ン スは,ヒ ト の健 康 及 び疾 病 に深 い関 係 の あ る こ とが 指 摘 され てい る. 近 年,腸 内 フ ロー ラの 中 で も,特 に有 用 菌 とされ て い る Bifidobacteriumの 増 殖 活 性 を 指 標 と して,さ ま ざ ま な オ リゴ糖 が 開 発 され て い る1)餌3).これ らの オ リゴ糖 は難消 化 性 で,食 品 として 摂 取 す る こ とに よ り消化 管 の下 部 に 達 して,腸 内 でBifidobacteriumや 乳 酸 菌 を 増 殖 さ せ,
(245)
日 本 家 政 学 会 誌 Vol. 44 No. 4 (1993) 酢 酸 や 乳 酸 な ど の短 鎖 脂 肪 酸 の産 生 を促 進 し,短 鎖 脂肪 酸 は さ らに腸 内 のpHを 低 下 させ,腸 管 を刺 激 して腸 の 蠕 動 運 動 を 高 め て 便 通 を 促 し,大 腸 菌 な どの有 害 菌 の増 殖 を抑 え て腸 内 腐 敗 産 物 の 産生 を抑 制 す る と言 わ れ て い る1). イ ソマ ル トオ リゴ糖 は グル コー ス分 子 間 の α-1,6結 合 を 有 す る分 岐 オ リゴ糖 の総 称 で,天 然 に は わ が 国 に伝 統 的 な発 酵 食 品 に 微 量 な が ら広 く含 まれ,工 業 的 に は ス タ ー チ を 原料 と して微 生 物 酵 素 反 応 に よ っ て製 造 され る. イ ソマ ル トオ リゴ糖 の 消 化 性 は難 消化 性 糖 と易 消 化 性 糖 との 間 に位 置 づ け られ,経 口摂 取 す る と小 腸 で部 分 的 に 消 化 吸 収 され る もの の 未 消 化部 分 が 消 化 管 下 部 に到 達 し て4)5),Bifidobacteriumの 増 殖 因 子 とし て機 能 し3),10g/ 日の摂 取 で腸 内 のBifidobacteriumを 有 意 に 増 殖 させ る6). ま た,ラ ッ トに1年 間経 口摂 取 させ た 知 見 で は,末 梢 血 中 の リソ パ球 の分 化 促 進 を 介 して 免疫 系 を 活 性化 させ る 可 能 性 が 示 唆 さ れ て い る7).こ の よ うに イ ソマ ル トオ リ ゴ糖 は,幅 広 い 生 体調 節機 能 が 期 待 され る糖 質 で あ る. 本 報 で は,腸 内 の 短 鎖 脂 肪酸 や腐 敗 産 物 の含 有 量 な ど の腸 内環 境 と,排 便 回 数 な どの便 通 に及 ぼす イ ソマ ル ト オ リゴ糖 の 影 響 を 明 らか に す る こ とを 目的 と して,腸 内 のBifidobacteriumを 増 殖 させ る有 効 摂 取 量 で あ る1日 10gも し くは15gを 有 志健 常 人 に摂 取 さ せ て,腸 内 フ ロー ラの変 化 と と もに検 討 した. 2. 実 験 方 法 (1) 実 験 材 料 イ ソマ ル トオ リゴ糖(IMO)の 市 販 品 で あ るイ ソマ ル ト900P(昭 和 産 業(株),東 京)を 用 い た.供 試 した イ ソ マ ル ト900Pは 粉 末 で 水 分2.9%,固 形 分 中 の糖 組 成 は HPLC分 析 に よ り,イ ソマ ル トー ス33.4%,パ ノ ース 11.8%,イ ソマル ト ト リオ ー ス14.3%,他 の イ ソマ ル トオ リゴ糖 は4糖 類15.7%,5糖 類63%及 び6糖 類 以 上 生0%,さ らに イ ソマ ル トオ リゴ糖 以外 の糖 は グル コ ース,マ ル トー ス及 び マ ル ト トリオ ー ス で併 せ て 嫉5 %で あ った. (2) 被 験 者 と摂取 方 法 本 試 験 は ヘ ル シ ンキ宣 言 の精 神 に 則 って 十 分 な 配 慮 の 下 に 実 施 した.す なわ ち,被 験 者 に は 試 験 内容 を 説 明 し た後 に 同意 を得 た. 1) 期 間 と食 事 試 験 期 間 は5週 間 で,1週 目は 摂 取 前(1st)の 対 照 期, 2∼3週 目はIMOを 毎 日摂 取 す る摂取 期(2nd,3rd), 4週 目は摂 取 休 止 期(4th),5週 目はIMOを 再 び 毎 日 摂 取 す る再 摂 取 期(5th)と した.以 下 に 示 す 試 験1及 び 豆を 並 行 して実 施 した.試 験 及 び 群 ご との 被 験 者 の橈 成 とIMO摂 取 量 をTable 1に 示 した. な お,試 験 前2週 間 と試 験 期 間 中 は,生 菌 剤,ヨ ー グ ル ト及 び 納 豆 を 摂 取 しな い よ うに 指示 し,そ の他 は通 常 の食 事 と生 活 様 式 を 維 持 す る よ うに 指 導 した.
