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経年鉄塔の健全性評価技術の開発

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Academic year: 2021

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(1)2 主要な研究成果 重点課題 - 設備運用・保全技術の高度化. 経年鉄塔の健全性評価技術の開発 背景・目的. 主な成果. 高度経済成長時代に設置された送電用鉄. 本課題では、鉄塔の機能維持における腐食. 塔の経年劣化が進み、改修・建替等が必要と. や疲労に対する余寿命評価手法・効率的な点. なっており、そ の 平 準 化・効 率 化 が 求められ. 検手法、および不同変位・地盤変状に対する. て い る。一 方 で 、東 北 地 方 太 平 洋 沖 地 震 で. 安全性診断法を開発する。また、高レベル地. は、兵庫県南部地震を超える最大加速度が観. 震 動に対する弾 塑 性 挙 動を考 慮した耐 震 裕. 測されており、このような高レベル地震動に. 度を明らかにし、経年鉄塔の合理的な維持管. 対する耐震性能の把握も必要となっている。. 理の実現に資する。. 1. 鉄塔鋼管部材の内面腐食量の評価. 鉄 塔 鋼 管 内 面 の 腐 食メカニズム解 明 、腐. A C Mセンサ 出 力 、温 湿 度を測 定した。そ の. 食 速 度 の 定 量 化を目的に、当 所 横 須 賀 地 区. 結果、海浜環境では、地表近くの鋼管内腐食. 臨 海 暴 露 試 験 場において、腐 食 環 境 測 定 装. 進行が高温湿潤期に比べて低温乾燥期に速. 置を導入するとともに、ACMセンサ(大気腐. く、かつ鋼管内の腐食進行が部材位置によっ. *1 を用いた暴露試験 食モニタリングセンサ). て異なり、端部ほど腐食量が大きいことが明. を開始した(図1)。暴露試験では、鋼管内外. らかになった(図2)[Q12003] 。. および 、鋼 管 内 端 部 から中 央 部にかけて の. 2. 鋼管内面腐食用自動検査システム の 適用性 の 確認. 打撃および内視鏡点検に代わり、鋼管外. 定法 *4 による腐食の定量化について検討し. 面から内面腐食を点検する高効率で低コス. た。鋼管径や部材厚さと信号応答性の関係. トな手法の開発を目的に、概略点検では高. 等の測定条件に関する基礎検討を踏まえ、. 周波ガイド波法 *2 を用いたスクリーニング. 実鋼管部材内面の局所的な腐食に適用した. による腐食の検知、また、詳細点検では適. 結果、実用的な精度で検知可能であること. 合型ウェッジ *3 を用いた乾式超音波厚さ測. が明らかとなった(図3)[Q12004]。. 3. 実送電用鉄塔の動態観測システムを用いたギャロッピング時の鉄塔応答の評価. 実 送 電 用 鉄 塔 の 動 態 観 測システム( 東 京. 風 応 答と比 較すると電 線 張 力で最 大 2 倍 以. 電力UHV鉄塔(福島県いわき市)に設置)に. 上、腹材の軸力で約3倍の振幅となることが. お い て 、低 気 圧 通 過 時 に 発 生した ギャロッ. わかった( 図 4 )。これらギャロッピング の 継. ピング*5 時の鉄塔部材の応答観測に成功し. 続時間や部材の応答振幅等の実証データ. た。データ分析の結果、ギャロッピングが4時. は 、鉄 塔 の 疲 労 寿 命 評 価 法 の 構 築 に 活 用. 間以上継続したこと、同程度の平均風速時の. される。. *1 環境因子により電気化学的に発生する金属の腐食電流を計測するセンサ。 *2 発電所配管の点検のために当所が開発した、部材厚さより短い波長の超音波により高周波ガイド波を発生させ、減肉を検知する方法。 *3 樹脂に代わり形状追従性がよく流動性のないゲルを用いた超音波探触子で、効率的に測定可能。 *4 一般的な超音波厚さ測定法と同等の測定精度を有し、接触媒質を用いずに測定できる方法。 *5 送電線に雪や氷が付着した状態で強風が吹いたときに発生する、送電線が上下に激しく変動する振動現象。 46. 研究年報_P32-P47-P課題02.indd 46. 13/05/31 10:42.

(2) (a) 暴露試験における鋼管内外面のACMセンサ配置. (a) 腐食環境測定装置(2013年3月設置). (b) 鋼管内外面の期別腐食速度 (b) 鋼管水平部材の暴露試験(2012年8月開始). 図1 腐食環境測定装置・暴露試験装置 腐食環境測定では、気象(風向風速、日射量、温湿 度、濡れ時間)、大気質(海塩、二酸化硫黄、降水量・ 導電率・pH)の観測を実施予定。暴露試験では、鋼 管(水平材、腹材)を対象としたACMセンサによる 腐食速度、鋼管内面の濡れ状態を測定している。. 図2 鋼管内面腐食を対象とした暴露試験結果 鋼管水平部材の暴露試験の結果、外部、端部、中央 部の順に腐食量が大きいことが観察された。また、 結 露 の 発 生によって 腐 食 の 進 行に必 要 な 水 膜 が 形成されやすい低温期の腐食量が大きい。なお、 腐 食 速 度 算 出に有 意なA C Mセンサ の 最 小 値は、 10 -5 C day -1(腐食速度換算で0.003 mm y -1に 対応)である。. 重点課題. 2. 2 1. 1 (a) 実鋼管腐食部材. 設 - 備運用 保 ・ 全技術の高度化. 34mm. (b) 乾式超音波厚さ測定結果. ᵾ‵೩ᕣ䟺㼎㻱䟻. 図3 鋼管内面腐食検査法の提案 鋼管の周方向にガイド波を伝搬させ、探触子を部材軸方向に走査することで部材全体の概略点検を行い、概略点 検で見つかった腐食箇所の詳細点検として、適合型ウェッジによる乾式超音波厚さ測定を用いる方法を提案した。 高周波ガイド波法、乾式厚さ測定法を腐食部材に適用した結果、切断調査結果にほぼ一致し、高精度に腐食範囲を 同定できることがわかった。. 㻛㻓 㻙㻓 㻗㻓 㻕㻓 㻓. 㻃㏳ᖏ᫤ ᙁโᣲິ᫤㻃 㻃䜲䝧䝱䝇䝘䝷䜴Ⓠ⏍᫤. 㻓 図4 ギャロッピング発生時の応答観測結果. 㻘. 㻔㻓. 㻔㻘. 㻕㻓. ᖲᆍ㢴㏷㻃㻋㼐㻒㼖㻌. 「実送電用鉄塔の動態観測システム」を設置した東京電力UHV鉄塔において、ギャロッピング振動が発生し、ギャ ロッピング発生時の張力や腕金、塔体の主要構造部材の軸力等の応答値、およびビデオ画像を取得した。図4は、 電線からの張力変動の影響を受ける腕金下パネル腹材の変動軸力と風速との関係を表す。同程度の平均風速時 の風応答(強制振動時)に対し、ギャロッピング時では約3倍の振幅の軸力変動が発生した。. 47. 研究年報_P32-P47-P課題02.indd 47. 13/05/31 10:42.

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