2項
過程 によるル ック′ヾックオプシヨンの評価
河合
― 。小柳
淳 二
社会開発 システムエ学科
(1つ91年9月 1日
受理
)Valuation of 10ok‐ back optiOn by binonlial.proctts
by
Httime Kaw
and」
ullii KoyanagiDepartment of SociaI Sμ
sterns Engineeril■g
lRe∝ iVed ttptenber l,1991)A10ok‐back optiOll is‐a contract entitlng he holder tO buy orま ,1l a deSignated security at tlle 10west price or the higllett price winin a Certain peFiOd Of timet We consider tlae valuation,roblela1 0f looL_back option bァ assunling the ullderlying stock
price obeys a― discrete time binomial process,We Obtain lhe pricing forlnllla undeF
sOme conditiOl■ s On decurityィnarkoi Furtllermorei ve show that when the time period
tellds to zero,the FoSultlconverges to the Option price in the c.ase daat the stock price obeys conttnuous tinte geonietric BrOlvnian motion,
294
河合 ―・ 小柳淳二:2項
過程 によるル ックバ ックオプシ ョンの評価 は し め に 株式 オ プ ションとは,指
定 された期 日(満期 日)ない しは,期
間内 に定 め られた価格 (権利行使価格)で
株式 を購入 あ るいは売 却す る権利である。買 う権利を コール (Call),売 る権利 をプット(Put)と云 う。また,権利行使が 満期 口に限 られて い るものを ヨー ロ ピァ ン,満
期 日迄 い つで も行 うことがで きる ものをアメ リカン,と 呼ぶ,オ ブ ンコンの価格理論 としては,権利行使価格が,契約時 にあ らか しめ定 め られて いる最 も基本的なォプ ション(図 1,図2参照)につ いて,Black and Scholes il〕 は
,株
価変動 が幾何 プ ラウン運動 に従 うと し,市
場 に裁定の機会 が存 在 しない とい う条件の下で,ヨ ー ロピアンオプ ションの価 格式を与 えた。一方,ヨー ロ ピア ンルックパックオプ ショ ン(図3,図
4参照)とは,行使価格が株式 のサ ンプルバ スに依存 して いる ものであ り,それがォプ ションの発行 日 か ら満期 日迄 の最安値(コール),最高値(プット)と なっ ているオプ ションであ る。ルックパ ックオプ ションの価格 について は,Goldl■an,Sogin and GattO t3〕 は,[1〕 と同 じ仮定の下 で,その評価式を導 いている。 しか し11,31で用 い られて い る数学的な手法 は高度 な ものであ り
1数
学 も 経済学 あ るいは財務理論 も共 に好 きであ り得意である人 以外 には,理
論の基礎 となって い る基本的 な考 え方 を分 か りに くくさせて い る傾 向が あ る。それに対 して,Cox,Itoss and Rubinstein t21に よ り提案 された離 散時間2項 型 オプ ション価格 モデルは数学 的 に単純 であ り,ま たあ る極限操作 を施す ことに よ り幾何ブ ラウン運動を仮定 し た連続型 モデル と同 じ結 果を与 え ることな どか ら
,基
本 的な考 え方 を理好 す るの に適 してい ると思 われ る。そ こ で,本稿で は2項過程 を用 いたルックパックオプションの 価格評価 を議論す る. 株mi 利益 行使価格 満期日 基本 な コールオプ ションによる利益 株 価 前 期 日 図2.基
本 なプッ トォプ ションによる利益 満,切ロ 図3.