Table 1. Profiles of the subjects and their intake ammount of
isomaltool igosaccharides (IMO)
イ ソマ ル トオ リゴ糖 摂 取 が健 常 人 の 便 通 と腸 内環 境 に及 ぼす 影 響 2) 試験I 排 便 状 況 の ア ンケ ー ト調 査 を 毎 日行 った.被 験 者 は 健 康 な男 性9名(年 齢26∼34歳)と 女 性22名(年 齢20∼ 53歳)の 計31名 で,排 便 感 に つ い て の事 前 調 査 か ら, 便 秘 とは 自覚 して い な い9名(通 常 者:A群)と,便 秘 気 味 と 自覚 して い る22名(便 秘 傾 向者)と に 分 類 した. さ らに 便 秘 傾 向 者 は 無作 為 に2群(B,C群)に 分 け た. IMOの1日 の摂 取 貴 は,A群 とB群 が109,C群 が15 9と した(イ ソマ ル ト900Pと して12、09及 び18.19). 3) 試験 皿 排 便 状 況 と共 に喫 食 内容 の ア ン ケ ー ト調 査 を 毎 日行 う と共 に,各 週末 に糞 便 試 料 を採 取 した.被 験 者 は 健 康 な 男 性5名(年 齢26∼32歳)と 女 性2名(年 齢23∼24歳) の 計7名 で,IMOの1日 の摂 取 量 は10gと した 。 な お, 試 験1と 並 行 して実 施 し,被 験 者 は試 験1のA群 の 男性 3人 と女性1人,B群 の 男性2人 と女 性1人 と共 通 で あ る. (3) ア ンケ ー ト調 査 方 法 1) 排 便 状況 等 中 川 ら8)のア ン ケー トを改 変 した調 査 表 を 用 い て,24 時 間 思 い 出 し法 に よる 自記 方 式 で調 査 した.す な わ ち, 排 便 の 時刻,総 量,便 性 状 況 及 び消 化 器 症 状 等 に つ い て, 1日 の 状況 を全 て ア ン ケ ー ト用 紙 に記 入 させ て 回 収 した. ア ン ケー ト項 目の集 計 は,各 週 の初 め2日 間 は 切 り替 え 期 間 と して除 い て,各 週 後 半5日 間 を 対 象 と した.排 便 回 数 は,排 便 時刻 の記 録 か ら各5日 ご とに 計 数 した. 便 の 総 量 は,タ マ ゴ1個 に相 当す る大 き さ を50gと し て 重 量 に換 算 して,各5日 ご とに1日 当た りの 平 均 値 を 求 め た. 2) 喫食 内容 朝 食,昼 食,夕 食 お よび 間食 に分 け て,24時 間 の 喫 食 内 容 を毎 日 もれ な く自記 記 録 調 査 した.糞 便 採 取 の前 前 日 と前 日の2日 間 につ いて,喫 食 内容 の 記 録 に 基 づ い て,エ ネ ル ギ ー(kcal),蛋 白質(g),脂 質(g),糖 質 (g)及 び 粗 繊 維(g)を 算 出 した.算 出 には,市 販 の 食 品 成 分 表9M2)と,パ ー ソナ ル コ ン ピ ュー タ用 栄 養 計 算 プ ログ ラ ム(双 信 電 気(株)シス テ ムイ ン信 州,長 野)を 使 用 した.同 プ ロ グ ラム の成 分 と栄 養 所 要 量 は,四 訂 日本 食 晶標 準成 分 表13)と第 三 次 改 訂 日本 人 の 栄 養 所 要 量14)に準 拠 して い る. (4) 糞 便 試 料 の サ ン プ リン グ と測定 1) サ ン プ リン グ 試 料 は,各 週 の5∼7日 目に1回 に 出す 全 量 を ポ リ袋 に採 取 した.