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北九州高専 志遠 第71号/P02‐03

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Academic year: 2021

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(1)

C O N T E N T S

2P 進化する北九州高専への期待/雄志台 3P 高専をとりまく海外事情/学園随想 企業での経験 4P 本科改組に向けて 5P 専攻科改組に向けて 6P 就職・進学試験体験記 7P 工場見学旅行記 8P 第48回高専祭 最高の幸せ者 9P 平成26年度 高専体育大会等成績一覧 10P 努力の先に/念願のプロコンに参加して 11P 全国高専デザコン2014 in やつしろ ∼よりそう∼/ 英語弁論大会 12P オープンキャンパスと入試懇談会 13P 平成26年度公開講座/ 何を伝統とし、何を変えていくか―北九州での一年― 14P 図書館便り ブックハンティング 15P 思い出の一冊/文学愛好会 16P KCTガールズと熊本高専との交流会/ 今年で18回目!/寮マッチと納涼大会 17P おせわになりました/Memories of KCT/ 英国語学研修引率 18P 自転車安全講習会実施報告/「豆ごはん。」の取材を受けて/ こだわりの食品工場を訪ねて 19P 学生相談室から/冬季休業の心得 20P 平成26年度 行事日程/編集後記

(2)

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進化する北九州高専への期待

◇◆◇

教務主事

内田 武

本校もグローバル対応の取組みの一つとして、高専機 構企画ならびに九州沖縄地区9高専連携企画によるアジ ア圏での語学研修・インターンシップ、本校独自の海外 語学研修などの海外での体験学習を行っています。それ に加え、長期・短期の留学生受入れが積極的に実行され ています。『志遠』で「教育の高度化に対応したカリキ ュラムや環境の整備を検討しており、今後の北九州高専 に期待してほしい」旨、これまでに何度か記述しました。 平成27年度から大きく変更される項目については、 7/5開催「保護者と担任・専門学科との懇談会」で学 科長から参加保護者へ、7/16開催「臨時講話」で私か ら全学生へ紹介しましたが、要点は以下の通りです。 ①1時限の授業時間が変わります。 放課後の学内での学生自主活動(勉強、調査・研究、 課外活動など)の時間確保を考慮して、現在の1時限50 分を平成27年度から1時限90分に変更します。これは、 多くの科目で実施している2時限連続授業(100分)の 教育効率を高めることで90分に変更することに相当しま すが、低学年での授業実施には工夫を加えます。 ②夏季休業期間が変わります。 夏季休業期間を約3週間繰り下げます。高等教育機関 として多くの大学・高専での休業期間に合わせること で、大学・高専機構の各種行事への対応、国内・海外で のインターンシップへの対応、平成27年度から変更され る就職協定への対応などがスムーズにいくように考慮し ます。9月末までが前学期であることに違いはありませ んが、夏季休業期間は8/12頃から9/23頃までとして、 夏季休業前に前学期期末試験と試験答案返却を行い、9 月最終の約1週間は授業期間とします。 ③本科と専攻科の教育体制が変わります。 高度化・再編を伴う改組により、平成27年度以降入学 する本科は「生産デザイン工学科」の1学科、専攻科は 「生産デザイン工学専攻」の1専攻に変わる予定です。 これは、入口・出口における社会の要請・地域の要請 への対応、在学中におけるグローバル対応・自己学習対 応のためのICT活用、アクティブラーニング導入活用、 インターンシップ・課外活動・各種コンテストや資格な どのキャリア支援、卒業に向けた基礎学力・幅広い知識 の修得、しっかりした専門知識の修得をより充実させる ための改革です。加えて、地域との連携、地域への貢献、 共同教育の強化を図っていきます。 特に、平成27年度本科入学生は入試要領も変わります。 第2学年までは全学生共通の一般科目・専門基礎科目を 学習し、専門教育(コース)への興味・関心を高め、自 身の適性を考えるための【共通教育期間】です。第3学 年からは社会や地域の成長戦略も考慮して設定した5つ のコース(機械創造システム、知能ロボットシステム、 電気電子、情報システム、物質化学)に分化する【専門 工学教育期間】となる予定です。 これに関連して、今在籍している学生が受講する科目 の実施要領にも少しずつ高度化が図られ、また融合教育 の強化も図られていきます。学生の主体的な学びを支え、 学生の可能性を伸ばすための手段は何か、アクティブ ラーニングをどのように導入・展開するかなど、工夫と 試行錯誤が始まります。 学生諸君には、先に述べた「学生自主活動時間」を有 効に利活用して、実りある高専生活、高専生らしい学生 への成長を期待しています。

