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(1)

ミクロ経済学 試験対策プリント

1

消費者理論

消費者は、予算制約の中で効用(utility)を最大化するか、或いは一定の効用を得るときの支出を最小化する 事を目的とする。

1.1

効用関数

効用関数とは、ある選択から得られる消費者の選好関係を実数の形で返す関数である。xを選択肢とする効 用関数u(x)について、一般に次のことが成り立つ。 • xiº xjのとき、u(xi)≥ u(xj)である。 • u0(x)≥ 0 , u00(x)≤ 0である。

ここで、u0(x)xを少し動かしたときのu(x)の増減を示している。これを限界効用(Marginal Utility)と いう。

1.2

効用最大化と

Cobb-Daglas

型関数

これから2財の選択について考える。それぞれの財の量をx1, x2、それによって得られる効用をu(x1, x2)と すると、消費者の取る選択は max x1,x2 u(x1, x2) s.t. P1x1+ P2x2≤ y (1) 図 1 予算線と接する無差 別曲線が最大効用を与える を解くことによって求められる。(Pi:財の価格, y :予算) また、u(x1, x2) = ¯uとなる(x1, x2)の集合 は一般に曲線をなす(無差別曲 線: Indifference Curve)。また無差別曲線上の点の移動は効用を等しくするよ うにx1からx2に振り替えること を意味する。そこで無差別曲線の傾き dx2 dx1

を限界代替率(Marginal Rate of Substitution :MRS)と呼ぶ。MRSは全微 分の式から以下のようにして求められる。 du(= 0) = ∂u ∂x1 dx1+ ∂u ∂x2 dx2 −→ dx2 dx1 =−∂u/∂x1 ∂u/∂x2 普通、最適な選択をした時は予算を全て使う。また最大効用は代替でき ない(代替すると予算を超える)。よって、予算線P1x1+ P2x2= yと接する ような無差別曲線が最大効用を与える。 具体的な2財の効用関数として代表的なものにCobb-Daglas型関数 u(x1, x2) = xα1x 1−α 2 (0 < α≤ 1) がある。これについて最適化問題を解いてみる。 まず、予算線と無差別曲線が接するという条件から、それぞれの傾きについて −P1 P2 =−∂u/∂x1 ∂u/∂x2 = αx α−1 1 x 1−α 2 (1− α)xα 1x−α2 = α 1− α x2 x1 1

(2)

が言える。これより、最大効用を与えるx1, x2の値(x?1, x?2)は αP2x2= (1− α)P1x1 −→ P1x1= α(P2x2+ P1x1) = αy −→ x?1= αy P1 , x?2= (1− α)y P2 となる。

1.3

ラグランジュ乗数法

ところで、初めの(1)は、条件付きの式という事で解析的に解けない。そこで、予算制限の式を最大化の式 に編入して max x1,x2 α ln x1+ (1− α) ln x2+ λ[y− P1x1− P2x2](= L) という形にする。*1このように解く方法をラグランジュ乗数法といい、λをラグランジュ乗数と言う。これに より、一階条件(FOC)は ∂L ∂x1 = α x1 − λP 1= 0, ∂L ∂x2 = 1− α x2 − λP 2= 0, ∂L ∂λ = y− P1x1− P2x2= 0 となり、これを解くとx? 1= αy P1, x ? 2= (1−α)y P2 , λ = 1 y が得られる。 このように効用最大化の問題を解いて得られたx(P, y)Warlasの需要関数と言う。 また、消費者が複数いる場合、各々の選択の合計が総需要となる。

1.4

支出最小化

あらかじめ消費者の満足する効用が決まっており、それを満たすように支出を最小化しようとすると、 min x1,x2 P1x1+ P2x2 s.t. u(x1, x2) = ¯u−→ min x1,x2 P1x1+ P2x2+ µ[¯u− u(x1, x2)] を解く事になる。効用最大化の時と同様に、解としてh(P, ¯u)を得る。これをHicksの需要関数と言う。

1.5

最適値関数と双対性

Warlas の 需 要 関 数 に よ っ て x1, x2が 求 ま る と 、そ れ に よ っ て 効 用 の 最 大 値 umaxが 分 か る 。こ れ を間接効用関数と言い、V (P, y)で表す。Cobb-Daglas型関数では、 V (P1, P2, y) = α ln αy P1 + (1− α) ln(1− α)y P2 となる。さらに、これをP1, P2, yでそれぞれ微分すると、 ∂V ∂P1 =−α P1 < 0, ∂V ∂P2 =1− α P2 < 0, ∂V ∂y = 1 y > 0 が得られ、状況によって最大効用がどう変化するかが分かる。Hicksの需要関数についても同様にして最小支 出、即ち支出関数E(P1, P2, ¯u)を得る。 このように、最適値を使って値を返す関数を最適値関数と言うが、Warlasの需要関数とHicks の需要 関数はそれぞれ最適値関数を持ち、よく対応している。即ち、両者の間には双対性があると言える。実際、 V (P1, P2, y) = ¯uyについて解くとy = E(P1, P2, ¯u)であり、VEが逆関数であることが分かる。他に も、以下に示すような恒等式が成り立つ。 *1簡略化のため対数をとった。対数は単調増加なので (x? 1, x ? 2) に変化は出ない。

