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The impact of the introductory session to minor system in the Department of Representatives on studentsʼ recognition of the program

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全文

(1)

論  文

同志社女子大学表象文化学部における副専攻制度の現状と課題

―― 英語・日本語教育副専攻制度発展のために何が必要か ――

1

丸 山 敬 介  

2

今 井 由美子

3

山 本 由紀子  

4

若 本 夏 美

1同志社女子大学・表象文化学部・日本語日本文学科・教授 

2同志社女子大学・表象文化学部・英語英文学科・准教授  

3同志社女子大学・表象文化学部・日本語日本文学科・准教授

4同志社女子大学・表象文化学部・英語英文学科・教授   

The impact of the introductory session to minor system in the Department of Representatives on studentsʼ

recognition of the program

1

Keisuke Maruyama   

2

Yumiko Imai

3

Yukiko Yamamoto   

4

Natsumi Wakamoto

1Department of Japanese Language and Literature, Faculty of Culture and Representation, Doshisha Womenʼs College of Liberal Arts, Professor

2Department of English, Faculty of Culture and Representation, Doshisha Womenʼs College of Liberal Arts, Associate Professor

3Department of Japanese Language and Literature, Faculty of Culture and Representation, Doshisha Womenʼs College of Liberal Arts, Associate Professor

4Department of English, Faculty of Culture and Representation, Doshisha Womenʼs College of Liberal Arts, Professor

Abstract

This study describes how student recognition of minor programs in the Department of Representatives at Doshisha Womenʼs College of Liberal Arts was improved by their attendance at introductory sessions for the programs. This study is based on Wakamoto, Maruyama, and Imai (2014), and uses the same questionnaire. Participants for the questionnaire were 369 female college students representing the English and Japanese departments, and most of them were first year students. The results show that the introductory session contributed to enhancing the recognition of the minor programs and to expanding the studentsʼ perspectives about the programs. At the same time, however, it was found that more detailed information about the programs should be provided, especially about their rationales and advantages, in order to attract more participants.

(2)

1.はじめに

同志社女子大学は、2009 年に学部学科を改 組・改編し、英語英文学科及び日本語日本文学 科を学芸学部から分離し新たに設立した表象文 化学部所属とした。それに伴いカリキュラムの 改正・「京都科目」の開講・「表象科目群」の新 設などを行ったが、その一環として同時になさ れたのが、英語教育・日本語教育の「副専攻」

制度の設置である。

本研究グループでは、2013 年

3

月にこの副 専攻制度導入後初めての卒業生を送り出したの を機に学生に対する質問紙並びにインタビュー 調査を行い、この制度の課題と今後の方向性を 明らかにした

1)

。それによると、部分的である ものの副専攻制度が参加者の将来の職業選択に 貢献していること、履修者は自学科の科目だけ では得られない刺激と知見を得ていること、副 専攻を履修することによって両学科の学生交流 が促進されていることの、3 点の肯定的側面を 明らかにした。しかしながら、その一方で、次 に挙げる

5

つの問題点を指摘した。

① 副専攻を履修する学生・実際に修了した学 生数が少なく、今後より多くの学生が履修 できるよう方策を考える必要があること

② 副専攻制度の説明の方法・時期を早急に改 善する必要があること

③ 副専攻制度が自学科の科目と重複しない形 で無理なく履修できる時間割を、両学科が 協力をして作成する必要があること

④ 科目構成が

3・4

年次に集中することのな いよう、1 年次より無理なく履修できるよ うな科目構成に再編する必要があること

⑤ 教職課程や就職活動、図書館司書など関連 する資格や活動との関連を学生に理解させ、

卒業後の自分の将来像を含めて指導する機 会を持つ必要があること

これらの問題点をあらためて検討してみると、

①と②~⑤に因果関係が認められる。すなわち、

①は残念な事実であるが、その理由となると思 われるのが②~⑤である。

履修する学生が少ない主な理由は、入学時に 広報活動が適切な形で行われておらず情報が十 分に学生に伝わっていない(②)ためだと思わ れる。また、修了生が少ないのは、新たな科目 を設けることなく既存のカリキュラムを利用す る形で副専攻制度を設置したために学生が履修 したくとも時間割上困難な(③・④)ためだと 思われる。⑤は履修生が少ない理由の一つと考 えられるのだが、こうした指導は、むしろ、2

