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Economy Planning Unit EPU EPU EPU EPU 4 Ministry of Human Resources MoHR ) Ministry of Entrepreneurial and Cooperative Development MoECD

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(1)

8.1 概況

5 カ年の中期経済開発計画を始め、国の経済振興に関わる基本政策は、内閣府にあ るEconomy Planning Unit(EPU:経済計画庁)により立案されるが、人材開発 も経済振興策の一環として、その基本政策はEPU により所掌されている。 したがって、いかなる政府機関も経済振興に関る開発プログラムについては、範囲、 内容、財源及び人・物・金等の資源充当計画及び実施スケジュールについて EPU の事前承認が必要であり、新たに研修機関を設立する場合も、この事前承認の取得 を要する。 このEPU の基本方針の下で、政府内の次の 4 省が中心となり人材開発・職業訓練 が進められている。

・ Ministry of Human Resources(MoHR:人的資源省)

・ Ministry of Entrepreneurial and Cooperative Development(MoECD:起 業家開発省)

・ Ministry of Higher Education(MoHE:高等教育省)

・ Ministry of Youths and Sports(MoYS:青年・スポーツ省)

この 4 省は各々、大学(colleges)を始めとする独自の訓練機関を持ち、職業訓練 を実施しているが、その概要は次表のとおりである。 表 8-1 4 省の訓練機関と訓練生数(2004 年) 省 名 訓練機関数 コース数 登録訓練生数 (人) 特 徴 訓練レベル MoHR 26 66 9,819 産 業 向 け の 職 業訓練 MoECD 15 44 10,608 非 産 業 分 野 も 含 め 幅 広 い コ ー ス を持つ MoYS 17 10* 10,020 同上 3 省共に略同じ レベル、すなわ ち Certificate 及びDiploma レ ベル MoHE 36 19 概10,800 技術・職業教育 高等教育 *出典:著者作成 *:代表的なコースのカテゴリー数である。 MoHR は 26 の訓練機関を有し、産業界のニーズに合わせたコース設定により 1: 1.15 の少人数制で訓練を実施しているのに対し、MoECD や MoYS は産業界以外 の訓練を含め幅広い分野で、コース数はやや少ないが、比較的大人数制で訓練を進 めている。MoHE は、その名のとおりコミュニティ・カレッジ等により、やや高 度な技術教育を行っている。 以下、各省の実施内容及び状況について説明する。 (1) Ministry of Human Resources(MoHR:人的資源省)

職業技能訓練を行う中核的な省であり、同省下のマンパワー局は次表のとお り 20 の訓練機関及び 66 のコースを持ち、常時 10,000 人の訓練在籍者数を

(2)

有している。

表 8-2 人材開発省関係訓練機関と訓練在籍者数(2000∼04 年) No. 訓練機関名 2000 年 2001 年 2002 年 2003 年 2004 年

1. CIAST 151 269 403 417 123

2. JMTI 144 157 209 223 230

3. ADTEC Shah Alam 505 180 325 381 4. ADTEC Kulim 282 328 196 248 5. ADTEC Batu Pahat 248 346 330 365 6. ADTEC Melaka 343 183 136 7. ILP K. Lumpur 134 871 963 945 1,645 8. ILP Kota Bharu 500 715 472 568 505 9. ILP K.Terengganu 350 445 585 650 779 10. ILP Kuantan 438 487 565 741 388 11. ILP Jitra 117 506 685 635 562 12. ILP Ipoh 291 464 620 685 640 13. ILP Melaka 475 584 634 633 557 14. ILP Pasir Gudang 684 922 679 729 637 15. ILP Labuan 204 216 354 499 371 16. ILP Kangar 219 424 572 438 17. ILP Pedas 422 525 742 429 18. ILP Muar 406 427 574 505 19. ILP Kota Kinabalu 355 475 658 472 20. ILP Kota Samarahan 138 167 313 408

合 計 3,488 8,211 9,384 10,618 9,819

*出典:Manpower Department, Ministry of Human Resources(MoHR:人的資源省) Website, http://www.jtm.gov.my/

(3)

表 8-3 人材開発省関係卒業者数(2000∼04 年)

