代数学2
No.6 2006.11.302.2 行列式と基本変形 担当:市原
定理 6 (行列式の基本性質)
(1) ある行ベクトルが二つのベクトルの和になっていると,
その行列式はそれぞれを行ベクトルにする二つの行列式の和になる. (2) 同じ行があれば行列式は0になる.
これらの性質は,列についても同様に成り立つ.
定理 7 (基本変形と行列式) Aをn次正方行列とする.
(第j行をc倍) A °j ×c
−−−→B1のとき, detB1 =c·detA.
(第k行に第j行のc倍をたす) A °k+°j ×c
−−−−−−→B2のとき, detB1 = detA.
(第j行と第k行を入れ替える) A−−−−−→°j ⇔°k B3のとき, detB1 =−detA.
一般に,正方行列の行列式は,基本変形を用いて,次のような形の行列に変形する事により, 比較的容易に求められる.
定理 8 (三角行列の行列式)
a11 a11 · · · a1n 0 a22 · · · a2n
... ... . .. ... 0 0 · · · ann
という形の行列を(上)三角行列と いう. 上三角行列Aの行列式は, detA=a11×a22× · · · ×annで求められる.
また,「行列の基本変形が,ある特別な行列をかけることで実現される」ということに注意 すると,次の定理を証明することができる.
定理 9 (行列の積と行列式) A,Bをn次正方行列とする. このとき, detA·detB = detB·detA= det(AB) = det(BA)
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代数学2
No.6 2006.11.302.2 行列式と基本変形 担当:市原
問題9 基本変形を利用して,以下の行列の行列式を求めなさい.
(1) (
4 −7
−5 9 )
(2)
2 −5 3
−3 0 −2
9 0 1
(3)
1 −1 0 0
1 0 −1 0
1 0 0 −1
0 0 1 1