3

年次を対象としたキャリア・デザインの一 環として行うべき活動で、②とは性格を異にす ると考えられる。

これらのうち、後者に関しては、研究グルー プで両学科のカリキュラムをつき合わせより履 修しやすい副専攻のカリキュラム構成にするに はどうしたらよいか検討を重ねている。一方、

前者に関しては、

2015

年度より入学直後のオ リエンテーション中に副専攻の情報を与えるこ とは止め、一定期間が経ったころの全1年次生 が履修する必修科目の授業中に研究グループの メンバー自らがスライドを使って説明する形に 改めた。情報過多期・情緒不安定期における情 報提供を避けるための方策である。

本論は、この新たな広報活動が学生にどのよ うに受け止められ、副専攻制度の認知度を高め るのにどれだけ効果的であったのかを中心に考 察しようというものである。

2.学生の副専攻への認識を調査する

質問紙調査

2.1 質問紙

学生の副専攻に対する認識を調査するために 質問紙を用意した。質問紙は前回研究(若本他、

2014

)作成時のものを再検討し利用した。再 検討に当たっては構成概念妥当性および信頼性 に着目し、4 名の本研究グループメンバーによ り詳細に内容妥当性にも配慮した(

Mackey &

Gass, 2005)。質問構成概念は5

つとし、A. 副

専攻制度の認知度、B. 副専攻制度履修説明方

法の妥当性、C. 副専攻制度履修の動機、D. 副

専攻制度を履修しなかった、または、断念した

(3)

理由、E. 副専攻科目についての満足度、を中 心に

19

の質問を用意した。質問紙の前半の質 問

1~質問7

では副専攻制度の認知や制度への 理解、副専攻履修の有無、副専攻履修への興味、

副専攻設置の意義について、全学生に回答させ た。後半の質問

8~質問19

では、副専攻履修 のための単位数、履修のための制約、副専攻履 修しての振り返り、履修科目における満足度な どについて、副専攻履修中の学生に回答協力を 求めるものとした。

質問紙は

2

種類で、英語英文学科生には「日 本語教育を履修している学生への質問」版を、

日本語日本文学科生には「英語教育を履修して いる学生への質問」版を用意した(合冊版を

Appendix 1

に提示)。2 種類とも前半部分は共 通で、後半部分は学科および学年で質問項目が 若干異なる。さらに日本語日本文学科

1

年生 には、副専攻履修申請前に本調査を行うことと なり、上記質問紙に「今後の履修予定の有無」

を問う質問を特別に加えたものを用意した。回 答はすべて質問紙へ直接書き込む形式とした。

2.2 方法

2015

年度表象文化学部

1

年次生を対象に副 専攻についての説明会を両学科で行うための説 明内容を、副専攻対象科目の担当教員でもある 本研究グループ

4

名で事前に協議した。その 結果、副専攻制度および

2

つのプログラムの 概要のほか、履修により享受しうるメリットを 示すこととした。また

5

月中旬の学部会議に おいて、副専攻制度について学生により明確に 説明する必要性についての理解を求めた。履修 のメリットについてびインタビュー調査で得ら れた履修者の肯定的な意見を引用するなどして、

主に、学びの広がりと深化、将来のキャリアと の結びつき、他学科学生とともに学ぶことによ る授業の活性化の観点からの説明を行うよう準 備した

2)

日本語日本文学科では科目の関係で

1

年生 の半数の学生は春学期(5 月下旬)に、残りの 学生は秋学期(11 月中旬)に副専攻の説明を

受けた。英語英文学科の

1

年生は秋学期(10 月上旬)に副専攻の説明を受けた。その結果、

どの程度副専攻についての認識が深まったのか を明らかにするため、秋学期末(

2016

1

月)