No. 機 関 2000 年 2001 年 2002 年 2003 年 2004 年 1 CIAST*1 32 153 93 148 382

2 JMTI*2 25 48 60 102 9

3 ADTEC*3 Shah Alam 4 271 264

4 ADTEC Kulim 65 196 245

5 ADTEC Batu Pahat 94 230 294

6 ADTEC Melaka 106

7 ILP*4 K. Lumpur 54 344 791 340 1,097 8 ILP Kota Bharu 416 521 628 620 591 9 ILP K.Terengganu 338 292 487 321 779 10 ILP Kuantan 489 360 547 548 1,001 11 ILP Jitra 94 198 646 567 597 12 ILP Ipoh 364 336 430 552 561 13 ILP Melaka 465 452 639 949 606 14 ILP Pasir Gudang 769 592 866 591 729 15 ILP Labuan 203 204 291 402 442 16 ILP Kangar 49 562 407 290 17 ILP Pedas 156 345 567 425 18 ILP Muar:Industrial

(調査中項目10.2 を参照) 116 457 539 564 19 ILP Kota Kinabalu 80 419 456 482 20 ILP Kota Samarahan 231 194 227

合 計 3,249 3,901 7,655 8,000 9,781

*出典:Manpower Department, MoHR Website, http://www.jtm.gov.my/

備考:訓練期間が1∼3 年と受講者により異なるので、上記のとおり年次の在籍者数と卒業者数

間に相違が出る。途中の退学者は少ない。

*1Center for Instructor and Advanced Skill Training(CIAST) 2:Japan Malaysia Technical Institute(JMTI)

日本の支援により 1997 年にペナンに設立された公共訓練機関である。日本人による 5 年

間の指導も終了し、現在は地元教師陣により運営され、Diploma(修士)課程でメカトロ

ニクス及び製造等 4 コースを持ち、講師等スタッフ数 60 人、在籍受講者数 600 人である。

*3Advanced Technology Training Center(ADTEC)

4:Institut Latihan Perindustrian (ILP:Industrial Training Institute)

ADTEC の 3 項 から 6 項及び ILP の 16 項 から 20 項は 2001 年に設立された。一方、 ADTEC Melaka 及び ILP Kota Samarahan は 2002 年に設立された。

(4)

表 8-4 MoHR コース別登録者数(2003/04 年) No. コース名 2003 年 2004 年 1 機械加工 683 714 2 一般機械作業 445 412 3 CNC 及び機械作業 442 362 4 治工具製作 210 173 5 金型加工 150 118 6 鋳造技術 90 92 7 鋳型加工 0 0 8 ガス及びアーク溶接 790 765 9 金属加工組み立て 490 323 10 ガスパイプフィッティング 85 65 11 自動車 473 478 12 工業製品デザイン 165 158 13 大型商用車両 68 82 14 エンジニアリング検査 142 57 15 CAD 機械加工 350 236 16 電気工 707 890 17 冷凍及びエアコン 442 542 18 電気充電士(AO:6 カ月) 95 90 19 電気充電士(AO:2 年) 0 0 20 工業用計装 264 155 21 産業エレクトロニクス 511 515 22 通信 165 112 23 メカトロ・メインテナンス 310 271 24 コンピュータ・メンテナンス 78 100 25 産業自動化 229 173 26 情報工学 310 367 27 CAD 建築 314 278 28 木造建築 38 47 29 ビル建設 110 112 30 配管・衛生 65 124 31 家具技術 60 27 32 印刷技術 96 100 33 プラスチック技術 125 189 34 溶接エンジニアリング技術 88 136 35 生産技術 275 0 36 機械加工技術 135 191

(5)

No. コース名 2003 年 2004 年 37 QA 75 44 38 メカトロニクス 335 455 39 電気制御盤技術 20 52 40 エレクトロニクス 190 218 41 通信技術 150 60 42 コンピュータ技術 215 138 43 冷凍及びエアコン技術 30 40 44 建設工学 85 86 45 製造技術工学 64 122 46 情報工学 60 27 47 充電技術士(A4) 10 0 48 製造技術(NITP) 30 0 49 機械加工(NITP) 30 0 50 溶接工学(NITP) 30 11 51 自動車工学 (NITP) 30 15 52 エレクトロニクス(NITP) 30 15 53 通信工学(NITP) 30 13 54 メカトロニクス(NITP) 30 12 55 情報工学(NITP) 30 15 56 コンピュータ技術(NITP) 30 14 57 QA(NITP) 15 15 58 工具、金型製作技術(NITP) 15 0 59 建築工学(NITP) 15 0 60 組立工学(NITP) 0 0 61 鋳造技術(NITP) 15 0 62 計装技術(NITP) 15 0 63 印刷技術(NITP) 15 13 64 プラスチック技術(NITP) 15 0 65 冷凍、エアコン技術(NITP) 0 0 66 電力工学(NITP) 15 0 合 計 10,624 9,819