ル ックバ ンク コル
オ プ ションに よ る利 益 最高値=行使価格 満期 日 格鰤
盤
ヽィ ー ー ノ 図1 図4.ル
ックパ ックプ ッ トオ プ シ ョンに よ る利 益2
株 式 価 格 の2項
モ デ ル 時間は離散的 とす る。現在 の株価を と とす るとき,次
期 の株価 は,確
率 α,1-α
(0<α
く1)で りと,どπ とな る.ここで 朗,ど はそれぞれ株価 の上昇率,下降率であ り, 切>1,ど<1で
あり,Vど=1と
仮定す る。また,α ,t,ど は時間 に依 らず一定で あ る。 仮 定 オプ ション価格形成 にあた り,以
下 の環境 を設定す る。1
コス トをかけずに確率1で利益 を上 げることので き るとい う裁定機会 は存在 しない。2売
買手数料 と税金 はない。また,配
当は考えない。 3.株式,オプションの空売 り,現金 の借入れは無制限に 可能であ る。4現
金 の貸 出 し,借
入 の利子率 は同 じである。5無
危険資産 が存在 し,その利子率 は,満期 日まで一定 である。 6.株式,オプションの売買,現金 の貸借の単位 は任意 に 分割が可能であ る. 無危険資産 の1+利
子率 を ■ とす ると,仮定 1.か ら, 株式の変化率,ど,ど と ■ の間 には,』<■<vの
関係が 存在す ることにな る。4
ヘ ッ ジ・ ポ ー ト フ ォ リ オ の 構 成 ヘッジとは,株式 とそれに対す るオプ ションを組み合わ せ る形 を意味す る。本節で は,ル
ックパ ック・ コールある いはプットォプ ションと,その原株か らな るポー トフォリ オを適切 に構成す ることによ り,そのポー トフォリオを無 危険化 し,裁定機会 に関す る仮定 1の 下で,オプ ション価 格 の満期迄の残 り期間に関す る漸化式 を与 える。4.1
コー ル オ プ シ ョン 原株 の価格変化率 は,毎
期独立で同一 の分布 をす るこ と,および,ルックバ ックコールオプションの権利行便価 格は,オ プ ションの発行 日か ら満期 日迄の株価 の最小値で あることか ら,現
時点 のオプ ション価格 は,現
在の株価, 現在迄 の株価の最小値 および満期迄 の残 り期間 に依存す ることになる。 銑(α,S):残
り期間 れ,現在 の株価 τ,現 在 までの株価 の 最小値 ∂,のときの コールの価格. とす る。 ここで,τ≧づ である。また, θo(ど,J)=τ
一♂, は明 らかで あ る。 じB_1(V2,S A υT) 6(¢, 9ι)=q電
_1(vT,S) (∂) o A btt min(c,b) ('お) Ctl_1(J2,J A ET) 以降,兌 期 目とい うときは,残
り期間を意味す る。 さて,2期
目において,原株 △ 単位鵬入す るとともに, コールを1単位空売 りす るポー トフォリオを作成す る も の とす る.この とき,このポー トフォッォの価値 は,れ期 目においては, △鬱― θ.(τ,S) で あ り,寛 -1)切 目に おいて は,確率 α,1-α で それ ぞれ, △笠¢― σ._1(vと ,∂), (3)
△,ぉ―σ,_1(』τ,SAど
τ) (4)
とな る。 そ こで,株
式 の購 入 単位 △ を,次
式 △」' σ
用-1(trτ,S)=△
ぬ 一σx_1(αと,δAじτ)(5) を満 たす よ うに定 め る と,この ポー トフォ リオ は,株式 の 上昇,下降 にかかわ らず,確実 な収益 率 を与 え る ことにな る.すなわ ち,無危 険 資産 とみ な しうる。(5)式を解 くと, が= 0
296
河合 ―・小柳淳二:2項
過程 によるル ックバ ックオプシ ョンの評価 を得 る。 さらに,市
場 に裁定機会が存在 しないことか ら, この △率で構成 した ポー トフォリオに対 しては,(2),(3) 式 に注意 して, ■{△4霊―σ.(2,3)}=△i tt,一 σ打-1(ιτ,J) (7)
が成立す る. (6)式 を (7)式 に代入 し,整
理す ると, 6(¢が)=≒
(pら-1(υα
,♂)+σ銑
