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地域経済統合の進展 と高等教育サービスの 国際貿易 に関する研究*

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地域経済統合の進展 と高等教育サービスの 国際貿易 に関する研究*

小樽商科大学 船 津 秀 樹

1は じ め に

こ の研 究 の 目的 は,地 域 経 済 統 合 が 進 展 す る中 で,留 学 生 の 移 動 パ ター ン と して把 握 す る高 等 教 育 サ ー ビス の 国 際 貿 易 は,ど の よ うな 要 因 に よっ て 変 化 し て い る の か 経 済 学 の 手 法 を 用 い て 明 らか にす る こ と に あ る 。こ の 論 文 で は,2003 年 か ら2年 間 に わ た り,行 って きた研 究 成 果 を要 約 す る 形 で 報 告 す る こ とに し た い 。

留 学 生 の 国 際 間 移 動 は,比 較 的新 しい 現 象 で あ り,国 際 貿 易 の理 論 で は,ほ と ん ど研 究 さ れ て こ なか っ た た め,理 論 モ デ ル を構 築 す る と こ ろ か ら研 究 を始 め た。 伝 統 的 な貿 易 理 論 の 一 つ で あ る特 殊 要 素 モ デ ル に,中 間投 入 要 素 と して 人 的 資 本 を導 入 す る こ とで,理 論 的 な 分 析 が 可 能 で は な い か と考 え,簡 単 な モ デ ル を構 築 した 。 第2節 に お い て,そ の 概 要 を説 明す る こ と とす る 。

2003年 に は,留 学 生 の 国 際 間移 動 に 関 す る デ ー タ を収 集 す る た め に,UN‑

ESCOを 訪 問 した 。UNESCOYearbookの 冊 子 体 で の 公 表 が され な くな っ た た め に,留 学 生 の移 動 デ ー タの 収 集 が 困 難 で あ っ た が,UNESCO統 計研 究 所 の 好 意 に よ り,2000年 の デ ー タ を 電 子 フ ァイ ル で 提 供 して も らっ た 。 こ の デ ー タ を利 用 して,国 際 貿 易 の 実 証 的 な 分 析 で頻 繁 に用 い られ る グ ラ ビテ ィ ー モ デ

*こ の論 文 は,平 成15年 度 〜平成16年 度科 学研 究費 補助 金 を得 て実 施 した 「 地域経 済 統合 の進 展 と高等 教育 サ ー ビスの 国際貿 易 に関 す る研 究 」 の成果 の一 部 を まとめ た もので ある。 共 同研 究 者 として,ア ンケー ト調査 の 実施 に あた り,さ まざ まな協 力 を得 た広 島大 学留 学生 セ ンター堀 田泰 司氏 に,深 甚 な る感謝 の意 を表 します。

〔41〕

(2)

ル を使 っ て,留 学 生 の 国 際 間 移 動 に つ い て 回帰 分 析 を行 な っ た とこ ろ,財 の輸 出 入 の場 合 と同様 に,統 計 的 に有 意 な 結 果 を見 出 す こ とが で きた 。 ア ジ ア太 平 洋 協 力(APEC)加 盟 国 と 欧 州 連 合(EU)加 盟 国 につ い て,ダ ミー 変 数 を用 い て,分 析 した と こ ろ,そ れ ぞ れ の地 域 経 済 統 合 体 内部 で の 留 学 生 の 移 動 は, 世 界 全 体 の 平 均 よ り高 い こ とが 見 出 さ れ た 。 第4節 に お い て,そ の結 果 を報 告 す る。

2003年 に は,小 樽 商 科 大 学 と広 島大 学 にお い て,海 外 留 学 に 関す る 意 思 決 定 につ い て 予 備 的 な ア ン ケ ー ト調 査 を実 施 した。 調 査 結 果 の 分 析 は,船 津 ・堀 田 (2004)に お い て,報 告 した 。 予 備 調 査 を通 じて,学 生 の 将 来 所 得 に対 す る 強 気 度 が,留 学 をす るか ど うか の 意 思 決 定 に影 響 を及 ぼ して い る こ とが 見 出 さ れ た 。 ま た,学 生 の リス ク に対 す る態 度 も,留 学 の 意 思 決 定 に影 響 を 及 ぼ して い るか ど うか につ い て 調 査 した が,結 果 は 判 然 と し なか っ た 。 予 備 調 査 で は,サ ン プ ル 数 が200と 小 さか っ た の で,2004年 に は,高 知 大 学,横 浜 国 立 大 学,東 京 医 科 歯 科 大 学 の協 力 も得 て,同 様 の ア ン ケ ー ト調 査 を再 度 実 施 した 。 小 樽 商 科 大 学 と広 島 大 学 と あ わ せ て5大 学 に お い て900名 を 超 え る 学 生 か ら回 答 を得 る こ とが で き た。こ れ らの ア ンケ ー ト調 査 の 結 果 に基 づ く分 析 の 要 点 は,船 津 ・ 堀 田(2005)に お い て 報 告 して い る が,こ こ で は,調 査 結 果 の 詳 細 を付 録 と し て 記 す と と も に,二 値 的 反応 モ デ ル を用 い た結 果 を第3節 にお い て再 掲 して い る。

Eサ ー ビス 貿易 と しての 留 学

Becker(1964)が,教 育 や 訓 練 に よ る投 資 は,個 人 の 生 涯 所 得 に 大 き な差

を も た ら し,そ れ が,ア メ リ カの 産 業 競 争 力 の 向 上 に大 きな 貢 献 を して い る こ

と を 明 らか に した1960年 代 に は,今 日の よ うに,国 際 間 の 学 生 の移 動 は一 般 的

で は な か っ た。 ま し てや,大 学 教 育 を,サ ー ビス 輸 出 の有 望 な分 野 と し て考 え

る 国 が現 れ る とは,想 像 もつ か な か っ た で あ ろ う。 伝 統 的 な 国 際 貿 易 の 理 論 で

は,教 育 を明 示 的 に モ デ ル 化 す る こ と は,RonaldFindlayandHenrykKierz一

(3)

地 域経 済統 合 の進展 と高等教 育 サー ビス の国 際貿易 に関す る研 究 43 kowski(1983)の よ う な 少 数 の 例 外 を除 い て,こ れ ま で,ほ とん ど な か っ た 。 最 近,公 共 経 済 学 の 分 野 で,FredrikAndersonandI(aiA.Konrad(2003)

の よ う に教 育 の 国 際 化 を意 識 した 論 文 が 書 か れ る よ うに な っ て きた が,教 育 を サ ー ビス 貿 易 と考 え る視 点 で の研 究 は,な され て い な い 。 し たが っ て,単 純 な 貿 易 モ デ ル で,教 育 サ ー ビス の貿 易 モ デ ル を構 築 す る 必 要 が あ る 。

こ の節 で は,教 育 セ ク ター を人 的 資 本 生 産 部 門 と考 え て,伝 統 的 な 国 際 貿 易 モ デ ル の 一 つ で あ る特 殊 要 素 モ デ ル に,第3の セ ク タ ー と し て導 入 し,学 生 の 国 際 間移 動 に影 響 を与 え る 要 因 に つ い て 分 析 す る こ と を 目的 とす る 。

教 育 セ ク タ ー が 国 際 化 され て お らず,国 内 に の み 人 的 資 本 を供 給 して い る場 合 と比 べ て,人 的 資 本 の 国 際 間 移 動 が あ る場 合 に は,留 学 とい う形 で,労 働 力 が 海 外 に 流 出 した り,逆 に,海 外 か ら教 育 部 門 へ 流 入 した りす る こ と を明 示 的 に 分 析 す る。

2‑1モ デ ル

ニ つ の貿 易 財,xとyを 生 産 す る小 国経 済 を考 え て み よ う。x財 の生 産 に は, 労 働Lxと 人 的 資 本Hが 用 い られ,y財 の 生 産 に は,労 働Lyと 物 的 資 本,K が 用 い られ る とす る 。 労 働 者 は,両 産 業 を 自由 に移 動 す る の 対 して,人 的 資 本 は,x財 生 産 に の み に 用 い られ,物 的 資 本 は,y財 生 産 に の み 用 い ら れ る と す る。y財 は,農 業 の よ う な伝 統 的 な産 業 で あ り,x財 は,知 識 な ど を 必 要