*出典:Manpower Department, MoHR Website, http://www.jtm.gov.my/

備考:コースNo.1∼33 は、Certificates courses (修業証明書コース)であり、 No 34 以降 は Diploma courses(修士コース)である。

National Instructor Training Program(NITP)は、国によるディプロマ指導員教育 プログラムである。

参考

(6)

Ministry of Human Resources

Level 6, Block D4, Parcel D, Federal Government Admnistration Complex, 62502 Putrajaya, Malaysia

TEL:603-88865400 FAX:609-88892417

Website:http://www.jtm.gov.my

(2) Ministry of Entrepreneurial and Cooperative Development(MoECD:起業 家開発省)

同省の職業技術訓練開始は 1960 年まで遡り、当時 Kuala Lumpur の Kg Pandan に 最初の訓練機関として Institut Kemahiran MARA ( IKM: MARA Skill’s Institute)を設立したが、現在は 15 の機関を運営するにいた っている。

表 8-5 MoECD 関係の訓練機関と登録者数

No. 機関名 コースレベルl 登録者数 1 IKM A. Setar Certificate(修業証明)

2 IKM Beseri Certificate 3 IKM Besut Certificate 4 IKM J. Bahru Certificate 5 IKM Jasin Certificate 6 IKM K. Kinabalu Certificate 7 IKM K. Lumpur Certificate 8 IKM Kuching Certificate 9 IKM Lumut Certificate 10 IKM Sg.Petani Certificate 11 IKM Sik Certificate 12 IKM TYSA Certificate 13 KKTM B. Pulau Diploma(修士) 14 KKTM P. Mas Diploma

15 KKTM P. Jaya Diploma

合 計 概 9,000 人

*出典:Manpower Department, MoHR Website, http://www.jtm.gov.my/

(7)

表 8-6 MoECD 関係の訓練プログラム 課 程 コース内容 電気関係 電気工学、冷凍、エアコン、充電等 5 コース 自動車関係 芸術及びデザイン 自動車工学、重車両、商用車、メインテ ナンス等4 コース 広告・グラフイックデザイン等4 コース エレクトロニクス 産業用エレクトロニクス等5 コース 建築 建築工学等4 コース フルタイムの Certificate レ ベ ル (修業証明)コース メカニカル 設計・製図、溶接等6 コース フルタイム Diploma レベルのコース 建築、プレス、成型、自動車工学、電力等15 コース 一般社会人向け 公開コース 電気特定プログラム、電気充電、OJT 訓練等 4 コース 卒業学生向けコース 工業訓練、日本語、CAD スペッシャルプログラム等 11 コース 参考

Director, Education and Skill Training Section,

20th & 21st Floor, Medan MARA 21 Jalan Raja Laut, 50609 Kuala Lumpur TEL:603-26915111

FAX:603-26913620

Website:http://www.ikm.edu.my/

(3) Ministry of Higher Education(MoHE:高等教育省)

同省は 36 大学(colleges:調査大項目 7 を参照)と 19 コースにより職業技 能訓練を行っている。

(8)

表 8-7 MoHE 内 Community Colleges による訓練コース一覧 No. コース名 コースレベル 在籍者数 1 創造的マルチメディア(アニメーション) Certificate(修了証明) 2 統合的製造技術 Certificate 3 自動車 Certificate 4 CAD・建築 Certificate 5 ビル建築 Certificate 6 電気工学(据付及びサービス) Certificate 7 コンピュータ・システム及びサポート Certificate 8 ホテル及びカータリング Certificate 9 ファッション及びアパレル Certificate 10 食品加工と QA Certificate 11 建築技術 Certificate 12 情報技術 Certificate 13 ビジネス会計 Certificate 14 創造的マルチメディア(広告) Certificate 15 冷凍とエアコン Certificate 16 旅行業 Certificate 17 インテリアデザイン Certificate 18 景観・育児管理 Certificate 19 美容、ヘアドレッシング Certificate 合 計 概数12,000

*出典:Ministry of Higher Education(MoHE:高等教育省)Website, http://www.bpkk.edu.my/

備考:在籍者数は、調査中である。

参考 Director

Community Colleges Administration Section Ministry of Higher Education

Level 6, Block E14, Parcel E, Precint 1,

Federal Government Administrative Complex, 62604 Putrajaya TEL:603-88836531

FAX:603-88836569

Website:http://www.bpkk.edu.my/

(4) Ministry of Youths and Sports(MoYS:青年・スポーツ省)

同省の下には 17 の訓練機関があり、一度学校を卒業した者のための教育機 関である。

最初の機関は、1864 年 11 月 29 日に Peretak の Perak に地元のコミュニテ ィ用として設立され、職業及び手工芸品コースが設けられた。

(9)

