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Thuidium cymbifolium およびその近似種-香川大学学術情報リポジトリ

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Academic year: 2021

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3 Thuidium cymb量foliumおよびその近似種 井 上 勉 (高 校 高 校) Tb扇dium(′シノブゴケ属)は,桜井博士の日本の鮮顆(1954)によれば32笹,1変種をわが国に 産することになっている.これらのうちT.cymbifolium(D.M.)Bryoi.jav.に近似なものとして

T.paraviride Sak.,T.MagofukuiSak.,T.iseLSanCtum Sak.,T.yezoanum Sak・,T・Philib− eltiiLimprリT.tetracladioides Sak・,T・Ⅹanthobasis Sak・,Tr cymbifolium var・iaponicumi

(D.M.)Sak.,T.nipponense Sak.,T,reCOgnitum Ldb.の9橿,1変種があり,この他Fこ同書 でほT.cymbifolium var.japonicumのSynOnymとして取扱っているT.Toyama 近似硬としてとりあげて検討してみたい. これらのうち,T.paravirideについては,先に筆者が原記載および標本(孫福No.608;伊勢度会 郡中川村シメサス,1937,Coll.T.Magofuku,Det.K.Sak.)を調べた結果「帝苔地衣雑報」No.13 (1957)において,T.cymbifoliumのSynOnymであることを,またT.xanthobasisほ原記載お よび標本(T.tetracladioides,Prov.Mikawa,Dantohara1945,Coll.N.Takaki.Det.K. Sak.;Prov.Mikawa,Mt.Hongu1947,Coll.N.Takaki,Det.K.Sak.;T.xanthobasis, Prov.王se.Naigu1949.)を検討した結果,同雑報N var.であることを発表しておいたので,ここではこれら以外のものについて考えて行きたい. T.M去gofukui(孫福No.995,伊勢多気郡荻原村下裏手,1939,Coll.T.Magofuku,Det.K. Sak.),T.ise−SanCtum(孫福No.1335,伊勢外宮,1949,Coll,T.Magofuku,Det.K.Sak.; No.1880,同上;No.2311,伊勢神路山,1950,Coll.T.Magofuku,Det.K.Sak)は栢物体は大形で 鮮緑色を呈し,2∼3回羽状に分枝する。茎葉は幅広く心ぞう形をし,先端ほ極めて細長く,中肋は 頂下,縦じわあり,基部は赤褐色を呈している.茎葉・枝葉ともにパピラほ通常1個ずって低い が,基部近くのパピラほやや高く,攣曲している.側葉は極めて多く密に樹状に分枝するなどT. cymbifoliumとの差異は見られない,

Thuidium cymbifoliulp andi七Sal1ies・TutomInouye

香川生物 2 35,1959

(2)

4 T..yezoanum(孫福No.2550,伊勢度会部大形谷軌1950,Coll.T.,MagOfuku,Det・・K・Sak・;高 木No..5224,三河田口,1947,Coll..N..Takaki.Det‖K.Sak..)は茎葉・枝葉ともにパピラが前記の 3優に比して高い点以外ほ差異が見られない. 以上のことより,T”MagOfukuiとT..ise−SanCtumと.は新たにT.cymbifo王iumのSynOnym とし,T..yezoanumはT.cymbifoliumのVar..と.するのが適当と考え.る T..PhilibertiiはT..cymbifoliumに近いがパピラはしばしば1∼3個ある T.tetracladioides ほ茎葉の先端がT..cymbifoliumほど細長くはならないほか,茎葉基部が帯 色すること,パピラの状態などはT。Cymbifoliumに近い. T..recognitumは茎葉の児鰍ま.T.cymbifoliumと T..tetracladioidesとの中間ぐらいの長さ をもち,中肋がほとんど頂に達しており,其の基部は帯色しない, T.,japonicumは先に述べたように,桜井博士ほ.T,.CymbifoliumのVar■.としておられるが, 茎葉基部が帯色しないこと,パピラがしばしば1∼3個あることなどより別種として扱うのが適当と 考えられる T..japonicumと T.Toyamaeとについては,T.iaponicumほ原記載に.よると嘩蔑薬に毛がな いようになっているが,その後この点以外では全く同じものが多く採集されているが,何れも毛を有 することより野口博士がT.Toyamae(Miyazaki,Minaminaka,Obi,(1947),Coil.S”Hattoriet T.Kurata,DetいA.Noguchi)を新設された。現在でほT..iaponicumの原標本(Leydenにあると いわれているり)を見るこ.と.が困難であり,もし将来,原標本を見る磯会があり,毛が実際になければ両 替ほともに生きてくるし,もし毛があると.か,あるいは脱落したということが分ればTい.ラaponicum の記載を訂.正して T.Toyamae を SynOr]ymにするように.なると考えられるので,今まではT. iaponicumは原棟木1点のみで,ふつうわれわれがT..iaponicumと考えていたものほT..Toyamae として救ってきたが,最近,桜井博士のT..nipponense(高木No..2512,肥後菊池水源深葉山,1946)を 検討したところT”Toyamaeと同じであることが分ったのでT.nipponenseを生かしT‖Toyamae をこのSynOnymとして,T。ラaponicumは当分そのままとしておくことにする. そこでT..cymbifoliumおよびその近似擾の学名を−1部次のように整理する。 T.cymbifo‡um(D.,M。)Bryol.,5av‖ 茸(1865) Syn.T”MagOfukuiSak.in Bat∴Mag”Tokyo・Vol.57”(19431),r−SiTnl・nOV・

T.ise・SanCtum Sak.in Bot…Mag..Tokyo,Vol..57..(1943)−Syn.nov小 T.par・aVir・ide Sak.in Bot..Magr・・Tokyo,Vo1571・(1943)

T“cymbifolium(D.M。)Bryol.jav..var..yezoanum(Sak)Inouye Syn T.yezoanum Sak。in Bot.Mag。Tokyo,Vo】.60(1947)−Stat..nov T.Philiber・tiiLimpr..in BrIyOl.eur..Fasc”49∼51(1852)

T.tetracladioides Sak。in Bot.Mag.Tokyo,Vol.60(1947) T・tetr’?Cladioides Sak・・Var”Ⅹanthobasis(Sak一・)Inouye

Syn.T.,Ⅹanthobasis Sak“in Bot..Mag..Tokyo,Vol.64(1951) T.r・eCOgrlitum Ldb..in Acta Soc..SciFenn,(ユ872)

T.japonicum DいM.in Ann.Mus..bot..Lugdum Batav.臥 T.nipponense Sak。in BotいMag..Tokyo,Vol”60(1947)

SynいT.Toyamae Nog…inJourn.Jap..Bot.24(1949)−Syn,nOV.

原稿受付 Decい 24,1958

(3)

5 F ・ \ 1・で・Cylnbifoliun−(×) 2.T.cylnbifoliumvar.yez。anum(×、) 3・T・Philibertii(X与〕

4・T・tetraCladioides(ׇ)

5・T・tetraCladioidesvar・Ⅹantl−Obasis(X)

6・T・reCOgnitu−n(×)

7・T・nipponense(ׇ)

OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ

参照

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