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透水係数の現場測定に関する実験的考察

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(1)

*。

久保 田

**

(1976年

5月

31日 受 理)

An Expcttlncntal Study on aヽ

lethod Of Ficld■ 亜

casurcmcnt of Permeab

ity

FLisashi FuJIMuRA,*Tadashi KATSUMI*and Kbiichi]KuBoTA**

(Received M2y 31,1976)

The measurement of Permeability by infiltrarion tests is discussed and the revised formula, developed originally by W.E. Schmid, for infiltration vell

terminating above the ground water is shown, The validity of the revised formula and assumption used are checked by model experiinent, MOreover the v21ues found by the proPosed£Ormula is comp2red with those found by

the standard Permeability tests.

Based on the authors' experhnental results, the conclusions are obtained.

1)Formulas for infiltration well terminating above the ground water can be expressed by Eq.c).

2)Above the grOund wa■er table wetting frOnt is usually a sPheriCal shape within some initial time interval.

3)The values found by infiltratiOn test are smaller than those found by

the standard permeability test On dense sand.

4)The values found by intiltratiOn test are about one Order maginitude larger than those found by the standard permeability test on loose sand.

1・ 緒

るPさて実際に土中水を有する地 盤 を 対象として地下

近年

,用

水需要の急増にともなって合理的な地下水開

水調査のための原位置試験を行ない

,そ

の試験結果の解

発の必要性が各方面か ら強 く望まれている。従来

,地

析には揚水試験では最 も広 く用い られている Thiems3) 水の利用に関 して

,帯

水層に無計画な揚水が行なわれた

TheiSs3),JaCOb3),

単孔式透水試験では Kと

kham

結果

,地

下水位の低下

,水

資源の構渇,さ らには地盤の

と van Bav14),Lutinと Kirkham5),Kittham6), 沈下 とい ったへぃ害をもた らしている。こうした現状に

Hvorsiev7)ら

の数多 くの方法がみ られる。しか し

,そ

封処するため地下水動態に関する研究 とともに

,同

時に

れ らの研究 はすべて地下水面下にある井戸を対象 とした

広い意味での上中水を有する地盤に関する研究が行なわ

もので地下水面上に末端のある井戸については数少8),9)

れる必要がある。前者についてはコンピューター・ シュ

ない。

ミレーションにより求めたものと現場測定の結果 とがよ

そ こで 本研究 は 地下水面上 にある砂 地盤 を対象 に

く一致することが報告1)されている。後者については現 Infニ ユtratiOn testを 行なって透水係数を求めることで 位置の揚水試験や単子L式透水試験を 行 な って

,

透水係

ある。透水係数は

W.Eo Schmid9)に

よって初めて提

,

有効間げき率や貯留係数を求め解析 を行 な ってい

唱 された式に浸透初期の湿潤部が球状とする仮定 と初期

*土

木工学科

(2)

鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第

7巻

︵ § S ︶ O ∞ o や 質 O O 角 O a   g O 一 , ヽ F 戸 g コ ∽ 条件を考慮 した修正式を用いて算出する。さらに,ここ で用いた仮定 と修正した式の証明は模型実験を用いて検 定するとともに,この試験における問題点を拾いあげて 論 じる。最後に

,修

正した式か ら求めた透水係数と一般 に用い られている定水位・ 変水位透水試験による透水係 数との比較を間げき比を変えた地盤について行な った。

2,試

料および実験方法

2.1試

料およびグ リセ リン 実験に用いた試料はFig。_1に示す粒度分布特性をも つ鳥取市賀露産の細砂である。この試料を十分水洗いし たのち

,空

気乾燥 させ実験に供 した。この試料の比重は 2.66で ぁる。 60 40 20 0

5.o1 0.1 1.0 10.0

grain size(mm)

Fig, l Grain size distribution curve 通常

,土

の透水係数は15°

Cに

おける水の透水係数を 標準 としている。本実験では液体 として水 のかわ りにグ リセ リンを使用 した。グ リセ リンの粘性係数は所定の濃 度に調合 したグ リセ リンの比重を測定 したのち

