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特別会計のはなし

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Academic year: 2021

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全文

(1)

(1)概要

登記特別会計は、登記申請、登記簿謄抄本の交付申請等の大幅な増加に対処するため、早急に 事務のコンピュータ化を図る等その処理体制の抜本的改革に要する経費について、手数料として 登記制度の受益者に負担させ、その受益と負担の関係を明確にすることを目的として昭和 60 年 に設置された特別会計です。 登記特別会計の財源は、登記事項証明書、印鑑証明書、地図の写しの交付、インターネットに よる登記情報提供等の手数料(証明事務の手数料)であり、これらの手数料の額は、受益者負担 の原則に基づいて定められています。 他方、登記の審査に要する経費は、一般会計からの繰入れで賄われており、登記申請の際に申 請人が納付すべき登録免許税も、一般税収とされています。 これらの財源は、登記所職員の人件費、登記情報システムの運営経費、地図のコンピュータ化 の移行経費、登記所の施設費等に充てられているところです。

登記特別会計の仕組み

登記事項証明書等の手数料及び一般会計からの繰入れ等を財源として、登記事務に要する 経費の支出に充てられています 登 記 事 務 登記申請等事件 登記審査事務 受 付 審 査 登記記入 最終審査 閲 覧 登記識別情報交付 受 付 交 付 認 証 作 成 証明書請求等事件 登記情報管理事務 登記記録等 コンピュータ 磁気ディスク

一般税収

手 数 料

繰入財源 特定財源

人件費 登記審査 事務経費 庁舎維持費等 の共通経費 人件費 登記情報管理 事務経費 庁舎維持費等 の共通経費 施設整備費・ 予備費等 【繰入財源】

(2)

(2)具体的な事業の内容

登記特別会計は、登記に関する事務その他の登記所に係る事務の適正かつ円滑な遂行に資する とともに、その経理を明確にするため、一般会計と区分して経理するものであり、主な事業とし て、登記情報管理事務や登記審査事務があります。 ① 登記情報管理事務 登記情報の維持管理や公開に関する事務のことをいい、例えば、コンピュータシステムの維持管理・ 運営、登記事項証明書や地図の写しの交付等の事務を指します。 ② 登記審査事務 登記情報の判断・形成に関する事務のことをいい、例えば、不動産売買による所有権移転の登記や建 物新築による表題登記等の申請の審査、筆界特定等の事務を指します。 ◎ 登記特別会計における主な事業の概要 ○ 登記情報システムの最適化〔登記情報管理事務〕 ◆展開計画 17年度 登記事務の コンピュータ化 19年度 18年度 ・・・ システム再構築 登記申請の オンライン化 年度 16年度 20年度 21年度 22年度 23年度 次期システムへの切替 次期システム開発 集中処理システム化 オンライン化全国展開 ●切替完了     不動産登記移行作業(登記情報の電子化)   商業・法人登記移行作業 (登記情報の電子化) ○メインフレームを中核とし,特定メーカー製   のハード・ソフトで構築 ○登記所にシステムを設置 ○ネットワーク回線は専用線を使用 ●オープン市場で安価なハード・ソフト を選択できない ●新たな情報処理技術の活用も困難 ●集中システム化 ・システムを登記所から全国4か所に集約 ●システムのオープン化 ・ハード・ソフトともに特定メーカーに依存しない オープンなシステムへの切替え ・柔軟でコストパフォーマンスの高いシステムへ 切替え 現 状 問題点 システムの再構築

(3)

○ 地図のコンピュータ化の推進〔登記情報管理事務〕 ○ 登記事項証明書交付等事務の包括的民間委託の推進〔登記情報管理事務〕

 

  現 状 地図管理システムの導入

 

    1 地図の棄損・精度の低下 2 搬出入に多大な労力が必要 など

 

  ・ポリエステルフィルム・紙で保管 ・分合筆等による異動は,原図に墨を 用いて手入れを実施 ・原図を直接利用者が閲覧

 

 

 

【改善点】 ・システムによる地図情報の管理及び変更・修正 ・地図の棄損,精度の低下の解消 ・写しの交付等による処理の効率化 など

 

  【問題点】

 