採 取 後 は氷 温 に保 ち,2時 間 以 内 に 重 量 と pHを 測定 し,腸 内 フ ロー ラ と水 分 測 定 の た め の処 理 を 行 い,残 りは 一80℃ で 凍 結 保 存 して,短 鎖 脂肪 酸 と 腐 敗 産 物 を1週 間 以 内 に 測 定 した. 2) 腸 内 フ ロ ー ラ 光 岡 らの方 法15)に従 い,糞 便 試 料1gを 嫌 気 条 件 下 で 希 釈 し,3種 類 の非 選 択 培 地(EG,BL及 びTS培 地) と10種 類 の選 択 培 地(BS,ES,NBGT,NN,VS,LBS, DHL,TATAC,PEES及 びP培 地)で 培 養 した.嫌 気 培 養 は炭 酸 ガ ス加 スチ ール ウー ル法 で37℃,48時 間 培 養 し,好 気 培 養 は37℃,24∼48時 間培 養 した.培 養 後, 識 担ニ ー の形 状,菌 の 形 態,グ ラム染 色,胞 子 形 成,好 気 培 養 に よっ て菌 群 を 分 離 同定 した.菌 数 は,糞 便1g 当 た りの常 用 対 数 に 変 換 して集 計 した. 3) pHと 水分 含 量 pHは,新 鮮 便 にpH電 極 を直 接 差 し込 み 測 定 した. 水 分 含 量 は,約2gの 糞 便 を秤 量 し,真 空 乾 燥 器 を 用 い て40℃,76cmHgで 恒 量 とな る ま で乾 燥 させ,湿 重 量 と乾 燥 重 量 の 差 か ら算 出 した. 4) 短 鎖 脂 肪 酸 糞 便 約0.8gを 精 秤 し,超 純 水7.2ml,内 部 標 準 物 質 と して0.3%ピ ロ グル タ ミソ酸 水 溶 液2.0m1,60%過 塩 素 酸 水 溶 液0.8mlを 加 え て,超 音 波処 理 に よ り分 散 さ せ,沸 騰 浴 中 で5分 間 加 熱抽 出 した.冷 却 後,3,000 rpmで10分 間 遠 心分 離 して上 清5.0mlを 採 り,4N水 酸 化 ナ トリウ ム1.0mlと メ タ ノ ー ル5m1を 加 えて, 50℃ で減 圧 濃 縮 した.得 られ た乾 固 物 に,10%メ タ ノ ー ル水 溶 液0 .5m1と60%過 塩 素 酸水 溶 液0.08mを 加 え て溶 解 し,15,000rpmで10分 間遠 心 分 離 して得 ら れ た上 清 を孔 径0.2μmの 遠 心 濾 過 チ ュー ブUFC30LG (日本 ミ リポ ア ・リ ミテ ッ ド,東 京)で 濾 過 し た.濾 液 20μ1をWadaら の 方 法16)に従 ってHPLCに 供 して, 乳 酸 ギ酸 酢 酸 プ ロ ピオ ソ酸,酪 酸,イ ソ酪 酸 吉 草 酸 及 び イ ソ吉 草 酸 を 分 析 した. 5) 糞 便 中 の腐 敗 産 物 の測 定 Yoshiharaの 方 法17)を一 部 改 変 して実 施 した.糞 便 試 料 約29を 精 秤 し,こ れ にpH8.6の0.2Mリ ン酸 緩 衝 液10m1と 純 水50m1を 加 え て水 蒸 気 蒸 留 を行 った. 蒸 留液 約200mlを 集 め,こ れ に 内 部 標 準 と してp-イ ソ プ ロ ピル フ ェノ ー ル を200μg加 え た.こ の 内 の50mI を採 り,塩 化 ナ トリウ ム17。59を 溶 か して,0.2N塩 酸 でpH4.0-7.0に 調 整 した.こ の 液 を あ らか じ め メ タ ノー ル10mlと 超 純 水20mlを 通 して 活 性 化 さ せ た SEP-PAKCI8カ ー トリ ッジ(日 本 ミ リポ ア ・リ ミテ ッ ド,東 京)に5ml/minの 流 速 で 通 した後,メ タ ノー ル
日 本 家 政 学 会 誌 Vol. 44 No. 4 (1993) 2mlを 通 液 して溶 出液 を得 た.溶 出液 に,無 水 硫 酸 ナ ト リウ ム1.5gを 加 え て脱 水 して 濾 過 した.濾 液2μlを ガ ス ク ロマ トグ ラ フ ィー(GC)に 供 して,ブ ェ ノ ール, p-ク レ ゾー ル,4-エ チ ル フ ェ ノー ル,イ ソ ドール 及 び ス カ トー ル を分 析 した.
GCカ ラ ムはQUADREX 007 FFAP(0.53mm I.D.