2 番目の機関は 1966 年に Selangor 州の Hulu Langat に、また 3 番目の機 関はKuala Terengganu に、いずれも職業及び技能訓練のために設立された。 この機関はそれぞれ以下となっている。

(a) Institut Kemahiran Belia Negara or National Youth’s Skill Institute (IKBN)

(b) Institut Kemahiran Tinggi Belia Negara or National Youth’s Advanced Skill Institute(IKTBN)

(c) Kolej Kemahiran Belia Nasional or National Youth’s Skill College (KKBN)

(d) Institut Latihan Kepimpinan Belia or Youth Leadership Training Institute(ILKB) 表 8-8 MoYS 関係機関への入学者数(2004 年) 技能分野 Skill Areas No. 機 関 メ カ ニ カ ル 土 建 電気 エレ ク ト ロ ニ ク ス 自 動 車 ホ ス ピ タ リ テ ィ サ ー ビ ス 写 真 アパ レ ル マ リ ン ︵ 海 洋 ︶ 合 計

1 IKBN Dusun Tua 95 69 168 31 201 564

2 IKBN Seri Iskandar 106 106

3 IKBN Peretak 123 92 58 61 334

4 IKBN Wakaf Tapai 29 47 58 62 196

5 IKBN Jitra 15 43 91 149

6 IKTBN Sepang 223 47 77 347

7 IKBN Kuala Perlis 74 0 28 102 8 IKBN Bkt. Mertajam 102 98 45 245

9 IKBN Alor Gajah 67 61 123 251

10 IKBN Pagoh 244 98 114 78 534 11 IKBN Bachok 0 12 IKBN Chembong 98 154 252 13 IKBN Kinarut 86 48 42 176 14 IKBN Miri 81 103 0 184 15 KKBN Pontian 56 89 29 54 30 258 16 IKBN Ipoh 0

17 ILKB Port Dickson 0 合 計 774 543 575 391 669 324 92 58 244 28 3,698

(10)

http://www.kbs.gov.my/

表 8-9 MoYS 関係の卒業者数(2004 年) 技能分野

No. Institutes (IKBN / IKTBN / KKBN)

メ カ ニ カ ル 土 建 電気 エレ ク ト ロ ニ ク ス 自 動 車 ホ ス ピ タ リ テ ィ サ ー ビ ス 写 真 アパ レ ル マ リ ン ︵ 海 洋 ︶ 合 計

1 IKBN Dusun Tua 134 33 187 35 139 528

2 IKBN Seri Iskandar 92 92

3 IKBN Peretak 143 95 53 98 389

4 IKBN Wakaf Tapai 44 50 60 67 221

5 IKBN Jitra 26 38 98 162

6 IKTBN Sepang 111 42 69 222

7 IKBN Kuala Perlis 35 0 0 35 8 IKBN Bkt. Mertajam 37 19 31 87

9 IKBN Alor Gajah 30 104 37 171

10 IKBN Pagoh 238 143 156 64 601 11 IKBN Bachok 0 12 IKBN Chembong 103 209 312 13 IKBN Kinarut 34 15 15 64 14 IKBN Miri 72 77 0 149 15 KKBN Pontian 71 117 51 59 39 337 16 IKBN Ipoh 0

17 ILKB Port Dickson 0 合 計 636 495 470 397 678 244 95 53 302 0 3,370

*出典:MoYS Website, http://www.kbs.gov.my/

参考 Director

Skill Development Section Ministry of Youth and Sports Menara KBS

Lot 4 G 4, Precint 4, Federal Government Administration Complex 62570 Purajaya, Malaysia

(11)

FAX:603-88888767 Website:http://www.kbs.gov.my/ (5) 公共職業訓練機関の一般状況 腕に技術を持つ熟練作業者が職場で自分の役割を果たすことが、即、生産性 や品質の向上に繋がり、国の経済発展が図られる。 これを意図し、現在、92 の公共職業訓練機関において、40,000 人近い受講 生が一斉に訓練が受けられる体制が作られている。 ただし、実技訓練で受講生各自に機械設備が 1 台ずつ必要となる等、企業側 の採用に備えて行う雇用前技能開発訓練では、民間機関ではコスト負担が大 きすぎるので、政府機関がこれを取り上げ推進しており、セカンダリー・ス クール卒業生レベルを目指し、17 歳から最高年齢制限の 30 歳までを対象に 訓練が進められている。 一方、民間機関では資本投下を余り要さない技能訓練、例えば、コンピュー タ理解能力、プログラミング、自動車、エアコン、冷凍関係の訓練等が行わ れる。