(3)

• E(P, V(P,y)) = y (効用V を得るための最小支出はyである)

• V (P, E(P,u)) = u (支出Eから得られる最大効用はuである)

• x(P, y) = h(P, V(P,y)) (所得yのときのWarlas関数は、効用V のときのHicks関数に等しい) • h(P, u) = x(P, E(P,u)) (効用uを目指すHicks関数は、支出EのときのWarlas関数に等しい)

これらを総合して、P1が上昇したときに消費者の選択がどう変化するか調べる。上の式より、 h(P1, P2, u) = x1(P1, y) −→ ∂h ∂P1 = ∂x1 ∂P1 +∂x1 ∂y ∂y ∂P1 −→ ∂x1 ∂P1 = ∂h ∂P1 ∂x1 ∂y x1 図 2 価格の変化による代 替効果 (A → B) と所得効 果 (B → C) となる。この式(Slutzky Equation)において、∂P∂h 1 は代替効果と言い、同じ 効用を得るような分配の推移を示す。また、∂x1 ∂y xは所得効果と言い、所得に よるx1の推移を示す。 つまり、P1が上昇すると、消費者はまず同じ効用を得るためにx1を減ら し、x2を増やそうとする(代替効果に従う)。しかしこのままでは所得を超え る支出を求められるので、x1, x2を共に減らし、所得に収まる選択に変更す る(所得効果に従う)。このように、価格の上昇によって消費者の受ける影響は 2段階に分けられることが分かる。

2

生産者理論

生産者は利潤を追求する。生産要素が一つの場合、それを生産して得られる利潤Πは Π = py− wx (p :生産要素の価格, y :生産量, w :賃金, x :材料費) によって求められる。

2.1

利潤最大化、費用最小化

生産量yは、どれだけ材料を購入したかに依存する。即ち、f (x)の形で表せる。一般に、f0(x) > 0, f00(x) < 0である。また利潤の式から、 y = w px + Π p (2) が言えるので、利潤をを増やすという事はxy グラフにおける(2)のy 切片を増やす事とい同等であ る。しかし、その利潤を実現するには、それだけのy を得られるようなxを選択しなければならず、よっ てf (x)と(2)が共有点を持つ事が条件となる。 従って、生産者が得られる最大の利潤は、(2)とf (x)が接するようなΠであり、それは接点のx座標x?に よって実現できる。 図 3 f (x) と接する時が最 も大きい利潤を得られる f (x)の例として、y = xa (o<a<1)を挙げて実際に解いてみると、 w p = f 0(x) = axa−1 −→ x?= (w ap) 1 a−1 となる。これを生産要素需要関数と言う。 この時、yとΠについて最適値関数を得られる。即ち、 y?= x? a= (w ap) a a−1, Π?= py?− wx?= w1− a a ( w ap) 1 a−1 である。ここで、y?(p)を供給関数という。 3

(4)

3

完全市場

完全(競争)市場の成立条件は、 多数の消費者と生産者がいる • 1企業が市場での製品の価格を変えることはできない 生産される製品は全て同質である 全ての正確な情報が公開されている 参入、撤退が自由にできる ことである。*2

3.1

市場での供給

完全市場において企業は、py− c(y)の最大化を行う(c(y):生産コスト)。よって { FOC p− c0(y(p)) = 0 −→ 1 − c00(y(p))y0(p) = 0 SOC(二階条件) c00≤ 0

となる。これよりy0(p) > 0が言える。ここで、c0(y)を限界費用(Marginal Cost:MC)という。

また、総費用cの内訳には、可変費用(Variable Cost:VC)と固定費用(Fixed Cost:FC)がある。可変費用

は生産の都度払われる費用であり、yの関数で表される。一方生産を始めるために必要な初期費用であり、定 数で表される(以下、可変費用をcV(y)、固定費用をF とする)。すると、企業が生産を続ける条件は、 図 4 c(y) = y2+ y + 1 の 時の MC と AVC。交点は AVC の極小点である py− cV(y)− F ≥ −F −→ p ≥ c V(y) y(p)