とす る現 代 的 な産 業 とす る 。 そ れ ぞ れ の 財 の生 産 プ ロ セ ス は,通 常 の 一 次 同次 の 生 産 関 数 で 表 現 され る とす る。

(1)x=f(Lx,H) (2)y=9(Ly,K)

そ れ ぞ れ,二 回微 分 可 能 で,そ れ ぞ れ の 生 産 要 素 の 限界 生 産 力 は正 で,追 加 的 な 要 素 投 入 に 関 して 限 界 生 産 力 は逓 減 す る と仮 定 す る。

人 的 資 本Hは,次 の よ う な教 育 プ ロセ ス を経 て 生 産 され る と仮 定 す る。

(4)

(3)H=h(S,G)

但 し,Sは 学 生 数,Gは,教 育 資 本 を 表 す 。 通 常 の 生 産 関 数 と同 様 に,一 次 同 次,正 の 限 界 生 産 力,限 界 生 産 力 逓 減 の 法 則 を 仮 定 す る 。

y財 を価 値 尺 度 財 と し,x財 の 相 対 価 格 を,pで 表 す 。 通 常 の 特 殊 要 素 モ デ ル と同 様 に,労 働 は,両 部 門 を 自 由 に移 動 す る の で,均 衡 に お い て,両 部 門 の 労 働 の 価 値 限 界 生 産 力 は等 し くな る。

(4)w=p・ ∂f/∂Lxニ ∂g/∂Ly

人 的 資 本 の 価 値 限 界 生 産 力 は,人 的 資 本 の レ ン トqに 等 し い の で,次 の 条 件 を得 る。

(5)q=P・ ∂f/∂ 且

この 国 の 労 働 賦 存 量 をLと す る と,x財 とy財 の 生 産 に用 い られ る労 働 の 合 計 は,Lか ら学 生 数Sを 引 い た 数 に等 しい 。

(6)Lx+Ly=L‑S

物 的 資 本 の 国 際 間移 動 は な く,人 的 資 本 は,教 育 セ ク タ ー の 開 放 後,国 際 間 移 動 が 可 能 とす る。 小 国 の 仮 定 か ら,pとqは,所 与 の もの と して行 動 す る。

2‑2教 育 鎖 国 の均 衡

財 貿 易 は行 っ て い る が,人 的 資 本 の 国 際 間 移 動 を 認 め ず,教 育 部 門 で も,留

学 生 を受 け入 れ な い経 済 を考 え て み よ う。 この よ うな 経 済 で は,自 国 の 人 的 資

本 は,自 国 の教 育 セ ク ター か らの 供 給 に頼 る しか な い 。 学 校 の 数 が 少 な く,学

生 数 に定 員 を設 け て い る と し よ う。(5)式か ら,そ の 場 合 の人 的 資 本 の レ ン トq

を 求 め る こ とが で きる 。 学 生 定 員 の 分 だ け 労 働 力 が 減 り,(4)式 か ら賃 金 水 準 が

決 定 さ れ る 。q>wで あ る 限 り,教 育 を受 け よ う とす る 誘 因が 存 在 す る 。 授 業

料 を徴 収 す る 場 合 に は,qとwの 差 額 が 均 衡 授 業 料 とな る。 無 償 で 教 育 を提

(5)

地域 経 済統合 の進展 と高 等教 育サ ー ビス の国 際貿易 に関す る研 究 45 供 す る場 合 に は,教 育 を 受 け る こ との 機 会 費 用 で あ る賃 金 の み が 費用 と な る 。 した が っ て,qとwの 等 し くな る水 準 まで,教 育 サ ー ビ ス の 供 給 を増 や す こ とが 可 能 で あ る 。 した が っ て,無 償 で教 育 を供 給 で き る な ら,q・wが,教 育 鎖 国 の均 衡 条 件 と な る。 図1に は,学 生 定 員 数 が 制 限 され て い る場 合 が 描 か れ て い る 。 こ の場 合 に は,教 育 を受 け た い に も関 わ らず,労 働 して い る人 間 が相 当 数 存 在 す る。 外 国 の 人 的 資 本 の レ ン トも同様 に高 い場 合 に は,海 外 留 学 す る 誘 因が 存 在 す る 。 頭 脳 流 出 の 問 題 が発 生 す る 。 図2で は,教 育 サ ー ビス が 十 分

に提 供 され,国 内 で 人 的 資 本 の レ ン トと賃 金 水 準 が 一 致 して い る 。 外 国 の 人 的 資 本 の レ ン トと も同 じで あ れ ば,留 学 す る誘 因 は存 在 しな い 。 も し,人 的 資本 の 国 際 レ ン トが 賃 金 よ り低 い 場 合 に は,こ の 国 は留 学 生 を受 け入 れ る こ とに な

る。

qpMPLx

Ox

MPLy

S Lx

図1教 育 鎖 国 均 衡1

Ly

Oy

(6)

q

Ox

pMPLx MPLy

S

\ \ ̲̲̲̲一/6・

LxLy

図2教 育 鎖 国均衡 皿

2‑3サ ー ビス 貿 易 と して の 留 学 の 比 較 静 学 分 析

さて,図2の よ う な状 態 か ら,こ の 国 が教 育 開 国 を して,人 的 資 本 の 国 際 間 移 動 と留 学 生 の 派 遣 お よび 受 け入 れ を 自 由化 した と し よ う。 人 的 資 本 の 国 際 的 な レ ン トの水 準 の 変 化,交 易 条 件 の 変 化,物 的 資 本 の 変 化,労 働 の 賦 存 量 の 変 化,教 育 資 本 の 変 化 は,教 育 サ ー ビス の輸 出 入 と こ の 国 の 賃 金 水 準 に どの よ う

な影 響 を与 え る で あ ろ うか 。

(4)式と(5)式の 均 衡 条 件 を陰 関 数 の 形 で 次 の よ う に書 く こ と で,比 較 静 学 分 析 を行 う こ とが で き る。

(4')V(Ly,S;⊆LP,K,L,G)ニ0

(5')U(Ly,S;(1,P,K,L,G)=0

(7)

地 域経 済統 合 の進展 と高 等教 育サ ー ビス の国 際貿易 に関す る研究 47 比 較 静 学 分 析 の 結 果 は,次 の 表1の よ う に ま とめ こ とが で き る。

q P K L G

Ly

0

S

Lyの 増 加 は,均 衡 賃 金 を下 落 させ,Lyの 低 下 は,均 衡 賃 金 を 上 昇 させ る。

した が っ て,各 パ ラ メー ター の 変 化 のLyへ の 効 果 を見 る こ とで,賃 金 水 準 へ の 影 響 を見 る こ とが で きる 。

国 際 的 な 人 的 資本 の レ ン トの 上 昇 は,こ の 国 の 学 生 数 を 減 少 させ る 。 す な わ ち,高 い レ ン トを 求 め て,頭 脳 流 出 が 起 こ る 。逆 に,国 際 レ ン トが 低 下 す れ ば,

この 国 に留 学 生 が や っ て くる 。 こ の 国 は,教 育 サ ー ビ ス の 輸 出 国 とな り,人 的 資 本 の 拡 大 を通 じて,x財 を 輸 出 し,賃 金 水 準 も上 昇 す る 。 同 様 に,交 易 条 件 が 改 善 し,x財 の 国 際 価 格 が 上 昇 し た 場 合 に も,こ の 国 は 教 育 サ ー ビ ス を輸 出 す る よ う に な り,賃 金 水 準 が 上 昇 す る 。 こ れ は,x財 の 生 産 拡 大 に伴 い, 国 内 の 人 的 資 本 に対 す る需 要 が 拡 大 す る た め に起 こ る現 象 で あ る。

