Japanese Society for the Science of Design
NII-Electronic Library Service Japanese Sooiety for the Soienoe of Design
シ
ナ
リ
オ を
用
い
た
情報
デ ザ
イ
ン
目的 :ユー
ザ 中心の視 点 か ら、
日常の人 間 行 動を分 析 し新 しい情報 環境 をデ ザ インする方 法 を学 ぶ。
授 業 名 :情 報 環 境 構 築 演 習 指導教 員:岡本 誠、
木村 健一
受 講 者 :4
年生 授 業期 間 :週1回15週 授 業概 要 情 報シ ス テ ム (情報 環 境 )は、
と もする とユー
ザの利 用 状況を 無視し た 設 計 に陥って し ま う。
こ の授 業 で は、
ユー
ザ が情 報 環 境と関わる状況 を 良 く 知 り、
新 しい シ ス テム をデザ イン・
実 装する方 法を学ぶ。
人 間の 活 動 状 況 を知るため に、
こ の授 業ではシナ リオを用いた。
ユー
ザがある シ ステ ムを利 用 する状況を その ままシナリオに記 述する、
シ ナ リ オ はユー
ザの リアル な状 況を写 し取り、
メ ンバー
間で状況の共有が で き る。
シ ナリオの中から問題 点、
要 求 事 項を抽出 し、
デ ザイン提案、
シ ス テ ム制 作へ と結 びつ け る。
解 説 (情 報デ ザ イ ン の視 点で指導し た ポイン ト) 今回の こ の授 業のテー
マは、
来年 未 来 大 学で 開催さ れ る大 規模な 国際 会 議を想定した ものである。
こ の会 議は海 外か ら数百 人 の参加者が函館 に やっ て く る。
し か し函館は、
海 外か ら み る と知 名 度が低い。
ま た海外 の旅客がスムー
ズに旅 行ができるよ う な ナ ビ ゲー
シ ョ ン の シ ステム も存 在し ない。
海 外か ら函 館へ 移 動する こと、
空港から大 学まで の移 動、
学 会 会 場か ら市 内へ の移 動な ど、
海 外から の訪問者に とっ ては移動するこ とにさ ま ざ まな困難が 予想され る。
特に大都市と は異な り、
公共交 通 機 関のサ イ ン シ ス テ ム も整っ て はいない。
この授 業は、
外国 人旅 行者が函館の旅と い う経 験を始ま り か ら終わ り ま で支 援す る こ と を テー
マ に す る。
単に サイン シ ステムやWebでわか り やすい地 図を公 開する ことで はない。
ユー
ザの立 場に立っ て行 動の特 性 や文 化 的 背 景を理 解し、
移 動するため に最 適な一
連の解 決 策を 見 出すこ とで ある。
海外か らの訪問者の経 験を 理解する た め に、
シ ナ リオ を使っ た。
ペル ソ ナ (典型的な想定ユー
ザ) を定め、
その ユー
ザの想 定行 動を シ ナ リ オ に記 述した。
そのシ ナ リ オ に従っ て街を移 動し様々な問題 を発 見し た。
そ れ を補 足 する た め に外 国人へ のインタビュー
も行っ た。
72 SPECIALISSUE
OF
JSSD
Vo]
.
13No
.
32006 デ ザ イ ン学 研 究 特 集 号公 立
は こ だ て未来大学
A1.
聴 講の スケジュー
ルを決め る A2.
スケ ジュー
ル連 動 会 場 案 内 A3.
会 場の様 子 B.
必 要 な情 報 だ け冊 子 状に印 刷 C.
シナ リオに沿った ガイド N工 工一
Eleotronio LibraryJapanese Society for the Science of Design
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D1
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運 賃の支 払い方 D2,
停 車 ボ タン の使い方 rtegu}redTime /F8玲 ドdW 25m愉 ’3uayurt 45「nin13 !°y∈ 幡 響 ヨ回 5鰤 ‘Ut“knh−
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主 要 交 通 機 関の地 図 岬 a胆 $go 撃【:estipetlarn 曹 触 湘 蜘 醐 卜舳公
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D5.
PDF版 ガ イ ドブッ ク の折り方 プロセス 1.
調 査フェー
ズ シ ナ リ オに基づい て現 場調査し外国 人の視 点から問 題 点を見つ けた。
さ ら に外 国人 に イ ン タビュー
を行い、
文化の相 違に関するよ り深い理解 を行っ た。
1.
1
シナ リオの作 成 :典型的なユー
ザに関し て、
言 語 能 力や興 味、
食事 の好 み、
学 会 参 加の 目的な ど を決め る。
想 定し たユー
ザの行 動を シ ナ リオにし、
シナ リオのと おりに現 場 (Webr 空 港 市 内、
公共 交 通 機関、
レ ス ト ラ ン、
市 場な ど)を歩き、
問題になりそうな事 柄を発 見 し た。
1.
2
インタ ビュー
:外 国人 (本 学 外 国人教 員 数名) に 日本や 函館の 中で 移 動 すること に関 する経 験をインタ ビュー
し た。
イン タ ビュー
は、
シナ リオと し て ま と め た。
1.
3分 析:現 地 調 査や インタビュー
を分 析し、
問 題 点 や 要 求 事 項を ま と め た。
2.
コン セプト作成 調 査フェー
ズで 幾つかの重要 な 問 題 が 発 見 さ れ た。
グルー
プ毎にサブ テー
マを決めコ ンセプト を決め た。
3.
ソリュー
ショ ンシナ リオ を書 く グ ルー
プで注 目 したテー
マに関連して、
ペルソナのソリュー
シ ョ ン シ ナ リオ (解 決 案 )を記 述 する。
提 案 するシナ リオ は、
提 案するシ ステ ム と利用者の 関 係を記述 したもので、
文章 と絵コ ン テで構 成 される。
4,
要求 仕様の 作成 シ ス テ 厶 に 要 求 さ れ る仕様を ま と め る。
5.
プロ トタ イ プ 制作 提 案 する情 報 環 境のプロ トタ イ プシ ステ ム を作 成 する。
コン テン ツの 表 記 は英 語で行 うことが 条 件である。
<提 案 されたプロ トタイプ> Aグルー
プ :会 議の スケ ジュー
ル を決め て、
それにあったナ ビ ゲー
ショ ンを提供す るシ ステ ム (図A1か らA3)。
Bグ ルー
プ :会 議 場の必要な情 報だ け引き出し て自分だ けのガ イ ド冊 子 を作る シ ス テ ム (図B)。
C
グルー
プ:シナリオに即 して関連 情 報 を提 供 するシス テ ム (図C)。 Dグルー
プ :公 共 交通機 関の利用方 法をま とめweb だ けでな くガイ ドブッ ク に 出 力する システ ム (図D1か らD5)。
提 案し た ものは以下の urlで参照 可能。
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!デ ザイ ン 学 研究 特集号 SPECIAL