である。このcVy(y)を平均可変費用(Average Variable Cost:AVC)と呼ぶ。 p− yグラフにおけるMCとAVCの曲線を考える。この2曲線の交点に ついて c0(y) = c V(y) y −→ c0(y) y cV(y) y2 ( = ∂y cV(y) y ) = 0 が成り立つので*3MCAVCAVCの極小値で交わる ことがわかる。 これらを踏まえると、完全市場での企業の供給曲線は 企業が生産をしている時は、p = c0(y) • p(= c0(y)) <AVCになると企業は生産を中止するので、y = 0 となることが分かる。即ち、図(4)の太線部 が供給曲線である。 また、市場全体の供給量は、各々の企業の供給量の和で表せる。 *2これらの条件を満たす品目の例として、いわゆる消耗品が挙げられる。(トイレットペーパー、ホチキスの針など) *3総費用と可変費用は定数の差しかないので、y で微分すると同じ値になる。

(5)

3.2

市場の均衡

市場の均衡とは、X(p) =i xi(p) = Y (p) =i yi(p)が成立していることである。今、企業の数がnで、 それぞれの企業が等しい供給関数を持つとき、 X(p) = n· y(p(n)) −→ ∂X ∂p∂p∂n = y(p(n)) + n ∂y ∂p ∂p ∂n −→ ∂p ∂n = y(p(n)) X0(p(n))− n · y0(p(n))< 0 である。*4即ち、企業数が増加すると価格は下落することがわかる。しかし、p <AVCになると企業は生産を 中止するので価格は下がらない。結局、市場が均衡しているときは、p=AVC=c0(y)となり、またこの時、企 業の利潤は0である。 一方で、消費者の効用をu(y) + zyの価格がpzの価格を1、所得をmとする。このときの効用最大化問 題は max

y,z u(y) + z s.t. py + z = m −→ maxy u(y) + m− py −→ FOC u

0(y)− p = 0 となり、従ってp = u0(y)と書くこともできる。

3.3

余剰・厚生

図 5 CS と PS。yE の時 の価格より不利な条件でも 市場活動をする (つまり、均 衡価格で得をしたと思う) 人を表す p− y グラフにおいて、需要曲線を見ると、均衡価格より高い価格でも 買う意欲のある消費者がいることがわかる。これを消費者余剰(Consumer Surplus:CS)という。同様に、均衡価格より低い額でも供給しようとする生産 者を生産者余剰(Producer Surplus:PS)という。これらの和、即ちCS+PS を社会厚生水準と呼び、W で表す。具体的には、 CS = ∫ y 0 u0(y)dy− py = u(y) − py PS = py−y 0 c0(y)dy = py− c(y) = Π W = CS + PS = u(y)− c(y) である。完全市場ではΠ = 0となるので、供給曲線の傾きは0である ことが 言える。 さらに、均衡した完全市場での社会厚生を調べるために、市場に依存しない代表的代理人(Representive

Agent)を設定する。この代理人の 効用関数はu(y) + z、生産コストはc(y) + zで、予め富wを持っている とする。このとき代理人のとる選択は

max

y,z u(y) + z s.t. c(x) + z = w −→ maxy u(y) + w− c(y) −→ FOC u

0(y)− c0(y) = 0

を解くことで求まる。ところが、均衡した完全市場ではu0(y) = c0(y) = pが成立しているので、代理人の選 択と合致する。更に、W0(y) = u0(y)− c0(y) = 0であることから、

均衡した完全市場は、最大の社会厚生水準を達成する

均衡した完全市場は、市場に依存しない時の最大効用と同じ効用を与える

*4x0(p) < 0, y0(p) > 0

(6)

ことがわかる。即ち、完全市場は消費者にとって最適である と言える。 図 6 減少した消費者余剰 の う ち 、斜 線 部 の (pt pE)Xt は国の税収となる が 、網 部 は 誰 に も 帰 属 し ない

4

税制・貿易

4.1

税制

均衡市場において国が課税率tで生産物に課税すると、それによる税収は (pt− pE)Xtである(pt: 課税後の価格, pE :課税前の価格, Xt :課税後の供 給量)。ところが、課税によって失われる消費者余剰は図の斜線部と網部であ り、総合すると図(6)の網の部分の利益が課税によって失われる。これを死 荷重(Dead Weight)と言う。

4.2

自由貿易

市場均衡価格以外の価格を設定すると、需要や供給が超過する。需要超過の時は外国に向けての輸入需要

(Import Demand)があると言い、供給超過の時は輸出供給(Export Supply)があると言う。これらはpに依

存するので、輸入需要関数Dm、輸出供給関数Sexを定められる。 生産技術、選好関係の異なる2国間では、需要曲線や供給曲線の形が異なっている。今、A国とB国の間 で自由貿易が行われるとすると、A国の輸入需要とB国の輸出供給が等しくなるようなpで取引される。こ のpはそれぞれの国内の市場価格にもなる。 図 7 A 国 (左) と B 国の間の自由貿易では、どちらも貿易前には得られなかった網部の厚生が現れる ここで、各国の社会厚生の変化を見ると、どちらも貿易前に比べて合計の社会厚生水準は増加していることが わかる。つまり、消費者や生産者にはそれぞれ損得があるが、国全体としての利益は自由貿易によって増加する と言える。*5