 1 登記情報システムとの連携が不可2 インターネットを利用した公開ができないなど   国民のニーズに対応不可 など

 

【問題点】

地図情報システムの 全国展開

地図情報の電子化の推進 地図について電磁記録に 記録することができること とされた(不動産登記法 の改正) 地図情報システムを導入すると・・・ ○ インターネットによる地図情報の公開,他の管轄登記所における地図証明書の取得の実現 ○ 地図情報保全センターを設置し,障害発生時のサービス提供の実現 ○ 登記情報システムとネットワーク,機器等を共有化することによる経費の節減 ○ 登記情報システムとの連携による一体的な事務処理の実現  など ・・・ 17年度 18年度 19年度 20年度 21年度 22年度 23年度 年度 地図情報 システム整備 (地図の電子化移行・サービスの高度化)地図情報システム全国展開 「公共サービス改革基本方針」  登記簿等の公開に関する事務について,平成22年度ま でに官民競争入札又は民間競争入札の対象とする。  このため,19年度中に,登記情報システム及び地図情 報システムが導入されている登記所の一部を対象に,官 民競争入札又は民間競争入札を実施し,20年度から落 札者による事業を実施する。 平成18年9月5日 閣議決定 「競争の導入による公共サービスの改革に関する法律」 一部改正 → 不動産登記法等の特例として,民間事業者に対す る委託を可能とするため,官民競争入札等の対象とす る業務の範囲等の事項を規定 平成19年7月1日 施行 現 状 証明書交付窓口 登記申請窓口 登記相談 書庫 委 託 後 証明書交付窓口 登記相談 登記申請窓口 書庫 背 景 【登記審査事務】 【証明書交付事務】

(4)

○ 登記所備付地図作成作業の推進〔登記情報管理事務〕 ○ 筆界特定制度の実施〔登記審査事務〕 従来の土地境界紛争解決の手段 ○ 地図作成作業の円滑な実施が必要 【問題点】 ・筆界未定地の発生  ○ 境界確定訴訟による解決 【問題点】 ・時間的・経済的コスト ・当事者による資料収集が困難 ・登記手続と連携していない 筆 界 特 定 制 度 ○  土地の所有権登記名義人等の申請により,外部の専門家である筆界調査委員の意見を踏まえ,かつ,申請人及び隣接土地の   所有者等に必要な手続保障を与えた上で,筆界特定登記官が,筆界について公的な認定判断を示す。 ○  裁判によるまでもなく,筆界についての適正な判断を迅速に示すことにより,筆界をめぐる紛争を予防し,又は早期に解決する。 筆界特定 相談 当事者の申請 筆界調査委員 による調査 申請人等の 意見陳述など 筆界特定登記官 による筆界特定 登記簿及び 地図に反映 筆界特定後 の事務処理 【効果】  ・時間的・経済的コストの縮減  ・当事者の負担軽減  ・登記手続との連携  ・不動産取引の活性化  ・登記所における調査及び市区町村等からの情報収集により,緊急性の高い地図混乱   地域を対象として,現地に筆界を正確に復元できる地図の作成を下記のとおり実施 ○ 土地取引の円滑化・コスト縮減   → 土地取引の活性化 ○ 公共事業の期間短縮・コスト縮減 → 道路拡張工事,下水道工事等の公共事業の円滑化 ○ 都市再生の円滑な推進      → 都市開発における工期の短縮 ○ 行政サービスの向上         → 筆界紛争の予防 ○ 課税の適正化 → 税収の増加,苦情の解消   現 状 【問題点】 ・不動産の流動化を阻害    ・境界紛争を惹起        ・適正な課税が困難       ・転売や担保権設定が困難        ・公共事業の円滑な実施を阻害  登記所備付地図は約58%(残りは公図等) 全国の状況 東京 : 約19%,大 阪 : 約9%,名古屋 : 約24% ・精度の高い地図(登記所備付地図)の整備が特に都市部で大幅に遅滞 都市部の登記所備付地図 効 果   登記所備付地図作成作業

(5)

(3)特別会計の現状

① 歳入歳出予算(平成 22 年度当初予算)