×15m,膜 厚3μm)を 用 い て,昇 温 条 件(150-170℃, 5℃/minで 昇 温)で 分 析 した. (5) 統 計 処 理 数 値 は,平 均 値 ±標 準 偏 差 で示 した. 平 均 値 の 差 の検定 に はpairedt-test,菌 の 出現 率 の検 定 に はX2独 立 性 の検 定,糞 便 の分 析 値 と喫 食 内 容(各 栄 養 素 とエ ネ ル ギ ー)及 び ア ン ケ ー ト項 目 の 相 関 に は Spearmanの 順 位 相 関係 数 を用 い て,そ れ ぞ れ の 有 意 性 を 判定 した. 3. 結 果 (1) 試 験1 1) 排 便 状 況 排 便 回数 と排 便 量 をTable 2に 示 した. 排 便 回 数 は,A群(通 常 者,IMO 10g/日)とB群(便 秘 傾 向者,IMO 10g/日)で は有 意 な変 化 を示 さ なか っ た が,C群(便 秘 傾 向 者,IMO 15g/日)で 摂 取 後 半 (3rd)に 摂 取 前(1st)と 比 べ有 意 に(p＜0.o5)増 加 し た. 便 秘 傾 向 者(B・C群)を 摂取 前(Ist)の 排 便 回 数 に よ り,さ らに グル ー プ分 け した場 合 の結 果 をFig.1に 示 した.1(4回/5日 以 上:B群5人,C群 二5人)に お い て は,IMOの 摂 取 ・非 摂 取 に関 わ りな く,排 便 回 数 は4∼6回/5田 に保 た れ た.II(3回/5日 以 下:B群 5人,C群7人)の 排 便 回 数 は,B群 で 摂 取 前 半(2nd) に 有 意 に(p＜0.05),C群 で 摂 取 後 半(3rd)と 再 摂 取 (5th)に 有 意 に(p＜0.01)増 加 した. 排 便 量 は,い ず れ の群 に お い て も有 意 な 変 化 を示 さな (I) (II)
Table 2. The effects of IMO intake on the defecating frequency and fecal weight
Fig. 1. Frequency
of defecation in subjects suffering
from constipation
イ ソマ ル トオ リゴ糖 摂 取 が 健常 人 の便 通 と腸 内環 境 に及 ぼ す 影 響 か っ た もの の,IMOを 摂取 して い る期 間(2nd,3rd, 5th)に 増 加 した 。 2) 生 活 上 の特 記 事 項 体 の具 合 は,女 性 の 被験 者1例 に,生 理 に伴 う体 調 の 変 化 と考 え られ る下 痢 が 発 生 した が,2日 以 内 の一 過 性 の症 状 であ った の で,そ の 間 は 除 い て集 計 した.薬 の使 用 は,市 販 の 風 邪 薬 と鎮 痛 剤 の使 用 が散 見 され た が い ず れ も一 時 的 な もの で,食 生活 等 の特 記 事 項 と併 せ て,特 に 排 便 状 況 等 に 直接 的 な影 響 を与 え る と考 え られ る もの は 認 め られ な か っ た 。 (2) 試 験II 1) 喫 食 内容 栄 養 素 等 の摂 取 量 をTable 3に 示 した。 各 項 目 と も試 験期 間 を通 して,IMOの 摂 取,非 摂 取 に 関 わ りな く,栄 養 素等 の摂 取 量 に有 意 な変 動 は 認 め ら れ な か っ た.各 項 目共 に,個 人 ご との変 動 は小 さか った が,個 人 差 は大 き か っ た.と りわ け,粗 繊 維 摂 取 量 の 個 人 差 は特 に大 きか った. 男 女 別 に 全 期 間 を通 した1日 当た りの 平 均 値 を 見 る と, エ ネ ル ギ ー摂 取 量 は 男 性2 ,531 kcal,女 性2,043 kcal で,生 活 活 動 強 度 を 中 程 度 と して 被 験 者 の 年 齢 と体 重 の 平 均 か ら栄 養 計 算 プ ロ グ ラ ムに よ り算 出 した所 要 量(男 性2,530 kcal,女 性2,080 kcal)と ほ ぼ 一致 した.タ ン パ ク質摂 取 量 は 男性941墓,女 性77.09で 所 要 量(男 性73.0g,女 性60.0g)と 比 べ て高 か った.脂 質摂 取 量 は 男性84.4g,女 性65.2gで,こ れ を 摂取 エ ネ ル ギ ー比 で見 る と,男 性は30%,女 性 は29%と な り,い ず れ も厚 生 省 の 設 定 値 で あ る20∼25%を 上 回 っ て いた. 2) 腸 内 フ ロー ラ 腸 内 フ ロー ラ菌 数 の変 化 をTable 4に 示 した. Bifidobacteriumは,摂 取 後 半(3rd)と 再 摂 取 期(5th) で は,摂 取 前(1st)と 比 べ 有 意 に(p＜0.01)増 加 した. LactobacillusとEubacteriumは,再 摂取 期(5th)に 有 意 に(p＜0.05)増 加 した,Clostridimの 検 出率 は有 意 な変 化 では な か った もの の,摂 取 後 半(3rd)以 降 低 下 した.ま た,BacteroidaceaeとEnterobacteriaceaeは, 特 に顕 著 な 変 動 を 示 さな か った. 