5

不完全市場

完全市場を形成できない市場を不完全市場と言う。不完全市場では、一つの企業が市場価格を変えることが できる。 *5ただし、生産者や消費者のどちらか一方を保護しようとすると、自由貿易は適切ではない (A 国の PS は貿易前に比べて減少して いる)。特に生産保護のために自由貿易をしないことが多い。

(7)

5.1

独占

独占企業(Monopolist)は市場価格を自由に設定できるので、p(y)である。よって利潤最大化問題は、

max

y p(y)· y − c(y) −→ FOC

d dypy− c

0(y) = p(y) + p0(y)· y − c0(y) = 0

図 8 独 占 企 業 は MR = MC となるような生産を行 う。このとき斜線部 (つま り企業の利潤) は最大だが、 社会厚生は完全市場より少 ない となる。ここでdydpyを限界収入(Marginal Revenue:MR)と言う。また、 弾力性ε≡ dy/y dp/p を定義する *6FOCは、 c0(y) = p(y)· ( 1 + dp dy y p ) = p(y)· ( 1 + 1 ε ) のように表せる。 p− yグラフにおいて、独占企業の得る利潤は図の斜線部である。しかし 消費者余剰は太枠部にまで減少し、全体としても完全市場では得られていた 利益の内の網部が失われている ことが分かる。実際、社会構成水準について W =y? 0 u0(y)dy− pMy?+ pMy?−y? 0

c0(y)dy = u(y?)− c(y?)

∂W ∂y = u

0(y)− c0(y) = p(y)− c0(y) =−p0(y) > 0

なので、y?W を最大にするにはまだ少ないことが分かる。 このように、独占は完全市場に比べると社会的な問題がある。ところが、企業は完全市場では得られな かった利潤を得ることができるので、生産物の性能向上や特殊化を進め、独占を目指そうとする。そこで国 は、開発を進める時は独占を認めながらも、それが達成されて独占の恐れが出た時はそれを禁止するという、 政策の時系列不一致(Time Inconsistansy)をとることになる。

5.2

複占

同質の製品を生産する企業の数が少ない状態を複占と言う。以下では2企業の競争について調べる。 ゲーム理論 ゲーム理論とは、各々のプレイヤーがとり得る戦略(strategy)と、それに伴う利得(profit)が公開さ れている状態*7でプレイヤーの選択する戦略を考えるものである。有名な問題として囚人のジレンマ がよく取り上げられる。ゲーム理論の解は、均衡となるような戦略群で表すことができる。 支配戦略 或るプレイヤーについて、相手プレイヤーのとり得る全選択からより高い利得を得るような 自分の戦略があるとき、この戦略を支配戦略と言う。 支配戦略均衡 全プレイヤーがそれぞれの支配戦略を選択した状態を支配戦略均衡と言う。支配戦略均 衡からはどのプレイヤーも他の戦略に切り替えることはない。 Nash均衡 全プレイヤーについて、得られる利得がui(s?1, s?2,· · · , s?i,· · ·) ≥ ui(s?1, s?2,· · · , si,· · ·)で あるような状態(s? 1, s?2,· · · , s?i,· · ·)をNash均衡と言う。Nash均衡からはどのプレイヤーも他の戦略 に切り替えることはない。支配戦略均衡もNash均衡の一つである。 *6ε が大きいほど価格の変化に需要が大きく動く。 *7プレーヤーが二人の場合は戦略と利得を表にできる。このとき左側の値が行プレイヤーの利得、右側の値が列プレイヤーの利得と するのが慣習である (練習問題参照)。また、この利得行列が公開されていることもプレイヤーに知らされている。 7

(8)