8.2 代表的職業訓練機関の状況

(1) 公的職業訓練機関

Industrial Training Institute, Muar(ITIM、マレーシア語略称では ILP Muar)

工業分野の実務教育で定評があり、特に製造ラインの立ち上げ等、即戦的に 役立つコースを揃え、進出日系企業にも好評を得ているIndustrial Training Institute, Muar を取り上げる。Muar は、Kuala Lumpur の南 150km に位 置し南北ハイウェーにより受講生にとってもアクセスが比較的便利な場所に あり、近辺には日系等の進出企業もかなりある。 8.2.1 目的 (a) 産業界のニーズに応え、技能品質の高い人材を創出する。 (b) 現企業就業者の技能向上を図り、国の経済成長に貢献する。 (c) 職業訓練を効果的に行い、学校卒業者に就業機会を与える 8.2.2 組織 MoHR のマンパワー局の下に訓練機関が 26 あり、この Muar もその 1 つであ る。 2000 年 10 月 13 日にマレーシアの 7 期計画によりジョホール州 Muar の 50 エ ーカーの土地に設立され、MoHR のほかの訓練機関同様、人材教育面で主導的 役割を果たす事を標榜している。 定員能力は 660 人であり、2001 年 1 月 8 日に 422 人の第 1 期生を受け入れて から、以後2003 年 12 月までに 1,214 人の訓練熟練生を輩出している。

(12)

スタッフ数は 14 人のサポート・スタッフを含め計 78 人であるが、転任や退職 で 変 わ る こ と も あ る 。2005 年 1 月 に は コ ー ス 内 容 が 同 じ Industrial Automation の Electromechanical course と合併している。

8.2.3 施設 (a) ワークショップ 各コースは実技研修用にそれぞれ独自のワークショップを持ち、各々 8,000m2の広さがある。 (b) クラスルーム 1 学期当たりの入学者数は 1 コース平均 60 人であり、これを 30 人ずつ 2 つのクラスに分けて教育する。 (c) 設備・工具 訓練用具は次の3 つに分類される。 (i) 機械 機械は各コースの技能習得に必要なメインな道具であり、生徒 1 人 当たり1 台の比率が保たれており、機械の共同使用は許されない。 (ii) ハンドツール 訓練学科やモジュール研修において機械設備を有効に活用するため に必要とされる補助的道具である。 (iii) 消耗品 機械やハンドツールの使用において、消耗使用されるものである。 (d) 男性、女性用ホステル(宿舎) ホステルは入学する全員が使用できる。700 人が 1 度に使用することがで き、その内30∼40%は女性である。 (e) 多目的ホール 700 人を収容することができ、3 つのバトミントンコートがある多目的ホ ールを持つ。 (f) そのほか (i) 食堂及びカファテリア (ii) メインの講義室 (iii) スポーツ施設 (iv) コンピュータ情報設備室 (v) 礼拝堂等 8.2.4 予算と財源 ITI Muar は政府機関として年間予算約 3,500 万リンギットが充当され、この 予算によりスタッフの給与、日当、出張旅費、資産購入及び設備維持費等訓練 に要する費用がカバーされる。同時に、この予算から受講生に対し、毎月 100 リンギットが熟練技能者育成インセンティブ(OJT 期間はでは 300 リンギッ ト)として支払われる。

(13)

8.2.5 コース コースはフルタイムとパートタイムの2 つがある。 フルタイムコースの受講は、主として学校卒業者であるが、少数ながら兵役経 験者や企業の従業員もおり、毎日 8:00 から 17:00 までの時間で 1∼1.5 年間、 職業訓練が行われる。 パートタイムコースは、企業従業員や公務員向けに準備されているもので、3 日∼3 週間の短期の特定課題用訓練にカスタマイズされたモジュラーコースを 内容としている。 コースは次のとおり9 つある。 (a) 工業製品デザイン (b) 工業自動化 (c) コンピュータ工学 (d) 治工具及び金型製作 (e) CNC 機械作業 (f) アーク・ガス溶接 (g) プラスチック工学 (h) 金属製品組み立て (i) メカトロニクス 8.2.6 訓練方法 訓練は理論 30、実技 70 の比率で実施される。理論は取引に要する知識や数学、 エンジアリング科学、英語等の一般的な科目である。実技は実際の商売の中か ら得られる課題を中心として取り上げ、ワークショップや実験室で実体験がで きるように設定されている。 実技訓練では生徒 1 人が 1 台の割合で設備を使用でき、学習内容の骨子は次の 国家基準に基づき作成されている。