総 菌 数 に 占 め る各 菌 群 の 占有 率 をFig,2に 示 した. Bifidobacteriumの 占 有 率 は,摂 取 前(1st)の8.4%か ら,摂 取後 半(3rd)以 降有 意 に(p＜0.05)増 加 して, 再 摂 取 期(5th)に は20.1%ま で 増加 した 。一 方,Bac-teroidaceaeの 占 有 率 は 摂取 前(1st)の727%か ら, 摂 取 後 半(3rd)以 降 有 意 に 減 少 して,再 摂 取 期(5th) に は50.1%ま で減 少 した. 3) 糞便 のpH,水 分 及 び 重 量 糞 便 のpH,水 分 及 び重 量 の 変 化 をTable 5に 示 し た。 pHは,摂 取 後 半(3rd)と 再 摂 取 期(5th)に 有 意 に (p＜0.01):低 下 した。 一 方,水 分 と重 量 は,共 に有 意 な 変 化 を示 さ なか った もの の,摂 取 期 後 半(3rd)と 再 摂 取 期(5th)に い ず れ も増加 した 。 4) 糞 便 中 の短 鎖 脂 肪 酸 と腐敗 産 物 糞 便 中 の 短 鎖 脂 肪 酸 と腐 敗 産物 の 変 化 をTable 6に 示 した. 短 鎖 脂 肪 酸 は,お よそ60%が 酢 酸 と乳 酸 で 占 め ら れ て い た.乳 酸 及 び 酢 酸 は,ど ち ら も有 意 な変 化 を 示 さな か っ た もの の,摂 取 期(2nd,3rd)及 び再 摂 取 期(5th) に増 加 した.乳 酸 と酢 酸 を 除 く直 鎖 の短 鎖 脂 肪 酸 は,摂 取 後 半(3rd)に 有 意 に(p＜0,05)増 加 した.総 短鎖 脂 肪 酸 は,摂 取 後 半(3rd)と 再 摂 取 期(5th)に 増加 す る 傾 向(p＜0.10)を 示 した。 腐 敗 産物 は,成 分 ご とに 見 る と有 意 な 変 化 を示 さな か っ た が,総 腐 敗 産 物 は再 摂 取 期(5th)に 減 少 す る 傾 向 (p＜0.10)を 示 した.個 人 に よ って成 分 含 有 量 は大 き く
Table 3. Daily intake of energy and nutrients
Values are calculated from the results of daily dietary record in the last two days of each week
, and expressed as mean •} SD of seven subjects.
日 本 家 政 学 会 誌 Vol. 44 No. 4 (1993) 異 な り,特 に4-エ チ ル フ ェ ノー ル 及 び フ ェ ノー ル を 検 出(検 出 限界2μg/g)し た の は一 部 の試 料 の み で,検 出 量 もわ ず か で あ っ た. 5) 糞便 分析 値 及 び排 便 回数 の相 関 糞 便 短 鎖 脂 肪酸 の主 要 成 分 で あ る酢 酸及 び乳 酸 との相 関 行 列 の 一 部 をTable 7に 示 した. 特 に 酢 酸 が,多 くの 項 目 と高 い相 関 を示 した.摂 取 期 に は,Bifidobacierium菌 数,Lactobacillus菌 数(p＜0.01) 及 び 排 便 回 数(p＜0.05)と 有 意 な相 関 を,pHと 有 意 な (p＜0.01)逆 相 関 を示 した.非 摂 取 期(1st,4th)に は, 五actobacillus菌数 とは 有 意 な(p＜0.05)相 関 を,pHと は 有 意 な(p＜0.05)逆 相 関 を 示 した. また,栄 養 素 及 び エ ネ ル ギ ー の摂 取 量 と,糞 便 の フ ロ ー ラ,pH,短 鎖 脂肪 酸,腐 敗 産 物 な ど の 糞 便 分 析 値 及 び 排 便 回 数 との 間 に有 意 な相 関 は認 め られ なか った. 4. 考 察 試 験1に お い て,排 便 回 数 はIMO摂 取 に よ り,摂 取 前 の排 便 回 数 が 少 な い(3回/5日 以 下)便 秘 傾 向者 で, ほ ぼ1日1回 の 状 態 まで 増 加 した.し か も,用 量 依 存 性 (109と159/日)が 認 め られ た.一 方,排 便 回数 の多 い (4回/5日 以 上)便 秘 傾 向 者 と通常 者 で は,IMOの 摂 取 ・非 摂 取 に関 わ りな く,ほ ぼ1日1回 の排 便 回数 が 保 たれ た.ま た,便 秘 傾 向 者 の 排 便 量 は,IMO摂 取 に 伴 っ て増 加 傾 向 を 示 した が,こ れ は 排便 回 数 の増 加 と関 連
Table 4. Effects of IMO intake on counts of fecal microflora
Values are expressed as mean •} SD of logarithmic counts of microflora per gram feces. Numbers of subjects are six in 5 th week and seven in the other weeks. Values in parentheses are the number of subjects detected. Significantly different from the value of 1st week (*p•ƒ0.05, **p•ƒ0.01).