物 質 化 学 工 学 科

先 日 第 48 回 高 専 祭 が 盛 大 に 開 催 さ れ た 。 今 年 は 変 則 日 程 か つ 悪 天 候 に も 関 わ ら ず 学 生 会 を 中 心 に 滞 り な く 運 営 さ れ 、 例 年 通 り 素 晴 ら し い 高 専 祭 と な っ た 。 本 校 で は ﹁ 高 専 祭 ﹂ と い う 名 称 だ が 、 一 般 に 大 学 で 行 わ れ る ﹁ 大 学 ・ 学 園 祭 ﹂ や 初 等 ・ 中 等 教 育 機 関 で 行 わ れ る ﹁ 文 化 祭 ﹂ と は ど の よ う な 催 し な の だ ろ う か 。 中 学 ・ 高 等 学 校 の 文 化 祭 は 学 習 指 導 要 領 の 文 化 的 行 事 に 属 し 、 ﹁ 平 素 の 学 習 活 動 の 成 果 を 総 合 的 に 生 か し 、 そ の 向 上 の 意 欲 を 一 層 高 め た り 、 文 化 や 芸 術 に 親 し ん だ り す る よ う な 活 動 ﹂ と あ る 。 大 学 ・ 学 園 祭 は 学 校 毎 で と ら え 方 は 異 な る だ ろ う が 、 今 年 で 87 回 と な る 東 京 大 学 の 五 月 祭 を 取 り 上 げ る と 、 そ の 原 則 に は ﹁ 日 頃 の 研 究 活 動 ・ 文 化 活 動 の 経 過 や 成 果 を 広 く 学 内 外 に 公 開 し 、 そ れ を 通 じ て 学 生 間 の 交 流 を 深 め 、 本 学 と 市 民 と が 交 歓 す る ﹂ と あ る 。 主 要 な キ ー ワ ー ド と し て ﹁ 学 習 ・ 研 究 活 動 ﹂ と ﹁ 文 化 ﹂ が 浮 か ん で く る 。 ︵ 大 学 ・ 学 園 祭 で は 学 内 外 と の 交 流 も 大 事 な 目 的 で は あ る が ︶ 本 校 の 高 専 祭 は ど う だ ろ う 。 日 頃 の 学 習 ・ 研 究 活 動 を 上 手 く 発 表 し て い る 展 示 が 見 受 け ら れ る 。 一 方 、 毎 年 様 々 な テ ー マ は 設 定 さ れ て い る が 、 ﹁ 文 化 ﹂ を ア ピ ー ル で き て い る だ ろ う か 。 ﹁ 文 化 ﹂ と 聞 く と 芸 術 的 な 事 の み を 想 像 す る か も し れ な い が 、 広 義 と し て ﹁ 人 が 築 き あ げ た 有 形 ・ 無 形 の 成 果 の 総 体 ﹂ ︵ ﹃ 大 辞 泉 ﹄ 小 学 館 ︶ と あ る 。 と す る と 、 高 専 の 文 化 と は 学 習 ・ 研 究 活 動 か ら 得 ら れ た 成 果 を 含 む 高 専 に お け る 成 果 全 て と 言 え る の で は な い だ ろ う か 。 来 年 本 校 は 創 立 50 周 年 を 迎 え る 。 学 生 が 高 専 で 得 た 個 人 的 な 成 果 と 50 年 間 で 培 っ た 北 九 州 高 専 の 成 果 を 融 合 し 、 高 専 の 文 化 と し て 次 回 の 高 専 祭 で 表 現 し て み て は ど う だ ろ う か 。

平成26年12月17日(2)

(3)

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高専をとりまく

海外事情

総務主事

浜松 弘

学 園

園 随

随 想

企業での経験

機械工学科

本年度、校長補佐(総務主事)に就任しました制御情 報工学科の浜松です。学校の予算、施設・環境、国際交 流、研究推進に関する担当をしています。どうぞよろし くお願い致します。 今回は、国際交流についてご報告します。企業の工場 は海外進出しており、グローバル化がすすんでいます。 本校卒業生も海外工場に勤務し、英語を駆使し仕事を行 うケースもあります。先日も、卒業後2年半、国内工場 で勤務し、今秋から東京での技術・英語研修を経て、サ ウジアラビアでの工場立ちあげプロジェクトに参画する 卒業生が挨拶にきてくれました。ドイツに2年間の勤務 になった卒業生もいます。本校専攻科より大学院進学し た学生は、マレーシアでの共同研究に参画し、交流リー ダーとして活躍しています。 このようなグローバル化に対応できる学生を育成する ため、九州沖縄地区の9つの高専は、九高専連携事業と して海外との連携事業「海外インターンシップ、カリキ ュラム検討単位互換、国際交流」に取り組んでいます。 ム、マレーシア、中国の企業を開拓して学生が参加して います。留学生の受け入れに関しても、本年度、本校で はタイ、シンガポール、インドネシアの学生22名を短期 に受入れ、学生との交流を行っています。また、本校か らも18名の学生が短期で海外行事に参加しています。 さらに、制御情報工学科では、4年生の長期工場見学 旅行で、海外にでかけています。本年度はシンガポール を訪問しています。シンガポールは東京の山手線内ほど の面積で、資源もなく、人口減少している点で日本と同 様ですが、それに加えて飲料水がなく、家を建てる十分 な土地がありません。最近では、カジノを含んだ統合型 リゾート(IR)ですっかり有名になりました。IRばかり が目立ちますが、1番力を入れている産業は、石油精製 事業です。石油を輸入し、加工品を輸出します。このた め西側に位置するジュロン島には精製工場、化学工場が 100社集中しており、リゾートというイメージの国とは 違った反面を持っています。その工場のなかで、北九州 に本社をおく株式会社高田工業所を見学させていただき ました。日本人技術者が、化学プラントの設計、建設、 メンテナンスを現地の方を雇って行っています。海外進 出した企業を見学し、学生も良い刺激をうけたのではな いでしょうか。 専攻科学生も長期に留学するケースも増えています。 高専でも確実にグローバル化がすすんでいます。 私が本校に赴任したのは2009年10月で、早くも5年 が経過した。教育・研究活動に携わる身となり、貴重な 経験となった前職のことに触れてみたいと思う。 私は山梨大学の大学院で博士(工学)の学位を取得後、 2006年4月から約3年半、主に建設資材の開発・製造・ 販売を一手に行う企業に勤めた。最終的に教員になりた いとの夢はあった。しかし、研究活動のみでは経験する ことの難しい、現場との生のやり取り、製品開発と技術 の普及の難しさ、実際に現場で使用してもらったときの 現場の声や充実感を経験しておきたかったのである。 上司は発想力の非常に豊かな方で、確かな経験に裏打 ちされた、数々のアイデアを特許としてお持ちだった。 私が入社する前から、その中の一つを事業化し、製造拠 点の構築、製品を取り扱う販売網の構築、安価な輸送方 法の確立、案件ごとの技術的な相談から価格交渉に至る まで、一手に行われていた。 私がこの会社で働き始めてから、実に様々な経験をし た。入社当初は、既存製品ラインナップの拡充、新たな 製品の開発・販売を模索されていた時期にあり、新製品 の性能検証実験、有限要素法による構造体の耐力評価を 行い、新製品を広く社会に認知してもらうための広報活 動にも携わった。 技術が確立され、徐々に新製品が使用されるようにな ると、個別案件への対応も増えていった。初期には、顧 客や製造業者との打ち合わせ内容について、上司へ報告、 連絡、相談することを絶えず心掛け、誤った選択などを 未然に防ぐようにした。 上司が日頃からよく口にしていた言葉が心に残ってい る。「人間万事塞翁が馬」。人生の幸不幸は予測できるも のではない。幸せが不幸に(この逆も然り)、いつ転じ るかなど分からないのだから、安易に悲しんだり喜んだ りすべきではないという例えである。とはいえ、喜ぶの はいいじゃないかと、私は勝手に思っている。 やがて、個別の対応にも慣れてきて、部品や製品の在 庫管理など、経理の内容にも関わることができた。当時、 この方面が全く分からない私にはとても貴重な経験で、 技術的なこと以外にも、様々な経験を積ませてもらえた ことを、今でも感謝している。 とりとめのない内容になってしまった。学生諸君には、 チャンスある限り、様々なことにチャレンジして欲しい と思っている。