5.2.1 クールノー競争 2企業がそれぞれ供給量を設定して競争する状態をクールノー競争(Cournot Competition)と言う。各企 業は同質の財を生産するので市場価格はp(Y ) = p(y1+ y2)で与えられ、生産コストはそれぞれc1(y1), c2(y2) とおく。このときの利潤最大化問題は max yi

p(Y )· yi− ci(yi)(i=1,2) −→

{

FOC p(Y ) + p0(Y )· yi− c0i(yi) = 0 SOC 2p0(Y ) + p00(Y )· yi− c00i(yi)≤ 0 なので、y?1y2に依存することが分かる。そこでΠ1(y1(y2), y2)とおくとFOCから ∂Π ∂y1 = 0 −→ d dy1 ∂Π ∂y1 = 2Π ∂y2 1 dy1+ 2Π ∂y1∂y2 dy2= 0 −→ dy1 dy2 =−∂ 2Π/∂y 1∂y2 2Π/∂y2 1 ≤ 0 である。*8よって、y1= y? 1(y2)はy1= y2と交わる。このように、相手の生産量に対して自身の最適な生産量 を返すような関数y? i(yj)を最適反応関数という。またy2= y?2(y1)はこれをy1= y2について対称移動したも のなので、両者はy1= y2上に交点を持つ。もしこの交点を両者が選択すると、互いに生産量を変える動機は 生まれない。*9この点のことをCournot-Nash均衡という。 ところで、企業数が増えるとこの競争は、完全市場と同様になると思われる。それを確かめるために企業数 をnとして、p(Y ) = a− bY, ci(yi) = cyiの状況下での企業の取るFOCは

p(Y ) + p0(Y )· yi− c = 0 −→ p(Y ) · ( 1 + dp dY yi p(Y ) ) = c となる。ここで、市場占有率(Market Share)をsi≡ yi Y と定義すると、 −→ p(Y ) · ( 1 + dp dY Y psi ) = p(Y )· ( 1 + si ε ) = c に変換できる。今各企業の MCはc で等しく供給量は同等になるので、si = n1 である。つまり p(Y )· ( 1 +1)= cであるから、nが増加すると市場価格はc(=MC)に収束し、完全市場の時と同じ結果が得られる。 5.2.2 ベルトラン競争 複占企業がそれぞれ価格を設定する競争をベルトラン競争(Bertrand Competition)という。この競争で は、生産する製品が同質である(完全代替品)場合とそうではない(不完全代替品)場合について調べることが できる。(以下ではci(yi) = cyiとする。) 完全代替品のとき 完全代替品については、消費者はより安い方を選択する。よってより安い価格を 設 定 し た 企 業 が 需 要 を 占 有 し 、そ う で な い 企 業 は 全 く 需 要 を 得 ら れ な い 。従 っ て 、互 い に 相 手 よ り 安 い 価 格 に 改 め る よ う に な り 、最 終 的 に 利 潤 が 0 に な る よ う な 価 格 に 収 束 す る 。つ ま り こ の と き 、 市場価格は完全市場と同じcになる。 不完全代替品のとき この場合は価格が相手より高くても需要が残る。そこでy1 = a1− b1p1+ cp2, y2 = a2− b2p2+ cp1(a1, b1, c > 0)とおき、*10ci(yi) = 0とすると、企業1の最大化問題から max p1 (a1− b1p1+ cp1)p1 −→ FOC a1− 2b1p1+ cp2= 0 −→ p1= a1+ cp2 2b1 (傾きは正) *8Π00(y) < 0, ∂y1∂y2 = p 0(Y ) + p00(Y )y1≤ 0 *9つまりこれは Nash 均衡点である。 *10この式での c は生産コストではない。また添え字を省略しているのは簡略のためで、あまり一般的ではない。

(9)

と い う 最 適 反 応 関 数 を 得 る 。同 様 に p2 に つ い て も 同 様 の 式 を 立 て る と 、両 者 の 交 点 は ( 2a1b2+ a2c 4b1b2− c2 ,2a2b1+ a1c 4b1b2− c2 ) となる。つまり 両者の選択する価格は0(= c)ではないことが分かる。 5.2.3 スタックルベルグ型競争 今までの競争では、各企業が同時に戦略を行使する状況を想定したが、先手と後手に分けた時の競争

(Stackelberg Competition)を考えてみる。まず1st stageとして企業1がy1を設定し、2nd stageで企業2

y2を設定するものとする。このように各段階を経るゲームを、stage gameという。

このような問題では、企業1は企業2の最適反応関数を把握した上で、自身の利潤最大化を図る。よって一

般的な解法として、後のstageから解く方法(Backward Induction)を利用する。 そこで企業2の最適反応関数を調べる。p(Y ) = a− bY, ci(yi) = cyiとすると