Fig. 2. Compositional changes of fecal microflora by IMO intake
イ ソマ ル トオ リゴ糖 摂取 が健 常 人 の便 通 と腸 内環 境 に及 ぼ す 影 響 す る現 象 と考 え られ た.こ れ らの こ と か ら,IMOを1 日に10g摂 取 す る こ とに よ り,排 便 回 数 の 少 な い 便 秘 傾 向 者 で は,便 通 が改 善 され る と考 え られ た. ア ソ ケ ー トに 報告 され たIMO摂 取 に伴 う消 化 器 の 症 状 は,腹 部膨 満 感 な ど比 較 的 軽 度 な もの で あ り,下 痢 な ど の重 篤 な 症 状 は 見 られ な か った.ま た,便 の性 状 が 極 端 に 軟便 化 した とい う報 告 も認 め られ なか った.こ れ ら の こ とか ら,109あ る い は159/日 のIMOを2週 間 程 度 連 続 摂 取 して も,重 篤 な副 作 用 は な い と考 え られ た 。 また,ア ソ ケー トの報 告 で は,排 便 に影 響 を与 え る と 考 え られ る体調 の 変化,薬 の使 用,非 日常 的 な飲 食 や 運 動 な どは な か った.し た が っ て,本 試 験 に お け る便 通 の 改 善 は,IMOの 作 用 に よる と 判 断 で き る も の と考 え ら れ た. 試 験 五に お い て,全 被 験 者7名 の排 便 回 数 は 週 に4∼ 9回 と2日 に1回 以上 の頻 度 で あ った こ とか ら,試 料 糞 便 の 性 状 に影 響 が大 きい と考 え られ た 採取 直 前2日 間 の 喫 食 内 容 を集 計 した.繊 維 摂 取 量 は,糞 便 性 状 へ の 影響 が 特 に大 きい と考 え られ た が,個 人 間 の 差 は大 きい もの の 個 人 ご との変 動 は小 さ か った.さ らに,こ の繊 維 も含 め た 各栄 養 素及 び エ ネ ル ギ ー の摂 取 量 と,糞 便 の フ ロー ラ,pH,短 鎖 脂肪 酸,腐 敗 産 物 及 び 排 便 回 数 との 間 に,
Table 5. Effects of IMO intake on pH, moisture and weight of feces
Feces are collected in the last day of each experimental week. Values are expressed as mean •} SD of six
subjects in 5 th week and seven subjects in other weeks. Significantly different from the value of 1st week
(** p•ƒ0.05).