,ォ

スヮ ル ド粘度計を用いて求めた。 2,2 実験装置 実験装置の概要は Fig.-2に 示す ようである。模型地 盤を造 るための糟は,28×28×

28cm3の

大 きさか らな る鉄製である。この槽の中央に内径約

lCm,

長さ120

Cmと

内径約

2cm,

長 さ

70cm(D=1,D=2と

称 す

)の

2種類のガ ラス製給水管を垂直に固定 した。この 給水管の底部には網 目約

lmmの

ポ リエチ レン製網の フィルが一を半球状にとり付けた。 2.3 実験方法 はじめに給水管を上槽中央で地盤表面か ら約

15cm

に埋 まるよう垂直に固定する。つざに Fig._1に 示す試 料を土槽 内に突 き固める。突固めは均一地盤になるよう

Fig.2 Experi14ental setup

に十分な注意をは らって行ない

,各

種の間げき比の地盤 を造 るために

,試

料を 5層 に分 けて土槽に 自然落下 させ るとともに 直径

1.5cmの

つ き棒 を用 いて行なった。 地盤の完成後

,土

中の温度に等 しく

,所

定の濃度に調 整 したグ リセ リンを Fig._2に 示す ように給水管の頂部 か ら流入 し

,

給水管底部か ら地盤に浸透させた。流入 後

,た

だちに適当な時間間隔で給水管の底部か らの水頭 を測定 した。 浸透試験後

,す

みやかに上 槽中 か ら湿潤球 をとり出 し

,そ

の球の直径を測定 した。つざに湿潤球を 2分 し, 半球内部の上を上 。中・ 下の各部分か ら約 100g採取 し て

,土

中に合まれ るグ リセ リンの量を測定 した。これ ら の測定値 を用いて湿潤球の飽和度を求めた。 3。 実験結果および考察

3.1

定水位・ 変水位透水試験n)による透水係数 一般に上の透水性を実験室内で求めるには定水位およ び変水位透水試験が行わなれる。試料の透水係数は JIS

A1218の

透水試験法に準 じて両試験を行なった。 Fig._3は 定水位透水試験による透水係数 々(Cm/Sec) と間げき比 ワとの関係を示 したものである。なお

,

こ こで用いた地盤の間げき比は0・84,0.78,0.■,0.67, inlet tube (scae)

(3)

士 / / ノ

/

/

︵ o o ∽\ E O ︶ 解 0.09 0.08 0.07 0,06 0.05 0.04 0.03 0.02 0.5

Fig, 3 Relationship between coefficient Of

permeaЫ

ユity tt and void ratioヮ on co―

nstant head permeability test

O.60に調整 した ものである。 同図に よると周知 の よう に透水係数は間 げき比 に よって大 きな影響 を受 けてい る 傾 向がわか る。ただ し

,個

々の間げき比における透水係 数の変化は間げきが大きくなるにつれて大きく変化 して いる。例えば間げき比 ¢=0・84の試料では透水開始5 分後 と70分後に求めた透水係数 力

(Cm/Sec)は

それ ぞれ0・089と 0.071で あった。 このことは 透水 試験 後

,試

料底面に細かい土粒子が運ばれ詰まった跡が観察 されたことか ら上 の構造的変化や土粒子のマイグ レーシ ョンに起因することなどが考えられる。したがって

,間

げき比の大きい試料における透水係数の値には問題が残 るが

,本

実験では 」ISに定め られているように

,

透水 係数がほぼ一定になるのを待ち

,そ

の一定値になった値 をその試料の透水係数とした。同図では透水係数を

0印

で示す透水開始後 30∼70分の間の平均値を描いた。な

,透

水係数 と間げき比との関係を表わす式は数多 く提 唱 され ているが

,

ここでは 一 般 によく知 られている Taylorll)に よる式を用いて,これ らの関係は次式のよ うに求めた。 力

25+ HJ

Fttg._4は変水位透水試験による動水勾配 ゲと流速 υ

(Cm/Sec)と

の関係を示 したものである。 ここで用い た試料の間げき比は0・

60,試

料長さは

21.05cmで

あ る。同図によると動水勾配が減少するに伴 って流速は減 少する。 それ らの関係は す

=0,4以

上では 直線的関係 が現われていないが,ゲ

=0.4以

下では比例関係を示 し ている。一般に上の中の流れの層流限界 は明 りょうに現 われず

,層

流か ら乱流への移行は徐 々に行なわれ ている といわれ ている12Jこ とか ら判断して

,当

実験で用いた試 料の層流 と乱流 との境界値

,い

わゆるダル シーの法則が 適用され る限界値はほぼ が=0.4,υ

=0.012cm/sec

に存在するものと思われ る。 0ヤ 0 0.01 0.l12 0.l13 0.14 0.05 0,06 0,07 0.08 0.09 v(cm/sec)