訓練は National Occupational Skill Standards(NOSS:国家基 準)によるが、この NOSS は National Vocational Training Council (NVTC)が編集・管理している。 8.2.7 代表的なカリキュラムとその開発方法 先記したとおり NOSS は国家の技能訓練基準であるが、この NOSS は政府機 関であるNVTC が産業界の支援を得て開発する。 一般にシラバス(学習内容)は訓練を実施する機関自体が作成するが、ITI Muar の場合はその上局に当たる本部が開発に当たっている。 シラバスの開発の手順は次の5 段階による。 (a) 作業分析 (b) 同上結果の分類と集合化 (c) 分類集合の整理・順序化 (d) 洞察・検討と整理

(14)

(e) 実際の訓練に体現できる内容にシラバス開発 新たにシラバスを作成する場合には、その作成過程でエンジアリング及び科学 理論の両面で、その内容がより充実し質の高いものになるよう、更に新規の改 良要素を入れ込むのが通常である。 カリキュラムの中では「シラバス・プロファイル」がメインのドキュメントと なるが、その作成過程では、作業の分析結果が、NOSS 基準のどのレベル順位 や内容に合致するか、慎重に検討され、その上で作成される。この NOSS レベ ル順位は次による。 ・ Certificate レベル(SKM level 1 から 3) ・ Diploma レベル(SKM レベル 4) ・ Advanced Diploma レベル(SKM レベル 5) 8.2.8 教材とその開発方法 2 つの教材から構成されている。

(a) Written Instructional Material(WIM:文書化された指導教材) WIP は、学生が最も使用するものであり、講義ノート、実習、テスト問 題及び質問等で構成されている。この WIM の開発では、5 年以上の教育 経験を持つ講師チームにより、業務作業分析結果のクラスター(集合要 素)をモジュール化(組み合わせ集体化)することで進められる。 (b) 学習ガイド(LG Learning Guide) 上記(a)のモジュール・シラバス教材を理解するための参考書として使用 される。 いずれも各分野の経験豊富な著名講師により作成される。 作成作業の途中で外から妨げが入らぬよう遠隔のリゾート地等に隔離さ れる。 WIM と LG は生徒とスタッフが公式に使用する教材に指定され、改訂が ない限り使用がくり返される。 8.2.9 指導員の総人数と資格基準 TI Muar の指導員・講師数は 65 人であり、資格別には上位から J48(1 人)、 J44(2 人)、J41(9 人)、J36(11 人)及び J29(42 人)である。資格が高 くなるほどポジションと責任も上がる。J29 はエンジニアリング又はエンジア リング・テクノロジー修士資格での入門レベルであり、5∼7 年、十分に経験を 踏んだ後、空席があれば J36 に昇格する。J41 はエンジニアリング課程の入門 レベルであり、これより更に責任の大きくなる J44 及び J48 に昇格する。J41 及びそれ以上のスタッフは訓練だけでなく機関の運営管理にも参画する。 教師全員が 3 週間の教育トレーニングの受講とほかの訓練機関での 3∼6 カ月 のインターンシップが義務づけられており、更に、その後も国内、海外どちら かでの技能向上訓練への参加が求められる。また、講師用のコースとして

(15)

Industrial Attachment Programs が準備されており、このプログラムでも講 師は短い期間ではあるが、教育実習の経験をつむことができる。 8.2.10 訓練生の募集と申込み先 訓練生の募集は各地域の新聞に掲載されるので、所定の書式を郵便局等から入 手し、定められた付属書類を添えて申し込みを行う。オンラインで行う場合は、 同機関のウェブサイトにて行う。 参考

Manpower Department, Ministry of Human Resources Website, http://www. jtm.gov.my/ 8.2.11 訓練生に対する優遇措置 ITI Muar のような公共訓練機関では、訓練費、宿舎、食事の無料支給等受講 生に財政的なサポートが行われている。給与支給もあり、教室での研修期間で は月当たり 100 リンギットが支給される。また、工場現場に入ってからの OJT 段階では、宿舎、食事の無料支給がない代わりに合計で 300 リンギット が支給される。入学、卒業時の旅費も支給される。 受講生が支払うのは、登録費の 500∼750 リンギット(コースによる)とリス ク保険費用くらいである。 就職については、卒業生は特に就職を保障されている訳ではないが、訓練機関 内部での就職フェア、産業界への卒業者の就職斡旋、キャンパスでの面接やポ ータルウェブサイトを通じての訓練機関等の就職支援活動が進められている。 特にウェブサイトについては、訓練機関のサイトばかりでなく、MoHR の ELX(Electronic Labor Exchange)にある JCS(Job Clearing System)も 訓練機関に利用されている。 この結果、卒業生は全国的にテクニシャンやメカニックス(機械工)として産 業界で幅広く採用され、5 年以内程度で必要とされる技術を習得し、熟練経験 を基にフォアマンやスーパーバイザーに昇進しているのが一般的である。 8.2.12 修了者の取得資格 修業時、受講生は次の2 つの証明資格を得ることができる。 (a) SKM レベル 2 又は SKM レベル 3 NOSS 基準を修得した証明として NVTC が発行する。 (b) Industrial Technician certificate