物 的 資 本 が 増 加 した 場 合 に は,こ の 国 で は,頭 脳 流 出が 起 こ る。 こ れ は,伝 統 部 門 のy財 の 生 産 拡 大 を通 じ て 賃 金 水 準 が 低 下 す る た め に,よ り高 い 人 的 資本 の レ ン トを求 め て,学 生 が 海 外 に留 学 す る た め で あ る。 これ に対 して,労 働 の 賦 存 量 の 増 加 は,賃 金 水 準 は変 え ず,学 生 数 の 拡 大 を もた らす 。 最 後 に, 教 育 資 本 の増 加 は,よ り少 な い 学 生 の投 入 で よ り多 くの人 的 資 本 を形 成 す る た め に,学 生 数 の 低 下 を もた らす 。 人 的 資本 の 国 内 レ ン トの低 下 を通 じて,頭 脳 流 出 が 起 こ る 。

2‑4モ デ ル の 拡 張

この 小 論 で は,簡 単 な 国 際 貿 易 の 一 般 均 衡 分 析 に教 育 セ ク ター を導 入 す る こ とで,サ ー ビス 貿 易 と して の留 学 につ い て 分 析 で き る こ とを示 した 。 どの よ う な条 件 に よ っ て,教 育 サ ー ビ ス の 輸 出 国 に な る の か,あ る い は,頭 脳 流 出 が 起

きる の か につ い て 明 らか に して きた 。

(8)

こ の モ デ ル は,い くつ か の 方 向 に拡 張 す る こ とで,さ らに興 味 深 い 問 題 を分 析 す る こ とが 可 能 で あ る。

まず,第 一 に,教 育 部 門 の 不 確 実 性 を導 入 す る こ とで あ る。こ の モ デ ル で は, 学 生 が 教 育 部 門 に入 る こ とで,何 の リス ク も な く人 的 資 本 を保 有 で きる と仮 定

し たが,一 定 の確 率 で 保 有 で き る とす る こ とで,よ り現 実 的 な分 析 が 可 能 で あ ろ う。 特 に 教 育 政 策 の 立 案 者 に と っ て,人 的 資本 形 成 に伴 う リス ク が どの 程 度 な の か は重 要 な 問題 で あ る 。

第 二 に,教 育 の民 営 化 の 問 題 が あ る 。 こ こ で は,教 育 は 無 償 と した が,授 業 料 を徴 収 し,受 益 者 負 担 の 原 則 を取 っ た 場 合 に は,教 育 資本 を公 的所 有 か ら私 的 所 有 へ と変 え る こ と も可 能 で あ ろ う。 レ ン トと授 業 料 に賃 金 を加 え た 総 費 用 が 等 し くな る均 衡 条 件 を用 い る こ とで,こ の 問 題 を分 析 す る こ とが 可 能 で あ ろ

う。

第 三 に は,小 国 の 仮 定 を は ず し,二 国 モ デ ル で 分 析 した場 合 に,ど の よ うな 結 果 が 得 られ る か も興 味 深 い 。 教 育 部 門 の 効 率 性 に よ っ て,貿 易 パ ター ンが 変 わ る可 能性 が あ る の で,よ り重 要 な政 策 的 含 意 を得 る こ とが 可 能 で あ ろ う。

以 上 を今 後 の 研 究 課 題 と した い 。

皿 留学 の意 思 決 定 モデ ル

船 津 ・堀 田(2004)に お い て 用 い た 留 学 に 関 す る意 思 決 定 モ デ ル は,以 下 の よ う な 二 値 的 反 応 モ デ ル で あ っ た。

(7)P(SA=11EI,RV,OD)=G(βo+β1EI+β2RV+β30D)

但 し,SAは 学 生 が 留 学 した か ど うか の 意 思 決 定 で,留 学 した場 合 に は,1, 留 学 し な い 場 合 に は,0の 値 を と る。Pは,学 生 が 留 学 す る確 率 を表 す 。EI

は,学 生 の 将 来 所 得 に対 す る強 気 度,RVは,危 険 回 避 度 を表 す 。ODは 広 島 大 学 の 学 生 で あ れ ば0,小 樽 商 科 大 学 の学 生 で あ れ ば1と な る ダ ミー変 数 。G

に は ロ ジ ッ ト推 計 の 場 合 に は通 常 の ロ ジ ッ ト関 数,プ ロ ビ ッ ト関 数 を用 い た 。

(9)

地域 経 済統 合 の進展 と高 等教 育 サ ービス の国 際貿易 に関す る研究49 今 回 の 分 析 で も,こ の モ デ ル を用 い る が,新 た に説 明 変 数 と して,学 年 と性 別 を加 え た。 さ ら に,在 学 中,あ るい は,卒 業 後 に,留 学 す る か ど うか の推 計 で は,留 学 経 験 の 有 無 を 説 明 変 数 と し て加 え た 。 性 別 を 加 え た の は,各 大 学 の 交 換 留 学 プ ロ グ ラ ムへ の 参 加 者 に は,女 性 が 多 い と思 わ れ るか らで あ る。 在 学 年 数 を加 え た の は,高 学 年 に な る ほ ど,留 学 す る可 能 性 が 小 さ くな る と考 え ら れ る か らで あ る 。

(8)P(SA1=11EI,RV,OI〕},Y,W)

=G(βo+β1EI+β2RV+β30D+β4Y+β5W)

但 し,Yは,在 学 年 数,Wは,女 性 を 表 す ダ ミ ー 変 数 。

】Vア ン ケ ー ト調 査 の 分 析

2004年11月 下 旬 か ら12月 上 旬 に か け て,小 樽 商 科 大 学,広 島 大 学,高 知 大 学, 横 浜 国立 大 学,東 京 医 科 歯 科 大 学 に お い て,学 部 学 生 を対 象 に して 面 接 方 式 に

よ り,以 下 の ア ンケ ー ト調 査 を実 施 し た。(デ ー タ分 析 に 必 要 な 主 要 な 質 問 の み 記 載)

質 問1高 校 時 代 を含 め て,あ な た は,こ れ まで に海 外 留 学 した経 験 が あ りま す か 。

質 問2 質 問3 質 問4

質 問5

あ な た は,本 学 在 学 中 に,海 外 留 学 し よ う と思 い ます か 。 あ な た は,大 学 卒 業 後,海 外 留 学 し よ う と思 い ます か 。

大 学 卒 業 後,40年 間 働 く と して,あ な た の 平 均 年 収 は どの て い どに な る と予 想 して い ま す か 。 万 円 単 位 で お 答 え下 さ い 。

0.001の 確 率 で100万 円 が も ら え る宝 く じが あ る と し ます 。 宝 く じの価

格 が い く らの 時 に,あ な た は購 入 を あ き ら め ま す か 。 円単 位 で お 答 え

(10)

下 さ い 。

質 問6あ な た は,1,000万 円 の 価 値 の あ る家 を 所 有 して い る と し ます 。0.001 の 確 率 で 火 災 の た め に家 が 焼 失 す る リス ク が あ る と し ます 。1年 間 の 火 災 保 険料 をい くら支 払 うつ も りが あ ります か。円 単位 で お答 え下 さ い。

質 問7あ な た の所 属 す る 大 学 ・学 部 ・学 年,及 び,性 別 につ い て,お 答 え 下 さい 。

総 回答 数908の う ち,有 効 回答 数 は834で あ っ た 。 調 査 結 果 は,概 要 は以 下 の とお りで あ っ た。

表1総 括表

(1)海 外 留 学経験 が あ る学生 の数 84人

(2)在 学 中に留 学 しよう と思 う学 生 の数 179人

(3)卒 業後,海 外 留 学 した い と思 う学 生 の数 258人 (4)大 学卒 業後 の平 均年 収予 想 7,397,599円

(5)リ ス ク プ レ ミ ア ム1の 平 均 値 一236円

(6)リ ス ク プ レ ミ ア ム1の 平 均 値 14,745円

(7)学 年 2.28

(8)女 性 の 数 357人

(5)リス ク プ レ ミア ム1の 平 均 値 の意 味 は,こ の 母 集 団 の 中 で 平 均 的 な学 生 は, 期 待 値1,000円 の 宝 く じ に対 して,236円 まで 支 払 っ て も良 い とい う こ とで あ る。