Fig。 4 Relation betwoen hydraulic gradientゲ

and velocity υ On folling head perm―

eability tcst 3.2 浸透試験 周知のように地下水面上にある土の透水係数を測定す るときInfiltration testが ょく用い られ ている。本研 究ではシュ ミッ トの方法に準 じて地下水面上にある不飽 和上の透水係数を測定する目的で, Fig.-2の実験装置 を用いて 浸透試験を行なった。 解析に あた り, 透水係 数 ´ は本実験 とシュ ミッ トの実験 とでは 初期条件が異 なることと著者 らは浸透初期の湿潤部が球状であるとい う仮定を設けたのでシュ ミッ トの式9)を修正 した次式に よって求た。

/

/

/

/

>

_/g /

+

(4)

鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第

7巻

ここに,′

0:給

水管の半径 (Cm),力■および 力2:それ ぞれ時間 ナ■,チ

2の

ときの水頭高さ

(Cm),0:流

入量 (C,C・),″:間 げき率

(%),S:湿

潤球の飽和度

(%)

を表わす。なお

,

力お よ び チは 図

-5の

ように と る。 12)式ではエネルギーは位置エネルギーのみ 考慮 し ,と。 front

Fig, 5 Diattram Of wetting front above ground

water table infiltration test

浸透試験に供 した地盤は間げき比によって,ワ

=0.64

以下をDense,ヮ=0.64∼0,71を Middle,ο

=0,80

以上を

Looseと

称 し3段 階に分類 した。地盤の性質は

Looseで

は非常に不安定で, 試験実施中にもわずかな 震動に よって間げき比の変化が認め られ ることか ら

,以

後地盤 が最 も安定 している

Denseを

中心 に 考察 を進 める。 12)式ではWetting frOntが 球状であ り

,

最愁的に 地盤か らとり出した上 の 湿潤 部が球 になるとい う仮定 を設 けた。 このことについて

,

実験的に確かめるため

Denseお

よび

Middleに

おける縦方向の 径

/横

方向 の径の平均の比 と粘性係数 との関係の一例を掲げたもの が Fig.-6で ぁる。 同図によると

D=1と D=2と

で は湿潤球の形状がわずかに異なる

,

すなわち

D=1で

は縦方向に長 く

,D=2で

は横方向に長いだ円状を呈 し ている。また

,そ

の形状は流入量によっても異なってい ることがうかがわれ る。しかし,これ らの測定結果は球 であることを示す 縦軸 の比が1・

0に

近い値を示 してい ることか ら球 とみなしてさしつかえない もの と判断され る。なお, この湿潤球の形状については流入量や管径の 大きさとともに

,特

に給水管底部の空 げきが形状に大き く影響を及ぼ しているものと思われ るので

,今

,二

次 元的な浸透試験を行なって検討する予定である。 0.80 10 20 30 40 5し 7(cP)

6 Relationships between the rado of ver仁 ical diameter to average hOrizontal diameter and coefFicient of viscosity η

D=1, 200cc

A D=1, 400, 600, 800cc

o D=2,200cc

D=2,400,600,800cc

つざに

,当

実験で行なった浸透試験におい て地盤 内で どのような流速分布を示すものかを検討する。Fig.-7 は水頭が45∼

35cmに

変化する際修)式に よって算 出し た上中内の浸透速度 υ と球の 中心か らの距離 ″との関 係を示 したものである。なお, 同図は管径

2cm,間

げ き比 0,620,間 げき率

0,386%,初

期飽和度

0%,最

終 飽和度

90%,

透水係数0,025cm/seCと して, 200, 400, 600, 800ccの 流量をパ ラメーター とする水に換 算 した浸透速度である。算 出方法はグ リセ リンの粘性係 数 と流量か ら水頭が 力