(4)

本科改組に向けて

(5)

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専攻科改組に向けて

専攻科主事

松嶋 茂憲

平成8年4月、生産工学,制御工学,化学工学(現 在の物質化学工学)の3専攻から成る専攻科が本校に 設置された。この間、600人を超える修了生を大学院 や企業に送り出してきた。設置当初は、いずれの専攻 も定員を充足させるのが精一杯であったが、最近の入 学者数は定員の2倍前後で推移している。専攻科を志 願する学生数の増加は、本校において教育や研究の継 続を望む学生が多いこと,専攻科修了後の進学先大学 院や就職先企業からの評価が高いことに加え、大学に 比べ学費が安い等の経済的な事情も理由として考えら れる。専攻科を志望する学生は本科時の成績上位の者 が多く、入学者に関して学習不足で学位が取れない, あるいは専攻科を修了できない学生もほとんど存在せ ず、定員を超える学生の受入れによる入学者の質、学 力や教育の質の確保に関する問題は生じていない。 しかしながら、アジア地域の新興国が工業製品の生 産基地として近年台頭し、経済発展を遂げる一方、韓 国や中国企業が急速なグローバル展開を図っており、 日本企業の優位性は次第に失われつつある。このよう なグローバル化が進行する経済情勢の中において、日 本が持続可能な発展を実現していくためには、環境, 資源,エネルギーは有限であるという視点に立ち、自 然環境との調和,資源の完全循環,化石燃料依存度を 低減する技術開発が重要である。このようなグリーン イノベーションの視点は、かつて公害都市と呼ばれた 北九州が環境先進都市として復活を遂げてきたプロセ スそのものである。このグリーンイノベーションをグ ローバル展開することは、日本発の新たな価値観の創 出であり、人類存続への鍵を握ると言っても過言では ないと思われる。北九州には、グリーンイノベーショ ンに関する長年の技術の蓄積と数多くのノウハウがあ る。また北九州は、全国有数の材料,ロボット,エネ ルギー,情報産業の集積及び生産基地でもあり、新成 長戦略に基づく産業拠点(次世代自動車産業、先端ロ ボット産業、環境産業、情報通信関連産業、地域エネ ルギーの5分野)の形成も始まっている。このため、 地元地域の産業界や大学から、高い専門工学能力と他 工学分野の基礎知識・技術を備えた人材の養成が本校 専攻科に期待されている。グローバル化した産業分野 に対応するには、地域に根ざす(地域マインド)とと もに、国際舞台で活躍できるグローバルマインドを持 った人材の育成が不可欠である。このため、工学分野 の知識と技術(工学マインド)に加えて、語学力,教 養力,倫理観,知的財産能力,コミュニケーション能 力を磨いた総合力が豊かな人材の輩出が重要である。 よって本校は、「高度な専門工学能力と他工学分野 の知識・技術,語学力,教養力,倫理観や知的財産に 通じたグローバルマインド人材の養成」を行うために、 3専攻体制の高度化・再編という抜本的改組により新 たに「生産デザイン工学専攻(仮称)」を構築し、より 魅力ある充実した専攻科を設置する準備を進めてい る。

国際的な競争時代において、北九州市が中核的な産業都市として持続的な

発展・成長を目指すためには、

「工学」マインド,

「グローバル」マインド,

「北九州」マインド3つを有する学生

技術者,研究者の育成が不可欠

専攻科

(現行)

・生産工学専攻

・制御工学専攻

・物質化学工学専攻

(仮称)

・生産デザイン工学専攻

A領域:環境・資源・材料系

B領域:エネルギー応用・創生系

C領域:機能・情報デザイン系

(6)

編入試験を終えて

5−

M

佐藤 晋輔

私は、進路選択にあたり4年生の秋頃に大学へ進学することを決めた。最初に行っ たことは、それぞれの大学の受験科目などを調べたことである。受験科目は大学で異 なり、物理が受験科目にあったり、TOEICの点数が英語の点数になったりする大学も あった。その中から熊本大学を受験することに決めた。 まず、受験勉強をする際には、ホームページで過去問を見ることが出来る大学もあ るので、早いうちに問題の難易度がどの程度なのか知っておいた方が良い。 次に、ほとんどの大学で筆記試験と面接があるので面接の対策も行わなければなら ない。面接では、卒業研究について聞かれることが多い。よって、自分の卒業研究の 研究内容をしっかり説明できるようにしておく必要がある。私が、実際に面接で聞か れたことは、なぜ熊本大学を受験しようと思ったか、筆記試験の出来、専門教科の口 頭試問、大学で何を行いたいか、将来何を行いたいかというものだった。事前に熊本 大学でやりたい研究を調べていたので、慌てず自分の考えを述べることができた。 最後に、私が編入試験の勉強を本格的に始めたのは、いろいろと忙しかったことも あり、今年の春休みの終わり頃だった。結果的には合格は出来たが、勉強を始めるに は遅すぎると感じた。少なくとも春休み中に勉強を始めておかなければ進学するのは 難しいと思う。大学へ進学したいと考えている学生は、出来るだけ早く勉強を始めて 合格の道をめざしてほしい。