ま た,(6)リ ス ク プ レ ミア ムllの 平 均 値 は,予 想 損 失10,000円 の 状 況 にお い て, 平 均 的 な 学 生 は,14,745円 まで 保 険料 を支 払 っ て も よ い とい う こ と を意 味 して い る。 ど ち らの場 合 も,リ ス ク プ レ ミ ア ム の額 が 大 きい ほ ど,危 険 回 避 度 が 高 い こ と を意 味 して い る。

次 に,こ の デ ー タ を用 い て,(1)式 に 基 づ く推 計 結 果 を 報 告 す る 。推 計 値 の 下

の カ ッ コ内 の数 字 は,い ず れ も,t値 を示 す 。

(11)

地域 経 済統合 の 進展 と高 等教 育サ ・ ・ 一 一 ビス の国際 貿易 に 関す る研 究5ヱ 表2‑1推 計結 果(在 学中 の留 学希望:危 険 回避 度1・ 広 島大 学 ダ ミーの場 合)

独立変数 ロ ジ ッ ト ・モ デ ル プ ロ ビ ッ ト ・モ デ ル

留学経験 (5.565) 1,452 (5.563) 0,856

期待所得 (4.513) 0,688 0,402

(4.499)

危険回避度 一 〇.104

(‑0.539)

一 〇 .045 (‑0.407)

学年 一 〇.424

(‑4.845)

一 〇 .231 (‑4.771)

性別 1,213

(6.151)

0,692 (6.217)

広 島 大 ダ ミー 一 〇.140

(‑0.613)

一 〇 .073 (‑0.572)

定数項 一5 .473

(‑5.394)

一3 .250 (‑5.484)

NumberofObservatiolls 833 833

FractionofCorrectPrediction 0,789 0,786

LogLikelihood 一380 .5 一380

.7

R2

'

0,135 0,134

表2‑2独 立変 数 の変化 が 大学在 学 中 に留学 を希 望 す る確 率 に与 え る影 響1

ロ ジ ッ ト ・モ デ ル プ ロ ビ ッ ト ・モ デ ル

留学経験 一 〇 .7986 0.2187

期待所得 0.2119 0.1027

危険回避度 一 〇 .0152 一 〇 .0114

学年 一 〇 .0619 一 〇 .0591

性別 0.1769 0.1768

広 島 大 ダ ミー 一 〇 .0204 一 〇

.0187

定数項 一 〇 .7986 一 〇 .8307

(12)

表3‑1推 計 結 果(在 学 中 の 留 学 希 望:危 険 回 避 度 五 ・小 樽 商 大 ダ ミ ー 一の 場 合)

独立変数 ロ ジ ッ ト ・モ デ ノ レ プ ロ ビ ッ ト ・モ デ ル

留学経験 1,454

(5.557)

0.8577 (5.568)

期待所得 0,693

(4.538)

0.4038 (4.514)

危険回避度 一 〇 .069

(‑0.2300)

一 〇 .0400 (‑0.2381)

学年 一 〇 .453

(‑5.084)

一 〇 .2470 (‑5.039)

性別 1,194

(6.084)

0.6821 (6.136)

小樽 商 大 ダ ミー 0,300

(1.226)

0.1588 (1.130)

定数項 一5 .528

(‑5.249)

一3 .262 (‑5.340)

NumberofObservations 833 833

FractionofCorrectPrediction 0.7923 0.7875

LogLikelihood 一380 .1 一380 .3

R2 0.1361 0.1358

表3‑2独 立変 数 の変化 が大 学在 学 中 に留学 を希望 す る確 率 に与 え る影 響 皿

ロ ジ ッ ト ・モ デ ル プ ロ ビ ッ ト ・モ デ ル

留学経験 0.2119 0.2190

期待所得 0.1011 0.1031

危険回避度 一 〇 .0101 一 〇 .0102

学年 0.0660 一 〇 .0630

性別 0.1740 0.1742

小 樽商 大 ダ ミー 0.0438 0.0405

定数項 一 〇 .8056 一 〇

.8328

(13)

地 域経 済統 合 の進展 と高等教 育 サー ビス の国 際貿易 に関す る研 究 53 t値 か ら,危 険 回避 度 に 関 す る い ず れ の デ ー タ を用 い た場 合 に も,学 生 が, 危 険 回 避 者 で あ る こ とは,在 学 中 に 留 学 す る 意 思 決 定 に 影 響 を与 え な い こ とが 発 見 され た。 学 生 の リス ク に対 す る 態 度 は,少 な く と も この 分 析 か ら は,留 学 す る か ど う か に つ い て は 影 響 しな い こ とが わ か っ た。 これ に対 して,期 待 所 得 は,留 学 の 意 思 決 定 に対 して 正 の 影 響 を与 え る こ とが発 見 さ れ た 。 将 来 所 得 に 対 す る 自分 自 身 の 期 待 が 高 い ほ ど,留 学 す る 可 能 性 が 高 い こ とが示 され た。 こ の 結 果 は,船 津 ・堀 田(2004)の 結 果 と正 反 対 で あ り,2003年 に 実 施 した結 果 に基 づ く推 計 は,サ ンプ ル サ イズ が200と 小 さ い こ とか ら,バ イ ア ス が あ っ た と思 わ れ る。 将 来 の キ ャ リ ア に結 び つ き,所 得 が 高 くな る と考 え る 前 向 きな 学 生 ほ ど,大 学 在 学 中 に,交 換 留 学 の 制 度 を利 用 し て,留 学 す る可 能 性 が 高 い と い う の は,留 学 実 務 に携 わ る も の の 経 験 則 に マ ッチ して い る。

学 年 が 高 くな る に した が っ て,留 学 す る確 率 が 低 くな る の は 当然 で あ ろ う。

学 生 は,1年 生,2年 生 の う ちか ら,将 来 設 計 を も っ て,在 学 中 の 留 学 計 画 を 立 て て い る と解 釈 で き る。 女 性 を1と した 性 別 ダ ミi‑一 ・ ・ は,留 学 す る確 率 に統 計 的 に有 意 な プ ラ ス の 影 響 を与 え て い る こ とが わ か る。 こ れ も,交 換 留 学 プ ロ グ

ラム に参 加 す る学 生 の う ち女 性 の 割 合 は 高 い とい う経 験 則 と一 致 して い る。

広 島 大 学 の ダ ミー も小 樽 商 科 大 学 の ダ ミー変 数 も,と も に,統 計 的 に は有 意 で は なか っ た 。 特 に,両 大 学 の 学 生 の 留 学 に対 す る意 思 決 定 が,よ り一 般 的 な 学 生 の そ れ と異 な っ て い る とは 言 え な い よ う で あ る。

V留 学生の国際移動

日本 の 学 生 に対 す る ア ンケ ー ト調 査 か ら は,将 来 所 得 に対 す る期 待 が,留 学 す る か ど うか の 意 思 決 定 に強 い 影 響 を あ た え て い る こ とが,読 み 取 れ る 。 所 得 の低 い 国 か ら高 い 国へ と留 学 生 が 移 動 す る の は,高 い 生 涯 所 得 を求 め て,学 ぶ 場 所 を選 択 して い る と考 え る と,当 然 の こ との よ う に も思 わ れ る。

次 に,国 ご と の集 計 化 さ れ た デ ー タ を 用 い て,留 学 生 の 国 際 間 移 動 に,国 民

所 得 の 水 準 が 影 響 して い るか ど うか を,グ ラ ビ テ ィー ・モ デ ル を用 い て 分 析 し

(14)

て み よ う。 グ ラ ビテ イ ー ・モ デ ル は,オ ラ ン ダの 経 済 学 者Tinbergenが,1962 年 に 出版 され た 「 世 界 経 済 の形 成 」 の 中 で,欧 州 にお け る 地 域 経 済 統 合 の 分 析 の た め に 用 い られ て 以 来,財 ・サ ー ビス や 観 光 客 の 移 動 な どの 分 析 に 用 い られ て き た。 こ こで は,こ の 分 析 手 法 を留 学 生 の 国 際 間 移 動 に応 用 して み よ う。

Tinbergenは,2国 間 の 貿 易 量 を規 定 す る主 た る 要 因 は,輸 出 国 の 国 民 所 得 の 規 模,輸 入 国 の 国 民 所 得 の 規 模,そ して,2国 間 の距 離 で あ る と考 え た。