Table 6. Effects of IMO intake on concentration of short-chain fatty acids (SCFA)
and putrefactive products in feces
Values are expressed as mean •} SD. Subjects are six in 5 th week and seven in other weeks. a) Formic, propionic,
butyric and valeric acids. b) Isobutyric and isovaleric acids. Significantly different from the value of 1st week (•õp
日 本 家 政 学 会 誌 Vol. 44 No. 4 (1993) 有 意 な 相 関 は 認 め られ な か っ た.し た が っ て,本 試 験 に お け る 糞 便 分 析 値 と 排 便 回 数 の 変 動 は,喫 食 内 容 に よ る も の で は な く,IMOの 摂 取 ・非 摂 取 に よ る も の と 考 え られ た. 腸 内 フ ロ ー ラ の 変 化 を 見 る と,IMO摂 取(10g/日) に よ り,BifidobacteriumとLactobacillusが 有 意 に 増 殖 し て,Clostridiumの 出 現 が 抑 制 さ れ た.フ ロ ー ラ の 構 成 は, IMO摂 取 に よ り,Bifidobacteriumの 占 有 率 が 有 意 に 上 昇 す る と 共 に,Bacteroidaceaeの 占 有 率 が 有 意 に 低 下 し た.一 方,既 報3)に お い て,IMOの 摂 取 を 止 め る と2週 間 後 にBifidobacteriumの 菌 数 は 摂 取 前 の 状 態 に 戻 る と報 告 し た.本 試 験 で は,摂 取 休 止 の1週 間 は,腸 内 フ ロ ー ラ の 改 善 状 態 は 維 持 さ れ て,し か も再 摂 取 に よ りBifido-bacteriumの 菌 数 及 び 占 有 率 は さ ら に 増 加 し た.こ れ ら の こ と か ら,IMOの 摂 取 に よ り腸 内 フ ロ ー ラ は 改 善 さ れ,し か も 途 中 で 摂 取 を 中 止 し て も1週 間 程 度 な らば, 再 摂 取 に よ り腸 内 フ ロー ラの 改 善 作 用 は 継 続 的 に 発現 さ れ る と考 え られ た. さ らにIMO摂 取 に よ り,pHの 有 意 な 低 下,短 鎖 脂 肪 酸 の 増加 傾 向,及 び腐 敗 産 物 の減 少 傾 向 が 認 め られ た. これ らの摂 取 前(1st)と 再 摂 取(5th)の 個 人別 変 化 を Fig.3に 示 した.IMO摂 取 に よ り,7名 全 例 で 腸 内 の Bifidobacterium占 有 率 が 増 加 し て,pHが 低 下,7名 中 6名 で短 鎖 脂 肪 酸 が 増 加 して 腐 敗産 物 が減 少 した.腸 内 のBifidobacteriumの 増 殖 は,そ の代 謝 産 物 で あ る 短 鎖 脂 肪 酸 を増 加 させ,こ れ に よ り腸 内 のpHは 低 下,さ ら に腐 敗 性 菌 は 抑 制 され て腐 敗 産 物 が減 少 す る,と い う腸 内環 境 改 善 の メ カ ニ ズ ムが 提 唱 され て い る1).本 試 験 に お い て観 察 され た 糞 便 の フ ロ ー ラ,pH,短 鎖 脂 肪 酸 及 び腐 敗 産 物 で 認 め られ た一 連 の変 化 は,こ の メ カ ニ ズ ム を 反 映 す る もの と考 え られ た. 藤 川 ら18)は,腸 内 の 腐 敗産 物 を低 下 させ る条 件 と して,
(I)
(II)
(III)
(IV)
Table 7. Spearman's correlation coefficients among concentration of SCFA and number of microflora in feces, fecal pH and defecating frequency
The number of subjects are twelve and seventeen during IMO free and intake periods, respectively.
Significantly different (* p•ƒ0.05, ** p•ƒ0.01). Concentration of SCFA, logarithmic number of fecal bacteria per gram feces, fecal pH and frequency of defecation are employed for statistical analysis.
Fig. 3. Individual changes of (I) compositional ratio of Bifidobacterium in feces (%),
(II) fecal concentration of SCFA (mg/g wet feces), (III) fecal pH, and (IV) fecal concentration of putrefactive products (ƒÊg/g wet feces).