1か

ら 力

2に

降下す る水量0′ と 降下に要 した時間 チ′を求め,さらに湿潤球 の中心か ら

1, 2,…

……

7cmに

おける球の表面積を求める。す なわち, 球 の中心か ら ″離れた表面積

4は

4π″

2で

あ り, サ′秒間にこの断面を流量 0′ が通過す ることに ︼ ω や o g s い 0   一 一 E O N ﹂ o F   O 的 o ﹃ O > d ﹃ O や O , ω ︻︺   一 ゛ o 一 ゃ 青 0 > Fig。 Dense Middle O O ぜ ・ ● .. │

札   Δ

(5)

なる。 したがって

,球

の中心か ら ″における浸透速度 夕は次式によって求め られる。 Dense Middle 0馬 争 89.52 ●

D=1

0D=2

755 10 20 30 40 50 60 70 80

7(cP)

Fig。 8 Relationships between saturation S by water content ttneasurement and coef―

ficient of viscosity η

0 10 20 30 40 50 60 70 80

7(cP)

Fig. 9 Relationships between saturatiotl S by shape measurement and coefFicient of

viscosity η 均値を求めると

,合

水比測定か ら得 られた飽和度の方 が 形状測定か ら得 られた 飽和度 より約

5%高

い 値 を示 し た。今

,ど

ち らの値を採用するかは現段階では若千早計 と思われるが算 出される誤差の大きさか ら判断して

,本

実験では合水比測定か ら得 られた平均飽和度を以後用い ることにする。したがって

,Denseな

らびに

Middle

では S■

90%, Looseで

は前述のように問題は残 るが S■100%と 推定した。 グ リセ リンの使用 :木実験では給水管の径が

lCmぉ

ょび

2cm,水

頭差が

90Cmで

あるので水を用いて浸透 試験を行なうと水頭降下が早 く約 2∼ 3秒 で終了す るた ︵ 韻 ︶ ∽ ︵ 韻 ︶ の υ=― ・・・(3) ︵ o o ∽ \ g o ︶ > r(cm)

Fig.7 Relationshttps betWeen velocity υ

and

distance″ from the bottom of the well to wetting frOnt

Fig.-7に

よると ″が大 きくなるほど クは減少 して いることがわかる。ここで

,3.1の

変水位透水試験で求 めた層流 と乱流の境界の流速 υ

=0,0012cm/seCと

同 実験か ら得 られた値 とを比較すると

,乱

流状態で実験を 行なっていることにな り好 ましくない。本実験では水の 約 7∼60倍の粘度をもつグ リセ リンを使用 している。一 般に流速は液体の粘度に反比例することか ら

,本

実験で 得 られた流速は図

-7に

示 した水の浸透速度の 7∼60分 の 1で あ り

,す

なわち本実験は層流状態であったことが わか った。 3.2.1 透水係数に影響を及ぼす諸要素について 飽和度 :Fig.-8と

9は

Denseお

ょび

Middleに

おける飽和度 Sと粘性係数 η との関係を示 したもので ある。 なお

, Hg.-8の

飽和度はグ リセ リンの合 有 量 を水に換算 した試料の合水比を用いて 算 出 した。一方 Fig.-9の 飽和度は湿潤球の縦方向 の径 と2っ の 横方向 の径を平均し

,そ

の径を有する球の体積におきかえて算 出したものである。両図に よると粘性の増加 とともに飽 和度 もやや高 くなる傾向を示 しているが

,飽

和度の値に はかな りの変動があって

,両

者の明 りょうな関係は得 ら れなかった。そ こで湿潤球の飽和度は粘性係数が飽和度 に影響を及ぼ さない もの として

,全

ての測定飽和度の平 Dense Middle 〓 〓 ︲ D D ︲ O O 5%

(6)

鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第

7巻

め水頭高さを測定することがむづかしか った。そのうえ 動水勾配が 3以 上になって

,3.1で

述べたように乱流状 態で透水係数を求めることにな り

,真

の透水係数 とはい えない。これ らのことを考慮すれば水に代わる他の液体 を選ぶか給水管の径を大 きくする必要がある,しか し後 者は本実験に用いれ土槽 の大 きさでは無理であるため, 本実験 では 粘性 の大 きいグ リセ リンを用 いることにし た。グ リセ リンは比較的簡単に入手できるうえに水に可 溶で粘性係数の幅に富んでいることなどか ら上 の透水係 数を検討する上で有利な液体 と考え られ る。なお