に両学科

1

年次の全学生を対象に質問紙調査 を実施した。日本語日本文学科では「基礎演習 履修登録説明会」実施時に、英語英文学科では

1

年次の「Career Introduction I」の授業時に 行った。また、英語英文学科

3

年次の「第二 言語習得論」、日本語日本文学科

2

年次の「日 本語教育基礎演習Ⅱ」および日本語日本文学科

3

年次の「演習Ⅱ

N、O」を受講している2

年 次生以降の学生にも副専攻における認識を把握 するために質問紙調査を実施した。「第二言語 習得論」は英語英文学科生の副専攻履修科目で あり、「日本語教育基礎演習Ⅱ」と「演習Ⅱ

N、

O 3)

」はいずれも日本語日本文学科の日本語教 育分野科目である。

質問紙調査実施にあたり、調査の趣旨および 統計処理による協力者の匿名性の保証が説明さ れた後、学生に協力を求め、調査協力への同意 を全員から得た。前回の調査との比較をするた めには本来同じ年次生を対照するべきであった が、上記の通り

1

年次生に関しては全員を対 象に説明を行った経緯より、今回の調査につい ては

1

年次生に焦点を当てて分析を行う。

3.結果と考察 3.1 質問紙調査の結果

今回の調査参加者は

369

名、学科、学年は 表

1

に示す通りである

4)

英語英文学科、日本語日本文学科で偶然では あるが同数の参加者を得た。また方法でも記述 したように両学科とも

1

年次はほぼ全員が質 問紙の回答に参加している。

3.2 副専攻についての認識の度合い

次に副専攻についての認識の度合い(質問

2)

を表

2

に示す。

また前回調査と今回の調査を対比するために

同じ質問についての結果を表

3

として示す。

(4)

図1は今回調査(2015 年、表

2)と前回調

査(2014 年、表

3)の結果をまとめたもので

ある。

副専攻について「知らない」と答えている学 生の割合が

2014

年度より

2015

年度では減少 し、「ほぼ理解している」と答えている学生の 割合が

2014

年度よりも

2015

年度では増加し ている(23.6%)。一方「理解している」と回 答した学生は

2014

年度より

2015

年度では減 少している(11.4%)。これは調査対象が

2014

年度では

2

年次生、2015 年度では

1

年次生で あったことが関係しているかもしれない。勉学 に対しより意識が高くなる

2

年次生の数値が 高いのは自然であろう。「知らない」および「聞 いたことがある」という回答を「理解していな い」群としてまとめ、 「ほぼ理解している」と「理 解している」という回答を「理解している」群 としてまとめ、それらを対比した場合、「理解 している」群の比率が

21.0%(2012

年度)か ら

33.5%(2015

年度)に

12.5%増加している

1.質問紙調査に参加した学生の所属・学年

1年次 2年次 3年次 4年次 合計(人)

英語英文学科 155 4 24 1 184

日本語日本文学科 117 33 34 0 184

現代社会システム学科 0 0 0 1 1

合計 369

2.副専攻の認知度 (有効回答、N=358)

知らない 聞いたことがある ほぼ理解している 理解している 合計(人)

英語英文学科 19 92 55 8 174

1年次 16 76 54 0 146

2年次 1 1 1 0 3

3年次 1 14 0 8 23

4年次 1 1 0 0 2

日本語日本文学科 40 90 45 9 184

1年次 26 57 30 4 117

2年次 5 15 10 3 33

3年次 9 18 5 2 34

4年次 0 0 0 0 0

合計 59 182 100 17 358

16.5 50.8 27.9 4.7

3.前回調査の結果

(2 年次

N=62、若本他、2014, p. 74)

知らない 聞いたことがある ほぼ理解している 理解している 合計(人)