輸 出 国が 豊 か で あ れ ば,そ れ だ け生 産 能 力 が 高 く,輸 出 が で き る。 輸 入 国 の所 得 が 高 け れ ば,よ り多 くの 消 費 が 可 能 で,輸 入 が 増 え る。2国 問 の距 離 が 離 れ

て い れ ば,輸 送 費 が 高 く,貿 易 は少 な くな る だ ろ う。

留 学 生 の 国 際 間移 動 に,こ の 考 え方 を 当 て は め て み る と,留 学 生 を送 り出す 国 の所 得 が 高 けれ ば,進 学 率 も高 く,留 学 す る費 用 の 負 担 も容 易 で,よ り多 く の学 生 が 留 学 す る だ ろ う。 ま た,受 入 国 の 国 民 所 得 が 高 け れ ば,よ り充 実 した 高 等 教 育 の提 供 が 可 能 で,よ り多 くの学 生 が 海 外 か ら集 ま る で あ ろ う 。そ し て,

国 と国 と の距 離 が 離 れ て い る ほ ど,旅 費 が 高 くな る の で,留 学 生 の 移 動 は小 さ くな るで あ ろ う。

以 上 の よ うな 考 え 方 に 基 づ い て,留 学 生 の 国 際 間移 動 に 関 して 対 数 変 換 を施 した グ ラ ビ テ ィー モ デ ル を,以 下 の よ うに 定 式 化 す る。

(9)ISMij・A+bllogGDPi+b210gGDPj+b310gDij+ε

但 し,ISMijは,i国 か らj国 へ の 留 学 生 数 。GDPiは,i国 の 国 内 総 生 産, GDPjは,j国 の 国 内 総 生 産 。Diは,二 国 間 の距 離 を表 す 。 εは,i撹 乱 項 。

推 計 に用 い る留 学 生 数 の デ ー タ は,UNESCOYearbookの 発 刊 が 中止 と な っ た た め に,UNESCO統 計 研 究 所 か ら提 供 して も らっ た2000年 の 二 国 間留 学 生 移 動 デ ー タで あ る。GDPは,国 際 連 合 の 統 計 デ ー タ ベ ー ス に 記 載 され て い る 2000年 の 各 国 のGDPデ ー タ を用 い る。距 離 は,各 国 の首 都 間 の距 離 を用 い る 。 計 算 に は,オ ン ラ イ ン ソ フ トを用 い た。

Tinbergenが,貿 易 自由 化 に よ る欧 州 の 経 済 統 合 の 効 果 を分 析 した よ う に,

切 片 に 欧 州 連 合 加 盟 国(EU)お よ び ア ジ ア 太 平 洋 経 済 協 力(APEC)加 盟 国

(15)

地 域経 済統 合 の進展 と高等教 育 サー ビス の 国際貿易 に関す る研 究 55

に 関 す る ダ ミー を用 い て,域 内 に お け る留 学 生 交 流 の 成 果 が あ っ た の か ど うか を検 証 す る。APECダ ミー が 統 計 的 に有 意 で あ れ ば,域 内 交 流 の 成 果 は あ っ た とい う仮 説 を受 け入 れ,ダ ミー 変 数 が 有 意 で な け れ ば,仮 説 を棄 却 す る こ と

と し よ う。

通 常 の 最 小 二 乗 法 を用 い た 推 計 結 果 は,以 下 の とお りで あ る。

表4留 学生 の2国 間国 際移 動 に関 す る推 計

説 明 変 数 推 定 値 t値

派 遣 国 の国民所 得 47.51 8,752

受 入 国 の国民所 得 102.8 17.30

距離 一87 .06

一一5.614

APECダ ミー 1278.6 15.02

EUダ ミー 183.8 3,029

切 片 一2787 .1 一11 .75

サ ン プ ル 数10427従 属 変 数 の 平 均 値146.5調 整 済 決 定 係 数0.0711

2000年 の 世 界 に お い て 二 国 間 に お け る 留 学 生 の 移 動 数 の 平 均 は,146.5人 で あ っ た 。 す べ て の 説 明 変 数 は,1%の 有 意 水 準 にお い て も,留 学 生 数 に対 して 影 響 が な い とい う仮 説 を 棄 却 で きる 。 推 計 結 果 は,派 遣 国 の 国民 所 得 が1%増 加 す る と,留 学 生 数 は,47.51人 増 加 す る こ と を示 し て お り,同 様 に,受 入 れ

国 の 国 民 所 得 の1%の 増 加 は,留 学 生 数 を102.8人 増 加 させ る こ とが わ か る 。 そ の一 方 で,距 離 が1%離 れ る と,留 学 生 数 は,約87人 減 少 す る こ とが わ か る。

APECの 国 々 が 係 る留 学 生 交 流 は,世 界 の 平 均 と比 べ て,抜 き ん 出 て,留

学 生 の 移 動 数 の 高 い こ とが わ か る 。 これ は,留 学 生 の受 入 数 で は,世 界 第 一 の

ア メ リ カ合 衆 国,人 口規 模 が 大 きい 申 国 が,APECの メ ンバ ー で あ る こ とが,

大 き く影 響 して い る よ うに 思 わ れ る が,APECが 結 成 され る1989年 以 前 の デ ー

タ を使 っ た 分 析 を,ま だ,行 な っ て い ない た め に,は っ き り と した こ と は言 え

な い。

(16)

Wお わ り に

最 後 に,こ の研 究 を通 じて 得 る こ との で きた新 た な知 見 につ い て 要 約 す る と と も に,こ の研 究 を さ らに発 展 させ る 方 向 性 に つ い て 述 べ る。

(1)欧 州 統 合 の プ ロ セ ス に お い て 共 同体 意 識 を醸 成 す る た め に,域 内 の 大 学 生 や 研 究 者 の 交 流 を促 進 す る エ ラ ス ム ス ・プ ロ グ ラ ム は,ア ジ ア太 平 洋 地 域 に も大 きな 影 響 を与 え,学 生 の 国 際 間 移 動 が 活 発 に な っ て い る こ とが わ か っ た 。 通 常 の商 品 貿 易 と同 様 に,「留 学 生 の 受 け入 れ」を高 等 教 育 の輸 出 と考 え る と, この 輸 出額 の 大 き さ は,受 入 国 の所 得,派 遣 国 の 所 得,及 び,二 国 間 の 距 離 に よ っ て 影 響 を受 け る こ とが 見 出 さ れ た 。

2000年 の 世 界 に お け る 二 国 間 に お け る留 学 生 の 移 動 数 の平 均 は,約147人 で あ っ た 。 推 計 結 果 は,派 遣 国 の 国 民 所 得 が1%増 加 す る と,留 学 生 数 は, 約48人 増 加 す る こ と を示 して お り,同 様 に,受 入 れ 国 の 国 民 所 得 の1%の 増 加 は,留 学 生 数 を約103人 増 加 させ る こ とが わ か る。そ の 一 方 で,距 離 が1%

離 れ る と,留 学 生 数 は,約87人 減 少 す る こ とが わ か る。

ア ジ ア 太 平 洋 経 済 協 力(APEC)に 加 盟 す る国 々 の 域 内 の 留 学 生 交 流 お い て は,世 界 の 平 均 と比 べ て,留 学 生 の 移 動 数 が抜 き ん 出 て 高 い こ とが わ か っ た 。(切 片 ダ ミー 変 数 を用 い た 結 果,お よ そ1279人 程 度 多 い。)APECを 通 じた 留 学 生 交 流 は,大 きな成 果 を あ げ て い る と言 え る。

(2)国 際 貿 易 の 理 論 モ デ ル に教 育 セ ク ター を導 入 して 分 析 した と こ ろ,留 学 生

を受 け入 れ るか ど うか につ い て は,そ の 国 に お け る人 的 資 本 の レ ン トと賃 金

水 準 が 関係 し て い る こ とが 明 らか に され た 。 高 等 教 育 機 関 が 少 な く,人 的 資

本 の レ ン トが 高 く,賃 金 水 準 が 低 い た め に,教 育 の 機 会 費 用 が 低 い 国 か らは,

頭 脳 流 出 の 起 こ る 可 能 性 が 高 い こ とが示 され た 。

(17)