,当

実 験に供 したグ リセ リンの粘性係数は 8∼70センチポアズ にあった。 これ らは水の 15。

Cに

おける 粘性係 数 が 1.145セ ンチポアズであることか ら

,水

に較べて約 7∼

60倍

の粘度である。

Fig.-10は

透水係数 々 と粘性係 数 η との関係を示 したものである。 なお

,透

水係数は グ リセ リンを用いて求めた地盤の透水係数を粘斑

,比

重 と温度 とを補正し, 15°

Cの

水の透水係数に換算 し

,一

例 として

Dense試

,飽

和度90%の結果を描いた もの である。同図によると透水係数はグ リセ リンの粘度に影 響 しない ことがわか った。 0,03 0.01 Dense ● D=1 6n=9 │ 8 │ 0 10 20 30 40

7(cP)

Fig. lo RelationshiPs behveea coefficient oF permeability力 and coefficient of visc― osity η on infiltratibn test

Fig.-11は グ リセ リンの流入量

0を

D=1の

場合に は100∼

600cc,D=2の

場合には200∼

800ccに

とっ て,々 と

0と

の関係を示 したものである。 同図による と

D=1ぉ

ょび

D=2の

両方 とも流入量がある流量以 上になると透水係数は一定値を 示 していることが わか る。なお

,D=1,0=100ccと

D=2,o=200ccの

時にはわずかに高い透水係数が描かれ ている。おそ らく これは給水管底部の空げきの大きさ

,形

状による影響が 現われ た もの と思われ る。以上 の ことか ら

,液

体 の粘度 お よび流量 は透水係数 に 影響 を及ぼ さない こと が わか る。 Dense ︱ キ ヽ 、

OD=1

0D=2

― __ 0.01 0 200 400 600 800

Q(cc)

Fig。 1l Relationships behveen coefficient of

permeability力 and discharge o on in―

filtraion test

3.2.2 透水係数と間げき比

Fig._12は

Denseお

よび

Middle試

料について浸 透試験による透水係数 と間げき比 との関係を示 したもの である。 なお

,図

中の実線は3.1の定水位試験で求め たll)式を描いたものである。同図によると透水係数の値 には変動があるが浸透試験に よる透水係数は間げき比が 大 きくなるにつれ て

,定

水位試験に よる透水係数の値に 漸近 してい く傾 向がわかる。すなわち

,両

試験結果か ら Dense tで は約

0,01Cm/sec, Middleで

は約 0,005

Cm/SeC浸

透試験による透水係数の 方が低 い値 を示 し てヤヽる。

0.01L

O,4 0,7 02 ︵ 0 ︶ ︼ ︵ o の \ E O ︶ 解 ︵o O の \E o ︶ ︼

H争

da齢

貯 施

F尋

:i∫

研子

:と

_ iltration test Dense ヽliddle 一 一 O O

吻 D〓 D〓 3 , ∫ , ●

(7)

ここで

,不

動境界層の概念を導入13),14)し て 上 の 透 水性をさらに検討する。 この 不 動 境 界 層 については

Schmidぉ

ょび著者の論文に 詳 しく述べ られ ているの で, ここでは省略する。この概念は土中を浸透する液体 の一部が透水に関係しないものとして

,液

体の一部を上 粒子の実質部 とす る考え方である。したが って

,地

盤に ついて考えると実質部が変化すれば問げき比および飽和 度 も変化す ることになる。今

,飽

和度を

100%,95%,

85%,80%と

した時の有効間げき比を算出し,この値 と 透水係数 との関係をそれぞれ

Fig.13の

(a),(b), (C),(d)に示す。これ らの図によると飽和度が

Dense

では

80%,Middleで

は85%において浸透試験による 透水係数 と定水位試験による透水係数 とが一致 している ことがわかる。したがって浸透試験で得 られた透水係数 は不動境界層の概念を導入すれば定水位試験による透水 係数にさらに近ず くものと期待 されるので今後 も詳 しく 研究を押 し進めてい く予定である。 一方