英語英文学科 4 6 0 4 14

日本語日本文学科 8 19 4 3 34

学科不明 3 9 1 1 14

合計 15 34 5 8 62

24.2 54.8 8.1 12.9

(5)

ことは、副専攻の説明が効果的に行われた結果 といえよう。

3.3 副専攻理解のための説明の寄与

次に登録説明会での説明や『履修要項・シラ バス』の説明がどの程度副専攻についての理解 に寄与しているか検討する。

4

が示す通り「わからなかった」または「あ まりわからなかった」と回答した両学科の学生 の比率は過半数を超えている(51.6%)。特に 英語英文学科

1

年次生での比率は高く、説明

会に参加していない学生を除外すると、説明を 聞 い て も 理 解 で き て い な い 学 生 の 割 合 は

56.4%となった。説明を聞いても副専攻につい

て理解できなかった理由は何であろうか。

5

は表

4

において「わからなかった」と 回答した

1

年次生の内訳をまとめたものである。

5

が示す通り「副専攻の履修方法」とい う手続き的な理由というよりも、「副専攻の意 味・位置づけ」つまり副専攻自体(副専攻とは 何なのか)を理解していない学生が

3

分の

2

を占めていることがわかる。

1

年次生にとり、

24.2

54.8

8.1

12.9 16.0

50.6

31.9

1.5 0

10 20 30 40 50 60

知らない 聞いたことがある ほぼ理解している 理解している

2014年度 2015年度

1.副専攻の認識の度合い

(2014 年は

2

年次生、n=62、2015 年は

1

年次生、有効回答数は

N=330)

4. 登録説明会やシラバスによる理解

(1 年次)

5)

わからなかった あまりわから

なかった ほぼ、わかった 十分わかった 説明会に参加

していない 合計(人)

英語英文学科 42 41 61 3 10 157

日本語日本文学科 19 39 48 4 6 116

合計 61 80 109 7 16 273

22.3 29.3 39.9 2.6 5.9

5.わからない理由 (表4において「わからなかった」と回答した内訳、1年次) 6)

副専攻の意味・位置づけ 副専攻の履修方法 その他 合計(人)

英語英文学科 30 15 2 47

日本語日本文学科 15 7 0 22

合計 45 22 2 69

65.2 31.9 0.7

(6)

専攻は日本語日本文学あるいは英語英文学であ るということは当然承知しているが、そもそも 副専攻という位置づけで、専攻する分野以外の 科目を履修する制度があること自体を知らない のであろう。

6

は、わからない場合にどのような方策 をとったのかを問う質問

4

に対する回答である。

4

において「ほぼ、わかった」や「十分 わかった」と回答した学生は、周囲の人に尋ね る必要はないといえども、わからない場合に

「友人や先輩に尋ねた」と回答したのが

1

年次 生の約

3

割となった。より多く、あるいはよ り正確な情報を提供してくれるであろう事務室 スタッフや教員に尋ねる比率は両学科できわめ て低いことがわかる。わからない者同士が積極 的に教職員に情報を求めることができれば副専 攻履修への道はつながるが、そうでない場合は わからないままにされてしまう可能性が高いと いえる。

3.4 副専攻制度への関心

7

は副専攻に対する関心(質問

6

)につい てまとめたものである。

副専攻自体に興味を持っている学生は両学科 とも多く、その比率は

60%

近くになる。特に 日本語日本文学科においてその傾向は顕著であ

る(66%)。一方で制度についてよく知らない と回答した学生が多く(

26.5%

)、英語英文学 科生における割合が高い。表

5

で述べた「副 専攻の意味・位置づけ」や「履修方法」がわか らないという結果と関連があるといえるのでは ないか。説明会での宣伝がうまく機能した結果、

副専攻に興味を持っている学生の割合が増加し たとするならば、副専攻の意味・位置づけ、履 修方法など、学生が「わからない・わかりにく い」と感じる部分において、説明する側の工夫 が求められているといえる。