地域 経 済統合 の進展 と高 等教 育 サー ビス の国 際貿易 に関す る研 究 57 (3)日 本 の 大 学 生 に対 す る ア ンケ ・ 一 ト調 査 の 結 果 か ら,す で に 留 学 経 験 が あ り,

将 来所 得 に 関 して 強 気 の 予 想 を持 っ て い る 女 子 学 生 ほ ど,在 学 中 に留 学 す る 可 能性 が 高 い こ とが 見 出 され た。 危 険 に対 す る態 度 は,留 学 す る か ど う か の 意 思 決 定 に は,あ ま り影 響 を与 え な い こ と もわ か っ た 。

奨 学 金 の 付 与 は,経 済 的 な理 由 で 在 学 中 に 留 学 しな い 学 生 に対 して は,留 学 す る 誘 因 とな る こ とが確 か め られ た 。 そ の 一 方 で,奨 学 金 が あ っ て も留 学

しな い,あ る い は,留 学 そ の もの に 興 味 の な い 学 生 が 一 定 数 存 在 す る こ と も 確 認 さ れ た 。 この よ う な 学 生 に対 して,ど の よ う な 国 際教 育 を 実 施 し て い く か も,今 後 の 大 き な課 題 で あ ろ う。

(4)今 回 の研 究 成 果 を踏 ま え て,今 後 は,次 の よ う な研 究 へ と発 展 させ た い と

考 え て い る 。 まず は,理 論 モ デ ル を精 緻 化 し,ど の よ うな 条 件 の 下 で,ど の

国 が 高 等 教 育 の純 輸 出 国 とな るの か 明 らか に した い 。 今 回 の研 究 で は,留 学

生 数 の 回 帰 分 析 に お い て,留 学 生 の絶 対 数 の み を被 説 明変 数 と した の で,純

輸 出 数 を 説 明 変 数 と し た 回 帰 分 析 を行 ない た い 。 ま た,各 国 の 高 等 教 育 に対

す る財 政 支 出 の 大 き さ な どを 説 明 変 数 とす る こ とで,さ ら に有 益 な 政 策 的 含

意 の あ る結 果 を得 られ る もの と期 待 され る。 こ れ ら を今 後 の 課 題 と した い 。

(18)

参 考 文 献

1.船 津 秀 樹 ・堀 田 泰 司(2004)「 海 外 留 学 に 関 す る 意 思 決 定 問 題 」 小 樽 商 科 大 学 商 学 討 究 第55巻 第1号pp.89‑108.

2.船 津 秀 樹 ・堀 田 泰 司(2005)「 留 学 に 対 す る 学 生 の 意 識 と 日 本 の 留 学 生 政 策 の 発 展 」 広 島 大 学 留 学 生 教 育 第9号pp.1‑13.

3.Anderson,FredrikandKaiA.Konrad(2003)"HumanCapitalInvestmentand GlobalizationinExtortionaryStates,"10urnalofl)ublicEconom〃zicsVol.87, No.7‑8,1539‑1555.

4.Becker,GaryS.(1964)HumanCmpital∴ATheoreticalandEmψiricalAna!ysis, withSpecial1〜eferencetoEducation,NationalBureauofEconomicResearch,Col‑

umbiaUniversityPress,NewYorkalldLondon.

5.Cohn,ElchananandAddison,Johエ1T.(1998)"TheEconomicReturnstoLife‑

longLearninginOECDCountries",EdMcationEconomicsVol.6,No3.pp.

253‑307.

6.Findlay,RonaldandHenrykKierzkowski(1983)"lnternationalTradeandHu‑

manCapital:ASimpleGeneralEquilibriumModel,"ノbarnalofPoliticalEconomy Vo1.91,No.6,957‑978.

7.Hotta,Taiji(1991)"JapaneseEducationalAssistancetoDevelopingCountries,"

ComψarativeEducationIReview,VoL35,no.3,pp.476‑490.

8.Tnbergen,Jan(1963)大 来 佐 武 朗 訳 「 世 界 経 済 の 形 成 」 竹 内 書 店.

9.Welch,Anthony(2002)"GoingGlobal?InternationalizingAustralianUniversi‑

tiesinaTimeofGlobalCrisis,"ComparativeEducationReview,Vol.46,no.4,・pp.

433‑471.

10.Wooldridge,JeffereyM.(2003)lntroductorツEconometrics'AModern

Approach,2e,South‑Western,Mason,Ohio.

(19)

地 域経 済統合 の進展 と高 等教 育 サー ビス の国 際貿易 に関す る研究 59

付 録.海 外 留 学 に関 す るア ンケ ー ト調 査 の概 要

1.「 地 域 経 済 統 合 の 進 展 と高 等 教 育 サ ー ビス の 国 際 貿 易 に 関 す る研 究 」 の 一 環 と して,2004年11月20日 か ら12月19日 まで の 間,面 接 方 式 で,小 樽 商 科 大 学,広 島 大 学,高 知 大 学,横 浜 国 立 大 学,東 京 医 科 歯 科 大 学 の学 部 学 生 を 対 象 に,海 外 留 学 に 関す る ア ンケ ー ト調 査 を 実 施 した 。

2.2003年 度 に 実 施 した ア ン ケ ー ト調 査 とほ ぼ 同 じ内容 の 質 問 を行 な っ た 。 但 し,質 問4か ら質 問5ま で の 回答 で は,具 体 的 な金 額 も記 入 して も ら う こ と と した 。また,最 後 に,回 答 者 の性 別 ・学 年 につ い て も,回 答 して も らっ た1)。

回答 総 数:908

質 問1高 校 時 代 を含 め て,あ な た は,こ れ ま で に海 外 留 学 した経 験 が あ り ま す か。

1.あ る91 2.な い817

1.あ る 10%

コ メ ン ト 高 校 時代 も含 め て 留 学 した 経 験 の あ る学 生 は,回 答 者 中10%で あ っ た 。 修 学 旅 行 で 海 外 に 行 く高 校 も増 加 し て き て い る が,短 期 も含 め た 留 学 とな る と10%程 度 の 学 生 しか 経 験 し て い な い こ とが わ か

2.な い る。90%

1)ア ンケー ト調 査 の実 施 に あ た って は,高 知 大学 菅野 光 公 先生,横 浜 国立 大 学

石 川 雄一 先生,東 京 医科歯 科大 学 山下早代 子先 生,か ら多 大 なる ご協 力 をいた

だ いた。 記 して感 謝 します。 また,各 大 学 で アルバ イ トと して面接 調査 にあ たっ

て くれ た学生 の み な さん に も感 謝 い た します。

(20)

質 問1‑1‑1あ る と答 え た 方,ど の よ う な海 外 留 学 で した か 。 1.高 校 時 代 の 交 換 留 学

2.高 校 時 代 の 語 学 研 修 留 学 3.高 校 卒 業 後,大 学 入 学 前 の留 学 4.大 学 入 学 後 の 交 換 留 学

5.大 学 入 学 後 の 語 学 研 修 留 学

23 30 5 10 1

1%

7%

14%

4%■1.高 校 時代 の交 換 留学 口2.高 校 時代 の語 学 研 修 留 学 國3.高 校 卒 業 後 、大 学 入 学前 の 留 学 國4.大 学 入学 後 の交 換 留 学 團5.大 学 入 学 後 の語 学 研 修 留 学 44%

コ メ ン ト 留 学 経 験 者 の う ち,高 校 時 代 の交i換留 学 ・語 学 研 修 留 学 が78%を 占 め て い る。 私 立 高 校 を 中 心 に,語 学 研 修 留 学 が 増 加 して い る傾 向 を 考 え る と,今 後 と も留 学 経 験 の あ る学 生 の 大 学 へ の入 学 が 増 加 して

くる もの と思 わ れ る。

質 問1‑1‑2あ る と 答 え た 方,期 間 は ど れ く ら い で し た か 。 1.1年 以 上

2.3ヶ 月 以 上1年 未 満 3.1ヵ 月 以 上3ヵ 月 未 満 4.1ヵ 月 未 満

11

15

26

40

(21)