就職活動を体験して

5−

S

上村 かおり

5年生も終わりに近づきました。今、就職試験のことを思い返すと、とても懐かし いような気がします。4年生の3月、求人票を眺めては悩んでいました。友達と先生 の部屋に居座っては就職の話、また違う人が加わって就職の話…という日々でした。 3年生の頃、進路の話が頻繁に出るようになった時から就職すると決めていたはず なのに、いざ就職先を決めるという時になってみるとわからないことだらけで、なか なか決めることができませんでした。就職が大切なこと、早く決めなければならない ということはわかっていました。しかし、重要だと思うからこそ決められず、最後の 最後まで悩んで学科の先生に相談に行き、紹介していただいた会社に決めました。た くさん悩んだのに、決め手は「なんとなく」でした。正直、クラスでも遅い方という こともあって焦りもありました。就職したいところを決めてから、就職試験がありま す。応援団の練習等の学校行事をこなしながら試験への準備をせねばなりません。気 づけば就職試験というあっという間の日々でした。これが私の体験です。 後輩の皆さんに伝えたいことは、先生や先輩に頼ること、です。きっと就職先を決 めるためのヒントが得られるはずです。それから学科や会社によって就職への取り組 み方等が大きく違うので、早めに活動することをお勧めします。みんな同じように悩 んでいるので、心配もないし焦らなくても大丈夫です。 今は、来年からの新生活への期待と不安、卒業への寂しさでいっぱいです。学生に しかできないことを精一杯やりきって卒業したいと思います。

編入試験体験記

5−

C

西山 準二

Q,なぜ編入しようと思ったのですか? A,大きな理由は2つあります。まず一つ目は、よりレベルの高い環境の中で勉強を したいと思ったからです。これは、進学先に専攻科と他大学をあげたときに思っ た率直な意見です。二つ目は、進学先において自分の将来やりたいことに適した 分野の専攻をしたかったからです。自分の進みたい分野を選択できることも編入 学のいいところだと思います。 Q,編入への苦労について教えてください。 A,まずは、東工大を受けるにあたって情報が少なかったことです。化学科は特に編 入する人が少なく、いつから、どういった勉強をすればよいかわかりませんでし た。そこで、去年の募集要項や過去問を集めて、受験日や受験科目を調べて、編 入に適した参考書を用意しました。そこから半年間の受験勉強がスタートしまし た。勉強で一番苦労したのは英語です。英語はもともと苦手だったので単語から 地道に勉強しました。数学、物理は習っていない分野がほとんどで、独学しまし た。私は理系なので、正直あまり困ることはありませんでした。化学については 今まで学習した知識の範囲で解くことができました。 Q,後輩にメッセージをお願いしてもいいですか? A,はい。編入学試験の勉強はけっこう大変です。しかし、合格してその大学にいく ことができたら、もっと大きな道が開けると思います。みなさんぜひ大学進学も 視野に入れて進路を考えてみてください。 ありがとうございました。

職・

験記

平成26年12月17日(6)

(7)

4−E

小川 千恵

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4−D

村田 拓磨

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4−C

池田 朔

長期工場見学を

終えて

平成26年9月23日から4日間、私たち四年生は長期工 場見学という貴重な体験をした。私が所属する電気電子 工学科は毎年決まっているかのように北海道に行ってい る。今年も見学先は北海道だった。北海道には何か引き つけるものがあるのだろうか。私のイメージの中での北 海道といえば広大な自然、おいしい食べ物、気温が低い ことぐらいだろうか。おそらく今回の見学先が北海道に 決定したのはきっと美味しいものが食べたいからだろ う。蟹とか、ジンギスカンとか、魚とか。私はジンギス カンの匂いも味もダメだったが、乳製品や、野菜はすご くおいしかった。 さて、今回見学した工場はサッポロビール、コカ・コー ラ、白い恋人工場である。白い恋人工場は観光地として も有名な工場でもある。白い恋人工場は工場という感じ をあまりさせないメルヘンチックな造りだった。特に規 模が大きい時計台のしかけには、驚かされた。サッポロ ビール、コカ・コーラ工場はどちらも飲料メーカーであ ったが造りは全く違い、サッポロビールはお酒を作るた めの装置が目についた。コカ・コーラは倉庫や製造ライ ンの規模が大きかったことが印象的だった。どこの工場 でも製造ラインの作業はほとんど機械が中心だった。工 場には電気が欠かせないと改めて実感することができ た。 自分たちで行き先を決め、計画し、旅行をする。こん な貴重な体験はなかなかすることができない。これから も続いてほしい。

東京へ

私たち電子制御工学科は9月24日(水)から9月26日 (金)までの3日間、長期工場見学で東京へ行った。こ こで私たちは造幣局、パナソニック、森永製菓、JALの 4つの会社を見学した。見学した工場はどこも印象的で、 今でも思い出すことができる。中でも特に印象の強かっ たJALの話をしたい。 JALは日本の航空会社だ。世界的な航空連合にも加盟 している。2日目の昼、私たちは貸し切りバスを利用し て羽田空港へ向かった。 到着してから最初に、この企業について教えていただ いた。これまで運航してきた飛行機、航路図の作成、滑 走路の配置など、様々な事を聞くことができた。 次に、展示エリアを見学した。ここでは、これまで使 われてきた飛行機のシートや制服など、JALに関する 様々な展示があった。制服を着て写真撮影もできたり、 他にもスタンプラリーがあったりと、見学者を楽しませ るエリアだ。 最後に格納庫を見学した。格納庫は飛行機の整備や点 検作業が行われる場所だ。私たちが見学した時も実際に 行われていた。整備士たちは機体の内外をくまなく点検 していた。整備士は点検の際にどのような所を見ている かなどを聞くこともできた。整備士たちがミスのないよ う注意深く点検していたのが印象的だ。大変そうだが、 やりがいのある仕事だと感じた。 長期工場見学を振り返ると、この3日間は非常に有意 義だった。

北海道の思い出

私たち物質化学工学科は、長期工場見学の見学地に北 海道を選んだ。二泊三日の日程で北海道各地を巡り、そ の後各自、自由に日本各地へ移動した。 初日の朝、私はバスで福岡空港へ向かった。バスに乗 ると既に小倉から乗車する予定の学生が乗っていた。な んと予約まで取っていたとのことだ。工場見学の一週間 程前から台風の接近が嫌でも耳に入り、不安を煽られて いた。しかし、いざ出発時刻になると通常通り飛行すると のことである。なんなんだ台風。最近このタイプが多い。 北海道に着いて、まず日本血液製剤機構千歳工場に向 かった。簡単に説明すると献血で手に入れた血液を分離 しているところである。工場では血液をパックに詰めて いた。 翌日、白い恋人パークを訪れた。予想に反して、工場 というよりはテーマパークのような雰囲気だった。ベル トコンベアの上のクッキーが右から左へひたすら流れて いるのを眺めた。北海道コカコーラ札幌工場では、誰も が知っている炭酸ジュースがたくさん製造されていた。 缶に入った飲料が右から左へ流れているのを眺めた。帰 りにコーラのストラップをもらうことができた。 最終日、自由行動だったので私は旭山動物園に行く予 定だった。しかし、前日盛り上がりすぎたせいで寝坊し、 バスに乗り遅れてしまった。結局、動物園にも行けず一 日中この失敗を引きずって落ち込んだ。 その後、東京で三日間過ごした後、福岡に帰ろうとし たその時、また台風が接近していて、不安が再び生じた。 だが、これも問題なく、飛行機は飛んだ。心配しすぎて も良いことはないことを学んだ。 一生の中でも、忘れられない良い思い出になったと思 う。