○歳出総額、歳出純計額、「10.0 兆円」(歳出純計額から国債償還費、社会保障給付等を除いた額)に含まれる額 (単位:億円) 歳出総額 「10.0 兆円」に含まれる額 歳出純計額 1,588(▲145) 1,588(▲145) 1,588(▲145) ○「10.0 兆円」に含まれる額の主な内容 (単位:億円) 事項(項) 額 説明 事務取扱費 1,527(▲94) 事務取扱いに必要な人件費及び事務費、並びに「不動産登記法」 等に基づく登記の事務処理費等(行政刷新会議における事業仕 分けの指摘を受け、▲18 億円削減) 施設整備費 60(▲51) 登記所の施設の整備経費 予備費 1( 0) 予見し難い予算の不足に充てるための予備費 【 歳入 】 【 歳出 】

1,588

(▲203) 一般会計 より受入 677 事務取扱費 1,527 登記 手数料収入 806 前年度 剰余金受入 103 雑収入 2 施設整備費 60

1,588

(▲145) 国債整理基金特会へ繰入 0 予備費 1 (単位:億円)

(6)

○一般会計からの受入の内容 (単位:億円) 額 使途 677(▲7) 登記の審査に関する事務及び登記所の管理に関する事務 ○その他の主な歳入の内容 (単位:億円) 内容 額 説明 登記手数料 806(▲96) 登記事項証明書交付事務等手数料

② 剰余金(平成 20 年度決算)

(単位:億円、単位未満切捨) 収納済 歳入額 支出済 歳出額 剰余金 翌年度 歳入繰入 積立金積立 資金組入 一般会計へ 繰入 1,894 1,619 274 274 - - 20 年度決算における剰余金は、274 億円です。 (剰余金が生じた理由) 新登記情報システムへの切替計画の変更(前倒し)により機器借料の更なる節減が図られた こと、新登記情報システム用回線の契約単価が入札により予定単価を下回ったこと等に伴い歳 出が少なくなったため、剰余金が生じました。 (剰余金の処理の方法) 登記特別会計の剰余金は、特別会計法第 8 条第 1 項により、翌年度の同特別会計の歳入に 繰り入れ、翌年度の歳出予算の財源として予算の一部を構成しています。同特別会計は、行政 改革推進法第 34 条において、同特別会計において経理されている事務及び事業の合理化及び 効率化を図るとともに、不動産登記法(平 16 法 123)第 14 条第 1 項の地図を整備するた めに必要な措置を講じつつ、22 年度末において一般会計に統合するとされており、一般会計 に統合するまでの間に、事務及び事業の合理化及び効率化を図るための登記情報システムの再 構築や地図情報システムの整備を行う必要があります。 以上のことから、20 年度決算により発生した剰余金については、21 年度の歳出予算の財 源として 21 年度の同特別会計の歳入に繰り入れられています。

(7)

③ 資産及び負債(平成 20 年度特別会計財務書類)

登記特別会計貸借対照表

(単位:百万円、単位未満切捨) 19 年度末 20 年度末 19 年度末 20 年度末 <資産の部> <負債の部> 現金・預金 33,382 27,498 未払金 340 311 未 収 金 592 591 賞与引当金 5,060 4,416 前払費用 6 4 退職給付引当金 136,697 133,887 貸倒引当金 △296 △295 有形固定資産 66,109 66,157 国有財産(公共用 財産を除く) 63,859 64,234 土 地 2,640 3,231 負債合計 142,097 138,615 立木竹 260 262 建 物 42,293 41,840 工作物 17,659 17,225 <資産・負債差額の部> 建設仮勘定 1,006 1,674 物 品 2,250 1,923 資産・負債差額 △25,981 △31,076 無形固定資産 16,320 13,582 資産合計 116,115 107,538 負債及び資産・負債差額合計 116,115 107,538 主な資産は、庁舎等の建物(有形固定資産)や登記情報システム関連のソフトウェア等(無 形固定資産)です。 主な負債は、退職給付引当金等の引当金です。 資産・負債差額の発生原因は、負債として退職給付引当金が計上されている一方で、資産と しての退職給付引当資産が計上されていないことによるものです。 登記特別会計についての問い合わせ先

参照

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