地域 経済 統合 の進 展 と高等 教 育サ ー ビスの 国際貿 易 に関 す る研 究 12%

6ヱ

44% 16% 國1.1年 以 上

日2.3ヶ 月 以 上1年 未 満 国3.1ケ 月 以 上3ケ 月 未 満 国4.1ケ 月 未 満

28%

コメ ン ト:留 学 経 験 の 期 間 の 短 さか ら,語 学 留 学 が 主 で あ る こ とが うか が え る 。

質 問1‑2‑1な い と答 え た 方,海 外 留 学 しな か っ た理 由 をお 答 え 下 さい 。 (複数 回 答 可) 1.海 外 留 学 に興 味 が な い か ら392

2.経 済 的 な 理 由327

3.海 外 で 生 活 す る の は不 安 だ か ら275 4.大 学 在 学 中 に留 学 し よ う と思 っ た か ら75

5.大 学 卒 業 後,留 学 し よ う と考 え て い た か ら36 6.そ の他126

海外 留学 しない理 由

6%

22%

10%

27%

2%

團1.海 外 留 学 に興 味 が ない から 口2.経 済 的 な理 由

囲3 .海 外 で生 活 す るの は不 安 だ か ら

圏4.大 学 在 学 中 に留 学 しようと 思 ったか ら

團5.大 学 卒 業 後 、留 学 しようと考 え ていた か ら

團6.そ の他

(22)

コ メ ン ト 留 学 しな い 理 由 と して,興 味 が な い か らが,32%,経 済 的 な理 由27%, 海 外 生 活 の 不 安 をあ げ る学 生 が,22%で あ っ た 。 奨 学 金 制 度 な どの 充 実 で,実 際 に留 学 す る学 生 は増 え る で あ ろ う こ とが う か が え る。

質 問2あ な た は,本 学 在 学 中 に,海 外 留 学 し よ う と 思 い ま す か 。 1.思 う198

2.思 わ な い699

1.思 う

2.思 わ な い 78%

1一』一一22 1』LII

I

I

III 1』

ない

コ メ ン ト:在 学 中 に留 学 を希 望 す る 学 生 が22%い る こ と は,き わ め て大 きな 割 合 と言 え る 。 欧 州 連 合 で,域 内 の 学 生 移 動 数 の 政 策 目標 が5%で あ っ た こ と を考 え る と,日 本 の 学 生 の 留 学 意 欲 は高 い と言 え る だ ろ う。

質 問2‑1‑1思 う と答 えた方, 1.本 学 の派 遣 留 学 制 度 利 用 した 留 学 2.本 学 が 企 画 す る語 学研 修 留 学 3.本 学 を休 学 し て の留 学

4.民 間 団体 の 企 画 す る 語 学 研 修 留 学 5.そ の 他

どの よ うな海 外 留 学 を し よ う と思 い ます か 。

7 ・ ∩6 4 ワ 臼 0 0 8 4 ρ 0 り0 9 自

(23)

地 域経 済統 合 の進展 と高等教 育 サー ビス の 国際貿易 に関す る研 究 63 臼%

12

19%

3%

■1.大 学 の 派 遣 留 学 制 度 を利 用 し た 留 学

口2.大 学 が 企 画 す る語 学 研修 留 学

函3.大 学 を休 学 しての 留 学 国4.民 間 団 体 の 企 画 す る語 学 研

修 留学 團5.そ の他

コ メ ン ト 留 学 希 望 者 の う ち,33%は,交 換 留 学 制 度 を 利 用 し よ う と考 え て お り,25%は,休 学 して の 留 学 を考 え て い る 。 交 換 留 学 制 度 の 充 実 に よ っ て,休 学 せ ず に留 学 す る学 生 数 を増 加 させ る こ とは 可 能 な よ う に思 わ れ る。

質 問2‑1‑2思 う と答 え た 方, 1.1年 間

2.3ヶ 月 以 上1年 未 満 3.1ヵ 月 以 上3ヶ 月 未 満 4.1ヵ 月 未 満

ど の く ら い の 期 間 留 学 し よ う と 思 い ま す か 。 69

44 58・

20

10%

30%

37%

團1.1年 間

口2.3ケ 月 以 上1年 未 満 囲3.1ヶ 月 以 上3ヶ 月 未 満 團4.1ヶ 月 未 満

23%

(24)

コメ ン ト:期 間 的 に は,1年 間 を希 望 す る 学 生 が37%で,他 の学 生 は,よ り短 い 期 間 の留 学 を希 望 して い る 。 この 傾 向 は,世 界 的 に も共 通 して い る よ う に思 わ れ る。1年 間 よ りは,1学 期 間 の 留 学 を希 望 して い る 学 生 が 増 加 して い る よ う に思 わ れ る。

質 問2‑2‑1思 わ な い と答 え た 方,在 学 中 に海 外 留 学 しな い 理 由 を お答 え 下 さ い 。

1.海 外 留 学 に興 味 が な い か ら 2.経 済 的 な理 由

3.海 外 で 生 活 す る の は不 安 だ か ら

4.大 学 卒 業 後,留 学 し よ う と考 え て い た か ら 5.そ の 他

(複 数 回 答 可) 256

292 211 36 134

23%

14%

31%

■1.海 外 留学 に興 味 が な いか ら

口2.経 済 的な理 由 国3.海 外 で生 活 する の は

不 安 だか ら

国4.大 学 卒 業後 、留 学 しよ うと考 えていた か ら 國5.そ の 他

コ メ ン ト:在 学 中 に留 学 しな い 理 由 は,こ れ ま で 留 学 しな か っ た理 由 とほ ぼ 同 じで,4%の 学 生 が,卒 業 後 に留 学 す る こ と を理 由 と して あ げ て い る。

質 問2‑2‑2経 済 的 な 理 由 で 海 外 留 学 しな い と答 え た 方, 金 が あ れ ば,留 学 し ます か 。

どの程度 の奨学

(25)

地域 経 済統合 の進 展 と高等 教 育サ ー ビス の国際貿 易 に関 す る研 究 1.授 業 料 の一 部 免 除

2.授 業 料 の全 学 免 除

3.授 業 料 の全 学 免 除 と生 活 費 4.奨 学 金 が あ って も留 学 し ない

10 103 155 45

65

14% 3%

33% ■1.授 業 料 の 一 部 免 除 口2.授 業 料 の 全 額 免 除 圏3.授 業 料 の 全 額 免 除 と生 活 費 園4.奨 学 金 が あっても留 学 しない

コ メ ン ト 留 学 し ない 理 由 に 経 済 的 な 問 題 を あ げ た 学 生 の うち 半 数 は,授 業 免 除 と生 活 費 の 支 給 が あ れ ば,留 学 す る と答 え て い る。こ の 点 か らは, 派 遣 留 学 生 制 度 の 充 実 の重 要 性 が わ か る。

質 問3あ な た は,大 学 卒 業 後,海 外 留 学 し よ う と 思 い ま す か 。 1.、 思 う281

2.思 わ な い609

68

2%

■1.思 う

口2.思 わ な い

(26)

コ メ ン ト 卒 業 後,留 学 し よ う と思 う 学 生 は32%と 増 え る 。

質 問3‑1‑1思 う と答 えた 方,ど の よ う な海 外 留 学 を しよ う と思 い ます か 。 1。 修 士 な どの 学 位 の 取 得 を 目 的 とす る個 人 で の 正 規 留 学75

2.学 位 の 取 得 を 目的 と し ない 語 学 研 修 留 学54

3.会 社 等,所 属 す る組 織 か ら の派 遣 留 学(語 学研 修 ・学 位 取 得 を含 む)129 4.そ の 他31

胴%

44

9%

圏1.修 士な どの 学 位 の 取 得 を 目的 とす る個 人 で の正 規 留 学 口2.学 位 の 取得 を 目的 としな

い語 学 研 修 留 学

圃3.会 社 等 、所 属 する組 織 か らの 派 遣 留 学(語 学 研修 ・学 位 取得 を含 む)

国4.そ の 他

コ メ ン ト 卒 業 後,留 学 を希 望 す る 人 の う ち,44%は,会 社 な ど所 属 す る組 織 か らの 派 遣 留 学 を希 望 して い る。