MoHR のマンパワー局が発行している。全訓練シラバス、特別に追加設 定されたカリキュラム活動及びOJT を修業した証明である。

(16)

8.2.13 修了者のアフターケア MoHR が修業後 6 カ月以内の状況調査を行った結果、その 75%は産業企業で 採用され、10%は更に上級な過程で訓練を続けていることが分かった(対象者 はMoHR 下の者だけである)。 8.2.14 修了者の就職状況 修了者の卒業以後の状況を正確に示すデータはないが、概念的に見れば 70% が産業界で働いている。一方、修業分野内外で起業している者もいる。

8.2 代表的職業訓練機関の状況

(2) 民間職業訓練機関

German Malaysia Institute(GMI)を取り上げる。

GMI はドイツの技術(人・設備)と資金援助により設立された民間形式の技 能訓練機関であるが、その卒業生は産業界で幅広く採用され、職能訓練につ いては定評を得ている。 8.2.1 目的 GMI の主要目的は、マレーシアの産業界、中でも製造業とエンジニアリング業 界において最新技術を使いこなせる高技能テクニシャン・技術者を育成し、産 業発展を支えることにある。ここで目指す高技能とは、設計、製造、設備操作、 メインテナンス、問題分析等に関するものであり、これらの技術が複雑に交錯 し合う製造工場(機械設備、治工具・製品が関係し合う製造現場)で、習得し た理論、ノウハウをうまく実践的に結合し、活用できる能力をいう。 8.2.2 組織

GMI は地元の機関である Majlis Amanah Rakyat(MARA)とマレーシア− ドイツ商工会議所(MGCCI)の合弁プロジェクトとして 1991 年に設立された。 GMI は産業界と政府の代表から成る 10 人の役員会により運営される。 GMI のビジョンは、マレーシアの産業先進国化の推進中核機関となり、その達 成に貢献することである。その実現のため、ドイツの訓練方法と物の考え方・ 価値観を導入し、高技能を持った人材を育成及びマレーシアに最新技術の移転 を図ることである。 GMI の重点指導分野は、製造技術と工業エレクトロニクスであり、中でも製品 では金型と治工具を専門とする技能訓練を行うセンターである。受講第 1 期生 の受け入れは1992 年であった。

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8.2.3 施設

GMI の施設は、クアラルンプールの Taman Shamelin Perkasa, Cheras にあ り、1 フロアが 10,000 平方米の 6 階建ての建物である。クアラルンプールの都 心から容易にアクセスできる。

参考 GMI

119, Jalan 7/91, Taman Shamelin Perkasa, 56100 Kuala Lumpur

ワークショップ及び実験室には、最新の訓練設備及び工業設備が備えられ、 300 人収容の図書館や AV 教材及びインターネット設備もあり、建物はエアコ ン付きで快適である。 8.2.4 予算と財源 GMI は、地元の MARA とドイツ側のパートナーの支援により設立され、資金 的には設備購入等に 3,200 万リンギットの投資が行われている。このためもあ って、申し分のない環境の中で芸術的ともいえる実技訓練設備を備え南東アジ アでも有数の訓練施設である。 8.2.5 コース 訓練プログラムは 3 年・6 学期制で行われる。すなわち 1 年が 2 学期単位とな る。7 月学期と 9 月学期があり、工業修士課程は 7 月入学である。各学期は 21 週で構成され、その内19 週は訓練、2 週間は試験期間である。 受講生は、初年度は共通プログラムを学び、2 年目から専門課程に入る。スペ ース的な理由で、受講生の専門課程への割り振りは GMI が最終決定する権利 を持つ。講義は英語で行われ、技術科目ばかりでなく英語、数学、科学も教育 される。 コースは次表のとおりである。 表 8-10 GMI のコース 課 程 分 野 専門コース 製造技術 ・治工具と金型 ・鋳型 産業修士課程 工業エレクトロニクス