,Loose試

料ではよい結果がえ られず

,

飽和度 100%と して算出した透水係数 は 等しい間げき比におけ る定水位試験による透水係数 より約 1オ ーダー大きく現 われた。 このことについては前述 したように給水管底部 の空げき

,地

盤の間げき変化

,測

定精度の問題などが影 響を及ぼ したものと考え られ る。 0,03 Dense ヽliddle

S=85%

D=1

0D=2

. 0.01 0.01ヒ 0.4 0.4 (ω S==80ワち ●

D=1

0D=2

0.01 咀 0.4 0・0も

︵ o ∽ \こFO ︶ 〓 ︵o ¢ \ ド O ︶ ︼ ︵O ∽ \声長 0 ︶ μ ︵ O O ∽ \ 冨 じ 解 e   加 ︺ Dense Middle

/

¨

OD

, o

´

S         o /     一

/

3 ぅ 者 ュ . ns dd De Mi

/

S=

5%

D==1

D=2

/

(8)

鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第

7巻

4.結

言 地下水面上にある砂地盤を 対象 としてInfiltration teStを 実施し

,そ

の結果か ら透水係数 ″ を求めた。こ の ´は

W.E.Schmidに

よって提唱 された式に浸透 初期の湿潤部が球状 とす る仮定 と初期条件を考慮 した修 正式を用いて算出した。ここで用いた仮定 と修正式につ いては模型実験で証明するとともに, この試験における 問題点を拾いあげて論 じた。最後に修正式による ″ と 一般に用い られている 定水位透水試験 による 力を問げ き比を変えた地盤について比較 した。得 られた結果をま とめるとつざのようである。

1)地

下水面上 の不飽和上の透水係数は簡単な装置を 用いた Infiltration testで 求めることができる。

2)浸

透試験の解析に当っては12)式が適用できること がわか った。

3)浸

透初期においては Wetting frontは 球状に鱒 行 し

,試

験後 とり出した湿潤部は球であった。

4)こ

の種の試験では概 して乱流状態で試験が行なわ れてい ることが多いので

,試

験を実施するに当っては層 流状態で行な つているかどうかを 調 べてお く必要 があ る。

5)均

―な砂地盤における浸透試験では液体 として水 に代わるグ リセ リンの 使用が 有効 であることがわか っ た。

6)浸

透試験では給水管底部の空げき の大 きさ

,

状が透水係数に大いに影響を及ぼす。 したがって

,

現 場透水試験や揚水試験を 実施 する 時には スク リー ンや Ca tyの問題を十分検討す る必要がある。

6)Dense試

料では浸透試験 によって 得 られた透水 係数は定水位試験による透水係数 より幾分低い値を示 し たが

,不

動境界層の概念を導入 して間げき比を修正すれ ば

,そ

の差はほとんどな くなる。

7)LoOse試

料では一般によい結果はえ られず

,

定 水位試験によって求めた透水係数 より約 1オ ーダー大き い透水係数を示 した。 以上のような成果を 一応 収 め るこ とが でき た が, Infihration testに ついては始めたばか りであり

,

本 文 中に指摘 した問題な ど今後究明されねばな らない点 も 少なか らず残 され ている。なお

,初

期合水比を有す る試 料の透水係数

,空

気の閉塞

,圧

縮および水 との置換の機 構などについては今後研究を行な う予定である。 おわ りに本研究を実施するに際して

,当

時の学生寺 田 丈男君 (現・ 奥村組

KK)を

は じめ本学土 木工学科土質 研究室 関係者 の協力を得 た ことを付記 して感謝 の意 を表 す。 参 考 文 献 1・ 岩佐敏博・ 野 田英 明:被圧地下水 の シ ミュ レー シ ョンに関す る研究

,鳥

取大学工学部研究 報告

,第

6巻, 第1号

,昭

和 51,5,pP.93∼102.

2.

藤村 尚・ 岩佐敏博・ 久保 田敬―・ 野 田英 明:鳥 市 内地下水 の上質工学 的な らびに水理学 的研究

,鳥

取大 学工学部研究報告

,第

4巻

,第

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Fig. 13 RelatiOnships between coefficient of permeability´ and void ratio  θ  on infiltration test

参照

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