質 問3‑1‑2思 う と答 え た 方,ど の く ら い の 期 間 留 学 し よ う と 思 い ま す か 。 1.5年 以 上

2.2年 以 上5年 未 満 3.1年 以 上2年 未 満 4.3ヶ 月 以 上1年 未 満 5.1ヵ 月 以 上3ヵ 月 未 満 6.1ヵ 月 未 満

16 70 110

55

20

2

(27)

地域 経済 統合 の進 展 と高等 教育 サ ー ビスの 国際貿 易 に関す る研 究 7%1%6%

圖1.5年 以 上 N2.2年 以 上5年 未 満 囲3.1年 以 上2年 未 満 囮4.3ケ 月 以 上1年 未 満 團5.1ケ 月 以 上3ケ 月 未 満 團6.1ケ 月 未 満

67

20% 26%

40%

コメ ン ト 修 士 課 程 も し くは そ れ に相 当 す る プ ロ グ ラム へ の派 遣 留 学 を希 望 す る 学 生 が 多 い こ とが わ か る。

質 問3‑1‑3思 う と 答 え た 方, 1.ア メ リ カ 合 衆 国105

2.カ ナ ダ38 3.英 国58 4.フ ラ ン ス18 5.ド イ ッ34

ど の 国 に 留 学 し た い で す か 。 6.オ ー ス ト ラ リ ア 7.韓 国

8.中 国 9.そ の 他

1 4 9 自 0 5 1 4

11%

1%

14%

16%

1%

■1.ア メリカ合 衆 国 口2.カ ナ ダ 国3.英 国 國4.フ ラ ン ス 圏5.ド イ ツ 圏6.オ ー ス トラ リア 團7.韓 国 國S.中 国 圓9.そ の 他

コ メ ン ト こ の 回 答 か ら,日 本 の学 生 は,圧 倒 的 に英 語 圏 へ の留 学 を希 望 す る

傾 向 に 変 わ りの な い こ とが わ か る。

(28)

質 問3‑2‑1

1.海 外 留 学 に興 味 が な い か ら 2.経 済 的 な理 由

3.海 外 で 生 活 す るの は不 安 だ か ら 4.外 国 語 を学 ぶ の が 苦 手 だ か ら 5.日 本 にた く さん 大 学 が あ るか ら 6.大 学 在 学 中 に 留 学 す る の で 7.そ の他

思 わ な い と答 え た 方,海 外 留 学 し な い理 由 をお 答 え 下 さ い。

228 172 174 100 20 31 141

4%

2%

120 16%

■1.海 外 留 学 に興 味 が ないか ら 口2.経 済 的な理 由

圏3.海 外 で 生活 す るの は 不 安 だ か ら 囲4.外 国 語 を学 ぶ の が 苦 手 だか ら 囲5.日 本 にたくさん 大 学 が あるか ら 囲6.大 学 在 学 中に 留 学 する ので 團7.そ の 他

20%

コ メ ン ト 今 後 も留 学 生 し な い 理 由 の比 率 も大 き くは 変 わ らな い こ とが わ か

る。留 学 自体 に興 味 の ない こ と をあ げ る学 生 の 数 は 減 少 す る もの の,

生 涯 を通 じて,留 学 に は 興 味 を もた ない 学 生 が,全 体 の4分 の1程

度 い る こ とは留 意 す る必 要 が あ ろ う。 こ の よ う な学 生 に対 す る 国 際

教 育 を ど うす る か は,大 学 教 育 関係 者 に とっ て は,大 きな 課 題 で あ

る 。

(29)

地 域経 済統 合 の進展 と高等教 育 サ ー ビスの 国際貿易 に関す る研 究69 質 問3‑2‑2経 済 的 な理 由 で 海 外 留 学 し な い と答 え た方,

学 金(返 済 の 必 要 の な い)が あ れ ば,留 学 し ます か 。 1.授 業 料 の 一 部 免 除10

2.授 業 料 の 全 学 免 除48

3.授 業 料 の 全 学 免 除 と生 活 費87 4.奨 学 金 が あ っ て も留 学 しな い34

どの て い どの 奨

6%

48%

27% Nl.授 業料 の 一部 免 除 口2.授 業料 の全 額 免 除 圓3.授 業 料 の全 額 免 除 と生活 費 囲4.奨 学 金 が あっても留 学 しない

コメ ン ト 経 済 的 な 理 由 を あ げ,な お か つ,奨 学 金 が あ っ て も留 学 しな い 学 生 が19%程 度 い る こ と は注 意 す る必 要 が あ る。

質 問4大 学 卒 業 後,40年 間働 く と して,あ な た の 平 均 年 収 は ど の く らい に な る と予 想 して い ま す か 。 以 下 の 一 つ を選 ん だ上 で,万 円単 位 で お 答 え 下 さ い。

1.300万 円 未 満

2.300万 円 以 上500万 円 未 満 3.500万 円 以 上700万 円 未 満 4.700万 円 以 上900万 円 未 満 5.900万 円 以 上1100万 円 未 満 6.1100万 円 以 上

56

291

230

145

85

80

(30)

16%

9% 6%

33%

圃1.300万 円 未 満

口2.300万 円 以 上500万 円 未 満 國3.500万 円 以 上700万 円 未 満 国4.700万 円 以 上900万 円 未 満 團5.900万 円 以 上"oo万 円 未 満 國6,1100万 円 以 上

26%

コ メ ン ト 年 収 の予 想 は,思 い の ほ か 高 くは な い 。 日本 経 済 の 厳 しい状 況 を反 映 して,か な り現 実 的 に な っ て い る と考 え られ る 。

質 問50.OOIの 確 率 で100万 円 が も ら え る 宝 く じ が あ る と し ま す 。 宝 く じの 価 格 が い く ら の 時 に,あ な た は 購 入 を あ き ら め ま す か 。 以 下 の 一 つ を 選 ん だ 上 で,円 単 位 で お 答 え 下 さ い 。

1.1円 〜99円47 2.100円 〜299円132 3.300円 〜499円161 4.500円 〜799円176 5.800円 〜999円57 6.1000円160

7.1001円 〜1199円35

8.1200円 〜4999円73

9.5000円 〜9999円28

10.1万 円 以 上22

(31)

地 域経 済統 合 の進展 と高 等教 育 サー ビス の 国際貿易 に関す る研 究 3%2%5%

18%

21%

18%

■1.1〜99円 .口2 .100〜299円 團3.300〜499円 團4.500〜799円 圖5.800〜999円 團6.1000円 團7.1001〜1199円 囮8.1200〜4999円 團9.5000〜9999円

囮10.1万 円 以 上

コ メ ン ト 多 数 は,危 険 回 避 者 で あ るが,意 外 と危 険 愛 好 者 も多 い 。

質 問6あ な た は,1000万 円 の 価 値 の あ る家 を所 有 して い る と しま す 。0.001 の 確 率 で火 災 の た め に家 が 焼 失 す る リ ス ク が あ る と し ます 。1年 間 の 火 災 保 険 料 を い く ら支 払 うつ も りが あ り ま す か 。 以 下 の 一 つ を選 ん だ 上 で,円 単 位 で お 答 え下 さ い。

1 9 臼 9 0 4 5

24%

1万 円 未 満 1万 円

1万0001円 〜1万9999円 2万 円 〜3万 円 3万 円 以 上

1501011%

98 294

155 216 131

33%

墨1.1万 円 未 満 ロ2.1万 円 囲3.1万0001〜1万9999円 團4.2万 〜3万 円 團5.3万 円 以 上

17%

(32)

コ メ ン ト こ こ で も,大 多 数 の 学 生 は,危 険 回避 者 も し くは 危 険 中立 的 で あ る が,危 険 愛 好 者 も11%い る こ と に注 意 す る必 要 が あ る。

質 問7あ な た の学 年 及 び性 別 に つ い て,お 答 え 下 さ い 。 1

2 3 4

.1年 次 .2年 次 .3年 次 .4年 次

23%

35%

313 192 206 173

国1.1年 次 日2.2年 次 團3.3年 次 囮4.4年 次 以 上

22%

1.女 性 2.男 性

2.男 性 57%

386 510

.女 性

43%

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