max y2

p(Y )· y2− c2(y2) −→ FOC a − by1− 2by2− c = 0 −→ y2=

a− c − by1 2b が得られる。これを踏まえて企業1の利潤最大化から、両者の選択は max y1 ( a− b ( y1+ a− c − by1 2b )) y1− cy1 −→ FOC 1 2(a− c − 2by1) = 0 −→ y ? 1= a− c 2b , y ? 2 = a− c 4b と な る 。ま た こ の と き の 両 者 の 利 潤 は 、Π1 = (a− c)2 8b , Π2 = (a− c)2 16b で 、stage game で は 先手のほうが有利な条件である ことが分かる。これを 1st stage’s advantage と言う。またこの条件下で のクールノー競争では、両者ともy =a− c 3b , Π = (a− c)2 9b であるので、先手はクールノー競争より多くの利 潤を得られ、後手はより少ない利潤にとどまる。 5.2.4 談合と繰り返しゲーム 企業が自身の利潤のみを追求するのではなく、談合(Collusion)によって両者の利潤の合計を最大化しよう とするときについて考える。合計利潤をΠ≡ Π1+ Π2とおくと max y1,y2 Π = p(y1+ y2)· (y1+ y2)− c1(y1)− c2(y2) −→ FOC ∂Π ∂y1 = 0かつ∂Π ∂y2 = 0 −→ p(y1+ y2) + p0(y1+ y2)· (y1+ y2)− c01(y1) = 0かつp(y1+ y2) + p0(y1+ y2)· (y1+ y2)− c02(y2) = 0 より、c01= c02であるようなy1, y2が解である。ところが、このとき企業1について、 Π1= p(y1+ y2)· y1− c1(y1) −→ ∂Π1 ∂y1 = p(y1+ y2) + p0(y1+ y2)· y1− c01(y1) =−p0(y1+ y2)· y2> 0 であり、企業1は談合を破棄してより多く生産することによって、より高い利潤を得られることが分かる。同 様のことが企業2にも言える。 このように、談合は一回きりのゲームでは破棄される。しかし、このゲームが繰り返し行われるとき(継続 的な複占状態であるとき)は、談合に協調することがある。 以下では、p = a− b(y1+ y2), Πi= pyi− cyi, Π = Π1+ Π2として、談合の成立条件を考える。(この状況 でのクールノー競争は、y1= y2= a−c3b , Π1= Π2= (a−c)2 9b である。)談合時の利潤最大化は、 max y1,y2 Π −→ FOC ∂Π ∂y1 = ∂Π ∂y2 = a− c − 2b(y1+ y2) = 0 である。また、両者のMCはcで等しく、同じ生産量(y?1= y2?)になるので、 −→ a − c − 4by1= 0 −→ y1?(= y ? 2) = a− c 4b , Π1(= Π2) = (a− c)2 8b 9

(10)

が求まる。これより、談合の結果得られる利潤は、クールノー競争の時より大きくなることが分かる。さらに、 この談合を破棄して企業1の利潤を最大化させようとすると、 max y1 py1− cy1 s.t. y2= a− c 4b −→ FOC 3(a− c) 4 − 2by1= 0 −→ y1= 3(a− c) 8b , Π1= 9(a− c)2 64b となり、談合に協調するよりも大きな利潤を得られる ことが分かる。 これを踏まえて、繰り返しゲームでの両者の行動を考える。繰り返しゲームにおいて両者とも引き金戦略 (Trigger Strategy)をとるものとする。即ち、初めは談合を続けるが、一度でも破棄されたら次回からは談合 をせず競争になると仮定する。 有限繰り返しゲームのとき n回の有限繰り返しゲームでは、n回目には談合に協調することはない。する と、n− 1回目の談合が実質的に最後になり、同様にしてこの回も協調する理由はない。これを繰り返すと、 結果として、有限繰り返しゲームでは談合は成立しない。 無限繰り返しゲームのとき 無限繰り返しゲームでは、協調した時の利潤Πcと、競争した時の利潤Πaを比較 するのだが、現在持っている利潤と、将来得られるであろう利潤とでは価値が異なる。たとえば現在の利潤を 投資して一年後に利率rで還元されたとすると、一年後に得られる利潤は現在の利潤の 1 1 + r 倍の価値しか持 たない。これらの利潤の価値を統合するために、次回のゲームで得られる利潤を現在の利潤のδ倍の価値であ るとする。このδ(< 1)を割引因子(Discount Factor)と言い、換算した現在の価値を割引現在値と言う。こ れを利用して、ΠcΠaの割引現在値は 協調: Πc = t=0 δt(a− c) 2 8b = 1 1− δ (a− c)2 8b 破棄: Πa =9(a− c) 2 64b + t=1 δt(a− c) 2 9b = 9(a− c)2 64b + δ 1− δ (a− c)2 9b = (a− c)2(81− 17δ) 576b(1− δ) と表せる。よって談合が成立する条件は、 Πc Πa > 1 −→ δ > 9 17 である。つまり、将来の利潤が現在の利潤と遜色ない価値を持つようなときに、談合は成立する。*11

6

一般均衡

今まで一つの財について市場経済を分析したが、財の種類が多くなった時の経済活動について分析する。つ まり、一つの市場の変化が他の市場に影響を与える場合について、安定した経済活動がどう行われるかを考え る。このような市場の均衡を一般均衡(General Equibrium)と呼ぶ。