イ ソマ ル トオ リゴ糖 摂 取 が 健 常 人 の便 通 と腸 内 環 境 に及 ぼ す 影 響 Bacteroidaceaeを1010個/g以 下 に 抑 制 す る,あ る い は 腸 内 フ ロ ー ラ に お け るBifidobacteriumの 占 有 率 を25% 以 上 に 高 め る こ と を 指 摘 し て い る.本 試 験 に お い て は, Bactcroidaceaeの 菌 数 は 全 期 間 通 し て1010個/g台 で 一 定 し て い た.一 方,Bifidobacteriumの 占 有 率 は25%を 超 え る ま で に は 至 ら な か っ た.し か し,摂 取 前(lst)の 8.4%か ら,再 摂 取(5th)に は20.1%に ま で 上 昇 し て, こ の 動 き と は 逆 に 腐 敗 産 物 は 低 下 し た.し た が っ て,さ ら にIMO摂 取 の 量 を 増 や す,あ る い は 期 間 を 延 ば す と,Bifidobacteriumの 占 有 率 が さ ら に 上 昇 し て,短 鎖 脂 肪 酸 や 腐 敗 産 物 の 変 化 に 明 確 な 傾 向 が 現 れ る も の と 推 測 さ れ た. 相 関 係 数 を 見 る と,酢 酸 含 有 量 と,Bifidobacterium及 びLactobacillus菌 数,pH及 び 排 便 回 数 と の 問 で,IMO 摂 取 期(2nd,3rd,5th)は 非 摂 取 期(1st,4th)に 比 べ て 有 意 性 の よ り高 い 相 関 を 認 め た.こ の 内,酢 酸 含 有 量 と,Bifidobacterium菌 数,pH及 び 排 便 回 数 と の 関 係 を Fig.4に 示 し た.IMO摂 取 期 の プ ロ ッ トは,非 摂 取 期 に 比 べ て,酢 酸 量,Bifidobacterium菌 数 及 び 排 便 回 数 は 高 く,pHは 低 い傾 向 を示 した.こ れ ら の こ と か ら, Bifidobacteriumの 代 謝 産 物 と して 知 られ る糞 便 中 の酢 酸 は,糞 便pHの 低 下 と便 通 の改 善 とに 重要 な役 割 を演 じ て い る こ とが 示 唆 され た。 5. 要 約 イ ソマ ル トオ リ ゴ糖 の摂 取 が,腸 内 環境 と便 通 に及 ぼ す 影 響 を 明 らか にす るた め に,腸 内Bifidobacteriumを 増 殖 させ る有 効 量 で あ る1日10gも し くは15gを 有 志 健 常 人 に摂 取 させ て検 討 した.試 験 期 間 は5週 間 で,1 週 目は摂 取 前,2∼3週 目は 摂 取,4週 目は 摂 取 休 止, 5週 目は再 摂 取 と した. 1) 1日10gの 摂 取 に よ り,Bifidobuterium菌 数 及 び 占有 率 の 有 意 な 上 昇,Lactobacillus菌 数 の有 意 な増 加, Bacteroidaceae占 有 率 の有 意 な減 少,Clostridium出 現 の 抑 制 な ど,腸 内 フ ロ ー ラが 改 善 され た. 2) 同 時 に,糞 便pHは 有 意 に低 下 し.短 鎖 脂 肪酸 は 増 加 傾 向 を,腐 敗 産 物 は減 少 傾 向 を 示 す な ど,腸 内環 境 が 改 善 され た.し か も,試 験 の後 半 ほ ど効 果 が 著 しい こ とか ら,よ り長 期 の摂 取 が 効 果 的 で あ る と考 え られ た. 3) 摂取 前 の 排便 回 数 が 少 な い(3回/5日 以 下)便 秘 傾 向 者 で は,用 量 依 存 的(10gと15g/日)に 便 通 が 改 善 され た.し か も,下 痢 な どの 重 篤 な 副作 用 は伴 わ な か った. 4) 相 関係 数 の検 定 よ り,糞 便 に含 まれ る酢 酸 は,腸 内環 境 及 び便 通 の改 善 と密 接 な 関 係 を 持 つ と考 え られ た. 本 研 究 に対 し て,深 い理 解 を 持 って 試 験 に 協 力 し て下 さ った 被 験 者 の方 々 に感 謝 い た し ます. 引 用 文 献 1) 矢 沢 幸 平,南 善 宏,田 村 善 蔵:腸 内 フ ロー ラ と食 物 因子,学 会 出版 セ ン タ ー,東 京,15(1984)
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6) Kohmoto, T., Fukui, F., Takaku, H. and
Mitsu-Fig. 4. Relationships
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logarithmic counts of Bifidobacterium per gram
feces, fecal pH or defecating frequency.
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7) 金 子 俊 之,河 本 高 伸,福 井 史 生,秋 葉 哲 生,鈴 木 重 紀,平 尾 昭 法,中 鶴 修 一,蟹 沢 成 好:食 衛 誌,31, 394-403(1990) 8) 中 川 靖 枝,岡 松 洋,藤 井 康 弘:栄 食 誌,43,95-101(1990) 9) ひ と 目 で わ か る 日 常 食 品 成 分 表,講 談 社,東 京 (1986) 10) 毎 日 の お か ず640種 の エ ネ ル ギ ー ・塩 分 ・た ん ぱ く 質 ガ イ ドブ ッ ク,女 子 栄 養 大 学 出 版 部,東 京(1986) 11) 改 訂 第6版 会 社 別 ・製 品 別 市 販 食 品 成 分 表,女 子 栄 養 大 学 出 版 部,東 京(1991) 12) 外 食 ・市 販 食 品 の エ ネ ル ギ ー ・塩 分 ・た ん ぱ く質 ガ イ ドブ ッ ク,女 子 栄 養 大 学 出 版 部,東 京(1986) 13) 科 学 技 術 庁 資 源調 査会:四 訂 日本 食 品標 準 成 分 表, 第 一 出 版,東 京(1983) 14) 厚 生 省 保 健 医療 局 健 康 増 進 栄 養 課:第 三 次 改 定 日本 人 の 栄養 所 要 量,第 一 出版,東 京(1984) 15) 光 岡知 足:腸 内菌 の 世 界,叢 文 社,東 京,53∼92 (1980)
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18) 藤 川 茂 昭,岡 崎 昌 子,松 元 信 也:栄 食 誌,44,37-40(1991)