-1('τ,SAど
″
)}(8)
(σo(T,5)=τ―∂(1))
を得 る.こ こで,p=糾
,?=留
ω
で あ り,ど く 兄<v,P>o,7>0,P+軍
=1に
注意 して お く.4.2
プ ッ トォ プ シ ョ ン ■期 目に お け る株 価が と,それ迄 の株 価 の最大 値 が 〃 の ときの プ ッ トオ プ ションの価 格 を 鳥(T,″)と す る と, Po(τ,″)=〃
― ″ (10) で あ り,兌=1,2,… :こ対 して は,コー ル オプ ションの場 合 と同様 の考 え方 によ り,次
式 が導 か れ る. 鳥(τ,7)
=
≒
{p鳥―
ュ
(υι
〕
〃
VV″)+,P4_1(どτ
,力り
)(11) ここで,αVb=max{α
,b)・5
ォ プ シ ョ ン 価 格5,1
コー ル の価 格 コールの価格 について,鏡
像 の原理 を用 いて(8)式を 解 き, C,(T,J)=│(通
白Ц
Ъ
η
―
叡
V・ 'ど“
α
―
♂
A'均
蒔“遊
4Ъ
れ
―
り
ば朗
評
ι
―
∂
AttOり
を
得
る
。
こ
こ
で
,[・1はガ
ウ
ス
記
号
で
あ
る
。
ま
た
, となる。 さて,時
間 とを 打等分 し,その分割点 を時点 とす る2 節 における2項モデルを考 える.初
期 の株価 を τ,2期
後 (せ 時間後)の株式 を ¢(れ)と す ると,収
益率の期待値 と分 散 に関 して,中。
8宇
I=(α
bg与 +b8ど )ЪVaribg宇
I=中
―
の
tOg孝)みを
,い
り
勒=(;)
であり,す ≦-1,デ ≧ する. И て し ︲ l tこ対 t 一 I / 1 情 V 十 一 ︰ (13) す)=0と
を得 る。 そ こで, で , ヽ W ノ 下 σ2 了 の 一 l μ 生 旬 一 一 / ‘ ︱ 、 、 σ ど 一 一 〓 注意し, 司 嘲 に 釘 一 ど ヽ り り 。8 ・ O α1 0 ヽ 力 / f l 、 、 α鰤
h
一
︲
i
m
一
が成り立つ様,“,,,α の値を選べば
,2項
過程 モデルは参 考 文 献 連続型モデルの近似と―考えることができる。(19)式 を―満 たすJ,ど ,α を求めると と=セ 'V写・, ど宇ιrV7■, となる。
7
連 続 型 モ デ ル ヘ の 極 限 移 行 (20)式の下では,兌が十分大 きいとき, P留;+持
褥
,ぃ
:一矛褥
,£=c琴
となる.こ こで ,は無危険資産の瞬聞利子率であり, σ2 υ=r― 一 2 である。 きて:(20),(21)式を2項モデルにおけるォプション価 格式 (12),(14)式 に代入 し,η → ∞ の極限をとると,コニ ルおよびプットの価格C(・,J),Pt(,,/)(残
り期 間 れは 残 り期FgH lに対応する)は
,それぞれ次式 のよ うになる。 C,(■,d)
=,(1-(1+手
)J( b (υ
+σ2)と)}
―
づ
σ
‐
(∬(七謡
│)―;:C―勢
∬
停
争
拷
り
}(22) Pr(,,ar)=〃
9 rr.(ガ (勇云テ
│)一季
9-警斗∬
(二多
5ず二
)}
―
((1+子
│)∬(生二
、
女
,〆上
≧
)_号
:) (28)
こ こで,=16sti )=bg÷
(24)
∬(・)は 標準正堺分布の分布関数である. 。=:+:(1二
11空竺 )77 120) 'riCing:A simPliied,PPЮ “ h",■ 9ナrf“,,vi∬ βc← 打0碕 IC,,7, 19791[lI Black,P,こ nd Scltoles,M.,ttTェ oゃrici■3 0fOP'io■s,■d
Co■Porate Liabilinds),■ ―げP,ritた。lβを,■ο―確y,8ユ,
197tと
12〕 COX,J,Ct,Ross,SA.and ltubinstё ittl,AC.,“ 01,llti。:I
i31 Goldman,M.B.,Sosin,II B.ェnd Gatto,M.A.,TPath
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