6.1

交換経済

二人の消費者(消費者1,2)と二つの財(x, y)を設定し、消費者iの消費するx, yの量をxi, yiとおく。また 供給される財の量は固定されており、X, Y で表す。二人の消費者はこの供給された財を分け合うようにする ので、X = x1+ x2, Y = y1+ y2を満たすような選択が行われる。 *11δ が大きいということは、それだけ忍耐を持って将来の利潤を待つことができるということでもある。

(11)

図 9 Edgewarth Box 内 の斜線部の配分は点 A の 配分よりも両者にとってよ り高い効用を与える。 ここで、二人の効用関数を一つのグラフで表すために、X× Y の長方形を 設定し、左下を原点として消費者1の効用関数を、右上を原点として消費者 2の効用関数を記述する。これをEdgewarth Boxと言い、長方形内の点を 二人に配分する財に対応させることによって市場での二人の選択を同時に考 えることができる。

6.2

パレート最適

Edgewarth Boxの中の点を通る二人の消費者の無差別曲線が図9のよう になるときを考える。このとき、図の斜線部の領域に対応する配分はどち らの消費者の効用も減少させない。つまりこの点から斜線部の中の点へ再配分が起きることは十分ありう ることである。一方無差別曲線が接するような点からは、消費者2の効用を維持しながら消費者1の効用 を上昇させることはできない。このように、或る配分について、一人の消費者の効用を上昇させるように 再配分する時、他者の効用を減少せざるを得ないような状況をパレート最適(Pareto Efficient)と言う。*12 図 10 契 約 曲 線 の 例 (u1 = u2 = xαy1−αの と き)。こ の 場 合 は 直 線 を なしている。 ところで、パレート最適となる配分は両者の効用に応じて無数に存在 しうる。これらの配分の集合を示すEdgewarth Box上の曲線を契約曲線 (Contract Curve)と言う。この曲線状の点では消費者に不満を与えないの で、政府のような市場を安定させようとする人はこの曲線状の配分を目指そ うとする。 また、無差別曲線が接している時、これらの共通接線の傾きはx(また はy)y(またはx)に対する価値を示すもので、即ちxyの交換レートを 表している。

6.3

Warlas

均衡

ある配分とその時の価格がわかっているとき、その配分が達成可能で、なおかつ予算の中で最適化されてい る状況をWarlas均衡という。数式上に表すと、配分Xと価格pについて、 ni=1 xi= ni=1 wi (xi:配分量,wi:所得)  かつ  x0 Â xならばpx0> px が満たされている時、(X, p)はWarlas均衡であるといえる。 一般に、(X, p)がWarlas均衡である時、Xはパレート最適である。これを厚生経済の第一定理という。完 全市場での均衡はWarlas均衡であるので、パレート最適であることが言える。 *12この状況からは全消費者が納得して他の配分に移行することが無いので、これは一種の均衡である。 11

(12)

補足:練習問題

1

I.

適当な答えを示すアルファベットを明記しなさい。

1. 完全競争市場の主な特徴は、多数の買い手と売り手、同質の財、自由な参入と退出、及び A)完全情報 B)推移性 C)合理性 D)AとBの両方 2. 消費者が効用を最大化しているとき、以下の文章のうち正しいものはどれか。 A)消費者の無差別曲線が予算制約線に接している B)消費者は最適化された効用水準を実現する消費の仕方の中で支出金額が最小となるものを選択 している C)所得が増加したとしても消費者はより高い効用を得ることは出来ない D)AとBの両方     E)BとCの両方 3. 完全競争市場についての以下の文章のうち、正しくないものはどれか。 A)価格が限界費用と等しい B)総余剰が最小化されている C)企業が利潤を最大化するために価格に影響を与えることが出来る D)財が可能な限り最も低コストで生産される      E)BとCの両方 4. 以下のゲームの支配戦略均衡は何か Left Right Top 3,5 5,10 Bottom 1,30 2,100

A){Top,Left} B){Top,Right} C){Bottom,Left} D){Bottom,Right}

II.

以下の問題に答えなさい。

企業1、企業2という二つのクールノー複占企業を考える。企業1、2の生産量をそれぞれy1, y2とし、 これらを生産する時のコスト(費用関数)はそれぞれ、c1(y1) = 2y1, c2(y2) = y2で与えられるとする。 市場の需要関数はp(Y ) = a− bY で与えられる。ただしY = y1+ y2である。 1. 企業1の利潤最大化問題を数式を用いて書きなさい。 2. 企業1、企業2の生産量はいくらか。 3. 市場価格はいくらか。

練習問題

2

I.