工場

場見

見学

学旅

旅行

行記

(8)

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最高の幸せ者

文化局長

加藤 彰悟

第48回高専祭「Style∼楽しみ方、無限大」いか がでしたでしょうか。例年とは流れが大きく異なっ た高専祭となりました。先生方には“3日間で”と いう前代未聞のお願いをご承諾いただきました。100 人近い学生会員も、各部署に前例が無い為、大きな 苦労をさせてしまったことと思います。片付けに関 しては前年度と全く異なるスケジュールだったた め、一般学生にも手伝っていただきました。そのお かげで、今回の高専祭は成功 しました。皆様に深く感謝申 しあげます。本当にありがと うございました。 今年度の学生会には“新し いことに挑戦しよう”という 試みがあり、学生会長の謙さ んを筆頭に試行錯誤した日々 もありました。そんな中、「フ ラッシュモブがしたい」と声をかけてくださった専 攻科生の甲原さんや、「パンフレットをフルカラー にしてみたら?」と声をかけてくださった本校OB の佐々木さんなど、学生会だけでなく一般学生やOB の、そのような一声があったからこそ、新しいこと に挑戦できた高専祭だったのではないかと思いま す。 新しいことに挑戦するということは、もちろん前 例が無く、自分たちの頭の中で構成し、それを本番 で最大限に発揮する能力が必要です。僕の安易な意 見を取り入れたことにより、学生会員に大きな負担 を与えてしまったこと、それを彼らに任せきってい た事が、高専祭を運営するにあたっての僕の大きな 反省点です。しかし彼らは僕以上の仕事量で、僕自 身が期待していた以上のものを作り上げて、成功を おさめてくれました。何より申し訳ない気持ちと感 謝の気持ちでいっぱいです。 体育祭が終わり、次は高専祭だと、ふと携帯のカ レンダーで残りの日数を数えたとき、残り160日で した。友達にそのことを伝えたら「まだ早いよ」と 笑われたのを覚えています。僕も当初はそう思って いました。まだ残り5ヶ月弱もあると。前期中間試 験も終わり、さていよいよだと本腰を入れ始めたと きには残り日数も2桁に迫ろうかという勢いで高専 祭が迫っていて、時の流れはこうも早いものかと改 めて実感し、同時に危機感も覚えました。夏休みも できるだけ学生会室に顔を出し、ポツンと作業をす る学生たちと顔を合わせ、たわいもない会話ととも に作業をし、気づけば9月に。ここからはもうあっ という間でした。各局各部着々と仕事をこなし、み んなのモチベーションも上がり、「さあ、もうすぐ 高専祭だ」という時期に、学生会室のPCの壁紙と なっていた学生会員の集合写真を見て、「僕が本当 にこの組織のトップなのか」「この組織のトップとし てきちんとできているのだろうか」と急に自信をな くした時期もありました。この時の僕は、サブタイ トルにも掲げている“楽しみ方”を自分自身が忘れ てしまっていました。 僕自身、学生会員として入会したのも3年の6月 で、僕より会員歴の長い後輩もいますし、詳しい仕 事内容を把握していなかった部署もありますし、1、 2年生の仕事というのを経験してないのも事実で す。こんな僕がみんなに指示を出していいのだろう かと感じ始めてしまい、僕の 悪い癖であるネガティブ思考 が全力で発揮されてしまいま した。元々1、2年生の頃は 部活動生としてバザーを開い たり、客席に座ってステージ を観たりして高専祭を楽しん でいました。みんなで一致団 結して何かをつくりあげるの は中学生の時から好きだったし、単純に学年学科問 わずに人脈を広げたいという思いで入った学生会で した。そんな僕が今こうして文化局長として動いて いることが現実味を帯びておらず、長い夢のような 感覚に襲われていました。 僕が昨年の1月に文化局長に立候補したのも、僕 自身の感情より、当時在学していた昨年の5年生に 「出てみたら?」と声をかけていただいたのが大き なきっかけです。実を言うと、学生会を辞めようか などとも考えていました。選挙で争った副文化局長 の出口くんにも「出ない」と言っていたのに、年を 越した後に僕も襷をかけて立候補していたことには 驚いたと思います。 しかし、高専祭が終わった今、当時の自分をすご く後悔しています。本校生はもちろん、外部のお客 様、高専祭に足を運んでくださった全ての皆様に楽 しんでいただくことが僕自身の目標でした。そして 僕は本祭中に本校生やお客様の多くの笑顔を見てき ました。これは実行委員長として最高の幸せなので はないかと思います。その実行委員長になることを 拒んでいたのが当時の僕だったからです。あの3日 間で最も幸せだったのは僕自身です。これは確信を 持って言えます。この経験ができたのも僕を推して くださったOBの方々のおかげです。 来年度、北九州高専は大きく変化するでしょう。 それに伴い高専祭も変わるのではないでしょうか。 その変化を遂げる高専祭を楽しむのも、皆様の心持 ち次第ではないかと思います。ぜひ、変化を遂げる も“変わらないもの”として来年の高専祭も乞うご 期待ください。 最後になりますが、今回の高専祭にご協力してく ださった本校生、先生方、協賛やスポンサー各社、 九音様、九広様、近隣住民の皆様、そしてこんな僕 についてきてくれた学生会員の皆に深く感謝申しあ げます。本当にありがとうございました。

平成26年12月17日(8)