3.5 副専攻制度の意義

8

は副専攻制度設置の意義についての回 答をまとめたものである。

「制度について知らないので答えられない」

と回答した学生が一定数いるものの(11.5%)、

80%

を超える学生がその意義を認めている。

ここでも、副専攻制度の宣伝効果が表れている ことがわかる。副専攻制度に興味をもち意義を 感じるということは、少なからず自分が現在学 んでいることやこれからやってみようとしてい ることが、将来の可能性の

1

つとして具現化 されることである。宣伝の効果は大きいといえ る。

6.副専攻について誰かに尋ねたかどうか

(1 年次)

尋ねていない 友人・先輩に 尋ねた

事務室に問い 合わせた

教員に問い

合わせた 合計(人)

英語英文学科 86 61 6 2 155

日本語日本文学科 95 20 1 1 117

合計 181 81 7 3 272

66.5 29.8 2.6 1.1

7.副専攻制度に対する興味

(1 年次)

ない あまりない ややある ある 制度について知らないので

答えられない 合計(人)

英語英文学科 1 14 37 44 51 147

日本語日本文学科 1 19 22 51 17 110

合計 2 33 59 95 68 257

0.8 12.8 23.0 37.0 26.5

(7)

3.6 2

年次生以降の副専攻履修について 副専攻制度の履修が始まっている

2

年次以 降の学生の副専攻履修状況を考えてみよう。今 回の調査は副専攻履修に関連する科目で行った が、実際に副専攻を履修している学生数は少な い。しかし、見方を変えることで調査協力者の 学生の多くは、まだ副専攻を履修してはいない が、今後副専攻を履修する可能性のある潜在予 備軍ともいえる。表

9

はその潜在予備軍の学 生に副専攻履修制度を履修しない理由を尋ねた 結果をまとめたものである。

学 生 の

90

% が 副 専 攻 を 履 修 し て お ら ず

(89.6%)、その理由の最大のものは、前回調査 でも指摘したが、やはり「時間割的に厳しいか ら」(37.2%)であった。副専攻に興味・関心 が持てない学生の比率は意外に低く約

30

%で あった。

一方、数少ない副専攻履修者の履修理由を表

10

に示す。

延べ人数で

7

名と少数であるため%は算出

していないが、理由として挙げられているのが

「留学した経験から興味や必要性を感じていた」

(4 名)、「明確な目標はないが将来何かの役に 立つかもしれない」(3 名)であった。経験す ることで自分の新たな可能性に気づく、あるい は将来自分が就く仕事へのイメージを強く持つ ことが履修動機に大きな影響を与えるといえる。

学生にとり未知な分野であれば実際にその分野 で活躍している人の話を聞くことが、また、自 分が経験したことにより新しい可能性へ挑戦し たいという気持ちが芽生えているならばその勇 気を後押ししてくれる機会を得ることが、ポイ ントになる。副専攻制度の説明や宣伝を行う際 に、副専攻履修者や修了者、実際に大学卒業後 その分野の仕事に就いた卒業生から話を聞く機 会をプラスすることができれば更なる効果を生 み出せるのではないか。

3.7 副専攻制度履修予定

日本語日本文学科

1

年次生のみではあるが、

8.副専攻制度を設置する意義 (1年次)

ない どちらかと いえばない

どちらかと

いえばある ある 制度について知らないので

答えられない 合計(人)

英語英文学科 1 4 37 96 17 155

日本語日本文学科 1 10 38 52 14 115

合計 2 14 75 148 31 270

0.7 5.2 27.8 54.8 11.5

9.副専攻制度を履修しない理由

(2-4 年次,N=96)

必要や興味が 感じられない

時間割的に 厳しいから

履修方法が

わからない その他 合計(人) 総数

英語英文学科 11 9 2 2 24 37

日本語日本文学科 16 23 11 12 62 59

合計 27 32 13 14 86 96

31.4 37.2 15.1 16.3 89.6

10.副専攻制度を履修する理由

(2-4 年次,N=96)