・プロセス制御と計装 ・エレクトロニクスと情報 ・メカトロニクス工学 8.2.6 訓練方法 GMI が目指す訓練は、様々な技術が複雑に交錯し急速な発展を続けている最近 の製造現場において、自らが問題解決できる高度な技能を持つテクニシャンや 技術者を育てることである。更に、能力として協調性も問われ、ほかの共同作 業者(熟練者及び非熟練者)と協調を保ちチーム作業が進められる能力の研鑽 も訓練で重要視される。

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次の 3 点が訓練により向上を目指す基本能力であり、訓練プログラムに織り込 まれる。 (a) 技術能力 技術的達成能力及び業務状況に対する自己洞察・判断能力等 (b) 社会能力 チームワーク能力及び業務状況に対するエコロジーや安全の見地等から 見た自己洞察・判断能力等 (c) 学習能力 GMI 卒業後も継続して専門分野の技術の更新 最新化を行うエネルギーや技量の研鑽等 8.2.7 代表的なカリキュラムとその開発方法 開発では次の点を基本方針にする。 (a) 技能実技 60∼70%、理論学習 30∼40% (b) 実技と理論学習は実験室・ワークショップで同時並行的に行う。 (c) 訓練期間を通し、技能と知識の習得は実験とプロジェクト作業によりバッ クアップされる。 (d) 初年度は幅広い範囲での基礎教育を 2、3 年度は個々の専門分野への教育 を行う。 (e) 専門分野であっても関連する色々な技術に対応できるマルチ技術を。 (f) グループ学習を通じて、訓練作業場での一体感とチームワークを涵養す る。 8.2.8 教材とその開発方法 教材は経験豊富なインストラクターと、必要に応じて招聘される外部からの支 援者により作成される。また、この内部で作成される教材に限らず、外部から 入手できる教科書、ワークブック、AV 教材及びインターネット(受講生が自 由にResource Center でアクセスできる)等も使用されている。 8.2.9 指導員の総人数と資格基準 表 8-11 指導員の人数(単位:人) 種別指導員 人 数 博士課程、修士課程及び専門産業分野で 数年の経験を持つ者 112 サポートスタッフ 100 ドイツの技術エキスパート 4 *出典:GMI

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指導員はいずれも教育学等の専門教育を受け、生涯学習の考えに沿って常に最 新の教育法に追従できるように、定期的に指導員としての訓練コースを受講し ている。 8.2.10 訓練生の募集方法と申込み先 8.2.10 の(1)を参照。 8.2.11 訓練生に対する優遇措置 受講生は次のいずれかの学習ローンの受給が可能である。 (a) Loan by MARA

(b) Skill Development Fund(TPK)

(c) National Board for Higher Education Fund(PTPTN) (d) そのほかの関係団体の者 8.2.12 修了生の取得資格 表 8-12 GMI 修了生の取得資格 課 程 分 野 専門科目 メカトロニクス プロセス制御と計装 工業エレクトロニクス エレクトロニクス・情報工学 治工具と金型 工業修士課程 製造技術 鋳型 8.2.13 修了生へのアフターケア 調査中 8.2.14 修了生の就職状況 GMI は、産業界と緊密な関係を有しており、GMI の最終学年の訓練生は、企 業側が受け入れる OJT 教育や企業での実際のプロジェクトへ従事でき、これ により卒業前に就職が決まることもあり、就職面では有利な場合が多い。

8.3 公共の職業訓練機関と民間企業との協力関係

公共職業訓練機関と民間企業間の協力は、次のコースにおいて進められている。 (1) 訓練プログラム、教材作成段階で訓練機関に企業側が協力 (2) 受講生の OJT 教育 企業側が受講生を受け入れてから 3∼6 カ月間 OJT 教育を行う。更に、この 結果を就職にも結び付けている場合が多い。

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(3) 訓練指導員の技能最新化教育

“Industrial Attachment Plan”という計画があり、企業側が受け入れ指導 員に経験を積ませ教育する。

(4) 訓練機関と産業界との相互連携による“National Dual Training System” 訓練機関と産業界が、相互に責任を分担した上で、協力し合って訓練を進め る国家システムであり、両者のよい協力の例である。しかし、現状において は、参画している企業や受講生数等のデータは入手できていない。 (5) 訓練施設の共同利用 訓練施設を中小企業と訓練機関がシェアする例がある。 【参考文献】

1. Director, Education and Skill Training Section Website, http://www.ikm.edu.my/ 2. GMI

3. Manpower Department, Ministry of Human Resources Website, http://www.jtm.g ov.my/

4. Ministry of Higher Education Website, http://www.bpkk.edu.my/ 5. Ministry of Youth and Sports Website, http://www.kbs.gov.my/

参照

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