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種 目 競 技 名 等 出 場 選 手 九州大会成績 全国大会成績 陸 上 男子 やり投げ 奥田(5‐M) 3 位 ― 110mH 小林(3‐S) 3 位 ― 女子 走幅跳 小林(4‐C) 2 位 ― バドミントン 男子 団体 前田(5‐M)・木村(5‐E)・清水(亮)(5‐S)・安田(4‐E)・齋木(3‐M)・ 清水(一)(3‐S)・藤田(2‐E)・吉富(2‐E) 優 勝 3 位 シングルス 木村(5‐E) 優 勝 ― 安田(4‐E) 2 位 ― 清水(一)(3‐S) 3 位 齋木(3‐M) 3 位 ダブルス 木村(5‐E)・清水(亮)(5‐S) 優 勝 ― 2 位 2 位 齊木(3‐M)・清水(一)(3‐S) 前田(5‐M)・安田(4‐E) 3 位 女子 団体 檜垣(4‐C)・小林(3‐E)・中村(3‐S)・山本(3‐S)・松本(3‐C)・ 工藤(2‐D)・末綱(2‐S)・楠城(1‐E) 優 勝 優 勝 シングルス 楠城(1‐E) 優 勝 優 勝 中村(3‐S) 2 位 ― 工藤(2‐D) 3 位 ダブルス 松本(3‐C)・末綱(2‐S) 優 勝 ― 中村(3‐S)・工藤(2‐D) 3 位 ハンドボール 男子 五嶋(5‐M)・吉廣(5‐E)・田中(5‐D)・藤冨(5‐S)・成瀬(4‐M)・ 中村(4‐M)・木下(4‐M)・永尾(4‐M)・長谷川(4‐M)・河野(4‐D)・ 藤井(4‐D)・田中(4‐S)・中野(3‐E)・石川(3‐S)・石橋(3‐S)・ 安川(2‐D) 2 位 ― バスケットボール 男子 川上(5‐M)・前田(5‐E)・福浦(4‐M)・古本(4‐M)・荒牧(4‐E)・ 工藤(4‐E)・芦野(4‐D)・三宅(4‐D)・作田(3‐E)・森山(3‐E)・ 神原(2‐M)・徳永(2‐M)・島田(2‐D)・田島(2‐D)・西川(1‐D) 優 勝 優 勝 卓 球 男子 団体 田中(大)(5‐M)・横峯(5‐M)・大鶴(3‐M)・中山(3‐S)・ 松尾(3‐S)・山本(2‐D)・馬場(1‐M)・鍛治田(1‐E) 2 位 ― シングルス 大鶴(3‐M) 3 位 ダブルス 大鶴(3‐M)・松尾(3‐S) 2 位 3 位 田中(大)(5‐M)・横峯(5‐M) 3 位 剣 道 男子 団体 久保(5‐M)・大牟禮(5‐S)・谷!(4‐E)・畠中(4‐C)・清水(3‐M)・ 石崎(3‐E)・石井(1‐E) 3 位 個人 久保(5‐M) 優 勝 3 位 女子 個人 濱島(5‐C) 2 位 3 位 水 泳 男子 自由形50m 植永(1‐M) 2 位 ― 自由形100m 植永(1‐M) 優 勝 ― 有田(1‐C) 2 位 ― 自由形200m 梶川(1‐S) 優 勝 ― 個人メドレー100m 梶川(1‐S) 優 勝 ― リレー400m 植永(1‐M)・有田(1‐C)・梶川(1‐S)・林田(1‐E) 2 位 ― 柔 道 男子 60kg以下級 中村(5‐M) 3 位 73kg以下級 野田(2‐E) 3 位 バレーボール 女子 広田(5‐C)・宮田(5‐C)・岩田(4‐S)・林(4‐S)・鈴谷(3‐E) 泉(3‐C)・山田(紗)(3‐C)・山田(琳)(1‐C) 3 位 テニス 男子 門田(4‐M)・森田(4‐C)・江上(3‐M)・杉本(3‐E) 山田(3‐D)・佐々木(2‐S)・江藤(2‐D)・稲田(1‐E) 3 位 ソフトテニス 男子 団体

!平(5‐E)・新家(5‐S)・川波(4‐E)・吉田(4‐E)・室(4‐C)・

江上(3‐M)・!木(3‐M)・佐藤(2‐C) 優 勝 ― 女子 ダブルス 金子(5‐S)・熊本(5‐C) 優 勝 ― 高専ロボコン 2014 (10月19日九州沖縄地区大会) 出前迅速 北九州高専Aチーム「Canny Comers」 塩月(4‐E)・花守(3‐D)・村田(2‐D)【あばうたぁ∼ず】 準優勝

平成

成2

26

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年度

高専

専体

体育

育大

大会

会等

等成

成績

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一覧

※3位以上、または3位以上相当の成績を収めた大会のみ掲載しています。 ※全国大会結果で「−」は4位以下の成績です。

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努力の先に

5−M

上田 峻也

10月19日(日)に都城市早水公園体育文化センターで 高専ロボコン九州・沖縄地区大会が開催された。今回の 大会は私にとって5年目の集大成かつ、ロボコンチーム あばうたぁ∼ずとしての最後の大会だった。 今年の競技は「出前迅速」という、ロボットによる「出 前」だ。ロボットが積み上げられた蕎麦の蒸籠(入れ物) を、障害物を越えながら運び、相手のチームより多くの 蒸籠を運んだチームが勝利となる。一見シンプルな競技 に見えるが、積み上げられた蒸籠は崩れやすく倒れやす い。蒸籠を30段すべて積み上げると高さ約1.5mで重さ は約9kgになる。蒸籠を多く運ぼうとするほど不安定 になり、難易度が上がる。さらに競技フィールドにはカ ラーコーンや90mmの角材、傾斜などの障害物も存在す る。近年のロボコンのなかでも機械面、制御面で難しい 競技である。 今年もあばうたぁ∼ずから2チームが出場した。例年 は優勝を目指すチームと、高専ロボコンの最高の栄誉で ある「ロボコン大賞」を目指す大賞チームに分かれる。 しかし、今年は両チーム共に優勝を目指すチームとして 出場することになった。2つのチームはAチームとBチー ムに分かれ、Aチームは「Canny Comers」、Bチームは 「蕎麦にいるね」というチーム名で出場した。Aチーム のロボットは蟹をモチーフにしたロボットで、大きな蒸 籠保持機構が特徴的である。Aチームは安定して勝ち進 み、決勝まで進んだが熊本高専八代キャンパスに敗北し た。Bチームのロボットはモノホイールと呼ばれる巨大 な1輪のロボットで、大会で唯一の1輪ロボットとして 期待されたが、マシントラブルで初戦敗退となった。全 国大会には優勝したチームと審査員が推薦する3チーム が出場するが、A・Bチーム共に推薦されずに地区大会 で終わった。 ルールが4月に発表されてから半年間、あばうたぁ∼ ずのメンバー全員で本当に頑張った。放課後や休日を削 り、夜遅くまでロボット作りをするのは大変だった。そ の努力が大会の結果に繋がらなかったのは非常に悔しい が、努力は必ずどこかで実を結ぶので、そのことを信じ て後輩にはこれからも頑張ってほしい。 最後に、日々ご指導・ご協力いただいている先生方・ 学校関係者やOB・OGの皆様、5年間お世話になり、感 謝申し上げます。