在学中の 留学のため

留学した 経験から

ATJ

に申し 込むため

英語教師・日本語 教師になるため

卒業後の 留学のため

将来役に

立つと思う その他 合計(人)

英語英文学科

0 3 0 0 0 1 0 4

日本語日本文学科

0 1 0 0 0 2 0 3

合計

0 4 0 0 0 3 0 7

(8)

今後の履修予定についての回答を表

11

にまと めた。

4

分の1の学生がまだ決めていない状況にあ るものの、約

30%

の学生が履修する意志を 持っていることに注目したい。2 年次以上で実 際に現在履修中の学生数は前述の通りごく少数 であるが、履修しない学生たちも

1

年次の時 点では副専攻制度に少なからず興味を抱いてい た可能性がここに窺われる。しかし、表

9

に 見るように、時間割が組みにくい、履修方法が わからないといった現実的な問題や、次第に関 心を失ったことを理由に、履修を断念した可能 性が高いということが読みとれるのである。1 年次の時点で履修の意志を持つ学生がその意志 を維持し、副専攻を実際に修めることを後押し するうえで必要な環境整備や情報提供の内容・

方法の必要性およびその中身が見えてきたとい えるのではないだろうか。

4.まとめおよび今後の課題

本研究グループでは、前回調査で明らかに なった問題点のうち、特に「副専攻制度の説明 方法・時期を早急に改善する必要がある(若本 他、2014:p. 83)」という課題、つまり本副専 攻制度についての宣伝不足の問題に焦点を当て、

その改善のための取り組みとして、1 および

2.2

で示した方法により、表象文化学部

1

年次 生全員を対象とした説明会を行った。また、副 専攻制度に対する認識や関心、履修の現状を把 握するため、1~3 年次生に対し

2015

年度秋 学期末に質問紙調査を実施した。

本稿ではまず、新たな広報活動の成果を確認 すべく、1 年次生に対する調査結果の分析・考 察を行った。その結果として、説明会の実施に より副専攻制度の認知度が上昇したこと、少な からぬ

1

年次生が履修への意欲を見せている

ことが確認されたが、その一方で、副専攻自体 の意味・位置づけの十分な理解には至っていな いことがわかった。これには、副専攻が日本の 大学で未だ根付いているとはいえないことがま ず背景にあろうが、本学において副専攻は現時 点では表象文化学部の一部でしか行われておら ず、全学的な取り組みになっていないことも影 響していると考えられる。制度の意義の理解は 履修の前提として不可欠なものである。入学生 に副専攻制度そのものの位置づけや意義を確実 に伝える方法のさらなる工夫が、副専攻制度の 定着と発展には必要といえるだろう。また、副 専攻制度は諸外国の大学ではごく一般的に行わ れているものであり、リベラルアーツを教育の 根幹とする同志社女子大学においては特に副専 攻制度の広がりが期待されるところである。

2

年次以降の調査結果の分析では、副専攻を 履修しない最大の理由が、前回調査に続き今回 も時間割上の困難であることがわかった。時間 割の問題については、2016 年度から英語教 育・日本語教育両プログラムの必修・選択単位 数の割合および対象科目の改正が行われ、今回 の調査対象でもある

2015

年度入学生から適用 されることが、1 つの改善策となる可能性があ る。本改正の最大の変更点は、必要

28

単位中 の必修の単位数を、英語英文学科は

16

から

6

に、日本語日本文学科は

18

から

10

に大幅に 減らした点である

7)

。必修科目数が減り選択科 目数が増えれば時間割が組みやすくなり、副専 攻の履修を容易にすると考えたための変更であ る。ただし今回の変更が時間割の問題を解消す る上でどの程度有効かは未知数で、今後も引き 続き調査していかなければならない。また、必 修科目の開講講時が重ならないよう時間割を工 夫する必要があることは、現状と変わらない。