製品qを市場に供給する3つの企業A,B,Cがあるとする。まず企業Aが生産量を設定し、その生産量 を確認した後、BとC同時に生産量を設定するものとする。製品qの需要について p(Q) = 100− Q, Q = qA+ qB+ qC が与えられており、各企業の限界費用はM CA= 20, M CB= 7, M CC= 7であるとする。

(13)

1. 企業A、B、Cのそれぞれの利潤最大化問題を数式を使って書き表しなさい。 2. (1)で定義した最大化問題を解いて、企業A、B、Cのそれぞれの生産量を求めなさい。 3. 均衡での価格を求めなさい。 4. 最も利益を得る企業はA、B、Cのどれか。

II.

ある市場を独占している企業があるとする。市場での需要はP (Q) = 100− Qで与えられ、製品Qの 生産コストはC(Q) = 40Qで与えられている時、以下の問いに答えなさい。 1. 独占企業の利潤最大化問題を数式を使って書き表しなさい。 2. 独占企業の生産量を求めなさい。 3. 独占企業のエコノミック・レント(利益)を求めなさい。 4. 均衡下の消費者余剰を求めなさい。 5. この企業と同じ生産技術を持つ企業が無数に存在し、完全競争を営む時、長期均衡下の価格はいくつか。

解答・解説

(1)

I. 1. A(完全情報) 2. D(AとBの両方) 3. E(BとCの両方) 4. 行について、3 > 1かつ5 > 2なのでTopが支配戦略。同様に列について10 > 5, 100 > 30なのでRight が支配戦略。従って両者の交点である{Top,Right}が支配戦略均衡である。 II. 1. max y1 (a− b(y1+ y2))y1− 2 · y1 2. 企業1のとるFOCは ∂Π1 ∂y1 = a− 2by1− by2− 2 = 0 また企業2の利潤最大化はmax y2

(a− b(y1+ y2))y2− y2なので、FOCは ∂Π2 ∂y2 = a− by1− 2by2− 1 = 0 であるから、これらを連立して解くと、y1= a− 3 3b , y2= a 3b を得る。 3. p(Y ) = a− bY = a − (y1+ y2)よりp(Y ) = a + 3 3 が求まる。

解答・解説

(2)

I. 1.A:max qA p(Q)· qA− MCA· qA B:max qB p(Q)· qB− MCB· qB C:max qB p(Q)· qC− MCC· qC 2.企業BとCはクールノー競争でMCが等しいので、生産量は等しい。よって企業BのFOCは 100− qA− 2qB− qB− 7 = 0 −→ qB?(= q?C) = 31 qA 3 である。これよりQ = 62 +qA 3 が求まるので、企業AのFOCから 100− 62 −2qA 3 − 20 = 0 −→ q ? A= 27, q ? B= q ? C= 22 となる。 3.p(Q) = 100− (q?A+ qB? + qc?) = 29 4.企業Aの利潤は29· 27 − 20 · 27 = 243。同様にBとCの利潤は等しく484なので、最も大きい利潤を得 13

(14)

る企業はBとC。 II. 1.max Q P (Q)· Q − C 2.FOCより100− 2Q − 40 = 0 −→ Q?= 30 3.(100− 30) · 30 − 40 · 30 = 900 4.市場価格は100-30=70である。消費者余剰は図の斜線部の面積であるの で、1 2 · 30 · 30 = 450 5.完全競争化では均衡価格は限界費用に等しい。即ち40である。

あとがき

かなり冗長になった感もありますが、授業内容をさらうとこれくらいのものになります。まとめられるよう な所があれば自分なりに要約しておいて下さい。 私は教科書を使っていないので何とも言えないのですが、どうも推薦された書籍よりもかなり削られた所が あるようです。確かにこの授業で上級財とかギッフェン財とか出た覚えはありません。はじめのあたりで”文 二にも分かるミクロ経済”を謳っていたような気がしないでもない。授業に出なかった人が気を張る必要はあ まりないのかも知れません。 とはいえこれくらいの文章は読むだけでも大変だったと思います。私は簡潔に要約する能力に欠けているの で、なるべく早く読んで各自理解できるようにお願いします(そんなことあとがきに書くな)。 これにまつわる質問等ありましたら、・・・ありましたら、自分で調べてください。(私もなるべく答えられ るようにしたいのですが書籍の方が信用できますから) なるべく単語等の校正には気を遣ったつもりですが、人間の書いた文章にミスがない筈がありません。怪し げな漢字変換・スペリングなど見かけた時は陰で私を貶めつつ自分のリサーチに自信を持ってください。ま た、表記ゆれは私のアルゴリズムの不整合に因むものです。気にすると本質を見失いかねませんので無視に徹 してください。 それでは。御健闘をお祈り致します。 文責:中西

参照

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