念願のプロコンに参加して

3−D

大森

優雅

去る10月18日(土)・19日(日)、岩手県一関市で開催 されたプログラミングコンテストの競技部門に、僕はコ ンピュータ研究部のメンバーの一人として参加しまし た。中学生の頃から高専のコン研に入部して、プロコン に参加したいと思っていたので、今回参加することがで き、とても嬉しかったです。 さて、今回のプロコンの競技部門のテーマは「キオク のカケラⅡ」というもので、1枚の原画像から同サイズ に切り分けられた断片画像をバラバラに並べた問題画像 から、元画像をコンピュータプログラムで推測し、隣り 合う断片画像同士を入れ替えで元画像を復元する速さ、 入れ替えの少なさを競う競技でした。 大会に向け、コン研のプロコンに携わるメンバーはバ ラバラになっている問題画像から元の画像を推測するプ ログラムを作る「画像処理班」、断片画像同士を入れ替 えて元画像を自動的に復元する手順をプログラムにする 「アルゴリズム班」に分かれて5月から作業を始め、プ ログラムを完成させました。 しかしプロコン当日、競技が始まるとプログラムが思 うように動作せず、1回戦敗退という結果になってしま いました。残る希望は敗者復活戦のみです。僕たちは「こ こで諦めてはいけない」という思いでプログラムの改善 を急ぎ、次の日の敗者復活戦に備えました。敗者復活戦 では、改善したプログラムが功を奏し、準決勝に勝ち進 むことが出来ました。準決勝でも順調にプログラムが動 作したのですが、残念ながら他のチームの圧倒的な強さ には敵わず、最終的に準決勝敗退となってしまいました。 昨年、決勝戦に進出することが次の目標だと、現在部長 である塩田先輩が宣言しましたが(志遠69号参照)、一 歩及ばず達成出来なかったことはとても悔しいです。 僕自身、プロコンに参加して学べたことはたくさんあ りました。今まで僕は、先輩からプログラミングの技術 を学ぶだけでしたが、今回、一つの目標に向かって今日 までに得た知識を応用して何かを作るということができ たので、今回の経験は今後の事を考えるととても良い機 会になったと感じています。 来年こそは決勝戦に進出できるように自分のスキルを さらにアップさせ、さらに上級生として下級生のプログ ラミングのスキルアップに繋がる指導も行っていきたい と思っています。 コンピュータ研究部に携わる方々、これからもご協力 よろしくお願いします。

平成26年12月17日(10)

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全国高専デザコン2014 in やつしろ

5−M

竹井 治久

去る11月8日 (土)・9日(日)、 熊本県八代市で 全国高等専門学 校デザインコン ペ テ ィ シ ョ ン 2014 in やつ し ろ ∼よ り そ う ∼(通称:デザ コン)が開催さ れた。私はその一部門である3次元デジタル設計造形コ ンテスト(以降:CADコン)に出場した。 今年度のCADコンは、昨年度までと大きく異なり、 風や空力を利用してプレーンを飛ばすという内容であっ た。まず、3DCADで設計したプレーンとそれを載せる 台車を3Dプリンターを用いて造形する。次に、所定の コースで助走をつけ、台車とプレーンを切り離す。その 後、送風機から風を受けたプレーンの飛行距離と飛行時 間を競うのである。また、昨年度までと同様に設計のコ ンセプトやCAE解析に関するプレゼンテーションによ って設計技術力も競った。 今回、1高専から2チームまで参加できるということ で、全35チームと過去最多のチーム数となった。本校は 滝本先生の研究室(以降:Aチーム)と田淵先生の研究 室(以降:Bチーム)の2チームが参加し、結果はAチー ムが競技評価:20位、審査員評価(プレゼンテーション 他):35位、ポスター評価:2位、総合:19位。Bチー ムが競技評価:18位、審査員評価:5位、ポスター評価: 7位、総合:17位であった。 残念ながら受賞することはできなかった。反省点とし ては準備時間が足りなかったことだ。本格的に作業を開 始するまでが長すぎたのである。本番までにあと2週間 あればプレーンの完成度をあげたり、予備パーツを作っ たりすることもできたと思う。多くのチームがラックや 歯車を利用したプレーンの発射機構であり、Bチームも はじめは歯車を利用しようとしていたが、3Dプリン ターの精度の問題があり、断念した。これについても早 めに行動していれば、高精度な3Dプリンターを持って いる九州ポリテクカレッジに試作を依頼することもでき た。今回は考えが甘かったと言わざるをえない。 結果として上位に入賞したのはそのほとんどが風でな く位置エネルギーを利用したものであった。CAEによ る流体解析が上手く活用できていないのか送風機の風 (向かい風)に煽られて飛行に失敗するチームが多かっ た。私は今年度で卒業のため、来年度はデザコンには参 加できないが、次回はテーマが「ささえる」ということ からも位置エネルギーを活用した台車を設計できれば良 いのではないかと思う。