時間割の問題が実際に履修するかどうかを決め

11.副専攻制度履修計画

(日本語日本文学科

1

年次,N=115)

履修しようと考えている 履修しようと思っていない まだ決めていない 合計(人)

日本語日本文学科 36 50 29 115

% 31.3 43.5 25.2

(9)

るうえで非常に大きな"障壁"となっているこ とが、今回の調査でも明らかになった。「でき れば履修したい」と考える学生の意志を阻む現 実的な壁を取り除いていくために、今後も両学 科が協力して取り組んでいかねばならないだろ う。

このほか

2

年次以降の回答からは、履修者 が「経験上興味・必要を感じた」、「将来に役立 つと思う」といった副専攻の実利を履修の理由 として挙げていることもわかった。1 年次の時 点では関心や履修の意志を持っていても、2 年 次以降にその関心を維持できない学生が多い可 能性があるという調査結果に対する解決の糸口 が、この辺りにありそうだということが示唆さ れる。実学志向が高まるなか、副専攻を修める ことが実際にどのようなメリットをもたらすか について、より明確なイメージを抱かせる方策 を講じる必要があるということである。履修者 や卒業生の生の声を聞く場を設けるなどの方法 がありそうだが、今後さらに議論を重ねたい。

このためには、卒業後を視野に入れたさらなる 調査の必要性も検討したい。

以上のように、本研究により表象文化学部の 両学科で行われている副専攻制度の認知度が広 報活動の工夫により上昇したことがわかり、ま た、さらなる発展に向けて次なるステップを考 えるうえで有益な材料が得られた。学生の副専 攻制度に対する認知・理解・関心を確保し維持 できる宣伝方法の改善のしどころが見えてきた 今、これらに特に重点を置いて取り組むことが できそうである。もちろん、授業担当者が研究 者でもあるという、Action Research(Nunan,

1996)の性質を持つ本研究ならではのメリッ

トや、両学科の学生が共に学ぶ状況を活かし、

アクティブに教え、アクティブに学べる授業作 りへの努力も継続したい。さらには、両学科に またがる横断科目設定の検討など学科間協力の あり方も再検討することで、より多くの学生が

副専攻を履修したいと思う魅力的な制度となる よう、今後も調査・検討を重ねていきたい。

注: ※本研究は

2015

年度同志社女子大学総合 文化研究所研究助成金(共同研究)「表象 文化学部における日本語教育・英語教育副 専攻の研究

2

:副専攻制度の発展のために 何が必要か」の研究成果報告である。

   ※※本研究のデータ処理に関わり、下川沙 耶香さん、谷垣柚妃さん、山風呂真衣さん、

3

名にご協力いただきました。御礼申し上 げます。

参考文献

Mackey, Alison, & Gass, Susan M. (2005). Second language research: Methodology and design.

Mahwah, NJ: Lawrence Erlbaum Associates.

Nunan, David. (1996). Learner strategy training in the classroom: An action research study.

TESOL Journal, 6 (1), 35-41.

若本夏美、丸山敬介、今井由美子(2014)「同志社 女子大学表象文化学部における英語教育・日本語 教育副専攻設置の経緯と課題」『同志社女子大学 総合文化研究所紀要』第31巻、pp. 69-84

1)若本、丸山、今井(2014)

2)説明会に利用した資料はAppendix 2を参照。

3)「日本語教育基礎演習」は3年次以降日本語教 育分野に進む学生に原則として履修が義務付け られている科目、「演習ⅡN、O」は日本語教 育分野のゼミナール科目である。

4)現代社会システム学科の学生が参加しているの は、質問紙を配布した授業(第二言語習得論 II)を受講していたためである。質問の性格上、

質問3以降は分析から除外する。

5)複数回答を含む。

6)複数回答を含む。

7)必修科目を減らしたことにより、履修科目の偏 りが生じやすくなる弊害を極力抑えるための工 夫として、選択科目群をA群・B群の2つに 分ける変更も試みている。

参照

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