英語弁論大会

総合科学科

横山 郁子

第47回九州沖縄地区英語弁論大会が8月22日(金)に 熊本高専熊本キャンパスで開催されました。本校からは レシテーション(暗唱)の部に白石優君(1M)と波野 奎友君(2S)、スピーチの部に吉田愛詩伶君(4S)が 参加しました。以下は3名の感想です。 白石君 私の為に紙面を割いて下さるということで、緊張して います。ひょっとすると大会より緊張しているかもしれ ません。1M、白石優です。 冗談はさておき、英語弁論大会で私が参加したのは、 与えられた英文を正確に、そして発音よく暗唱できるか を競う部門でした。結果から言うと、入賞することはで きませんでした。大会のため、何度も練習を重ねてきた ので、悔いはありません。ですが、負けた悔しさは少な からずあります。やはり、あの時の他の入賞者のレベル に並ぶには、今まで以上の努力が必要だと痛感しました。 最後になりましたが、指導いただいた先生には本当に お世話になりました。この場を借りてお礼を言わせてい ただきます。ありがとうございました。 波野君 今回のレシテーションコンテストは、私にとって、と ても悔しいものでした。私は多少なりとも英語が得意で、 リーディング、スピーキングともに自信があったのです が、結果は私の納得の行くようなものではなかったので す。そして、何よりも悔しかったのが、部活中に抜けだ して、練習をしていてもなお、応援してくれていた、先 輩方、後輩達に良い報告をすることができなかったこと です。 今回のスピーチコンテストの結果によって、私は悔し さを覚えたとともにこれで終わらせたくないという気持 ちも生まれました。私は次のプレゼンテーションコンテ ストにも出たいと思っていますので、その時に今回取る ことができなかった1位を取りたいと思います。 吉田君 私は今回、スピーチの部に出ました。暗唱の部では準 備された原稿を暗唱するのですが、スピーチの部では内 容から自分で考えて英語で文にします。もちろん、英語 の先生に原稿を訂正していただいたりアドバイスをいた だいたりしながらです。他の出場者のスピーチを聞きな がら、自分はまだ努力が足りないと感じました。いずれ は英語が関係している仕事に携わりたいと思っているの で、英語を話す面においても読んだりする面においても 熟達するように真剣な努力をしていきたいと思っていま す。 今回、レシテーションの部では、6∼7名上手な学生 がおり、入賞者を予想するのが難しい状況でした(例年 は大体予想がつきます)。本校の2名もその中に入って いたため、熱心に練習した分だけ、悔しかったのだと思 います。スピーチの部については、出場者全体に対して、 個人的な経験をきっかけに、もっと大きな世界に目を向 けてほしい、と審査員からのコメントがありました。

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オープンキャンパスと入試懇談会

オープンキャンパス実行委員長

廣瀬 孝壽

本校では、今年もオープンキャンパスが開催され ました。 8月30日(土)に開催された「夏のオープンキャ ンパス(いちにち高専生)」では、午前はクラブ活動 見学、午後は模擬授業を体験していただきました。 636名(内、中学生は349名)もの多数のご参加をい ただきました。クラブ活動見学では、ロボコンのほ か、文化系・体育系のクラブ・愛好会が熱心に活動 し、現役高専生が参加者の皆様に丁寧な説明をして いました。模擬授業に関しては、機械・電気電子・ 電子制御・制御情報・物質化学などの専門的な模擬 授業が、3回(3時限)設定され、受けたい授業を 3回体験してもらうことができました。また、模擬 授業と同時進行で、現役女子高専生による女子中学 生のための相談会(KCTガールズコーナー)が開 催されました。このほか、本校副校長による保護者 の皆様のための学校説 明会・学校相談会も開 催されました。 10月11日(土)・12日 (日)の2日間開催さ れた「秋のオープンキ ャンパス(たいけん高 専生)」は、自由見学方 式でした。577名(内、 中 学 生 は339名)と い う多数のご参加をいた だきました。この秋の体験型オープンキャンパスで は、現役高専生が日ごろ学んだ成果を参加者の皆様 に披露します。参加者の皆様には、実験・実習体験 のほか、学内の施設・設備をご覧いただきました。 また、夏と同様に、現役女子高専生による女子中学 生のための相談会(KCTガールズコーナー)が開 催され、さらに秋はキャンドルを作りながら現役女 子高専生と女子中学生との懇談が和やかに行われま した。秋のオープンキャンパスでは、参加者の方に 体育館に集合していただき、校長の挨拶に続き入試 概要の説明も行ったほか、学生会が作成した学校行 事も上映しました。この学校行事の映像は、本校学 生が楽しく学生生活を過ごしている姿がいきいきと 表現され、高専生活の楽しさが参加者の皆様に伝わ ったのではないかと思われます。また、12日(日) のみではありましたが、体育館に新5コースの説明 パネルを設置し、新5コースを同時に比較できるよ うにしました。各学科を直接体験することで、少し ずつ新5コースを理解していただけたのではないか と思われます。このほか、本校副校長を中心として、 保護者及び中学校教員の方対象の入試懇談会、来年 度の新制度説明や質疑応答が行われました。 オープンキャンパスというイベントの特徴は、何 よりも実際に、直接学校を体験できるというところ にあります。学校概要、学習概要、科目・授業名、 行事内容、クラブ活動状況、その他新制度内容も含 めて、ホームページや発行書類(「学校要覧」や「学 生募集要項」など)をご覧いただくだけでも、多く の情報は入手していただけます。しかし、実際にご 来校いただくことで、本校の良さをもっとよく知っ ていただくことができるものと考えております。 まず、秋のオープン キャンパスにご参加い ただいた保護者の方々 は、現役高専生の「明 るい対応」や「礼儀正 しい対応」に感心され たのではないでしょう か。本校学生の最高学 年は5年生(20歳)で あり、すでに企業から の内定をいただいてい る学生の「社会人一歩手前」という意識(社会人に なる責任感)にも、その根拠があるかもしれません。 また、本校では、社会人に必要な倫理観や集団生活 への適応についても十分な教育的配慮をおこなって おります。専門的な知識を身につけるだけでなく、 体育祭、文化祭、クラスマッチなどの共同作業を通 して、友情の大切さや自分を支えてくれる人々への 感謝の気持ちを学びます。高等専門学校という名称 から、専門的なことしか教えていないのではないか という疑問を抱いた方もいらっしゃるかもしれませ ん。しかし、実際に「明るく礼儀正しい高専生」を ご覧になった皆様からは、そのような疑問はなくな ったのではないかと考えております。 本校の良さを知っていただくため、来年も多くの 皆様のご参加を切望し、お待ちいたしております。

平成26年12月17日(12)

参照

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